先日、ジョーティッシュアカデミーのインド占星術マスターコースに参加している方の招待で不食で有名な秋山佳胤さんの誕生パーティーに参加した。
秋山佳胤さんは、以前、このブログでもその著作を紹介した食べ物も水も飲まないでプラーナだけを摂取して生きている方である。
私としては特に誕生パーティーに参加して話を伺うだけのつもりだったのだが、余興として秋山さんの鑑定をすることになり、参加者の前で、デモンストレーションさせて頂くこととなった。
チャートを見ると、ラグナが蟹座のアーシュレーシャで、ラグナロードの月が蟹座のプシュヤに在住している。
アーシュレーシャは何事でも熱中しやすいタイプである。
また世間の道徳や常識に全く囚われないナクシャトラである。
私が以前、鑑定した検証事例でもアーシュレーシャは世間の常識にとらわれないだけに非常に普通でない興味深い人生を歩んでいる。
そして、チャートを見て、非常に興味深かったのは2室にケートゥと金星が在住している配置である。
2室は食べ物とか口から入るものを表すハウスである。
従って、もし2室にラーフが在住していたら、暴飲暴食とかを表すのだが、2室にケートゥが在住していたら、菜食とか少食を表すのである。
但し、秋山さんは、食べ物も水も飲まないで、エーテル界のエネルギーであるプラーナをチャクラから摂取して生きている。
従って、菜食や少食というものを超えて、不食の域にまで達したということである。
仙人が「霞を食べて生きる」という言葉があるが、「霞」、「プラーナ」を食べて生きる人の配置は、2室のケートゥのようである。
そして、私が鑑定して気づいたのは、2015年9月6日からマハダシャー金星期に移行しているということである。
従って、最近、金星期になったばかりだが、過去7年間に渡って、2室に在住するマハダシャーケートゥ期を過ごしてきたのである。
それで、秋山さんに確認してみると、やはり、不食を実践してきたのが、その過去7年間であるということであった。
それで、2室にはケートゥが在住しているが、同時に金星も同室している。
この金星は美食も楽しむことを表している。
秋山さんが著作にも書いていることだが、時々、付き合いで食べなければならないことがあり、そうした場合には皆と同じものを食べるのだという。
従って、全く食べない訳ではないのである。
私の見立てでは、マハダシャー金星期になったので、今後、食べる機会も増えてくるのではないかと思うのである。
また4、11室支配の金星が2室に在住しており、金星からみて2室に惑星集中しているので、今後、有名になり、収入も増えてくるのではないかと思うのである。
実際、最近、秋山さんは各方面からの講演依頼が殺到しており、以前は、お茶会などで気軽に会うことが出来たのが、最近はアポイントが難しくなったのだという。
つまり、今回は誕生パーティーということで、会うことが出来たらしいのである。
おそらく、2015年9月6日からマハダシャー金星期がスタートしているので、それ以降、アポイントが増えてきているものと思われる。
従って、今後は、より知名度が増す中で、不食を通じて、人に教えたりする機会も増えてくるはずである。
然し、皮肉なことに2室に在住するマハダシャー金星期になって、金星からみた2室に惑星が集中しているので、不食で有名になった後は、
不食をする機会が間違いなく減っていくことが予想されるのである。
その人を世間が認知する時(11室)は、その人の業績(10室)は終わっているのである。
従って、世間が認知するタイミングは、常に遅れている。
因みにその後で、その誕生パーティーに参加していた別の方と話す機会があったが、やはり、確認してみると、ラグナからみて2室にケートゥが在住し、土星がアスペクトしている。
昔から食に執着がなく、食べることが嫌いで、栄養は点滴などで取ればいいのではないかと考えていたという。
また前回の不食の話で紹介した不食実践家の山田 鷹夫氏のチャートを見てもそうである。
ラグナの配置は分からないが、月から見て2室にケートゥが在住して逆行の土星が絡んでいる。
従って、不食というのは2室ケートゥの典型的な配置である。
このように不食というのも、ある程度、カルマ的に決まっているのだから、学校などで食べない子供に無理やり食べさせようとするのは間違っていると言わざるを得ない。
因みに私は、2室にはケートゥは在住しておらず、ラグナから見て2室支配の金星が5室に在住し、月、太陽から見て2室には金星が在住している。
ケートゥは特に絡んでいない。
昔から食べ物にはかなり執着がある方である。
最近、不食の話に啓発されて、不食を実践してみたが、暫くして挫折して、なんだかんだと理屈をつけて食べている自分を発見する。
然し、朝、昼など食べないでいると体の調子は良いし、また集中力が高まり、意識がクリアになるのは確かである。
但し、不食を実践していると、体がフラフラになり、体が急速に痩せて、頬もこけて来て、あまり健康的に見えない。
やはり、不食というのは少食が長期間に渡って習慣化し、その上で、自然に不食に至るという形で、展開するのが正しいようである。
それは頑張ったり、目指すようなものではないようである。
今回、このように不食に関して、非常に貴重な経験が出来た。
不食のカルマというものが明らかにあるのである。
不食について その2
2015.10.08
コメント
コメント一覧 (2件)
不食と2室ケートゥの関係に思い当たる体験があったので参考になればと思います
わたしのラーシチャートでは、木星からみて2室にケートゥがありますが
不食に興味をもったのがマハー木星期(去年の10月)に入った直後でした
それまでは過食気味だったので、木星期に入ってから不食を実践したり(挫折したり)している意味が
占星術から読み解くことができて、面白いです
マハダシャー木星期ということになれば、ダシャーラグナが木星になりますので、
そこから2室に在住するケートゥの象意は度々出て来ると思います。
また木星期自体が、精神性に目覚める時期ですので、不食といった考え方に目覚めたり、それまで太っていた方が痩せるなど、大きな体型の変化を経験する方もいます。