小野龍光 -年商100億円超えの実業家から出家へ




最近、年商100億稼ぐ、IT起業家で、ベンチャー投資家としても成功していた小野裕史氏が、インド仏教の頂点に立つと言われる佐々井 秀嶺(ささい しゅうれい)氏の元で、出家したことが話題になっている。


佐々井 秀嶺氏は、インドのマハーラーシュトラ州ナーグプルの寺院で、住職を務め、長年、カースト制度の下で、不可触選民として差別されている人々をヒンドゥー教から仏教に改宗させて、差別から救う活動を行っている人物である。


インド仏教1億5000万人の頂点に立ち、インド仏教復興運動の中心人物の一人と評価されている。


小野裕史氏は、佐々井秀嶺氏を紹介した著作(『世界が驚くニッポンのお坊さん 佐々井秀嶺、インドに笑う』 白石あづさ著 文藝春秋)に感銘を受け、インドに会いに行って、一緒にインドを回るうちに佐々井氏の勧めもあって、2022年10月に得度(※出家)し、それまでに築いた財産を全て寄付したという。


そして、佐々井 秀嶺氏から、「龍光」という名前を授かっている。









小野龍光氏は、インドで得度をする当日に髪の毛を剃ってもらった時、とてつもない幸福感を感じたという。


ベンチャーキャピタルの業界で、成功を収めていたが、強い者、豊かな者だけが富み、さらなる力を持つことに疑念を抱き、利益を得ても更なる利益を得ようとする欲望の渦に飲み込まれて、「終わりなきレース」、「無限の成長」という幻想に取り憑かれて疲れ果てていたという。


そして、そうした欲望の世界を捨てて、出家した時にとてつもない幸福感を感じたというのだ。


資本主義の最前線で最も強欲なベンチャーキャピタルの世界から、その正反対の出家僧への転身というのは、非常にセンセーショナルであり、非常に多くの人から関心をもたれているのである。


そして、現在、メディアの取材などに応じて、何故、出家僧になったのかについて語り続けている。


小野龍光氏は、最初100万円以上は持たないと決めていたそうだが、100万でも多いと思い、今では40万円以上は持たないと決めているようである。


出家してからは、最小限の持ち物で生活している。


しかし、それでも奥さんとはどうしても離婚出来なかったという。


出家したとは言っても、いつでも元の世界に戻ることは可能なのであり、完全に全てを放棄したとは言えないケースが多いのだが、例えば、京セラの稲盛和夫氏が、臨済宗円福寺で、在家得度し、修行を重ねたというのもそうである。


一度、富を得た人が、何か大失敗をして、全ての財産を失うといった体験でもしない限り、全てを放棄するというのは難しいことである。


しかし、小野龍光氏は、出家した時に全ての財産を寄付しており、少なくともより多くの富を得るという機会を放棄したのは間違いなく、また「髪の毛を剃ってもらった時、とてつもない幸福感を感じた」というのは、本当であると感じた。


いつものことながら、この小野龍光氏が、どのようなダシャーの推移で、この人生における大きな質的変化が生じたのか、非常に興味深く思った。



wikipedia 小野裕史によれば、出生データは、「1974年9月29日 時間不明 北海道札幌市」で、詳しい経歴データも載っている。


いつものようにラグナを検討して、出家の理由を探ってみた。



まず、小野龍光氏は、IT起業家で、ベンチャー投資家としての成功や、トライアスロンが好きで、高難度の長距離レースにのめり込んでいたといった経歴が、明らかに典型的な射手座ラグナの特徴を示している。



射手座ラグナは、トライアスロンやパラグライダー、サーフィンやスキューバダイビングなど、危険で難易度が高いスポーツ(エクストリーム・スポーツ)を好むという特徴がある。



根っからの冒険家で、自分の限界にチャレンジしたいのである。



この小野龍光氏のトライアスロンに没頭する様子は、日経ビジネスの記事『出家した元IT起業家が振り返る 長距離スポーツの中毒性と修行性』 (八田益之著 2023.5.15)に詳しい。(参考文献に記載)



また自身でもその経験について、「マラソン中毒者(ジャンキー)北極、南極、砂漠マラソン世界一のビジネスマン」(2013年9月、文藝春秋)という著作を刊行している。



この記事や著作自体が非常に興味深いが、小野龍光氏は、投資やスポーツに熱中する時に「より高い目標」を持てなくなってくると、自分自身が無価値であるような感覚にさいなまれたのだという。


射手座は、拡大傾向を持つ木星が、火の星座に在住しているからか、目標を達成すると次々により高い目標を求めてしまうようである。



資本主義における「無限の成長」という概念は、この射手座がもたらしたものだと考えると納得する。



つまり、射手座は、魚座から見た行為の10室に該当する。



現在、春分点が魚座にある魚座の時代であるからこそ、無限の経済成長が成し遂げられるという幻想の下で、社会経済が推進されていたのである。



それが、春分点が水瓶座に近づきつつあり、水瓶座の影響を受け始めている為、経済成長という幻想から目覚めて、持続可能な経済といった概念が登場したのである。




こうした小野龍光氏の目標を達成した後に更に高い目標を設定していくという性格は、射手座ラグナの典型的な性質である。




そして、更に結婚のタイミング、そして、起業家として、独立したタイミングなど、色々考慮すると、射手座ラグナで良さそうである。







wkipedia 小野裕史によれば、以下のような経歴となっている。



経歴

1974年9月 – 北海道札幌市に生まれる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ラーフ/金星

1993年3月 – 北海道札幌南高等学校卒業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・木星/ラーフ

1998年3月 – 東京大学理学部卒業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・土星/土星

2000年3月 – 東京大学大学院理学系研究科生物科学修士課程修了・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・土星/水星

2000年4月 – 日本アイ・ビー・エム システムエンジニアリング株式会社に入社・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・土星/水星

2000年9月 – サーバーエージェントの子会社・シーエー・モバイルに第一号正社員として入社・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・土星/水星

2004年2月 – 結婚・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・土星/金星

2008年1月 – インフィニティ・ベンチャーズLLPを設立、共同代表パートナー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・土星/火星

2017年 – ライブ配信アプリ「17LIVE」を運営するM17グループ(現:17LIVE inc.)の日本法人である
株式会社17 Media Japan(現:17LIVE株式会社)を設立。代表取締役に就任。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・水星/ケートゥ
2020年、インフィニティベンチャーズの代表を退任し、17LIVE inc.のグローバルCEOに就任・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・水星/金星 or 太陽

2022年8月31日に7LIVE inc.のグローバルCEOを退任・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・水星/月

2022年10月、佐々井秀嶺上人の元、インドで得度(出家)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・水星/月



まず、2004年2月にフードコーディネーターの小野祐美夫人と結婚している。







もし射手座ラグナであれば、土星が7室をトランジットして、ラグナをアスペクトし、また木星は獅子座9室からラグナにアスペクトして、ラグナ(7室から見た7室)にダブルトランジットしている。




自分自身を表わす焦点となる惑星の一つである太陽は、直前までラグナをトランジットし、7室支配の水星が、ラグナをトランジットしていたことは、射手座ラグナの可能性を高めている。









ダシャーは、土星/金星期であり、土星は結婚生活の2室を支配して、7室(配偶者)に在住しており、金星は、結婚、配偶者の表示体である。




因みに金星は、6、11室の支配星であるため、結婚には不利なようにも思えるが、乙女座で減衰してパラシャラの例外則によるラージャヨーガ的な効果を発揮すると共に水星と星座交換して、ニーチャバンガラージャヨーガを形成している。




こうした場合、機能的凶意が、減衰によって打ち消されて、二重否定の効果で、結婚が変わった形で上手く行くということになりやすい。




例えば、小野龍光氏がトライアスロンなどであちこち駆けずり回って、好き放題自由に活動して、最終的に出家までして、妻に気兼ねなく、やりたい放題振る舞えるのは、この配置がもたらしたものだとも考えられる。



因みに土星が獅子座にアスペクトして、獅子座にダブルトランジットが生じている為、獅子座ラグナや水瓶座ラグナの可能性も検討し、特に水瓶座ラグナの可能性もかなり検討したが、上述したようにトライアスロン好きである性格などが後から分かり、それが射手座の典型的な性格である為、射手座ラグナの可能性に落ち着いた。



最初の時点では、水瓶座ラグナ、獅子座ラグナ、射手座ラグナ、双子座ラグナの可能性を考えたが、経歴とダシャーの推移を検討したところ、射手座ラグナで間違いないようである。







例えば、小野龍光氏は、1990年代にiモードの出現で独学でプログラミングを学び、『居酒屋ネット』と言う掲示板を作成し、日本IBMに就職後、『居酒屋ネット』をみたサイバーエージェントから連絡が来て、『会いたい』と言われ、2000年9月にサイバーエージェントの子会社・株式会社シーエーモバイルに転職し、そこで、100以上のサイトを作り上げたという。



既に大学を卒業した1998年3月前後から土星期に移行して、土星は2、3室支配で、7室に在住し、1、4室支配でメディアの3室に在住している木星からのアスペクトを受けて、土星は3室との強いつながりが確認できる。



この土星期に100以上のサイトを作成し、そして、2008年1月にインフィニティ・ベンチャーズLLPを設立したのは、土星が起業の2室の支配星だからである。



土星/水星期にサーバーエージェントの子会社・株式会社シーエー・モバイルに第一号正社員として入社したのは、会社創成期の幹部候補としての入社であるが、アンタルダシャーロードの水星は7、10室支配で、6、11室支配の金星と10-11の星座交換をしていることからもそれが分かる。



10室と11室の絡みは、仕事を通じて、経営者や投資家レベルの人と交流し、幅広く人脈を構築する配置である。



またマハダシャーの土星から見て、水星は、1、4室支配で、5室に在住し、4-5の星座交換をしている為、この時期にクリエイティブな才能を発揮したのである。



小野龍光氏は、ジモティーやグル―ポンといったよく名前の知られたプラットフォームを自力で起ち上げているだけあって、米国で言えば、マークザッカーバーグのような成功者に該当する。



そして、立ち上げたプラットフォームを上場したり、高額で、転売したりして、巨額の資金を得た後は、ベンチャーキャピタルとして、新興のIT企業に投資していくという、シリコンバレーの典型的な成功者のパターンを歩んでいたと言える。



そして、2014年からマハダシャー水星期に移行しているが、ちょうど、2004年2月に結婚した妻の小野祐美夫人と、結婚披露宴を挙げているのは、ダシャーの推移としては象徴的である。



何故なら、水星は7室と10室の支配星で、結婚の7室の支配星だからである。




また小野祐美夫人は、2014年に「CrossKitchen」というキッチンスタジオを表参道にオープンしている。




7室をラグナとした場合、水星は、1、4室支配で、5室に在住し、4-5の星座交換をしている為、このタイミングで事務所(4室)を開くというのは、納得できる。



また水星が、7、10室支配であることは、パートナーが夫婦で代表取締役を務めて、仕事を一緒にするビジネスパートナーであることを物語っている。




2014年に水星期になってから、2017年にマハダシャー水星期のセカンドアンタルダシャーである水星/ケートゥ期がやってくると、ライブ配信アプリ「17LIVE」を運営するM17グループ(現:17LIVE inc.)の日本法人である株式会社17 Media Japan(現:17LIVE株式会社)を設立し、代表取締役に就任している。


このタイミングで、キャリア上の頂点がやってきたのが、水星が、10室の支配星で、11室支配の金星と星座交換しているからである。





しかし、何故、このマハダシャー水星期にキャリア上の頂点を経験していたにも関わらず、出家の道を選んだのかが重要なポイントである。





年商100億円超えの実業家から出家僧へ ―水星/月期の得度(イニシェ―ション)-



これは、月から見た水星の配置に秘密がある。





月から見ると、水星は5、8室支配で、9室に在住しており、ダルマハウスを支配して、ダルマハウスに在住しており、全くお金の追求には向いていない配置になっている。



むしろ、真理の追究とか、正義や法則の探究を行なう配置である。




水星は、7、10室支配で、10-11の星座交換をしている為、夫人と結婚生活を送り、夫婦で経営者として成功し、物質的には何不自由ない生活を送っていたのだが、半分はそうした精神的な探究を行なう配置になっている為、それだけでは物足りなくなって来たのである。





水星は、9室に在住しているが、8室に在住する金星と8-9の星座交換をしている。



この配置は、通常、父親が変わる配置であり、グルからイニシェ―ション(得度)を受ける配置である。



グルからシャクティーパットを受けるなどして、グルとの間に霊的な父子関係を築いて、特別な濃密な関係性に入っていくのである。



それを象徴するかのように名前(「龍光」)などをもらって、実の両親の家族から離れて、新しい霊的な父親を得るのである。



聞く所によれば、小野龍光氏が出家した時、実の母親は泣いたのだという。



ある意味、自分の息子が霊的グルの養子のようになってしまったようなものであり、母親としては悲しかったと思われる。



小野龍光氏がイニシェ―ションを受けた(得度した)のは、2022年10月だが、ダシャーは水星/月である。




月は、出生図では8室の支配星で、ラグナロードの木星とコンジャンクトしている。



そして、今回、私は、出生図のラグナをムーラ第4パダに設定し、ナヴァムシャのラグナを蟹座に設定した。



そうすると、ラグナロードの月が、8室に在住し、9室支配の木星とコンジャンクトして、1-9のラージャヨーガを形成しており、その絡みが8室で形成されていることで、これもイニシェ―ションを表している。



結局、8室と9室の絡み、8室と木星の絡みなどが、得度(イニシェ―ション)を表わし、グルと霊的な父子関係に入っていくという、父親が変わる儀式なのである。



それがナヴァムシャにも形成されており、アンタルダシャーの月期にそれが顕現したことが説明できる。



また水星期にインド(外国)で、得度したのは、ナヴァムシャで水星が、12室の支配星で、ラーフ/ケートゥ軸と絡み、12室にアスペクトバックしているからである。






これは、水星期になって、お金儲けに関心が無くなってしまったことも意味しており、全財産を寄付して、今後、40万円以上のお金が出来たら全て寄付する生活を送るのは奮闘の生活を意味するかもしれないが、それは6室に在住する水星によく現れている。



因みにナヴァムシャのラグナを蟹座に設定すれば、土星/金星期に結婚したこともよく表している。



何故なら、金星は7室の在住星であり、土星は7室の支配星だからである。



マハダシャー土星期において、起業をして、ひたすら物質的成功を追い求めていたのは、土星が7、8室支配で11室に在住し、4、11室支配の金星と7-11の星座交換をしているからである。



11室が強調されるため、成功や評価、経済的達成などを追い求めていたのである。



しかし、水星期になってから、様子が変わってきたということである。






東京大学大学院理学系研究科生物科学へ進学


因みに小野龍光氏は高校時代に宇宙に興味を持ち、大学では宇宙物理のある東京大学に進学したが、3年生で専攻を生物に変更したという。



そして、大学院では、理学系研究科生物科学へ進学している。







生物学への関心は、5室への木星とケートゥのコンビネーションで表されるが、ナヴァムシャのラグナを蟹座に設定すると、5室支配の火星が12室でケートゥとコンジャンクトし、9室支配の木星からのアスペクトを受けており、5室―ケートゥ―木星の絡みが確認できる。



大学在学中は、木星/ラーフ期で、ラーフが、ラーフ/ケートゥ軸という形で、ケートゥや木星と絡む5室支配の火星に絡んでおり、また土星/土星期に移行して、次の土星/水星期になると、水星がケートゥや木星と絡む5室支配の火星と相互アスペクトしているからである。






水星期に仏教と出会った理由


そして、水星期に仏教と出会ったのも偶然ではない。


水星はサンスクリット語では、ブッダと呼び、まさに仏陀の表示体である。







水星が、風の星座に在住している場合、仏教との親和性が高く、仏教との縁があるのである。(これは過去においていくつもの事例で確認している)


小野龍光氏の出生図では、土星、水星、木星の3つの惑星が、風の星座でトリコーナの位置関係で、トライアングルを形成しており、知識や知性の表示体である木星や水星が、特に風の星座に在住している。


また月から見て、ラグナロードの土星が5室(水星の星座)に在住しているが、土星は論理性を表わし、仏教との親和性が高い。


仏陀は、神については言及しなかったのであり、キリスト教やイスラム教のような一神教とは一線を画す立場であり、むしろ、世の中を心理学や知恵の観点から追求したのである。


実際の所、仏教というのは、神の崇拝や信仰ではないのであり、西洋の理神論と同じように世界を理性で捉える活動である。




水瓶座でのガージャケーサリヨーガと月と木星のヴァルゴッタマ


また水瓶座を見ると、月と木星がガージャケーサリヨーガを形成しているが、これはガージャケーサリヨーガは永続する名声と記憶力を意味している。


水瓶座は、平等を追求する星座であり、共産主義を生みだした星座であり、リベラル左翼思想を生みだす星座である。


西洋世界では、正義とは平等のことであり、社会正義の追求とは、水瓶座がもたらすのである。


『正義論』の著者ジョン・ロールズは、水瓶座に水星が在住し、乙女座の土星と星座交換し、木星と月が獅子座から水瓶座にアスペクトしている。







因みにこの水瓶座での月と木星の配置は、マルクス主義の研究者であり、市場原理主義の批判者であり、社会正義、平等を追求する『人新世の「資本論」 』の斎藤幸平と同じ配置である。







また社会正義、平等、弱者への再分配に深く関心があるれいわ新撰組の山本太郎は、木星が水瓶座にある。







小野龍光氏の場合、水瓶座に月と木星が在住し、しかもヴァルゴッタマを形成している為、やはり平等や社会正義といったテーマについて深く考える配置をしている。



ベンチャーキャピタルを経営している時に強い者、豊かな者だけが富み、さらなる力を持つことに疑念を抱いたというのは、この配置がある為である。



本来、そうした問題意識を抱えていたが、それがインドで、不可触選民への差別を止めさせる為に彼らをヒンドゥー教から仏教に改宗させる活動を行って来た佐々井 秀嶺氏に強く影響を受けたことは間違いないのである。



心からの共感や尊敬心が生じ、そして、佐々井氏からの誘いもあったと思うが、佐々井氏の下で、出家したいという気持ちにまでなったのだと考えられる。







因みに佐々井秀嶺氏のチャートでは、土星が水瓶座に在住し、木星が一方的にアスペクトして、所謂、救済のヨーガを水瓶座で形成しており、平等、正義のために人々を救うというのが、佐々井氏の使命である。


具体性を表わす土星に理想主義の木星が一方的にアスペクトすることによって、木星は土星に傷つけられずに木星の吉意を水瓶座で土星と重ね合わせることが出来る。





土星の具体化、現実化させる力によって、ヒンドゥー教から仏教への改宗という具体策を通じて、平等という理想が現実のものになっていくのである。




土星が水瓶座にトランジットしたタイミングで、小野龍光氏が、師である佐々井 秀嶺氏と出会ったことは偶然ではないのである。





霊的発達のタイミング ― 48歳での4回目の木星のリターン ―



そして、小野龍光氏が得度した2022年は、木星が出生の木星にリターンしていたタイミングであった。



この時、ちょうど48歳で、4回目のリターンであった。



木星は12年で同じ位置に戻ってくる(リターン)が、木星は霊的発達を表しており、このタイミングに霊的成長や霊的な力の増大が確認できる。




小野龍光氏の場合、長年、培ってきた問題意識が、このタイミングで、出家という形で開花したのであり、このことの世間へのインパクトは計り知れないものがある。



ベンチャーキャピタリストとして実際に成功し、巨万の富を得ていた人が、真の幸福の為にその地位を手放したとなれば、それは大事件であり、ロールモデルとして、社会的にも多大な影響を及ぼしていく。



このタイミングで、小野龍光氏は、霊的に一段と成長し、霊的指導者、グル、真の幸福の教育者といった形で、ヴァージョンアップしたのである。



この木星のリターンついては、非常に興味深い話として、子供のチャクラは12歳(1回目のリターン)までは未発達であるといった発達心理学的な観点がある。



教育の現場では、中学に上がる12歳ぐらいまでが集団生活などを通して子供が善悪の判断を身に付ける重要な時期と考えられており、12歳までの間に徐々に善悪の判断が養われていくのである。


また私自身を振り返ってみると、初めて瞑想に出会ったのは、24歳(2回目のリターン)の頃である。



そして、ジョーティッシュを学習し初め、教え始めたのは、36歳(3回目のリターン)の頃である。



更に最近、48歳で、4回目の木星のリターンがあったが、それはコロナの真っ只中の時であり、ZOOMを使って、セミナーを開いたり、コロナ下で研究が進み、より多くの人にアプローチできるようになったり、ジョーティッシュに対する理解がより質的に深まった時期である。



またマントラの習得や実践といったことが伴ったのもこの頃である。



おそらく、調べてみて頂けば、12歳、24歳、36歳、48歳のタイミングで、より精神的な成長がもたらされたり、教育者としての能力が向上したりといったことが確認できるのではないかと思われる。


小野龍光氏が、48歳という年齢で、木星がリターンしたタイミングに出家して得度するといった人生において究めて重大な霊的発達、霊的成長を遂げたのは、このことから納得できる。



そして、それによって、教育者、啓蒙者としては、影響力が著しく高まったのである。







メディアへの出演


2023年4月15日に小野龍光氏がマツコ・デラックスに出演して、出家のいきさつなどを語っているが、それは月ラグナから見て、現在、3室にダブルトランジットが生じ、ラーフ/ケートゥ軸も3室を通過しているからである。




ラグナから見ると5室だが、5室は3室から見た3室目であり、3室の本質のハウスである。







おそらく、今は、年商100億円超のCEOが、出家したという話題性で、多くのメディアに引っ張りだこの状態なのである。




マツコ・デラックス、元「年商100億超CEO」小野龍光氏の出家に迫る
2023/4/15 7:01 modelpress
【モデルプレス=2023/04/15】マツコ・デラックスが司会を務める15日放送の日本テレビ系「マツコ会議」(毎週土曜夜11時~)では、実業家の小野龍光氏をゲストに迎え、出家のきっかけを深掘りする。

◆マツコ・デラックス、小野龍光氏の出家を深掘り

今回は、ユーザー数5000万を超えるライブ配信アプリ「17LIVE」などのCEOを務めていた小野氏が登場。年商100億円を超える実業家として活躍していた小野氏が、なぜ出家することになったのか?マツコが小野氏の選んだ生き方を深掘りする。

小野氏は、東京大学を卒業後、IT業界に飛び込む。理系だった小野氏は、「自分の好きな数字で、すぐ結果が分かって、なんて分かりやすいんだ」と、当時は考えていたという。33歳でIT系のベンチャー企業に投資する会社を起業し、クーポンサイトや地域の情報サイトの立ち上げに携わり大成功していた。とにかく目標を決め、それを戦略的に達成し続けていた小野氏だったが、昨年インド旅行中に出家することを決意。

出家のきっかけになったのは、インド仏教最高指導者の佐々井秀嶺氏との出会いで、小野氏は「人のために役に立ちたいと、頑張ってきた自分が、いつの間にか周りの人たちに不幸なこと、心にもないことを言ってしまう自分が生まれて、数字を上げるためということを言い訳にして誤魔化してきた。そんな自分にモヤモヤしていた」と語る。佐々井氏が、トイレやお風呂もないような場所に住んでいながらも、インド仏教徒のトップに立ち、多くの人の生活に影響を与えていることに衝撃を受けたという。

マツコは、「頭のいい人というのはギリギリで生きているね。数字の世界で魂を売り続けて、痛くない人もいるけど、痛くなっちゃう人は無理だよね」と語る。このあとも、全ての財産を妻に渡して出家の道を選んだ小野氏の生き方を、マツコがさらに深掘りする。(modelpress編集部)





今後の小野龍光氏について



現在、小野龍光氏は、水星/火星期であり、火星は5室支配で10室に在住しており、9室支配の太陽や11室支配の金星との間で、ラージャヨーガやダナヨーガを形成している。




出家した後、小野龍光氏は、人前で話をする機会などが増えて、返って、忙しくなったのである。








10室の火星は司令官であり、管理職を意味しており、出家して、現状は、忙しいのかもしれない。




またナヴァムシャでは、火星が5、10室支配で12室に在住しており、海外での活動や人から見えない所での活動を意味している。




また火星は3室支配の水星と相互アスペクトしている為、テレビ出演やyoutubeへの出演など、メディアを通した活動というものが考えられる。




しかし、これは興味深いことだが、出家したにも関わらず、結局、妻の小野祐美夫人と離婚することが出来なかったのは、現在、マハダシャー水星期で、水星が、7、10室の支配星だからである。




10室は、7室から見た4室だが、小野龍光氏は、今、インドにはおらず、オーストラリアにいて、夫人の家で暮らしているのである。




その辺りは、水星が月から見て、5室支配で9室に在住し、霊的、精神的価値を追求しているにも関わらず、水星が7室と10室の支配星である為、夫人との婚姻関係やある程度の世俗的な生活を維持している理由である。




水星期は今後も2031年まで続いていく為、小野龍光氏はこのスタイルを貫いていくのである。




そして、2031年7月からはケートゥ期に移行するが、ケートゥのディスポジターである金星は水星と星座交換している為、大きくは変わらないと思われる。




ナヴァムシャでもケートゥは12室に在住し、12室支配の水星からのアスペクトを受けている。




今後は、ますます出家僧としての生活に邁進していくのかもしれない。




小野龍光氏は、より多くの金銭を追求する欲望から自由になったが、今やテレビやyoutubeなどで引っ張りだこであり、以前にも増して多くの人々と繋がり、インフルエンサーとして成功しているように思える。



その辺りは、水星が7、10室支配で、10-11の星座交換をしている為である。





多くの金銭を捨てたのだが、その代わりにより多くの人脈や知名度、社会的影響力を得たのである。










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