
京都アニメーションの放火犯・青葉真司の出生図のラグナが射手座で、ナヴァムシャのラグナが蟹座ではないかとのコメントを頂いたので、これらのラグナについて検証してみたいと思う。

結論としては、射手座ラグナ、そして、ナヴァムシャのラグナは蟹座で正しいと思われる。(特にこれら以外のラグナは思いつかない)
これらのラグナを検証して、若干、気づいた点について補足したいと思う。
まず、青葉真司は、2009年に茨城県内の郵便局に就職しているが、この時、射手座ラグナだと、月/金星期で、次が月/太陽期である。
月から見ると、金星は10室に在住して太陽とコンジャンクトし、太陽は月から10室に在住している。
従って、この時期に公務員になったことがよく理解出来る。
牡牛座の金星と太陽なので、郵便局のゆうパックなどの物流の仕分けなど、物品の管理の仕事ではないかと推測できる。
青葉真司は、2012年6月20日コンビニ強盗を行ない自ら出頭しているが、『オウム事件の高橋容疑者のように逃げられないと思った』という不可解な供述をしている。

この時、火星/ラーフ期であるが、火星は5室支配で8室で減衰しており、思考の混乱を表わしている。
8室は中毒症状、妄想なども表わすと思われ、特定の観念に囚われる状態も表わしていると思われるが、上記の不可解な供述がそれを表わしている。
またこの火星が2室にアスペクトしているため、この思考が言葉にして現れたのである。
アンタルダシャーは10室に在住するラーフであるが、ラーフのディスポジターである水星は5室に在住している。
この水星が5室に在住する配置は、小説を書く才能などを表わす配置ではないかと思われる。
但し、彼は、小説を京都アニメーションに投稿してボツにされたと思わせるような内容を5chに書き込んでいたという。
もしそれが本当だとすれば、5室に在住する水星は、5-10のラージャヨーガを形成し、文筆の才能を表わしているが、ディスポジターの火星は8室で減衰しており、彼の才能は、最終的な結果としては、京都アニメーションが彼の小説のアイデアを盗んだという妄想に発展したことを表わしている。
この辺りのディスポジターの繋がりが非常に興味深い。
文才があり、小説も書いたが、最終的に京都アニメーションにボツにされ、被害妄想に発展し、犯罪(放火)に帰結したのである。

両親が幼少時に離婚したというが、3歳から17歳ぐらいまでマハダシャー金星期である。
2室支配の土星は8室支配の月とコンジャンクトし、火星、ラーフに囲まれてパーパカルタリヨーガを形成し、激しく傷ついている。
つまり、2室の支配星が激しく傷ついている場合、家族(両親)が壊れるのであるが、この傷ついた2室支配の土星が金星にアスペクトしているので、このマハダシャー金星期に両親が離婚したのではないかと考えられる。
また青葉真司は、兄と妹の3人きょうだいだったというが、3室には3室支配の土星がアスペクトバックしており、3室の支配星が自室にアスペクトしている場合、弟妹が存在する配置である。
また3室には、表示体の火星と木星がアスペクトしているが、これらのアスペクトも弟妹の存在を表わす配置である。
また同じように11室には、表示体の木星がアスペクトしており、11室の支配星は定座で強く、兄姉の存在を示唆している。
高校卒業後に埼玉県の非常勤職員として働いたのが、おそらくマハダシャー太陽期であるが、ナヴァムシャが蟹座ラグナだとすると、10室支配の火星に太陽がコンジャンクトし、この頃、公務員として働いたことが説明できる。
また青葉真司は、2006年春に警察沙汰を起こしているが、“下着泥棒”の容疑で、部屋で寝ている所をそのまま起こされて警察に連行されたようである。
2006年春というと、月/土星期であるが、土星は8室の支配星で、拘束や中断など、突然の変化を表わしている。

警察が突然、自宅に踏み込んで来て、寝ている所をたたき起こされて警察に連行されるというのは、まさに8室支配の土星が10室に在住する配置ではないかと思われる。
またその時に近所の人に見られたり、知られたり、世間に目立って(10室)しまい、また警察関係者に自宅を荒らされたのは、8室支配の土星が4室にアスペクトしているからである。
そして、事件後、アパートの部屋を引き払う際に離れて暮らしていた母親が家賃補填してくれたのは、8室支配の土星が減衰して、パラシャラの例外則、ニーチャバンガラージャヨーガを形成している為ではないかと思われる。
だから不労所得(8室)を得たのである。
また青葉真司は、コンビニ強盗を起こした後、厚生保護施設に入寮していたが、2016年7月頃に退寮し、その後はさいたま市のアパートに居を移したというが、生活保護のもと訪問看護を受けていたという。
この更生保護施設に入寮していた頃が火星期で、生活保護を受けながらさいたま市のアパートに暮らしていた時が、ラーフ期である。
ナヴァムシャを見ると、火星は8室支配で減衰して、パラシャラの例外則、ニーチャバンガラージャヨーガを形成する土星と星座交換し、ラーフは、この土星とコンジャンクトしている。
従って、この8室支配の土星の恩恵で、不労所得で生活していたと考えられる。
そして、今回、放火の凶行を犯したのは、ラーフ/ラーフ/水星期である。

ラーフは出生図で10室に在住し、ディスポジターの水星は5室に在住して、5-10のラージャヨーガを5室で形成している。
そして、プラティアンタルダシャーの水星は、5-10のラージャヨーガを5室で形成している。
然し、水星のディスポジターの火星は5、12室支配で8室に在住し、水星のナクシャトラに在住している。
ここで、青葉真司が放火を行なった動機が、京都アニメーションに小説を投稿してボツにされた恨みであることが、非常に興味深い点である。
小説を書いて投稿し、それが没になって、被害妄想となり、復讐へと発展したのが、5室の水星、そして、そのディスポジターの5、12室支配の火星が8室に在住するというディスポジターの連携を明らかにストーリーとして表している。
ナヴァムシャで見ると、ラーフのディスポジターの火星が5、10室支配で、7、8室支配の土星と星座交換し、木星や太陽とコンジャンクトして、ラグナやラグナロードの月にアスペクトしている。
ラグナやラグナロードの月にアスペクトしているので、青葉真司本人自身も火傷を負って意識不明の重体なのである。
このように射手座ラグナという前提で、出来事をトレースすると、この射手座ラグナ説で間違いないように思われる。
因みに私はまだ本格的に青葉真司のラグナの特定に取り組んではいなかったが、このラグナが特定できたかどうか不明である。
青葉真司は、結婚もしておらず、子供も誕生していない。分かりやすい大きな人生の出来事がないのである。

従って、今回の放火事件と、過去のコンビニ強盗、妹と兄の存在、両親の離婚、郵便局や公務員として働いていた事実、厚生施設に収容されていたり、生活保護を受けていた事実などから推測するしかない。
今回の放火事件での壮絶な暴力は、ナヴァムシャのラグナから見た7室への火星の在住、そして、6室への惑星集中が関係していると思われる。
7室に絡む火星は、通常、妻虐待の配置と言われ、またマンデン占星術では7室は戦争のハウスである。
また6室に在住する火星は敵を粉砕する配置であり、6室で減衰する木星も敵の粉砕を表わす配置である。
また月ラグナから見てラグナロードの太陽が6室に在住する配置もウパチャヤの凶星で、敵に対して強い配置である。
従って、青葉真司のナヴァムシャで月ラグナから見て6室への惑星集中は徹底した暴力を表わしている。
例えば、金正恩(獅子座ラグナに修正)のチャートの6室に火星や惑星の集中があるが、金正恩の徹底した暴力を見ればそれが分かる。
6室の火星はその他、大量の粛清を行なったレーニンの出生図でも蠍座ラグナで6室に火星が在住している。
青葉真司のラグナロードの木星が双子座のアールドラーに在住していることも要注目である。
アールドラーは天才的な悪人か、世界に革命を起こすような革命家のどちらかになるような性質がある。
浄化のために徹底的に汚れる性質がある。
従って、青葉真司の起こした事件は、世間に問題提起を促し、今回、首相や国連までが事件にコメントしているのである。
やはり、現時点での情報ではD1射手座ラグナ、D9蟹座ラグナの線が濃厚だと思いますよね。
この青葉真司の事例はD9の重要性を示していると思います。