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アインシュタインのラグナ修正 - ハートデヴォー『Light on Life』の事例から-

2020 6/08


『Light on Life』(人生を照らす光)のアインシュタインの事例で、出生時間を11:30から11:33に修正し、ラグナをアールドラーからプナルヴァスに修正していた。


確かにアインシュタインの舌を出したあの有名な写真を見た限りでは、温和で呑気な性格が感じられ、明らかにプナルヴァスのキャラクターである。


実際には、ラグナをアールドラーからプナルヴァスに移動するには、2分35秒進めるだけで足りるので、出生時間を11:32:35に設定すると、ラグナが双子座20°00’となり、ナヴァムシャのラグナが魚座から牡羊座に移動する。


このナヴァムシャのラグナが正しいかどうかであるが、牡羊座ラグナに移動すると、ノーベル賞を受賞した月/火星期が、上手く説明できるようになる。





牡羊座ラグナであれば、ナヴァムシャの月は4室支配で10室に在住し、5室支配で4室に在住する太陽と相互アスペクトして、4-5のラージャヨーガが形成される。


月は定座にアスペクトバックして強力である。


10室の月は、アインシュタインの人気を表わしていると考えられる。


アインシュタインは、物理学で偉業を成し遂げただけでなく、そのキャラクターは、アイコン化し、ポップアートなどで引用されるなど、広く大衆からの人気を勝ち取っている。





そして、5室支配の太陽には9室支配の木星が8室からアスペクトしている。



また10、11室支配の土星もラグナと月から見て、ケンドラで高揚し、シャシャヨーガを形成して、太陽にアスペクトし、また11室に在住する金星と7-11の星座交換をしている。


そして、5室にはラグナロードの火星と7支配の金星もアスペクトしており、非常に多くの惑星が5室に関わっていることが分かる。




ノーベル賞受賞(月/火星)


アンタルダシャーの火星はラグナロードで11室(受賞、称号)に在住し、2、7室支配の金星とコンジャンクトして、1-2、1-7のラージャヨーガ、ダナヨーガを形成している。


また火星は月から見ても11室(受賞、称号)の支配星で、5、10室支配のヨーガカラカの金星と2室でコンジャンクトしている。



マハダシャーの月は既に述べたように太陽と相互アスペクトして、4-5のラージャヨーガを形成し、月をラグナとした場合に10室でラグナロードの土星がシャシャヨーガを形成し、9室支配の水星と1-9のラージャヨーガを形成し、5、10室支配のヨーガカラカの金星と2-10の星座交換をしている配置は極めて重要である。







星座もしくはハウスは10室の支配星、もしくは10室に在住する惑星の影響下にあり、これはケンドリヤ効果として知られている。



月のダシャーの時期の良し悪しは月からの10室に在住する土星と10室支配の金星の強さに依存するのであるが、この場合、土星はシャシャヨーガで、1-9のラージャヨーガを形成し、5、10室支配のヨーガカラカの金星と星座交換して強力な配置である。



このように月からの10室、10室の支配星が飛び抜けて強い為、月のマハダシャーの時期は、上昇の時期である。



そして、アンタルダシャーの火星はラグナから見ても11室に在住し、月からみても11室の支配星で、土星と金星の星座交換に参加して、非常に強力である。



アインシュタインは、マハダシャー月期にノーベル賞を受賞し、次の火星期、そして、ラーフ期にも名声が続いたのは、火星が11室に在住しているからである。



そして、ラーフ期はラーフのディスポジターの火星が11室に在住している為、やはり、晩年まで名声が続いたことを説明する。




晩年

ラーフ/月期に心臓付近の痛みに倒れ(腹部動脈瘤の肥大)亡くなっている。


ラーフはラグナに在住しており、マラカに在住する10、11室支配の土星や、3、6室支配の推移性からアスペクトされている。


ラーフのディスポジターは火星で、2、7室支配のマラカの金星とコンジャンクトし、5室(心臓、腹部)にアスペクトしている。


アンタルダシャーの月はディスポジターの土星がマラカの7室に在住して、マラカの2、7室支配の金星と星座交換している。






ナヴァムシャ魚座ラグナ(出生時間11:30)の場合


もしアインシュタインが11:30に誕生し、ナヴァムシャのラグナが魚座だったら、月は5室の支配星で11室に在住するのはいいが、6室支配の太陽と相互アスペクトし、11、12室支配の土星が太陽にアスペクトするため、5室が激しく傷ついてしまう。







ノーベル賞を受賞した月/火星期が、火星が2、9室支配で、3、8室支配の金星と共に12室に在住する配置では説明できなくなってしまう。




またアインシュタインは1896年10月の金星/金星期、チューリッヒ連邦工科大学の学生時代にミレーバ・マリッチという女学生と出会って、恋愛感情を抱く関係となり、物理の文献を一緒に読むようにもなったという。



このミレーバ・マリッチは、アインシュタインが属した課程の6名の中で唯一の女性であったとされ、同じ課程の学友であり、明らかに牡羊座ラグナと考えた場合の7室(パートナー)支配で11室(同僚)に在住する金星の表示体である。



後に1903年1月6日の金星/火星期にアインシュタインとミレーバは正式に結婚しているが、牡羊座ラグナであれば、火星はラグナロードで、金星は7室の支配星である為、結婚のタイミングであることが分かる。



魚座ラグナだと金星と火星は12室に位置することになるため、金星期に女性と恋愛し、結婚したことを説明することが出来ない。



また結婚の間の1901年の段階で、ミレーバは、アインシュタインの子供を身ごもり、1902年初頭に娘を産んだとwikipediaに記されている。


この時は、金星/火星期である。






サプタムシャでは、金星はラグナロードで5室に在住し、11室に在住する火星と相互アスペクトしている。



アンタルダシャーの火星はラグナロードの金星と5室にアスペクトしているが、更に5室支配の土星と相互アスペクトもし、また9室支配の水星にもアスペクトしている。



この時期に子供が誕生したことがよく分かる配置である。



結婚した翌年の1904年の金星/ラーフ期には長男が、1910年の金星/土星期には次男が誕生している。



ラーフは、サプタムシャの12室に在住しているが、ディスポジターの水星は9室の支配星で5室支配の土星とコンジャンクトしている。



次男が誕生した時のアンタルダシャーは5室支配の土星期で、9室支配の水星とコンジャンクトしている。


この結婚した妻ミレーバとは、1913年のアインシュタインがベルリンに引っ越した数か月後の金星/水星期にアインシュタインが、再従姉のエルザに対して恋愛感情を抱いている、ということが妻のミレーバに知られ、別居生活が5年程、続いた後で、1919年2月に離婚している。


別居生活が始まった時、アンタルダシャーが11室支配の土星、ケートゥと7室でコンジャンクトする3、6室支配の水星期であることに注目である。


離婚に至るまでに”互いの問題点をあげつらう非難合戦や、慰謝料や養育費の請求やそれの拒否、調停の場での疑心暗鬼の駆け引きなど”があったのだという。


おそらくアンタルダシャーが水星期、そして、ケートゥ期がそうした体験を表わしていると考えられる。


然し、離婚が成立した1919年2月は、太陽/土星期であり、4ヶ月後の1919年6月に再従姉のエルザと再婚している。


太陽は恋愛の5室の支配星で、月から見ると8室の支配星で7室に在住していることから、何か抗えない別のカルマ的相手が出てきた印象である。


そして、7室支配の金星と星座交換して、7室に在住する土星のアンタルダシャーの時期に再婚している。


新たな恋、家族との別居、離婚、再婚

ベルリンに移住して数か月後、アインシュタインが再従姉のエルザに対して恋愛感情を抱いている、ということが妻のミレーバに知られ、その発覚から数か月後に妻ミレーバは長男・次男とともにチューリッヒへと引っ越す事態となり、別居状態となった。親友のフリッツ・ハーバーの仲裁も空しく、別居生活が5年ほど続き、1919年2月に正式に離婚の手続きが完了(そこに至るまでに、仲たがいし離婚に至る夫婦にありがちな、誰もがうんざりとさせられるような男女のやりとり、つまり、互いの問題点をあげつらう非難合戦や、慰謝料や養育費の請求やそれの拒否、調停の場での疑心暗鬼の駆け引きなどがあったらしいが)。アインシュタインは当時、ミレーバに対してそれなりの額を払うような金銭的な余裕はなかったため、「ノーベル賞を取ってその賞金をミレーバに譲る」と未来に関する、相手から見て魅力的な条件を提示することで、ともかくも離婚を成立させた(当時、アインシュタインの業績から考えるに、ノーベル賞を受賞することはほぼ確定的とみなされていたため、それを相手へのオファーとして提示することができ、相手もそれを受け入れた)。離婚が成立した数ヵ月後の1919年の6月、アルベルトはエルザと再婚した。そして離婚成立の2年後、招待され日本へ渡航中にノーベル賞受賞の決定が通知された。つまり同賞受賞は、人々が理解・想像していたような学問上の名誉の観点だけでなく、ノーベル賞の賞金を受け取りそれを元妻に渡すことで、元妻との離婚の一連の騒動が完全に片づけられ、落ち着かない日々がようやく終わる、という観点からもアインシュタインにとっては喜ばしいものであったのである。

(wikipedia アルベルト・アインシュタインより引用抜粋)

この辺りは、ノーベル物理学賞を受賞したチャートであるというばかりでなく、結婚から離婚、家族との別離に至るプロセスなど、人生の様々な課題を示すチャートでもあることが分かる。



このようにノーベル賞受賞時のダシャー、結婚と離婚、そして、亡くなった年のダシャーなど3点ぐらいを調べると、アインシュタインのナヴァムシャのラグナが間違いなく、牡羊座であることが確定する。



特にノーベル賞の受賞と、ミーレバとの恋愛、結婚のタイミングが重要である。





マハダシャー太陽期


因みに1915年12月~1921年12月までのマハダシャー太陽期は、1916年にアインシュタインが一般相対性理論を発表したことを考えると非常に創造的になった時期である。



これが牡羊座ラグナにおける5室支配で4室に在住する太陽期に起こったことが重要である。



太陽は9、12室支配で8室に在住する木星からアスペクトされており、これが他の教授陣からのサポートや大学からの教授職のオファーなどを表わしていると考えられる。



木星は収入の2室、海外の12室にアスペクトしている。



アインシュタインの生活の基盤、収入の手段をを支えるサポートを表わしている。



アインシュタインが創造的な時期は、1905年にも訪れたが、この年は「奇跡の年」と呼ばれ、この年と、それに続く数年で、「光量子仮説」「ブラウン運動の理論」「特殊相対性理論」に関連する五つの重要な論文を立て続けに発表したとされる。







1905年は、金星/ラーフ期で、金星は5室にアスペクトし、知性の表示体である水星から見ても5室に在住している。


アンタルダシャーのラーフのディスポジターは火星で、火星もやはり5室にアスペクトして、水星から5室に在住している。




その後、1907年に有名な式E=mc²を発表したのが、金星/木星期であるが、ナヴァムシャで、金星は5室にアスペクトし、木星は9室支配で5室の支配星にアスペクトしている。



そして、一般相対性理論を発表した時は、5室支配の太陽/太陽期、あるいは太陽/月期である。



思想家や科学者が、自分の理論や思想などを生み出す時は、5室(作品、創作物)や5室の支配星が関わる時期である。



このように一般相対性理論を生み出したのが、太陽期だということになれば、やはりナヴァムシャのラグナは牡羊座で、太陽は5室の支配星にならなければならない。



魚座ラグナで、太陽が6室の支配星で5室に在住しているという配置では、月との間に何もラージャヨーガが成立せず、また木星のアスペクトも9室の支配星ではなく、1、10室支配の木星では、インスピレーションが足らず、土星のアスペクトは11、12室の支配星となり、全く才能のきらめきを表わしていない。



従って、このことからもナヴァムシャのラグナが牡羊座であることは確かである。





ダシャムシャのラグナ


因みにダシャムシャのラグナであるが、もしナヴァムシャのラグナが牡羊座ならダシャムシャのラグナは射手座で確定である。



出生図のラグナの度数が双子座18°~21°の間に収まれば、ダシャムシャは射手座ラグナである。







ラグナは双子座プナルヴァスに到達した時点で20°00’であり、前後に1°ぐらいの十分な余裕があることを考えるとほぼ射手座で間違いないと考えられる。



射手座から見ると9室支配の太陽が12室に在住している。



wikipediaによれば、一般相対性理論を発表した頃は、ベルリンに住み、チューリッヒ連邦工科大学の教授(9室)として外国(12室)の教授を務めながら研究していた時期である。


また1917年の太陽/ラーフ期に肝臓病や黄疸といったいくつかの病を患い、いとこに数年間、看病してもらったと記されていることから12室(入院、隠遁)の象意が見られる。



従って、9室支配で12室に在住している太陽期で正しいことが分かる。




ノーベル賞を受賞する前のアインシュタインはまだ一般的には有名ではなく、12室(プライベート、隠遁)に在住する9室支配の太陽期であったことが納得できる。









その後、アインシュタインは、1921年頃のマハダシャー月期になって、ノーベル賞を受賞した後、世界各地へ訪問し始める。



ノーベル賞を受賞して有名にもなり、世界各地をぶらぶら遍歴して、講演を行なったり、王室を訪問するなど、色々している。



ダシャムシャでは月は、8室支配で3室に在住しており、7、10室支配の水星とコンジャンクトしている。



この月期は、ノーベル賞を受賞したので、仕事を中断して、旅行(3-9室軸)で気を紛らわすといった時期である。



この時、旅行先で、アインシュタインは沢山の写真を撮影されており、その写真は、ネット上でも確認できる。



月が3室に在住している為、メディアに登場する機会が増えたことが分かる。



また月は8室の支配星であるため、詳しくは書かれていないが、おそらくノーベル賞受賞者として旅費や滞在費などは負担してもらって各国に招聘されたことを表わしている。




その後、1935年以降、マハダシャー火星期に移行すると、アインシュタインはアメリカへ移住している。



火星は5、12室の支配星で11室に在住している。



12室は海外移住を表わすハウスで、5室は創造的活動を表わしており、11室は肩書きや称号、高い地位を表わしている。



アメリカに移住して、永住権を取得し、アメリカ国籍も取得し、またアメリカ海軍省兵器局の顧問に就任している。



11室の象意は、肩書き、称号であり、顧問や理事など、知名度の高い名前を組織に貸すような仕事が多くなってくる。



5室は10室から見た8室である為、仕事の終わりを表わしており、もはやどこかの組織で働くようなことはなく、自由に創造的に生きる立場である。



このようにもしアインシュタインのダシャムシャのラグナが射手座ラグナであるなら、教授職についている人のチャートはダシャムシャでの良さというものが読み取りにくいことが分かる。



そもそも教授職自体が、10室を損失する9室の象意であり、また研究し、作品や思想を生み出す5室は、仕事の中断を表わす10室から見た8室だからである。



教授職としての仕事は、ダシャムシャでは5室や9室の象意として現れやすく、ケンドラの支配星として現れにくいと考えられる。





ノーベル賞受賞の理由とD11


因みに出生図、ナヴァムシャ、ダシャムシャのラグナが正しそうだということが分かったが、受賞した理由が、D11にも出ているかどうかも確認してみたい。



まず、通常のD11が以下である。





ノーベル賞を受賞したのは、月/火星期だが、マハダシャーの月は11室の支配星で9室で高揚し、12室支配の太陽とコンジャンクトしている。



これは海外(12室)からの受賞を表わしていると考えられる。



11室では木星が高揚し、ディスポジターの月に吉意を与えている。



火星は3、8室支配で12室に在住し、8-12のヴィーパリータラージャヨーガを形成している。


また2、9室支配の金星と相互アスペクトしており、また火星のディスポジターの太陽は高揚する11室支配の月とコンジャンクトしている。



月から見ても火星から見ても11室の支配星はそれぞれ高揚の座に在住している。




次は、アイヤー版のD11である。






月は11室の支配星で12室(海外)に在住し、ディスポジターの太陽は12室支配で8室で高揚し、8-12のヴィーパリータラージャヨーガを形成している。



また3、8室支配の火星は、7室で自室の木星とコンジャンクトし、月から見ると、4、9室支配のヨーガカラカで、8室で5室支配の定座の木星とコンジャンクトしている。



結局、ノーベル賞というものは、外国(スウェーデン)のノーベル財団から送られる称号(11室)であり、その賞金は不労所得(8室)であることを考えると、8室、11室、12室が強調されてくると思われるが、ここで8-12のヴィーパリータラージャヨーガが度々、確認できることに注目である。



またマハダシャーの月がどちらのD11の場合でも11室の支配星となったが、これがラグナが一つ違えば、11室の支配星ではなくなってしまうことから、やはり偶然であるとは考えにくい。



やはり、受賞、称号という象意は、D11の11室の象意として現れている可能性が高い。



これはもっと事例を見ていく必要がある。





色々詰め込み過ぎて長くなってしまったが、当初の目的は、アインシュタインのナヴァムシャのラグナが牡羊座であることが確実であることを確かめたかったのである。



ハートデヴォーは、アインシュタインが月/火星期にノーベル賞を受賞した理由が分からず、チャートは現実の単なるモデルに過ぎず、チャートからは説明できないこともあるとして、プラシュナに逃げたのである。



月と火星は、確かに出生図では、月は減衰し、6室に在住し、火星は6、11室支配の機能的凶星で、ドゥシュタナの8室に在住して、ラーフともコンジャンクトしているので、全く良さそうに見えないと考えたのである。



これは、パラシャラの法則を学習したら、間違いなく誰でもそう思うのであり、学習の途上における一つの通過点である。




そして、ハートデヴォーは、出生図で、パラシャラの例外則やニーチャバンガラージャヨーガ、ヴィーパリータラージャヨーガが成立していることを明らかに見落としているのである。


そして、更にハートデヴォーは、ナヴァムシャのラグナが牡羊座ラグナになった時点で、マハダシャーの月がラージャヨーガとなったり、アンタルダシャーの火星が、11室に在住し、月から見た11室の支配星にもなって、強力なダナヨーガを形成し、更にそれがシャシャヨーガの土星と金星の星座交換に絡むことで強化され、月/火星期のノーベル賞受賞を完璧に説明できることに全く言及していないのである。



ハートデヴォーは、アインシュタインの性格から考えると、出生図のラグナのナクシャトラがアールドラーではなく、プナルヴァスなので、出生時間を3分進めて、ラグナをプナルヴァスにしなければならないということまでは、きちんと説明しているが、その後については全く言及がないのである。



おそらく入門書として書かれたので、惑星の機能的吉凶やナヴァムシャなどの分割図の解釈を省略したのかもしれない。



但し、もしナヴァムシャに月/火星期にノーベル賞を受賞した理由が明らかであるならば、そのことに少しは触れるはずで、チャートからは説明できないこともあるといった解説になったり、プラシュナに逃げたり、運命が変わったのだとこじつけることもなかったはずである。



従って、ここでは、ハートデヴォーは、やはり、省略したというよりも分からなかった、あるいはあまり意識していなかったと考える方が正しいかもしれない。



ハートデヴォーが『Light on Life』を世に出したのが、1996年であり、マークボニーが言うには、この当時、ハートデフォーを除いて、ほとんどのアメリカ人は低いレベルの知識しか持っていなかったと述べている。



ただ私がこの本を読んでみた感じとしては、ハートデフォーは出生図に関しては詳しくは述べているが、ナヴァムシャや分割図の重要性についてはまだそれ程、はっきりとは意識していなかったのではないかと思うのである。



アメリカで、1986年にジェームスブラハが『Ancient Hindu Astrology for the Modern Western Astrologer』を出版した時にジョーティッシュの第一次ブームが来たと言われるが、この本の中では、ナヴァムシャの重要性が全く認識されておらず、ナヴァムシャは星位などを見ればいいだけで、文字通り、出生図と同じようにラグナからの各惑星の支配と在住などを分析することが出来るチャートだとは認識されていなかったのである。


それから1996年まで9年が経過しているが、それでもまだナヴァムシャの重要性や分割図の重要性について、そこまでは理解されていなかったのではないかと思うのである。



何故、そう思うかというと、ハートデヴォーが見落としたパラシャラの例外則、ニーチャバンガラージャヨーガ、ヴィーパリータラージャヨーガ、またナヴァムシャなどの分割図で、特にラグナから見た惑星の支配と在住が、出生図と全く同じかそれ以上に正確に機能するという認識を初心者が得るのにかなりの時間がかかるからである。



特に最初の数年は、出生図だけを見ていくだけで、精一杯で、それだけに時間が費やされ、ナヴァムシャ以上の分割図までは目が行き届かない。



そうした初心者にありがちな傾向が、1996時点のハートデヴォーにも出ているような感じであり、様々なジョーティッシュの教養は豊富なのだが、肝心な実践経験から得られるそうした確信が欠けている印象である。



私自身、最初のうち、パラシャラの例外則、ニーチャバンガラージャヨーガ、ヴィーパリータラージャヨーガなどが確実に機能するということがまず信じられず、またナヴァムシャを文字通り、出生図と同じようにダシャーで読み取って行けるということを理解するまでに何年もかかっている。



それが分かるまでは、ナヴァムシャを見たとしても、あまりナヴァムシャの惑星配置といったものが頭に定着しないのである。



その重要性を意識するようになって初めてそれを認識することができる。



その為、その段階では、ナヴァムシャのラグナが一つ移動するということがどれほど大きな違いであるかということが分からないのである。



出生時間の正確さに問題があり、ナヴァムシャのラグナがあいまい不明確な段階では、ほとんど何も当てることが出来ないと言ってもいいかもしれない。



だからハートデヴォーが、アインシュタインの月/火星期について色々語っている感じが、最初の数年間の自分を見ているような感覚である。



ナヴァムシャのラグナの重要性は、5年~10年ぐらい実践しないと分からないのではないかと思うのである。



最初からそれらの重要性を指摘され、手本として、ナヴァムシャのラグナの修正の仕方を見る機会があれば、より速やかに習得できるかもしれない。




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コメント

コメント一覧 (3件)

  • 秀吉さん、こんにちは。

    カズオ・イシグロ氏の時も思ったのですが、アインシュタインのD24チャートは見ないのでしょうか?

    マーク・ポニー氏は、『ザ・分割図』の中で、学問的業績を見る場合は、D24チャートを見なければならないと教えています。
    ポニー氏は、高い学問的業績を持つ人の事例を紹介し、彼の出生図はパッとしないが、D24チャートはすごいチャートになっていると解説しています。

    科学者や芸術家の場合、D24チャートは重要になると思います。
    アインシュタインのD24チャートでは、月と木星が射手座で、ハンサ・ヨーガを形成しています。
    • もちろん学問的業績を見るには、D24も見た方がいいと思いますが、D24を見るには更に出生時間に関して注意が必要です。

      アインシュタインのナヴァムシャやダシャムシャのラグナを検討している時点である為、D24のラグナは正しいか分かりません。

      但し、D24で木星や太陽が定座である点、木星と月がガージャケーサリヨーガを形成している点などは参考にしてもいいかもしれません。

      本記事では、主にノーベル賞受賞時のダシャーが機能しているかという観点で見ているのであり、その場合、受賞や称号、獲得、利得の11室を詳しく見るD11を見た方がいいと思います。

      学問的に優れていることが受賞につながるとは限りません。
    • またこの記事では、アインシュタインの出生時間を3分進めて、ラグナのナクシャトラが、アールドラーではなく、プナルヴァスに設定したハートデフォーの時刻修正が正しいのかどうかを確かめるという内容です。

      その場合、まずナヴァムシャ(D9)、ダシャムシャ(D10)辺りから初めて、その後、ドヴァダシャムシャ(D12)など、過去の出来事が検証し易く、仕事や両親家族など、その人の比較的分かりやすい事象についての真偽を確かめられる分割図を先に使っていきます。

      D24などは分割の幅が狭すぎて、ラグナが容易にずれてしまい、また学問的達成ということは、抽象的でより分かりにくいことです。

      D24をラグナの修正に使うということは行なわず、出生時間が正確で正しかった場合にのみD24を使うというのが普通です。

      D24で、月が9室の支配星で木星は5室の支配星で、それらの支配星が2-5のダナヨーガとガージャケーサリヨーガを形成しているので、マハダシャー月期に画期的な理論を生み出したと考えることは出来ます。

      そうしたことをD24を見て考えることは有効です。

      またアインシュタインが、一般相対性理論を発表したのは、太陽/太陽、太陽/月期辺りでした。

      おそらく理論を発表する前に考え続けていたでしょう。

      そうすると、その前の金星期から考え続けていたはずです。

      金星/ラーフ期や金星/木星期は、奇跡の年と言われた理論を立て続けに生み出し続けた頃で、E=mc²なども発表しているので、マハダシャーの金星は良い配置にあるはずで、D24の中で、ケンドラに位置しているのは良さそうな配置です。

      もしラグナを一つ進めて射手座ラグナにした場合、6、11室支配の金星が3室に在住している配置ではなさそうだと考えたり、蠍座ラグナで、8室支配の水星が5室で減衰して、パラシャラの例外則やニーチャバンガラージャヨーガを形成している配置があり、この配置が出生図で減衰している水星が同じ魚座で減衰している為、数学が出来ないアインシュタインがイメージ的に相対性理論を生み出したということの理由となる配置かもしれない、などと考えることは出来ます。

      金星/ラーフ期のアンタルダシャーのラーフはD24で5室に在住しており、ラーフのディスポジターの木星が5-9のダナヨーガ、ガージャケーサリヨーガを形成しているので、この時期に創造的な理論を構築したとも考えられます。

      D24を使って、色々アインシュタインの知的に創造的であった時期を調べるのには使えます。

      但し、D24で、ノーベル賞の受賞の時期を調べるのは難しいです。

      D24の用途とはちょっと違います。

      もしアインシュタインの世間から評価されたという意味での受賞とは関係なく、学問的達成や才能などを調べたいなら、D24を見るとよいかもしれません。

      上記に書きましたが、D24で、水星が、出生図とD24で同じ魚座で減衰して強調されている辺りにアインシュタインの特殊な才能が表れているのかもしれません。

      但し、それは受賞とは関係がありません。

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