上野千鶴子の強い11室 -ラーフがヨーガカラカになる時-



先日、上野千鶴子のチャートを検討していて、双子座ラグナであることが分ったが、11室のラーフがヨーガカラカであることに気づいた。


ラーフは9室支配の土星と10室支配の木星からのアスペクトを受けており、ケンドラとトリコーナの支配星の両方からアスペクトされている為、ラージャヨーガを形成している。


更にラーフのディスポジターである火星が11室の定座にアスペクトバックすることによって、ラーフも11室支配の火星も強くなっている。


それで11室が非常に強いのである。


一見、11室は強くなさそうであるが、よくよくアスペクトなどを検討すると、11室が強いことが分かる。


上野千鶴子が高い評価を受け、東京大学の助教授や東京大学大学院の教授といった学者にとっての高い地位や称号を得たのは、その為である。





1993年4月に東京大学文学部助教授になっているが、この頃から社会的知名度、ステータスが高まっている。


ダシャーは木星/ケートゥ期であったが、木星は逆行して、11室にアスペクトし、ケートゥはラーフ/ケートゥ軸という形で、11室に絡んでいる。


またケートゥはスヴァーティー(ラーフ)に在住し、その支配星であるラーフが11室に在住していることで、この強い11室の象意が実現したのである。



ナヴァムシャでは、マハダシャーロードの木星は月からみた11室の支配星で、ラグナロードの土星と2室でコンジャンクトして、1-11のダナヨーガを形成している。


アンタルダシャーロードのケートゥは月から見た2室に在住し、ディスポジターの木星はやはり1-11のダナヨーガを形成する強い木星である。



2006年のトリノオリンピックでフィギアスケートで金メダルを取得した荒川静香のチャートでもヨーガカラカのラーフが大きな役割を果たしている。





2021年7月22日付『荒川静香・金メダル取得の秘密』の中でも書いたが、荒川静香は、金メダルが当然に狙えるようなずば抜けて優れた選手という訳ではなかったが、ショート・プログラムで0・71点差の中に3人がひしめく接戦を制し、見事に金メダルを取得した。


ほぼノーミスで、演技をこなし、イナバウワーで観客を魅了し、無難にまとめあげて、金メダルを取得したのである。


これは勝負強さを発揮したとしかいいようがない。







ダシャーは、ラーフ/水星期で、マハダシャーロードのラーフは、9室支配の水星とラグナロードの土星からのアスペクトを受け、ケンドラとトリコーナの両方の支配星からアスペクトを受けて、ラージャヨーガを形成している。


アンタルダシャーロードの水星は、まさにこのラージャヨーガを構成する一部である9室支配の水星である。



一見、パッと見では、この6室に在住するラーフ期に金メダルを取得したのか理解できないが、ラーフがヨーガカラカになる原則を適用し、6室の凶星が勝負強いことを考慮すれば、これは理解することができる。



上野千鶴子の9室と10室の支配星の両方からアスペクトされる11室のラーフを見て、この荒川静香の事例を思い出した。







しかも11室の支配星が11室にアスペクトバックすることで、11室は非常に強くなり、ウパチャヤの凶星であるという点でも批判にも耐えて評価を維持し続ける非常に強い配置である。




2023年3月7日付の朝日新聞DIGITALの記事によれば、現在、中国で、上野千鶴子ブームが起こっており、20万部超えの本も出ているという。



中国で上野千鶴子ブーム、20万部超えの本も 自立を望む女性が共感
2023年3月7日 15時00分 朝日新聞DIGITAL (真田香菜子 聞き手・田中瞳子)

中国の女性の間で、日本の女性学・ジェンダー研究をリードしてきた社会学者の上野千鶴子さん(74)がブームだ。著書の中国語訳が相次いで刊行され、共感の声が寄せられている。背景にある中国女性の「いま」を探った。

北京大卒の女性たちとの対話動画 再生18万回超

 「皆さんは結婚式のとき、この人に一生添い遂げると誓ったんですか?」

 2月中旬、中国の動画共有サイト「ビリビリ」に、上野さんが北京大学出身の30代の女性3人とインターネットで対話する動画がアップされた。上野さんに問いかけられた女性は、笑いながら手で×印を作った。動画ではフェミニズムや女性の生き方に関する熱心なやりとりが展開され、18万回以上再生されている。

 いま、中国の女性の間で上野さんの言葉に関心が集まっている。昨年、『〈おんな〉の思想』『在宅ひとり死のススメ』など新たに7点が翻訳刊行され、年末には映画や書籍を評価する最大級のサイト「豆瓣(ドウバン)」によるブックオブザイヤー1位に、作家・鈴木涼美さん(39)との共著『往復書簡 限界から始まる』が選ばれた。

 同書の主な読者層は都市部に住む高学歴の20~30代女性。レビューには「上野先生は、私の頭の中の混乱やあいまいさを鋭く見抜き、一瞬で霧を晴らしてくれました」「涙が出ました」といった声が寄せられた。中国での発行部数は20万部を超える。実は21年にも、漫画家の田房永子さんとの共著『上野先生、フェミニズムについてゼロから教えてください!』が3位にランクイン。高齢化に直面する社会状況のなか、『おひとりさまの最期』は、中国国家図書館主催の「文津賞」を受賞した。

「フェミニズムの裾野広げた」東大入学式の祝辞

 中国・南京の東南大学副教授で日本民俗学やジェンダー研究に詳しい陸薇薇(ルー・ウェイウェイ)さん(42)によると、上野さんの名前が中国で広く知られたのは2019年春。東京大学の入学式で述べた祝辞が若者に強く支持され、SNSを中心に共感の声が広がった。特に、「がんばってもそれが公正に報われない社会があなたたちを待っています」というフレーズが注目されたという。(略)


これは、現在、ラーフが出生のラーフにリターンし、木星がまもなく4月22日から牡羊座に移動する効果が既に始まっており、水瓶座からアスペクトする土星と共に11室にダブルトランジットが形成されているからである。



この11室へのダブルトランジットには、もちろん出生のラーフのヨーガカラカとしての強さが発揮されているのである。



しかし、興味深いことは、今、上野千鶴子は、日本では入籍問題などでバッシングされている最中なのである。



つまり、高い評価と批判が、共存しており、11室で、ウパチャヤの凶星であるラーフは、打たれ強く、6室支配の火星や8室支配の土星からのアスペクトも受けており、激しいバッシングを受けながらも高い評価を維持し続ける強さを発揮していると言える。




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