それについて暴いた「日本会議の研究」という衝撃の書について紹介した。
そこで日本会議が復活を目指している明治憲法を擁した大日本帝国の建国図を調べなければならないと考えた訳である。
そこには何か手がかりがあるはずである。
wikipedia 大日本帝国 を見ると、以下のように記されている。
大日本帝国(だいにっぽんていこく、だいにほんていこく、大日本帝國)は、日本国の国号呼称の一つ。江戸時代末期に外交文書に使用され始め、1946年頃まで公式に使用された。 一般には1889年(明治22年)の大日本帝国憲法発布時に憲法典の名称として使用されたことから権威づけられ、1947年(昭和22年)の日本国憲法施行時までの約58年間、天皇が大日本帝国憲法を通じて統治する日本として使用された国号のひとつとされる。最盛時には現在の日本の領土である沖縄、九州、四国、本州、北海道、北方四島、南樺太、千島列島に加えて朝鮮半島、台湾、澎湖列島、新南群島などを領有していた他、北東アジアや太平洋にいくつかの委任統治領や租借地を保有した。 (略)明治天皇は1868年1月3日(慶応3年12月9日)、王政復古を宣言。1871年(明治4年)に鋳造された国璽には「大日本國璽」と刻まれ、1874年(明治7年)の改鋳に際しても印文は変更されず、今日に至るまで使用されている。1873年(明治6年)6月30日に在日本オランダ公使からの来翰文邦訳ですでに「大日本帝国天皇陛下ニ祝辞ヲ陳述ス」と記述され、1889年(明治22年)2月11日には大日本帝国憲法(帝国憲法)が発布され、1890年(明治23年)11月29日、この憲法が施行されるにあたり大日本帝國という国名を称した。 (wikipedia 大日本帝国) |
1889年2月11日に大日本帝国憲法が発布され、1890年11月29日に施行されるにあたり大日本帝国という国名を称したと書かれている。
従って、実際に憲法が施行された1890年11月29日0時が大日本帝国の建国図ではないかと考えられる。
因みに戦後の日本の建国図はサンフランシスコ平和条約の調印日(1951年9月8日)ではなく、発効日の1952年4月28日の0時で作成している。
その戦後の日本の建国図は、様々な出来事についてよく説明が可能であるため、やはり公布された憲法や条約が施行または発効されるタイミングが建国のタイミングだと考えられる。
建国のタイミングは、法令の効力が現実に発生するタイミングである。
このチャートを見ると、ダシャーの流れがそれなりに説明できるのが興味深い。
【ラーフ期】
例えば、1890年に大日本帝国憲法が施行して、それ以降、日本は欧米の諸制度を積極的に導入して富国強兵の道を歩み始める。
そして、日清戦争(1894年~1895年)と日露戦争(1904年~1905年)に勝利し、不平等条約を解消して、完全に近代国家の仲間入りを果たすのである。
この間が、完全にマハダシャーラーフ期の1890年~1906年に一致している。
ラーフは10室で高揚し、ラグナロードの太陽からアスペクトされて、ラージャヨーガを形成している。
ラーフは飽くなき欲望を表しており、ラージャヨーガを形成するラーフは物質的に成功することを表している。
欧米の制度や技術や知識を導入して、ひたすら獲得の道を突き進み、それに成功したことが分かる。
明治年間(1868年 – 1912年)は明治時代と呼ばれる。倒幕派の諸藩を中心とする維新政府は戊辰戦争を経て旧幕府勢力を退けてから、王政復古により明治新政府を樹立した。新政府は岩倉使節団の世界視察に基づいて欧米の諸制度を積極的に導入した。明治維新と呼ばれる一連の改革は、廃藩置県、四民平等化、六法・郵便・鉄道・水道等の整備にまで及んだ。その過程で日本の境界領域であった琉球王国や、樺太を除く蝦夷地(北海道の大部分と千島列島)、小笠原諸島を完全に日本の領域内に置き、国境を画定した。安政五カ国条約を改正するため、帝国議会の設置や大日本帝国憲法の制定など国制整備に努める一方で、産業育成(殖産興業)と軍事力強化(富国強兵)を国策として推進した。日清戦争と日露戦争に勝利したことで条約改正を果した。しかし、電信における主権は1967年まで回復できなかった。また、一方では台湾統治や韓国併合を行い領土を拡大した。 (wikipedia 日本の歴史より引用抜粋) |
【木星期】
そして、マハダシャー木星期になると、1907年に日仏・日露条約が成立し、1908年には日米協約が成立している。
この頃には欧米諸国と対等な立場で、条約を締結するようになっている。
1910年には日韓併合などを行っている。
1914年に日本は日英同盟に基づき連合国陣営に加わり、第一次世界大戦へと参戦している。
1907年に日仏・日露条約が成立し、1908年には日米協約が成立する。
そして、1914年に第一次世界大戦に参戦している。
日本は日英同盟に基づき連合国陣営に加わり、第一次世界大戦へと参戦した
日本とイギリスの連合軍はドイツ東洋艦隊の根拠地だった中華民国山東省の租借地である青島と膠州湾の要塞を攻略したとされている。(wikipediaより)
そして、対華21ヶ条要求によって、ドイツ帝国が山東省に持っていた権益を日本が継承し、関東州の租借期限を延長したり、南満州鉄道の権益期限を延長し、沿岸部を外国に割譲しないといった要求を通している。
こうした一連の過程は、木星期に起こったこととして理解出来る。
木星は拡大傾向を表し、また5、8室支配で6室で減衰し、4、9室支配で高揚する火星と6室で接合している。
6室で減衰する惑星は敵を粉砕することを表しており、日本がドイツ軍を破り、強引な形で海外(中国)への権益を拡大していることが分かる。
【土星期】
そして、1922年8月~1941年8月まではマハダシャー土星期である。
土星は6、7室支配でラグナを傷つけ、7室にアスペクトして、7室を傷つけているが、日本が諸外国から批判を受け、外交関係が悪化したことを表している。
例えば、1923年には国内で関東大震災が起こり、1928年に日本の関東軍によって中華民国奉天近郊で軍閥の指導者張作霖が暗殺されている(張作霖爆殺事件)。
1929年には世界恐慌が起こり、1931年には満州事変が起こり、軍部の暴走によって、戦争への道を突き進んでいる。
1933年8月には国際連盟を脱退し、1934年9月にはワシントン軍縮条約を破棄し、1935年には国家社会主義を唱えた北一輝の天皇機関説が問題化している。
1936年に二二六事件が起こり、1937年に日中戦争、1938年に国家総動員法が公布され、日本の国家が全体主義的な熱狂の中で、戦争に突入していく。
1939年にアメリカ通商条約破棄を通告し、1940年に日独伊三国同盟が成立している。
そして、1941年に太平洋戦争が勃発している。
このマハダシャー土星期の日本の状況は、明らかに6、7室支配でラグナに在住する土星の象意を表している。
【水星期】
そして、1941年8月~1958年8月までマハダシャー水星期である。
水星は2、11室支配の機能的凶星で、マラカの2室を支配している。
従って、マラカハウスは死を誘発するハウスであり、国家機能が停止することを表していると言える。
1942年ミッドウェー海戦が勃発し、日本海軍は機動部隊の航空母艦4隻とその艦載機を多数一挙に喪失する大損害を被り、敗戦が濃厚になってくる。
1945年沖縄の日本軍が全滅し、広島長崎に原爆投下。そして、終戦を迎えている。
そして、1946年に日本国憲法が公布されている。
従って、この敗戦によって、明治憲法を擁する大日本帝国は死を迎えたようである。
この大日本帝国の死がマラカの水星期に生じていることは興味深い。
ここで、通常は分析は終わるが、私は過去の検証から死んだ人間であってもダシャーは継続し、それが機能していることを確認している。
例えば、死んだ人間が突如、注目を集めて、社会で有名になるような時にその時期はその死んだ人の出生図における10室の支配星のマハダシャーが来ていたり、あるいは、10室にダブルトランジットが形成されていたりするのである。
従って、ある人のホロスコープはその人が亡くなった後も生き続けているのである。
【ケートゥ期】
この観点を今回の大日本帝国に応用すると、1958年8月~1965年8月はマハダシャーケートゥ期である。
このケートゥ期は戦後の復興作業を黙々と続けていた時期である。
1964年に東京オリンピックが行われ、佐藤栄作が首相となり、沖縄返還協定を実現させている。
【金星期】
そして、1965年8月~1985年8月はマハダシャー金星期であるが、この時期は高度経済成長期である。
日本が経済力を拡大した時期であり、金星は3、10室支配で4室に在住し、ラグナロードの太陽と接合して、1-10のラージャヨーガを形成している。
【太陽期】
1985年8月~1991年8月はマハダシャー太陽期であり、この時期はバブル時代の後半であり、不動産バブルが起こり、財テクブームと消費が過熱し、1989年は、日本のバブル経済最高潮期であり、二度と抜くことが出来ないという日経平均株価38915.87円を記録している。
そして、三菱地所が、1989年10月31日にニューヨークのロックフェラー・センターを買収している。
これがマハダシャー太陽期に起こったことである。
太陽はラグナロードで4室に在住し、10室支配の金星と接合して、1-4、1-10のラージャヨーガを形成しており、太陽はヴァルゴッタマで強力である。
この太陽期にニューヨークのロックフェラーセンタービルの買収が行われたことはこの時期の日本経済の高揚感を物語っている。
【月期】
次にマハダシャー月期(1991年8月~2001年8月)になると、月は12室(損失)支配で11室(収入、利益)に在住している。
月から見ると6室(負債)と、8室(破産)に惑星が集中している。
この時、バブル経済が崩壊し、日本は失われた10年と言われる長期の不況に入っていくのである。
出来過ぎていると思えるほど、この大日本帝国憲法の施行日に0時で作成した建国図は、ダシャーによってその後の日本の経過についてほぼ説明することが分かる。
【火星期】
その後、2001年8月~2008年8月は、マハダシャー火星期であるが、日本が奮闘した時期である。
2001年に小泉純一郎が首相となり、日本の金融市場の自由化や郵政民営化といった市場開放の諸政策が行われる。
これによって市場原理が導入され、日本は激しい競争社会に移行していく。
また2001年に米国で同時多発テロが勃発し、日本の自衛隊の中東での支援活動などが問題となり、集団的自衛権の問題が浮上してくる。
国内では自由競争が激しくなったことにより、貧富の差が拡大してくる。
中国が経済的に台頭し、領土問題が浮上して、中国や韓国のナショナリズムが台頭して、外交的に摩擦が大きくなってきた時期である。
【ラーフ期】
そして、2008年8月からマハダシャーラーフ期に移行している。
そんなことで、ここで大日本帝国がスタートしたマハダシャーラーフ期に戻ってきたことが分かる。
第一次安倍政権が成立したのが、2006年で、マハダシャーラーフ期になる直前であった。
そして、第2次安倍内閣が2012年12月であり、第3次安倍内閣が2014年12月である。
この第二次安倍内閣が成立した頃が、マハダシャーラーフ期のセカンドアンタルダシャーであるラーフ/木星期である。
本格的にマハダシャーラーフ期の象意が噴出してくるタイミングである。
つまり、大日本帝国憲法が施行され、これから日本が貪欲に富国強兵して、国力を増強して近代国家の仲間入りを果たした時期である。
従って、今は大日本帝国憲法が振り出しに戻った時期である。
このことは、今、安倍政権の背後にある日本会議、そして、その中心で暗躍する生長の家の谷口雅春の教えに忠実な原理主義者たちが、明治憲法を復活させることを目標に憲法改正の手前まで来たことと無関係ではないような気がするのである。
確かに現在の日本は、サンフランシスコ平和条約の発効日で作成した戦後の建国図で解釈することが有効である。
そして、それはよく機能している。
然し、今回、大日本帝国憲法の施行日である1890年11月29日の建国図が、これまでの日本の歩みを怖いくらいに説明できている。
特にバブル経済の崩壊時に12室支配で11室に在住するマハダシャー月期に移行したことには驚愕する。
この月のマハダシャーである10年を通して、日本が失われた10年という経済低迷期を歩んだこともその月期の10年にピッタリと一致しているのである。
この大日本帝国の建国図を分析することで多くのことが分かるが、それはラグナロードで4室に在住する太陽は当時の日本の支配者階級を表している。
それは明治天皇とその側近であり、それは蠍座で表されるのではないかと思うのである。
同室する水星と金星は大臣であり、天皇の取り巻きを表している。
この蠍座は水の星座であるが、蠍座は水の星座の中でも火星を支配星として持つ、最もタカ派で好戦的な星座である。
魚座は支配星は木星であり、宗教性がある星座であるが、蟹座は支配星が月であり、母性がある星座である。
然し、火星は好戦的で血の気の多い、暴力の惑星である。
おそらく水の星座によって特徴づけられる水の国である日本の軍国主義者というのは蠍座の人々なのではないかと思うのである。
例えば、昔、満州で暗躍した児玉誉士夫などは、軍人であり、民族主義者、ヤクザであり、また右翼でもあった。
こうしたほとんどヤクザと変わらないような国家主義者が、日本の軍人を特徴づけていたのではないかと考えられる。
最近の有名人で言えば、覚醒剤所持で逮捕されたプロ野球の清原和博のようなイメージである。
ヤクザと区別がつかない清原和博のような軍人が軍刀を振り回していたのが、大日本帝国下の軍人であり、支配者階級であったのではないかと考えられる。
そこで、ここで生長の家の谷口雅春の出生図を検討してみたいのである。
出生時間は分からないが、月は牡羊座で確定である。
従って、チャンドララグナで検討することができる。
月をラグナとすると5室支配の太陽が蠍座に入室し、3、6室支配の水星と同室して、9室支配の木星からアスペクトされている。
つまり、識別力や判断力を表す5室(識別力)の支配星が知性の表示体と共に蠍座8室(支配)に在住している。
これは蠍座に思想的に入れ込むことを表しており、蠍座の思想に囚われ、狂信的にそれを崇拝することを表している。
蠍座を盲信し、それに入れ込み、崇拝することを表している。洗脳に近い状態である。
つまり、谷口雅春が戦中に皇国史観にのめり込み、天皇を崇拝して、天皇を中心とした日本の国体という概念に取り憑かれたのはその為である。
大日本帝国の建国図と谷口雅春の建国図を比較してみるとそれがよく分かる。
大日本帝国の建国図では、ラグナロードの太陽が4室に在住しているが、太陽は権力者、王様を表しており、それは明治政府の最高実力者、すなわち、天皇を表している。
そこに天皇の側近である大臣を象徴する水星や金星も同室しているのであるが、これはちょうど、谷口雅春の5室支配で8室に在住し、水星と接合する配置と同じ場所である。
すなわち、それらは重なっており、この配置は、谷口雅春が、天皇とその側近が形成する国体を盲信することを表しているのである。
この配置がおそらく「皇軍必勝」のスローガンの下に、金属の供出運動や勤労奉仕、戦闘機を軍に献納するなど教団を挙げて戦争に協力する行動に導いたのである。
そして、5室の支配星は谷口雅春の弟子も表しているため、当時の生長の家の信者には、高級軍人の家族が多くいた(wikipedia)のである。
皆、蠍座つながりなのである。
そして、現在、「谷口雅春先生から学ぶ会」に集い、日本会議、日本青年協議会、日本政策センターを拠点として、安倍政権を憲法改正に導き、明治憲法の復活を目指しているこの熱烈な弟子たちは、皆、蠍座の人々なのではないかと思うのである。
蠍座は火星を支配星とする最も好戦的な星座であり、暴力団やヤクザの星座であり、最も好戦的で、おそらく旧日本軍の表示体なのである。
この人々が、40年もの長きの間、元号法制化運動、新しい歴史教科書採択運動、男女共同参画バッシング、靖国参拝運動、憲法改正を推し進めてきたのである。
それは蠍座の集中力、持続力のたまものである。
粘着的で、決して、諦めない、その情熱を40年も持続させ、顔には少しも出さないが、目的を決して忘れない強烈に内に秘めた激しい情念。
これは、谷口雅春の亡霊である。
谷口雅春は今も生きているのである。日本の守護神として。
おそらく、こうした根気強い情熱的な活動には、おそらくリベラル派や左翼活動家はかなわないのではないかと思われる。
日本は、伝統的に宗教家とヤクザと民族主義者(右翼)の国である。
日本の精神的指導者たちは、こうした人々である。
従って、日本では決して、社会主義運動は根付かないし、共産主義革命は起こらない。
あくまでも民主主義を維持するのがやっとである。
但し、これらの天皇中心の国家主義者たちは、必ず、行き過ぎ、判断ミスを犯すのである。
それは歴史の教訓である。
日本を勝ち目のない戦争に導いたのは、こうした国家主義者であり、狂信的な軍国主義者である。
コメント
コメント一覧 (2件)
大日本帝国憲法の始原図は
公布日の1889年2月11日のホロスコープではないかと思います。
時刻は8時から8時45分の時間帯のいずれかだと思います。
公布日も施行日も
月は双子座アールドラーに在住していますが。
以下も参照ください。
http://blog.goo.ne.jp/creative_imagination/e/040dd0a1bf76c2329ae21f7e01522433 blog.goo.ne.jp/creative_imagination/e/feb8db384b5570fb5f9a2cfe408f81d6
hayabusa6.2ch.net/test/read.cgi/uranai/1371305650/l30
また、施行日のチャートの方が、
大日本帝国の特徴と歴史の歩みをよく表していると思えてきました。