ZOZOTOWN 前澤社長のチャート -成功と富を生み出す配置-



今年は何かとバッシングされることの多かったZOZOTOWN前澤友作氏のチャートである。

一代で、時価総額1兆円の会社を築いた経歴や、オフィスでは競争はいらないとか、6時間勤務制を採用するといった独特の経営哲学で話題となった。

また女優・タレントの剛力 彩芽との交際などでも話題となった。(但し、本人は結婚を否定している)


まず、外見、行動パターン、性格傾向、またフォーブス誌の長者番付に載る程の富豪となったこと、インディーズバンドでメジャーデビューをしたこと、公益財団法人現代芸術振興財団を設立し、芸術家を支援していることなどの情報から、ラグナは蠍座ではないかと思われる。




この蠍座ラグナに設定することは、同時に一代で1兆円の事業を育てて富豪となったことを説明することを可能にする。

以下にその理由を書いて行きたいと思う。


まず、私は前澤社長が醸し出している雰囲気だけでラグナが蠍座ではないかと見当がついた。

従って、それで正しいのかどうか理屈は後から検証し、確認したということである。



水星と火星の星座交換 -莫大な富を生み出す原動力-


この蠍座ラグナに設定すると、ラグナロードで6室支配の火星が8室に在住し、8、11室支配の水星がラグナに在住している。


従って、1室-8室で星座交換している。


この星座交換で1-8、6-8、1-11、6-11の4通りのコンビネーションが生じており、1-11のダナヨーガが星座交換によって生じていることがポイントである。


そして、火星と水星は星座交換することによってそれぞれ自室に在住するかのように働いている。


例えば火星は、ラグナでルチャカヨーガを形成しているかのように働き、水星は8室で自室に在住しているかのように働いている。


水星が8室に在住する配置は例外的に良いと言われており、出生図でも分割図でもそうである。


8室に水星が在住する場合、ビジネスなどにおいて他人の資金や才能、労力などを利用して、レバレッジを使って、成功することが出来るのである。


双子座はシティーやウォール街など株式市場を表わす星座であり、株式市場から資金調達してインターネットビジネスを巨大に成長させたのである。


ここには株式市場のマジックというものが働いている。


通常、株やFXに熟達した人が、数十万ぐらいのわずかな資金を何億、何十億にした事例というものが沢山伝えられているが、それと同じことである。


それが実業と上手く組み合わさると同時に株式市場から調達した資金を更にインターネットビジネスに再投資することで、アパレル業において利益を上げる仕組みを作り上げたということである。


蠍座ラグナの方でしばしば8室が強い人物が、投資家として成功したり、実業家として成功する事例を何例も見ているが、皆、株式市場のマジックを最大限に活用した人々である。(例えば、ウォーレン・バフェットなどもそうである)




8、11室支配の水星が8室で自室に在住しているかのように働くことで、前澤友作氏は、恐ろしいほど、株式市場のレバレッジを活用することに長けていたということである。


最近、新規の仮想通貨の発行者が、ICOなどで、数十億、数百億を簡単に資金調達する事例が伝えられているが、それと同じで株式市場に上場することで、正のスパイラルによって、会社を急成長させることが出来たのである。


これには現在、株式市場には資本が有り余っていて、資本の投下先がない為、有望な事業には巨額の資金が集まり、その資金を再投資する結果、人材、才能などが短期間で、異常なほど集まり、会社が急成長できるという事情があるのである。



そして、更にポイントは、こうした水星と火星の星座交換に10室支配の太陽が参加しているということである。



太陽はラグナに在住することで、1-10のラージャヨーガを形成しているが、この太陽に火星がコンジャンクトしているかのように働いているのである。


そのことで、前澤友作氏は、司令官として、強力なリーダーシップを発揮できるということである。


つまり、ラグナでルチャカヨーガを形成しているかのように働いている火星が太陽とコンジャンクトしているかのように働いているということである。


これを可能にするのは、水星と火星が星座交換をしているからなのだが、これが10室支配の太陽と絡むことによって、ビジネスにおいて莫大な富を生み出すことになったということである。


これは直感的には分かりにくいが、星座交換の重要性というのは、こういった所に現れる。


そもそも星座交換を見逃してしまう場合は問題外だが、星座交換があった場合、このようにパッと見では分からない惑星同士の絡みというものも想定しなければならないということである。




競争を排除する経営哲学


何故、前澤友作氏が競争は必要ないとして、協力の経営哲学を持っているかと言えば、10室支配の太陽が蠍座に在住しているからである。


蠍座は、水瓶座から見て、10室(行為)に位置しており、水瓶座の行動原理を表わしている。


つまり、水瓶座と同じような特質を表わすのである。


ある星座、ハウスからの10室目のハウスは重要であるという認識があるが、それはこういった理由によるものである。


ある星座から見た10室はある星座の行為のハウスであるため、似たような性質を持っているのである。



水瓶座は、グループ活動の星座であり、平等、博愛、公平を表わす星座で、共産主義の星座である。


従って、水瓶座から見た10室に位置する蠍座も似たような性質を持っているということである。



つまり、10室支配の太陽が蠍座ラグナに在住して星座交換する水星や火星と絡んでいる配置こそが、前澤友作氏の経営実践、経営哲学そのものである。


それは従業員たちの競争を排除し、従業員たちに協力させて、従業員の才能や労働力などの相乗効果を最大限に自分の事業推進のエネルギーとして活用するということである。


つまり、ここでも個々の従業員の力を個別に利用するのではなく、個々の従業員の力、能力の総和以上の力(これはシステム理論やエコロジーの思想などで言われてきたことであるが、全体は部分の総和以上のものである)を活用しようという新しい時代の考え方が適用されている。


これもレバレッジを活用する発想の中の一つではないかと思われる。




芸術振興活動


前澤友作氏が行う活動の一つに財団法人現代芸術振興財団を通じて芸術家を支援する活動がある。




これは4室支配の土星が9室に在住し、2、5室支配で5室定座に在住する木星からのアスペクトを受け、3室にアスペクトバックする配置が示している。


4室はオーガニゼーション(組織)を表わし、9室は慈善活動、啓蒙活動を表わしている。


木星が土星に一方的にアスペクトして、9室に土星と木星のダブルトランジットが生じているが、この配置が慈善活動、社会貢献事業に取り組む配置なのである。

またこの場合、土星が蟹座のプシュヤに在住していることによって、個人主義的な人々、芸術方面の才能や個性があるが個人的に活動する人々を支援する活動を行なっているのではないかと思われる。


そういうことを考えると、女優・タレントの剛力彩芽との交際などは、そうした芸術家の支援活動の一環としての意味も持っていると思われる。




何故なら、剛力彩芽は、蟹座に月と水星が在住し、典型的な蟹座の女性だからである。






因みに2018年4月26日発売の『女性セブン』で女優の剛力彩芽との交際が報じられた時、2人はSNS上で交際を認めているが、木星は天秤座で逆行して7室にアスペクトし、土星は射手座から7室支配の金星にアスペクトしていた。






またこれは剛力彩芽のチャートでも同じである。



ダシャーは土星/ラーフ期であり、アンタルダシャーロードのラーフのディスポジターが7室支配の金星で、その金星に対してダブルトランジットが生じたタイミングである。


一方の剛力彩芽は、金星/土星期で、マハダシャーロードの金星は7室の支配星で、アンタルダシャーロードの土星は月から見た7、8室支配の土星である。



ナヴァムシャでも金星は7室の支配星で、アンタルダシャーの土星は3、4室支配で8室に在住している。


金星/土星期は、金星/金星期のように働くと言われており、つまり、7室支配の金星のマハダシャー、アンタルダシャーの時期であると考えると、パートナー関係が生じるタイミングである。


因みに先日、読者の方から、ウッタラカーラムリタには、金星/土星期は乞食が王になる時期であると記されている旨を教えてもらった。






剛力彩芽の場合、前澤友作氏と交際することによって、乞食が王になるような跳躍を果たしたのではないかと思われる。



特に女優・タレントとして、それ程、注目されていた訳ではないが、いきなり、前澤氏と交際することによっていきなり王女様のようになったはずである。




スペースXのイーロンマスクと組んだ月周回旅行計画


非常に興味深いことは、前澤友作氏は、イーロンマスクのスペースXと契約し、2023年打ち上げ予定のロケットに乗って、月周回飛行を行なう予定だという。






この2023年は、前澤友作氏のダシャーが土星期から水星期に移行するタイミングである。


またその同じタイミングで、剛力彩芽は、マハダシャー金星期から太陽期に移行する。


従って、このタイミングで関係性に変化が生じると思われるが、ちょうどこのタイミングが、スペースXで宇宙に行く契約をしたタイミングであるというのは偶然ではない。



水星はラグナロードの火星と1-8の星座交換をしている惑星で、機能的凶星で、またマラカでもある。


この宇宙旅行は、アポロ宇宙船と同じ旧式のロケットで、月の周回軌道に乗るという無謀な試みのように思える。




アポロ13号の奇跡の生還の物語を知っている人にとっては、月の周回軌道に乗って、地球に帰還する旅は、そんなに容易いことではないことは分かると思うが、NASAや外部の人々の英知を結集して、やっとのことで地球に帰還できたのである。


それを自動運転自動車の量産も滞っているイーロンマスクの民間宇宙計画で、本当に行って帰って来れるのか非常に疑問である。


1-8の星座交換は身体の拘束なども表わし、まさに命の危険が生じる配置である。


誕生してから、ラーフ期、木星期、土星期と一度もラグナロードと絡む1-8の星座交換の絡みのダシャーを経験していない。


人生で、マハダシャー水星期になることによって、初めてラグナロードと絡むマラカで機能的凶星の水星期を経験するのである。


このラグナロードの火星には逆行の土星も絡んでおり、決して、安全なものとはいえないのである。





剛力彩芽のチャートを見ると、現在、2003年9月からマハダシャー金星期を過ごしている。


「モデルになりたい」と両親に相談し、芸能事務所に入ったのが、小学4年生(2002年)で、それがマハダシャー金星期の直前である。


そして、マハダシャー金星期になった後の金星/月期にファッション雑誌『Seventeen』の専属モデルとして活動している。


つまり、剛力彩芽の芸能活動はマハダシャー金星期がもたらしたものである。


金星は月から見て4、11室支配で3室(芸能)で減衰しており、ナヴァムシャでも3、8室支配で11室に在住している。


それで、いずれにしても3室(芸能)が絡んでおり、金星期は芸能活動と関係がある。


現在、金星/土星期であるが、次が金星/水星、そして、金星/ケートゥ期で、マハダシャー金星期が終わる。


金星は7室の支配星で3室に在住していることは同じ芸能界の人と交際することを表している。


アンタルダシャーの土星は8室に在住しており、次の水星も8室の支配星であるため、この交際は経済力など実力が上の相手との交際であることを意味している。


そして、2023年9月からマハダシャーが太陽期になるが、太陽は10室で2、5室支配の木星とコンジャンクトしており、金星とは絡んでいない。


またダシャムシャでは太陽は9室支配で12室に在住しており、金星とはアスペクトし合っているが、より金星との絡みは弱くなる。


剛力彩芽は、マハダシャー太陽期になったら芸能活動の第一線から身を引いて、芸能界の裏方や芸能界周辺の教育やコンサル関係の仕事に移行する可能性がある。


それは前澤友作氏が月旅行をするタイミングなのである。





その他の特徴



上記に挙げた他にもチャートの信憑性を確かめる材料がいくつかある。



音楽への興味関心


例えば、5室支配の木星に金星(音楽の表示体)がアスペクトしており、また月からみた5室にラーフが在住しているが、これはロックバンドで、ドラムやベースなどの激しい機械音を打ち鳴らす配置である。


誕生してから13歳まで、マハダシャーがラーフ期であるため、この時期にロックへの興味を持ったと思われる。


ラーフのディスポジターの金星(音楽の表示体)は月からの5室の支配星で、5室支配の木星にアスペクトしている。


またラーフはヴィシャーカーに在住しているが、支配星は5室支配の木星で、やはり金星からアスペクトを受けている。



富のコンビネーション(チャンドラマンガラヨーガ、ナクシャトラレベルの星座交換)

既に1-8の星座交換の中に1-11のダナヨーガが形成されている旨を述べたが、この他にも月と火星が8室でコンジャンクトしているが、これはチャンドラマンガラヨーガを形成しており、富をもたらす配置である。

またラグナに在住する8、11室支配の水星は、ヴィシャーカー(木星)に在住しており、木星は2、5室支配でレヴァーティー(水星)に在住している。


従って、8、11室支配の水星と2、5室支配の木星がナクシャトラレベルの星座交換をしている。


これによっても2-11、5-11のダナヨーガが形成されているとみなすべきである。





不祥事


ZOZOTOWNの送料は高いと文句を言った客に対して、twitterで、毒づいた事件が発生したが、火星が2室(スピーチ)にアスペクトしていたり、火星と月のコンビネーション自体が、瞬間湯沸かし器のように感情を爆発させる配置である。

この事件は、前澤友作氏のキレやすい感情的なパーソナリティーを一般に向けて暴露した。




今回はナヴァムシャのラグナ、ダシャムシャのラグナの修正までは出来ていないが、それらは今後の課題である。






(参考資料)



一代で1兆円企業を築いたZOZOTOWN社長「異形の履歴書」
「競争はいらない」経営哲学 2017/9/6
週刊現代講談社
毎週月曜日発売プロフィール

実業家でありながら、アーティストのようでもある。日本を代表する資産家だが、日本で一番買い物をする男でもある。彼が動き出すと、なぜかワクワクする。こんな経営者、いままで見たことがない。

9時出社、15時退社

千葉・海浜幕張駅からすぐ、日本最大級のファッション通販サイト『ZOZOTOWN』を運営するスタートトゥデイの本社に足を踏み入れると、まず目につくのはTシャツ、スニーカー姿の若い社員たちである。

平均年齢30歳ほど、ストリートファッションに身を包んだ「部長」や「本部長」など、200名以上が仕切りのない大部屋に席を並べる風景は、大手経団連企業の「お堅い職場」とは対照的である。

会議室や廊下には現代アートが飾られ、オフィスはさながらポップなミュージアム。

そんな自由な雰囲気を楽しむように働く社員は、実は基本給とボーナスが従業員一律。違うのは役職給だけで、どれだけ働いてもサボっても、同じ給料がもらえるという給与制度のもとで働いている。現役社員は言う。

「どうやったらほかの社員を出し抜けるか、上司に気に入られるかなどと考える社員が増えるほど、会社はつまらなくなるし、業績も上がらなくなる。

それならばいっそのこと給料一律で社内競争を排することで、社員にはお客をどう喜ばせるかを考えることに時間を使ってほしい。そんな社長の想いから始まった制度です」

労働時間も大企業では当たり前の「9時-5時」ではなく、6時間労働制。これには、「最短時間で最高のパフォーマンスをあげることでさっさと仕事は切り上げて、遊びや趣味で刺激を受けてほしいとの社長の狙いがある」(前出・社員)

実際、定時通りでいけば、社員は9時出社で15時退社になる。いまだ「モーレツサラリーマン」を強いる大企業とはまったく違った職場風景が広がっているわけだ。

いま、こんな異例尽くしの会社が運営する通販サイトにファッション好きの若者が殺到。百貨店やアパレルの不況が言われる中、年間670万人以上が『ZOZOTOWN』で服を買うほどに大盛況で、業績は上場来10期連続の増収増益。営業利益ではすでに三越伊勢丹ホールディングスを抜くほどになっている。

「服は試着してから購入するもので、ネット通販は絶対に成功しない。スタートトゥデイはそんな業界の常識を覆して成功した初めての会社です。しかも、多くの通販サイトが安売りや過剰な客の囲い込みに走るのと一線を画しているのも特徴。

代わりに、『ZOZOTOWN』はあくまでブランドの世界観をいかに消費者に伝えるかを徹底し、サイトデザインなどにこだわりまくる。それが感度の高い若者の心をつかんで、高くても売れる唯一無二のショップを作り上げることに成功した」(コア・コンセプト研究所代表の大西宏氏)

100億円豪邸も千葉にある

そんな異色の会社を作り上げたのが、創業社長の前澤友作氏(41歳)。

2007年に東証マザーズに上場した際の時価総額は366億円だったが、今夏には大台の1兆円を突破。たった一代で1兆円企業を作り上げた凄腕経営者である。

実はこの前澤氏自身、会社と同じようにかなりの「変わり者」である。

「まず、地元・千葉への想いが尋常ではない」と、大手アパレル幹部が言う。

「普通、ファッション業界の会社であれば、渋谷、原宿などに本社を置きたがるのに、前澤氏は絶対に千葉から離れようとしない。『東京は競争心が強い人が多くて嫌い』と言うほどで、住まいも会社から近い千葉市内のタワーマンションです。

もともと千葉の鎌ケ谷出身で地元愛が強く、本社近辺に住むスタッフには月5万円の『幕張手当』を支給するほど。千葉マリンスタジアムの修繕費用には1億円を寄付したし、同スタジアムの命名権を約31億円で獲得して『ZOZOマリンスタジアム』に改名もした」

前澤氏が現在建てている「100億円豪邸」とも言われる新居も千葉市内にある。

「東急プラザ表参道原宿などを手掛けた有名デザイナーが設計し、結婚間近と言われながら8月に破局したモデルの紗栄子と住むとされた豪邸です。大きな石組みの玄関に、中庭にはもみじの巨木を置くなど、こだわりが凄い。

これを広尾や松濤ではなく、都心まで電車で1時間以上の京成千葉線みどり台駅に建てるところが前澤流なわけです。

実は前澤氏には、千葉を新しいライフスタイルの象徴となる街にしたいという構想がある。彼がウン十億円、ウン百億円というカネをつぎ込むアート作品を集めた美術館も千葉に建てる予定です」(前出・アパレル幹部)

ことほどさように、「カネの使い方」が大胆すぎるところもまた前澤氏の特徴である。

とにかく凝り性で限界まで突き詰めるタイプなので、ワインは自宅のワインセラーなどに3000本以上を所有するコレクター。

クルマもベンツやBMWでは飽き足らず、世界限定77台発売で1憶5000万円以上するアストンマーチンを所有。ウン億円のイタリアのスーパーカーのパガーニ・ゾンダなどを買い揃えたうえ、プライベートジェットの所有者でもある。

アート作品へのカネのつぎ込み方も尋常ではなく、昨年には米国人画家ジャン=ミシェル・バスキアの絵画を約62億円で落札したかと思えば、今年も同作家の別作品を123億円で落札し、アート関係者の度肝を抜いた。

前澤氏と親交のあるサザビーズジャパン元社長の石坂泰章氏が言う。

「アートの世界ではすでに『世界の前澤』。前澤さんは現代美術だけでなく、日本のお茶道具、モダン家具のメジャーなコレクターでもあります。

実際、ある人が東京国立博物館の茶の湯展に一人で来て、茶碗に見入る前澤さんを見かけたと言っていた。自分の感性に合う美術品を深く掘り下げるタイプで、一般にはあまり知られてないかもしれませんが、河原温という世界的な現代美術家の作品を10点以上持っていたりもします」

早稲田実業の「問題児」

そもそも前澤氏は、自身が持つスタートトゥデイ株の資産価値だけで4000億円以上ある大資産家。配当収入も20億円以上('17年3月期)という富豪だが、「キャッシュを残さない」という独特な金銭感覚の持ち主でもある。

前澤氏と10年以上の付き合いがあるSYホールディングス会長の杉本宏之氏が言う。

「前澤さんは、財布の中にカネがあったら使い切るタイプです。昨年、バスキアの作品を約62億円で落札した際、数日後に一緒に中華料理を食べに行ったんです。すると、メニューを見て10秒間くらい固まっている。

どうしたんですかって聞くと、1万円を超えるコースか、数千円のコースかどちらにするか悩んでいると言うので、聞くと、『いまカネがないんだよ』と。

オークション資金として40億円ほどを準備していたのに落札額が約62億円になったので、『だからいま、カネがないんだよ。どうしよ』って豪快に笑うんです。

私から見た前澤さんは、大胆さと繊細さの振り切れ方が半端ではない。豪快に何十億円のアート作品を落札したかと思えば、通販サイトの画面デザインについてはミリ単位までこだわるような人なんです」

そんな前澤氏は、経歴もまた「異形」である。

サラリーマンの父と専業主婦の母のもとに生まれた前澤氏は、地元の市立東部小学校、鎌ケ谷第二中学校に進学後、高校は都内有数の進学校である早稲田実業学校高等部を受験して合格。

そのまま行けばエスカレーター式で早稲田大学に進学して、大企業に就職というエリート街道が待っていたが、途中で学業をドロップアウトしている。

関係者らによれば、前澤氏は1年時こそ無遅刻無欠席の皆勤賞だったが、2年からは欠席が増加。学校に来ても、自分とは違うクラスに出席するような問題児だったという。

学校から足が遠のく一方、前澤氏が熱中していったのがバンド活動。バンド練習のスタジオ代を稼ぐために、建築現場などでアルバイトをするようになっていった。

バイトに行く日には、「今日は仕事です」と学校に電話して建築現場へ。稼いだカネでバンド練習をして、新宿などのライブハウスで演奏をする。まるで進学校の生徒とは思えない高校生活だ。

「地元の鎌ケ谷から高校のあった早稲田まで1時間30分ほどかけて通学電車に乗っていた時、周囲を眺めると疲れた顔のサラリーマンが揺られていた。早大に進学して就職してもこんな大人にしかなれないのかと思うと、学校に通いたくなくなったようです。

もともと前澤氏は、人と同じことをするのが大嫌い。高校の入学式にも、学ランに真っ赤なスニーカーを履いてきた伝説がある」(早実OB)

ディカプリオからメール

結局、高校は卒業したものの、大学には進学せず、そのままインディーズバンド活動を開始。アルバイトをしながら、ハードコアバンド『SWITCH STYLE』のドラマーとして活躍。1998年にはメジャーデビューも果たすなど、音楽業界では知られた存在になっていく。

そうした最中、前澤氏はバンド活動と並行して、ひょんなことからある事業を始めることになる。これが後の「経営者・前澤」へとつながっていく。

「海外のCDやレコードのカタログ通販です。もとは高校卒業後に、当時付き合っていた彼女についていくように半年間ほど渡米した際、現地で買い付けたCDなどを日本の知人らに送ったところ、すごく喜ばれたことがきっかけ。

帰国後も個人輸入したCDをバンド仲間などに販売していたら人気が出たため、自宅の6畳一間を『オフィス』にしてカタログ通販を始めた。

するとこれが大当たり。注文の電話が鳴りやまなくなって年商1億円くらいの事業になった時、有限会社スタート・トゥデイとして会社化した」(前澤氏をよく知る関係者)

1998年5月、これが現在にいたる会社誕生の瞬間だった。

「さらに、前澤氏はバンド活動と経営者の二足の草鞋を履く中、急速に経営のほうに興味をもつようになっていった。

バンドマンとしては、アルバムを作り、ツアーに出て、戻ってきたらまたアルバムを作って……というルーティンが多くなる一方、会社経営は刻一刻とビジネス環境が変化する中、ひとつとして同じ仕事はない。

自分がやった分だけ成果が広がっていくところに、無限の可能性を感じるようになったそうです。

結局、'01年にバンド活動は休止して、経営者一本で生きていくことを決断。同じ頃、前澤氏は秋葉原で専門書を買って、独学でシステムを勉強。自分でサイトを設計し、カタログ通販からネット通販に移行していった」(前出・関係者)

そのネット通販で、もともと大好きだったアパレルも扱うようになったのが『ZOZOTOWN』の原型。まだアパレルネット通販がなかった時代、前澤氏は一店ずつブランドに飛び込み営業をし、参加店を少しずつ増やしていった。

「儲けたいんじゃないんです。本当に自分が好きなブランドを一緒に盛り上げていきたい」――前澤氏のそんな情熱を前に、出店数はいつしか倍々ゲームで増加し、勢いそのまま会社も急カーブを描いて成長していった。

「前澤さんは上場する前くらいから、『週に3~4日しか働いていない』と言って、残りはゴルフをやっていた。当時から前澤さんには、やる時に一気に集中してやりきればいいという潔さがある。会社を6時間労働制にしたのも、そんな潔さから来ていると思います。

そう言えば、最近一緒にヨーロッパを旅していた時、彼にあのハリウッド俳優のレオナルド・ディカプリオからメールが届いた。アート関係で知り合ったようで、この時は実際、モナコの会場に浮かぶクルーザー上でディカプリオと合流した。

彼はこんな風に、いつもワクワク驚かせてくれる。いまはプライベートブランドを出そうとしていて、これも前澤さんのこだわりがかなり詰まっているらしい。どんなものが出てくるのか楽しみです」(前出・杉本氏)

これからも、前澤氏は周囲をワクワクさせるサプライズをその「履歴書」に書き込んでいきそうだ。

「週刊現代」2017年9月2日号より
参照元:一代で1兆円企業を築いたZOZOTOWN社長「異形の履歴書」
「競争はいらない」経営哲学 2017/9/6
週刊現代講談社
毎週月曜日発売プロフィール

ZOZO社員たちが次々に明かす「わが社長、前澤友作伝説」
破天荒、でも愛しい…
マネー現代編集部 2018/7/4

「明日からパソコンをなくそう!」
「数年前、社長主催の交流会で管理職スタッフが一緒に、三浦海岸へ海老を餌にサバを釣る船釣りに行ったときのことです。

その際、船長から『15メートル下にサバの魚群があるから、そこまで針を落として』と指示され、スタッフはみな指示通りにし たのですが、ふと横を見ると、社長はなぜか一人黙々と30メートル下に針をたらしていました。

しばらくして、社長1人だけ鯛を釣り上げました。

仕事の仕方にも共通するところがあります。人が『こうだ』ということや常識にとらわれず、あえて誰も手をつけていない場所 を攻めて成果をあげるというスタイルなんです」

ファッション通販サイト『ZOZOTOWN』を運営するスタートゥデイのある社員は、同社の前澤友作社長のそんな「一面」を語る。

前澤氏といえば、いまや日本を代表するトップ経営者の一人。同社を2007年に上場させてからたった10年で時価総額1兆円を突 破させた凄腕として知られる一方、これまでの経営者にはない「変人ぶり」に注目が集まるニュータイプの経営者だ。

実際、今年5月にスタートトゥデイが社名を「ZOZO」に変更する方針を発表した際も、前澤社長は直後に次のようにツイッター投 稿して周囲を驚かせた。

「実は、スタートトゥデイという社名をつけたのは僕ではなく、当時の元〇〇」

前出とは別のZOZO社員は、前澤氏の次のような破天荒ぶりを紹介する。

「2012年に一日6時間労働制の『ろくじろう』という制度を導入した際、社内でより効率的に仕事をどう行うか? という話にな りました。

そのとき、幹部陣が現場の業務をもとにディスカッションしていたところ、社長が間髪入れずに『明日からパソコンをなくそう !』と言ったときはみな驚きました。

『機械に頼らずもっと直接的で真剣なコミュニケーションで仕事をしよう』という意図だったと思いますが、『急に会社からパ ソコンが無くなっては仕事にならない……』と全力で止めました」

指示はLINE

前澤氏はその働き方も変わっている。

たとえば、千葉・幕張のスタートトゥデイ本社では「社長室」にはほとんどいない。会社にいる間は、基本的にオフィスに入っ てすぐのオープンな会議室で一日を過ごす。

前澤氏はメールも使わず、連絡や指示はLINE。堅苦しい決まり事に縛られて仕事をするのではなくて、「みんなで全力で楽しん で仕事に臨もう!」というのが前澤流なのだ。社員の一人は言う。

「前澤はとにかくチームプレイを大切にする人で、『自分だけがよければいい』というのを一番嫌います。うちは基本給・ボー ナスが全スタッフ一律なんですが、これも『競争』より『協調』を大切にする会社にしたいという前澤の考え方が根幹にある。

前澤は理想的なチームについて『キャンプ』にたとえて、こう言っていました。『友達とキャンプに行ったときには、みんなノ ルマを競うのではなく、自分の得意なことを率先して、みんなが楽しめるようにするでしょ。キャンプ場近くの川で魚が釣れれ ば、みんなで均等に分け合う。会社もそうあって欲しい』と」

サプライズを「企画」する

そんな前澤氏は今春、初めての中期経営計画を発表。「10年以内に時価総額5兆円」との計画をぶち上げて、また周囲を仰天させ て見せた。

時価総額5兆円といえば、ユニクロを展開するファーストリテイリングやリクルートHD、任天堂、三菱商事などに匹敵。スタート トゥデイの時価総額は現在約1兆円だから、「5倍増」させる必要がある。

一見すると実現可能性の低い壮大な計画に映るが、前澤氏が常人では思いつかないようなアイデアで不可能を可能にしてきたの もまた事実である。

実際、ある社員には忘れられない思い出があると言う。

「私が驚いたのは、15年に前澤の発案で、ZOZOTOWN10周年を記念してサプライズで商品を0円で販売するという企画を実施したこ とです。

ある日突然、洋服の価格が0円になる。そうすると最初は『エラーが起きている』という噂が飛び交ったものの、そのうちSNSで 『いまのうちに買っちゃえ』などと拡散されるようになった。さらにはヤフーニュースのトップに掲載されて、瞬く間にZOZOの 話題で持ちきりになったんです。

もちろん商品を0円で販売することによる商品コストはかかりました。でも、それ以上のプロモーション効果になったから、フタ を開ければ大成功だった。ZOZOTOWNの企画や施策については前澤みずからがこうしてアイデアを出すことが多いんですが、本当 にいつも驚かされる」

「売れなかったら、俺が全部買ってやる」

仮にそうした斬新なアイデアを思い付いたとしても、並みの経営者であれば躊躇してしまうことも多いだろう。前澤氏の場合、 それを「決断」できるところに強さがあるともいえる。

もちろん、そのすべてがうまくいくわけではない。

「そういうとき、前澤の決断はとにかく早い。新しい挑戦がうまくいかなかったとき、社員が『せっかく時間と費用をかけたの に』、『大々的にやるって言ってしまったし……』などと悩んでいるのを横目にしながら、前澤は潔く『よし! 辞めよう』と 言い切る。やるときも、やめるときも決断するのが早いのがうちの特徴かもしれません」(同社社員)

しかも、失敗したときに「責任」を部下に押し付けるような野暮なこともしない。

「初めて、リアルイベントとして一般顧客向け合同ファッション展示会『ZOZOCOLLE(ゾゾコレ)』を開催したときのことです。 初めての挑戦だっただけに、スタッフたちの間には、うまくいくかどうか微妙な空気が流れていました。

そんなとき、お客様が本当に集まるのか不安に思う運営スタッフに向けて、前澤が『お客様が来なくて商品が買われなかったら 、俺が全部買ってやる』と言ってくれたんです。

正直、これには救われました。運営スタッフの士気も上がって、無事イベントも成功した」(ゾゾコレ担当スタッフの一人)

最近では女優の剛力彩芽との熱愛が報道されるなど、前澤氏は私生活も「規格外」。世界的なアートコレクターでもあり、あの ハリウッド俳優のレオナルド・ディカプリオとアート仲間であることはよく知られている。

ただ、「成り金趣味」でアートを買い漁っているわけではない。

「前澤が米国人画家ジャン=ミシェル・バスキアの絵画を62億円で落札したときのこと。社内にもアートが好きなスタッフが多 く、純粋に『すごい』『見てみたい』といった声がたくさんありました。

すると、年末の全スタッフが参加する社員総会『STARTTODAY CAMP』で、前澤が落札したバスキア作品を会場に運びこみ、スタッ フのためだけの特別展示を行ってくれたんです。もちろんスタッフたちはとても喜びましたが、なによりそうして喜ぶスタッフ の姿を見つめる前澤の嬉しそうな表情が印象的でした」

ファッション革命で、世界中をカッコよく、世界中に笑顔を――。

前澤氏はそんな野望を胸に、これからも周囲を驚かせ続けてくれそうだ。
参照元:ZOZO社員たちが次々に明かす「わが社長、前澤友作伝説」
破天荒、でも愛しい…
マネー現代編集部 2018/7/4










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