ヴィムショッタリダシャーやチャラダシャーなどは、見尽くしてしまって、何度も見たので、もはや新しい材料が見当たらないという方もいるかもしれない。
実際は、見るたびに新しい発見などがあり、ヴィムショッタリダシャーだけ見ていくのでも大変なことである。
それを読み取るための手順を押さえてからでないと他のダシャーを見ても無駄である。
そうしたことで、私は、ヴィムショッタリダシャー以外の月のナクシャトラベースのダシャーをそれ程、見てこなかった。
色々あるのは名前だけは知っていたが、それらをまだ学習していくのは早いと思っていた。
それよりも先にジャイミニシステムでは、チャラダシャーの他にマンドゥークダシャー、スティラダシャー、パダナダムシャダシャー、ナヴァムシャダシャー、スティラダシャー、ニラヤナシューラダシャーなどを体系的に学習する機会があり、また最近では、カーラチャクラダシャーなどにも挑戦してみた。
それらは既に計算の手順は分かったので、その都度、可能な場面で検証したり、試していくことができる。
そうしたことで、ジャイミニ系の星座ダシャーの方のレパートリーが先に増えた。
然し、ヴィムショッタリダシャーのような月のナクシャトラに基づいた惑星のダシャーに関しては、ヴィムショッタリダシャー以外だと、ヨーギニダシャーぐらいしかよく分からなかった。
また知ってはいるが、ほとんど使っていないのは、コンディショナルダシャー(条件付きダシャー)なので、使う機会も限られてくるドウィサプタティサマダシャー、チャトゥルシーティサマダシャーなどである。
1室の支配星が7室、あるいは、7室の支配星が1室とか、10室の支配星が10室に在住しているといった条件が当てはまる場合にのみ適用できるダシャーである。
但し、これらは自分自身のチャートには適用できない為、あまり興味を持てなかった。
これらを検証するために時間を使うぐらいなら、まだ他に学習しなければならないことは沢山あるため、後回しにされる分野となっていた。
まずは、自分のチャートで機能していることを知って初めて興味が持てるというのは、ごく普通のことである。
誰もが自分のホロスコープの興味からスタートするのは、かなり共通のことではないかと思われる。
そんなことで、自分のチャートに適用出来るコンディショナルダシャーがあるかどうか分からなかった為、あまり興味を持てない所があったのだ。
然し、最近、知った所によれば、私のチャートには、アシュトッタリダシャー(Ashtottari Dasha)や、ショダショッタリダシャー(Shodashottari Dasha)、ドワダショッタリダシャー(Dwadashottari Dasha)、シャットトリムサダーマダシャー(Shat-Trimsa Dama Dasa)など、複数のコンディショナルダシャーが適用できることが分かった。
適用できるか微妙なものもあるが、それを精査することもまた興味の対象となった。
例えば、アシュトッタリダシャー(Ashtottari Dasha)は、その適用条件は、私のチャートに当てはまるのだが、別の所に「クリシュナパクシャの昼間、またはシュクラパクシャの夜間に生まれた場合、具体的な結果を確認するためにアストッタリダシャーを採用してください」と書いてあった。
この条件まで考慮すると、アシュトッタリダシャー(Ashtottari Dasha)は適用出来ないが、最初の基本的な条件では一致している。
それでは、このコンディショナルダシャーは自分には当てはまらないのかどうかということが非常に問題となった。
というのは、パラシャラズライトで、このアシュトッタリダシャーを出して調べた所、私は2025年10月からマハダシャー木星期に入り、以後、2044年10月までの19年間続くからである。
木星期は、ヴィムショッタリダシャーでは、私の人生ではやってこないダシャーであり、木星期は私の前世だと考えて来た。
サイキックな方のビジョンを聞く機会もあって、出生図の木星は減衰している為、子供関係のことで、何らかのミスを犯すか、問題があって、その結果、木星が減衰したのだといったストーリーを信じて来た。
実際、木星のアンタルダシャーの時期などは、セミナー講師や鑑定などに集中する時期で、その際、木星から6室に惑星集中している為、奮闘(struggle)がある。
そうしたことで、木星期は、まさに占星術の活動に集中する時であり、奮闘は伴うが、占星術の活動で発展する時期である。
2025年10月から19年間ということになれば、残りの人生はまだ現役でジョーティッシュを研究したり、教える活動を続けていけるし、またそれが最もうまく出来るのが、2025年10月以降ということになる。
従って、俄然、このアシュトッタリダシャーに興味が出て来てしまった。
またそれ以外のコンディショナルダシャーに対してもである。
アンタルダシャーのレベルでは木星期は経験してきたが、マハダシャーのレベルでは経験しておらず、ヴィムショッタリダシャーでは、おそらくラーフ期や木星期は経験できないダシャーである。
他のコンディショナルダシャーでは、木星期がこれから来たり、また既にラーフ期が来ていたりする為、自分のチャートの解釈にまた新たな可能性が開けてきたのである。
例えば、アシュトッタリダシャー(Ashtottari Dasha)では、私は現在、土星/金星期(2019/8/11~2021/7/21)であり、ヴィムショッタリダシャーが金星/土星期であることを考えると、金星/土星期、あるいは土星/金星期に特有な同じような経験をもたらす時期として、非常に興味深いものがある。
また1998年10月から2015年10月まで、マハダシャー水星期だが、ちょうどこの時期の始めである1998年頃は、占星術を本格的に学習し始めた時期である。
その前は、1990年10月から火星期をずっと経過しているが、火星は魚座に在住しており、この時期に行っていたことを考えると、12室の魚座(宗教、精神世界)で納得できる。
因みにBPHSによれば、このアシュトッタリダシャー(Ashtottari Dasha)は、インドの東部と北東部で実践されており、これらの地域の著名な占星術師たちは、他のダシャーシステムよりもアシュトッタリシステムに依存しているそうである。ただ占星術師たちは、カリユガにおいては、ヴィムショッタリ・ダシャシステムの方がアストッタールよりも効率的だと考えているそうだ。
つまり、インドのある地域の人々は、ヴィムショッタリダシャーと同じぐらいアシュトッタリダシャーを尊重して、予測においてそれらに依存しているということである。
こうした書き方を見ると、ヴィムショッタリダシャーが精度が高く、最も良く使われるというのは分かるが、アシュトッタリダシャーもかなり使えるダシャーということが分かるのである。
従って、このアシュトッタリダシャーが自分に適用できるのかどうかという問題は、切実な問題になってきた。
またサットトリムサダーマダシャー(Shat-Trimsa Dama Dasha)では、私は2019年7月からマハダシャーラーフ期(~2027年7月)に移行している。
最近まで、ラーフ/ラーフ期で、今年の4月20日以降、ラーフ/月期に移行している。
このラーフ期は、私がちょうどルアーを使った青物の釣り、スポーツのような釣りに興味を覚えて、五島まで出かけていった年である。
私の月から6室射手座に在住するラーフは、カウボーイがバッファローを投げ縄で追いかけるのと同じく、回遊魚たちをルーアーで釣り上げる為に追いかけようとする象意である。
それは以前の記事の中でも書いたが、スポーツフィッシングとは射手座と関係があるのである。
そして、ラーフはラグナから9室射手座に在住しているので、魚を求めて、遠くの海まで、遠征することになる。
あまり近場では面白くなく、遠くの海でなければならないのである。
これはラーフが9室に在住しているからかもしれない。
こうした以前から確認していた射手座ラーフの象意が、ちょうど2019年7月から噴き出したと考えると、2019年の年末に五島に行って夢中になって渡し船で、誰もいない沖合の岩場に渡してもらった理由が説明が付くのである。
このようにコンディショナルダシャーには、ヴィムショッタリダシャー程ではないが、人生の流れの切り替わりのタイミングを説明することが出来る意外な面があり、そうであるからこそ、アシュトッタリダシャー(Ashtottari Dasha)で、2025年10月からマハダシャー木星期に入ることについては非常に期待が高まるのである。
このようにコンディショナルダシャーで、また新たなチャートの展望が開け、また探求すべき分野が一つ増えたように思われる。
ジョーティッシュは、まず自分のチャートへの興味から始まり、皆、この分野にのめり込んでいくが、中には、自分のチャートから読み取れる運命を知りたい一心で、かなり高度なことまで学習してしまう方もいるのだが、そうした方でも、自分のチャート以外の他人のチャートを見ることにはそれ程、関心がなかったりもする。
やはり、自分のチャートから何が読み取れるかという好奇心が最も自然で普通の反応である。
私も複数のコンディショナルダシャーが自分に適用できることを知って、久しぶりにそうした初心者の頃、ダシャーや自分のチャートに夢中になった状況を思い出した。
コンディショナルダシャーに関する具体的な適用条件や計算方法などは、全くここには記していないが、これは今後、セミナーとして提供する予定である。
参加者の方が、どんなコンディショナルダシャーが自分のチャートに適用できるのかを確認し、ダシャーで過去の出来事が説明出来るか検証したり、また未来を考える上での参考にするようなそうしたワークショップ形式の演習セミナーに出来ればと思っている。
コメント