8室と9室の絡み、あるいは8室と木星の絡み

一時期、流行ったムクテスワラ・スリ・(カルキ)・ヴァガヴァンのディクシャですが、当時、熱心に行なっていた人も最近はその熱が少し冷めてきた印象です。 

私はムクテスワラ・スリ・(カルキ)・ヴァガヴァンのディクシャを熱心にやっていた友人知人のホロスコープを何名か頭に描くことが出来ますが、それらの人々に共通する特徴がありました。 

それは8室が強調されているということです。 

例えば、獅子座ラグナで8室で金星が高揚して、木星と金星が星座交換しているとか、 
月から8室で木星が高揚し、月と木星が星座交換していたり、 
魚座ラグナで、ラグナロードの木星が9室に在住し、8室支配の金星と接合して、9室支配の金星と8室支配の火星が星座交換しているとかです。 

いろいろなパターンがありますが、木星と8室が絡んだり、9室と8室が絡んだりしているのが確認できます。 

以前、ジェームスケラハー氏のテキストを見ていた所、9室と8室が絡むと、グルからシャクティーパットを受けると書かれていました。 

ディクシャとはシャクティーパットのことですが、通常、グルが弟子の頭に手をかざして、エネルギーを頭のサハスラーチャクラから注入するという儀式(密儀)です。 

シャクティーとは簡単に言えば、超能力のことですが、宗教的探究において、シャクティーの側面ばかりに関心を持ち、自分の霊的解脱とか、クンダリーニ(脊柱基底部に閉じ込められたエネルギーで蛇が象徴する)を上げることなど、自分の霊的開発ばかりに関心を持つような人がいますが、そのような人はシャクティーの開発に夢中になります。 

瞑想と奉仕とか、霊的実践の王道を通るのではなく、シャクティーパットによって、一気に霊的飛躍を遂げたいというような願望がそこには見られます。 

クンダリーニの象徴は蛇であり、それは8室が表します。 

それでスリ・ヴァガヴァンのディクシャを受けた人で、宇宙意識に溶け込んで、現実生活が出来なくなってしまったような人たち(コズミックビーイング)がいるらしく、非常に怖い世界だなと思いました。 

8室は法則を失うハウスであり、宗教的実践の王道(瞑想、奉仕)から逸脱して、利己的なシャクティーの側面ばかりに関心を持ちます。 

木星と8室が絡んでいたり、9室と8室が絡んでいたりすると、そういう所謂、法則を外れた実践を行なう王道から逸脱したグルと関係を持つことにつながるのだということがなんとなく分かります。 

別に王道から逸脱したグルを持つことがわるい訳ではなく、そうしたグルでもいろいろ学ぶことは多いかもしれません。所謂、不良の父親や教師を持ったことに似ています。 
そうした人物からは、真面目で品行方正な父親や教師からは学べない、泥臭い、善悪の境界線上の灰色の世界を学べるかもしれません。世間で酸いも甘いも嘗め尽くした人物が持っているような世間知とかを学べるかもしれません。 
あるいは半面教師として役立ったり、 
いわゆるギリシャの神に例えると、アポロン神に対するディオニュソスのような神と言えるかもしれません。 

もし学ぶのが自分であるとすれば教師がどんな人物であろうと学べるのです。 
そうしたことから考えると別に王道から逸脱したグルに関わることも人生経験の一部なのかもしれません。 

そうしたことから考えると、あの和尚と呼ばれたバグワン・シュリ・ラジニーシも牡牛座ラグナで8室に惑星集中しており、やはり、王道から逸脱して、ヨーガの非常にマニアックな分野を探究したことが理解できます。 

弟子を使って数々の心理学実験を行なったり、弟子にフリーセックスを推奨したり、非常に危なっかしいことをしていたグルです。 

やはり、道徳観念(9室)や世間の常識(9室)を容易に飛び越えて(損失=8室)、熱心にマニアックな常識から逸脱した世界(8室)を研究(8室)していたのです。 

ムクテスワラ・スリ・ヴァガヴァンとディクシャ伝授の活動を最初に知った時、まるでラジニーシみたいだと感じたのはそのような8室の象意を両者から感じとったからだと思います。 

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そして、アリスベイリーの秘教心理学でいう、7種光線論の観点からは、 

スリ・ヴァガヴァンはおそらく魂光線が第4光線ではないかと私は思ったのです。 
それは第4光線は知的、道徳的均衡を失いやすいからです。 
また肉体的勇気があるため、かなり危険なことにチャレンジするのです。 
ディクシャを受けた後、自分の脳にエネルギーを注入され、脳細胞が変化してしまうと考えると恐ろしいのですが、おそらく第4光線の人々は、そうしたことに結構、無頓着で、勇気があるのです。従って、第4光線の人々は彼の活動にひきつけられるのです。 
擬似覚醒状態を体験するために容易にLSDとか、麻薬を試してみるのは第4光線の人々ではないかと思います。 
彼らは肉体的勇気があるので、結構、後先考えずに容易に試すのです。 
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以前、カルキの合宿セミナーなどに少し参加してみたことがありますが、山奥の秘境的な旅館に泊まって、セミナーを受けたのです。 

それは私にとっては12室的な体験なのですが、確かケートゥ期だったと思います。 
セミナー中には沈黙を守るというルールでした。 
それでケートゥ期であるのが面白いと思ったというコラムを以前書いていると思います。 

私はラグナロードの火星が8室を同時に支配して12室に在住しており、月、太陽から12室に在住するケートゥは8室支配の土星と接合しています。 

従って、私にも12室の象意を経験する際に、8室の象意も経験する傾向があり、王道から外れた実践に触れる機会があるのです。 

以前、宗教で手かざしの活動をしたこともあり、それはやはり、シャクティーパットとは違いますが、8室の象意が多少あったかもしれません。 

謎のインド占星術師、石田公氏のコラムの中で、以前、8室は法則を損失するハウスであるが、然し、法則の一部であると書かれていました。まさにあれは的を得ている理論で、法則を損失する8室という概念自体が、黄道12宮のシステムに組み込まれているのであり、法則の一部なのです。 

神が創造する世界の中には8室の象意も含まれているのです。 

従って、8室の象意は法則を損失するのですが、大きな見地からは、法則の一部なので、最終的には5室や9室に収束していくのであり、王道に還っていくことを表しています。 

このスリ・ヴァガヴァンのディクシャに夢中になった人々は突然、今まで行なっていた実践を中断してしまった人たちが多く、やはり8室の突然とか、中断とか、変化という象意を表していたのではないかと思います。 


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