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中国で白紙運動広がる -天安門事件の再来か-

2022 12/04


中国全土で、白紙を掲げた学生たちが集会を開き、「共産党、退陣!」「習近平、辞めろ!」のスローガンを叫び、天安門事件以来の大規模な民主化運動に発展している。

学生たちが白紙を掲げているのは、当局に検閲されない為だが、ロシアで戦争反対を叫ぶ市民運動で、ロシア当局の逮捕拘束を免れる為に白紙を掲げる市民が見られたが、それにヒントを得たのかもしれない。

当局は、必死に学生たちのスマートフォンを抜き打ち検査しているが、学生たちはVPN接続で、海外インターネットに接続し、中国の検閲の届かないtwitter上で、情報交換しているようである。

封建的な既存の権威に対して、自由や民主主義を求める活動は、風の星座のグループに象徴される。

中国の2022年の新月図を見ると、水瓶座8室に金星と木星が在住しているのが分かるが、水瓶座は共産主義の星座で、富の再分配や平等を求める星座である。




水瓶座に在住する吉星は、武力や暴力によらない言論や市民のパフォーマンスを通じた民主化運動などを象徴している。

8室は何かその国家にとっての混乱や行き詰まりを示す重大な状況を意味しており、8室は国の支配者、大統領、首相、王、独裁者の死、政府の終焉、国家の破壊、重要閣僚の死など内閣の挫折などを表わすハウスであり、飢饉や疫病による国民の死も表わすと言うが、ゼロコロナ政策で、自由を制限されて苦しむ民衆の苦難を表わしていると言える。

6室の支配星は、社会的弱者、労働者など一般市民を表わしており、ゼロコロナ政策で苦しむ一般市民そのものである。

また木星は子供の表示体であるが、今回、白紙運動を行っている学生の表示体でもある。

それが8室に在住する配置は、こうした学生や一般市民がゼロコロナ政策で苦しんでおり、その結果、民主化運動を起こして、国家に混乱をもたらすことを表わしている。

11室の支配星が8室に在住する配置は、重要人物の死も表わしており、江沢民が死亡するという時代の変化を表わす象徴的な出来事も起こっている。





従って、中国の2022年の新月図の8室に在住する金星と木星は明らかに今回の白紙運動を表わしていると言える。



因みにこのことは、イランの建国図から類推して納得することができる。





イランの建国図では、水瓶座8室に金星とケートゥが在住し、土星が水瓶座にアスペクトバックして、水瓶座が強くなっているが、この配置が、イラン当局の目を盗んで、イランの若者が自由を謳歌していたり、また現在、民主化運動が巻き起こっている理由である。


木星と土星が逆行することで水瓶座にダブルトランジットして、それで最近、民主化運動がイラン全土で起こっていたのである。(現在も継続中)



既に述べているように土星と火星が7室に在住している為、現在、中国による台湾侵攻などが懸念されており、アメリカとの軍事的緊張が高まっており、戦争一歩手前の状況にあるが、中国の今年の新月図は、こうした民主化運動も表わしていたと言うことができる。


この傾向は、来年の2023年の新月図の日付である2023年3月22日まで続く傾向と考えることができる。


来年2023年の新月図の配置は以下のようになっている。




まず、国家の一般的状況を表わすラグナロードの火星が8室に在住しているが、これは中国が国全体としてみた場合に行き詰まりを表わしており、変化を表わしている。1室は国全体のアイデンティティーや国家の目的、国内事情などを表している。


5室に惑星集中しているが、これは国民の教育や芸術活動など文化活動全般を表わしており、吉兆な配置であるが、国家の指導者や権力者を表わす10室をラグナとした場合、ラグナロードの太陽が、8室に在住する配置となるため、国家指導者や共産党当局にとっては、行き詰まり状態の悩ましい状態を示すかもしれない。


国民が自由に楽しむような状況は、共産党当局にとっては、行き詰まり状態なのである。


また4室支配の土星が4室に在住する配置もあるが、土星は一般市民、民衆、労働者階級を表わしており、4室は民主主義を象徴するハウスである。


そして、4室は国土や建物、学校などのインフラ関係、野党などを意味している。


共産党一党独裁体制から、民主主義的な選挙制度の導入などを検討するようなタイミングかもしれない。



因みに7室支配の金星は6室に在住して、ラーフとコンジャクトしており、そして、来年、4月頃からトランジットの木星が牡羊座に移動して、水瓶座の土星もアスペクトして、牡羊座6室と7室の支配星に対して、ダブルトランジットが形成される。


7室は戦争のハウスであり、また6室は自分よりも弱い国に対する戦争のハウスである。


従って、来年も台湾有事の危険性が十分に考えられる。


牡羊座へのダブルトランジットは国家社会主義、ファシズムの台頭をもたらす星座であり、国内に混乱を来した中国が、国民の不満をそらす為に外国との戦争を始めるという可能性は十分にあるかもしれない。


4室の土星を民主主義的な選挙制度の導入と考えたが、しかし一方で、定座で強い土星は強制力を伴う国家による管理を意味するかもしれず、4室でシャシャヨーガを形成する土星が、どのように現れるかは、考察が必要である。


例えば、水瓶座の土星には、AIや監視技術を駆使して、テクノロジーの力で、平等を強制するようなイメージも存在する。





中国の建国図を見ると、2023年は2月17日以降、水星/金星期に移行する。


現在の水星/ケートゥ期は、まさにコロナの蔓延によって苦しむような配置である。


水星とケートゥのコンビネーション自体が、ウイルスや疫病の表示体である。


それで、ロックダウンして、国民の正常なコミュニケーションや経済活動などが出来なくなったというのが、ケートゥの象意で現れたと考えられる。


水星はビジネスや市場経済の表示体でもある。


水星/金星期(2023/2/17~2025/12/18)になると、金星はラグナ、月から見て10室でマラヴィアヨーガを形成し、水星から見ても2、9室支配で2室で定座に在住して強い配置である。


この白紙運動の影響もあってか、来年2月17日以降は、中国はゼロコロナ政策を終えて、正常な状況に戻っていくと考えられる。


そして、5室支配の金星が10室でマラヴィアヨーガを形成している配置からすると、国民の文化活動も活発化することを意味している。




毛沢東の文化大革命の時代


私が中国の建国図で、非常に興味深いと思っているのは、毛沢東の文化大革命(1966年~1976年)があった時、マハダシャーラーフ期のちょうど始まりのタイミングであり、ラーフのディスポジターの木星が結果を与える時期であったことである。


木星は3、12室支配で12室で定座に在住しており、ナヴァムシャでは9、12室支配で9室でムーラトリコーナの座にある。


木星は宗教の惑星であり、特定の理想主義、イデオロギーなどを表わす惑星である。


ラーフ自体も魚座に在住しているが、魚座は理想主義を表わす星座であり、ラーフは狂信性などを表わす星座である。


またラーフは6室支配の水星と8室支配の太陽からアスペクトを受けて傷ついている。


この6室支配の水星と8室支配の太陽の6-8の絡みは、国家権力者が国の正常な経済活動を阻害し、市場経済とか資本主義といったものに混乱を来す配置であると考えられる。




江沢民が資本主義の本格的導入により中国の物質的発展を創り上げたが、習近平がそれを破壊する


その証拠にマハダシャー水星期に入る直前から習近平が、毛沢東への回帰を唱え、中国経済を発展させて中国を豊かにした国内のIT企業群を取り締まり、また水星期に入った今、まさにゼロコロナ政策といった形で、全く経済的発展にマイナスとなるような経済合理性を欠いた政策を実行している。


中国は権力者、独裁者の暴走により、その権力者のプライドや面子による合理性を欠いた行動が、国の経済や国民生活を破壊するというリスクのある国家である。


経済合理性よりもイデオロギーの方が重要になってしまうのである。


そのことが、この建国図からよく理解できる。





ラーフ期に毛沢東の文化大革命という狂信的なイデオロギーにより、中国はラーフ期と木星期を通じて、国内の混乱と経済的な低迷を味わった。


因みに考えてみると、中国が経済的に低迷していたラーフ期や木星期は、中国はパンダ外交とか、中国雑技団などが頻繁に来日して、中国の文化を宣伝する様々な活動があった。街のあちこちで、人々が、気功を行なったりもしていた。


物質的には貧しかったが、中国の精神的、霊的価値のようなものは素朴に残っていた。



江沢民が法輪功の弾圧を始めたのが、1999年で、ちょうどマハダシャー土星期に移行するタイミングで、中国の本格的な資本主義化と、経済的物質的発展のタイミングと重なっている。


そうした過程で、昔の素朴な中国は失われていった。


この時期に第二の植民地政策を推進するアメリカとの間でことを荒立てずにひたすら世界の工場として、アメリカに製品を供給し続け、米ドルという外貨を稼ぎ続け、アメリカの模倣をして、経済的発展をし続けたのが、江沢民の時代であった。


江沢民は、胡錦濤の時代もずっと背後から中国を支配し続け、最近、習近平が登場するまで、実質的な支配者として君臨し続けた。


このラーフ期や木星期は周期的に訪れる為、中国は経済的に躍進して、大国にのし上がったとしてもそれを全て破壊するような国内の混乱などに見舞われる可能性を秘めている。ヴィムショッタリダシャーの周期を考えると、120年といった長いスパンで起こってくる出来事である。


ヴィムショッタリダシャーが120年であることを考えると、どんなに繁栄した国家でも120年といった長いスパンで考えると、常に同じ状態ではなく、衰退したり、消滅したり、勃興したり、様々なドラマを経て、興亡を繰り返すのである。




(参考資料)

市民のスマホを抜き打ち検査の異常事態、「白紙運動」拡大にピリつく中国当局
ネットでも街でも大学でも「ゼロコロナ」抗議活動、各地で住民の怒りと呼応
2022.12.3(土)馬 克我 JBpress

(馬 克我:日本在住中国人ライター)

 11月24日、新疆ウイグル自治区ウルムチ市の高層集合住宅で火災が発生した。消防車が駆け付けたが、居住区に停められた乗用車によって行く手を阻まれた。

 当時、ウルムチを含む新疆ウイグル自治区では100日以上にわたりロックダウンが続いており、居住区の乗用車は長期間起動されていなかった。そのためバッテリーが上がり、エンジンがかからなくなっていたのだ。

 さらに、集合住宅の出入口に設置された門は、防疫のために外側から施錠されており、内側から開けることができなくなっていた。のちに住民が発信した情報によると、住民たちは1階の住人の家に入り、その家の窓から外に逃げたという。

 最終的に、この火災で9人が重軽傷を負い、子供3人を含む10人が亡くなった。

ウルムチ火災を発端に中国各地で怒りが爆発

 11月25日、ウルムチ市政府は記者会見で、ゼロコロナ政策の消火救命活動への影響を認めず、「住民は非常出口の位置を熟知していなかった」「すぐさま逃げなかった」と述べた。この返答に激怒した中国人たちが、ネット上で激しく抗議の声を上げた。同日、ウルムチの一部の市民が街に繰り出して市政府を包囲し、封鎖解除を要求した。

 26日午後、南京伝媒学院の女子学生が構内で1枚のA4サイズの白い紙を掲げ抗議した。その後、学生は徐々に増え続け、ゼロコロナ政策に対する初の大学構内での抗議となった。

そしてその晩、上海の一部市民は「烏魯木斉(ウルムチ)中路」という名の市内の通りに集まり、新疆の人々を支持しエールを送った。

 太平洋戦争期、日本は上海に対し実質的な支配権を掌握していた。日本は、ソ連が策動する新疆ウイグル独立運動に反対しており、当時、日本政府と協力していた汪兆銘政権は、新疆ウイグルとの関係性を示すため、上海の3本の道を「迪化路」と改名した。「迪化」とは当時のウルムチの名称である。

 1954年、中国共産党政府は、迪化市を「烏魯木斉市」に改名し、同時に上海の迪化路も「烏魯木斉路」に変更した。烏魯木斉路は、中路、南路、北路に分かれ、今回の抗議活動は中路で発生した。

 ウルムチ市の火災と抗議活動は、3000キロの距離を超えて上海において奇妙に呼応した。それは、烏魯木斉路という通りの名と無関係ではない。11月27日夜、烏魯木斉中路の標識は撤去された。その目的は、人々が集合地点を見つけられないようにするためだという。

「共産党、退陣!」「習近平、辞めろ!」

 誰もが驚いたのは、上海市民が、抗議の際に白い紙を掲げるだけでなく、「共産党、退陣!」「習近平、辞めろ!」というスローガンを叫んだことだ。

1989年の天安門事件以来、公共の場で大衆が同時に「共産党、退陣!」と叫んだのは、おそらくこれが初めてだろう。

「習近平、辞めろ!」 このようなスローガンを聞くと、一部の人は10月13日に北京の四通橋で起きた事件を思い起こすだろう。一人の市民、彭載舟(本名:彭立発)が工事現場の作業員に扮して、橋に巨大な横断幕を掲げた事件だ。そこには、いくつものスローガンが書かれており、そのうちの1つには、「授業をボイコットせよ、仕事をボイコットせよ、独裁国賊の習近平を罷免せよ」と書かれていた。

 11月27日夜、1000人を超える人々が、北京の大使館エリアである亮馬橋に集まった。そこは、国連北京代表処からとても近い。人々は白い紙を掲げ、同時に一人の女性がスローガンを叫んでいた。

「PCRはいらない、必要なのは食べること!
ロックダウンはいらない、必要なのは自由!
嘘はいらない、必要なのは尊厳!
文革はいらない、必要なのは改革!
指導者はいらない、必要なのは選挙用紙!
奴隷にはならない、公民になるのだ!」

 群衆は、この女性に続いてスローガンを叫んだ。この言葉は、まさに10月13日、四通橋で彭載舟が掲げた横断幕に書かれていた言葉だ。彭載舟は事件後に消えた。彼が、もう自分ひとりではないということを知っているかどうかは、定かではない。

ゼロコロナで疲弊した心に「杜撰な管理」の衝撃

 時を同じくして11月26日、蘭州市にある集合住宅の住人は、棟内で新型コロナウイルス陽性者が確認されたという通知を受け取った。しかし、住民はすでに何日も外出せず、他人と接触していない。それなのに、なぜ新型コロナウイルスの感染者が出るのか疑問に思い、SNSのグループチャットで同じ棟の住民に陽性かどうか確認をしていった。一人、また一人、自分は陽性者ではないと証言していき、結果、住民全員が陰性であった。

その後、現地政府が派遣した検査員が集合住宅に来た際、住民は検査員を取り囲み、検査員のPCR検査証明を提示しろと要求した。ゼロコロナ政策下ではすべての人が24時間に一度PCR検査を受けなくてはならない。だが、検査員8人のうち24時間以内に検査を受けた者は一人もいなかった。その後、住民が強く要請して、検査員たちにPCR検査を受けさせた。すると、1人が陽性だった。

 この事件はすぐさま広まり、怒った一部の蘭州市民が封鎖された居住区から飛び出して、街頭のPCR検査所を押し倒した。

毎日PCR検査をさせられている中国人は、検査がこのように杜撰(ずさん)で検査員ですら感染源となり得るという状況を知って大きな衝撃を受けることとなった。

検閲機関も追えない、とめどなく溢れた抗議の声

 ウルムチ、上海、南京、北京、蘭州での出来事は、SNSですぐさま広まった。中国のSNS上で、人々がこんなにも積極的に、大量の中国共産党批判の声を拡散する様子を、私はこれまで見たことがない。

 検閲機関が抗議内容を含む投稿を削除してもすぐさま人々は再度発信し、転載、拡散する。そんないたちごっこの状態となり、結果、多くの人が抗議の声を目にした。

 情報が拡散すると同時に、重慶、成都、広州、西安、武漢、鄭州などでも抗議の声が上がり、中国各地における70以上の大学構内でも抗議活動が行われたという。

各都市や各大学における抗議には、それぞれの理由があるかもしれない。しかし、現在すでに一種の全体的な共鳴が起こっており、その中でも「白い紙」は最も重要な象徴となっている。

ワールドカップ中継で知った「世界の今」

 中国にいる筆者の友人たちの多くは、長期にわたるゼロコロナ政策による締めつけが抗議の主な原因で、ウルムチ火災が導火線になったと述べている。

 しかし、もう1点、今回の抗議の広まりと関係があると認識されていることとして、サッカー・ワールドカップの開催が挙げられる。

 中国の代表チームはワールドカップには出場していないが、中国人はサッカー観戦が非常に好きである(あの習近平も大のサッカーファンである)。カタール・ワールドカップが開幕し、数万人が毎日スタンドに密集し、マスクも付けずに大声援を送っている。その様子が中国人に与えた心理的打撃は計り知れない。

 一部の中国人は、ネット検閲を回避する方法「翻墻(ファンチャン)」を駆使し、中国国外の情報によく接しており、ゼロコロナ政策が荒唐無稽であることはとっくに知っている。しかし、多くの人々は共産党に洗脳されており、「ウイルスはとても恐ろしいものであり、共産党の政策がもっとも偉大で正しく、中国人民の命を守っている」というプロパガンダを信じ切っている。

 しかし、ワールドカップがこのデタラメの一角を剥がしたのだ。

 一部の人は中国共産党政府を風刺するために、CG(コンピュータ・グラフィクス)を駆使して試合をするサッカー選手にマスクをつけた。そんな動画がネット上で大量に拡散された。

そして、ワールドカップを中継する「中国中央電視台(CCTV)」は放送方法を改定した。11月27日より、彼らは放送を30秒遅らせ、競技場でマスクをしていない観衆が映り込む際、画面を選手やコーチに切り替えるようにした。要するに、マスクをつけずに思いのままに盛り上がっている人々を中国国民の目に触れさせないようにしているのだろう。

市民のスマホチェックを開始した上海警察

 中国共産党には、民衆による大規模な街頭デモに専門的に対応する軍隊がある。それは「武警」と呼ばれ、軍隊と警察の間のような存在だ。主に重大な暴力事件や民衆による抗議活動に対処し、地震などの災害の救助活動に当たる。

 2018年以前、各都市のトップは武警の指揮権を持っていた。つまり、中国共産党が言うところの「群衆事件」が起こった際、地方都市のトップが武警の発動を検討することができた。地方政府が武力を保持していた、ということである。

 しかし2018年、習近平は地方政府の武警部隊の指揮権を撤廃し、中央に権力を集中させた。つまり、習近平が自身の手中に収めたのだ。

 現時点では、各地方政府が指揮できるのは警察だ。各地で民衆の制圧に当たっているのはすべて警察である。

 上海では、11月28日より市民のスマホを抜き打ち検査する警察が現れた。警察は、市民の携帯上に検閲を回避する「翻墻」のアプリがないか、共産党政府の検閲に協力的な「微信(WeChat)」以外のSNSツールで連絡を取り合っていないかを確認している。

 成都では、11月27日、警察が電波を遮断する専門車両を出動させ、群衆が集まる地点の携帯の電波を遮断した。そして、群衆を追い散らした後、その場に残った人に殴打を加えたと言う。

成都の友人は私にこのように述べた。「皆、基本的にとても平和的な抗議をしていた。ただ白い紙を掲げるだけで、警察と衝突することはなかった。しかし、突然、抗議活動に加わってきた人が数人いて、故意に警察と衝突した。その者たちが平和な空気をぶち壊した。一部の者は広東語訛りだった」

 友人は、これらの者は地方政府から派遣された可能性があるという。抗議の人々に混ざり込み、人々の感情をかき乱し、抗議活動を最終的に頓挫させようとしているのではないか、という見方だ。

 私も友人の判断に賛同する。なぜなら、同様のことが香港の民主デモでもよく起こっていたからだ。中国共産党政府が派遣した人々は、真の心で抗議する群衆に紛れ込み、暴力行為を働き、抗議活動に否定的な世論を生み出そうとするのだ。

習近平だけの「チャイナドリーム」

 11月28日朝9時、中国の大手ポータルサイト「網易」はトップニュースで、「カラー革命の勢力が蔓延、各地で計画的な騒動が発生、国外勢力の参与が明るみに」というタイトルの記事を配信した。

 記事の内容によると、各地の抗議活動で若者が叫ぶ欧米式の自由を謳うスローガンは中国人の特性には合っておらず、一部の人は香港・台湾訛りであった。参加者の一部は完全に外国人であり、成都では500元(約9660円)で雇われた人々が抗議に参加していた。つまり、「悪い輩」が政府に反対するよう人々を煽動している。これは「悪い輩」が金をかけて策略した抗議活動なのだ、という。

 中国のSNS上では、すでに一部の人々がこの記事を転載し始めている。習近平も記事を目にする可能性が大いにあり、今回の民衆の抗議活動に対する彼の理解と判断を後押しする材料になるだろう(習近平の情報収集ルートに関しては、本コラム「プーチンの次は、習近平なのか?『裸の王様』が血迷うとき」を参照)。

 現在、広東省ではゼロコロナ政策の緩和措置がとられるなど、人々は中国共産党政府が政策の方向転換をするのではないかと期待しているが、同時に中国各地の警察は抗議を行った人々を連行している。南京伝媒学院で最初に「白い紙」を掲げた女子学生も11月30日に警察に連行され、現在連絡がつかないという。

 2012年11月29日、習近平は初めて「チャイナドリーム」という考えを示した。当時、私の友人でも多くの人が習近平を支持し、自分たちの暮らしは良くなっていくと信じていた。それからちょうど10年が経ち、これら友人たちは沈黙するか、習近平に反対する者になっている。

 友人の一人は言う。「私の今のチャイナドリームは、チャイナドリームがなかった10年前に戻ることだ」。
参照元:市民のスマホを抜き打ち検査の異常事態、「白紙運動」拡大にピリつく中国当局
ネットでも街でも大学でも「ゼロコロナ」抗議活動、各地で住民の怒りと呼応
2022.12.3(土)馬 克我 JBpress
虐殺の惨劇を繰り返すな!「白紙運動」を第二の天安門事件にさせてはいけない
ついに火がついたゼロコロナ政策への怒り、共産党と習近平の退陣要求へ
2022.12.1(木)福島 香織

(福島 香織:ジャーナリスト)

 中国全土で燎原の火のように「白紙運動」「白紙革命」が広がっている。おそらくすでに、天安門事件の原因となった民主化希求の学生運動以来の規模となっている。

 原因は長期にわたるゼロコロナ政策への不満の蓄積であり、導火線は11月24日のウルムチ大火災だった。この運動の行く先に何が起きるのか、世界が緊張感をもって見つめている。

続々と集まる「白紙」を持った学生たち

 運動の始まりとなる南京伝媒学院で撮影された11月26日の動画はもうご覧になっただろうか。

 学院キャンパス内の鼓楼前で、白紙を掲げて無言で女子学生が立っていた。そこに指導員(教師)がやってきて、その白紙を取り上げたが、女子学生は白紙を持っているように手を構えたまま立ち続けていた。その様子を撮影していた別の女子学生が問う。「なぜ白紙を奪うの?」。指導の教師は「白紙に何の攻撃力があるというのか?」。

 このシーンは旧ソ連のある諷刺的な笑い話を思い起こさせる。

 モスクワの赤の広場で、男がチラシをまいている。官憲が男を逮捕したら、チラシは白紙だった。白紙をばらまいても逮捕されるのか? と男が問うと、官憲は言う。「お前が白紙に何を書こうとしていたか知っているぞ」──。

言論統制、思想統制が行きつく先では、人々はたとえ無言であっても逮捕される。無言であることが、すでに言論統制への抵抗の意味になってしまう。「白紙」は言葉として何の攻撃力もないはずなのに、独裁者は「白紙」を恐れるのだ。なぜなら、白紙の示す意味が自分たちへの攻撃だと知っているから。厳しい言論統制下で、沈黙自体が雄弁になってしまうという矛盾。そして、そんな社会では沈黙しようが発言しようが、結局人々は逮捕され虐げられてしまう。声を上げた方がましではないか?

 やがて別の学生が彼女の周りに、次々と白紙を持って集まり始め、群衆となった。ついに一人の男子生徒が最初の女子学生の隣に立って突然演説を始める。

「ここに僕が立つのは、勇気があるからじゃない。僕よりも、ここにいる女子学生たちの方が勇気がある。彼女らの勇気が僕をここに立たせたのだ。これまでの僕は弱々しかった。新疆人として僕は声を上げる」

「あのウルムチ大火災で、親しい人、家族を亡くした同胞のための声を上げる」

「すべての犠牲者のために声を上げる」

 周囲から拍手と「ハオ! ハオ!」(そうだ! いいぞ!)という歓声が沸き起こった。夜になって学生たちは続々と白い紙を持って集まった。

ウルムチ大火災とは11月24日夜、ゼロコロナ政策によるロックダウンが100日以上続く新彊ウイグル自治区ウルムチ市の集合住宅で発生した大火災だ。死者は公式発表は10人だが、地元病院の話を総合すると44人以上が死亡したとも伝えられている。

 ここまでの大火災になり犠牲者が多くなったのは、地域がロックダウンで封鎖されていたので、消防車が近づけず消火が効率的に行われなかったこと。マンションの入り口が封鎖され針金で縛られていたので、中の住民が自力で逃げ出せなかったことなどがあったからだという“噂”が広がった。

 この事件は、この3年間ゼロコロナ政策に苦しめられてきた人民の不満に火をつけた。各地で一斉にゼロコロナ政策反対の市民運動が広がった。その中で、最も洗練された、パフォーマンスアートといってもいいくらいの美しい抗議スタイルが、この南京伝媒学院で始まった「白紙運動」、あるいはカラー革命に対比させた「白紙革命」と呼ばれている活動だ。

門の前にずらりと並んでいた警察車両

 南京伝媒学院の白紙を持った学生たちの抗議活動は、11月26日夜10時まで続いた。集会場所の鼓楼前は、普段なら煌々とライトアップされるが、その夜はなぜか灯がつけられなかった。暗闇の中で学生たちは白紙をもち、携帯電話のLEDライトを灯した。ウルムチ大火災への哀悼を叫ぶ声が響いた。

 再び駆けつけた指導員教師が学生たちを諫める。「政府が君たちのためにどれだけ良くしてくれているか、考えなさい」。学生たちから笑い声がもれた。

 学院長が駆けつけた。「君たちはいつか、この日の代償を支払うことになる!」。恫喝めいた発言で学生たちを解散させようとした。だが、学生たちも負けてはいない。「なぜ灯を消すのか?」「あなたも代償を支払うことになるよ!」と言い返していた。

結局、学院長が「今日は何も起きなかった。誰も責任を追及しないから」と説得を続け、学生たちは解散した。この動画はすべてのやり取りが撮影され中国国内のSNSを通じて拡散され、そしてツイッターでも拡散した。

 一部でこの学院長の「代償を支払うことになる!」という恫喝発言が批判されていたが、この学院長の判断は正しかったかもしれない。この時、学院の門の前には、警察車両がずらりと並んで、何かあったら突入しようと構えていたのだ。灯を落としたのは、公安当局の監視カメラに内部の様子を見せないための学院側の配慮だったかもしれない。

共産党と習近平の退陣要求へ

 この「白紙を掲げる」抗議スタイルは、このとき一気に中国全土に拡散された。

 同じ11月26日午後、上海の名門大学、復旦大学付属病院や上海戯劇学院があるウルムチ中路で学生たちを中心にした市民の抗議活動が起きていた。この時も皆、白紙を掲げていた。南京伝媒学院の女子学生の白紙抗議と連動したのかは分からない。だが、やはりウルムチ大火災の犠牲者への哀悼運動だった。花束とろうそくをもって抗議活動に参加する人も大勢いた。

 この抗議を制圧しようと警察がやってきたが、捕まえても捕まえてもウルムチ中路に献花しようとする人がやってくる。やがて「PCR検査はいらない、自由が欲しい」というスローガンが叫ばれ、それはやがて「自由が欲しい」の大合唱となった。そして27日未明には、「共産党下台(共産党は退陣しろ)」「習近平下台(習近平は退陣しろ)」のシュプレヒコールが起きた。

 白紙を掲げて抗議活動を行うというスタイルは続々と各地でおきた。中心は大学だ。少なくとも11月29日の段階で香港を含めた全国162の大学・学院で白紙運動は起きていた。

北京の名門大学で習近平の母校でもある清華大学でも、1000人以上の学生たちがキャンパス内の紫荊園前に集まって白紙を掲げて抗議活動をした。

 完全な白紙だけではなく、奇妙な数式が書かれていたりする紙もある。フリードマン方程式。アインシュタインの一般相対性理論を導く運動方程式、宇宙膨張(ビッグバン)を表すとされる方程式だ。フリードマンの「フリー」(自由)を示唆するのか、膨張しすぎた共産党をビッグバンに例えているのか。清華大学らしい高度な諷刺に加え、直截的な「こんな異常な中国はもうごめんだ!」「民主法治、表現の自由を求める!」といったスローガンが飛び交った。インターナショナルの合唱がおこった。

 女子学生が叫ぶ。「逮捕されるのが怖かったら、発言しない! 人民に失望されたくない。清華の学生として、後悔はしない!」。

 中国において知識人とは、科挙の時代から、天下国家のため、公のためにその知識、見識を役に立てることを期待されている。現代の中国エリート代表の自負がこの叫びに込められていた。

理不尽なゼロコロナ政策はなぜ続いているのか

 中国はこの3年の間に、相次ぐロックダウンのせいで、新型コロナ感染による死者以上の死者が出ているといわれている。11月のウルムチ大火災、少なくとも27人の死者を出した9月の貴州の隔離者運搬の大型バス転落事故、ロックダウン中に自宅で飢え死にした新疆・イリ市のウイグル人たち、上海や鄭州など長期封鎖生活に絶望して自殺する人、封鎖アパートから脱出しようとして失敗して転落死した人、病院に治療を拒否され苦痛に耐えきれずに自殺した透析患者、陰性が確認されないとして入院できず病院の外で死産した妊婦・・・。それはもう数えきれないほどの悲劇が起きた。

 なぜ、このような理不尽はゼロコロナ政策がまだ続いているのか?

11月11日に、国務院聯合防疫コントロール指揮部はゼロコロナ政策最適化20条を通達し、現状に合わせてゼロコロナ政策を調節するように指示している。だが、末端の組織ではゼロコロナ政策の手を緩めようとはしない。なぜか。一部で言われているのは、すでに地方末端政府にとってゼロコロナ政策は利権になっている、ということだ。

 PCR検査企業と癒着したり、賄賂をもらってスマートフォンにダウンロードされた健康コードアプリの色を操作したりしているという話がある。河南省のある地方政府は、4万元を払えば個人の健康コードの色を変えることができる、と噂で聞いた。ライバルや嫌いな人間に対して、あいつは陽性だ、あいつは濃厚接触者だ、という密告により健康コードを赤に変えて隔離させることもできるらしい。まるで文化大革命のときの「反革命罪」の密告のように。

 白紙革命と同時に発生している各地市街での群衆の抗議活動は、横暴で腐敗したこうした「大白」(白い防護服を着た防疫役人)への怒りの爆発だった。

 出稼ぎ者の多い広州市や鄭州市などでは、PCR検査反対やロックダウン解除を求める民衆が、防護柵を壊して封鎖地域から外に出ようとして、白い防護服姿の警官隊ともみ合った。中には警察車両をひっくり返す姿も。

 武漢の群衆デモでは、警官隊との衝突の際、警官による発砲があったと伝えられている。威嚇発砲であると言われているが、武漢は新型コロナが最初にアウトブレイクした都市というだけでなく、ゼロコロナ反対の運動に対して最初に発砲が行われた街となった。成都のデモでは「お前たちは寄生虫だ!」「俺たちの皮膚、血、肉を食らっている」と公安警察に向かって叫んでいた。

 SNSには、北京、重慶、西安などで群衆デモと警察が激しく衝突している動画が流れている。こうした騒ぎは都市部だけでなく地方の農村地域でも起きているようだ。

天安門事件の元学生指導者らの訴え

 こうしてだんだん収拾がつかなくなっていく「白紙革命」の行先が、天安門事件の轍を踏まないかと、私はやきもきしている。警官隊だけでは騒ぎを制圧できない状況になれば、あの習近平なら武装警察、軍によって治安維持を行おうとするのではないか。

軍部の車両の移動の目撃情報などをSNSで見かけるたびに肝が冷える。

 11月29日、王丹ら天安門事件の元学生指導者ら十数人が海外のSNSを通じて、「解放軍官兵、武装警察、警察に告げる書」を発表し、天安門での虐殺の悲劇を繰り返してはならない、と強く訴えた。

 在米民主化運動家の王軍濤ら知識人も、「中国人民に告げる書および栗戦書/全人代常務委員長、李克強首相、汪洋・政治協商会議主席への公開書簡」で、ゼロコロナ政策の即刻終了と習近平の辞任を求めている。

 国際社会の多くの影響力を持つ人々が注目し、学生たちを擁護し、抗議の民衆を擁護している。読者の皆さんも、少なくとも一番恐ろしい結末を回避できるように、彼らをを支持し、関心を持ち続けてほしい。王丹の言うように、長江、黄河の川の流れを逆流しようとしても無理なのだ。ゼロコロナも個人独裁も今の世界では成立しえない。
参照元:虐殺の惨劇を繰り返すな!「白紙運動」を第二の天安門事件にさせてはいけない
ついに火がついたゼロコロナ政策への怒り、共産党と習近平の退陣要求へ
2022.12.1(木)福島 香織

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