ノーベル文学賞作家・大江健三郎が逝く -リベラル派、戦後民主主義の旗手-



昨年は、日本の文化や芸術に貢献のあった多くの著名人の方が亡くなった。


今年に入ってからもそうだが、今は時代の変わり目なのかもしれず、世代交代が一気に進んでいく。


大江健三郎も昨年、亡くなった著名人の一人である。



ノーベル文学賞作家の大江健三郎さん死去 88歳
2023/3/13 15:16 産経新聞

「万延元年のフットボール」など詩的な言葉を使って、危機に陥った現代人の実相を描いた小説で知られ、日本人で2人目のノーベル文学賞を受賞した大江健三郎(おおえ・けんざぶろう)氏が3日、老衰のため死去した。88歳だった。愛媛県出身。葬儀は家族葬で行った。後日、お別れの会を開く。長男は作曲家の大江光(ひかり)さん。妻は映画監督の故・伊丹十三の妹。

愛媛県喜多郡大瀬村(現、内子町)に7人兄弟の三男として生まれた。松山東高校を経て、昭和34年に東大文学部仏文学科を卒業。大学在学中の33年、短編小説「飼育」で芥川賞を受賞。39年、実生活をモチーフに障害児を持つ若い父親の心情を描いた「個人的な体験」で新潮社文学賞を受賞した。

その後も旺盛に小説を発表し、42年「万延元年のフットボール」で谷崎潤一郎賞を、48年「洪水はわが魂に及び」で野間文芸賞、58年には「新しい人よ眼ざめよ」で大佛次郎賞を受賞。59年には短編「河馬に?まれる」で川端康成文学賞を、平成2年に「人生の親戚」で伊藤整文学賞を受けるなど、国内の主だった文学賞を受賞してきた。

6年にノーベル文学賞を受賞。受賞講演「あいまいな日本の私」が話題となった。

ほかの作品に、最初の長編「芽むしり仔撃ち」、政治団体から脅迫を受けた「セヴンティーン」や、「ピンチランナー調書」「同時代ゲーム」「『雨の木(レイン・ツリー)』を聴く女たち」「新しい人よ眼ざめよ」「燃えあがる緑の木」など多数。評論も積極的に執筆し、「ヒロシマ・ノート」「沖縄ノート」、講演集「核時代の想像力」などがある。

12年、米ハーバード大名誉博士号を授与され、14年には仏レジオン・ド・ヌール勲章コマンドゥールを受章した。


過去の経歴からラグナを検討したところ、おそらく、双子座ラグナである。







大江健三郎は、戦後民主主義世代の旗手としての評価を受けており、リベラル左翼系の社会運動にはよく顔を見せていた。



ジョージ・ブッシュのイラク戦争に対する戦争反対デモなどにもよく顔を見せていたと思う。



憲法9条改正反対、戦争反対の平和主義者である。



そうした左翼系の思想信条は、5室が天秤座でそこに木星(平和主義)が在住し、5室支配の金星が水瓶座(社会主義、共産主義)で、水星、土星とコンジャンクトする配置から来ている。



私は残念ながら、大江健三郎の作品は読んでいないが、おそらく、作品のテーマもそうした政治信条を吐露したものとなり、リベラル左翼的な良識、民主主義を支持するものとなっていたと思われる。




大江健三郎は、常に弱い者の味方に付く、作家であった。




核兵器や天皇制などの社会的・政治的な問題、知的な障害をもつ長男(作曲家の大江光)との共生、故郷である四国の森のなかの谷間の村の歴史や伝承といった主題を重ね合わせた作品世界を作り上げた。

(wikipedia 大江健三郎より引用抜粋)


そうしたことで、国内外に社会問題への積極的な発言も行なっており、啓蒙活動家であり、共産主義者とも社会運動などを通じて、交友があった。



これはラグナロードの水星が水瓶座9室に在住し、そこで、9室支配の土星や5室支配の金星とコンジャンクトする配置から納得できる。



9室が強調される場合、それは宗教活動、教育活動、啓蒙活動、慈善活動など精神的な価値を持った活動になるが、それが水瓶座である為、社会主義的、共産主義的な活動になったのである。



原発反対運動や、戦争反対運動など、あらゆる左翼系の活動には、大江健三郎の姿があった。




その為、大江健三郎の死に対して、日本共産党の小池晃書記局長が哀悼の意を表している。



「巨星墜つ」 共産が大江健三郎氏に哀悼の意
2023/3/13 19:33 産経新聞

共産党の小池晃書記局長は13日の記者会見で、ノーベル賞作家、大江健三郎さんの死去を悼んだ。

「『巨星墜つ』という感じがする。本当に偉大な小説家であり、同時に社会活動家でもあった」と強調した。その上で「『憲法9条を守れ』『原発をなくせ』ということを本当に命懸けで訴え続けた人生だったのではないか。心から哀悼の意を表したい」と述べた。


因みに5室に在住する7、10室支配の木星だが、「5室天秤座の木星」は、平和主義を表わすようである。



これは先日、キッシンジャーが死去した際にチャートを検討して、やはり、天秤座ラグナで、5室に木星が在住していたことから明らかになった。







キッシンジャーは、国外に外交的ネットワークを張り巡らし、国際的な安全保障体制を作り上げたということが評価され、ノーベル平和賞を受賞している。



人物的には物議を醸しており、狡猾さもあったが、10室支配で5室に在住する天秤座の木星は、優れた外交的手腕を発揮し、核の抑止論や勢力均衡理論といったリアリズムと外交的駆け引きによって安全保障、国際平和を作り上げた。




この5-11室の軸での木星と金星の相互アスペクトによる強い11室が、ノーベル平和賞の受賞につながったのである。




そうしたことで、やはり、同じように天秤座5室に木星が配置する大江健三郎も一言で、言えば、憲法9条改正反対の平和主義者であった。





多くの兄姉、輝かしい受賞歴 -強い11室-



大江健三郎は、兄二人、姉二人、弟一人、妹一人の9人家族で、兄と姉が4人もいるが、それは11室(兄、姉)の強さを物語っている。



そして、11室が強い場合、それは受賞や称号に恵まれることになる。




後で、検証するが、大江健三郎は数々の文学賞に恵まれ、1984年には、川端康成賞、1994年にはノーベル文学賞、2012年には、米ハーバード大学名誉博士号を授与され、2014年には、フランスからレジオン・ド・ヌール勲章コマンドゥールを受章している。




これらの受賞したタイミングを調べた所、皆、11室にダブルトランジットが形成されているタイミングであった。




多くの兄姉に恵まれたのは、木星(数が多い、拡大傾向)が11室にアスペクトしているからであり、また11室支配の火星が11室にアスペクトバックしているからである。






結婚






大江健三郎は、映画監督の故・伊丹十三の妹のゆかりと1960年2月に結婚している。







トランジットを見ると、もし双子座ラグナであれば、木星、土星が射手座7室をトランジットし、火星や配偶者の表示体である金星も7室をトランジットしている。







またラグナロードの水星や、太陽など、その人自身を表わす焦点となる惑星(focal planet)も結婚生活の8室をトランジットしていた。



従って、これを見て、直ぐに大江健三郎は、双子座ラグナであると分かった。




ダシャーは、金星/水星期であったが、金星は結婚の表示体で、月から見た7室の支配星であり、水星はラグナロードで、月から見た8室の支配星である。




ナヴァムシャのラグナ


そして、ここで結婚したタイミングが金星/水星期であったことから、ナヴァムシャのラグナを蠍座に設定し、出生図のラグナは、自動的に双子座ムリガシラー第2パダとなった。





ナヴァムシャのラグナを蠍座に設定すると、8室支配の水星と7室支配の金星がラグナに在住し、結婚のタイミングをよく表している。



また5室にラーフ/ケートゥ軸が在住し、5室支配の木星が8室に在住する配置は、子供が知的障害で生まれてきた苦悩を表わしているかもしれない。



また蠍座ラグナに設定すると、ラグナロードの火星が11室に在住し、11室支配の水星がラグナに在住して、1-11の星座交換が成立し、受賞や称号に恵まれて成功する惑星配置となる。



兄や姉が多いこともこの配置が説明することになる。



9室支配の月が5室に在住し、木星との間で、ガージャケーサリヨーガを形成しているが、これは文学素養を表わしているが、ラーフ/ケートゥ軸と絡み、6室支配の火星からのアスペクトも受けている為、子供に関する苦悩も見られ、それが作品に反映されたと考えられる。



因みに後で述べるが、ナヴァムシャのラグナを検討する過程で、サプタムシャのラグナも同時に検討していたが、長男が誕生するタイミングは、ナヴァムシャのラグナを蠍座に設定した場合に上手く説明出来た。




従って、ナヴァムシャのラグナは蠍座ラグナで正しいと思われた。








実際、出生図のラグナは、ラーフを支配星とし、革命家で過剰性や極端さを持ち、人生が波乱に富み、物議を醸しがちなアールドラーでもなければ、平凡な日常を繰り返す善良なプナルヴァスのようにも思えず、ジャーナリズム精神を持ち、社会的に活発なムリガシラーではないかと思える節もある。



ナヴァムシャのラグナについては、更に検討していく予定である。






長男の誕生


1963年6月13日に長男・大江光(作曲家)が誕生している。









大江光が知的障害者として誕生した時の苦悩を『個人的な体験』として作品にし、『万延元年のフットボール』などと共にノーベル賞受賞の道筋をつけたという。



自分と息子の大江光をモチーフにした作品をいくつも執筆しており、長男は、大半の作品にキーパーソンとして登場するのだという。



確かに小説は作品であり、自分が生み出したものであり、5室(創作)のテーマであるが、子供も自分が生み出したものであり、創作物である。



小説のテーマが、自分の息子との関係になって来るのも自然なことである。






息子が誕生した時、トランジットの土星は山羊座から5室にアスペクトし、また逆行している為、5室の支配星や9室の支配星にアスペクトしている。



また木星は約3ヶ月前の3月7日の時点で、水瓶座をトランジットし、5室と9室の支配星とコンジャンクトし、5室にアスペクトして、5室と9室にダブルトランジットを形成している。



ダシャーは、太陽/火星期であった。



マハダシャーロードの太陽は3室支配で8室に在住し、ラーフとコンジャンクトしているが、太陽期は、精神的に苦しそうに見える。



太陽のディスポジターは9室支配の土星で、5室支配の金星とコンジャンクトしている。



そして、アンタルダシャーロードの火星は6、11室支配で4室に在住して、全く5室や9室とは関係無さそうに見えるが、ディスポジターの水星が5室と9室の支配星とコンジャンクトしている。



また火星はチトラー(火星)に在住しているが、9室支配の土星や5室支配の金星はダニシュター(火星)に在住しており、共に火星を支配星とするナクシャトラに在住して、お互いに影響し合っている。



つまり、火星期には、5、12室支配の金星、8、9室支配の土星、ラグナロードで、4室支配の水星の象意も顕現することになる。



こうしたことで、出生図においては、火星が子供が誕生する時期と考えることが出来るのである。




サプタムシャ




サプタムシャでは、マハダシャーロードの太陽は5室に在住し、アンタルダシャーロードの火星は5室の支配星である。



従って、子供の誕生のタイミングであることを明確に示している。



但し、5室支配の火星は3室(分割図におけるドゥシュタナ)に在住しており、また8室支配の土星からアスペクトされている。



従って、子供が知的障害であることで苦悩する結果となったことが分かる。





華麗な受賞歴


最後に一連の受賞歴を見ていくが、大江健三郎のようにノーベル賞や数々の受賞に輝いた人のラグナを特定することはそれ程、難しくない。



何故なら、こうした受賞が起こった時のダブルトランジットを調べれば、大抵、11室にダブルトランジットが形成されていることを確認出来るからである。





川端康成賞受賞


1984年に川端康成文学賞を受賞した時、土星は天秤座から11室にアスペクトし、木星は射手座から11室にアスペクトして、11室にダブルトランジットしていた。







また火星も天秤座から11室にアスペクトしている。



ダシャーは、火星/金星 もしくは火星/太陽期辺りだが、火星は11室の支配星で、11室にアスペクトバックしている。



上述したように火星は、乙女座でチトラーに在住しているが、ディスポジターの水星は9室でラージャヨーガやダナヨーガを形成している。







9室は11室から見た11室目のハウスであり、11室の本質のハウスである。



また火星は、チトラーに在住しており、同じ火星を支配星とするナクシャトラに在住していることで強くなっており、しかもダニシュター(火星)に在住する水星、土星、金星と連携する為、これらの9室で、ラージャヨーガやダナヨーガを形成する惑星の吉意も引き出したことになる。



また金星は5室支配で9室に在住し、水星、土星と共にラージャヨーガやダナヨーガを形成するが、ダニシュター(火星)に在住することで、チトラー(火星)の11室支配の火星と密接に連携することになる。






ナヴァムシャを見ると、もしナヴァムシャのラグナが蠍座ラグナであれば、火星はラグナロードで11室に在住し、11室支配の水星と1-11の星座交換をして、まさに11室の受賞の象意が顕現するタイミングである。




ノーベル文学賞受賞


そして、川端康成文学賞から10年後の1994年にノーベル文学賞を受賞しているが、この時はラーフ/水星期である。





トランジットを見ると、土星は水瓶座から11室にアスペクトし、木星は天秤座から11室にアスペクトして、11室にダブルトランジットを形成している。



更に木星が9室をトランジットする土星にアスペクトすることで、9室(11室から見た11室)にもダブルトランジットして、9室で形成されるラージャヨーガやダナヨーガを顕現させたことが分かる。



マハダシャーロードのラーフはディスポジターの土星が9室で、ラージャヨーガやダナヨーガを形成し、アンタルダシャーロードの水星も9室で、ラージャヨーガやダナヨーガを形成している。







更にナヴァムシャでもラーフは5-11の軸に在住し、9室支配の月とコンジャンクトして、ラグナロードの火星からアスペクトされており、ラーフ自身が、ヨーガカラカになっている(ラージャヨーガを形成している)。



ラーフとコンジャンクトする月は、木星との間で、ガージャケーサリヨーガを形成し、また月から見て、木星、水星、金星が、ケンドラやトリコーナに在住している為、芸術や学問に優れるサラスヴァティーヨーガを形成している。



但し、サラスヴァティーヨーガということで言えば、そもそも出生図で木星、水星、金星が5室や9室に在住しており、サラスヴァティーヨーガを形成していることも重要である。



これらの配置が、大江健三郎の小説家としての素養を表わしている。







つまり、ナヴァムシャでは、マハダシャーロードのラーフは、ディスポジターの木星が、ガージャケーサリヨーガやサラスヴァティーヨーガを構成する一部であり、コンジャンクトする月もガージャケーサリヨーガを形成したり、サラスヴァティーヨーガを構成する一部となっている。



またアンタルダシャーロードの水星は、まさに9室でラージャヨーガやダナヨーガを形成し、またナヴァムシャにおいても11室の支配星でラグナロードの火星と星座交換し、まさに1-11のダナヨーガを構成する惑星である。



そのように考えると、ラーフ/水星期にノーベル文学賞を受賞したことは、ナヴァムシャのラグナが、蠍座であることで、上手く説明することが出来る。







また既に述べたが、水星は出生図においても火星のナクシャトラ(ダニシュター)に在住し、同じく火星のナクシャトラ(チトラー)に在住する火星と密接に連携しているのである。



従って、ラーフ/水星期は、素晴らしい受賞運に恵まれたということである。





ハーバード大学名誉博士号を授与される


そして、2012年には、米国のリベラル派、民主主義の牙城であるハーバード大学から名誉博士号を授与されている。



ハーバード大学は、アメリカに渡ったピューリタン(清教徒)たちが創立した大学で、フリーメーソンが創立した大学であると考えられている。



性別や人種の差別を是正する為のアファーマティブ・アクションや『白熱教室』でも話題になったマイケル・サンデル教授が哲学教授を務めることでも有名である。



日本の戦後民主主義の旗手である大江健三郎が、このハーバード大学から称号を授与したことも偶然ではない。







2012年のトランジットを見ると、土星が天秤座から11室にアスペクトし、木星は牡羊座11室をトランジットして、11室にダブルトランジットが生じている。



ダシャーは、木星/金星期だが、木星は天秤座から11室にアスペクトし、金星は5室支配で、9室で、ラージャヨーガやダナヨーガを形成している。



既に述べたように金星は、ダニシュター(火星)に在住することで、チトラー(火星)に在住する11室支配の火星と密接に関係している。



火星は11室の支配星で11室にアスペクトバックし、ナヴァムシャでは11室に在住して、1-11の星座交換をしている。



通常、金星が、ダニシュターに在住するだけで、11室支配の火星とのつながりが生じるが、それに加えて、火星自身が、チトラー(火星)に在住することで、二重の意味で、11室支配の火星に強く関連しているのである。



アンタルダシャーロードの金星期には、そうした理由で、11室支配の強い火星の象意が顕現する。





フランス政府からレジオン・ド・ヌール勲章コマンドゥールを受章


そして、2014年には、フランス政府からレジオン・ド・ヌール勲章コマンドゥールを受章しているが、木星/太陽期、あるいは木星/月期である。





トランジットを見ると、ラーフ/ケートゥ軸が、5-11軸を通過し、土星は天秤座から11室にアスペクトし、木星は双子座で逆行して、11室の支配星(火星)にアスペクトし、11室にダブルトランジットを形成していたことが分かる。



月はナヴァムシャでは、11室にアスペクトし、11室との絡みが確認できる。



因みに月は出生図においては2室支配で、6室で減衰することで、パラシャラの例外則によるラージャヨーガ的な働きが生じる配置であり、ディスポジターの火星がケンドラに在住していたり、月が高揚する星座(牡牛座)の支配星である金星が、月から見て、ケンドラに在住しているので、ニーチャバンガラージャヨーガの条件を複数満たしている。




ガンダーンタの意味


しかも月は、蠍座の最後の度数にあり、ガンダーンタに在住している。



従って、非常にカルマ的な配置である。



フランスは、フランス革命によって成立した共和制の政府を持ち、まさに国家全体がリベラルで、民主主義を世界に先駆けて導入した先進的な国家である。



そのフランスが大江健三郎の日本における戦後民主主義の旗手としての役割や、その後の社会的発言や、社会活動を見ていて、それで勲章を授与したのである。



従って、大江健三郎のレジオン・ド・ヌール勲章コマンドゥールの受賞は決して、偶然ではない。



ちょうど、この勲章が授与されたタイミングで、ラーフ/ケートゥ軸が、5-11軸を通過し、11室に影響を与えていた。



そして、アンタルダシャーロードがガンダーンタの月期であったことを考えると、大江健三郎は、過去世で、フランス革命に関わったのはないかと考えてしまう。



大江健三郎のチャートは、水瓶座で水星、土星、金星が強力なラージャヨーガを形成しており、特にプールヴァブンヤ(前世の功徳)の5室の支配星が、9室水瓶座で強力なラージャヨーガやダナヨーガを形成している。



これは前世において、民主主義や平等、博愛的な水瓶座的な価値に対して、多大なる貢献があったことを意味している。







おそらく、ガンダーンタに在住し、パラシャラの例外則で、ラージャヨーガ的な働きをし、ニーチャバンガラージャヨーガを形成する減衰した月は、過去世の集大成として、レジオン・ド・ヌール勲章コマンドゥールを受賞したのである。



またこれはハーバード大学名誉博士号の受賞においても同じである。




ということで、大江健三郎のラグナは双子座ラグナで、出生図のラグナは、双子座ムリガシラー第2パダで、ナヴァムシャのラグナは蠍座、サプタムシャのラグナは蟹座ではないかと考えているが、上手く説明が付くため、かなり可能性は高いと思われる。




残念なことに私は、大江健三郎の作品を読んでいない為、天秤座5室の木星、水瓶座9室に在住する5室支配の金星が生み出した作品がどんなものであるかまだ確認していない。




5室と強い風の星座によって生み出された文学作品というものは、風の星座の特徴をよく示すと思われ、特に5室支配の金星が9室で水瓶座に在住している配置は、自由、平等、博愛といったフランス革命の思想、自由思想や平等思想を強く示し、それを作品の中に盛り込ませると考えられる。




但し、もしそれが、凶星の影響を受けていると、プロレタリアート文学になってしまいそうである。




大江健三郎の場合、5室の支配星は、9室に在住し、水星や木星など吉星の強い影響を受けており、更にサラスヴァティーヨーガを形成している為、プロレタリアート文学のような作品にならなくて済んだのである。




もっと物語性があり、格調高い文化的な雰囲気の中で、水瓶座の理念を伝えることが出来たのである。









昨年2023年、大江健三郎の追悼で、大江健三郎の作品や、業績を振り返るイベントが相次いで、注目を集めていた。



2023年から2024年にかけ、現在もトランジットの土星が水星、金星、土星が在住して、ラージャヨーガやダナヨーガを形成する水瓶座を通過して、木星と土星が11室にダブルトランジットを形成しているということもあり、ノーベル賞作家・大江健三郎に対する追悼のムードが世界的に拡大し、ワシントンポストなど、欧米各紙が追悼記事を掲載していた。




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