孫正義とAI革命の行方




最近、ソフトバンクグループの孫正義が窮地に立たされている。


孫正義は、シェアオフィス事業を手がけるWeWork(ウィーワーク)を5兆円の価値があると見積もって1兆円を超える巨額の投資を行なったが、実際は問題だらけの会社で、業績不振の為、IPOが延期された。


ソフトバンクG、15年ぶり営業赤字=155億円、ファンド事業不振―9月中間決算
2019年11月06日20時53分 時事ドットコム

ソフトバンクグループが6日発表した2019年9月中間連結決算(国際会計基準)は、本業のもうけを示す営業損益が155億円の赤字(前年同期は1兆4200億円の黒字)に転落した。赤字は04年9月中間以来15年ぶり。純利益は半減した。投資先企業の評価額急減が響いた。投資会社として規模を拡大してきた同社の事業戦略は試練に立たされている。

7~9月期の利益の落ち込みは大きく、営業損失は7043億円に達した。孫正義会長兼社長は同日、東京都内で行った記者会見で、「決算内容はボロボロだ。真っ赤っかの大赤字」と総括した上で、「3カ月でこれだけの赤字を出したのは創業以来ではないか。台風というか大嵐だ」と語った。一方で、孫会長はこれまでの累計では利益が出ているとした上で、「粛々と前に進む」と強調した。

 営業赤字に陥ったのは、「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」など、主力のファンド事業が不振だったためだ。米シェアオフィス大手ウィーワークを運営するウィーカンパニーや米配車大手ウーバー・テクノロジーズの株式評価が大きく下がった。両社とも競争激化などで厳しい経営を強いられている。


昨年の赤字決算により、ソフトバンクグループは倒産するのではないかと囁かれている。




連続する不運



最近、孫正義にとっての挫折となる出来事が2018年から2019年にかけて次々と続いていたのである。


例えば、ソフトバンクは、2018年12月19日に東証一部に再上場したが、公開価格の1500円を下回る価格となり、大失敗に終わったようである。


ファーウェイと組んで新型の格安スマホやモバイルルーターを売る予定だったが、12月5日にファーウェイのCEOがカナダで逮捕され、その計画が挫折した。


12月6日には大規模通信障害が発生し、ソフトバンクだけが通話できない状態で、法人契約をしていた各企業は他社に乗り換え、数日で1万件の解約を出したそうだ。


同じく12月に行われた電子決済サービス「PayPay」の100億円キャッシュバックキャンペーンでは、1%程度が不正利用されたという。


遡って2017年5月にサウジアラビアに出資してもらい10兆円規模のファンド(ソフトバンク・ビジョン・ファンド)を設立したが、サウジアラビアの反政府系ジャーナリスト・ジャマル・カショギ氏の暗殺にサウジアラビアのムハンマド皇太子が関与していたことが判明し、ファンドの出資者であったため、孫正義に倫理的責任も問われ、ファンドが事実上凍結されたようである。


そして、同じ頃、WeWork(ウィーワーク)という会社を5兆円と見積もる判断ミスをして、そのつけが今、巡ってきたのである。


これら孫正義にとっての挫折的出来事は、トランジットの土星が射手座を通過している最中に起こったことである。


これまで、ADSL事業や日本テレコムの買収、スプリント社(米第4位の携帯電話事業者)の買収、英の半導体設計大手アームホールディングスの買収など、巨額の買収を成功させてきた孫正義が、大きな行き詰まりに直面している。

こうした人生に一度か二度しか起こらないような出来事は、土星のトランジットが関係していると考えるのが妥当である。


そこで私は、射手座が孫正義の出生図の8室に該当するのではないかと考えた。




実際、その考え方を元にして、ラグナの検討を試みた結果、孫正義の出生図のラグナは牡牛座ではないかと思われる。








出生時間を00:00:01に設定すると、牡牛座ラグナで、現在、ダシャーは水星/金星期であり、この場合、月は山羊座のダニシュターとなる。



一方で、出生時間を23:59:59に設定すると、同じく牡牛座ラグナで、現在、ダシャーは水星/ラーフ期で、月は水瓶座のシャタビシャーとなる。



従って、ダシャーの取り得る範囲は以下に限定される。(この中のどれかが現在のダシャーである)



水星/金星
水星/太陽
水星/月
水星/火星
水星/ラーフ




従って、孫正義は現在、マハダシャー水星期であることは確実である。



月は山羊座か水瓶座に在住しており、ナクシャトラは、ダニシュターか、シャタビシャーである。



出生時間を9:28:32以降に設定すると、月は山羊座から水瓶座のダニシュターに移動し、更に22:54:00以降に設定すると、月はシャタビシャーに移動する。



孫正義がもし現在、マハダシャー水星期であるならば、月は水瓶座であるはずである。



何故なら、月ラグナが水瓶座の場合、水星は5、8室の支配星となるため、資金調達(8室)をしたり、投資(5室)を行なう才能を表わすからである。



もし月ラグナが山羊座の場合、株式市場を表わす双子座が6室となり、また水星は6、9室支配で8室に在住することになり、投資のセンスや才能は示していない。




私は水星が8室を支配する水瓶座ラグナや蠍座ラグナが、投資家や銀行家から直接的、間接的に資金を集めるのに長けていることを経験してきた。



これらの水星が8室を支配する人々は、お金は他人から借りて利用すればよいと思っており、他人からお金を借りるのは当たり前の常識である。



これは水瓶座ラグナや蠍座ラグナ以外の人にとっては、中々分からない感覚である。





孫正義の歩み - 通信事業主から戦略的投資家への転身 -



孫正義は、ソフトウェアの流通網を構築して世に出て来たが、1996年に米ヤフー社とソフトバンクの合弁でヤフー(Yahoo!JAPAN)を設立する。


その後、ルパート・マードックと組んでテレビ朝日株を買収し、21%の筆頭株主となって、経営権を取得しようとしたが、日本の世論の反対にあって撤退した。(この頃からM&Aに積極的であった)


そして、2001年に孫正義は、ADSL接続サービスを開始し、PCソフト卸し、出版業から本格的に通信業に乗り出した。


この頃、NTTの局舎にADSLの集合モデムを取り付けて工事を行なうことをNTTに妨害され、総務省の職員にそれをやめるよう指示してくれないなら「ガソリンをかぶって死ぬ」と訴えたのは伝説である。


総務省の職員はそれだけはやめて下さいと慌てふためいたそうだ。



当時、NTTはISDN(INS64)という非常に遅いインターネットの接続方式を広めようとしていたが、孫正義がADSLの100万人無料キャンペーンなどで、高速のADSLを世に広めたことは画期的であった。


日本の国民のインターネット接続環境を快適なものにするという意図が全く見られないNTTの怠慢な経営方針を打破した画期的な改革であった。



ADSL事業が順調に黒字化すると、孫正義は、日本テレコム(ボーダフォン)を買収し、携帯電話事業に参入し、スティーブジョブズのiphoneを独占販売することによって、更にユーザー数を増やし、この成功によって、更に米スプリントやアームを買収するまでになった。


この辺りで、孫正義は、日本の通信市場での成功者から、世界のグローバルな実業家へとバージョンアップしたようである。



日本テレコム(ボーダフォン)を買収したのが、2006年3月17日で、米スプリントを買収したのは、2013年である。



おそらく孫正義は、その間の2009年12月付近にマハダシャーが土星期から水星期へ移行していると思われる。



つまり、孫正義の水星期というのは、ソフトバンクが通信会社から、戦略的投資会社へと衣替えしたことを表わしている。





マハダシャー土星期と通信事業



まだマハダシャー土星期の間は、日本国内の通信環境を改革する為に毎晩、徹夜して自社が配布するモデムの不具合などと格闘するハードワークな日々を送ったのである。



ADSL事業を始めた当時の孫正義を悩ませていたのが、100万人無料キャンペーンで集めた利用者たちが局舎の工事が完了しない為、インターネットサービスを利用できず、また解約して他社にも乗り換えることが出来ないという状況に陥った客からの苦情の電話であり、毎晩、電話が鳴り響いて、孫正義の眠れない夜が続いたはずである。


月から10室に在住する土星が象徴するようにこの当時の孫正義は、日本の国民の為に通信環境を整えるという、大変な志の高い慈善活動を行っていたと評価できる。




米スプリントを買収し、その後、2015年にGoogleの営業・マーケティング・提携戦略の最高責任者だったニケシュ・アローラ氏を迎えて、アローラ氏から企業価値の評価手法などを習い、それで、2016年7月にアームの買収が可能になったようである。



その後、孫正義は心変わりしたらしく、アローラ氏に事業を引き継ぐことはせず、孫正義がそのまま経営を続けることになり、アローラ氏は退職した。


そして、2017年5月20日にサウジアラビアのムハンマド皇太子らと組んで立ち上げたのが、10兆円規模のソフトバンク・ビジョン・ファンドである。



つまり、孫正義は、日本テレコム(ボーダフォン)を買収したころまでは通信事業者として地道にユーザを増やして、通信サービスを行なっていたのであり、実体の伴う事業を行なっていた。


この時がおそらくマハダシャー土星期である。



その後、米スプリント買収→ニケシュ・アローラ氏との出会い→アームの買収などの過程で、自分でサービス事業を行なう代わりに投資家として、これから成長しそうな才能、事業家に投資していくという発想に完全に様変わりしたようである。


その戦略的投資家としての孫正義は、マハダシャー水星期にいるということである。





シャタビシャーの月



因みに月が水瓶座の場合、月のナクシャトラは、ダニシュターか、シャタビシャーの可能性が高いが、次のエピソードから、私は孫正義の月は、シャタビシャーではないかと考えている。



例えば、wikipediaによると、ソフトバンクの新機種発表会で、「iPhone 3Gの発売はソフトバンクからか」と質問された時に孫正義は、「噂にはコメントしない」と発言している。


また「iPhone 3GS」の発売前にも、同じコメントを残していたようであるが、シャタビシャーは、普通の人がもち得ない知識と能力をもち、つまらないおしゃべりは好まないのである。


頭の回転がはやく、論争すれば誰も太刀打ち出来ず、自分の考えに人々を取り込んでいってしまう才能があるという。



因みに孫正義が、カリフォルニア大学の学生だった頃、当時、開発されたマイクロチップの写真を電子機器関連の雑誌で見て、涙があふれるほど感動し、後のソフトバンク創業につながる志が芽生えたそうだ。

おそらく、そのマイクロチップの写真を見て、孫正義は未来の世界を見通してしまったのだろうと思われる。


まさに普通の人がもち得ない知識と能力の持ち主だからこそ、そのようなエピソードが生まれるのである。



そして、アームの買収によって、孫正義は、1兆個のチップを地球上にバラまくと発言している。






このように孫正義の月が水瓶座シャタビシャーだと考えると、ラグナはおのずと、牡羊座か牡牛座に絞り込まれることになり、消去法によって、孫正義のラグナを牡牛座ラグナに決定した。



もし牡羊座ラグナだとすると、水星が3、6室支配で5室に在住することになり、マハダシャー水星期以降、これほどまでに戦略的投資家として成功はしなかったと思うからである。



現在、孫正義は投資判断の誤りにより苦境に陥っているが、米スプリントの買収、アームの買収など、様々なM&Aを成功させており、水星は5、8室支配で獅子座7室に在住し、ラグナから見て、2、5室支配で4室に在住していなければならないのである。





牡牛座ラグナ(クリティッカー)



そして、おそらくラグナのナクシャトラはクリティッカーである。



孫正義は、19歳の時に「20代で名乗りを上げ、30代で軍資金を最低で1000億円貯め、40代でひと勝負し、50代で事業を完成させ、60代で事業を後継者に引き継ぐ」という人生50年計画を立て、今もその計画の実現に向けて走り続けているというが、この話は孫正義の講演会など、様々な話の中で出てくる。



このように人生を時間軸に沿って細かく、分割し、計画を立てるのは、クリティッカーの特徴である。



クリティッカーには、ナイフとかカッターといった象意があり、切り刻むことを象徴しており、人生を細かく区切って分割し、計画を立てるのも、クリティッカーの大きな特徴である。


この細かく区分した計画に沿って人生を常に歩んでいることから、パーソナリティーに強く影響を与えている性質の一つであると考えられ、ラグナがクリティッカーに在住している証拠である。



ラグナが牡牛座のクリティッカーの場合、第2~第4パダまでしかないため、ナヴァムシャのラグナは、山羊座、水瓶座、魚座のどれかである。



おそらく、孫正義のナヴァムシャのラグナは、水瓶座で、ラグナロードの土星が出生図と同じく10室に在住して、4、9室支配のヨーガカラカの金星とコンジャンクトしているのではないかと思われる。







3、10室支配の火星が投資の5室に在住して、6室支配の月と相互アスペクトして、チャンドラ・マンガラヨーガを形成する配置は、借金をして、M&Aをして、大金を稼ぎ出す富のコンビネーションを示していると考えられる。





ここまでで、孫正義のラグナを牡牛座クリティッカー、月を水瓶座シャタビシャー、ナヴァムシャのラグナを水瓶座に設定したが、これによって、現在の孫正義の苦境はどう説明できるか、また今後、孫正義がどうなっていくのかが気になる所である。





ウィワーク(Wework)問題と傷ついた4室の金星




孫正義は、ウィワーク問題で大赤字を出したが、ウィワークという会社は、物件をまとめて借りて、内装を変えて、細かく区切って、付加価値を付けて、オフィスとして貸し出す事業である。




スペース、空間、場所をサブリースするビジネスであり、テクノロジー企業というよりも不動産事業に近いものがあり、あるいは、ホテル事業といってもいいかもしれない。




もし不況が来れば、テナントの借り手が付かなくなり、たちまち、まとめ借りしていた不動産の賃料などの支払いに追われて、赤字に転落するような事業である。




この不動産ビジネスに5兆円の価値を見積もったという点で、孫正義の判断能力が批判を受けている。




孫正義が、投資した事業として他にも2013年にインドで設立されたホテル運営プラットフォーム事業を推進するオヨという会社がある。








オヨは、ホテル施設を所有せず、フランチャイズ契約で、ホテルを運営する事業であるが、この事業の今後の見通しにも疑問符がつけられている。



フランチャイズ契約が更新されないと客室を確保できないが、手数料が高かったり、部屋をディスカウントする為、安定した収益があげられないなど問題が多いようである。




また孫正義は、自動車の配車アプリ(Uber)を提供して、乗車スペースを共有するウーバー・テクノロジーという会社にも投資しているが、この会社の株価も低迷している。



日本ではタクシー業界などの反対などもあって、規制が厳しくて、事業展開ができない状況にある。



これらの事業の特徴は、スペース、空間、場所を売るビジネスであり、不動産ビジネス、ホテルビジネスといってもいいものである。








孫正義が、もし牡牛座ラグナで正しければ、2019年6月頃から水星/ラーフ期であり、アンタルダシャーのラーフは6室(奮闘、負債)に在住し、ディスポジターの金星は、1、6室支配で、7、12室支配の火星と共に2、5室支配の水星とコンジャンクトしている。



この6室支配で4室に在住し、12室支配の火星とコンジャンクトする金星は、不動産事業(4室火星)、あるいは、ホテル事業(4室金星)を表わしているのである。



然し、4室に在住する金星と火星には、6室と12室も絡んでいるため、障害に突き当たり、損失に直面しているのである。




孫正義は、AI革命のリーダーになりたいと言いながらも、AI革命とは関係のないような不動産、ホテル事業などに投資をしてしまったが為に苦境に陥っているのだが、これは4室に金星と火星が在住し、4室が6室や12室の支配星で傷つき、更に土星のアスペクトによって傷ついている為である。



孫正義の戦略的投資の足を引っ張るのは、このようなAI革命とは関係ない不動産、ホテル事業なのである。




これらの事業は、将来的にAIによって、集客やサービスの仕方が劇的に変わっていくことは考えられても、現状では、不動産、ホテル事業にすぎない。




例えば、孫正義は、高性能のロボットを作るボストン・ダイナミクスという会社にも投資しているが、こうした会社はAI時代に大きく飛躍しそうな会社である。










然し、10兆円という巨額な資金を手にした孫正義は、あまりにも安易にAIなどのテクノロジーとは関係のない事業に投資してしまったと言わざるを得ない。



これが孫正義への批判や低評価につながり、それが、6室に在住するアンタルダシャーのラーフ期がもたらしたものである。




孫正義氏、WeWork問題で「ボロボロ、真っ赤っ赤の大赤字」–再建に自信みせる
佐野正弘 2019年11月07日 11時34分 CNET JAPAN

ソフトバンクグループは11月6日、2020年度3月期第2四半期の決算を発表した。売上高は前年同期と横ばいの4兆6517億円、営業損益は1555億円と、前期から一転して15年ぶりの営業赤字へと転落している。

 その理由は、前期まで利益拡大に貢献していたソフトバンク・ビジョン・ファンドによる、出資企業の企業価値が大きく落ち込んだため。出資先であるUberなど上場した企業の評価損に加え、WeWorkが上場を目前にして問題が多発し、経営危機にまで陥ったことが大きく影響している。

実際、WeWorkに関する損失は、ソフトバンクグループが47億ドル(約5100億円)、ソフトバンク・ビジョン・ファンド投資分が34億ドル(約4000億円)に達している。そのため同社の代表取締役会長 兼 社長である孫正義氏は、同日に実施された決算会見の冒頭で、「ボロボロ、真っ赤っ赤の大赤字。まさに大嵐といった状況だ」と業績について語る。

その一方で、孫氏は「2つの事実がある」とも説明。1つ目は、アリババ・グループ・ホールディングの株価増などにより、株主価値が1.4兆円増えていること。孫氏はソフトバンクグループが投資会社となって以降、株主価値を重要な指標としていることから、株主価値という視点で見ればソフトバンク・ビジョン・ファンドの損失が与える影響は「株主価値全体の1%程度」(孫氏)だとしている。

 そしてもう1つは、ソフトバンク・ビジョン・ファンドの累計投資の成果として利益を出していることだ。投資した企業のうち37社が企業価値を向上させ1.8兆円の利益を生み出した一方、22社が評価を落として6000億円の損失を出しており、結果としては1.2兆円の投資利益を出しているとのことだ。

そのため孫氏は、「金額でいえば3対1で、むしろ価値を増やしている会社の方が大きい」と話し、世界のベンチャーキャピタルの平均より高いIRR(内部収益率)を出していると説明。投資ファンドとしては大きな成果を出していると強調した。

WeWorkの再建は「時間が経てば解決」

 では、ソフトバンクグループは大きな損失を出す要因となったWeWorkに対して、なぜ新たな投資を実施し、再建の手助けをしたのか。その理由について孫氏は、「救済ではなく、投資した株式の価値が高すぎたことを反省し、株価をもう少し安く仕入れた形に洗い替えしたかった」ためと説明する。

 孫氏によると、WeWorkには2020年4月に新たに1株あたり110ドルで15億ドル(約1600億円)の追加出資をする契約になっていたという。そこで今回の騒動を受け、これを2019年10月に前倒し、なおかつ1株あたり11.6ドルと、10分の1近い水準に下げるよう交渉。さらに信用枠を与える対価として17%の株式を追加取得するなどの交渉をしたことで、実質的な取得単価を下げるとともに、ソフトバンクグループの持ち株比率も12.8%から41.2%に上昇したという。

 しかし、WeWorkに関する一連の問題は、創業者であるアダム・ニューマン氏の独善的な企業統治が大きく影響していた。そこでソフトバンクグループは、米通信子会社Sprintの再建にも貢献したマルセロ・クラウレ氏を同社の会長にするとともに、取締役10人のうち、5人をソフトバンクグループとソフトバンク・ビジョン・ファンドで押さえることによって、企業統治を改善するとともに再建を進めるとしている。

 その具体的な策は、オフィスビルの数を増やすのを一時的に止めることだという。WeWorkはビル数を急速に増やしたことで、その4割が赤字となるなど先行投資がかさんでいた一方、ビル建設後13カ月以上経つと高い稼働率を実現し、利益が出ることが見えたという。

 そこで、ビルの新規開発を一時的に止め、既存のビル開発と運営に専念して経費を抑えることで、その後は時間が経てば利益が拡大し、業績を改善できると説明。WeWorkに関して「プロダクトが悪いという批判はほとんど聞こえてこない」(孫氏)と評価しており、その再建にも自信を示した。

ただし、一連の問題で投資会社としてのソフトバンクグループの信頼が揺らいだことは確かだ。孫氏は、アダム・ニューマン氏に対する評価について「彼のいい部分を見過ぎてしまった。マイナス面もたくさんあったと思うが、多くは目をつぶってしまった」と反省の弁を述べるとともに、ソフトバンクグループとしての投資基準を改めて説明。「投資先はあくまで独立採算。彼らが赤字になったからといって休止するような投資はしない」と話し、WeWorkのような措置は今後実施しないとしている。

 さらに孫氏は、約20年前のインターネットバブルで大きな損失を出した過去を振り返り、「当時も現在と同じように『ビジネスモデルが成り立っていない会社を高値掴みしている』と言われたが、今や世界トップ10のうち7社がインターネット企業で、トラフィックも伸び続けている」と説明。

 それだけに、AI関連企業の価値も今後、インターネット企業と同様に大きく成長すると話し、「AI革命はまだ始まったばかり。体制に異常なし」と、ソフトバンク・ビジョン・ファンドの2号ファンド設立や、さらなるAI関連企業への投資に一層の意欲を見せた。



孫正義は、ウィワーク(Wework)に追加投資を行なうなど対応に追われている。





今後の孫正義とソフトバンク・ビジョン・ファンドの行方



孫正義は、現在、水星/ラーフ期で、アンタルダシャーのラーフが6室に在住し、ディスポジターの金星が6室支配で、12室支配の火星と共に4室に在住している為、ウィワーク(Wework)といった実質的に不動産事業を行なう会社の業績不振で苦しんでいる。



特に土星が2020年1月24日から山羊座に入室し、木星が3月30日から山羊座に入室すると、以後、ラグナから9室、月から12室にダブルトランジットが形成されるため、孫正義にとっては、活動休止、あるいは、損失が生じて世間から引きこもることになりそうな時期である。


ダシャーは、水星/ラーフ期が、2021年12月頃まで続くため、今年と来年いっぱいは、今回の投資判断ミスによる損失を引きずると考えられる。



ちょうど、その間、トランジットの木星と土星が、ラグナから9室、月から12室を通過する形になる。





但し、マハダシャーの水星は基本的には、ラグナから5室支配、月から5室支配で、ラージャヨーガを形成している為、成功する時期である。



従って、次の水星/木星期(2021年12月~2024年4月)に孫正義は復活すると思われる。



決して、これでソフトバンクグループが倒産したり、孫正義がつぶれてしまうようなことはないだろうと思われる。



水星/木星期は、アンタルダシャーの木星が8、11室支配で5室に在住して、5-11のダナヨーガを形成すると共に水星が支配星となる星座に在住している為、主にマハダシャーの水星の象意が顕現するはずである。



水星は、ラグナから見て5室支配で4室に在住して、ラグナロードの金星、7室支配の火星とコンジャンクトして、1-4、1-5、1-7、4-5のラージャヨーガを形成している。



月から見ても5室支配で、7室に在住して、10室支配の火星、4、9室支配の金星とコンジャンクトして、4-5、5-7、5-9、5-10のラージャヨーガ、ダナヨーガを形成している。








もしナヴァムシャのラグナが水瓶座であれば、ダシャムシャ(D10)のラグナもおそらく魚座であるが、水星はダシャムシャのラグナで減衰し、ディスポジターの木星は5室で高揚して、ラグナにアスペクトバックして、減衰する水星にアスペクトしている。



従って、水星は、ディスポジターの木星のアスペクトによって、ニーチャバンガラージャヨーガを形成している。



(※また減衰する水星のディスポジターが月からケンドラに在住して、ニーチャバンガラージャヨーガを形成し、ガージャケーサリヨーガも形成している)




水星/木星期(2021/12~2024/4)は、まさにこのダシャムシャのポテンシャル(潜在能力)が最大限に発揮されるはずである。






役目を終えたソフトバンクのADSL事業



孫正義が、マハダシャー土星期に通信業に参入したのは、月ラグナから見た場合に3、10室支配の火星とラグナロードの土星が相互アスペクトして、ラージャヨーガを形成している為である。



1-3、1-10の絡みが生じており、それで、通信業(3室)で大勝負(10室)に打って出たのである。



それがヤフーのADSL事業である。


無料配布で話題「ヤフーBB」ADSL終了へ
2019/05/10 22:52 読売新聞オンライン

ソフトバンクは10日、固定電話の回線を使ったインターネット「ADSL」について、2024年3月末にサービスを終えると発表した。「ヤフーBB」の名称で参入し、接続機器の無料配布などで大きく話題になったが、高速の光回線などの普及により役割を終えることになった。

 終了するのは「ヤフーBB ADSL」や「ソフトバンク ブロードバンドADSL」などのサービス。ソフトバンクは01年にADSL事業に参入した。利用者獲得のために駅前や家電量販店で、ヤフーBBのユニホームを着たスタッフが、ネット接続機器のモデムが入った紙袋を無料で配る姿が話題となった。当時としては高速のインターネットサービスが一般家庭にうけ、契約数は1年で100万件を突破した。

 ソフトバンクによると、ADSLの新規受け付けは今年2月に終了している。設備の老朽化や交換部品の不足で、安定的なサービス維持が困難な状況が見込まれるという。


そのADSL事業も5Gを目前に控えて遂にその役目を終えるようである。



孫正義は、1980年にコンピュータ卸売事業の「ユニソン・ワールド」を福岡県博多区で起業し、1981年には「日本ソフトバンク」を設立している。



その後、1983年に慢性肝炎で入院して3年程、社長職を退いているが、この時のダシャーが木星/金星期である。








マハダシャーの木星は牡牛座ラグナにとってのマラカである8、11室の支配星で、金星はラグナロードで6室支配の金星だが、マラカ(※ラグナロードでマラカなのは牡牛座ラグナの場合のみ)であり、木星とは絡んでおらず、木星からみてマラカの2室支配で、12室に在住し、3、8室支配の火星とコンジャンクトして傷つけられている。



つまり、マハダシャーが機能的凶星で、アンタルダシャーの金星がそれと絡まず、木星から12室に在住していることがポイントだが、木星も金星も牡牛座ラグナにとってはマラカである。



木星は肝臓の表示体であり、傷ついた木星は肝臓病を表わしている。



アンタルダシャーの金星は木星と絡んでいない為、主にこの傷ついた木星が肝炎という結果をもたらしたと考えることが出来る。



この肝炎で、社長職を退いた時、「お金じゃ無い、地位や名誉でもない、ばあちゃんがやっていたような、人に喜んでもらえることに、貢献できたら幸せだ。どこか、名前も知らない、小さな女の子に“ありがとう”と言ってもらえるような、そんな仕事がしたい」と思ったそうだ。



孫正義は、社長職に復帰した後、1990年に日本ソフトバンクをソフトバンクに社名変更し、1994年にソフトバンクの株式を店頭公開している。



この時、1990年がちょうどマハダシャー土星期に移行するタイミングで、1994年のソフトバンク株式店頭公開は、土星/水星期で、マハダシャー土星期のセカンドアンタルダシャーである。



土星は、ラグナから見て、9、10室支配のヨーガカラカで、月から見て、ラグナロードで10室に在住している。



(月から見て3、10室支配の火星と相互アスペクトして、1-3の絡みを生じ、1-10のラージャヨーガを形成している)




この時に孫正義の日本の通信環境に革命を起こす本格的な使命が始まったと言えるのである。








(参考資料)



ソフトバンク・孫正義に感じる「グローバリズムの限界」
2020/01/03 18:05 ZUU online

(本記事は、西田 健氏の著書『コイツらのゼニ儲け アコギで、エグくて、ときどき怖い』秀和システムの中から一部を抜粋・編集しています)

■ 孫 正義【ソフトバンク会長兼社長】

□ 平成の巨星、令和でついに堕ちるか

【一言コメント】

2019年10月にもソフトバンクの投資の失敗が浮き彫りになりました。それが「ウィーワーク」でして、5兆円の価値があると評価して1.1兆円も突っ込んだあげく、内情はボロボロ。大損するのが確定したって話ですね。このウィーワークはオフィスをシェアする会社ですが、重要な会議や資料を管理するオフィスを他社と共有するはずはなく、どうして、ここに金を突っ込んだのか、投資詐欺かマネロンでもしていたのか、と噂になっております。

ソフトバンクグループ

【沿革】

1981年、日本ソフトバンクを設立。PCソフト卸業のベンチャー企業からIT企業へと躍進。1994年に上場、その上場益を使い、アメリカのITベンチャーを買いあさることで莫大な収益をあげた。2003年ブロードバンド事業、06年には英系携帯電話会社だったボーダフォン日本法人を1兆7500億円で買収。04年、福岡ダイエーホークスも手に入れた。

【特徴】 会社を買うプロと自称するよう企業投資では「日本一」の目利きを発揮してきた。ダボハゼのごとく買収するために有利子負債は膨らむ一方、18年度には18 兆円に達しており、今回の再上場は「借金圧縮」が目的だった。市場から調達した2兆5000億円も焼け石に水の「日本一の借金王」でもある。

【金儲け】 日本より技術の先行したアメリカのITベンチャーを買収して日本でサービスを行う「タイムマシン商法」と、株価の時価総額で投資マネーを生み出す手法で売り上げ9兆円規模の巨大企業グループを築いた。1996年にはアメリカのヤフーを買収、2000年には破綻した日本債券信用銀行(あおぞら銀行)を買収、豊富な資金力でIT企業を次々と傘下に収めてきた。また中国最大手の通販サイトとなったアリババにも出資、5兆円の収益をあげた。2019年11月、9月までの中間決算で155億円の赤字を公表した。

■ 地獄のカウントダウン

孫子の兵法破れたり、といったところでしょうか。

冗談抜きで「倒産するのでは」と危ぶまれているソフトバンクのことでございます。

ソフトバンクは作年(2018年)12月19日、東証一部に再上場したわけですが、周知の通り、公開価格の1500円を15%も下回るほどの大失敗に終わりました。

当然でしょう。なにせ、上場に向けて次々と悪条件が出揃い、「地獄のカウントダウン」と揶揄されたほどでしたからねえ。

まずは12月5日、中国・ファーウェイのCEOがカナダで逮捕されましたが、ソフトバンクはこのファーウェイと組んで新型の格安スマホやモバイルルーターを売る予定だったのです。しかも次世代の通信システム「5G」の基地局もすべてファーウェイで揃えると公表までしていました。それが、この逮捕劇によって、すべておじゃん。トランプ米大統領は「アメリカの公的施設からファーウェイは締め出す」と発表しており、これに「アメポチ」安倍政権も即座に追従、ファーウェイにのめり込んでいたソフトバンクは経営戦略の見直しと莫大な切り替え費用がかかることになっちゃったわけです。

で、泣きっ面にハチのごとく、この逮捕の翌日となる12月6日には大規模通信障害。ソフトバンクだけが通話できない状態に利用者はぶち切れ、とくに法人契約をしていた各企業は、いっせいに他社へと乗り換え、わずか数日で1万件の解約を出す始末です。

ソフトバンクは投資家たちが上場株に飛びつくような好材料として、子会社の電子決済サービス「PayPay」をアピールしてきました。PayPayは昨年6月に設立したソフトバンクとヤフージャパンの子会社。QRコードやバーコードでモバイル決済できるサービスを10月から開始して、ソフトバンク株をアピールしようとしたわけですね。そのために総額100億円のキャッシュバックキャンペーンまで展開していたほどです。

ところが、このPayPay、クレジットカードの番号を適当に入力し続ければ、他人のクレカ番号に該当した場合、そのまま悪用できるという究極のザル仕様。重大な個人情報の一つであるクレカ番号がダダ漏れという信じられないお粗末さを発揮します。実際、キャンペーンでは5万円分で20%還元、つまり1万円分をキャッシュバックしていたんですが、不正利用したクレカで決済、即座にキャンセルすることで不正利用を隠蔽したうえでキャッシュバック分を入手する手口が横行、準備した100億円をわずか十日で横取りされちゃうという……。

■ 孫正義は何をしでかしたのか

まだまだ終わりませんよ、もっと酷い話が山盛りなんです。

ソフトバンクは、サウジアラビアと組んで「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」という10兆円規模のファンドを2017年5月に設立、次世代の5Gインフラで世界トップランナーになろうと画策してきました。先のファーウェイと組んだのもそのためです。

なんと言ってもオイルマネー10兆円の「打ち出の小槌」を手に入れたわけですから、「さすがは孫正義」と当時は大絶賛されたものでした。

はい、こちらもきっちりオチがつきます。

昨年(2018年)10月、サウジアラビアの反政府系ジャーナリストだったジャマル・カショギ氏がトルコ・イスタンブールのサウジアラビア領事館で行方不明になる事件がありましたが、ソフトバンク上場を目前とした12月3日、それが「暗殺」であり、しかもサウジアラビアの皇太子が関与していたことをCNNが特大スクープします。で、このサウジ皇太子が先の「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」の金主でございまして、当然のごとく、ファンドは事実上凍結と相成ります。

ついでに申し上げれば、昨年5月にも悪条件が出ていたんですよ。ソフトバンクはユーザー確保のキラーコンテンツとして「スポナビライブ」を2016年からスタートさせました。月額500円(後に税込み1000円)で、プロ野球なら巨人と広島のホームゲーム以外、全10球団の試合が見放題というサービスを開始したんですね。

実はソフトバンク、当初はJリーグの放映権も買う予定で、スマホ視聴型スポーツ観戦のトップランナーを狙っていたんですよ。ところがJリーグの放映権は、NTTと組んだイギリスのDAZN(ダ ・ゾーン)に倍プッシュでかっさらわれます。結果、スポナビと契約していたプロ野球球団も各個撃破されていき、最終的には18年5月、スポナビライブ自体をDAZNに売却します。

Jリーグ全試合と巨人を除くプロ野球の大半の試合を、ドコモユーザーなら月980円で見放題になったんですから、当然、スポーツファンはドコモ一択となって二度とソフバンには戻ることはないでしょう。しかも、その数は100万人ですよ。

いやあ、凄いでしょ。これでもソフバン株を買った人がいたんですから逆に驚くぐらいです。

ともあれ、アメリカ・カナダ・中国・サウジアラビア・イギリスが連動した「ソフトバンク潰し」。国際的な謀略の匂いさえ漂ってくるほどでして、いったい、孫正義は何をしでかしたのか、問いただしたくなってきます。

■ 「平成」のIT経営者

なぜ、ソフトバンク潰しが行われたのか?

その答えの一つとして、孫正義とソフトバンクが「平成」を象徴する経営者であり、企業だったから、と思うのですよ。

ソフトバンクの創業は1981年ですが、「昭和時代」の孫とソフトバンクは、PC関連の卸業を細々と営むベンチャーの一つ。当時のコンピュータ業界でいえば、マイクロソフトと組んでいたアスキーの西和彦のほうがはるかに有名人でしたし、影響力を持っていました。西和彦に比べれば、象とアリンコみたいなもんだったのです。

それが「平成」の世になって、孫正義は「象」へと成長します。バブル崩壊のなか、孫正義率いるソフトバンクは、いち早くIT化の波に乗っただけでなく、グローバル化にも見事に対応していきます。簡単に言えば積極的な投資と多角化ですね。

考えてみれば昭和時代の日本企業最大の特徴は「自主開発」でしょう。終身雇用した社員にコツコツと研究開発をさせて高い技術力で売り上げを伸ばす。これがメイド・イン・ジャパンですね。

ところが孫正義は、技術は開発するものではなく「買い取るモノ」と割り切ります。技術を売ってくれないなら会社ごと買い取ればいいという方針と言い換えてもいいでしょう。IT産業は世界同時多発的に新技術が登場しますから、この経営戦略は別段、間違いではありません。事実、IT企業の経営者に求められるのは、経営方針よりも「投資のセンス」。金になりそうな会社を買い、赤字部門はとっとと売り払うことですから。

この点で孫正義は飛び抜けて優秀でした。だからこそグローバル化が加速した平成時代に大躍進できたのです。一方、三洋電機、シャープのみならずNECや東芝もすでに破綻寸前ですが、昭和時代、高い技術力で世界を席巻してきた企業の多くが没落していきました。いわば「昭和時代」の日本企業を食い物にして急成長したのが、孫正義率いるソフトバンクであったのです。

■ 平成的グローバリズムの限界

1989年に始まった平成の時代は、まさにグローバル化が極限まで進んだ時代だったといえるでしょう。

その平成の終焉とともに、行き過ぎたグローバル化に対する揺り戻しの時代が到来してきました。

その代表が「アメリカ・ファースト」を唱えるトランプ大統領でしょう。先のファーウェイ排除に代表される「中国製品」の締め出しにせよ、トランプにすれば中国で作る米企業アップルの「iPhone」だって排除の対象なんですよ。逆にファーウェイがアメリカで現地生産すれば、即座に制裁を解除して採用するはずです。

トランプ大統領は、アメリカで売る商品はアメリカで作れという「地産地消」を求めているだけなんですよ。あらゆる国から最も安い材料や部品をかき集め、人件費やコストが最も安い国で作って、最も高く売れる国で販売する。そんな平成的なグローバリズムは「もう限界だ」と言ってるんですね。

この行き過ぎたグローバリズムへの反発、揺り戻しは、トランプに限らずとも世界的な傾向となっていくはずです。その証拠に、2018年末から始まったTPPにせよ、域内で売るモノは域内で作りましょうという貿易協定ですしね。

結局、グローバリズムが極限まで進んでいけば、巨大資本の巨大企業が巨大市場を独占するだけのこと。金さえあれば、技術だろうが、会社だろうが、何でも買えて、会社を商品のように売り買いして金儲けするのは果たして「正しい」のか……。少し見直して見ようというのが、今の時代のトレンドになりつつあるんですね。

その意味で平成に始まった「グローバリズム」の権化であった孫正義のソフトバンクが経営危機に陥っているのは、決して偶然ではありません。

平成が終わり、新しい元号を迎える日本では、孫正義的な経営方針やソフトバンク的な巨大投資グループは、もはや「時代遅れ」、そういえるかもしれません。

孫正義といえば、トレードマークの頭髪を「額が後退しているのではない、私が前進しているのだ」という名言によって、薄毛に悩む人たちから絶賛されたものでした。その言葉を借りれば「孫正義が後退したのではなく、時代がそれ以上に前進した」のです。

置いてけぼりになったのは「髪の毛」ではなく「経営センス」だったようですね。(2019年4月号)
参照元:ソフトバンク・孫正義に感じる「グローバリズムの限界」
2020/01/03 18:05 ZUU online

なぜ孫正義はWeWorkの投資失敗を認めないのか
一日でも早く「携帯電話の次」が必要
PRESIDENT Online
大西 康之 2019/11/01 17:00

狂気の投資を支えてきた孫氏の「眼力」

孫正義氏率いるソフトバンクグループ(SBG)の先行きに不透明感が強まっている。海外では米シェアオフィス「WeWork(ウィーワーク)」を運営するウィーカンパニーに約1兆円の追加支 援を余儀なくされ、国内では子会社のヤフーがショッピング・サイト「LOHACO(ロハコ)」を運営するアスクルの社長と社外取締役を解任、ほぼ同時に前澤友作氏の持ち株を買い取ってフ ァッション・サイトのZOZO(ゾゾ)を傘下に収めた。

ここ半年の出来事は一言で説明できる。「成長神話の限界」だ。

SBGの成長神話の源泉は、何と言っても孫正義氏の「眼力」である。1994年にソフトバンクの株式上場でキャピタル・ゲインを得た孫氏は、その金で米国のコンピューター展示会会社、コ ムデックスとコンピューター雑誌を得意とする出版社のジフデービスを買収する。2社の買収総額は3100億円で当時のソフトバンクの株式時価総額2700億円を超えていた。

金額的に狂気の投資であり、そもそもなぜ展示会会社と出版社なのか。インタビューで尋ねると、孫氏は不敵に笑ってこう言った。

「コムデックスとジフデービスはアメリカにおける僕の目であり耳なんですよ」

私がこの言葉の意味を理解したのは10年近く後だった。

社員5、6人の会社にポンっと100億円を出資

孫氏はスタンフォード大学の学生だったジェリー・ヤン氏とデビッド・ファイロ氏が設立した米Yahoo!が上場した1996年、社員5、6人のこの会社にポンっと100億円を出資している。ヤン 氏は「今資金は潤沢だから金はいらない」と孫氏の出資を断ったが「あって困るものではない」と金を置いて帰ったという。

2000年には中国の名も無い英語教師が立ち上げた会社に20億円を出資した。その会社「アリババ」は中国のインターネット・ショッピング市場を席巻し、SBGは8兆円の含み益を手に入れた 。

孫氏は業界通の間に情報網を持つコムデックスとジフデービスを通じて「掘り出し物」のベンチャーを見つけていた。それらの会社が大化けすることで、SBGは10兆円を超える含み益を手 に入れ、その信用力で米携帯大手のスプリントや英半導体のARMを買収した。

投資家の脳裏には今もこの神話が焼き付いている。この1年半のSBGの株価を見れば、投資家の迷いがよく分かる。

SBGが2018年3月期決算を発表した同年5月から9月にかけて、同社の株価は3800円から5700円に上昇した。だがその後、同社が計上した巨額利益の多くが、国際会計基準に基づく未公開企業 の評価益であることが嫌気され、再び3500円まで下降する。

UberやWeWorkが「大化け」することはなさそう

ところが投資先の配車アプリ大手、ウーバー・テクノロジーズがニューヨーク証券取引所の上場が目前に迫り、ウィーワークの上場日程も決まった2018年12月から19年4月にかけて再び 6000円まで上昇する。ウーバーやウィーが第2、第3のYahoo!、アリババになる可能性が出てきたからだ。

しかし公開価格が45ドルだったウーバー株は20ドル台まで下落、ウィーは自分が所有する不動産をウィーにリースしていた自己取引などの疑惑で創業者のアダム・ニューマン氏が辞任。 2019年9月としていた新規株式公開(IPO)も延期となり、その後IPOの目論見書に誤りや抜けがあったことも明らかになった。ウーバーとウィーの変調でSBG株は10月末時点で4000円近辺ま で落ち込んでいる。

分かってきたのは、ウーバーやウィーが「Yahoo!やアリババのように大化けすることはなさそうだ」ということだ。

ウーバーの創業者、トラヴィス・カラニック氏は2017年、社内でのパワハラ、セクハラや会社がグーグルの自動運転技術を盗用していた問題など、さまざまなトラブルを起こして辞任した 。ウィーのニューマン氏は自己取引のほか、自社株の売却や自社株を担保にした借入で7億ドルを調達し、その金でプライベート・ジェットを乗り回していたことなどが投資家の不興を買 った。

(略)
参照元:なぜ孫正義はWeWorkの投資失敗を認めないのか
一日でも早く「携帯電話の次」が必要
PRESIDENT Online
大西 康之 2019/11/01 17:00

赤字のソフトバンクが宿す「WeWork」3つの懸念
孫社長の「誤差発言」多用がどうも気になる
田中 道昭 : 立教大学ビジネススクール教授 2019/11/07 16:25

「今回の決算はボロボロ」と冒頭で語り、日本経済新聞の厳しい見出しの切り抜きをまとめたスライドを大嵐の写真とともに提示。「救済型投資は今後、いっさいしない」と語り、市場で の最大の懸念を払拭しようと試みる。「反省したが萎縮はしない」と戦略やビジョンは不変であるというスタンスを明快に提示する――。

ソフトバンクグループが11月6日に発表した今年度(2019年度)中間決算は営業損益が155億円の赤字と、1兆4207億円の営業黒字だった前年同期から大幅に業績が悪化しました。投資先で シェアオフィス事業を手がけるWeWork(ウィーワーク)の経営不振を受けて、運営ファンドが巨額損失を計上したのが主な要因です。

これを受けて孫正義社長が同日開いた決算説明会での説明と質疑応答は、ネガティブニュースが起きた際、上場企業の経営者が株式市場にどのようなエクイティーストーリーを提示すべき かの教科書的な内容が満載でした。

質疑応答では、各種メディアの凄腕記者たちの厳しい質問にも自ら率先して答え、一貫して真摯で謙虚な態度で臨んだ孫社長の対応は、起きているネガティブなニュースのインパクトを和 らげるのに十分な効果があったように見えました。

「問題は『大幅減益』と『WeWork問題』」

説明がシンプルで明快なことも孫社長の真骨頂ですが、今回もイントロ部分の直後に、「問題は『大幅減益』と『WeWork問題』」であると自ら定義し、決算説明を展開しました。

もっとも、本当に今回の問題の所在や本質は孫社長がシンプルで明快に定義したようなものであるのか? ソフトバンクグループに何が起きており、それをどのように評価すべきであるの か?

孫社長が決算説明会の冒頭で提示した「2つの問題」の1つは「WeWork問題」。これが市場からの大きな懸念材料となっていたことは間違いありません。そこで本稿では2つの問題のうち、 とくに後者の問題設定についてフォーカスして見ていきたいと思います。

孫社長は「WeWork問題」をどのように捉えていたのでしょうか。またそれは市場にある懸念を払拭するに足るものだったのでしょうか。

WeWorkのIPO(新規株式公開)延期でソフトバンクグループの対応に注目が集まっていた中で10月23日、ソフトバンクグループは最大で95.5億ドルの「大規模な資金コミットメント」、さ らにはソフトバンクグループCOOマルセロ・クラウレの取締役会エグゼクティブ・チェアマンへの選任といったWeWorkへの追加支援策を発表しました。

資金コミットメントの内訳は、TOB(株式公開買い付け)による株式取得で最大30億ドル、担保付きシニア債券11億ドル、無担保債券(ワラント取得)22億ドル、レターオブクレジットフ ァシリティー17.5億ドル、既存コミット分の株式取得15億ドルとなっています。

孫社長は、これを、「救済ではなく、現金が流出することのない株式価値の洗い替え」「投資した株主価値が高すぎたので、現金を流出させることなく株式を安く仕入れた形へ株価の洗い 替えをした」「WeWorkへの今回の投資はナンピン買い」と強調しています。実際にソフトバンクグループによるWeWork株式の取得価額は、2019年1月時点の110.0ドル/株から追加支援を経 た変更後11.6ドル/株になっています。

「WeWork問題」はP/Lの問題?

WeWorkの2018年売上高は約18億ドル(前年比105%増)で、2019年に至っては上期6カ月間だけですでに約15億ドルの売上高をあげています。しかし、営業損益では2018年は約17億ドルの赤 字、2019年上期は約14億ドルの赤字となっています。この赤字体質がIPO延期の理由の1つです。

孫社長は、WeWorkの収益モデルを「粗利-経費=EBITDA」と表しました。EBITDAとは、税引き前利益に特別損益、支払利息、減価償却費を加算して算出される利益で、収益力を示す指標の 1つでもあります。

そして、現在のWeWorkは「低い粗利-高い経費=赤字のEBITDA」になっているとし、この構造を改善することでEBITDAは伸びると述べています。また、ソフトバンクグループはWeWorkのす べての不動産物件の価値やリスクなどを調査するデューデリジェンスを行った結果、物件の稼働率が伸びていくことで開業後6カ月を過ぎると収益を生み、12カ月を過ぎると高収益に転じ ると判断。

WeWorkの新規スペース増加を一時停止すること、経費削減、不採算事業の整理という施策を講じるとしています。つまり、WeWorkの採算は「時間とともに改善」され、高収益へと「V字回 復」するというストーリーを提示したのです。

では、「WeWork問題」の本質とは何なのでしょうか。私はそれを次の3点と見ています。

第1に、孫社長は損益計算書(P/L)に注目していますが、それもさることながら、貸借対照表(B/S=バランスシート)の問題でもあるということです。

WeWorkをサブリース会社(不動産管理会社などが不動産を一括で借り上げ、それを転貸することを主体とする)として見るとき、そのビジネスモデルは、スペースを借り上げることによっ て契約期間中は賃料を支払わなければならないという債務を負う一方で、いかにそのスペースに付加価値をつけてより高い賃料で貸し出すことができるのか、というシンプルな構造に集約 されることがわかります。

そのスペースの転貸に当たって稼働率が悪く収入が低ければ、当然、債務問題が発生します。とくに、WeWorkは長期リースでスペースを借り上げて、それを改装、付加価値を付けたうえで 、最短1カ月単位で貸し出すというビジネスモデルであり、景気後退局面では債権債務のミスマッチ問題や不稼働リスクはより高まることが懸念されているのです。

2019年6月末時点で、WeWorkの親会社であるウィーカンパニーのバランスシートには約151億ドルのリース資産と約179億ドルの長期リース負債が計上されています。また、事実上債務超過 の状態にもあるとも分析されており、非常に脆弱なバランスシートとなっています。

WeWorkはテクノロジー企業なのか?

第2に、「WeWorkはテクノロジー企業なのか」という論点です。

孫社長は、WeWorkの追加支援に際して、取得価額の110.0ドル/株から11.6ドル/株への変更を強調しています。しかし、そもそも、なぜ想定時価総額でIPOが実行できなかったのか、なぜ 投資家を募れなかったのか。

それは、もちろん利益が出ておらず、赤字体質であることも影響しているでしょう。しかし、それ以上に、「WeWorkはテクノロジー企業なのか」という観点が重要だったのではないでしょ うか。WeWorkはテクノロジー企業として成長重視・拡大路線をとり、周りもそれを受け入れてきました。ソフトバンクグループも、「WeWorkはテクノロジー企業である」としてAI群戦略の もと資金を投下してきました。

ところが、実際にはWeWorkはサブリース会社としての性格が強く、実は多分に過大な「不動産リスク」を伴いながら成長・拡大してきたとなれば、一般のサブリース会社と大差はない、む しろ過大なリスクを背負った不動産会社なのではないか、となるわけです。私は、そうした市場センチメントがWeWorkのIPO延期の大きな要因であったと考えています。

IPO目論見書「FORM S-1」(2019年8月14日付)によれば、WeWorkの特徴は、自らを「スペース、コミュニティー、サービス、テクノロジーを統合するグローバル・プラットフォーム」と位 置付けているところにあります。

グローバル・プラットフォームとは、不動産利用のサービス化である「Space as a Service」を土台に、第三者と一緒に構築するエコシステムによって、ライフスタイル、健康、家族サー ビス、フード、教育、保険、テクノロジー、ヒューマンリソース、エンターテインメントなどの領域で会員に対してワンストップサービスを提供するというもの。

そこでは、ビッグデータを収集しAIがこれを解析することによって、働く人々がワークスペースでどのように行動するのかについて理解を深めます。そして、そこで得られた知見をプラッ トフォームの強化、外部へオフィス・ソリューションを提供する「Powered by We」の展開などプロダクトやサービスの進化に結び付けるとしています。

WeWorkはテクノロジー企業なのか。ソフトバンクグループによるWeWorkへのコミットメントの成否を予測するにあたってはこの点を注意深く見ていく必要があると思いますが、孫社長から の説明は「テクノロジー企業としての側面は(WeWorkが利益体質に改善されてからの)応用段階になってから」というものだけでした。

言わば現時点においてはテクノロジー企業ではないことを認めたような発言については、これまでテクノロジー企業であると主張してきた説明責任が十分に履行されていないものであると 残念に思いました。

不動産リスクとしての「WeWork問題」

第3に、不動産リスクとしての「WeWork問題」です。

現在、WeWorkのリースのコミットメント金額は472億ドル。952億ドルのペトロブラス、513億ドルのシノペックに次いで、世界第3位のテナント企業になっています(2019年9月2日付 Bloomberg Opinion記事)。

もし仮にWeWorkが事業を継続できないような事態にでもなれば、不動産オーナー、テナント、投資家など商業不動産市場全体へ深刻な影響が及ぶことは必至です。

アメリカにおいては、不動産市場で成長するWeWorkのようなビジネスモデルによって、不況時に商業用不動産が被る損失可能性について警鐘も鳴らされています。また、そうしたビジネス モデルが小規模事業者向けの短期リースに依存することで、不動産オーナー向け銀行融資がこれまで以上に多くのデフォルトを発生させかねないとも言われています。

さらに、ホテルやオフィスなど商業用不動産へ行った融資などをまとめて証券化した金融商品のCMBS(商業用不動産担保証券)に関わる問題もあります。

不動産担保証券データベース会社Trepp社は、WeWorkが関わる不動産契約に付随して33億ドル以上のCMBSが発行されているとし、WeWorkがCMBSの裏付けとして抱えたローンが全CMBS市場の1 %を占めるまで近づき、そのエクスポージャーは1社関連のものという視点からは看過できないレベルにあると述べています。

「誤差」が招いた一連の「問題」

孫社長は、本年度の株主総会において、「日本に欠けているのはビッグビジョンだ」と熱く語りました。私自身も日本のビッグビジョンを背負い日本の活路を切り拓いている最有力経営者 が孫社長であると確信しています。

そして、やはり指摘しておきたいのは、孫会長はこれまで大きな局面において有言実行してきたということ。もちろんすべてではありませんが、根源的分岐点となるような大きな勝負どこ ろでは「大ぼら吹き」であることを武器にするかのように有言実現してきています。

今回の「問題」についても、「WeWork問題」について限って見れば、2年単位くらいで「不動産企業としてのWeWork」の企業再建を実現してくるのではないかと予想されます。

その一方で、孫社長は最近、「誤差」という言葉を非常によく使うようになってきています。10兆円ファンドをつくって投資を行い、さらに10兆円ファンド第2弾の組成も始めたからなの か、1兆円未満はみんな誤差だと言わんばかりです。2019年2月に開かれたソフトバンクグループの決算説明会で、「純有利子負債は4兆円」としたうえで、厳密には純有利子負債額は3.6兆円 だが、「4000億、5000億円は誤差だ」と言っています。

同じように、日本でライドシェアが認められていないのも「誤差である」と発言しています。投資先であるウーバー・テクノロジーズがグローバルでライドシェア事業の覇権を握っているな かで、参入障壁も高くマーケットも縮小している日本で同事業ができないことは「誤差」にすぎないということを意味しています。

これまで、ブロードバンド「Yahoo!BB」のサービス開始時には自らNTTに乗り込んで交渉を行い、ボーダフォン日本法人を2兆円で買収した後は、自ら現場に入って陣頭指揮をとりました。 アメリカ・スプリント買収後も、ネットワークオフィサーとして四六時中、電話会議を行いました。

孫社長は現場を大事にし、現場の細かいことまで理解し、細かいところまで心配して行動する能力をもっています。ただ、ソフトバンクグループのトップとしての役割だけでなく、10兆円 ファンドの司令塔役ともなると、さすがに時間やエネルギーには限りがありますから、細かいことは誤差だと言って切り捨てていくしかないのかもしれません。

しかし、あまりに何もかも誤差だと言ってしまうと、本当に大切なことが見落とされてしまう可能性があるのではないでしょうか。本来、手でやるべきことを足でやってしまっているよう なことがあるとすれば、それは非常に大きなリスク要因となります。

ソフトバンク・ビジョン・ファンドの投資先は多種多様で、とても孫社長1人でマネージし切れるはずがないことはよくわかります。

だから細かいことは誤差だと言いたい気持ちもよくわかりますが、孫社長の求心力で成り立っているのがソフトバンク・ビジョン・ファンドである以上、誤差と言ってしまうことで曖昧に なってしまうことが増大しているのではないかと危惧せざるをえません。その懸念が顕在化したのが今回の1件だったのではないでしょうか。

ビッグビジョンとともに誤差ではなくきめ細かいマネージメントを行っていくこと。

シンプルで明快なストーリーとともに違う視点からの懸念にも真摯に対応していくこと。

今や日本を代表する経営者となった孫社長には、「誤差と言わない経営」を期待しています。
参照元:赤字のソフトバンクが宿す「WeWork」3つの懸念
孫社長の「誤差発言」多用がどうも気になる
田中 道昭 : 立教大学ビジネススクール教授 2019/11/07 16:25

ソフトバンク、ボーダフォンを1兆7500億円で買収
2006年03月17日 17時59分 ITmedia

 英Vodafone Groupとソフトバンクは3月17日、同社日本法人であるボーダフォンのソフトバンクへの買収に合意したと発表した。97.68%の株式を譲渡する。買収金額は89億ポンド(約1兆7500億円)。

FMC戦略に弾み

 ソフトバンクにとって今回の買収は、“時間を金で買う”という意味合いが大きい。携帯事業への新規参入を計画している同社にとって、既にある2Gや3Gのインフラ、サービス、ブランドを手に入れることは迅速な事業展開のための大きな助けになる。また携帯電話業界では、FMC(Fixed Mobile Convergence)の流れが加速しており、これが既にADSLやFTTH事業で一定の成果を上げているソフトバンクにとっての追い風になるとも予想される。

 一方の英Vodafoneは携帯電話事業が不調で、2007年3月期の業績見通しを下方修正するとともに、不振が続く海外事業を手放すことも検討していると報じられていた。

 会場での一問一答は以下の通り。

――ボーダフォンを買収したことで既存事業者になったが、“新規事業者として”免許を割り当てあられた1.7GHz帯は返上するのか。

孫氏 今後、我々が新規事業者の側面を残すか、既存事業者と位置づけられるか総務省とも相談しながら考えたい。

 ただ「新規事業者でないから」という理由で返上する必要があるなら、我々は既存事業者としてのイコールフッティング(対等な競争条件)を要求していくことになる。以前も議論があったように、800MHz帯のような浸透率が高い電波を我々は持っていない。ドコモやauと比べて、この後高速データサービスを展開していくのに十分な帯域を持っているのかどうか。よくよく議論していきたい。

――ボーダフォンの経営陣は続投するのか。それとも新たな役員がソフトバンクから送り込まれるのか。

孫氏 買収できるかどうか、今日まで交渉していたところ。新しい経営体制についてはこれから検討する。

――ボーダフォンの端末は、今後どう変わるのか。

孫氏 端末は、それぞれ独立したメーカーから調達するということで変わりはない。ただテクノロジーであるとか、使い方はこれから強化したい。

――ボーダフォンを買収する背景には、新規参入では端末供給に不安があったからという見方があるが。

孫氏 新規参入事業者の場合、最初はユーザーの絶対数が少ないため、端末を作ってもらうのもなかなか難しい。しかし、ボーダフォンの買収により我々は1500万人のユーザーを得た。これだけの数であれば、端末メーカーとも交渉しやすいというのは確かにある。

――日本以外の国でも携帯電話事業を展開していく計画はあるのか。

孫氏 直接他の国でインフラを構築するような事業を行う可能性については、否定はしないがあまり現実的ではない。現時点では、ソフトバンクはVodafoneグループと提携し、5億人のVodafoneユーザーに向けてさまざまなデータサービスを提供することを考えている。2社が提携すれば、コンテンツサービスやアプリケーションをより大きくより早く展開できる。

――子会社を作って買収するのはなぜか。

孫氏 単なる手続き上の問題で、戦略的な深い意味はない。ソフトバンクにはすでにBBモバイルという会社があり、ここが1.7GHz帯の周波数を獲得した。BBモバイルには人員も、技術者も多数いて、携帯電話に関する企画を進めているところだ。そのチームがそのままボーダフォンを所有するのが一番自然な形だと考えている。

――Vodafoneは他社からの買収提案についても検討したのか。

モロー氏 もちろん検討した。ボーダフォンの持つ価値と、ソフトバンクからのオファーなどを総合的に判断し、最終的にVodafoneは孫さんと一緒にやっていくことを選択した。
参照元:ソフトバンク、ボーダフォンを1兆7500億円で買収
2006年03月17日 17時59分 ITmedia

【3.3兆円】ソフトバンクはなぜARMを買収するのか?
2016年07月25日 日経トレンディネット

ソフトバンクグループが2016年7月18日、英半導体設計大手のARMを買収すると発表した。9月末までに買収を完了させるという。

 買収金額は約3兆3000億円(243億ポンド)。これまでにもソフトバンクは、ボーダフォン日本法人で1兆7820億円、米スプリントで約1兆8000億円という、日本企業としては大規模な買収を行ってきたが、今回の3兆3000億円は、それを大きく上回る。日本の企業の買収案件として過去最大となった。

 中国アリババの一部株式売却のほか、フィンランドのスーパーセル、日本のガンホー・オイライン・エンターテイメントの株式売却により、約2兆円の資金を調達。こうしてできた手元資金の2兆3000億円に加えて、みずほ銀行から1兆円の融資を受けるが、これはブリッジローン(つなぎ融資)であり、「買収資金は全額確保している」とする孫正義社長の発言は、すべて自らの資金で賄うという意味が込められている。

会見では、ARMの経営陣や英国ケンブリッジ本社の体制を維持するとともに、英国での雇用を5年間で倍増させ、これまで同様に中立性と独立性を維持することも明らかにした。

 ARMベースのチップは全世界で年間148億個も出荷され、スマートフォンに搭載されているプロセッサーや、マルチメディアIP、ソフトウエアに至るまでARMの技術が活用されている。中でも、スマートフォンやタブレットを中心としたモバイルコンピューティング市場においては、アプリケーションプロセッサーで85%以上のシェアを獲得。その存在感は圧倒的だ。インテルのように積極的に存在をアピールしないこともあって、ARMという会社がここまでの存在感を持っていることに驚く人も多いだろう。

 会見の質疑応答の中で、日米でキャリアとしてビジネスを展開しているソフトバンクグループが、スマートフォンの中核部分を押さえるARMを買収することを懸念する質問も出たが、孫社長は、「ソフトバンクは、もともとスマホを作っていない。アップルやサムスン、ファーウェイ、HTC、シャープ、ソニーといったスマホメーカーとは競合せずに、中立性を保つ形でビジネスができる。競合するキャリアが、ARMの技術を搭載したスマホを売りたくないといったら、それはアップルやサムスンを扱わないというのと同じこと」と一蹴してみせた。

 ソフトバンクは、キャリアビジネスに加えて、スマートフォンの中核部分を握るARMを買収することで、モバイルコンピューティングビジネスにかかわる体制をより強固なものにしたのは間違いない。

だが、ソフトバンクの孫社長が、ARMを手に入れたかった理由は、単に、スマホ市場を押さえるためではない。

 説明では、ARMは独自の基盤技術を保有するマーケットリーダーであること、モバイル、エンタープライズ、IoTといった巨大市場においてさらに成長するポテンシャルを持っていること、長期的な潮流に対して投資するというソフトバンクグループの戦略に適合していること、ARMが非公開企業として、長期的、戦略的に投資できることなどを挙げた。

 そして、孫社長は、ARMがビジネスを行っている市場として、モバイルアプリケーションプロセッサー、ネットワークインフラ、サーバー、エンベデッドインテリジェンス、自動車、家電製品などを挙げながら、2020年に向けて、いずれも大きな市場拡大が見込まれることを強調してみせた。

 これらをひとつの言葉で表すのならば、IoTということになろう。IoTは、「Internet of Things」の略だ。すべてのものがネットワークに接続された世界で、それらの情報を収集、分析し、社会的問題や企業が抱える課題を解決したり、個人の生活を豊かにしたりする新たなサービスやビジネスの創出が期待されている。2020年には、500億台のデバイスがネットに接続され、44ゼタバイト(1ゼタバイトは10億テラバイト)のデータが生成されると予測されている。ARMは、IoTを支えるプロセッサー技術やソフトウエア技術などを有している企業。今回の買収が、そうした市場に向けた布石であることを、孫社長は示してみせる。

「囲碁で、碁石のすぐ隣に石を打つのは素人の戦い方である。プロは、遠く離れたところに打ち、それが50手目、100手目になって力を発揮する。私は7手先を読んで、手を打つことを心掛けている。なぜ、いまこの手を打つのか。ほとんどの人は分からないだろう。3年、5年、10年を経過すれば、ソフトバンクグループにARMがいる意味が分かる。ソフトバンクグループの中核中の中核になる企業がARMである」と、孫社長は語った。

 ソフトバンクグループとのシナジー効果について、現時点では具体的な数値を示さなかったものの、孫社長は「直接的、間接的にすべてのグループ会社がかかわる」としている。「アリハバのジャック・マー(馬雲)からは、中国におけるARMのパートナーになりたいという連絡をもらっている」というように、ソフトバンクグループの幅の広さを生かした展開から、どんなシナジーが生まれるのかは、外野から見ていても楽しみだ。

球団買収時と同じ孫社長の語り

 一方で、今回の会見では、孫社長が学生時代だった40年前のことを振り返っていたことが印象的だ。

 1976年に19歳だった孫社長は、サイエンスマガジン誌に掲載されたCPUの拡大写真を見て、「人類の頭脳を超えるものを、人類が生み出したことに感動と興奮を覚え、両手両足がジーンとしびれ、涙が止まらなかった」と述懐した。

 こうした若き日の詳細なエピソードを披露したのは、プロ野球の福岡ソフトバンクホークス(当時の福岡ダイエーホークス)買収時に、野球少年であり、打順は3番、守備はサードであったことを明かして以来のことだろう。

孫社長は、「今日、私自らが、未来の姿に関わっていくことになる。事業家としての人生において、最もハイライトすべき日である」と語った。

 かねて孫社長は、シンギュラリティ(技術的特異点)に強い関心を持っている。シンギュラリティとは、一般的に人工知能が人間の能力を超えることを示す。

 孫社長の試算によると、2018年には、300億個のトランジスタが1つのチップの中に入ることが想定され、トランジスタの数は人間のニューロンの数を超える、物理的なクロスポイントが訪れるという。そして、30年後には、人工知能が持つIQは10000になるとも予測する。アインシュタインやダヴィンチのIQは200くらいといわれるが、近い将来の人工知能は、それをはるかに超えるものになるというわけだ。

 孫社長は、30年後の世界を、人間の100万倍の脳細胞を持った「人工知能」と、それを搭載した「スマートロボット」が全世界の人口を超える100億台に達し、インターネットにつながったIoT機器が10兆個に達すると予測している。これが孫社長が描く、シンギュラリティの姿だ。

 ARMの買収は、そうした想像がつかない未来に向けた入口に、孫社長自らが立ったともいえる。先ごろ、孫社長の後継者と目されていたニケシュ・アローラ氏の退任を発表し、「事業家としての欲が出てきた。ソフトバンクの社長として、まだ5年、10年は熱心に経営をしたい」と発言した孫社長(関連記事:ニケシュは去るが「孫劇場」は続く)。ARMの買収という未来への布石があるのならば、そうした言葉が発せられたのも当然だったのかもしれない。
参照元:【3.3兆円】ソフトバンクはなぜARMを買収するのか?
2016年07月25日 日経トレンディネット

ソフトバンクGが過去最悪7000億円の四半期赤字、「泥沼化」懸念も【決算報19秋】
ダイヤモンド編集部 村井令二:記者

連載 ダイヤモンド 決算報

2019.11.7 5:30

米シェアオフィス「ウィーワーク」を運営するウィーカンパニーの巨額投資で、同社史上最大の四半期赤字を計上したソフトバンクグループ。救済投資はこれを最後にできるのか。(ダイヤモンド編集部 村井令二)

過去最大7000億円の四半期赤字に
「投資判断がまずかった」
「決算はぼろぼろ。まさに台風、大嵐の状況だ」

 ソフトバンクグループ(SBG)の孫正義社長が登壇した2020年3月期中間決算の記者会見は「反省」の弁から始まった。

 4〜9期決算は、10兆円の投資枠を持つ「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」の損失が響き、営業損益は156億円の赤字だった。前年同期は営業利益1兆4207億円で、その差額は1兆4000億円を超えた。同社が主力とする投資ファンド事業のリスクが浮き彫りになった格好だ。

 損失の要因は、巨額投資をしてきたシェアオフィス「ウィーワーク」を運営する米ウィーカンパニーの経営不振にある。

 経営難のウィーは9月末に上場延期に追い込まれたが、これまで、SBGとビジョン・ファンドによる累計投資額は103億ドル(約1.1兆円)に上る。1月時点では470億ドル(約5兆円)に達していた評価額が、78億ドル(8400億円)まで下落。巨額の評価損を計上したのが響いた。

 これにより、SBGの主力事業であるビジョン・ファンドの7~9月期の営業損失は9703億円に達した。SBGの7~9月期営業損失は7044億円、同四半期の当期純損失は7002億円で、いずれも1981年の創業以来、同社として最大の四半期赤字だ。

「私自身の投資の判断がまずかったということは大いに反省している」。孫社長は「反省」という言葉を繰り返すばかりだった。

それでも「委縮はしていない」
ファンド運営の方針に変更なし

 孫社長によると、最大の反省は、ウィー創業者のアダム・ニューマン氏に権限が集中しすぎていた企業統治(コーポレートガバナンス)の問題を見抜けなかったことだという。これでウィーの経営の実態を正確に把握しきれなかったようだ。

 これまで孫社長は、経営者の人物を評価して投資するスタイルが強かったが、今後はフリーキャッシュフローを重視して投資する。さらに、創業者のガバナンスについて、「しっかりした基準を設けて評価していく」(孫社長)という方針も掲げた。

 だが、こうした反省の弁を繰り返す孫社長も「委縮しているわけではない」のが本音だ。実際には、ウィーの損失がSBGの財務を揺るがすほどの衝撃になったわけではない。

 すでに10兆円規模のビジョン・ファンドの累計投資額は8.2兆円。これまでに1.2兆円の利益を計上しているが、孫社長によると37社の投資先が合計1.8兆円の利益を生み出した一方で、評価減で損失を計上したのは22社で6000億円に過ぎないという。

 つまり、ウィーの損失は数ある投資先の失敗の1つに過ぎず、ビジョン・ファンド全体の成績は好調だということを指摘するのを忘れなかった。

「決算はボロボロだが、大勢には異常なし」と孫社長。中間期の営業利益を吹き飛ばす損失を計上しながら、ビジョン・ファンドの投資の方針を変更しない考えも最後に強調した。

 ビジョン・ファンドは投資先が88社にのぼり、9月末までに投資額が最大に達した。予定通りに2号ファンドを立ち上げる方針だ。

「第2のウィー」の懸念も
次は救済投資を行わず?

 一方で、SBGは、これだけの損失を計上したウィーについて損切りすることなく、全面支援に乗り出す。
 その背景は、来年に4月に購入することになっていた15億ドルのワラントの契約を解消することができなかったのが大きいようだ。
 SBGはその支払い義務を前倒しで履行する代わりに株式の転換価格を引き下げて、保有する株数を増やして関与を深めることになった。株式の追加取得も実施する予定で、最大95億ドル(約1兆円)を投じる計画だ。
 孫社長は、今後の投資について、(1)投資先の財務は独立採算、(2)救済投資は行わない――という2つの方針を改めて表明したが、「今回のウィーは例外」と弁明せざるを得ない状況だ。
「ウィーワークは泥船ではない」と強調する孫社長は、ビジョン・ファンドの投資先における経営再建の重荷を背負うことになったが、次の「ウィー」が出てくるおそれはありそうだ。
 これについては孫社長自身が「投資に10勝0敗はあり得ない。同じような懸念はある」と認めている状態だ。再び、救済投資が繰り返される懸念は今なおくすぶっている。
参照元:ソフトバンクGが過去最悪7000億円の四半期赤字、「泥沼化」懸念も【決算報19秋】
ダイヤモンド編集部 村井令二:記者

連載 ダイヤモンド 決算報

2019.11.7 5:30






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