時代の寵児 イーロン・マスクについて



イーロン・マスクと言えば、テスラ社の会長兼CEOとして自動運転自動車の開発を行なったり、スペースX社を創業し、ロケットによる民間の有人宇宙旅行を目指している現在、実業界で、最もホットな人物の一人である。


何かとその発言がマスコミに取り上げられて物議を醸すことも多い。


このイーロン・マスクについて以前からラグナを特定したいと思っていたが、中々出来なかった。


まず最初の印象として、テクノロジーに強く、有人宇宙飛行などのロケット工学に興味を示したことから、乙女座ラグナで5室にラーフと高揚する火星が在住しているのではないかと考えたが、最初の段階では、決定的にこのラグナで正しいとは思えなかった。


非常に知的でテクノロジーに強いとなると、強い惑星が5室の支配星であったり、5室の在住星であったりするケースが考えられるが、そうすると、乙女座ラグナで5室で火星が高揚してラーフとコンジャンクトしているケースや、山羊座ラグナで5室にラグナロードの土星と5、10室支配の金星が在住しているケースや、水瓶座ラグナで5室の双子座で定座の水星と太陽がコンジャンクトしているケースなどを考えられるが、山羊座ラグナや水瓶座ラグナでは、過去の出来事が今一つ説明出来ない。


最後まで、乙女座ラグナか、山羊座ラグナかで迷っていたが、wikipediaの情報を参照し、過去2回の結婚と離婚、そして、その後の交際のタイミングや、起業のタイミング、実業家として成功していくタイミングを調べた所、やはり乙女座ラグナで正しいという感触を得た。


結果として、以下のチャートがイーロン・マスクの出生図ではないかと思われる。






そして、イーロン・マスクはピッタ系の気の強い性格であり、またプログラマーや技術者として、専門職人的なカリスマがある為、ナクシャトラはウッタラパールグニーやハスタではなく、チトラーではないかと考えた。


ラグナのナクシャトラをチトラーの第2パダに設定すると、ナヴァムシャのラグナが乙女座になるが、そうすると、イーロンマスクの結婚や、実業家としての成功が説明しやすいのである。


最初の印象として、ナヴァムシャで特に高揚している惑星もなく、平凡なチャートに見えた為、おかしいと思ったが、然し、良く見ると、水星と火星が星座交換しているのである。






この水星と火星の星座交換が、実業家として最も強力に働く配置が、乙女座ラグナで、1、10室支配の水星と3、8室支配の火星が星座交換するケースである。


この場合、水星が8室に在住するが、8室の水星は、ビジネスなどで成功できる配置である。


特に他人からの出資金などを上手く活用して、ビジネスを進めることが出来る配置である。


これについては、ZOZOTOWN 前澤社長のチャートとも共通点が見られる。


ラグナの支配星と8室の支配星が星座交換したり、10室の支配星が8室の支配星と星座交換している配置は、投資家からの出資金を得て、それで、事業を上手く起ち上げて、大きく出来る配置である。


他人のお金、不労所得運が極めて、人生の中で、大きな役割を果たすのである。




起業家としてのブレイク


実際、イーロン・マスクが実業家として大きく羽ばたいたのは、1999年にオンライン金融サービスと電子メールによる支払いサービスを行うX.com社の共同設立者となり、そのX.com社が、1年後にコンフィニティ社と合併し、2001年にPayPal社となったこの一連のプロセスにおいてである。


X.com社の共同設立者になり、そして、次にそれがコンフィニティ社と合併して、投資家からの出資金を集めて事業が成功した時、土星と木星が8室をトランジットして、8室にダブルトランジットが生じていた。



X.com社の共同設立 1999年



コンフィニティ社と合併 2000年


この時、X.com社はライバルのコンフィニティ社と合併して、Paypal社となったことで、後にPaypalがネット決済の巨大企業になることからも分かるようにイーロンマスクは大株主となり、2002年にイーベイ(eBay)がPaypalを買収した時に1億8000万ドル(約200億円)を手にしている。


つまり、この利益は、X.com社の共同設立者になり、次にそれがコンフィニティ社と合併してPayPal社になっていく過程で得られた株式のキャピタルゲイン(値上がり益)によるものである。


ITの世界において一夜にして大金持ちを生むのは、株式の一部を保有する創業者のキャピタルゲインによるものである。


既に1995年に弟とともにオンラインコンテンツ出版ソフトを提供するZip2社を起業し、この会社を3億7百万ドルで売却し、2200万(25億円)を手にしていたが、この時に稼いだ資金をX.com社に投資して、共同設立者となったのである。


株式市場がこのような成功者を生み出すが、株式市場を上手く活用できる配置が、8室の水星なのである。


出生図にこの配置がなければ、ナヴァムシャにあることが望ましいのである。






特にイーロン・マスク程、成功した人物のナヴァムシャは顕著な配置でなければならないと思われるが、水星と火星の星座交換以外は、特に顕著な配置は見られない。


従って、水星を8室に設定し、1、10室支配の水星が8室の支配星と星座交換する配置にすることによって、初めて、イーロン・マスクが素晴らしい実業家になるのである。


それ以外では難しそうである。


そして、この後、イーロンマスクは取得した200億の資金を使って、2002年に宇宙輸送のロケット開発会社スペースX社を創業し、電気自動車のテスラ社に出資して、CEOとなり、AIによる自動運転自動車の開発を推し進めている。


そして、2006年には太陽光発電会社ソーラーシティを立ち上げている。


イーロンマスクが乙女座ラグナであれば、この実業家として飛躍していく最も重要な時期にトランジットの土星が、9室、10室、11室を通過していくのである。


従って、乙女座ラグナで間違いないと思われる。


10室で、水星がバドラヨーガで強い配置もそうだが、それ以外にもイーロン・マスクの過去の様々なエピソードが、このラグナを使うと、上手く説明することが出来る。



例えば、イーロン・マスクの結婚や離婚などの交際歴を調べると、乙女座ラグナの可能性が更に確認できる。




パートナー遍歴



作家ジャスティン・マスクとの結婚と離婚


最初の結婚は、2000年に大学の同級生である作家のジャスティン・マスクと行なっているが、その時のトランジットを確認すると、木星と土星が牡牛座をトランジットし、2室支配の金星にコンジャンクトし、7室支配の木星にもアスペクトして、2室(結婚生活)と7室(パートナー)にダブルトランジットしている。






ダシャーは月/金星期辺りであり、ラグナが乙女座のチトラー第2パダで正しければ、ナヴァムシャのラグナには、マハダシャーロードの月が在住し、金星は2室支配で7室支配の木星と12室でコンジャンクトしている。


金星が12室に在住していることは問題があるが、最初から問題があった結婚であると解釈もできる。




双子と三つ子の男児の誕生


そして、このジャスティン・マスク夫人との間に双子と三つ子の男児が誕生しているが、子沢山である。




既に2000年に結婚した時点で、5室支配の土星と9室支配の金星にダブルトランジットが生じているため、結婚して即、子供が誕生したと考えられる。


しかもその子供たちは、双子と三つ子であるため、2回ぐらいに分けて、いっきに誕生しているのである。


最初に子供が誕生したタイミングは、おそらく結婚したタイミングと同じ、月/金星期ではないかと思われる。


サプタムシャ(D7)を見ると、月は5室支配の土星とコンジャンクトし、金星は9室支配で自室に在住し、木星とコンジャンクトしている。






金星が定座に在住していること、そして木星が保護していることなどが、数の多い子供を表わしたと考えられる。


金星は出生図でもサプタムシャでも同じ牡牛座に在住しており、木星のアスペクトやコンジャンクトを受けている。


次に子供が誕生したのは、火星/木星期、あるいは、火星/土星期辺りではないかと思われる。


火星はサプタムシャの5室で、高揚し、木星は9室で9室支配で自室に在住する金星とコンジャンクトし、土星は5室の支配星で、木星の星座に在住している。





この最初の結婚相手と離婚したのが、2008年頃であるが、木星は射手座をトランジットし、土星は獅子座をトランジットして、獅子座12室にダブルトランジットを形成している。


12室は別離のハウスであり、7室(パートナー)から見た6室目(離婚)である。


従って、このタイミングに離婚したと納得できる。


ダシャーは、火星/月期、あるいは、ラーフ/ラーフ期である。


ナヴァムシャにて、ラーフは12室の支配星からアスペクトされており、ディスポジターの月は8室支配の火星と6室支配の土星と1-7軸で絡んでおり、これはパートナー関係に問題をもたらす配置である。




女優のタルラ・ライリーとの結婚と離婚、復縁と再離婚






次に2010年に女優のタルラ・ライリーと2010年に結婚したが、2012年に離婚している。






トランジットを見ると、木星が7室、土星が1室にあり、1室と7室にダブルトランジットが生じており、結婚のタイミングであるが、3室にもダブルトランジットが生じており、3室には7室支配の木星が在住している為、7室の支配星に対してもダブルトランジットが成立している。


この7室支配の木星が3室に在住する配置は、メディア、芸能(3室)関係者と交際することを表しており、この結婚時に3室にダブルトランジットが成立していたことは、女優との結婚によってメディアに注目されたことを表している。


ダシャーはラーフ/ラーフ期で、ラーフはナヴァムシャで11室に在住し、ディスポジターの月はラグナに在住している。



2012年に女優のタルラ・ライリーと離婚した時、7室の支配星にラーフ/ケートゥ軸がトランジットし、1室や7室の支配星にダブルトランジットを形成し、明確にこのタイミングでの離婚が説明出来ないが、土星がラグナをトランジットして、7室や7室の支配星にアスペクトしている為、パートナー関係に緊張状態をもたらしている。





7室の支配星である木星にラーフ/ケートゥ軸がトランジットしていることが、パートナー関係が不安定になっていることを示している。


ダシャーは、ラーフ/木星期であるが、ナヴァムシャにおいてアンタルダシャーの木星は7室の支配星だが12室(別離)に在住し、ラーフ、火星によって挟まれている。



然し、離婚した翌年の2013年にタルラ・ライリーと再度、復縁して、2016年3月に再び離婚している。






2013年のトランジットを見ると、土星が2室を通過し、木星が10室から2室にアスペクトして、2室(結婚生活)にダブルトランジットが生じている。


ラーフ/ケートゥ軸が2-8軸にあり、不満のある不安定な結婚生活が続いていることを物語っている。



ダシャーは、ラーフ/木星期、ラーフ/土星期辺りである。



アンタルダシャーの土星は7室に在住している為、復縁をもたらしたが、6室の支配星で8室支配の火星と1-7軸で相互アスペクトしている為、意見の不一致のある不安定な関係が続いていることを物語っている。







そして、再び離婚した2016年3月のトランジットを見ると、木星は12室で逆行し、土星は4室蠍座から12室にアスペクトして、12室にダブルトランジットが生じている。


12室は7室から6室目で、別離(離婚)のハウスである。


ダシャーは、ラーフ/土星期であり、土星はナヴァムシャの6室の支配星で、8室の支配星と1-7軸で、相互アスペクトしている。




これらの結婚と離婚のタイミングは、ダブルトランジットを検証すると、乙女座ラグナでなければ説明するのが難しいのである。


乙女座ラグナ、山羊座ラグナ、水瓶座ラグナなど、いくつかの可能性のあるラグナを検討してみても、この結婚と離婚の繰り返しをトランジットで説明できるのは、確認した限りでは、乙女座ラグナの場合だけである。


そして、この結婚と離婚の繰り返し、そして、特に女優のタルラ・ライリーとの間に見られたような復縁して再度、離婚する不安定な関係性は、ナヴァムシャに現れていなければならないが、それが1-7軸で、6室支配の土星と8室支配の火星が相互アスペクトし、7室支配の木星が12室に在住する配置に現れていると考えられる。


状況としては、パートナーとは最初から意見の不一致があり、問題を抱えていることと、7室の支配星が12室に在住していることから、一緒に過ごせる時間が少ないということである。


おそらく実業家としてのイーロン・マスクは多忙である為、特に相手が女優ともなれば中々、時間を合わせるのが難しいのではないかと思われる。


そうした状況が、このナヴァムシャに現れているのではないかと思うのである。




女優アンバー・ハードとの交際と破局


因みに女優のタルラ・ライリーと離婚した後、 2016年7月に女優のアンバー・ハード(ジョニー・デップの元パートナー、この時点で離婚申請中)との交際が噂され、2017年4月にアンバー・ハードの父親から交際を認められたとwikipediaに記されている。





然し、この交際は、2017年11月16日の時点で、破局に終わったとニュースが伝えている。


イーロン・マスク氏、孤独と女性問題を認める
2017年11月16日 16:57 スプートニク日本

スペースXのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は、雑誌ローリングストーンのインタビューで、最近女優のアンバー・ハードさんと破局したため落ち込んでいることを認めた。

ジャーナリストのニール・ストラウス氏は、マスク氏の考えや計画に関する記事を準備した。ストラウス氏が新たな電気自動車テスラ「モデル3」について尋ねた時、マスク氏は長い沈黙の後、愛する女性と別れたことを苦にしていると述べ、「私は本当に惚れ込んでいたため、とても苦しい。正直に申し上げるならば、私が彼女と別れたというよりはむしろ、彼女が私と別れた」と語った。
その後マスク氏はストラウス氏に、新しい関係を築き始めるべきなのかアドバイスを求めた。ストラウス氏は、まずは作家ジャスティン・マスクとの関係、女優タルラ・ライリーとの結婚、アンバー・ハードとの関係が破局に終わった原因を理性的に分析して理解することだと答えた。

マスク氏は首を横に振り、長期にわたるまじめな関係なしに幸せにはなれないと指摘し、「1人で寝ることが私を打ちのめす。私はそれが何であるかをよく知っている。からっぽの大きな家の中で自分の足音がこだまするのを聞き、ベッドに横たわるが、隣には誰もいないんだ」と語った。


女優のアンバー・ハードとの交際が噂された時も破局に終わったと伝えられた時も共にラーフ/水星期であった。


アンタルダシャーの水星はナヴァムシャでラグナの支配星(7室から見た7室の支配星)で、8室に在住しており、3、8室支配の火星からアスペクトされている。


ラグナの支配星であることから、この時期に交際したことが分かるが、やはりそのラグナの支配星は8室に在住して、8室の支配星からアスペクトされている為、交際し始めた時点で、三角関係など何らかの問題を抱えていたということである。


実際、イーロン・マスクにアンバー・ハードと交際の噂が立った時、アンバー・ハードはジョニー・デップと離婚申請中であった。





この時のトランジットを確認すると、木星は1室をトランジットし、土星は4室から1室にアスペクトして、1室(7室から見た7室)にダブルトランジットが生じていた。


つまり、トランジットは完全に交際のタイミングを示している。


但し、ラーフ/水星期で、水星が8室に在住していた為、問題を抱えた交際をするカルマが発現したということである。




イーロン・マスクのラグナのナクシャトラは?


このように見てくると、イーロン・マスクの結婚や離婚などの交際遍歴は、出生図のラグナが乙女座ラグナである場合に説明でき、ナヴァムシャのラグナも乙女座である場合に更に上手く説明できる。


出生図のラグナが、乙女座のチトラーであれば、乙女座に位置するのは、チトラーの第1パダと第2パダだけである。






第1パダの場合、ナヴァムシャのラグナは獅子座になるが、それだと結婚と離婚時のダシャーがナヴァムシャで説明出来ない。



従って、チトラーの第2パダになるしかないのである。



チトラーの第2パダにすると、イーロンマスクの交際遍歴が完璧に説明できる。



従って、イーロン・マスクのラグナは、チトラーの第2パダである。



この前提として、イーロン・マスクのラグナがチトラーにあるのではないかという直感が必要であるが、イーロンマスクのダイヤモンドのような目の輝きや、ピッタ系の気の強い性格などが、チトラーに合致するのではないかと考えた。


プログラミングを組んで自らソフトウェアを開発したり、自動運転自動車を開発したりするような物づくりの専門家としてのキャリアもチトラーを思わせる雰囲気に溢れている。


従って、そうしたことから、出生図のラグナはチトラーで、ナヴァムシャのラグナが乙女座であることによって、チトラーの第2パダに在住していることが推測されるのである。





英国人ダイバーとの確執


因みにイーロン・マスクの気の強い気質として挙げられるのが以下のエピソードである。



(略)

同年6月、タイで少年らが増水した洞窟に閉じ込められた事故の際には、小型潜水艇の提供を申し出て賞賛を浴びたが、直後に救出に貢献したイギリス人ダイバーを小児愛好者呼ばわりして非難を受けることとなった(その後、謝罪を発表)。

2018年6月、タイにて起こったタムルアン洞窟の遭難事故において、少年らの救出に貢献した英国人ダイバー、バーノン・アンズワースを「小児愛男」呼ばわりした。マスクはこの少年たちを救出するために潜水艇を提供すると表明したが、これにアンズワースは「知識を伴わない単なるPR活動」と批判した。これに反応する形で、2018年7月15日、マスクはTwitterにて「この小児性愛者には悪いが、お前が自ら招いたことだ」と投稿した。この発言には非難が殺到し、テスラ株価は3.4%値下がりした。問題のツイッター投稿はその後、削除され、3日後の18日にマスクは「アンズワース氏の私に対する行為は、彼に対する私の行為を正当化するものではない。よって、私はアンズワース氏と私が代表を務める各社に謝罪する」「非は私にあり、私だけにある」と謝罪を表明した。

しかし、2018年8月、マスクは、訴訟を起こされる可能性を問い合わせたBuzzFeedからのメールに返信する形で、「タイにいる知り合いに電話して、実際に何が起きているかを調べた方がいい。そして小児レイプ犯の弁護はやめることだ。このファッキング馬鹿野郎(fucking asshole)」と、取り下げたはずの罵倒で返信してきた。マスクはオフレコと書いてきたが、アメリカのジャーナリズムの慣例では、オフレコは双方が合意した時点で成立するため、BuzzFeedはこのメールを公開した。

(wikipedia イーロン・マスクより引用抜粋)


タイで少年たちが増水した洞窟に閉じ込められた際に小型潜水艇の提供を申し出て賞賛されたが、実際に救出にあたった英国人ダイバーから「知識を伴わない単なるPR活動」と批判されたことで、このダイバーを「小児愛男」呼ばわりして、この発言に非難が殺到した事件である。


この時のダシャーは、ラーフ/水星期であり、水星は12室支配の太陽とコンジャンクトされて傷ついている。


おそらくこの英国人ダイバーとの言い争いは、twitterを通じて、インターネット上で行われており、しかも外国(タイ)にいる相手から批判を受けたのである。


従って、ラグナロードで、10室支配の水星が12室支配の太陽から傷つけられている配置がこれに該当するのである。


人物(1室の支配星)とその行為(10室の支配星)について批判を受けたということである。


そして、これは大衆の注目を浴びることになったのは水星は10室支配で10室に在住しているからである。






アンタルダシャーの水星は1-10のラージャヨーガを形成し、バドラヨーガも形成している為、小型潜水艇の提供を申し出て、一度は世間から賞賛を浴びたのである。


然し、その後で、外国(タイ)にいた英国人ダイバーから足を引っ張られた。


12室支配の太陽は、アールドラーに在住しているが、支配星のラーフは3、8室支配で高揚する火星とコンジャンクトし、その火星は11室(評判)支配の月にアスペクトして傷つけている。



因みにナヴァムシャのラグナも乙女座であれば、1、10室支配の水星が8室に在住し、3、8室支配の火星からアスペクトされて傷ついている為、このラーフ/水星期において彼の行為が挫折の憂目に遭ったことを説明することが出来る。


また既に説明しているが、このラーフ/水星期は、女優のアンバー・ハードと交際してみたが上手く行かなかった時でもある。






このエピソードがあった時のトランジットを見ると、土星が射手座から6室にアスペクトし、木星が天秤座から6室にアスペクトして6室(批判、争い、敵)にダブルトランジットが生じている。


従って、この英国人ダイバーから批判を受けて確執が生じたのである。


更に木星と土星は10室にもアスペクトしているが、10室には既に述べたように12室支配の太陽が在住しており、10室と12室にダブルトランジットが生じている。


従って、10室と12室の絡みによる事象が生じたのである。


それは注目を浴びて、そこで人から足を引っ張られて損失が生じたという出来事である。


またもう少し細かい所を見ると、10室には12室支配の太陽もトランジットして、出生の太陽にリターンしている。


従って、まさに外国(タイ)にいるダイバーから足を引っ張られて、評判を落とす出来事が生じたのである。



こうしたことを見てくると、イーロン・マスクのラグナは乙女座のチトラー第2パダで確定ではないかと思われる。



イーロン・マスクのラグナが乙女座のチトラーであれば、その支配星である火星は高揚する3、8室支配の火星でラーフとコンジャンクトして、月にアスペクトしていることから、この辺りの絡みが、彼の性格や基本的な人生傾向を表わしているのである。




学業とプロジェクトの中断



例えば、彼は1995年に高エネルギー物理学を学ぶためスタンフォード大学の大学院へ進んでいるが、2日在籍しただけで退学している。


このような学業の中断をもたらしたのは、8室(中断)支配の火星が5室(学習)に在住しているからである。


ダシャーは、月/木星期であったが、マハダシャーロードの月は3、8室支配の火星からアスペクトされ、アンタルダシャーロードの木星はディスポジターが3、8室支配の火星である。


またイーロン・マスクは自動運転自動車の開発を進めているが、量産型EV「モデル3」の量産が上手く出来ず、テスラ車の運転支援機能「オートパイロット」作動中の死亡事故などでメディアから批判され続けている。


こうしたイーロン・マスクの中断、遅延傾向は、立ち上げたプロジェクトの挫折は、出生図のラグナから見た10室に12室支配の太陽が在住しているからであり、その太陽がアールドラーに在住し、支配星のラーフが3、8室支配の火星とコンジャンクトしているからである。


また月から見た10室に6、7室支配の土星(8室の表示体)が在住していることも関係しているが、更にその土星がクリティッカーに在住し、支配星の太陽は12室の支配星で、更にその太陽はアールドラーに在住し・・・というようにして最終的に3、8室支配の火星との絡みが生じている為であるとも考えられる。



またナヴァムシャで、ラグナと月から見て1、10室支配の水星と3、8室支配の火星が星座交換していることも関係していると考えられる。







ダシャムシャ(D10)では、ラグナ、月から見て8室支配の太陽が10室で減衰し、ケートゥとコンジャンクトして傷ついており、ディスポジターの金星は更に9室で減衰して、土星、火星からアスペクトされている。


土星はラグナロードである為、5、10室支配の金星との間に1-5、1-10のラージャヨーガを3-9軸で形成しているが、金星は土星、火星から激しく傷つけられているとも言える。


8室支配の太陽が減衰している為、パラシャラの例外則によるラージャヨーガ的な働きが期待され、また減衰する金星のディスポジターである水星はラグナ、月から見てケンドラに在住している為、ニーチャバンガラージャヨーガも形成している。


従って、二重否定がいくつも形成されているが、それがどの程度、機能するかは未知数である。




不安定なパートナー関係


1人の作家、2人の女優と交際したもののいずれも上手く行かなかったが、メディア関係、芸能関係者と結婚したり、交際したのは、7室の支配星が3室(メディア、芸能)に在住しているからである。



また出生図で7室支配の木星が土星にアスペクトされていたり、ナヴァムシャの7室に6室支配の土星が在住し、ラグナに8室支配の火星が在住し、1-7軸で、6-8の絡みが生じていることもパートナー関係が安定しない理由である。



また7室支配の木星が12室に在住しており、パートナーとは遠距離で隔てられてなかなか会うことが出来ない。


然し、2、9室支配の金星がコンジャンクトしているので、会えた時は楽しく過ごすことが出来るとも考えられる。




安定しない評価


イーロン・マスクはAIが注目され始めた今、時代の寵児として世間から注目されるだけのカリスマを放っているが、その評価は安定しない。

例えば、Apple共同創業者のスティーブ・ウォズニアックが「イーロン・マスクやテスラの言うことはもう何も信じない」と発言していたり、ネット上を見ると、『イーロン・マスクは果たして信用して良い人物なのか』、『なぜ人は、イーロン・マスクの「無理めな夢」に賭けたくなるのか』といった記事が掲載されて、イーロンマスクの信用性に疑問符が付けられている。


これはイーロン・マスクの11室と11室の支配星に3、8室支配の火星がアスペクトしているからである。


従って、イーロン・マスクへの世間の評価は突然、変化したり、安定しないのである。


出生図の月から見た場合、ラグナロードの太陽が11室支配で自室に在住する水星と11室で1-11のダナヨーガを形成している為、世間から高く評価される素質も持っているのである。


然し、その同じ太陽はラグナから見ると12室の支配星で、10室の支配星を傷つけている。


またナヴァムシャでも11室の支配星である月は8室支配の火星とコンジャンクトし、6室支配の土星からアスペクトされている。



11室へは12室支配の太陽がアスペクトし、11室の支配星である月は、6室支配の土星と8室支配の火星から激しく傷つけられている。


従って、イーロン・マスクへの酷評や評価への疑問符がある時、突然、現れることになるのである。





今後のイーロン・マスクはどうなるか?


最近、イーロン・マスクは、テスラの完全自動運転機能が2019年末までに完成し、2020年末までには、駐車場から目的地までクルマで移動する間、運転席で居眠りできるようになると公約したそうである。






2019年末から2022年末にかけて、ダシャーはラーフ/金星期である。


ラーフ/金星期は、キャリア上における、その後の上昇の最初のタイミングであると言われる。


金星は出生図において9室支配で5室支配の土星と共に9室に在住し、ラーフから見ても5、10室支配で、ラグナロードの土星と5室でコンジャンクトしている為、良い配置である。


月から見ると、3、10室支配で10室でマラヴィアヨーガを形成しているが、6、7室支配の土星(8室の表示体)とコンジャンクトして、傷つけられている為、若干の遅延や中断があるかもしれないが、おおむね良い配置である。


ナヴァムシャ(D9)でも金星はラグナ、月から見て2、9室支配で4、7室支配の木星と12室でコンジャンクトしているが、これも悪くはない配置である。


そして、ダシャムシャ(D10)を見ると、金星はラグナ、月から見て5、10室支配で9室に在住し、ラグナロードで2室支配の土星と3-9軸で、相互アスペクトし、1-5、1-10、2-5のラージャヨーガ、ダナヨーガを形成している。


金星は減衰しているが、ディスポジターの水星がラグナ、月から見てケンドラに在住している為、キャンセルされている。






従って、イーロン・マスクにとって、2020年はダシャーの観点からすれば良さそうである。


自動運転自動車の完成ヴァージョンを世間に発表するなどして、注目を集めるかもしれない。


然し、2020年1月頃から土星と木星が山羊座5室に入室して、3、8室支配の火星を刺激することはある為、プラティアンタルダシャーレベル以下の火星期などの関連するダシャーにおいて、やはり火星が11室や11室の支配星にアスペクトしていることを考えると、世間の評価の変化に直面するかもしれない。


また3、8室支配でラーフとコンジャンクトして5室に在住する火星に土星と木星のダブルトランジットが生じることから、創作活動(5室)の中断、思考、判断の変化や中断に直面する可能性がある。


イーロン・マスクは自動運転自動車という製品作りに励んでいる為、5室へのダブルトランジットは、その製品作りを刺激し、後押しすると思われるが、8室の支配星も絡んでいる為、その製品作りが中断したり、停滞する試練というものが常にあると予想される。


また5室山羊座は土の星座であり、マテリアル(物質)を表わす星座であることから、例えば、現在、イーロン・マスクが進めている自動運転自動車の技術開発や、スペースX社におけるロケットの製造開発、あるいは、時速約800マイル(約1287キロ)の輸送機関ハイパーループ構想などの工学系の技術開発などに関係していると考えられる。ラーフはロケット工学の表示体である。


イーロン・マスクはこれらの技術開発に成功できるのかということが注目されるのであるが、3、8室支配の火星が5室に在住し、ラーフとコンジャンクトする配置、そして、3、8室支配の火星が11室や11室の支配星にアスペクトする配置は、技術開発の挫折や評価の失墜という経験を表わしている可能性がある。


この5室に2020年初頭から、木星と土星、そして、冥王星なども入室していくのだが、このタイミングは、イーロン・マスクにとっては、製品作りや技術開発における一つの緊張点になるものと思われる。


その後のダシャーは、ラーフ/太陽期が続くが、既に述べたように太陽は12室の支配星で、10室の支配星とコンジャンクトして傷つけており、ナヴァムシャでも12室の支配星で5室に在住して、ケートゥと絡み、ダシャムシャでも太陽は8室の支配星で10室で減衰して、ケートゥと絡んでいる。


ケートゥは失望、裏切り、思い違い(誤診)などを表わす惑星であり、太陽期になるとこうしたケートゥの象意が噴出するものと考えられる。


従って、イーロン・マスクは、ラーフ/金星期に世間に華やかに業績を発表し、製品の発表などを行なうかもしれないが、その次のラーフ/太陽期に不測の事態に見舞われる可能性もある。




ZOZOTOWN 前澤社長と契約したスペースXの月周回旅行計画


以前の記事『ZOZOTOWN 前澤社長のチャート -成功と富を生み出す配置-』において、ZOZOTOWNの前澤社長が、イーロンマスクのスペースXと契約し、2023年打ち上げ予定のロケットに乗って、月周回飛行を行なう予定であることについて触れた。




前澤友作氏の出生図の2023年のダシャーを見ると、水星はラグナロードの火星と1-8の星座交換をしている惑星で、機能的凶星で、またマラカでもある為、非常に不安である旨を記した。


アポロ13号の奇跡の生還の物語を知っている人にとっては、月の周回軌道に乗って地球に帰還する旅は、そんなに容易いことではないのである。


私はイーロン・マスクが計画する様々な工学系のテクノロジーは非常に安全性に疑問符が付く危ういものではないかと考えている。


例えば、反重力推進装置を開発して、UFOで宇宙に行くというのなら分かるが、ロケットエンジンで燃料を燃やして宇宙に行って帰ってくるという難易度の高いプロセスについてあまりにも楽観的すぎるのではないかと思うのである。


時速約800マイル(約1287キロ)の輸送機関ハイパーループ構想などもそうである。


現に自動運転技術においては、テスラ車の運転支援機能「オートパイロット」作動中の死亡事故なども起こしている。


そのようなことを考えると非常に危ういのである。


2023年頃のダシャーを見ると、ラーフ/太陽、ラーフ/月期である。


既に上述しているようにイーロンマスクの太陽期はラグナロードで10室支配の水星を傷つける12室支配の太陽である為、極めて危険である。


太陽はアールドラーに在住し、ディスポジターのラーフは3、8室支配の火星とコンジャンクトしている。


また月は、11室支配で12室に在住し、3、8室支配の火星からアスペクトされている。


太陽や月は、ダシャムシャ(D10)ではそれぞれ10室と1室(ラグナ)に在住しているが、太陽は8室支配でラーフ/ケートゥ軸と絡み、月は4、11室支配の6室に在住するマラカの火星からアスペクトされている。


従って、2023年頃にイーロン・マスクと組んで宇宙にいくことはあまりお勧めできないのである。


因みにイーロン・マスクは火星に核爆弾を落とし急速に熱することで人類が生活できる環境を作り出してはどうかといった大胆な「火星改造計画」を提唱している。


基本的に大規模な火力で何かを変えようとする考えは5室で火を表わす3、8室支配の火星が高揚し、ラーフとコンジャンクトしていることで表されている。


こうした大胆な発想は、基本的にスペースX社のロケット開発や、時速約800マイル(約1287キロ)の輸送機関ハイパーループ構想と同じ発想であり、安全への配慮や繊細さに欠けている印象である。


火星で原子爆弾を爆発させた場合、火星の生態系を破壊してしまうが、エーテルレベルで存在すると言われる火星の生命を破壊したり、宇宙のエーテルレベルの均衡を破壊するかもしれない。


第一におそらく地球外の惑星上で、そのような原子爆弾の使用などは決して許可されることはないと思われる。


従って、イーロン・マスクの発想というものは、やや物質科学的であり、化石燃料を使用するロケット工学など、従来の科学のパラダイムを脱していない。


私はイーロン・マスクが次々と発表する計画に違和感を覚えてきたが、それは5室で高揚する3、8室支配の火星とラーフの絡みによってもたらされていると考えると初めて納得することが出来る。


それは大胆で過激で、スピード感や実行力は感じさせるが、緻密な計画や用意周到な準備や段取り、熟慮や慎重さなどに欠けている印象であり、それが自動運転自動車の量産遅延や、自動運転中の事故などにつながっているのではないかと思われる。









(参考資料)



イーロン・マスクは生き残れるか
累積赤字は約54億ドルに達し、テスラ創業以来初めて9%、3千人余の人員削減の瀬戸際。
2018年8月号 BUSINESS

米自動車産業史は名だたるチャレンジャーの夥しい屍で彩られている。映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」でタイムマシとして使われた「DMC−12」の開発で知られるジョン・デロリアン氏はゼネラル・モーターズ(GM)の元副社長。将来のGM社長候補と目されていたが1973年に辞任し、北アイルランドにDMC(デロリアン・モーター・カンパニー)を設立し、81年には両扉が鳥の翼のように跳ね上がるガルウイング式のスポーツカー「DMC−12」を発表した。1台2万5千ドルの車は第2次石油危機やその後の景気後退で売れ行きが伸び悩み、デロリアン氏自身は麻薬のおとり捜査(後に無罪釈放)に遭うなどして会社は倒産した。

苛立ちは焦りの裏返し

フォードを経て第2次大戦後、タッカー・コーポレーションを興したプレストン・トーマス・タッカー氏は47年、モダンな流線型ボディーにヘリコプター用の水平対向エンジンをリアに搭載した「タッカー・トーピード」を発売した。この車の出現を脅威に思った自動車大手の妨害により、たった51台生産しただけでタッカー社は倒産してしまった。大企業の妨害で裁判にかけられたタッカー氏は「私は生まれたのが遅すぎた。一匹オオカミや夢見る人間は突飛な発想を笑われ、後に世界を変える名案だと分かっても、既に官僚主義で潰されている」と弁論した。

電気自動車(EV)大手、テスラを率いるイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)も同じ心境だろう。高級EVというカテゴリーを独力で開拓し、熱狂的なファンに支持されているにも関わらず、量産型EV「モデル3」の生産遅延や、運転支援機能「オートパイロット」作動中のテスラ車死亡事故などでメディアから批判され続けているからだ。

5月23日には「人々がすべての記事についてどの程度が真実なのかを評価し、ジャーナリストや編集者、そして出版社の信頼性をスコア化して見られるようなサイトを作ろうと思う。サイトの名前は『Pravda(プラウダ)』と呼ぶ」とツイートし、アンケートでプラウダのようなサイトが必要だと思うかどうか集計を始めた。

苛立ちは焦りの裏返しでもある。米消費者同盟は6月8日、テスラに対し「オートパイロットの欠陥を修正するように要請した」(ロイター)。米運輸安全委員会(NTSB)は3月に米カリフォルニア州で起きたテスラ車の死亡事故について、ドライバーが事故直前の6秒間にハンドルを握っていなかったという中間報告を公表している。

ドライバーは走行中にハンドルを握るよう促す視覚的な警告を2回、警報音を1回受けていたが、警報があったのは事故の15分以上前だったという。こうした点を米消費者同盟は指摘している模様だ。

自動運転や運転支援機能は自動車とコンピューター、エレクトロニクスの各業界が血眼になって開発を急ぐ分野。高性能のスーパーコンピューター投入は常識だが、スパコン世界最大手である米クレイ社のピーター・ウンガロ社長は「テスラはクレイのユーザーではない」(日経産業新聞)と明言した。

テスラの牙城だった高級EVの領域に既存の自動車メーカーが雪崩を打つように参入しようとしていることも懸念材料だ。英ジャガー・ランドローバーは18~19年に、独ポルシェは20年までに発売する。いずれも1千万円超の高級EVだ。

ポルシェのEV「ミッションE」は1回のフル充電で走れる航続距離が500キロメートルで、3.5秒で時速100キロメートルに達する。ジャガーは18年から19年初めにEV「Iペース」を発売する。こちらも航続距離は約500キロメートル。価格は米テスラの「モデルX」と同程度の1千万円強の見通しだ。英アストンマーティンも19年、高級EV「ラピードE」を発売する。さらにメルセデスやアウディ、BMWが後に続く構えで、ベントレーやロールス・ロイスも参入を計画している。

最後の隠し玉「スペースX」

「まだ周囲の人が持っていない高級EVのテスラ車に乗っている」という優越感と、EVであるかどうかは関係なく「ポルシェに乗っている」「ベンツに乗っている」という満足感との戦いがこれから始まる。「あと5~6年もすればテスラは特別な存在ではなくなっているだろう」と見る評論家もいる。

では5~6年先もテスラは生き残っているのか。メディアが問題視するのが量産型EV「モデル3」の生産体制確立だ。1年前に生産を開始して以来、週5千台の生産を目標に掲げ、2回延期してきた。直近では6月30日を期限に設定していたが、若干後ろにずれ込み、7月1日午前5時ごろ、遂に週5千台を達成した。

マスク氏は工場の外に巨大なテントを張り、急遽設置した3番目の生産ラインもフル稼働させた。従業員が長時間勤務をこなす中、マスク氏は工場の床で寝泊まりしていた。これを美談と受け取っていいものか。テントの下に急ごしらえした生産ラインで品質が維持できるのか。5千台の目標達成だけを念頭に置いて生産設備を追加発注すればコストは間違いなく上昇する。ゴールは5千台ではなく、その販売で利益を上げることである。さらに8月終盤までに週6千台の生産を目指すと表明したテスラだが、果たして収支計算ができているのか。

テスラの時価総額は540億ドル(7月5日時点)でGMと肩を並べる。だがモデル3の量産体制整備で16年末以降、3カ月ごとに10億ドル規模の投資を続けてきた。さらにマスク氏が買収した太陽光発電会社「ソーラーシティ」の財務立て直しもあって100億ドルを超える負債を抱え込んでいる。そのうち12億5千万ドルの償還期限は来年だ。ブルームバーグは「テスラの赤字は累計で約54億ドルに達している」「向こう4四半期で赤字がさらに13億ドル生じる可能性がある」と報じた。

テスラは6月12日、9%に当たる3千人余りの人員削減を発表した。会社設立以来最大の人員削減だ。2年前にマスク氏が26億ドルで買収した太陽光発電のソーラーシティ部門は縮小を余儀なくされると、ロイターは報じた。だが、これだけでは足りない。最終的にはマスク氏が起こした宇宙開発ベンチャー「スペースX」に手をつけざるを得まい。企業価値が210億ドルと評価される最後の隠し玉だ。

マスク氏は乗り切れるかどうか。三途の川の向こう岸でデロリアン氏とタッカー氏が手招きしている。
参照元:イーロン・マスクは生き残れるか
累積赤字は約54億ドルに達し、テスラ創業以来初めて9%、3千人余の人員削減の瀬戸際。
2018年8月号 BUSINESS

「モデル3」の量産に苦しむテスラ、目標達成に向けた「生産地獄」の実態
2018.02.19 MON 08:30 WIRED

テスラが「手の届く」価格の電気自動車(EV)として投入した「モデル3」の生産が、遅れに遅れている。四半期ベースで過去最高となった赤字が拡大する可能性すらあるといい、今後も山積する課題の解決に向けたキャッシュアウトが続くばかりだ。イーロン・マスクの前に立ちはだかる「生産地獄」は、いまどんな状況にあるのか。

真紅の「ロードスター」を載せた大型ロケットの打ち上げを成功させたわずか27時間後、イーロン・マスクはその視線を赤い惑星から「青い惑星」に向けた。この星でマスクは、別のプロジェクトを軌道に乗せようとしているのだ。

マスクは2月7日に行われたテスラの決算発表で、「ロードスターを周回軌道に送り込むことができたのですから、『モデル3』の生産の遅れも解決できます」と語った。「あとは単に時間の問題です」

ひと握りの投資家と40万人以上いるモデル3の購入予約客が知りたいのは、それは具体的にどのくらいの時間なのか、ということだ。

35,000ドル(約372万円)のモデル3は電気自動車(EV)の普及を後押しするはずで、テスラが大手メーカーの仲間入りをするために極めて重要な意味をもつ。同社の2017年第4四半期の業績は6億7,500万ドルの赤字に沈んでおり、赤字幅は四半期ベースで過去最大となるだけでなく、今年も拡大する可能性があるという。

投資を増やしても、効果はすぐには現れないだろう。新しいモデルを商業生産するのは容易ではない。グローバルなサプライチェーン、組み立てラインや塗装ライン、品質管理システム、そしてそのほか無数の細かなことが、スイッチを入れるだけで動き出すというわけにはいかないのだ。

自動車の組み立てには必須の(そしてマスクが愛する)ロボットは調整を行う必要があり、工作機械やワークフローのテストもしなければならない。試行錯誤というフェーズが必要なのである。

ボトルネックはバッテリー工場にあり

テスラにとって今回の課題は特に難しい。マスクは当初、17年末までには生産が軌道に乗り、週5,000台を組み立てられるだろうと宣言していたが、見通しは今年3月に先送りされた。そして現時点での目標は6月だ。第4四半期のモデル3の納車台数は1,500台にとどまっている。

問題はカリフォルニア州フリーモントの組み立て工場ではなく、バッテリーを製造するネバダ州のギガファクトリーにあるのだという。マスクは投資家たちに「モジュール生産がネックになっています。皮肉なことに、わたしたちが最も得意とするやり方です」と説明する。テスラは「モデルS」やSUV「モデルX」のより大型で高価なバッテリーで、経験を積んできたはずだった。

外部のサプライヤーが設計したシステムが機能しなくなってからは、機械間の部品の移動は人力で行うことを余儀なくされている。マスクが思い描いていたような、暗闇で完璧なクルマを吐き出す「大型の宇宙船」とは多少異なるが、スタッフが生産速度を上げるために必要なスキルを習得する早さには感銘を受けたという。彼は「人類への信頼を新たにしました」と冗談を言っている。

最高技術責任者(CTO)のJB・ストローベルは、「完全自動化のシステムを設計し直して、ギャップを埋めているところです」と話す。3月には、2016年に買収したドイツのグローマン・エンジニアリングの機械がギガファクトリーに到着する予定という。

モデル3の初期評価は非常に高かった。テスラ車としては最も低価格だが、同社のDNA、加速性能、そしておそらくは必要以上のテクノロジーが、タッチスクリーンひとつにまとまっている。キーレスエントリー(施錠とクルマの始動にはスマートフォンを使う)などの機能も未来的で、テスラにはぴったりだ。

初期ロットのモデル3は、テスラやスペースXの従業員の手に渡った。彼らは車の代金を支払うが、同時に走行テストのネットワークとしての役割も果たす。しかし、一般消費者への納車が始まったいま、より大きな問題がもち上がっている。

初期ロットの品質に関するよくない評判

エンジニアリングコンサルティングのムンロ&アソシエイツはモデル3の分解調査を行い、構造的な品質は1990年代の起亜自動車に近いと酷評した。これはまずいだろう。

サスペンションが硬く乗り心地が悪いと不満を漏らす購入者もいるほか、サーヴィスセンターに相談したところ、理由を知らされないまま電源システムの部品を交換するよう言われたという事例も複数報告されている。どちらもリコールには至っていないが、ディーラーでは別の理由でクルマがもち込まれても部品交換を行なっているという。

それでもなお、「手の届く」価格のテスラを手に入れるために1,000ドルの予約金(日本では15万円)を払って、ウェイティングリストに名を連ねた顧客がたくさんいる。販売店に実物が展示されるようになったいま、リストは長くなる一方だ。

しかし、本当に3万5,000ドルで済むのかも怪しくなってきた。テスラはモデル3の長距離バッテリーモデル(航続可能距離は310マイルだ)の生産にも着手しており、こちらは内装のアップグレードなどのオプションを付けた場合、価格は5万ドル近くに跳ね上がる。3万5,000ドルの標準バッテーリモデルについては、販売開始は(それがいつを意味するにしても)「2018年の初頭」となっている。

テスラの将来は、モデル3の効率的な生産が実現するかにかかっている。利益を出すためにはすべての問題をすぐに解決し、ハイテクを駆使した製造ラインで高品質のクルマをどんどん組み立てて、消費者の手に届けなければならない。そうすればキャッシュフローが順調になり、これまでに出した巨額の損失も多少は埋め合わせることができるだろう。そして、テスラなら「誰にでも手が届く価格のEV」という大きな約束を果たせると、投資家たちに納得させられる。

それがひと段落したら、次は自動運転だ。マスクは以前、17年末までにテスラ車を使って完全自動運転でアメリカ横断をしてみせると約束したが、こちらの期限も守ることができなかった。ほかにも完全電動セミトレーラー(大型牽引トラック)「セミ」の生産や、11月に公表したF1カーより速い新型「ロードスター」も待っている。

しかし、いまはとにかくモデル3に集中しよう。自動車生産はロケットを飛ばすこととは違うし、それよりはるかに難しいのだ。
参照元:「モデル3」の量産に苦しむテスラ、目標達成に向けた「生産地獄」の実態
2018.02.19 MON 08:30 WIRED

スティーブ・ウォズニアックが「イーロン・マスクやテスラの言うことはもう何も信じない」と発言
2018年01月31日 20時00分 Gigazine

Apple Computer(現Apple)の共同創業者のスティーブ・ウォズニアック氏が、「イーロン・マスクやテスラの言うことは何も信じない」と発言しました。テスラ・モデルSが愛車のウォズニアック氏は、マスクCEOが大胆な計画を発言しても実現しないことが多いことにうんざりしているようです。

ウォズニアック氏はテスラ・モデルSを2台所有するテスラオーナーです。そのウォズニアック氏がスウェーデン・ストックホルムで開催されたNordic Business Forumの公開インタビューの中で、テスラの自動車について苦言を呈しました。

ウォズニアック氏は、過去にモデルSでタホ湖周辺をドライブ中に、雪道から外れてしまいタイヤが雪の中でスタックしたことがあるとのこと。しかし、トラブルにもかかわらずテスラ車への信頼は変わらず、自動駐車機能の「Summon」が登場するとすぐに導入するなど、半自動運転機能を楽しんでいるそうです。

ウォズニアック氏の不満はテスラの自動車自体にあるのではなく、テスラを率いるマスクCEOの発言にあるとのこと。ウォズニアック氏によると、マスクCEOが「2016年末までにアメリカで全自動運転カーを実現させる」と発言したにもかかわらずイスラエルのセンサーメーカーのMobileyeと決裂して結局、実現しなかったことを例に挙げて、マスクCEOが約束を守らない点を批判しています。

その後、2017年中頃の全自動運転機能の追加を示唆しましたが実現せず、さらに2017年末までと自動運転機能の追加の期限は延期されましたが、記事作成時点で実現していません。

これ以外にも低価格モデルの「モデル3」の生産計画についても再三、スケジュールが修正されながら、いまだに目標とされてきた「週あたり5000台」の量産は実現されていません。2018年1月に出された最新の生産計画では、「2018年6月末までに週5000台を実現する」と発表されています。

このような状況を受けてウォズニアック氏は「私は信じていました。今はイーロン・マスクやテスラの言うことは何も信じていません。もっとも、モデルS自体は愛していますけれど」と述べています。

所有するモデルS自体を愛しているウォズニアック氏ですが、テスラの半自動運転機能「オートパイロット」のできには不満があるようで、現時点で自動運転技術に関して言えば、BMWやアウディの方がテスラよりも先行していると考えているそうです。また、カンザスシティからイエローストーンまでのような長距離ドライブに使う場合を除けば、ほぼすべての場面でモデルSではなくシボレー・ボルトEVを利用していることも明かしています。

サービス精神旺盛のウォズニアック氏は、公開インタビューの中で「私はテスラの自動車を愛していますが、イーロン・マスクが信仰や信頼を欠くように描かれていることは問題です。彼が何を言おうと、信じられますか?彼はスティーブ・ジョブズのような『良いセールスマン』ですか?そうはならないかもしれない」とも発言しています。
参照元:スティーブ・ウォズニアックが「イーロン・マスクやテスラの言うことはもう何も信じない」と発言
2018年01月31日 20時00分 Gigazine

テスラが明かした「モデル3」生産地獄の実態
ロケットのようにうまく軌道に乗らない
2018/02/10 6:00 印南 志帆 : 東洋経済 記者

世界最大の輸送能力を持つ大型ロケットが現地時間の2月6日、米フロリダ州のケネディ宇宙センターから発射された。

成功させたのは、イーロン・マスク氏が設立した宇宙輸送関連会社スペースXだ。ロケットの先端にはマスク氏がやはりCEOを務めるテスラのEV(電気自動車)「ロードスター」が乗せられ、火星の軌道に投入された。現在は同車に搭載されたカメラがとらえた宇宙の様子がネットに配信され、大きな話題になっている。

一方、なかなか軌道に乗らないのは、マスク氏の本業、EV生産だ。

2017年度は約2150億円の赤字

翌7日に発表されたテスラの2017年度通期決算は、最終損益がマイナス19億6140万ドル(約2150億円、前年同期比で約13億ドルの悪化)と、過去最大の赤字となった。高級車の「モデルS」や「モデルX」は好調だったが、昨年7月からスタートしたEV「モデル3」の量産立ち上げに今なお苦戦し、先行投資がかさんでいる。

モデル3はテスラ初の量産型EVで価格は3.5万ドルから。2017年7月に出荷を始めたが、納入台数は7~9月期がわずか260台、10~12月も1500台にとどまった。週5000台の生産目標は、当初2017年末までに達成する計画だったが、今年6月末までに延期された。延期は今回で2度目になる。

ボトルネックは大きく2つある。電池パックと車体の組み立て工程だ。

モデル3の電池生産は2017年1月、米ネバダ州に開所した世界最大の電池工場、ギガファクトリーで行われている。作られているのは、パナソニック製の円筒型リチウムイオン電池「2170」だ。パナソニックが作った電池のセルを、テスラがモジュール化(組み立て)する。

この組み立ては、ロボットを活用した完全自動化ラインで行う予定。しかしこの4つの工程のうち2つの立ち上げを委託していた業者が機能せず、結局テスラ自らが行うことになった。

そのため、当面は手作業での組み立てを余儀なくされた。これには自信家のマスク氏も「われわれがいささか自信過剰になりすぎていた」と肩を落とす。車体組み立ての行程においても、同じく部品の自動組み立てのスピードが上がらない。

そこでテスラは、2016年に買収したドイツの自動生産設備大手グローマンのチームを動員して、自動化工程に人を配置する半自動化ラインを導入。完全自動化が可能になるまでの「つなぎ」として活用することにした。

決算発表の当日に行われた電話会見でマスク氏は、「モデル3の苦戦はあくまで時間の問題。全体計画の中で現在の誤差は極めて些末なことだ」と強気の姿勢を崩さなかった。だが一方で、自ら「生産地獄」と表現する現状について、「こんな経験は二度としたくない。(11月の)感謝祭の日ですら、ほかのテスラ社員と一緒にギガファクトリーにいた。週7日、みんながバケーションを楽しんでいるときもだ」とも漏らした。

この組み立ては、ロボットを活用した完全自動化ラインで行う予定。しかしこの4つの工程のうち2つの立ち上げを委託していた業者が機能せず、結局テスラ自らが行うことになった。

そのため、当面は手作業での組み立てを余儀なくされた。これには自信家のマスク氏も「われわれがいささか自信過剰になりすぎていた」と肩を落とす。車体組み立ての行程においても、同じく部品の自動組み立てのスピードが上がらない。

そこでテスラは、2016年に買収したドイツの自動生産設備大手グローマンのチームを動員して、自動化工程に人を配置する半自動化ラインを導入。完全自動化が可能になるまでの「つなぎ」として活用することにした。

決算発表の当日に行われた電話会見でマスク氏は、「モデル3の苦戦はあくまで時間の問題。全体計画の中で現在の誤差は極めて些末なことだ」と強気の姿勢を崩さなかった。だが一方で、自ら「生産地獄」と表現する現状について、「こんな経験は二度としたくない。(11月の)感謝祭の日ですら、ほかのテスラ社員と一緒にギガファクトリーにいた。週7日、みんながバケーションを楽しんでいるときもだ」とも漏らした。

業績全体は増収増益で通期計画を上方修正しており、いたって好調。だが、成長事業と位置づける自動車電池事業の最大顧客はテスラだ。その先行きには一抹の不安がよぎる。2017年12月には、トヨタ自動車からの呼びかけで車載電池事業における協業検討を発表したが、それが結果的に「テスラリスク」をやわらげることとなった。

パナソニックの津賀一宏社長は、1月上旬にラスベガスで開かれた家電見本市への参加後にギガファクトリーを訪問し、「現状を見てテスラ社との打ち合わせをする」と語った。打ち合わせの結果、どのような方針で合意したのかが気になるところだ。

最終赤字が続く中で、テスラの財務リスクは膨らんでいる。2017年度のフリーキャッシュフロー(企業活動から生み出される余剰資金)は約34億ドルの赤字と、前年の倍以上に拡大。自己資本比率も15%を下回る。

これまでは新モデルの購入予約金と、増資と社債といった市場からの資金調達により「錬金術」のごとく資金を生み出してきたテスラ。期末時点の保有現金も、約33億ドルと前期からほとんど変わっていない。さらに1月末には、モデルXとSのリース債権を流動化し、5億4600万ドルを調達したことを発表した。

ツイッターはロケットの話題一色

ただ同社は、今後もモデル3のための設備投資を拡大する必要がある。さらに今回、現在市場が盛り上がるSUV(スポーツ用多目的車)型の「モデルY」を投入するために、2018年末までに新たな投資を行うことも発表している。その程度によっては、資金繰りが苦しくなる可能性もある。決算発表翌日の株価は、市場が全面安だったこともあるが、2割減と大きく値を下げた。

マスク氏は、モデル3の週次生産5000台実現を前提に、2018年度中の営業黒字化を宣言する。ただ、市場関係者の中には「生産台数はその半分程度になるのでは」という見方もある。

テスラは長期計画を掲げたうえで、そこから逆算して具体的な計画を立てる。モデル3の量産は、マスク氏が2006年に描いたマスタープランの最終ステップになる。だが、同氏がいうところの「誤差」に消費者や投資家、そしてサプライヤーがどこまで付き合えるかは別の問題だ。

生産設備の不具合が露呈した10月頃には、ギガファクトリーの立ち上げで工場に泊まり込んだ様子などをツイッターで投稿していたマスク氏。だが、現在の同氏のツイッターはロケットの話題一色。足元における量産化への進捗は、うかがい知ることができない。

参照元:テスラが明かした「モデル3」生産地獄の実態
ロケットのようにうまく軌道に乗らない
2018/02/10 6:00 印南 志帆 : 東洋経済 記者

イーロン・マスクは果たして信用して良い人物なのか
2018.07.17 22:00 GIZMODO author 塚本 紺

アイアンマンか、ペテン師か…?

タイ北部の洞窟に閉じ込められた地元サッカーチームの少年たちのニュースが世界中で注目を集めている間に、さらに話題を集めていたのがイーロン・マスクの「ミニ潜水艦で彼らを救助する」という提案です。結果として潜水艦は使われず、ダイバーたちによって少年たちとコーチは全員が救助されたわけですが、イーロン・マスクは救助が完了する直前に潜水艦とともに現場に登場し、Twitter上では称賛を集めました。

この一連の行動について、米GizmodoのAdam Clark Estes記者は辛辣な評論をしています。

タイ北部チエンラーイ郊外の洞窟に閉じ込められた地元サッカーチームの少年たちは、全員が無事に救出されました。ところが最後の4人とコーチが救出される数時間前に、予想外のところからニュースを騒がせたのがイーロン・マスクです。SpaceX(スペースX)の人材・素材・部品を使い、洞窟から少年たちを救助するためのミニ潜水艦を作り、マスク自身もタイに直接到着し、潜水艦を届けたのです。

マスクにはカルト的なファンがいる

もちろん、これは彼の2200万人のフォロワーへとツイートされ、多くのファンたちから称賛を浴びました。一方で救助隊のリーダーはこの子どもサイズの潜水艦は今回の救助において「実用的ではない」と述べています。それでもマスクの行動力を何十、何百万人という人たちが称賛しているわけですが、果たして彼はどう役に立ったのでしょうか。スペースXの部品を使って小型潜水艦を作って子どもたちを救助する、というこのプランを彼自身も上手く行くと思っていたのでしょうか。

私に言わせと、その答えはノーです。マスクはこれまでも世界が抱えている大問題を解決する!と壮大な夢を語った後に、設定した期日を越えてしまったり、目的を達成しない、ということを繰り返してきています。そうした壮大な課題へのチャレンジを繰り返す過程で、カルト的にファンを集め、ファンは彼をコミックブックのスーパーヒーローにたとえ始めました。マスク自身すら達成できると思っていないプロジェクト目標も、こういったカルト・ファンたちは実現すると信じてしまいます。これは問題です。

救助活動はすでに始まっていた

タイ洞窟の救助について見てみましょう。サッカーチームの少年たちが行方不明扱いになったのが6月23日、そして洞窟内で生存していると発見されたのが7月2日です。この時点ですでに、タイ政府はタイ海軍のSEALs、イギリスからの洞窟内ダイバーたち、そしてアメリカ空軍の捜索スペシャリストたちに加えて、他の国からの救助部隊も参加する大規模な救助活動を行なっています。

一週間も経たないうちに救助チームは洞窟内のマッピングを完了し、救助プランを構築、ポンプを使って水位を減らし、食料と医療品、そして少年たちに医療サポートを届けるところまで達成しています。そのさなか、タイ海軍SEALsのダイバーの一人が不幸にも命を落としています。

マスク × ツイッター = アイアンマン

日曜日には4人の少年が救助され、月曜日にはさらに4人が洞窟から救助されました。そして最後の5人は火曜日に救助されました。マスクが到着したのはこの直前です。 ひとつ明確にしておきたいのは、少なくとも我々が知っている範囲では、タイ政府も救助チームも、誰もマスクにミニ潜水艦を依頼していないこと。Tesla(テスラ)とスペースXのCEOである億万長者のイーロン・マスク自身が、一般ユーザーのツイートに回答する形でアイデアを思いついたのです。始まりを見てみると、特に問題のない、謙虚かつ立派な態度で対応しています。

しかしTwitterユーザーMabzMagzはそれから「(もちろん無理なことをしろとは言ってないですよ)あなたはアイアンマンではないですからね」というニュアンスでマスクのことをマーベル・コミックのスーパーヒーロー、アイアンマンと比べました。膨大な資金力とテクノロジーでスーパーヒーローとして活躍するアイアンマンとマスクを比べることは、よく行なわれています。

構わず脱出ポッドを持ってタイへ

それがマスクのスイッチを入れたようで、彼は自身の会社トンネル掘削会社Boring Company(ボーリング・カンパニー)は「穴を掘るのは結構得意」だとツイート。そして何らかの「脱出ポッド」のようなもので少年たち全員を救出するかもしれない、と語り始めます。

それから、一旦テスラの製造ラインに関する「偽ニュース」を暴く記事をリツイートし、「ファルコン・ロケットの液体酸素輸送チューブを船体のように使う」ことを発言した後、次の日には驚くべきことにカリフォルニアの高校のプールの中で行なわれた実験の動画をツイートします。

次の日、少年たちが救助チームからまさに救出されている時に、マスクはさらに追加の実験ビデオをツイートし、小型潜水艦がタイに17時間後には到着すると発表しました。ただその時点では既に、この潜水艦が到着して稼働できる頃にはすべての少年とコーチは救助された後になるだろうことは明白でした。それでもマスクは潜水艦とともにタイへと到着し、ソーシャルメディア上でそのアクションについて自慢したというわけです。

マスクはとにかくバイラルが得意

彼は一体何がしたかったのでしょうか。この一連の彼の行動は非常に理解し辛いものです。私だけではありません、インターネットには同様の意見を持った人が大勢存在しています。彼にはすでに苦戦中のテスラに加えて、プロジェクト山積みのスペースXがあるにも関わらず、Twitterで一般ユーザーに頼まれたから緊急で救助プロジェクトに参加するという判断をなぜ下したのか。

イーロン・マスクは大富豪で大きな力を持った人物です。彼はしたいと思ったら何でもできてしまいます。だから救援にかかる負担を軽減するために寄付したり、救援ダイバーたちにテスラ車を無料で与えるということもできたわけで…急ごしらえのミニ潜水艦を、役に立たないかもと分かっていながら送るというのは何とも非合理的です。このシュールさはメディアにもしっかりと見えていたようです。こちらのツイートはジャーナリストKen Klippenstein氏によるもの。

"私は普段イーロン・マスクに対して批判的だけれど、彼は明らかに得意なことが一つある。それは人道的な約束をしてバイラルを起こし、結果実現しない、ということだ。"

痛烈ですね。

みんな追ってしまうマスク・ショー

ここでKlippenstein氏が言う「人道的な約束」が正確に何を指しているのかは明確ではありません。プエルトリコに電気を取り戻すという彼の約束のことかもしれません。あれもマスクが現場に颯爽と降り立って、ガジェットを使って全て解決する、というシナリオ通りには行きませんでした。

しかし自分のアイデアでバイラル現象を起こす、のが得意、という点は事実です。マスクは新しい時代のショーマンと言えるでしょう。非現実的でありながらも、ニュースのヘッドラインを飾るような目標を次から次へと繰り出しています。

1年前に、マスクは専門家が集まった部屋で、スペースXは2020年代に火星上に自給自足できる都市を作ると宣言してましたよね。私たちの寿命が来る前に、火星へとすべての人口を送り込むための惑星間輸送システムのプロモ動画も作ってすらいます。覚えてますでしょうか。アメリカの大都市をハイパーループで結ぶプロジェクトに、ボーリング・カンパニーがロサンゼルス中に地下高速道路を敷設するとも言っていました。

メディアはこういったテクノロジーが提案する夢溢れる未来像が大好きですので、毎回取り上げています。もちろん米Gizmodoも例外ではありません。スペースX、再利用可能なロケット、ドローン艀などを追いかけてきました。多少の疑いの目を向けながらも、ハイパーループのアイデアを彼が発表した時は私たちも大興奮しています。火星に行く、という彼の言葉を真剣に受け取ったものです。

マスクはペテン師?

しかしある時点から、マスクのショーマン性は愛嬌を失くし、癪に障る嘘のように感じられるようになりました。今年初めにはジャーナリストたちを批判するようになり、ランダムな一般人がジャーナリストをランク付けできるウェブサイトを始めたいと述べたのも私にとってはイライラポイントのひとつです。でも大丈夫です、このジャーナリスト採点ウェブサイトもまだ実現してませんから。

今回の救助プロジェクトがこれまでの口だけプロジェクトと違っている点といえば、実際に潜水艦を作ったところでしょう。しかし実際に役に立ったか、実現したのか、という点では何も違いません。現場に到着するのも遅すぎただけでなく、持ってきたツールも役に立たなかったわけです。時間が経つにつれてマスクの潜水艦は少年を洞窟から救助なんてしないことがどんどんと明らかになりました。後ほどマスクはこの潜水艦が「宇宙での脱出ポッドとしても使える」とツイートしました。未だ発生していない非常事態のために使えると分かってもね、です。

こういった一連のプロジェクトで話題を呼ぶ行為で、一番私の気に障るのはすべてがまるでペテンのように感じられるからです。そうすると、今や彼が何かを売ろうとしているとしても、本当に具体的な商品を売ろうとしているのか、疑わないといけません。そして時が経つにつれて彼のセールス・トークはどんどんと複雑になるわけです。

今回売っていたのは「自分」

火星計画はスペースXにとっては非常に素晴らしいパブリシティを生み出しました。ハイパーループもある意味テスラ社の奇妙な広告のように機能しています。プロモーション用の火炎放射器と組み合わさったボーリング・カンパニーもテスラ広告の別バージョンのようです。しかしこの子どもサイズの潜水艦に関してはマスクが何を”ステマ”しているのか、すぐには理解できないんです。

もしかしたら、自分のエゴを広告しているのかもしれません。一連のアクションの中で、子どもサイズの潜水艦はポイントではなく、自分の行動力・発想力をアピールするためのスタントだったと考えると理解できます。自分はテクノロジー、財力、(そして大言壮語)を持って物事を動かす男なのだ、という広告です。それこそまさに、アイアンマンであるトニー・スタークのように。

マスクの弁解

と、ここまで記事を書いてマスクの新しいツイートがまた飛び込んできました。このツイートでは彼が作った潜水艦カプセルは有効だっただろう、と主張しています。

画像で見られるのは現場に最初に駆けつけた英国ダイバーの一人であるDick Stanton氏とイーロン・マスクのやり取りです。このやり取りの中では潜水艦の詳細は交わされておらず、Dick Stanton氏による「開発を継続してくれ」「可能な限り急いで潜水艦の開発を進める価値は絶対にある」という発言だけが確認できます。

これは救助隊のリーダーが「マスクの潜水艦は実用的ではない」と発言している、というBBCの報道に対して、マスクがツイートしたものです。この報道では元県知事であるNarongsak Osatanakornは救助隊のリーダー(Chief)であると書かれているのですが、それに対しても「彼がリーダーであるというのは不正確」とマスクは述べています。

しかし救助が行われている間、プレスではOsatanakornは救助部隊のリーダーであると記述されていました。なぜ彼の役職に疑問を投げかけるのかは不明ですが、それは彼の「潜水艦は実用的ではない」という発言に対する反論なのでしょうか。彼の言動はますます理解が難しいものになっています。

編集部追記:その後、救助活動に参加していたダイバーの一人がイーロン・マスクの行動を「PRスタントだ。うまくいく可能性はなかった」と批判し、「潜水艦は痛い穴にでも突っ込んでおけ」とコメントしました。それに対してイーロン・マスクはダイバーを「小児愛者」呼ばわりし、潜水艦を洞窟の奥まで持って行って証明するとツイート。そしてダイバーは訴訟を起こすかもしれないとコメントするという……収集の付かない事態に発展しています。
参照元:イーロン・マスクは果たして信用して良い人物なのか
2018.07.17 22:00 GIZMODO author 塚本 紺

なぜ人は、イーロン・マスクの「無理めな夢」に賭けたくなるのか
2018.08.01 48 by 中島聡『週刊 Life is beautiful』

現代のカリスマ経営者として真っ先に名が上がる、テスラ、スペースX社のCEOなどを務めるイーロン・マスク。彼はこれまで多くの人々の賛同と資金を得て数々の「夢」を実現させてきましたが、何がここまで人を引きつけるのでしょうか。自らもイーロン・マスクの熱烈なファンという世界的エンジニアの中島聡さんは、メルマガ『週刊 Life is beautiful』で、彼について書かれた記事を紹介しながらその秘密を分析するとともに、イーロン・マスクから学べる「リーダーになる3つの秘訣」を記しています。

私の目に止まった記事

● What Elon Musk Is Selling: Hope

イーロン・マスクの行動に関しては、非現実的なゴールを設定していつも失敗する、テスラは莫大な赤字を垂れ流し続けている、などの強烈な批判が絶えることがありませんが、一方で、私のような熱烈なファンも大勢いるし、テスラのモデル3は、(製造さえ出来れば)飛ぶように売れています。

この現象をどう説明したら良いかと考えていたところ、とても良い記事を見つけたので、紹介します。

内容は、タイトルにある通り、イーロン・マスクをスティーブ・ジョブズ以来の魅力的な経営者にしているのは、彼が「夢」を提供してくれるからです。

「電気自動車だけを売る新しい会社を作る」「民間の力で火星に人類を移住させる」「都市にトンネルを掘って渋滞を解消する」などの彼が語る夢は、普通に考えれば、どれもが非現実的で、「無理に決まっている」ものです。

普通の人ががそんな夢を語っても、誰も相手にしてくれないし、人も資金も集まりません。人も資金も集まらなければ、夢の実現など到底無理です。

しかし、イーロン・マスクだけは違うのです。彼の周りには、スティーブ・ジョブズが持つことで有名だった「現実歪曲空間」が生まれ、全員ではないものの、十分な数の人たちが、「彼の夢を信じてみよう」「彼にかけてみよう」と思ってくれるのです。

その結果として、彼の周りには、夢が実現する可能性が、資金や優秀な人材という形で具現化してくるのです。

それはある意味、「信じるものは救われる」宗教にも似ているのですが、宗教とは違って、それが、「必要な資金や人材が集まらないから、夢を叶えられない」という最初のハードルを超えることを可能にしてしまうのです。

結果として、テスラをBMWを脅かすまでの会社に育ててしまったし、SpaceXは再利用可能なロケットの開発に成功してしまったのです。

ここには、いつかは自分で会社を興したいと考えている人たちにとって、とても重要な教訓があります。簡単にまとめると、

多くの人が無理だと思うほどの大きな夢を持て(決して金儲けが目的ではダメです)
その大きな夢の実現を心から望み、かつ、信じろ
そして、その夢を熱く語り、他の人に伝染させる力を持て
となります。

気が付いていない人が多いのですが、これこそが、カリスマ性を持った(=現実歪曲空間を作り出すことが出来る)リーダーになる秘訣なのです。

そして、この資質は、決してスティーブ・ジョブズとイーロン・マスクだけの専売特許ではなく、ビル・ゲイツ、ジェフ・ベゾス、孫正義、盛田昭夫など大きなことを成し遂げた起業家は誰も、スタイルは違うものの持ち合わせている資質です。

逆に言えば、どんな良いアイデアや技術力を持っていても、自分の夢を周りの人に伝染させる力を持たない人には、大きな夢を実現することはできないのです。

「アーリーステージのVCは、ビジネスプランよりも創業者の人となりを重視する」と言いますが、まさにこの話なのです。

どんなに綿密にビジネスプランを立てても、その通りには行かず、数多くの危機に見舞われるのが、ベンチャー企業の常です。そんな時に、生き残れるのは、夢を信じ、自分を信じ、周りの人たちを巻き込んで突き進む精神力を持った創業者だけなのです。

私の目に止まった記事2

● ソニー創業者・盛田昭夫が53年前に提唱した「働かない重役追放論」

ネットで別のものを探していて、たまたま見つけたのですが、ソニーの創業者の盛田昭夫氏が、1964年に、米国と比べた時の日本の会社の問題点を指摘している記事です。

国際競争に勝つために現在、日本の各企業がまず取組むべきことは、会社の機構、仕事に対する考え方という根本的なところを考え直してみることだ、と思う

私流にいえば、むこうは社員の成績をエバリュエーション(評価)することが基礎になった経済体制であるのに対し、日本の多くの企業は社員の事なかれ主義を根底にした体制であり、極言すれば“社会保障団体”の観さえある。

ところが日本では、勤務評定には反対だ。組合などは働かない社員でもクビは切るなという。大きな間違いさえしなければ、みな同じように年功で上っていくという仕組みになっているから、一見営利団体のようではあるが、中身は社会保障団体のような様相を呈しているというのである

日本では温情とか家族主義とかいうものが強調されすぎて、勤労意欲の喪失、怠惰の習慣をますます強めているような気がしてならない。

このように見てくれば、アメリカの徹底した実力主義に立つ企業とわれわれ日本の企業が競争するのは、大変な危険のあることがわかろう。

日本人は地位が高くなればなるほど働かなくなる

私は自由競争経済の恐ろしさというものを改めて感じた。こんな厳しさが日本にあるだろうか。こんな国の企業と日本は競争しなければならないのである

これを読んで頭に浮かんだのは、1964年という早い段階で、これらの問題点に気が付いていた盛田氏はすごいと尊敬の念と、こんなに昔からこの問題を指摘してくれる人がいたのにも関わらず、なぜ日本はこの問題を未だに解決することができないのだろう、という疑問の念です。
参照元:なぜ人は、イーロン・マスクの「無理めな夢」に賭けたくなるのか
2018.08.01 48 by 中島聡『週刊 Life is beautiful』

テスラは2020年に「完全な自動運転」を実現する:イーロン・マスクが宣言
2019.02.25 MON 09:30 WIRED

テスラのCEOであるイーロン・マスクが、またひとつ新たな“公約”を発表した。完全自動運転機能が2019年末までに完成し、20年末までには駐車場から目的地まで居眠りしながら移動できるようになるというのだ。この約束は、いったいどこまで実現可能性があるのか。ポッドキャストで明らかになった発言から読み解く。

いつも大胆な予想をするイーロン・マスクが、自動運転技術に懐疑的な人々に向けてまた新たな“公約”を語った。テスラの完全自動運転機能が2019年末までに完成するだろうというのだ。そして20年末までには、駐車場から目的地までクルマで移動する間、運転席で居眠りできるようになるとも付け加えた。

テスラに投資している資産運用会社ARK Investのポッドキャストのインタヴューで、マスクは次のように話している。「わたしは今年、自動運転が『完全な機能』になると考えています。つまり今年中に、クルマが駐車場であなたを見つけて乗せて、目的地まであなたの手を借りずに送り届けるようになるでしょう。わたしには自信があります。疑問の余地はありません」

テスラが同社の電気自動車(EV)に搭載している自動運転技術は、現時点ではマスクが約束しているものと比べるとはるかに単純な「エンハンスト オートパイロット」機能である。この機能を有効にするために、テスラのユーザーは喜んで追加の5,000ドル(約55万円)を支払っているのだ。

テスラのマニュアルによると、この機能は「クルマを高速道路の入口から出口まで導くもので、車線変更の提案や実行、高速道路のインターチェンジの走行や出口への進行などを行う」ものなのだという。しかしテスラのクルマは、まだ自動でどこへでも行けるわけではない。一般道や駐車場、都市部では自動で走行できないのだ。

2020年末の完全自動運転機能という“約束”

マスクはずいぶん前から、いつかはこれができるようになると語っている。2016年10月から18年10月にかけては、「完全自動運転」機能のために、顧客が追加で3,000ドルを支払うオプションさえ設定されていた。

テスラは将来的にソフトウェアのアップデートを提供することで、この機能を有効にすると約束していた。実際に同社は16年10月以降に生産されたすべてのクルマには、完全自動運転に必要なハードウェアが搭載されている説明している。しかもマスクは17年1月、この機能のいくつかは3〜6カ月以内に展開が始まるだろうと語ってさえいたのだ。

しかし、実現しなかった。約束の期限が守られないのは、これが初めてではない。マスクはこれまで、野心的なプロジェクトを完成させるために必要な時間を、何度も過小評価してきた。

完全自動運転にまつわるマスクの今回の発言は、それこそ自動運転の実現を何年も待ち続けているテスラのオーナーたちにとっては、素晴らしいニュースだろう。ただしマスクは、テスラのクルマが完全に自動運転になるまでには、さらに1年かかるだろうとも付け加えている。

「ときに人々は“完全な機能”と聞いて、人間の監視をまったく必要とせず100パーセントの精度で完璧に機能する“完全自動運転”であると受けとりがちです」と、マスクはポッドキャストのインタヴューで語っている。「しかし、実際にはそうではないのです」

マスクによると、20年末までにテスラ車のドライヴァーは完全自動運転機能によって居眠りしながら目的地まで移動し、そこで目を覚ますことができるのだという。その機能が実現するまでは、ドライヴァーは状況を監視しながら運転席に座り、なにか問題が発生した際にはハンドル操作ができるよう準備をしておく必要がある。

競合各社は慎重なアプローチ

マスクがテスラの自動運転技術について大胆な“予言”を続けるなか、競合相手は反対方向へとシフトしている。完全な自律走行車の展開に関するかつての野心的な計画が、鳴りを潜めつつあるのだ。

ウェイモは昨年、アリゾナ州フェニックスで運転手なしのタクシーサーヴィスの“開始”をトーンダウンした。サーヴィスは一般市民に解放されず、しかも監視役が運転席に座ることが明かされたのだ。自動運転技術は「本当に、本当に難しいものなのです」と、ウェイモの最高経営責任者(CEO)であるジョン・クラフチックは語っている。

ゼネラルモーターズ傘下のGMクルーズは、自動運転タクシーサーヴィスを今年中に展開すると発表している。しかし、いつどこで開始するのか詳細は説明していない。Uberの計画については、アリゾナ州で試験走行中に女性をはねて死亡させた昨年の事故から“復活”の途上にあり、流動的である。

そしてニューロ(Nuro)やオーロラ・イノヴェイションといったスタートアップは、ゆっくりと着実なアプローチをとっている。これらの企業は記者や投資家に対し、派手な宣伝をすることなく注意深く技術開発を進めていると説明している。これに対してマスクは、論拠にこだわったり、頭のなかにある構想を控えめに語るようなことはない。

交差点での自動運転機能を開発中

ポッドキャストのインタヴューでマスクは、高速道路での自動運転機能を実現したオートパイロットの開発チームが、現在は交差点での自動運転の実現に向けて開発を進めていると語っている。これは非常に難しい作業だ。

「開発段階において、一時停止の標識や信号の認識には、なんの問題もありません」と、マスクは言う。「ただし、複数の信号がある複雑な交差点では、まだ判断に曖昧なところがあります。つまり、どの信号を認識すべきなのか、といった課題ですね。人間にとっても常にはっきりしているわけではありません。これがいま、わたしたちのチームが取り組んでいることなのです」

テスラが自動運転のプロジェクトを、高速道路での運転機能から始めたことは、理にかなっている。自動運転の専門家たちは、かねて高速道路での運転のほうが簡単だと主張してきたからだ。実際に高速道路はたいてい単調で、歩行者や自転車もいない(マスクは高速走行中の衝突事故がさらに危険であることも指摘している)。

テスラは2016年10月以降、“完全自動運転”に関する新しい機能を発表していない。この当時、同社は「モデルS」のドライヴァーがハンドルを握らずにカルフォルニア近郊を走っている様子を撮影したプロモーション動画を公開している

さらにマスクはポッドキャストで、テスラのオートパイロット機能に利用する人工知能(AI)コンピューターが「もうすぐ生産開始になります」とも話している。マスクによると、自動車部品メーカーや半導体メーカーのNVIDIAのおかげで、技術が現在と比べて「2,000パーセント」も進化するのだという。

自動運転にまつわる“誇大広告”は沈静化したかもしれない。だが、この業界の有名人は依然として、大きな数字を語ることにためらいがないようだ。
参照元:テスラは2020年に「完全な自動運転」を実現する:イーロン・マスクが宣言
2019.02.25 MON 09:30 WIRED

アンバー・ハードと大富豪イーロン・マスクが破局
2017年8月8日 11:00 映画.com

[映画.com ニュース] ジョニー・デップの元妻で女優のアンバー・ハードが、約1年交際していた富豪で実業家のイーロン・マスク氏と破局したことがわかった。米アス誌によれば、マスク氏の方から別れを告げたという。ハードは10月までオーストラリアで新作映画「アクアマン(原題)」の撮影があり、マスク氏も仕事で多忙を極めすれ違いが続くことから、離別を決意したようだ。

マスク氏は、電気自動車で有名な「テスラ」の会長兼CEO、民間の宇宙開発企業「スペースX」のCEO兼リードデザイナーとして知られ、米経済誌フォーブス「世界の億万長者ランキング2017年版」では純資産139億ドル(約1.5兆円)で第80位にランクインしている。

ハードとマスク氏の出会いは2013年、ハードが映画「マチェーテ・キルズ」に出演した際、マスク氏がロバート・ロドリゲス監督に紹介を依頼して知り合った。ハードは当時、デップと同棲中で、15年に結婚。しかし、昨夏にデップとの泥沼離婚騒動が勃発し、その頃からハードとマスク氏は急接近したようだ。

マスク氏は、再婚した女優のタルラ・ライリー(「インセプション」「ウエストワールド」)と、昨年11月に2度目の離婚が成立。ライリーとその前の妻との間に6人の子どもがいる。

ハードは今年1月にデップとの離婚が成立。4月にハードがマスク氏の頬にリップマークをつけたツーショット写真をInstagramに投稿して交際を公にし、マスク氏のInstagramにもハードの「アクアマン」撮影現場を訪れた様子や、自身の子どもたちとハードが遊ぶ姿などが投稿されていた。
参照元:アンバー・ハードと大富豪イーロン・マスクが破局
2017年8月8日 11:00 映画.com

米SECがマスク氏提訴-非公開化ツイートで投資家欺いたと主張
2018年9月28日 5:16 JST 更新日時 2018年9月28日 6:27 JST Bloomberg Matt Robinson、Joshua Fineman

米証券取引委員会(SEC)は27日、テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が同社の非公開化に必要な資金調達の準備が整っているとツイートしたことで投資家を欺いたとして同氏を提訴した。8月に行われたツイートの内容は、マスク氏によるでっち上げだと主張している。

  SECはマンハッタンの連邦地裁に提出した訴状で、「実際にはマスク氏は価格を含む主要な取引条件について、どの潜在的な資金提供者とも確認はおろか協議すらしていなかった」と指摘。マスク氏が公開企業の執行役員や取締役を務めることを禁じる命令に加え、課徴金を科すよう求めている。金額は不明。

これを受け、テスラの株価は時間外取引で一時約10%急落した。同社およびマスク氏の弁護士から現時点ではコメントを得られていない。今回の訴訟でテスラは訴えられていない。

  問題のツイートが行われる前から、SECは自動車販売予測などを巡ってテスラを調査していた。米司法省もマスク氏が投資家を欺いた疑いについて捜査していると、ブルームバーグ・ニュースは伝えていた。

  SECは、「マスク氏は取引が活発に行われていたさなかに、テスラを非公開化する可能性について個人の携帯電話を使って虚偽および誤解を招く公の発言をした。2200万人を超えるツイッターのフォロワーやインターネットにアクセスできるその他の人々にコメントを発信する前に、内容について誰とも話し合わなかった。ナスダックの規則に従って情報の公表を行う意向をナスダックに報告することも怠った」としている。
参照元:米SECがマスク氏提訴-非公開化ツイートで投資家欺いたと主張
2018年9月28日 5:16 JST 更新日時 2018年9月28日 6:27 JST Bloomberg Matt Robinson、Joshua Fineman



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