ZARD・坂井泉水について



今年に入って、音楽ユニットZARDの坂井泉水を偲ぶ週刊現代の『ZARD『負けないで』がリリースから30年…歌詞もメロディも全部最高だった』や、現代ビジネスの『名曲『負けないで』を生み出した、ZARD・坂井泉水の「知られざる素顔」』といった論評が見られた。


ZARDの代表的な曲である『負けないで』は、誰でも知っており、口ずさむことが出来るほど、有名で、大ブレイクした曲であるが、それを歌っていた坂井泉水(さかいいずみ)のことや、その作詞も坂井泉水が行っていたことなどは、あまり知られていない。


マスメディアにあまり登場せず、露出を控えており、キャラクターや人物としては、目立たなかったが、楽曲が先行して有名になり、彼女の名前ではなく、ZARDのボーカルとして、ZARDとして有名であった。




5ちゃんねるに出生データ(坂井泉水 1967/02/06 12:00 神奈川県 平塚市)がある為、出生図を作成してみると、ラグナは牡牛座ローヒニーである。


時間が12:00というのは、正確なのかよく分からないが、このラグナで正しいと思われた。





何故なら、このようにして、ZARDの坂井泉水を偲ぶような記事が出て来て、再び、注目を浴びていること自体が、土星が10室の水瓶座に移動したことの結果だからである。


10室は、注目を浴びる大舞台であり、誰からも見られ知られる配置である。


記事の中で、坂井泉水の様々なエピソードが語られていて、その人となりに注目が集まっている。


既に亡くなっている人間であってもホロスコープは機能し続けるというのは、知られているが、坂井泉水にしてもこれが当てはまる。




水瓶座の金星 -グループが大事-


彼女が何故、ボーカルとして、主役として目立たずにZARDのユニットの一人のメンバーとして、露出を控えて、グループの中に埋没していたのかを考えると、ラグナロードの金星が水瓶座に在住していたからだと思える。


水瓶座は、グループワークの星座であり、個人の力や個人技よりも、グループ全体として発揮する表現を重視する。


だから彼女は、坂井泉水として自分の名前を売り込むのではなく、ZARDとして有名になったのである。


だからと言って、坂井泉水は、決して、控えめに振る舞う自分に満足していた訳ではないと考えられる。


20代前半まではモデルやレースクイーンとして活動して、普通にメディアに露出する欲求はあったと考えられる。







1991年2月、自身によるソロプロジェクト「ZARD」のボーカルとして歌手デビューを果たしているが、ソロプロジェクトなのだから、別に坂井泉水としてデビューしてもよかったはずである。


然し、あえて、音楽ユニット「ZARD」のボーカルとして、デビューを果たしたのは、水瓶座の金星の特徴かもしれない。


有名になり、スターにはなったが、あくまでもZARDというグループとしてであり、坂井泉水という個人としてではない。



ラグナは牡牛座で、ヴァルゴッタマで、ラグナロードの金星が共に水瓶座に在住していることなどが、効いているのかもしれない。




マハダシャー月期での歌手デビューと楽曲の大ブレイク -ムクタヨーガの発現-


1991年2月にデビューしたのが、ちょうどマハダシャー月期が始まるタイミングであり、「負けないで」をリリースしたのが、1993年1月27日で、月/ラーフ期である。



この月期を通して、音楽ユニットとして大成功を収めたことが分かる。







月は3室の支配星で、8室に在住し、8、11室支配の木星と3-8の星座交換をしており、月は定座に在住しているかのように強いため、ムクタヨーガを形成している。


それで、月期に大ブレイクして、まさに音楽界の女王になったと言える。


但し、月は8室に在住し、8室の支配星と星座交換している為、芸能の世界で、大成功したのだが、引っ込み思案で、陰があるというのは、その為だったのである。


然し、月ラグナから見ても1-8の星座交換をして、8室が強調されて強い為、楽曲の印税収入が入り、1997年の長者番付歌手部門で8位、1999年の長者番付歌手部門で5位となっている。







ここで注意が必要なのは、この月は8室射手座で、プールヴァアシャダー(金星)に在住している。


支配星は、金星だが、同じ金星をナクシャトラとする12室牡羊座のバラニーには、ラーフが在住している。



従って、月期は、この12室に在住するバラニーのラーフの影響も受けていると考えられる。


12室のラーフの特徴は、あれもやりたいし、これもやりたいといった形で、やりたいことは沢山あるが、どれにも上手く手がつけられず、注意が散漫となって、悶々とするような時期である。


楽曲が成功して、印税収入を得ながらも、そうした公の世界に出て行けない、悶々とした気持ちはあったのではないかと思うのである。



ラグナロードの金星は、10室に在住しているが、この金星は、2、5室支配の水星とコンジャンクトしており、2室(スピーチ、声)の支配星が、金星とコンジャンクトしているので、歌手としての成功なのである。


またこの金星と水星は、逆行の高揚した木星からのアスペクトも受けている。



ここで注目すべきは、この金星と水星が、水瓶座のシャタビシャー(ラーフ)に在住していることである。


ラーフは、12室に在住している為、やはり、プライベート環境で悶々として、自分を表現出来ていないという苛立ちや焦りといったものを感じやすい配置なのではないかと思うのである。




露出を控える隠遁的スタイル -金星とラーフによる10-12のナクシャトラ交換-


そして、金星はシャタビシャー(ラーフ)に在住し、ラーフはバラニー(金星)に在住している為、10-12のナクシャトラ交換が起こっている。


これは、基本的に坂井泉水が、スターでありながらも、テレビにも出ず、ライブもやらないといった形で、極端に露出を控えて、生活していたことを意味する配置である。


彼女の仕事場は、楽曲を収録するスタジオ(12室)であり、テレビにも出ず、ライブも行なわないので、そこで仕事が完結してしまうのである。





マハダシャー火星期の闘病生活


月期にブレイクした後、2000年以降、坂井泉水は、子宮筋腫、卵巣のう腫、子宮内膜症と次々に病気を患い、通院の日々が続いたという。



ヴィムショッタリダシャーでは、2001年2月25日からマハダシャー火星期に移行しており、火星は、7、12室支配のマラカで、病気の6室に在住し、ラーフ/ケートゥ軸とコンジャンクトして、激しく傷ついている。



子宮筋腫、卵巣のう腫といった疾患は、泌尿生殖器や婦人科系を表わす金星が表示体となる疾患であるが、火星がケートゥと共に金星の星座(天秤座)に在住して、金星はディスポジターとして、その凶星の影響を受けている。



ナヴァムシャでは、ラグナロードで身体を表わす金星が、やはり、7、12室支配のマラカの火星からアスペクトされている。



火星はルチャカヨーガだが、マラカとしての凶意を強めており、牡牛座ラグナにとってのラグナロードの金星は、ラグナロードであるにも関わらず、機能的凶星で、マラカに分類される惑星である。



その金星が、火星だけでなく、無条件のマラカである土星からアスペクトされており、更にこれも二次的なマラカとなる3室支配の月や8、11室支配の木星からのアスペクトを受けている。



金星は、2つの強力な凶星と、機能的凶星で、マラカでもある月や木星からアスペクトを受けて激しく傷ついている。



これが闘病生活を送った悲劇のヒロインとしての配置かもしれない。







金星は、出生図でもナヴァムシャでもラグナロードで、10室に在住し、1-10のラージャヨーガを形成し、ナヴァムシャでは、ヨーガカラカの土星と相互アスペクトして、1-9、1-10のラージャヨーガを形成しており、注目されるスターの配置を示している。



然し、金星は身体を表わす表示体であり、機能的凶星で、マラカでもあり、それが火星、土星、機能的凶星で、マラカでもある月や木星からもアスペクトされている。



従って、スターであってもこと健康面においては、非常に問題のある配置であると言える。



2006年4月に仕事中に体調が悪化した為、病院で検査を受けて、子宮頸癌が発見されたというが、この時は、火星/金星期である。



アンタルダシャーの金星は、まさに今、見て来たようにナヴァムシャで激しく傷つけられている。



そして、2007年4月には、子宮頸癌を手術して退院した後になるが、肺への転移が見つかり、再入院となっている。



2007年4月は、火星/太陽期である。



太陽は、出生図では4室の支配星であり、4室は肺を表示するハウスだが、マラカの火星からアスペクトされている。太陽はまた身体の表示体である。



また太陽には、8、11室支配のマラカの木星もアスペクトしている。









そして、坂井泉水の最期は謎めいており、wikipediaによると、2007年5月26日午前5時40分に入院先の慶應義塾大学病院内のスロープ状になっている高さ約3メートルの地点から転落し、駐車場で仰向けに倒れているところを通行人に発見されたということである。


死因は、後頭部強打による脳挫傷であり、まだ40歳の若さであった。




この時は、火星/太陽/土星期だったが、火星はラグナから見た7室支配のマラカで、太陽は月から見てマラカの2室に在住し、土星は月から見て、マラカの2、3室の支配星である。



火星は頭部を表わすラグナと、1室(頭部)の表示体である太陽にアスペクトし、太陽はまさに頭部を表わす傷ついた1室の表示体であり、土星は魚座からラグナ(頭部)にアスペクトしている。



ナヴァムシャでは、火星と土星は、ラグナロード(頭)の金星にアスペクトしている。



坂井泉水にとって、火星のマハダシャーの時期は、非常に危険な時期であった。



火星は、マラカの7室と12室(入院)を支配して、病気の6室に在住し、12室にアスペクトバックして12室が強調されているが、そこにはラーフが在住して、閉ざされた環境での葛藤を表している。





ダシャムシャ


もう一つ、ダシャムシャは、彼女の仕事運を非常に明白に示している。







ラグナロードの金星は2室(スピーチ、声)に在住しており、9、10室支配のヨーガカラカの土星と相互アスペクトして、1-9、1-10のラージャヨーガを形成している。



彼女が歌手として、成功したことをよく示している。



坂井泉水は、1991年2月、自身によるソロプロジェクト「ZARD」のボーカルとして歌手デビューを果たしたが、これは歌手として起業(2室)したことを意味している。



2室の金星というのは、歌手にとっての典型的な配置であるが、売れないうちは、スナックなど営業回りをして、売れて来たらディナーショーなどで集客して歌うことを考えると、明らかに歌による起業である。



このダシャムシャで、12室に惑星集中していることは、やはり、彼女が露出を控え、テレビ出演をせず、ライブもほとんどしなかったということの理由になると思われる。



デビューした当時のマハダシャーロードの月は、12室牡羊座のバラニー(金星)に在住しており、支配星の金星は2室に在住し、まさに彼女の歌手としての仕事を表している。



しかし、ダシャムシャで3室支配で12室に在住する月は、いくら歌手として成功したとは言え、やはり12室なのである。



12室で、ラージャヨーガやダナヨーガに連結している為、悪くはなく、歌手として印税収入は得たが、スターであるにも関わらず、どこか露出を控え、隠遁的な生活を送ったのはその為であった。









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