冨永愛 -アジア発ランウェイモデル-



最近、モデルの冨永愛が、youtubeの対談番組に登場したり、またNHKのドラマで、8代将軍・徳川吉宗を演じるということで話題になっている。





男女が逆転して、徳川吉宗が女性だったらという興味深い設定になっている。


“男女逆転”「大奥」徳川吉宗役の冨永愛、出演時の結い髪にファン興奮「カッコ良すぎます」「上様ー!!」
2023年1月10日 7時15分スポーツ報知

モデルの冨永愛が9日に自身のインスタグラムを更新。ドラマ収録時のヘアスタイルを公開した。

 10日から放送されるNHK系ドラマ「大奥」(火曜・午後10時)で、8代将軍・徳川吉宗役を演じる冨永は「放送内でもあまり出てこない結い髪」姿を披露。「乗馬のシーンはこれです」とドラマ出演時の様子を紹介した。

 冨永の“将軍”姿にファンからは、「愛さんカッコ良すぎます!必ず絶対観ます!!!頑張ってくださいね!!」「上様ー!!」「めちゃくちゃ素敵です、殿!!」「黒い髪が綺麗」「かっこよきです」などの声が寄せられている。

冨永愛は、寡黙な印象で、どんなことを考えているかよく分からない所があり、またモデルの世界で華々しく活躍している為、どこか遠い別世界の人間という印象が強い。





然し、2014年10月29日に出版した『Ai 愛なんて 大っ嫌い』という自伝を読むと、全くそうしたイメージとは異なることに驚く。


この自伝の中で、幼少期から家が貧しく、学校では背が高いことで虐められて、そうした自分を虐めた奴らに対して、「ぶっ殺してやる」という反骨心で生きて来たことを明らかにしている。


幼くして両親が離婚し、父親不在であり、母親は、引っ越しを繰り返し、パートナーの男性(見知らぬおじさん)が次々と入れ替わり、一緒に暮らしたり、別れたりを繰り返していた。


中学までは虐められていたが、高校時代から不良となり、スカートの丈を短くして、ロングソックスで、煙草(ホープ)を吸って、学校で注意されると、机をひっくり返して、教室から出ていくといった学校一番の不良だったという。


然し、この頃、姉がモデルに応募してくれて、高校時代からモデルの仕事が入るようになり、それが母親からの経済的、心理的な自立への契機になったようである。



彼女は、モデルのバイトで稼いだお金を母親に渡して、家を助けようとしたが、母親は全く感謝せず、それを突き返したり、モデルの仕事にも反対するような理解のない母親だったようである。



そうした厳しい家庭環境で生まれて、それで、ニューヨークに渡って、モデル事務所に所属して、自分の実力で、道を切りひらいたのである。


そうした生い立ちの物語が語られているが、モデルの仕事でもアジア人として差別されたり、そこでも苦労をするが、その度に「ぶっ殺してやる」というキーワードが出て来る。


自分を差別し、虐めた者たちを成功して、見返してやるという、その復讐心だけで、生きてきたようである。


そして、モデルの世界の関係者たちのモデルを「物」として扱うような態度に憤慨し、モデルの世界で活躍はしているが、モデルの世界にいる人間たちを嫌っているという、非常に複雑な事情も見えてくる。


冨永愛の人生は、全くよい家柄のお嬢様が、親の七光りで、モデルの世界に入って活躍したといったことではなく、どん底の泥沼から這い上がった成り上がりのサクセスストーリーである。



こうした冨永愛の人生に非常に感銘を受けたが、占星術的にどのように描かれているのかについても明らかにしたいと思った。



それで、プロフィールから過去の人生の出来事を検討した上で、おそらく獅子座ラグナではないかと思われる。





冨永愛は、1982年8月1日生まれで、wikipediaでは、神奈川県相模原市で出生とされているが、自伝では、生まれた場所は、神奈川県川崎市有馬となっている。

出生時間は、00:00:01に設定すると、月は蠍座27°15’付近で、ジェーシュタで減衰しており、出生時間を5:35:28まで進めると、月は、射手座のムーラに移動する。



それで獅子座ラグナに設定すると、過去の様々な出来事が説明できるようである。



例えば、冨永愛は、妹と姉がいるが、父親が違うのだという。



獅子座ラグナから見ると、妹弟の表示体である火星が3室に在住し、姉兄の表示体である木星が11室にアスペクトしている。


3室の支配星である金星がラーフ/ケートゥ軸と絡み、11室にラーフ/ケートゥ軸が絡んでいる為、それで、妹と姉は、父親が違うのではないかと思われた。


但し、ここでは3室の支配星が11室に在住しており、兄弟姉妹の中で、最年長か最年少という原則が働いていない。(この辺りは要チェックである)




マハダシャー金星期 -ランウェイモデルとしての成功 ―


獅子座ラグナだと、1988年11月からマハダシャー金星期に移行して、金星は3、10室支配で11室で、ラーフ/ケートゥ軸と絡み、12室支配の月と相互アスペクトしている。


この辺りが、金星期からモデルの仕事を始めて、海外で活躍するようになった理由ではないかと思われる。


冨永愛は、モデルとしてデビューしていきなり高い評価を得て、ニューヨークに渡ってからもオーディションを受けて、最初のニューヨークコレクションで、13のショーの出演を勝ち取り、ニューヨークの新聞で、「―新星の登場。まったく英語の喋れない18歳の日本の女の子がニューヨーク・コレクションでデビューを果たした。これからが非常に楽しみな逸材である。」と大きな記事で取り上げられ、一夜にして、冨永愛の名前が、ファッション業界の中に広がったという。


そして、新人としては異例ともいうべき、ラルフ・ローレンのショーへの出演が決まったのだという。



このように最初からいきなり高い評価を受けられるのは、3、10室支配の金星が11室に在住しているからである。


そして、何故、海外での活躍なのかと言えば、金星が外国を表わすラーフ/ケートゥ軸と絡み、12室(海外)支配の月と相互アスペクトしているからである。


3、10室支配の金星は5、8室支配の木星のアスペクトを受けて保護されており、6、7室支配の土星のアスペクトも受けて、若干、傷ついてもいる。



冨永愛は幼少期に両親が離婚し、家庭環境が厳しかったのは、2室に6、7室支配の土星が在住し、2室支配の水星が12室に在住しているからである。


小学校では、「ほとんどひとことも口をきかず、ひとりにされるくらいなら、自分からひとりになったほうがマシだと思った」という。






8歳までは、ケートゥ期で、ケートゥは、12室支配のケーマドゥルマヨーガの月とコンジャンクトしている為、ほとんど口をきかず、自分からひとりになることを選んだようである。



そして、金星期になった後の1997年(15歳)の金星/ラーフ期に姉が読者モデルに応募して、ボン・イマージュに所属し、雑誌『プチセブン』のモデルとなっている。



金星/ラーフ期はデビューの時期であり、キャリア上の上昇の最初のタイミングである。



2年後の1999年(17歳)に同じく、金星/ラーフ期だが、高校の制服を着た写真が雑誌『ヴォーグ』に掲載され、その写真を見た海外のファッション関係者に誘われ、本格的に世界で活動を開始している。






そして、2001年にニューヨークコレクションで、ランウェイモデルとしてデビューしているが、これが金星/木星期である。



アンタルダシャーの木星は舞台芸術の5室を支配し、3室(芸能)から11室に在住する3(芸能)、10室(キャリア)支配の金星にアスペクトして、マハダシャーロードの金星と絡んでいる。


その当時、ニューヨーク、ミラノ、パリのコレクションに登場することが一流のモデルの証だったというが、アジア人では、冨永愛ぐらいしかいなかったという。





結婚、出産、離婚


獅子座ラグナに設定すると、結婚、出産、離婚も説明することができる。





結婚


2004年10月にパリ在住の日本人パティシエと結婚しているが、この時は金星/土星期である。





金星は、結婚、配偶者の表示体で、土星は7室の支配星で、結婚生活の2室に在住し、結婚の時期である。



おそらくナヴァムシャのラグナもこれを参考に検討することができるが、取りあえず、先に進むと、この時のトランジットは以下のような配置であった。






土星が、12室から7室の支配星にアスペクトして、木星は2室をトランジットして、7室の支配星にコンジャンクトしている。


その他、火星、水星、太陽なども7室の支配星にコンジャンクトしている。


結婚生活の2室と7室にダブルトランジットしている。




因みにこのパティシエの男性は、パティシエとして成就する夢があったが、冨永愛のコレクションに同行し、誕生した子供の面倒などを見たという。


その過程で、パティシエの夢は断念せざるを得ず、冨永愛の為に自分を犠牲にした形となり、それで、関係が上手く行かなくなり、破綻したと自伝では説明されている。


実際、7室の支配星が2室に在住したり、2室にダブルトランジットしている状態は、冨永愛の方が、パートナーよりも優位に立っており、パートナーを囲うような関係性である。


そして、この時、2室にダブルトランジットが生じていることから、まさに冨永愛の方が、力が上で、相手を支配していたのである。


その為、相手の男性が、冨永愛のコレクションに同行して、冨永愛を支える形となった。


実際、冨永愛の方は、一流のモデルになっており、相手の男性は、見習いのパティシエで、まだ成功おぼつかない状態であり、明らかに力関係に差があることが分かる。


結局、この男性に対して、冨永愛の方から、離婚を申込み、相手の男性は、離婚したくないと言ったが、離婚に至ったようである。





出産


そして、2005年3月27日に長男が誕生しているが、この時、金星/水星期である。







サプタムシャを見ると、金星は5室の支配星で、水星は9室の支配星である。



あるいは、ラグナの多少の微調整によっては、金星は9室の支配星で、水星は5室支配で5室に在住する形となる。



いずれにしても、子供の誕生のタイミングである。





トランジットを見ると、土星が5室にアスペクトして、木星は乙女座で逆行して、5室にアスペクトし、5室にダブルトランジットしている。





離婚


既に上述したが、結婚して子供も誕生したが、結局、このパティシエの男性とは、2009年4月20日に離婚に至っている。





ダシャーは、太陽/月期であったが、太陽は12室(7室からの6室)に在住し、月は12室の支配星(7室からの6室の支配星)で、ケートゥ(12室、別離の表示体)とコンジャンクトしている。





トランジットを見ると、ラーフ/ケートゥ軸が6-12室の軸を通過し、木星が6室で、土星がラグナで逆行して、12室から6室にアスペクトし、6室と12室にダブルトランジットしている。






引退後の活躍


そして、この太陽期になって暫くしてからの2010年3月9日、ランウェイモデルとして、デビューした10年後にコレクションからの引退を宣言している。



この時が、太陽/ラーフ期である。



やはり、冨永愛のランウェイモデルとしての最も輝いた時期は、マハダシャー金星期であったと思われる。






その後、太陽期に移行して、周囲に自分と同じ時期にランウェイにデビューしたモデルたちがいなくなっていることに気づき、年齢的に自分も引退の時であることを悟ったようである。



太陽自体が、12室(引退)に在住しているが、マハダシャーロードの太陽から見て、ラーフは、12室(引退)に在住している。




但し、引退を宣言した翌年、2011年には、WFP国連世界食糧計画のオフィシャルサポーターや、国際協力NGO ジョイセフ (公益財団法人)のアンバサダーとして社会貢献活動を行っている。



この時、太陽/木星期であり、太陽から見て、木星は9室(社会貢献、奉仕)支配で4室に在住し、5、10室(仕事、使命))支配のヨーガカラカの火星とコンジャンクトしている。





太陽は、ナヴァムシャでは定座の火星とコンジャクトして、強力であり、この公権力を表わす太陽期に政府の高官や公的団体の指導者から引き立てを受けたことが分かる。





その他のダシャーの流れ


因みに2005年3月27日に長男が誕生した時、金星/水星期だったが、翌年2006年には、パティシエの夫の助けを得て、早くも春夏コレクションで復帰している。


2007年も同じく、金星/水星期で、「痩せすぎモデル問題」で、冨永愛もショーに出演できる数値を満たしておらず、いくつかのショーの出演をキャンセルされたという。


この水星期は、2、11室支配で、12室に在住している為か、出産や「痩せすぎモデル問題」でショーの出演をキャンセルされ、収入の手段を失ったようである。





実際、冨永愛は、マハダシャー太陽期になって、仕事のやり過ぎで、息子の面倒を見てあげられないことに悩んでいた。


それで、結局、太陽期になってから、コレクションを引退し、次の月期も12室の支配星であることから、息子との時間を大事にするために仕事をセーブして来たのである。



それで、マハダシャー月期に移行する2014年11月以降から、今までの間、活動を控えめにして、子育てに静かに取り組んで来たのだと思われる。



月はケーマドゥルマヨーガで、12室の支配星でもあることから、仕事をバリバリして稼ぐというよりも時々、依頼された仕事をする程度で、月が5室に在住する意味は、子育てに取り組んだことを意味している。


経済的にも出費や持ち出しが増えたと考えられる。


但し、12室支配の月は、3、10室支配で11室に在住する木星と相互アスペクトもしている為、子育ての合間にモデルの仕事は継続してきたということである。





マハダシャー火星期へ


それでは何故、最近になって、冨永愛が活発に活動し始めているかと言えば、おそらく月期も残り1年くらいになり、マハダシャー火星期に移行するダシャーチッドラに入ったからである。


月期は10年間ある為、ダシャーチッドラに入るのは、2023年11月ぐらいからである。


少し早めだが、今は、月/金星期であり、アンタルダシャーが金星期で、そして、マハダシャーロードの月と相互アスペクトしており、ドラマの仕事など、3、10室支配で11室に在住し、5室にアスペクトし、5室支配の木星から3室からアスペクトされている金星に象徴される芸能活動が活発化して来たからである。


NHKのドラマ「大奥」で徳川吉宗役を演じるのは、その辺りの金星の象意が、顕現しているように考えられる。


月/金星期は、マハダシャー月期の最後から2番目のアンタルダシャーであり、このくらいから徐々に火星期の象意が感じられる時期である。


月/金星期の効果と、マハダシャー火星期へのダシャーチッドラの効果が表れ始めたと考えられる。






火星は4、9室支配のヨーガカラカで、5室支配の木星と3室(芸能)でコンジャンクトし、火星から見て、10室支配の月が3室に在住し、ラグナロードの金星と相互アスペクトしている為、これから芸能活動を活発化させるということなのである。



火星は、月から見ると5室支配で、1、4室支配の木星と11室でコンジャンクトして、1-5、4-5のラージャヨーガを形成しており、基本的に高い評価を得られる時期で、木星のサポートを得て、非常に活動的になる時期ではないかと考えられる。





マハダシャー月期 ― 子育てと内省の時期 ―


マハダシャー月期に入る2014年11月頃は、ちょうど、「i 愛なんて 大っ嫌い」という自伝を出版した頃である。



月は、ムーラに在住しており、哲学的に根本を探究するナクシャトラである。






自分が生まれてきた理由、生きてきた意味などを内省する時期である。



彼女は、長渕剛がメンターらしく、長渕剛の勧めもあって、これまでの自分を振り返り、自伝としてまとめたようである。



まさに5室で、ケートゥとコンジャンクトするムーラの月が、幼少期の微妙な心の軌跡を振り返った素晴らしい作品を生み出したのである。



自伝「i 愛なんて 大っ嫌い」は、まさに冨永愛の5室で、微細な識別力を表わすケートゥとコンジャンクトする12室(モクシャ:解脱)支配のムーラの月が生み出した作品である。



幼い頃、自分を虐めた人間たちを「ぶっ殺してやる」と復讐心に燃えて、成功して、こいつらを見返してやると、怒りが彼女を突き動かして来た。



然し、この本の最後では、そうした「ぶっ殺してやる」という復讐の感情がいつの間にか消えて、母親や父親、息子に対する感謝の気持ちが芽生えていることで、結んでいるのである。



自分が貧しい家庭環境で生まれたことに意味を見出し、だからこそ、成功出来たのだと解釈し、自分の人生の意味についての悟りに到達している。






11室 ― 高い評価、称号 ―


冨永愛が、獅子座ラグナで正しいと確信したのは、彼女が、受賞をした時期に11室にダブルトランジットが成立していることを確認した時である。





例えば、冨永愛は、2001年に第45回FEC モデルオブザイヤーを受賞している。


この時、金星/木星 もしくは、金星/土星期で、金星は、11室に在住し、木星は11室にアスペクトし、土星も11室にアスペクトしている。


トランジットを見ると、以下のような配置となっている。





FEC モデルオブザイヤーは、6月半ば頃に発表があるようだが、2001年6月16日のトランジットを確認すると、ラーフ/ケートゥ軸が、5-11軸をトランジットし、木星が11室を通過して、土星が11室の支配星にアスペクトして、11室にダブルトランジットしている。


そして、火星も蠍座から11室にアスペクトしている。


そして、更に11室支配の水星が、11室を通過し、ラグナロードの太陽が、11室を通過している。



まさに受賞したり、称号を得るタイミングである。





2003年には、第46回FEC 特別賞受賞、日本タンナーズ協会レザーニスト賞受賞、第32回ベストドレッサー賞受賞などを受賞しているが、この時は、金星/土星期である。






土星は出生図では11室にアスペクトしているが、ディスポジターの水星はラグナロードとコンジャクトする11室の支配星である。


また土星は、ナヴァムシャにおいて、月から見て、11室支配で5室に在住し、11室にアスペクトバックしていることも影響していると考えられる。





トランジットを見ると、木星が11室の支配星とコンジャクトし、土星が11室を通過して、11室にダブルトランジットが生じている。



そして、ラグナロードの太陽は、11室を通過して、月は5室から11室にアスペクトしている。



11室にダブルトランジットしていることから、受賞したり、称号を得るタイミングである。





更に2004年にもIntercoiffure Awards Tokyo 2004 を受賞しているようだが、この時も金星/土星期である。





トランジットを見ると、木星が獅子座で逆行して11室の支配星と絡み、土星が11室を通過して、11室にダブルトランジットしている。


そして、火星も11室を通過している。




2003年と2004年は、金星/土星期だったが、アンタルダシャーロードの土星が、11室をトランジットしていることは重要である。





2007年にチャイナ・ファッションアワードモデル・オブ・ザ・イヤーを獲得した時は、金星/水星期だったが、金星は11室に在住し、水星は11室の支配星である。





この時、トランジットの土星は獅子座で逆行して、11室の支配星に絡み、木星は11室の支配星にアスペクトして、11室にダブルトランジットが生じていた。



そして、火星は、蠍座から11室にアスペクトしている。



ラグナロードの太陽と、11室の支配星が、射手座から11室にアスペクトしていることが分かる。




そして、2012年に世界で活躍し『日本』を発信する日本人プロジェクトにより、内閣府から世界で活躍し『日本』を発信する日本人の一人に選ばれている。





トランジットを見ると、2012年1月1日の時点で、木星が月から11室にアスペクトし、土星が月から11室を通過し、月から11室にダブルトランジットしている。




このように見て来て、受賞したり、称号を得たタイミングは、明らかに11室にダブルトランジットしていることが分かる。




これは獅子座ラグナでなければ不可能である。






ナヴァムシャのラグナ


因みにナヴァムシャのラグナはどこになるかだが、冨永愛は、金星/土星期に結婚している。





そのことから考えると、ナヴァムシャのラグナは蠍座ではないかと思われる。



蠍座ラグナであれば、金星は7室支配で恋愛の5室に在住し、ラーフ/ケートゥ軸とコンジャンクトしている。



土星は3、4室支配で10室に在住し、4室にアスペクトバックし、7室にもアスペクトしている。



4―10軸の支配星、在住星の時期は、結婚しやすい時期と言われている。



太陽/月期に離婚したことは、太陽が6室の支配星とコンジャクトし、月が6室に在住していることで説明することができる。



ナヴァムシャのラグナについては、はっきりしない為、出生図のラグナのナクシャトラと共に更に検討が必要である。






ニューヨークへの飛翔


因みにダシャムシャを見ると、射手座に月、ラーフ、金星、土星、木星が惑星集中している。






この配置が、貧困のどん底生活から、世界の一流のモデルの世界に飛翔させた配置である。



射手座は、上昇と下降の星座であり、まさに冨永愛の人生では、上昇が起こったということができる。











冨永愛は、寡黙で、見た目には決して、楽天的なパーソナリティーには見えない。


顔つきからも陰鬱な印象を与えるのは、6、7室支配の土星が2室に在住しているからである。


両親が離婚して、幼少期の家庭環境が、厳しかったのも6、7室支配の土星が2室に在住しているからである。


然し、2室はそれ程、人生全体に大きな影響を与えるとは言えないかもしれない。


もしその他の配置が良ければ、十分に挽回できるのである。


それは、例えば学習などにおいてもそうである。



冨永愛の場合、3、10室支配の金星が11室に在住し、そこに5室支配の木星がアスペクトする配置が素晴らしい配置である。


また4、9室支配のヨーガカラカの火星が、もう一つのトリコーナの支配星である5室支配の木星と3室(芸能)でコンジャンクトしている配置も素晴らしい配置である。


木星と火星は、月から見ると、11室でラージャヨーガを形成している。



従って、チャートを全体的に見ると、非常にパワフルで才能に恵まれたチャートである。


ただ2室が傷ついていた為に家庭環境が厳しかったり、ラグナロードと、2、11室支配の水星が12室に在住している為、引きこもりがちで、友達もいなかったというのは、この配置の為かもしれない。


そして、ケーマドゥルマヨーガの為、孤立しがちで、自分から孤独を求めた面があったのである。


然し、ランウェイモデルとして、オーディションを受ける時も、担当者が、ふんぞり返った態度で接する時に逆にふんぞり返った偉そうな態度で、応じたりすることがかえって高評価を得たようである。


そうした態度は、おそらく、ラグナが獅子座で、月も射手座であり、またナヴァムシャのラグナが正しければ、太陽、火星がラグナに在住し、ラグナでルチャカヨーガが生じている配置がもたらしたと考えられる。


一流の世界で、決して、気持ちでは負けていなかったということである。



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コメント

コメント一覧 (4件)

  • 秀吉先生、

    冨永愛というと、塩屋瞬(1982年6月7日 石川県 金沢市)に園山真希絵(1978年1月5日 島根県 出雲市)との二股かけられてフライデーの記事に載ったことで世間では知らなかった人も知るようになった(フライデーの記事、2012年4月20日発売)と思いますが、

    これなんか、やっぱり何かのニーチャが働いてたんですかね?災い転じて福となすパターンですが…

    あと、このこと自体、園山真希絵の画策した売名行為の自作自演ということが言われてませが(当時冨永愛は、友達ぶって愛ちゃんが可哀想と言う園山真希絵のことを、Twitterのフォロワーからの質問に、「違うって(友達じゃない)」とレスしてたのを覚えています。

    これなんかも、やっぱり12室の隠れた敵…からのニーチャとかですかね?
    • そんな興味深いゴシップがあったとは知りませんでした。

      その二股事件が起こった2012年4月前後は、太陽/土星期で、

      第3レベルまで見ると、太陽/土星/金星 or 太陽 or 月でしたが、

      マハダシャーロードの太陽は1室の支配星で、12室に在住しており、そこは7室から見た6室です。

      冨永愛が6室の立場になっている為、相手の男性から愛人(6室)扱いされて、二股かけられた訳ですね。

      土星は6、7室支配で2室に在住していますが、土星が6、7室の支配星である為、一応、7室の支配星である為、パートナーですが、

      6室の支配星でもある為、相手をそれ程、尊敬もしておらず、ペット的に下に見ている訳です。

      お互いに相手を下に見ているという関係性であったと思います。


      冨永愛が結婚したパティシエの男性も自分の夢がありながら、冨永愛のコレクションに同行して、

      陰で支える役をしていた訳で、明らかに部下やペット的な立ち位置だったと思います。

      7室から見ると、ラグナロードの土星が8室に在住している配置となり、相手の男性は、冨永愛に頼りたい気持ちがあり、一緒に生活したいと思います。

      だからパティシエの男性は離婚したくないと言いましたが、冨永愛から相手に離婚届けを突き付けて、印を押させました。


      やはり、獅子座ラグナの人間は、7室の支配星が同時に6室の支配星でもある為、自分が王様か女王様で、相手をペット扱いするような付き合い方しかできない訳です。

      宝塚女優で、主役を張るような女性は、皆、典型的に獅子座のキャラクターで、やはり、そうした女性は上手く結婚出来ません。


      特にスーパーモデルですから、相手の男性がどうしても陰になってしまい、付き人のようになってしまう訳です。

      宝塚女優で言えば、天海祐希などは典型的にそうしたタイプです。

      また米倉涼子も獅子座ラグナですが、やはり、結婚が全く上手くいきません。

      獅子座の女性は、自分が女王様になっても付いて来てくれるような男性を見つけないと上手くいかないと思います。


      冨永愛に戻ると、太陽/土星期にそうした出来事があった訳ですが、金星/土星期に結婚している訳で、土星期というのは、そうしたパートナーが現れる時期です。


      特に太陽/土星期は、太陽から見ると、土星は7、8室支配で3室に在住しており、8室は不倫、三角関係のハウスで、相手から振り回され、支配されるハウスです。


      そして、3室は食欲、性欲、睡眠欲のハウスであり、趣味や娯楽を通じた気軽なお付き合いを意味していたと思います。


      3室は、パートナーと映画を見たり、スポーツしたり、ショッピングしたり、お金を使う消費活動に励み、性的な関係なども意味します。


      8室や3室はそうしたハウスです。


      然し、冨永愛の場合、土星は月から見ると、3室(メディア)の支配星で、10室(有名、大舞台、誰からも知られ見られる)に在住していることから、

      そうした三角関係の恋愛があった時にそれは、隠せないものとなり、メディアに大々的に報じられることになったと思います。

      3-10が絡んでいるので、メディアを通じて、有名になってしまう訳です。


      ニーチャバンガというよりもアンタルダシャーの土星が元々、そうした象意を持っていたということだと思います。


      太陽から見て、8室(スキャンダル)の支配星が3室(メディア)に在住している為、メディアにスクープされて、スキャンダラスに報じられたということです。


      この騒動は、獅子座ラグナで説明できそうです。


      但し、ナヴァムシャのラグナは、もう少し検討した方が良さそうです。
  • 秀吉先生、

    分かりやすかったです。

    獅子座は王様、女王様的立場なりの悩ましさ、対等な関係のパートナーと成立しにくい…がつきまとうわけですねぇ…

    いつも解説してくださってますが、特定ラグナに典型的なパターンというのは、本当に興味深いです。

    ありがとうございました。

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