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スリランカ財政破綻

2022 7/20


先日(7/5)、スリランカが国の破産を宣言し、ラジャパクサ大統領は辞任した。



スリランカが「破産」宣言 燃料不足、危機長期化
2022/7/6 18:21 JIJI.COM (時事通信社)

【ニューデリー時事】経済危機に直面しているスリランカのウィクラマシンハ首相は5日、議会で演説し、国の「破産」を宣言した。

 危機的状況は来年も続く見通しで、混乱の長期化は必至。ガソリンなどの燃料が極度に不足しており、AFP通信によると、給油所で自動車に乗って数日間列に並んでいた60歳の男性が車内で死亡しているのが5日見つかった。

 首相は議会で、金融支援獲得に向けた国際通貨基金(IMF)との交渉について説明。地元紙デーリー・ミラー(電子版)によると、「過去には発展途上国として(IMFと)協議してきたが、今は破産国家として協議しているため、交渉はより困難で複雑になる」と述べた。年末にインフレ率が60%に達するとの見通しを示し、「2023年も困難に直面するはずだ。これは真実であり現実だ」と強調した。 


抗議デモを行った市民たちは、公邸に侵入し、国旗を振りかざしたり、勝手にプールで泳いだりするなどした。


首相や閣僚の自宅に火がつけられ、大統領は、モルディブに国外脱出したという。







アストロデータバンクには、スリランカが独立した時のデータと、共和国に改称した時のデータがある。


イギリスから自治領(英連邦王国)のセイロンとして独立した時のデータ:1948年2月4日 6:00 コロンボ、スリランカ


スリランカ共和国に改称し、英連邦内の共和国となった時のデータ:1972年5月22日 12:43 コロンボ、スリランカ






独立した時のチャートを作成してみたが、現在、ラーフ/木星期で、木星は12室の支配星で11室に在住し、11室の支配星で8室に在住する火星からアスペクトを受けている。


11室は外国との契約や同盟を表わすが、中国に多額の債務をしており、債務不履行に陥っている。


スリランカは、インフラ整備を理由に中国から多額の借金をして、財政が悪化し、借金が返せなくなって、中国の支配が強まる「債務のわな」に陥っていると言われている。


そうした近隣諸国との関係における苦悩が11-8、11-12の絡みではないかと思われる。


太陽は8室(破綻、行き詰まり)の支配星でラグナに在住し、国家や国民の一般的状況を意味する1室と国家財政を意味する2室の支配星と相互アスペクトして、これらのハウスを傷つけているが、2020年からコロナになってからの2年間、トランジットの土星が、この8室支配の太陽の上を通過しており、スリランカにとって良くない時期を示していたようである。


外貨獲得手段の1つである観光業が、コロナの影響で壊滅的な打撃を受けた為、財政難に陥ったのは、ちょうどこのタイミングである。



太陽は、国家の権力者、国王や大統領などを意味し、権力者の失政で、国家が危機に陥ることを示していたと考えられる。


また8室支配で土星から傷つけられている太陽は、大統領の失脚を表わしており、この太陽に土星がトランジットした時に大統領は辞任して国外逃亡している。




一方で、スリランカ共和国に改称した時のデータを使って、チャートを作成すると以下のようになる。





この場合は、現在、木星/月期であり、月は12室支配で財政の2室に在住して、火星からのアスペクトを受けて傷ついている。


アンタルダシャーの月は、国家財政の悪化を表わしている。



新型コロナウィルスが流行った2020年~の2年間は、木星/太陽期であり、太陽は、6、7室支配の土星とコンジャンクションして、傷ついている。



それらしく説明できる感じはあるが、この場合は、木星は5室支配で5室に在住しており、全く債務を表わしてはいない為、アンタルダシャーの太陽期、月期に財政危機が生じたと考える必要がある。







2022年の新月図を作成してみると、ロシアの2022年の新月図と全く同じで、双子座ラグナで8室で6、11室支配の火星と8、9室支配の土星がコンジャンクトして、6-8の絡みを生じており、財政の2室にアスペクトして傷つけている。



また8室支配の土星は2室(財政)の支配星である月にアスペクトしている。



この配置が、財政危機を示していたと考えることができる。



そうすると、ロシアも全く同じ新月図であるということは、やはりロシアもスリランカと同じように財政危機に陥っていると考えることが出来る。




(参考資料)

スリランカ、中国に返済再考を嘆願 債務のわな、コロナ追い打ち
2022年01月13日07時07分 JIJI.COM (時事通信社)

【ニューデリー、北京時事】巨大経済圏構想「一帯一路」の下で進出する中国への莫大(ばくだい)な債務を負ったスリランカが、中国に返済計画の再考を嘆願した。スリランカは行き詰まり、既に南部ハンバントタ港を中国国営企業に99年間租借させる事態に発展。海外拠点を築きたい中国の「債務のわな」にはまったと指摘されていた。

スリランカのラジャパクサ大統領が9日、最大都市コロンボで中国の王毅国務委員兼外相と会談。大統領府の声明によると「新型コロナウイルス感染拡大に伴う経済危機」を理由として、債務返済計画を再考してもらえれば「非常に安心する」と伝えたという。  スリランカはもともと対外債務の返済に窮していた上、コロナ禍で主要産業の一つである観光業が大打撃を受けた。AFP通信によると、外貨準備高は昨年11月末で約15億ドル(約1700億円)で、輸入の1カ月分を賄う程度しかない。12月には、イラン産原油の代金約2億5000万ドル(約290億円)をスリランカ特産の紅茶で支払うことで合意した。

 ロイター通信によれば、スリランカが今年償還すべき対外債務は約45億ドル(約5200億円)。うち1割程度が対中債務とされる。外交筋によると、この額には中国国営企業への債務が含まれていない可能性があるといい、実際の財務状況はさらに「火の車」となっている恐れもある。

 中国外務省の汪文斌副報道局長は、12日の記者会見で「中国は可能な範囲でスリランカの経済・社会発展を援助しており、今後もそうだ」と強調。具体的な債務処理策への言及は避けた。
参照元:スリランカ、中国に返済再考を嘆願 債務のわな、コロナ追い打ち
2022年01月13日07時07分 JIJI.COM (時事通信社)
スリランカの大統領が軍用機で国外脱出、隣国モルディブに…逮捕免れるため退避か
2022/07/13 10:53 讀賣新聞オンライン

【ニューデリー=浅野友美】インド洋の島国スリランカのゴタバヤ・ラジャパクサ大統領が13日未明、軍用機で国外に脱出し、隣国モルディブの首都マレに入った。AFP通信などが入国管理当局の話として伝えた。13日に辞任する意向を示していたが、逮捕を免れるため先に退避したとみられる。

 ラジャパクサ氏には夫人とボディーガードが同行している。マレの航空当局によると、警察の護衛の下で軍用機が着陸した。当初はアラブ首長国連邦(UAE)のドバイへ商用機で渡航することを望んだが、スリランカの空港職員に一般客用の搭乗手続きを求められたため、見送ったという。

 最大都市コロンボで数万人規模の抗議デモが行われた9日、デモ隊の一部が大統領公邸に侵入する前にラジャパクサ氏は退避していた。その後、ラニル・ウィクラマシンハ首相らに13日に辞任する意向を伝え、文書にも署名していたが、本人の所在や肉声は伝えられていなかった。

 地元メディアによると、国会議長が13日、大統領の辞任を正式発表する。15日に国会を招集し、19日に立候補を受け付けた上で、20日に国会での投票で新しい大統領を決める。
参照元:スリランカの大統領が軍用機で国外脱出、隣国モルディブに…逮捕免れるため退避か
2022/07/13 10:53 讀賣新聞オンライン
経済危機のスリランカ、数万人が大統領公邸に侵入…首相が就任2か月で辞意
2022/07/10 00:19 讀賣新聞オンライン

 【ニューデリー=浅野友美】経済危機が深刻化しているインド洋の島国スリランカで、ラニル・ウィクラマシンハ首相は9日、ツイッターに「国民の安全のため、首相を辞任する」と投稿した。最大都市コロンボで同日、ゴタバヤ・ラジャパクサ大統領の公邸にデモ隊が侵入し、多数のけが人が出るなど社会混乱が極まっており、事態の収拾を図る狙いがあるとみられる。

地元メディアによると、物価高などに不満を募らせる若者らがコロンボで数万人規模のデモを展開し、一部が大統領公邸になだれ込んだ。治安部隊が応戦し、少なくとも55人が負傷した。ラジャパクサ氏は事前に避難し、無事だという。

 この事態を受け、各政党の代表者が協議し、ラジャパクサ氏と就任わずか2か月のウィクラマシンハ氏の辞任を求めることで一致。両氏に伝えたという。国民はラジャパクサ氏の辞任を強く求めている。

 スリランカは、新型コロナウイルスの感染拡大やロシアによるウクライナ侵略の影響で経済が打撃を受け、外貨不足による輸入停滞で物価高や食料・燃料不足が常態化している。ウィクラマシンハ氏は前首相の辞任を受けて5月に就任したが、事態を打開できない状態が続いていた。
参照元:経済危機のスリランカ、数万人が大統領公邸に侵入…首相が就任2か月で辞意
2022/07/10 00:19 讀賣新聞オンライン
国家破産のスリランカ、日本企業180社進出 現地での販売拠点が中心、生産・物流拠点としての進出も
2022/7/15 13:30 帝国データバンク

進出企業への影響は現時点では限定的も、政情不安の長期化で悪影響広がる恐れ

スリランカに進出している日本企業は、2022年7月時点で180社判明した。進出先としては、スリランカ最大都市のコロンボ周辺に多く集中していた。業種別では、最も多いのが卸売業の48社で、全体の4分の1を占める。特に、スリランカ向けに中古車輸出を手掛ける「中古車卸」や、アフターパーツなどの自動車部品卸が多くみられた。次いでサービス業(38社)、製造業(35社)などが多く、同国で進むインフラ開発を背景に道路舗装などの建設業(19社)の割合も高かった。総じて、スリランカ国内向けの販売拠点としての進出が多いものの、現地向け生産拠点や、南アジア以西の流通拠点として進出するケースが多い。

 スリランカでは、主力産業の一つである観光業がコロナ禍の影響で低迷しているほか、外貨不足や各種輸入制限などで燃料不足や電力不足が続くなど、経済危機が深刻化している。現時点では、輸出特区などでは電力の供給が続いていることから同国内での操業を続けている企業もあり、大きな影響はみられない。ただ、政情不安による不安定なビジネス環境の長期化は進出企業の事業戦略に影響を及ぼしかねず、事態の注視が求められる。
参照元:国家破産のスリランカ、日本企業180社進出 現地での販売拠点が中心、生産・物流拠点としての進出も
2022/7/15 13:30 帝国データバンク
スリランカ首相が辞任 経済危機で抗議デモが激化
2022年5月10日 BBC NEWS JAPAN

スリランカのマヒンダ・ラジャパクサ首相が9日、辞任した。同国は経済危機に見舞われ、政府に対する抗議デモが広がっていた。辞任後、憤慨した暴徒らと政府支持者らの間で衝突が発生し、首相の家族や国会議員らの家が焼き払われた。

スリランカでは先月から、物価の高騰や停電をめぐってデモが激化している。多くの国民は、首相の弟であるゴタバヤ・ラジャパクサ大統領の退陣も求めている。

最大都市コロンボではこの日、首相が辞任すると、デモ参加者らが首相公邸になだれ込もうとした。公邸前では、政府支持者とデモ参加者たちの激しい衝突が発生。デモ参加者らはバスに火を放った。その後、デモの主な開催場所となってきた海沿いの緑地ゴール・フェイス・グリーンで衝突が続いた。

警察と機動隊が出動し、警備線を突破して棒などでデモ参加者らを襲った政府支持者に向かって、催涙ガスや放水銃を発射した。デモ参加者にも威嚇射撃し、催涙ガスを発射した。

警察によると、怒ったデモ参加者らは仕返しとして政府支持者を攻撃。与党議員らを標的にした。議員の1人は、自らの車に群がってきた暴徒のうち2人を射殺し、その後自殺したという。

深夜になると、抗議する暴徒らがラジャパクサ家や閣僚、国会議員たちの家を襲撃した。ソーシャルメディアに投稿された動画には、歓声を上げる人々のそばで、住宅が炎に包まれる様子が映っていた。

報道によると、大統領公邸の付近の地区でも放火があった。

この衝突で、5人が死亡、190人以上が負傷したとされる。

当局は暴力の鎮静化のため、全土を対象とした夜間外出禁止令を11日朝まで延長した。

観光業が壊滅状態に

スリランカは、1948年のイギリスからの独立後で、最悪の経済危機に直面している。国民は生活費が上昇し過ぎているとして、強く憤っている。

スリランカの外貨準備高は事実上枯渇。国民は食料、医薬品、燃料などの必需品も買えなくなっている。

政府は緊急の資金援助を要請している。今回の経済危機については、大きな外貨獲得源の1つである観光業が、新型コロナウイルスの影響で壊滅的な打撃を受けたのが原因だとしている。しかし、多くの専門家は、経済対策のまずさも理由だと指摘している。

(英語記事 Sri Lanka leaders' homes torched in night of unrest)
参照元:スリランカ首相が辞任 経済危機で抗議デモが激化
2022年5月10日 BBC NEWS JAPAN
スリランカの大統領と首相が辞意、経済危機への抗議デモ受け 大統領公邸に乱入、首相宅は放火
2022年7月10日 BBC NEWS JAPAN

スリランカのゴタバヤ・ラジャパクサ大統領は9日、週明けにも辞任すると発表した。同国ではここ数カ月、経済危機を受けた抗議運動が続いており、この日には大統領公邸にデモ隊が侵入し、首相の私邸に火が付けられた。

ラジャパクサ大統領とラニル・ウィクラマシンハ首相は当時、それぞれの建物内にはいなかった。

スリランカ議会の議長は声明で、ラジャパクサ大統領は「平和的な政権移譲」のために辞任すると発表。市民に「法の順守」を呼びかけた。

大統領は13日に辞任する予定。ウィクラマシンハ首相も、すでに辞任を表明している。

大統領公邸での抗議に参加したフィオナ・シルマナさんは、「大統領と首相を排除し、スリランカに新しい時代をもたらす」時だと述べた。「2人がもっと早く去っていればこうした破壊はなかった。もっと早くいなくなっていればと、とてもとても残念に思っている」 。

スリランカは現在、過去70年で最悪の経済危機に見舞われている。インフレが高騰し、食品や燃料、医薬品などの輸入にも困難が生じている。

5日には外貨が底をついたため、ウィクラマシンハ首相が「破産」を宣言。自家用車向けのガソリンとディーゼル販売を禁止したため、給油所には長蛇の列ができている。

大統領の辞意を受け、首都コロンボでは花火が打ち上げられるなど、祝賀ムードに包まれた。

大統領公邸に乱入

経済危機に対する抗議活動は数カ月続いているが、おおむね平和的なものだった。しかし9日には異例の展開が続いた。

数千人の抗議参加者が大統領公邸に詰めかけ、スローガンを叫んだり国旗を振りかざしたりした後、バリケードを壊して建物内に侵入した。

インターネットに投稿された動画では、抗議者たちが公邸内を歩き回ったり、建物内のプールで泳いだりしている様子が映されている。引き出しの中を漁って大統領の持ち物を持っていく人や、豪勢なバスルームを使う人もいた。

抗議に参加したチャヌカ・ジャヤスリヤさんロイター通信に、「国全体がこのような緊張状態にある中で、その重圧を払いのけるため、大勢がここに来ている。この家のこのぜいたくさを見れば、大統領らが国のために働く暇などないことは明らかだ」と語った。

ロイター通信が取材した国防省関係者らによると、ラジャパクサ大統領は8日、9日に予定されていた抗議デモを前に、安全確保のため公邸を後にしていたという。

ラジャパクサ大統領は通常は公邸には住まず、近くの別の住宅で生活していたという。

BBCは大統領の所在を確認できていない。

首相の自宅に放火

抗議参加者らはこの日、首都コロンボ近郊の富裕層住宅地にあるウィクラマシンハ首相の私邸にも火をつけた。

ウィクラマシンハ首相は先に、市民の安全を確保し、全政党政権への道を開くために辞任する意思があると述べたが、発表後すぐに、自宅が炎上している映像が出回った。

首相は家族とこの私邸に居住しており、首相官邸は職務のためだけに使われていた。

大統領と首相が発表した辞任予定が、抗議デモをなだめるのに十分かどうかはまだわからない。

コロンボ在住の著名な人権弁護士であるバヴァニ・フォンセカ氏は「たった2人の辞任では、構造改革の要求は満たせない。だが大統領と首相が辞任すれば、少なくとも変化の始まりにはなる」と語った。

「平和的な政権移譲が行われる必要があるが、まだそれは起きていない」

スリランカの基本情報

スリランカはインドの南方に浮かぶ島国: 1948年にイギリスから独立した。人口2200万人で、その99%をシンハラ人、タミル人、イスラム教徒の3つの民族が占めている。

ラジャパクサ兄弟が何年も政権を握っていた: シンハラ人とタミル人は長年、内戦を繰り広げていたが、2009年に多数派のシンハラ人のマヒンダ・ラジャパクサ首相(当時)がタミル人分離派を下し、一躍英雄となった。弟のゴトバヤ・ラジャパクサ氏は国防相を務めた後、大統領となった。

経済危機を受けた抗議運動が広がっている: インフレの高騰により、一部の食品や医薬品、燃料が不足しているほか、計画停電も行われている。一般市民は街頭に出て、多くの人がラジャパクサ一族とその政府を非難し、怒りを露わにしている。マヒンダ氏は今年5月に首相を辞任している

(英語記事 Sri Lanka president to resign after palace stormed)
参照元:スリランカの大統領と首相が辞意、経済危機への抗議デモ受け 大統領公邸に乱入、首相宅は放火
2022年7月10日 BBC NEWS JAPAN

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