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マクロン氏のチャートの非凡性について

2017 4/28
フランス大統領選で決選投票に残って大統領候補に最有力候補として急浮上したマクロン氏のチャートだが、当初、パッと見ではマクロン氏の出生図のどこが素晴らしいのか分からなかったが、調べている途中で、実はとてつもなく素晴らしいチャートだということが分かった。


EmmanuelMacron_chart
マクロン氏はマハダシャーラーフ期の直前(ダシャーチッドラ)からキャリア上の上昇期に入っている。


2008年 ロスチャイルド家のフランスにおける中核銀行たるロチルド & Cieに入行
2010年 副社長格にまで昇進し、一時期の年収は200万ユーロにも上った
2012年 大統領府副事務総長(オランド大統領の側近として)に就任
2014年 第2次マニュエル・ヴァルス内閣の経済・産業・デジタル大臣に就任


つまり、この上昇はマハダシャーのラーフがもたらしたということである。

ラーフは出生図では乙女座9室に在住しているが、ラーフは水星の星座で強くなり、乙女座で定座になるという説もあり、強い配置である。


そして、マクロン氏のチャートではこのラーフのディスポジターとなる水星が木星と星座交換している。

水星は6室の支配星で、木星は12室の支配星であり、6-12の星座交換が成立している。


これは明らかにヴィーパリータラージャヨーガである。


マハダシャーラーフ期にはこのディスポジターの水星が結果を表すため、当然、この水星が木星との間で形成している6-12のヴィーパリータラージャヨーガの効果も発揮するはずである。


ラーフ期の躍進とは、このヴィーパリータラージャヨーガがもたらしたと考えることが出来る。

そもそも星座交換してる惑星は、それぞれがあたかも定座に在住しているかのように強くなるが、その上で、ヴィーパリータラージャヨーガの効果ももたらしている。


また更に付け加えると、この6室支配の水星と12室支配の木星の星座交換に加えて8室支配の太陽がそれに参加している。


従って、6、8、12室のドゥシュタナハウスの支配星の全てがドゥシュタナハウス上で絡むヴィーパリータラージャヨーガが成立している。


その意味で、この配置こそが、マクロン氏の非凡な配置である。


EmmanuelMacron_D9_chart
ナヴァムシャ(D9)の配置を見ても同様で、ラーフは水星の星座である双子座に在住している。

そして、ラグナロードの土星、10室支配の火星、2、11室支配でムーラトリコーナの座にある強い木星からアスペクトされている。

トリコーナとケンドラの支配星からアスペクトされているため、ラージャヨーガの条件を満たしている。


そして、ラーフのディスポジターである水星は4室(王座)で、7室支配の太陽と接合して、4-5、5-7のラージャヨーガを形成している。


従って、この配置があるからこそ、マハダシャーラーフ期になって政府入りし、大統領の側近として大統領府副事務総長に就任したり、経済・産業・デジタル大臣などを務めていたと言える。


そして、もし今回、大統領に就任すれば、行政の最高職に就任し、まさに王座に就くことになると言える。


ダシャムシャ(D10)の配置では、ラーフは2室で減衰しているが、ディスポジターの火星からアスペクトされているため、減衰がキャンセルされており、ラーフが高揚する星座の支配星(金星)はラグナ、月から見てケンドラに在住しているため、減衰をキャンセルする条件が更に2つ加えられ、ニーチャバンガラージャヨーガの成立条件を3つ満たしている。


EmmanuelMacron_D10_chart
これらの配置は非常に強力である。


またこの他にも火星は4、11室支配の火星が7室で減衰しているが、ディスポジターである7室支配の月と星座交換しているため、ニーチャバンガラージャヨーガが成立している。


また減衰する火星のディスポジターである月はラグナからケンドラに在住しているため、その意味でもニーチャバンガラージャヨーガである。



従って、マクロン氏の非凡性は、2つの星座交換と、ヴィーパリータラージャヨーガやニーチャバンガラージャヨーガで表されている。


特にこの3つのドゥシュタナハウス(6、8、12室)が絡み合う、ヴィーパリータラージャヨーガの効果は非常に不可測である。



一見、出生図では、高揚の惑星もなく、また定座の配置すらない(但し、ラーフを定座とする説はある)地味なチャートがこのように実は強力なチャートであったという場合の実例の一つである。


このように意外な非凡性をもたらすのが、ニーチャバンガラージャヨーガ、パラシャラの例外則、ヴィーパリータラージャヨーガなどの二重否定であり、また星座交換なども要注意である。


今回はそうではなかったが、特にニーチャバンガラージャヨーガ、パラシャラの例外則、ヴィーパリータラージャヨーガなどを同時に示している惑星は要注意である。


そして、それらが星座交換などの強い絡みによって形成されている場合などである。



そういう意味で、マクロン氏のマハダシャーラーフ期は全くあり得ないような普通でない上昇をもたらす可能性を持っている。


これまでのラーフ期にもそのあり得ない上昇がもたらされてきたはずである。


この3つのドゥシュタナハウスの絡みによって、もたらされた特別なヴィーパリータラージャヨーガが、マクロン氏の人生において、マハダシャーラーフ期にどのように普通でない上昇をもたらしたか調べてみる価値はありそうである。


一つ挙げるとすれば、マクロン氏は、初選挙がいきなりフランス大統領選であり、「政治の素人」から一躍本命に躍り出たという今回の登場も全く普通でないことは確かである。


また24歳年上の元教え子教師を略奪婚したという経歴も普通でないが、このことで逆に人気が上昇しているという。


つまり、この普通でない結婚も究極的には、今回の大統領選にとってもプラスに働いていることになる。


やはり普通でない上昇をもたらしていることは間違いないと言える。



Macron_photo4



(参考資料)

初選挙がいきなりフランス大統領選——マクロン氏「政治の素人」から一躍本命に
Andree Gorman Apr. 26, 2017, 07:00 AM Business Insider Japan

フランス大統領選の本命に、元投資銀行の銀行マン、エマニュエル・マクロン氏(39)が躍り出た。

4月23日日曜日に行われた第1回投票を勝ち抜き、決選投票で極右政党・国民戦線(FN)のマリーヌ・ルペン党首(48)とフランス大統領の座を争う。候補者の中では最年少で、唯一選挙経験がない。

マクロン氏は、フランソワ・オランド現大統領の下で経済・産業・デジタル相を務めた。だが人々の意識に上るようになったのは、社会党を離れ、親EUで超党派の市民運動「前進」を率い、中道系独立候補として出馬してからだ。

エマニュエル・マクロン氏は1977年12月21日、フランス北部アミアンで生まれた。父親はアミアン大学病院の神経科医ジャン・ミシェル・マクロンさん、母親は小児科医のフランソワーズ・マクロン・ノーグスさん。家族の中で医学の道に進まなかったのは長男のマクロン氏だけで、弟と妹はそれぞれ心臓と腎臓の専門医となった。

型破りのロマンス

2007年、マクロン氏は自らの高校のフランス語の教師だった24歳年上のブリジット・トロニューさんと結婚。故郷の私立のカトリックスクールで2人が出会ったとき、マクロン氏は15歳だったという。

ビジネスニュースサイトIBタイムズによると、若きマクロン氏の知性にひかれたトロニューさんは、こう語ったことがある。「エマニュエルはすべてのスキルが並外れている。私が妻だからそんなことを言うのだと思うかもしれないが、これは教師としての目で見て言っている」

結婚式のスピーチでマクロン氏は家族や友人に、長年にわたって2人の関係を「受け入れ」、「支えてくれた」ことに感謝を表明している。

政治キャリアの始まり

オランド大統領が更迭したアルノー・モントブール経済・産業・デジタル相の後継を、マクロン氏に打診したのは2014年だ。 保護主義者とみなされていた前任者モントブール氏の選挙運動で最も有名なスローガンは、外国製品ではなく国産製品を買おうと呼び掛ける「メイド・イン・フランス」だろう。モントブール氏が経済相を更迭されたのは、オランド政権の緊縮政策をあからさまに批判し、政権にとって脅威となったからだ。

一方、マクロン氏は企業活動重視の親EU派で、ドナルド・トランプ大統領に不安を感じている米国の科学者や学者、実業家らにフランスへの移住を勧めさえする。

経済相を引き継いだマクロン氏に課せられたのは、過去3年間の成長率が0%だったフランス経済の再建だった。

在任時の最大の功績は、経済界寄りの施策を盛り込んだ通称「マクロン法」だ。マニュエル・バルス首相と共に書いたこの法案は社会党政権を企業寄りの政策に導く内容だった。

だが、経済相として初めて提出したこの法案はフランスの社会主義的価値観に相反するとみなされ、国民世論にも議会にも極めて不評だった。

上下両院で反発を受けた同法案は結局、表決を行わずに採択されたものとみなすフランス共和国憲法49条3項を発動して可決されたが、議会ではその正当性に疑問が付された。

マクロン法は、規制緩和により経済を再編し、活性化させるための処方箋だったが、これまでマクロン氏がビジネスの足かせになっていると声高に主張している週35時間労働制については、興味深いことに触れていない。

マクロン氏は異色のキャリアをたどっている。高校時代には科学を学んだが、パリ第10大学では哲学を選んだ。哲学者の卵はその後、国立パリ政治学院を経て、さらにフランス最高学府の双璧の一つ、フランス国立行政学院(ENA)へ進んだ。

卒業後は、投資銀行業務や資産管理サービスをグローバルに行うロスチャイルドに勤務。2012年に離職して大統領府副事務総長に就き、さらにオランド内閣で経済相を務めた。

オランド大統領との関係

オランド大統領とマクロン氏の関係はよく知られている。オランド氏はマクロン氏の助言者だった。2人は2006年に知人を通し知り合い、親しくなったと言われている。

仏ラジオ局Europe1の2015年3月のインタビューで、オランド大統領の再選を望むかと聞かれたマクロン氏は、自分はオランド氏に忠実だと述べ、オランド氏は「本物の候補だ」と語った。

だが1年後、自らの運動「アン・マルシュ!(前進)」を立ち上げたマクロン氏に対し、オランド大統領は 「彼は私の下でチームの一員であるべきだ」と発言している。

「アン・マルシュ!(前進)」

マクロン氏は社会党政権下で経済相を務めたが、大統領選では社会自由主義を掲げ、経済界寄りの中道系独立候補として出馬している。これを社会党に対する造反とする見方は多い。

2016年4月6日、公職選挙の出馬経験がまったくない政治の素人は、故郷のアミアンで自らの党の立ち上げを宣言した。4か月後、マクロン氏は経済相を辞任した。

そして2016年11月初旬、大統領選への立候補を表明。この時、国民の間でマクロン氏はほとんど無名だった。

大統領選どころか自治体首長選挙の経験もなく、無名候補として運動をゼロから始めるのは、フランス政界では極めて異例だ。

だが、彼はそれをものにした。大統領選第1回投票で首位に立ち、決選投票では勝利が予想されている。

マクロン氏のウェブサイトによると「前進」の現在の党員数は20万人とされる。

右でも左でもない

一匹狼、反既得権益層といったイメージをマクロン氏は打ち出している。米国のトランプ大統領同様、マクロン氏の成功の一端は政治的エリートではないことが理由だ。

自らの立ち位置を政治的中道に置き、左派と右派双方の穏健派に支持を訴えかけている。対照的に今回の他の候補たちは、各党の中の極端な主張を展開する候補だった。

例えばブノワ・アモン前国民教育相は32時間労働制を訴え、社会党の中でも急進的だった。一方、右派・共和党のフランソワ・フィヨン前首相は、カトリック信者であることや古風な家族観を打ち出し、国民戦線の支持者の取り込みを図った。

数度のテロ攻撃にさらされ、国民世論が揺らぎ分断している今のフランスの政治状況を鑑みれば、中道に立つマクロン氏は魅力的な選択肢に映るかもしれない。

マクロン氏は選挙演説でも、政治的レッテルや党派の垣根を超える野望を見せる。リヨンでの演説ではこう宣言した。「フランソワ・ミッテランが亡くなる数週間前、彼の欧州に関する演説に感動するために、左派である必要があっただろうか? ヴェル・ディヴ事件追悼式でのジャック・シラクの演説に誇りを感じるために、右派である必要があっただろうか?どちらでもない。フランス人であればいいだけだ」

フランス政界の新星か、単なる幸運か?

主流政党との距離感や、政界の新顔であることは、マクロン氏にとって強みとなるだろう。時に物議を醸してきたライバルたちと一線を画したことは追い風となった。

FNのルペン党首は反移民政策を掲げ、父親は人種差別によって何度か有罪判決を受けるなど賛否が分かれる人物だ。

無傷ではないマクロン陣営

マクロン陣営とてスキャンダルが全くないわけではない。経済相在任時に米ラスベガスでメインスピーカーとして登壇した家電見本市「CES」をめぐっては、広告代理店ハバス が、CES開催の大型契約を入札なしで獲得したのではないかという疑惑が浮上し、2017年3月14日に捜査が開始された。

昨年の米大統領選の候補だったヒラリー・クリントン米元国務長官と親しいとされていることも、仏メディアの一部では不評だ。選挙運動への公金流用疑惑もある。

2月上旬にはマクロン氏の一番の側近がロシアを非難し、同国がハッキングを通して仏大統領選に介入し、国営メディアで親EU派であるマクロン氏に関する偽ニュースを広めていると述べたことも波紋を広げた。

大統領選を通じてマクロン氏は、「第三の候補者」をアピールしてきた。だが、スキャンダルによるフィヨン元首相の失速により、マクロン氏への支持は急上昇した。

39歳の元銀行マンはマリーヌ・ルペン氏と決選投票を戦う。政界において真価を問われたことのないマクロン氏にとって、大統領選に勝利してもそこからが苦しい戦いの始まりとなるだろう。だが、もしも当選すれば、目覚ましい勝利には違いない。

[原文:Meet Emmanuel Macron, the 39-year-old former investment banker tipped to beat Marine Le Pen in the French election]

(翻訳:Tomoko.A)
参照元:初選挙がいきなりフランス大統領選——マクロン氏「政治の素人」から一躍本命に
Andree Gorman Apr. 26, 2017, 07:00 AM Business Insider Japan

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