MENU

イーロン・マスク近況 -複数の訴訟で奮闘、巨額の損失 -

2023 8/15



最近、乙女座ラグナの方は、大変な状況に陥っている方が多いようである。


乙女座から見ると6室を土星がトランジットし、8室に木星とラーフ/ケートゥ軸がトランジットして、8室にダブルトランジットして、更に12室(獅子座)にもダブルトランジットしているからである。


乙女座ラグナの方にとっては、余程、これらのハウスが強い方は除いて、訴訟、行き詰まり、損失など何らかの問題を抱える時期である。


また牡牛座ラグナの方も市川猿之助(4代目)に見られるように12室(収監、監禁)の象意を経験しているのか、あまり、良くない時期である。


私は山羊座に木星が在住している為、山羊座から牡牛座や乙女座に木星がアスペクトしている。


従って、牡牛座ラグナや乙女座ラグナの方は、セミナーや鑑定などに参加してくれる方も多かったが、今現在、それらの人たちの気配が感じられないのであり、やはり、ドゥシュタナハウスの象意が噴き出して、あまり、調子が良くないのではないかと予想している。



例えば、イーロン・マスクは、これらの乙女座ラグナの人物を代表する一人である。







イーロン・マスクは最近、ツイッターの元社員らから「退職金5億ドル未払い」の件で、集団訴訟を起こされている。



ツイッター元社員らが集団訴訟 「退職金5億ドル未払い」
2023年7月13日 11:46 REUTERS

[12日 ロイター] – 米実業家イーロン・マスク氏によるツイッター買収後に解雇された元社員らが12日、同社が退職金の支払いを拒否しているとして、サンフランシスコの連邦地方裁に集団訴訟を起こした。未払い分は少なくとも5億ドルに上るという。

原告の1人で、1月に解雇されるまでツイッターの給与制度を監督していたコートニー・マクミラン氏は、2019年に同社が定めた退職金制度では、ほとんどの社員が解雇時に2カ月分の基本給に加え、それまでの勤続年数1年当たり1週間分の給与に相当する額を受け取れることになっていたと主張している。マクミラン氏のような上級社員については、6カ月分の基本給が退職金として支給されるはずという。

マクミラン氏によれば、ツイッターは解雇された社員に多くとも1カ月分の退職金しか支給していない。何も受け取っていない社員も多くいるという。

マスク氏は昨年10月、ツイッターを買収。その後に、コスト削減策の一環として、従業員の半数以上を解雇した。


またテスラ車の航続距離水増し疑惑で、カリフォルニア州で、集団訴訟を提起されている。




テスラの航続距離水増し疑惑、カリフォルニア州で集団訴訟提起
2023.08.05 Forbes JAPAN (Josh Max | Contributor)
電気自動車(EV)を購入した大勢の人が直面している問題のひとつは、自分の車の航続距離が大まかにしかわからないことだ。このほど、米テスラ製EVのオーナー3人が、この問題に対して行動を起こした。

3人は2日、テスラが自社製EVの予想航続距離について虚偽の宣伝をしたとして、カリフォルニア州北部地区の連邦地裁に集団訴訟を提起した。

訴訟では、テスラの航続距離水増し疑惑について報じたロイター通信の7月27日の記事を引き合いに出している。記事では匿名の関係者の話として、テスラが10年ほど前、満充電で走行できる最大距離について、楽観的な想定に基づく数値が表示されるようアルゴリズムを組んだと伝えていた。

また、テスラは航続距離の短さに関する苦情が殺到したことを受けて、航続距離関連のメンテナンスの予約をできる限りキャンセルする専用のチームも設けたという。

ロイターは記事についてテスラとイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)に質問したが、返答はなかったとしている。もっとも、テスラは2000年以降、メディアからの質問にはいっさい答えていない。

原告側は、航続距離を過大に見積もるのは車両保証に違反しており、不正競争および詐欺にあたると主張している。

訴訟でテスラ車のオーナーの代理人を務めるミルバーグ・コールマン・ブライソン・フィリップス・グロスマン法律事務所のアダム・エドワーズ弁護士は、「端的に言えば、テスラには宣伝どおりの性能を有する製品を提供する義務がある」と述べている。

原告によると、所有するテスラ車の航続距離は宣伝されている数値とはほど遠く、テスラには苦情を申し立てたが返答がなかったという。

原告のひとりで、「モデルY」を所有するカリフォルニア州在住のジェームズ・ポーターは「92マイル(約148km)しか走っていないのに、航続距離が約182マイル(約293km)失われた」と説明している。

訴訟は「テスラのモデル3、モデルS、モデルY、モデルXの新車を購入したカリフォルニア州のすべての人」を代表して起こされた。原告側は「テスラがEVの航続距離について公正な宣伝していれば、消費者はテスラ車を購入しなかったか、大幅に低い金額しか支払わなかっただろう」とし、損害賠償を求めている。金額は未定だ。

テスラをめぐっては4月にも、車載カメラによって撮影されたセンシティブな動画や画像を従業員が共有していたとロイターが報じ、カリフォルニア州のオーナーが集団訴訟を提起している。テスラ側は疑惑を否定している。これに先立つ1月には、寒冷な気象条件での航続距離を水増ししていたとして、韓国当局から約28億5000万ウォン(約3億1000万円)の罰金を命じられている。

テスラは近年、運転支援機能の「フルセルフ ドライビング(FSD)」や「オートパイロット」の安全性をめぐっても批判を浴びている。

専門家によると、EVの航続距離について、より実態に近い数値を知るには、予想航続距離の表示よりもバッテリー残量を参考にしたほうがよい。航続距離を伸ばすには、EVのオーナーは次の点にも気をつけたい。

・スピードに注意する:最大の航続距離を得るには、幹線道路では時速100km弱が推奨されている。
・エコモードで運転する:自動的にこのモードにならない車種もあるので、航続距離を稼ぎたい場合は有効になっているか確認するようにしよう。
・スムーズに加速する:高速道路への合流時にアクセルペダルを踏み込み過ぎないように。
・効率的なルートを選ぶ:航続距離を優先するなら、曲がりくねった道を行くよりも長い直線の幹線道路を中心に走るのがベストだ。

(forbes.com 原文)



テスラ社は、顧客のクレームを黙殺する部門を設置しているのだという。




またテスラ車で、「ハンドルが動かなくなった」との苦情が相次いでおり、米当局が調査に乗り出したという。




テスラ車で「ハンドルが動かなくなった」との苦情相次ぐ 米当局が調査
2023.08.02 Forbes JAPAN (Ty Roush | Forbes Staff)

米運輸省の道路交通安全局(NHTSA)は1日、米電気自動車(EV)大手テスラの2023年式「モデル3」と「モデルY」でハンドル操作ができなくなったとの苦情が相次いだことを受け、調査を開始したことを明らかにした。テスラはこれまでにも、運転支援システムやハンドル、シートベルトに関する問題が当局の調査対象となってきた。

同局が公開した報告書によると、2023年式モデル3・Yのハンドル制御やパワーステアリングが機能しなくなったとの苦情が12件あった。うち5件で操舵が不能になったが、事故につながったのは1件のみだった。ハンドルが動かなくなると同時に、ハンドルを切るのに必要な力を軽減するパワーステアリングが弱まったり無効になったことを示すメッセージが表示された事例も多かったという。

5月7日に寄せられた苦情では、モデル3が走行中に「車のハンドルが動かなくなったような感覚」が生じ、車が道路から外れて木に衝突したと報告されている。別の苦情では、パワーステアリングが機能しなくなり、ハンドル操作に「大きな力」が必要になったとされている。

同局は予備調査により、この問題が過度の安全リスクをもたらすかどうかを判断する予定。その後、本格的な技術分析が実施され、リコールにつながる可能性もある。調査対象となる車両の数は推定28万台。

米国の自動車安全規制当局によるテスラの調査は、ここ3年間で5件目。テスラの運転支援システム「オートパイロット」は、司法省と証券取引委員会(SEC)の調査対象となっているほか、道路交通安全局も2021年8月から調査を行っている。同局は今年2月、同システムが一時停止の標識を無視して通過したり、注意を払わずに交差点を走行したりするなどの問題を引き起こす可能性があるとして、一部車両のリコールを命令。テスラはこれを受け、ソフトウエアの変更を実施した。

2020年には、2015~17年式の「モデルS」と「モデルX」の一部について、フロントサスペンションの不具合に関する苦情を受け、同局が調査を開始。さらに、モデルYのハンドルが運転中に脱落したという事例に関する調査も行われている。その数週間後には、モデルXのシートベルトが適切に取り付けられていないとの苦情に関する調査も開始された。

(forbes.com 原文)



最近、Xに名称を変更したTwitterだが、最近のビジネスインサイダーの記事によれば、イーロン・マスクは、想像以上のペースでTwitterを破壊し続けており、再起不能かもしれないとして、悲観的な見解が述べられている。


イーロン・マスクが導入した新機能がサービスの向上につながっておらず、プラットフォームを破壊しているというのである。




Twitterはもう再起不能かもしれない。イーロン・マスクは想像以上のペースでTwitterを破壊し続けている
Aug. 02, 2023, 07:00 BUSINESS INSIDER (Linette Lopez )
イーロン・マスク(Elon Musk)がTwitter(現在のサービス名は「X」)を買収してからまだ1年も経っていないのに、彼のTwitterはすでに、死よりも悪い運命、つまりつながりのないプラットフォームへの道を歩んでいる。

マスクがbotのない、言論の自由の楽園に変えると約束したこのプラットフォームは、これまで以上に不具合、bot、スパムが多くなっている。

2023年5月、フロリダ州のロン・デサンティス知事がTwitterで大統領選出馬を表明した時は不具合のオンパレードで、会社にとって歴史的な瞬間であったはずが大混乱に陥った。リアーナがスーパーボウルのハーフタイムショーに出演していた時など、ニュースになるようなイベントの時でさえTwitterはうまく機能しなかった。

ほかにも、ツイートできる文字数の増加から、今では悪名高い「レート制限」(ユーザーが1日に見られるツイート数を制限する措置)まで、マスクが繰り出す「新機能」の大半が、プラットフォームを改悪している。

Twitterの中核は広告ビジネスであり、上場廃止になる前に公表された最後の財務報告書によれば、収益の90%以上が広告収入だった。このビジネスで成功するためには、コンテンツを生成するユーザーと広告を購入するクライアントの双方に、Twitterは信頼に足る安定した場所だと信じてもらう必要がある。広告プラットフォームが、広告で大賑わいの一大イベントであるスーパーボウルで信頼されなければ、何の意味もない。



それは、非常に納得できるのだが、現在、イーロン・マスクにとっては、プラットフォームを意味する水瓶座6室に土星がトランジットするタイミングである。



従って、プラットフォームへの暴力、破壊が行われていると理解できる。



皆が情報を共有できる信頼性のあるプラットフォームが、改悪されてしまっている。



それを今、行なうのは、乙女座ラグナなのである。




2023/8/14付のWIREDの記事(参考文献参照)では、イーロンマスクは、「Twitterのよさとは何だったのかを、イーロン・マスクはまるでわかっていない」、「基盤をつくったユーザーへの敬意がない」と批判されている。


ナチュラルゾーディアックでは11室に該当し、人々の集うコミュニティーを意味する水瓶座が、乙女座ラグナにとっては6室になっている為、見下す対象になってしまっており、ユーザーにより共同で作り上げられたコミュニティーの価値というものが分かっていないと批判を受けている。



それは占星術の法則からしても的を得た指摘である。







私は以前、イーロン・マスクは、ラーフ/金星期に良くなると予想していたが、それは実際、その通りになったようである。



以前は低迷していたテスラ社への信頼が回復し、再び、株価が上昇していた。



しかし、その後、2022年12月14日からラーフ/太陽期になって、再び、問題が生じて来て、批判や訴訟に直面し、巨額の損失を招く事態が複数持ち上がって来ている。



やはり、イーロン・マスクにとって12室支配の太陽期は良くないのである。



10室で、バドラヨーガを形成し、ラグナロードで、10室支配の水星とコンジャンクトして傷つけており、ビジネス上での出費を招く配置なのである。



月ラグナから見ると、ラグナロードで、11室で、2、11室支配の水星とコンジャンクトして、1-2、1-11のダナヨーガを形成しているが、それでもラグナから見た12室の象意は、決して無効にはならない。



そして、マハダシャーロードのラーフから見ると、太陽は8室支配で6室に在住し、6室の支配星とコンジャンクしている。



ナヴァムシャでは月から見て、12室の支配星で、ケートゥとコンジャンクトし、ダシャムシャでも月ラグナから見て、8室支配で、10室で減衰し、ケートゥとコンジャンクトしている。



パラシャラの例外則やヴィーパリータラージャヨーガ的な要素も見られるが、太陽とケートゥの敵対惑星同士の組み合わせは、権威を失う、自信を失う組み合わせである。




そうしたことで、トランジットで、土星が6室、木星、ラーフが8室、ダブルトランジット8室という、良くないトランジットが形成されたタイミングで、ダシャーもラーフ/太陽期に移行して、イーロン・マスクは苦境に陥っている。




どんな影響力のある人物であっても、こうした占星学の法則には抗うことは出来ない。




(参考資料)

Twitterのよさとは何だったのかを、イーロン・マスクはまるでわかっていない
2023.08.14 WIRED (VITTORIA ELLIOTT)

8月初め、Twitterで16年続いたアカウント「@music」が突然、元の持ち主から取り上げられた。Twitterは共通の関心事を中心にした有機的なコミュニティを形成してきた人々の努力の上に築かれたものだったが、マスクはそれらの要素を剥ぎ取っている。

16年前、ソフトウェア開発者のジェレミー・ヴォートは、「@music」というTwitterアカウントを作成した。その目的は、もちろん音楽に関するニュースやストーリーを集めてまとめたり、共有したりするためだった。

その後、ヴォートは数万件のツイートを投稿し、1,100万人以上のフォロワーを獲得した。ところが2023年8月初め、Twitter(現在はXにブランド変更)が彼のアカウント名を取り上げてしまった。ヴォートがこのプラットフォームに投稿したXからのメールには、何の説明もなく、ほかの3つのハンドルネームの中から1つを選ぶことができると書かれていた。その3つのアカウント名、@music123、@musicmusic、@musicloverはすべて、ほかのユーザーが保持しているものだったため、おそらくそれらもユーザーから取り上げたものに違いなかった。

「誰かが自分のアカウントを取り上げられ、別のアカウントを取り上げることが許されるという事態が、永遠に続くような気がします」と、ヴォートは言う。「その行き着く先はどこでしょうか?狂っています」

その後、ヴォートには「@musicfan」が割り当てられた。

基盤をつくったユーザーへの敬意がない

このようなアカウント名の没収は、Xの利用規約の範囲内で問題なく可能なのだ。同社は、音楽から動画や金融まで、あらゆるものを扱う「スーパーアプリ」に変わろうとしている過程にあり、今後も新しいビジネスラインに関連するアカウント名の所有権を主張する必要が出てくるだろう。しかし、人気のあるアカウント名を一方的にユーザーから奪うことは、ビジネスに悪影響を及ぼしかねない。それは、マスク傘下のXがTwitterから“Twitterらしさ”をつくっていたものを剥ぎ取っていることを示す、もうひとつの証拠であるかもしれない。

「そこでブランドを構築しようとしている人々は、間違いなく躊躇すると思います」と、ヴォートは言う。「自分が取り組んでいるものが奪われない確信が持てない状態というのは、問題として大きすぎます」

Twitterの成功は、フォロワーを増やし、共通の関心事を中心にした有機的なコミュニティを形成してきたヴォートのような人々の努力の上に築かれたものだ。ヘイトスピーチの急増、認証に関するポリシーの変更、そしてもちろん世界的に認知されているブランドを「X」という一文字のために捨ててしまったことに加え、今回の高圧的なハンドルネームの強奪によって、Twitterはますます“1人のユーザー”のための場所になりつつあるという印象が強まっている。そのユーザーとは、マスク自身である。

「マスクは誰が何と言おうと、このプラットフォームを自分のファンが、ただ彼に賛同するだけの場所に変えることを望んでいるように思えます」と、フラートン・ストラテジーズ社のCEOで、以前はウィーワーク社のコンテンツマーケティング担当副社長を務めていたティム・フラートンは言う。「Twitterを、Twitterたらしめてきたユーザーたちに対する攻撃が続いています。マスクには、Twitterの基盤となっているユーザーたちに対する敬意がありません」

Twitter Blueがコミュニティ浸食の始まり

Twitterを買収する前、マスクはこのプラットフォームのスーパーユーザーだった。現在は1億5,200万人に達しているオーディエンスに向け、これまでに約1万9,000回ツイートしてきた。つまり、マスクがこのアプリで経験してきたことは、大部分のユーザーの経験とは根本的に異なっていた可能性が高い。平均的なTwitterユーザーのフォロワー数は707人で、1人のフォロワーも持たないユーザーも多い。マスク以前のTwitterでは、ツイートの約80%が、わずか10%のTwitterユーザーによるものだった。

認証マークは、一般ユーザーが、フォローする価値のあるアカウントを見極めるのに役立った。Twitterがこの青いチェックマークを考案したのは、大リーグ「セントルイス・カージナルス」のマネージャーがパロディアカウントを巡って、Twitterを訴えると脅したことがきっかけだった(現在ではInstagramやTikTokなどほかのプラットフォームでも、認証ユーザーを示すために使われている)。それ以降、このマークは、セレブリティ、ジャーナリスト、政治家などの著名人のほか、ブランドや、特に多くのフォロワーを持つアカウント(@musicなど)が本物のアカウントであることを示すために使われてきた。

認証アカウントについて、フラートンは「より多くの人々がTwitterを利用し続ける原動力となっているコンテンツの大部分を生み出し、利用者数の増加に貢献しているユーザーたちのものでした」と説明する。

しかし、マスクのようなインフルエンサーにとっては、青色のチェックマークは価値のある“商品”だったようだ。このマークを取得するためなら誰でもお金を払うだろうと考えたマスクは、12月に有料の「認証」プログラムである「Twitter Blue」を立ち上げ、それまでのような“実績に基づく”仕組みを改めた。

それが、Twitter人気をつくってきたコミュニティを侵食する第一歩だったと、フラートンは言う。

シミラーウェブ社のレポートによると、3月にこの月額8ドルのサービスを申し込んだ人は、11万6,000人だけだった。このプラットフォームでもともと認証されていた30万個のアカウントのうち、ブルーの認証マークを維持しようと新たなサービスに加入したのは、5%にも満たなかった。また、Mashableの記事によると、Twitter Blueをサービス初月に申し込んだ44万4,435人のうち、約半数がフォロワー数1,000人未満のユーザーだったという。

認証マークの廃止は、ほとんどのユーザーによって各アカウントや情報が本物かどうかを簡単に見分けられるようにする、重要な目印がなくなってしまうのと同義だった。それまでTwitterでヘイトスピーチやフェイクニュースに関するポリシーを策定・実施してきた信頼・安全性部門のスタッフの大半を解雇したことも問題を悪化させ、このプラットフォームをリアルタイム情報源やニュースソースとしてますます使えないものにしてしまった。

オーストラリアの国営放送局ABCは今月、「有害性」を理由にこのプラットフォームから撤退しようとしていることを表明し、大手報道機関による同様の動きの最新事例となった。

マスクは今とは違うユーザーを取り込みたい?

今でもXの最大の収入源は広告だが、広告主にとってヘイトスピーチやフェイクニュースの増加は大きな問題である。マスクがオーナーになってから最初の半年で、Twitterは広告収入の半分を失った。

以前は、認証済みのアカウントや組織は、Twitterのスタッフによって信憑性や正当性が審査されていた。それらのアカウントは、料金を払わなくても、特定のテーマに関する会話を促進することができた。彼らが推進するコミュニティやエンゲージメントは、Twitterを広告主にとって魅力的なものにしている要素の一部だった。

「(以前の認証ユーザーが)かつてのようにトラフィックを得られていないことは明らかです。今の状態はごちゃまぜで、人々が見たいと思うようなものになっていないからです。人々はニュースを見たいのです。政治家やスポーツを見たいのです」と、フラートンは言い、こう続けた。「グラミー賞やゴールデングローブ賞のようなイベントがあると、以前は適切に規制されていたロバート・F・ケネディ・ジュニアのようなひどい右翼たちが、フィードをゴミで散らかしています」

マスクは、広告収益分配プログラムを使ってインフルエンサーたちを引き込もうとしてきたが、対象になるにはTwitter Blueユーザーになることも条件になっている。しかし、アンドリーセン・ホロウィッツの元パートナーでアナリストのベネディクト・エヴァンスがツイートで指摘したように、@musicのハンドルネームを没収したことが、「基本的にまともな考えを持つクリエイターがTwitterの収益化サービスに投資しない理由」なのだ。

非営利の監視団体メディア・マターズ・フォー・アメリカ(MMA)の調査で、広告収益分配プログラムが右翼の陰謀論者たちの収入源になっていることが分かった。MMAが特定したユーザーの1人、ドム・ルクレは、Qアノンの陰謀論を定期的に発信している人物だ。

マスクはツイッターを引き継いだ直後の22年12月、それまで締め出されていた右翼インフルエンサーや人身売買で起訴されたことのあるアンドリュー・テイトなどのTwitterアカウントに対し、恩赦を与えることを発表した。

こういったユーザーは、昔からのTwitterユーザーにとって理想的なコミュニティではないかもしれない。しかし、リッチモンド大学ロビンズビジネススクールのマーケティング講師、ビル・バーグマンは、マスクはTwitterの現在のユーザーを引き留めたり引き入れたりしようとしているわけではなく、異なるユーザーたちを取り込みたいのだろうと指摘する。

「現在の方向性を考えると、マスクはフォロワー数400人の株式アナリストであるわたし、ビル・バーグマンのようなユーザーが何を考えていようが、気にしていないような印象を受けます。ビル・バーグマンが知っているようなTwitterは、もはや存在しないからです」。しかし、次に何が起きるかは(不運に見舞われそうなスーパーアプリを除いて)はっきりしない。

バーグマンは、ツイッターが大げさなくらい一貫してニュースで取り上げられていることについて「かなりいい」プロモーション戦略だと続ける。

「マスクはすべての広告主を恫喝し、不愉快にさせたのでしょうか?そのとおりです。このプラットフォームを20年にわたり利用してきたすべてのユーザーを恫喝し、不愉快にさせたのでしょうか?そのとおりです」と、バーグマンは言う。「しかし、彼はそんなことなど気にしていないようです」

(WIRED US/Edit by Mamiko Nakano)
参照元:Twitterのよさとは何だったのかを、イーロン・マスクはまるでわかっていない
2023.08.14 WIRED (VITTORIA ELLIOTT)

スポンサーリンク


スポンサーリンク

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

コメント

コメントする

CAPTCHA