月別アーカイブ: 2011年2月

結婚する人、結婚できない人、結婚しない人

結婚において、決定的に重要なのは、7室、そして8室である。

特に8室というのは、パートナーとその結婚生活を表わすハウスである。

結婚生活とは、パートナーの財産(お金)、家族との融合を表わしている。従って、8室が傷ついていると結婚生活が成立せず、従って、結婚できないようである。

結婚できないというと悲壮感が漂うが、結婚(生活)に興味がなく、仕事や趣味(自己実現)などに生きがいを見出している人もこれに該当する。

だから積極的に結婚しない人と肯定的に言い換えることもできる。

従って8室が傷ついている人は、パートナーとの結婚生活から得られるものがなく、従って、結婚生活に期待もしておらず、結果として、結婚以外の仕事などに人生のエネルギーを投入していく人である。

結婚とは、実は7室ではなく、8室が表わしているようである。

最近、結婚した友人のR君によれば、パートナーと出会ったのは、7室に木星がトランジットしている時で、結婚したのは8室に木星が移動した後であったようだ。

8室に木星と土星のダブルトランジットが生じている時に結婚したのであるが、その時、対向の2室にもダブルトランジットが生じていた。
つまり、7室とはパートナーを表わすが、7室でパートナーと出会った後で、結婚により相手の家族と融合して、家族間の交流が始まり、姻族関係が成立するのである。

この姻族関係を巻き込んだ結婚生活というものが8室である。

だから、パラメーターとして重要なのは、

7室、8室、そして、その対向の1室や2室である。

これらの1室、2室、7室、8室やその支配星のダシャーやアンタルダシャー、そして、これらのハウスに木星がアスペクトしたり、ダブルトランジットが生じる時が、最も結婚しやすい時ではないかと思われる。

そして、12室はベッド上の快楽、性生活のハウスであるとされ、このハウスも結婚にとって重要であるとされているようだが、この12室は、上記4つのポイント程には重要ではないと思われる。

それは12室は7室から見て6室であるため、離婚や別離を表わすため、結婚を促進するとは思えないのである。

もし結婚における役割という点から考えると、12室には惑星が在住してはいけないのである。特に凶星が在住してはいけないのである。

凶星が在住すると7室から6室目の凶星、ウパチャヤの凶星となり、敵を粉砕する暴力的なパーソナリティーになるからである。

そうするとパートナーの関係性(性的関係も含めた)に悩むこととなる。

逆に12室に吉星が在住すると、パートナーの7室からみて6室の吉星となるため、パートナーの献身的なパーソナリティーを形成するのである。

だから結婚生活がうまく行くためには12室に吉星が在住していたり、アスペクトしていなければならないという考え方は成立するかもしれない。

そうした観点からは12室も結婚にとっての役割を持っていると言えるかもしれないが、

然し、いずれにしても12室に在住する惑星は7室からみた6室であり、離婚を表わすため、積極的な役割を果たすとは思えないのである。

やはり、決定的に重要なのは、1室、2室、7室、8室である。

これらのハウスに在住している惑星、あるいは、これらのハウスの支配星のダシャーが結婚にとって、大きな役割を果たすのではないかと思われる。

上述のR君も1室に在住する2室の支配星のダシャーの時期に結婚したのであり、更に2室と8室に木星と土星がダブルトランジットしていた時期であったことを考えると、上記のパラメーターを2重、3重に満たしていることが分かる。

更に5室をパラメーターに含める考え方があるが、それはおそらく結婚すると子供が生まれるため、5室が絡むようなダシャーの時期やトランジットの時期は結婚しているはずだという考え方から来ている。

おそらくインドのような伝統社会などではそうなのかもしれない。

然し、都市型の近代社会においては、男女が結婚しても必ずしも、子供をつくるとは考えられず、結婚しても子供をつくらない選択をする夫婦も多いと思われる。

従って、パラメーターとしての5室は、

文化や習俗の影響を大きく受ける為、あまり重要ではないと思われる。
従って、これらのことから考えると、優先順位の低い12室や5室を除外した1室、2室、7室、8室こそが、結婚(生活)にとっての最も重要なハウスである。

つまり、パートナーの7室、そしてパートナーとの結婚生活を表わす8室というこの2つのハウスから全てのパラメーターが理論的に派生していくのである。

7室がパートナーを表わし、8室が結婚生活を表わすのである。

非常にシンプルで単純である。

8室が結婚生活を表わし、結婚生活を損失するハウス(8室から12室目)が7室である。

従って、7室は単にパートナーそれ自身を表わしている。

7室だけであれば結婚せずにただ交際しているだけでいいのである。
全く2人だけの問題である。

然し、そこに結婚によってお互いの家族が介入して、家族ぐるみの付き合いになった時が8室である。

だから結婚とは8室なのである。
7室はただの交際である。

だから8室が傷ついている人は結婚生活はしないで交際だけを続けていくのである。

お互いの家族まで巻き込んでの結婚生活をする気もないし、現実的にそれらが出来そうにないという状況もあるかもしれない。

そういう人のライフスタイルは特定の相手との結婚生活に踏み切らずに、適当に交際相手と付き合い、また相手を変えながら独身生活を継続していくというあり方である。

「Single Women and Astrology」からの一節を借りれば、

She had multiple love affairs and sexual adventures but never had any sacramental marriage which is not unusual in western societies.

という表現がそれである。

伝統社会であれば、直ぐに結婚し、家庭を築いて子供をつくるというのが、文化的習俗的に、一般的であり、それから逸脱する選択肢はあまりないのである。

従って、伝統社会では総じて早婚の傾向があり、特に女性には結婚しか選択肢がないので、ある年齢に達すると、結婚相手を探すことに一生懸命になる。このような文化では、占星術的な条件が整うと、直ぐに結婚がもたらされるのである。

然し、都市型の近、現代社会においてはそうではなく、必ずしも結婚という形を取らない交際というものが非常に多いのである。

だからインドでは結婚に該当する占星術的な条件が整っても、日本や欧米の社会においては結婚しないというケースがしばしば見られるようである。

これはインドはより封建的な伝統社会の性質を残しており、日本や欧米は、インドよりも先に近代化、民主化した結果、封建社会から脱皮して女性の社会的権利が法的に保障され、女性が社会進出が進んだ、より理性的な社会であるからだろうと思われる。(然し、近年、現代インドでも結婚の晩婚化や結婚しない女性といった現象が増えているらしく、インド社会自体も変化して来ていると思われる)
こうしたパラメーターは、ヴァラーティアヴィディアヴァヴァンで、発案され、研究のパラメーターとして利用されているが、これらのパラメーターはインドの文化的背景の中で、考案されているので、必ずしも、日本や欧米社会には適用しないようなのである。

私は占星術の同僚たちからそうした検証結果を聞いている。

こうしたことは、最近、ヴァラーティア・ヴィディア・ヴァヴァンが発刊した二冊の書籍、

「Delayed Marriage of Girls」
「Single Women and Astrology」

を読んでから、理解することが出来た。

特に「Single Women and Astrology」の研究成果は、

上記に書いてきたような結婚とハウスの関係に関するメカニズムを

より深く理解することに役立ったのである。

特に8室の役割についての深い理解をもたらした。

今まで、結婚に関する記事(例えば、Z.アンサリの「TIMING MARRIAGES I, Ⅱ」(JOA 1998年 4-6月号, 7-9月号)を読んではいたが、あまりその意味がよく分からず、読んでもほとんど頭に残らなかったものが、この上記のシンプルな理解に還元してから、改めて見てみると、非常にスムーズに頭に入ってくる。

原理原則は非常に簡単だったのである。

それは、

7室はパートナーのハウスであり、

8室は結婚生活のハウスである

というこの単純な原理である。

そこから全てのパラメーターが派生するのである。

そして、お互いの家族が一同に会する結婚式というものは、

8室の象意である。ここから8室の象意がスタートするのである。

従って、結婚とは8室が表わしており、8室が結婚にとっての最も重要なパラメーターである。

もちろんパートナーそれ自身を表わす7室も重要であるが、8室もそれ以上に重要なのである。

 

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「依存と自立の問題」へのフィードバック(H.Aさんより)

前回の「依存と自立の問題」の記事に関して、
読者のH.Aさんから感想を頂きましたので以下に貼り付けます。

_____________

8室の依存と自立の記事ですが、
わたしもお姑さんと同居を始めて、色々そのあたりについて思うことは増えました。

わたしは正職員の仕事を辞めて非常勤になり、他にも興味の向くままに色々な仕事やお手伝い、学校へ行くなど、非常に好き勝手やっています。
自分のバイト代は自分の小遣いで、それでもそれなりに貯金もできつつ、小遣いとしても使えつつ、ぐらいの額になりそうです。
生活費は夫が出すことになり、わたしが出すものと言えばケーブルテレビ代ぐらいで生活費というより、娯楽費ですね。

そして今同居しているこの家は、20年前に亡くなったお舅さんの保険金や遺産を使って、お姑さんと夫とが、10年ぐらい前に建てたものでローンはないです。
固定資産税などについても、わたしが出すことは全くありません。

非常に、8室的利益を享受しているなぁ。と思うわけです。
結婚による、相手の実家やパートナーの財による利益です。

と同時に、8室的窮屈さをお姑さんとの関係において若干感じていますが
それでも、6室在住の8室支配の火星のせいで
わたしのほうが強く振る舞い、相手を抑えつけてしまっている形になってしまっています。
お姑さんは少々高齢であり、健康にも不安がある状態です。

わたしの場合は、8室に惑星はないですが
8室に、2室の定座の金星と、高揚の星座にある月のアスペクトがあります。
しかも金星は7室を支配していて、ここで7-8の絡みが出来ます。
かに座にいるラーフのアスペクトがありますが、わたしのかに座は4室で、ケンドラのラーフだし、
その4室かに座の支配星の月は2室で高揚して、定座の金星とコンジャンクとして、8室に5番目のアスペクトしている。
そう考えると、比較的良い状態の8室と言えるのでは、と最近の体験から思うわけです。

しかも今はDTが8室、蠍座で形成されていて、また、8室を支配する火星のいる6室おとめ座にもDTが形成されているので、
間接的にも直接的にも8室が刺激されています。
よって8室による利益と、束縛感を体験しています。

MD/ADが木星/土星であり、木星も土星も5室しし座に在住しているので、
MD/ADラグナでみると、蠍座は4室に当たりますので、今はこれを家庭で体験している、と思います。
_____________

上記のポイントは、Aさんの2室で金星が定座で強く、月が高揚しており、
その強い2つの惑星が8室にアスペクトしているので、
8室が強く、そのため、最近8室の恩恵をよく感じているということです。

更にAさんは8室支配の火星が6室に在住しているため、現在は、
8室にも8室の支配星にもダブルトラジットが形成されているため、
特に8室の恩恵を感じるタイミングにいるということです。

ですから、この「自立と依存の問題」というテーマと8室の考察が、
非常にタイムリーだったようです。

更に細かい点として、8室の支配星が6室に在住していることは、
傷としても考えられるし、またウパチャヤの凶星でもあることから、
敵を粉砕する配置です。ですから8室の恩恵と束縛、そして、
力でその束縛をはねのけているという状況があるようです。

吉凶混合した現象の緻密な客観的評価が検証として興味深いです。

通常、ほとんどの経験は吉凶混合しているので、出来事の吉と凶の要素が、
惑星やハウスのどの絡みから生じているのかを常に考えると理解がすすみます。
皆さんも、もし記事について何か感想やフィードバックなどがあれば、鑑定家のメールアドレス宛に送付下さい。

参考となるよい検証については匿名で掲載させて頂きます。

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自立と依存の問題

現代精神分析学の特に対象関係理論の中では、
乳幼児が母親との心理的、物理的一体の状態から別人格へと離脱していく、
分離個体化という過程があるのであるが、それは母親からの十分な
愛情や注目、サポートなどがある乳幼児において初めて可能なのであって、
もしこれらが与えられないという不幸な乳幼児においては、
この分離個体化のプロセスで外傷を経験し、精神分裂病の潜在的な因子を抱える
ことになるのである。

従って、精神分析では母子という二者関係において、乳幼児が母親からの健全な精神的肉体的自立を成し遂げるには母親から精神的物理的に十分に与えられることが必要であるということが臨床的な観察から分かっている。これが人間が最も早期に経験する自立である。

何が言いたいのかというと他者の存在や援助を必要としない絶対的な自立というものは存在しないのであって、自立できる人というものは逆説的に人からサポートを受けられる人ということになるのである。

自立できる人というのは他者のサポートを受けられる人のことであり、逆説的に他者からのサポートによってしっかりと束縛される人のことなのである。

然し、その他者からの束縛的なしっかりとしたサポートがあるからこそ、人は自立することが可能になるのである。

従って他者からのサポートに恵まれない人は他者からの束縛を受けることはないので自由なのであるが、それは自立することを保証しないのである。

最近、ジョーティッシュの結婚というテーマについて書籍を読んだり、考えたりする機会が多いのであるが、結婚や契約関係は7室で見るが、結婚にとって重要なのは8室なのであって、8室はパートナーの家族やお金、結婚生活を表わすハウスである。

このハウスが傷ついていない場合、結婚によって、人は相手方の家族や財産によってサポートを受けて逆説的に自立に導かれるのである。

これに関連して、最近、個人事業主が法人化に踏み切るケースを本で読んだのだが、どういうケースが多いかというと、取引先との関係で必要に迫られて、法人化に踏み切るというケースのようである。

例えば、

「法人にしてもらえないと今後の取引が難しいと、得意先から言われた」
「上場会社を新規開拓したのだけれども、個人事業では取引に応じてもらえないので法人化したい」

という個人事業主の訴えが多いそうである。

具体的には以下のようなケースがあるそうである。

・自らデザインした洋服をショップに販売している服飾デザイナーの方は、特殊なボタンやレースなどの材料を購入するのに、「法人にしか販売できない」とメーカーから言われて法人化を決意したケース

・長年、個人事業者としてテレビ番組のディレクターをしていた方も、テレビ局の方針が変わり、法人化するように指導されたケース

・コンピューターグラフィックの製作者の方が、大手の建設会社との取引で「取引金額をこれ以上増やすには法人化しないとダメだ」と言われたケース

これらを見て考えられる状況というものは、この個人事業主たちは、取引先の企業に恵まれており、8室が傷ついておらず、吉星の在住やアスペクトによって強いのではないかということである。

こうした個人事業主たちは過去において長年、企業内で雇用関係を結んで働いてきており、それで良好な人間関係を築いた結果、独立した後も企業側からその人間関係のつてで、仕事を発注してもらえたり、永続する契約を結んでもらっているといったケースが多いのではないかということである。

従って、これらの個人事業主の8室は強いことが想定されるのである。

上記のケースは、企業側が永続する契約関係を続けていくために個人事業主に法人にするようにお願いしているということである。

法人化というのは、個人事業主にとっては、より自立が促進されたということであり、自立するための基盤が強固に確保されたということである。

従って、8室が強い人は自立が促されるということの一例である。

8室が強い人は契約相手のお金によって永続的に安定するのであり、それが結婚生活ということなのである。

結婚はビジネス上の契約関係にも置き換えられるのであり、8室が強い人はビジネス上の契約関係が安定するのである。

あるいは雇用関係も安定するのであり、会社に雇用されるというのはちょうど女性が男性と結婚するのと似ている。

特に明治時代の家父長制的家制度など封建的な社会においては女性が男性の家に嫁ぐということは、入社して雇用関係を結ぶことに等しいのである。

このようなことから考えると8室というものは雇用主との関係や雇用主の財産を表わすのであるが、然し、これらのハウスが傷ついていない場合、良好な雇用主との関係によって個人としての力が高まり、逆説的に自立に導かれると考えられる。

一方で、8室や8室の支配星が凶星と絡んだり、アスペクトによって傷ついているなどすると、雇用主との関係や雇用主の財産(それはつまり給料)に依存し期待するのであるが、それらが満足に得られないという結果となり、雇用主から見捨てられた状態の結果として、束縛は受けないが自立もできないのである。あるいは満足にサポートが得られないながらもそれに依存していくという状態が生じるのである。

おそらく8室に在住惑星がある場合、それが吉星ならば、

①パートナー、契約相手のサポートに恵まれ、それらが十分に得られる結果、自立に導かれるのであり、

もし8室に在住するのが、凶星ならば、②パートナー、契約相手のサポートに依存的で期待するという性格となり、然し、それらが満足に得られない結果、不安定で自立することが出来ないのである。あるいは満足に得られないながらもそれに依存していくという状態が生じるのである。

従って、満足のいく給料を支払ってくれる雇用主を求めて、会社から会社へと転々とするサラリーマンのようになってしまうのである。あるいは理想の相手を求めて男性から男性へと綱渡りをしていく独身女性のようになってしまうのである。

もし、8室に在住する惑星がなく、然し、8室の支配星が傷ついている場合は、

パートナーやパートナーのお金に恵まれないが、期待もしておらず、

もしその上で仕事の10室やアルタハウスなどが強ければ、自立して、

仕事に生きるような人生傾向を帯びるのではないかと思われる。

人のサポートを受けるということは、依存ではなく、また自立の反対概念でもない。

自立というのは人の肯定的なサポートを受けられる人に生じる状態であり、

人の肯定的なサポートが受けられない状態、サポートの不足状態が依存である。

然し、人の肯定的なサポートを受けられるのは、それだけ、人をサポートしているからである。

従って、自立とは人をサポートした人に与えられる状態である。

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上記の言及はあくまで仮説ですので、実際に機能しているかどうかは、
更に検証が必要です。秀吉

(参考文献)
「個人事業・自由業者のための会社をつくるメリット・デメリット ほんとうのところズバリ!」すばる舎 井上修著















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