
ドナルド・トランプが2020年の米大統領選で再選できるかどうかについて何度か聞かれる機会があったが、結論を言えば、トランプは再選しそうである。
他の候補者のチャートを十分に検討した訳ではないが、トランプのチャートを見て、次の2020年11月3日に行われる大統領選において、その時点でのダシャーを見て、全く弱そうには見えない。

2020年11月3日は、木星/土星/ラーフ期で、当選した場合、2021年1月20日が大統領就任式である。
2021年1月20日も木星/土星/ラーフ期である。
この木星/土星/ラーフ期のそれぞれの惑星が、勝利をもたらせるほどに強いかどうかである。
これを検討する前に前回の大統領選で当選した時のダシャーを再度、振り返ってみると、
トランプは、2016年11月8日に行われた前回の大統領選で大統領に当選し、2017年1月20日に第45代アメリカ合衆国大統領に就任している。
2016年11月8日は、ラーフ/火星/月期で、2017年1月20日は、木星/木星/木星期である。

何故、トランプがこのラーフ/火星/月期に選挙で勝利して、木星/木星/木星期に大統領に就任することが出来たのか、ダシャムシャ(D10)を見ると、そのことが明確であり、またこのトランプの勝利を研究することによって、逆に分割図におけるダシャーがどのように精密に顕現するかを理解することが出来る。
まず当選した時、マハダシャーのラーフはダシャムシャのラグナに在住していた。
これは非常に重要であり、最も重要であると言ってもいいかもしれない。
またラーフのディスポジターであるラグナロードの金星が魚座6室で高揚し、4、5室支配のヨーガカラカの土星とコンジャンクトして、1-4、1-5のラージャヨーガを形成している。
ラーフのディスポジターが高揚し、ヨーガを形成しているということで、これは非常にラグナに在住するラーフの強さを裏付けるものである。
そして、アンタルダシャーの火星は、2、7室支配で12室に在住しているが、9、12室支配の水星と2-12の星座交換をしている。
2-12のハウスの絡みはあまり良くないように見えるかもしれないが、まず分割図で星座交換している惑星というのは要注意である。
星座交換している時点で、それぞれの惑星があたかも定座に在住しているかのような強さを発揮するため、結果を表す力を持っていると考えるべきである。
また水星と火星は星座交換することで、2-9、7-9のラージャヨーガとダナヨーガを生じている。
更に月から見ると、火星と水星は6-8の星座交換をしているが、これはヴィーパリータラージャヨーガである。
プラティアンタルダシャーの月は、10室の支配星で、ディスポジターの火星からアスペクトバックされている。火星は水星と星座交換する強い配置である。
従って、ラーフ/火星/月期のポテンシャルは高いことが分かる。
この配置が当選をもたらしたことは研究対象として非常に重要である。
そして、大統領に就任したのは、木星/木星/木星期であったが、これは木星の強さを調べればいいだけである。

木星はダシャムシャにて3、6室の支配星で4室で減衰しているが、通常であれば、3室や6室の支配星が減衰しているケースであり、パラシャラの例外則によるラージャヨーガ的な効果が期待出来る配置である。
また木星は減衰しているが、ディスポジターの土星と星座交換することによって、ニーチャバンガラージャヨーガを形成している。
この時、木星が6室の支配星で減衰していることに注目である。
トランプがメディアから激しくバッシングを受けたにも関わらず、大統領の座に就いたのは、この4室(王座)でニーチャバンガラージャヨーガやパラシャラの例外則によってラージャヨーガ的に働く、この強い木星の為である。
この木星がトランプの王座を象徴しているのである。
それでは、次の2020年11月3日の大統領選と、2021年1月20日の大統領就任式の木星/土星/ラーフ期が何を意味するかである。
やはり、マハダシャーの木星はトランプに王座をもたらした
ニーチャバンガラージャヨーガやパラシャラの例外則によってラージャヨーガ的に働く、強い木星である。
アンタルダシャーの土星は4、5室支配のヨーガカラかで高揚するラグナロードの金星とコンジャンクトして、1-4、1-5のラージャヨーガを形成すると共にこのトランプの王座を表す木星と星座交換して、まさにニーチャバンガラージャヨーガも形成している。
つまり、マハダシャーの木星とアンタルダシャーの土星は、星座交換によって緊密に絡んでいる状態である。
そして、アンタルダシャーの土星は、トランプに王座をもたらしたまさにそのニーチャバンガラージャヨーガを構成する一部である。
更にプラティアンタルダシャーのラーフは、ダシャムシャのラグナに在住しており、前回の大統領選でトランプに当選をもたらしたマハダシャーのラーフと同じである。
従って、このように考えると、木星/土星/ラーフ期は強力である。
土星は木星のセカンドアンタルダシャーであり、しかも木星と星座交換によって緊密に絡んでいる。
従って、まさに本格的にマハダシャー木星期の象意が顕現すると考えるべきである。
実際には木星と土星の吉凶が混合して出てくるはずであるが、木星も土星もそれぞれ単体でも強力なヨーガを形成している。
そして、プラティアンタルダシャーはラグナに在住し、ディスポジターは高揚する金星である。
従って、この配置を見ると、トランプの再選は確実に思えた。
実際、次の2020年11月3日の大統領選と、2021年1月20日の大統領就任式のダシャーが同じ木星/土星/ラーフ期であることは、トランプは全く平常通り大統領職をこなしているだけの印象であり、特にトランプの王座を揺さぶるほどの強い対立候補が現れないことを意味するのではないかと思われる。
もしトランプが落選しているなら、それは大統領職から落選へという大きな変化であるため、それがダシャーに表れないはずはないと思うが、そのような兆候はこのダシャーの推移からは読み取れない。
つまり、もしトランプが落選した場合であっても、11月3日の時点では大統領であり、2021年1月20日からは別の相手が大統領就任式で宣誓を行っている為、この時点で、大統領職を追われる訳である。
そうした推移が現れていてもよさそうであるが、そうした兆候が全く見られない。
従って、トランプは危なげない選挙で大統領に再選するのではないかと思われる。
トランプが再選するかどうかについては、ジャイミニのチャラダシャーなどによっても再度、検討してみたいと思うが、取りあえずは、ヴィムショッタリダシャーの観点から検討すると、トランプは大統領に再選するのではないかと思われる。
その理由は、民主党ではバイデンさんという方が本命候補ですが、彼はアストロデータバンクによりますと、1942年11月20日午前8時30分のペンシルベニア州のスクラントンの生まれだそうです。
彼は、選挙時に木星ーラーフー木星期になります。
木星の在住星座は、
D1 蟹座
D9 蟹座
D10 魚座
いずれも高揚と定座で星位が強く、ヴァルゴッダマでもあります。
木星はD1では2・5Lで9Hに在住している。
月から見ると、9・12Lで4Hなのでハンサヨガである。
D9では乙女座ラグナか天秤座ラグナか微妙だが、乙女座ラグナなら11H在住、天秤座ラグナなら10H在住でハンサヨガ。
D1ではラーフの支配星の10Lの太陽は1Hに在住し、ラージャヨガを形成している。
月から見れば、ラーフはトリコーナの5Hに在住し、支配星の太陽は金星と2-5、5-7のダナヨガ・ラージャヨガを形成する。
D9では乙女座ラグナ・天秤座ラグナのいずれでもラーフは強力なラージャヨガを形成する。
水星は定座で月から見てケンドラでバドラヨガであるし、月から見てもラーフは強力なラージャヨガを形成する。
上記までは良いのですが、問題はD10です。
D10を乙女座・天秤座のいずれのラグナにしても、木星かラーフのいずれかの配置に難が出てしまいます。
乙女座ラグナなら木星の位置はケンドラ7Hで良いですが、ラーフの位置は悪く、天秤座ラグナならラーフはケンドラ1Hで良いですが、今度は木星が6Hとなり良くない配置です。
このような理由から、バイデンさんは民主党予備選は勝ち抜くと思い、トランプさんと本選で戦うと思います。
しかし、いかんせんD10の配置がいまいちなので大統領に当選はせず、結局トランプ勝利かと思います。