トルコ南部の地震について【更新】




2023年2月6日、トルコ南部で、地震があり、多くの人々が倒壊した建物の瓦礫の下に埋もれ、死者が2万人を超える被害が出ているという。



トルコ・シリア地震、死者2万人に 東日本大震災上回る
2023年2月10日 5:30 日本経済新聞

【イスタンブール=木寺もも子】6日にトルコ南部で起きた地震で、トルコとシリアでの死者数は9日までに2万人を超えた。日本を含む外国の救助隊も加わって懸命な捜索が続くが、発生から3日が過ぎ、生存者の救出は難しさを増している。

死者数では2011年の東日本大震災(22年時点の死者1万5900人、行方不明者2523人)を上回る大災害となった。

トルコの当局によると、9日夜までに1万7406人の死亡を確認した。負傷者は7万人超。シリアの国営メディアは1347人が死亡したと報じた。これとは別に反体制派が支配する同国北西部では、現地の団体によると少なくとも1970人が死亡、2950人以上が負傷した。

トルコでは9日も子供ががれきの下から助け出される場面などが報じられたが、1回目の大地震が起きた6日早朝からは3日が経過した。氷点下の厳しい気温の中、生存者は見つけにくくなっている。

7日夜、震源に近い南部カフラマンマラシュに到着した直後から活動を始めた日本の救助隊は9日午後までに2カ所の捜索を終えたが、生存者はいなかったという。

シリアの反体制派地域には9日、地震発生後で初めて国連の支援車両が入った。同地域はアサド政権が封鎖しており、支援の玄関として認められたトルコ・シリア国境は道路の損傷で通行できなくなっていた。

グテレス国連事務総長の声明によると、6台のトラックがシェルターなどの援助物資を運び入れた。グテレス氏は「追加の支援物資も向かっているが、まだまだ足りない」と訴えた。


トルコの建国図は、アストロデータバンクによれば、「1923年10月29日 20:30 アンカラ」となっており、Rodden Ratingは、Aとなっていて、信頼できるデータとなっている。

第一次世界大戦後、1920年にオスマン帝国のスルタン政府が連合国とセーブル条約を結んでいたが、アンカラのケマル=パシャの率いるトルコ共和国国民政府が廃棄を宣言し、トルコ国民軍がギリシア=トルコ戦争に勝って、スイスのローザンヌで連合国との講和会議の中で、1923年7月にローザンヌ条約が成立している。


ローザンヌ条約で、トルコの主権は承認されたが、実際にトルコで共和制が誕生したのは、1923年10月29日であるという。


『The Book of World Horoscopes』には以下のように記されている。



As early as April 1920 a revolutionary government in Ankara was disregarding the Sultan, but it was not until 29 October 1923 that the republic was formally created. The proclamation of the republic took place in the National Assembly in Ankara at exactly 8.30 pm.
1920年4月には早くもアンカラの革命政権がスルタンを無視していたが、正式に共和制が誕生したのは1923年10月29日のことであった。共和国の宣言は、アンカラの国民議会で午後8時30分ちょうどに行われた。


「1923年10月29日 20:30 アンカラ」でチャートを作成してみると、双子座ラグナのチャートで、今回、地震が起こった2023年2月6日 4:17、及び、13:24:49は、太陽/土星/土星期である。







まず、地震の表示体は、国家の国土の災害である為、4室や4室の支配星の傷として表される。


そして、惑星の表示体としては、不動産であれば火星、乗り物であれば金星などで表される。


4室が傷ついている場合、地震や洪水などの自然災害を表わす場合が多い。


マンデン占星術においては、4室への傷は、国土のダメージである。





例えば、日本の建国図においては、4室に逆行の火星と土星がアスペクトしており、また火星は4室の支配星にもアスペクトしている。


従って、日本では、地震や水害などが多いという解釈になる。






まず、トルコの建国図では国土の4室に6、11室支配の火星が在住し、4室支配の水星が、3室支配の減衰する太陽や8室支配の土星、12室支配の金星などとコンジャンクトして傷ついている。


まず、マハダシャーロードの太陽は、4室支配の水星を傷つけており、また8室の支配星から傷つけられた4室の支配星とコンジャクトしていることになり、地震を表している。


太陽は3室の支配星だが、3室は4室から見た12室目で4室を損失するハウスである。


こうした4室を損失するハウスの支配星が、8室支配の土星から傷つけられた4室の支配星と絡んでいる。


従って、国土の自然災害のタイミングと言えるかもしれない。



またアンタルダシャーとプラティアンタルダシャーロードの土星は、8室の支配星で4室支配の水星にコンジャンクトして傷つけている。


そして、土星はチトラー(火星)に在住しているが、支配星の火星は、6、11室支配で4室を傷つけている。



ラグナ、月から見た4室や4室の支配星をダシャーの支配星が傷つけている為、従って、このタイミングで自然災害が起こったと解釈できる。



因みに地震があったのは、太陽/土星/土星/金星/金星期である。


金星は、ナヴァムシャの4室の支配星で、火星から傷つけられている。







チャトゥルシャムシャ(D4)を見ると、土星は6室の支配星で、ラグナロードの水星とコンジャクトして傷つけており、また4室にアスペクトして、傷つけているが、4室には3、8室支配の火星が在住して、4室支配の木星と3-4の星座交換をしている。



つまり、4室に8室支配の火星と6室支配の土星が絡んで、4室を激しく傷つけている。



しかも4室の支配星である木星は、火星と土星から挟まれて、パーパカルタリヨーガを形成している。




ラグナロードや4室を傷つけている土星期にこの配置が示す国土の自然災害の象意が噴き出したと考えられる。





トランジット



2023年2月6日の地震は、現地時間で、朝方の4:17、及び、午後の13:24:49にマグニチュード7.8や7.5を記録している。









トランジットを見ると、まず、ラーフ/ケートゥ軸が、建国図の傷ついた4室の支配星である水星に絡んでいることが分かる。



また火星は子供の誕生の場合のロジックを適用すると、75時間以内に牡羊座から傷ついた4室支配の水星にアスペクトしていたことが分かる。



土星は、2023年1月18日に山羊座から水瓶座に移動したが、1ヶ月ぐらいは、山羊座を通過していた時の効果が残存するはずである。



従って、土星は山羊座から4室の支配星である水星にアスペクトしていたと考えられる。



従って、建国図の傷ついた4室の支配星にトランジットのラーフ/ケートゥ軸、土星、火星が絡んでいたのである。




8室は、国家の破壊や飢饉や疫病による国民の苦しみを表しているが、マハダシャーロードの太陽は、8室を通過しており、アンタルダシャー、プラティアンタルダシャーロードの土星は、やはり、8室を通過していたと考えることができる。


因みに今回、救助に関する初動が遅れたことでトルコ政府への批判が強まっている。


8室には、内閣の挫折や政府の終焉という象意もある。




因みに大衆を表わす月は、ラーフ/ケートゥ軸が在住する3室(4室を損失)をトランジットし、火星と土星によって傷つけられていた。


また4室(国土)の支配星である水星は、7室を通過していたが、元々建国図の7室には、6室支配の火星と8室支配の土星がアスペクトして傷つけている。



従って、トランジットの4室支配の水星は、建国図の6室支配の火星と8室支配の土星から傷つけられていたと考えることができる。



そして、元々4室が傷ついているトルコの建国図に対して、木星は4室にアスペクトし、土星は山羊座から4室の支配星にアスペクトして、4室にダブルトランジットが生じていたと考えることができる。



従って、4室のテーマ、つまり、国土に関する何かが起こることを意味していた。




因みにトルコでは、1999年にも同じような地震が起こっている。



1999年8月17日午前3時01分(現地時間)、トルコ共和国コジャエリ県を中心としてマグニチュード7.8(表面波マグニチュード)が発生している。







この時のダシャーは、ケートゥ/水星/月/火星/木星期である。



ケートゥのディスポジターである土星は8室の支配星で、4室の水星を傷つけており、水星は傷ついた4室の支配星である。



月はディスポジターの水星がやはり傷ついた4室支配の水星である。



火星は6室の支配星で、やはり4室を傷つけている。



木星は、ディスポジターの火星が4室を傷つけている。







トランジットを見ると、マハダシャーロードのケートゥは8室(国家の破壊、国民の苦しみ)をトランジットしている。



アンタルダシャーロードの水星は、3室支配の太陽、ラーフ/ケートゥ軸と絡んでいる。



プラティアンタルダシャーロードの月は、建国図で、傷ついた4室支配の水星とコンジャンクトしている。



スークシュマダシャーの火星も、やはり傷ついた4室支配の水星とコンジャンクトしている。



そして、プラーナダシャーの木星も、やはり傷ついた4室支配の水星にアスペクトしている。



土星と火星は、傷ついた4室支配の水星にアスペクトして、国土の災害を表しており、木星もアスペクトしている為、4室にダブルトランジットが形成されていた。



4室をテーマとする出来事が起こるタイミングである。



トルコの場合、元々建国図の4室が傷ついている為、国土の災害が起こるタイミングであったと考えられる。



そして、ラーフ/ケートゥ軸は、2-8軸を通過していたが、4室の支配星に対して、ケンドラに位置する(ケンドラサンバンダ)為、4室の支配星を傷つけていた。



またラーフ/ケートゥ軸は、トランジットの4室の支配星(建国図の4室の支配星)と絡んで、傷つけている。



このように見てくると、今回の地震も1999年の自身も、トルコの建国図で、まさに地震が起きそうなタイミングに起きていたことが分かる。





2022年の新月図



因みにトルコの新月図に出ていたかどうかだが、新月図は、魚座で太陽と月が重なるタイミングである為、それは3月~4月である。



今回の地震は、理論的には、2022年の新月図に出ていることになる。







2022年に魚座で、トルコの首都アンカラで、太陽と月が重なるのは、2022年4月1日8:22:52である。



ラグナは、牡牛座で、火星は4室にアスペクトして、4室支配の太陽には、土星がアスペクトして、4室に土星と火星の影響が見られる。



また8室支配の木星と6室支配の金星が4室にアスペクトして、4室を傷つけている。



国土の4室をラグナとした場合にラグナロードの太陽が8室に在住し、12室支配の月とコンジャンクトし、6、7室支配の土星からアスペクトされて傷ついている。




因みに私は、これまでの検証で、新月図は、ナヴァムシャ(更には他の分割図も)も深い意味を持つと考えているが、ナヴァムシャでは、火星が4室に在住して、4室支配の太陽が8室に在住して、ラーフ/ケートゥ軸から傷つけられている。



4室支配の太陽は、3室支配の月とコンジャンクトし、8室支配の木星とも相互アスペクトいて、その上で、ラーフ/ケートゥ軸と絡んでいる為、かなり傷ついている。





更にチャトゥルシャムシャ(D4)を見ると、4室支配の土星が12室支配の金星と4-12で星座交換し、6室支配の火星とコンジャンクトして傷つけられている。





1999年の新月図



それでは、1999年の新月図はどうかと言えば、こちらにも非常に国土の自然災害が色濃く表れていた。







国土の4室にラーフ/ケートゥ軸が絡み、4室と4室支配の土星には、火星がアスペクトして傷つけている。



また4室の支配星には、8室の支配星が絡んだ上で、火星がアスペクトしている為、4室の支配星はかなり傷ついている。



6室への惑星集中は、国全体が奮闘し、特に労働者や社会的弱者などが大変な状況にあり、国民に対する支援や救助活動が必要であったことを物語っている。



ナヴァムシャを見ると、4室に12室支配の火星が在住し、4室支配の木星と4-12の星座交換を形成して、4室を傷つけ、更にラーフ/ケートゥ軸が4室に絡み、更に3室支配の土星がアスペクトして、4室を激しく傷つけている。




チャトゥルシャムシャ(D4)を見ても4室と4室支配の火星にラーフ/ケートゥ軸が絡み、土星がアスペクトして傷つけている。





このように建国図、ダシャー、トランジット、新月図を検討すると、今回の地震も1999年の地震も、起こった理由がジョーティッシュのロジックで説明できる。




今回の地震の模様がyoutube動画にアップされているが、あたかもビルを爆破解体する時のように建物が土台から崩れ落ちて、建物一棟が、丸ごと、瓦礫と化してしまっている。



トルコの建物が、脆弱な作りで、基礎工事などが、それ程、しっかりしていない感じを受けた。



これは、トルコの建国図の4室が激しく傷ついていることとも関係しているかもしれない。




また個人のチャートに現れたカルマが、個人のカルマだとすれば、建国図に現れたカルマは国家や民族のカルマであるという考え方も出来る。



例えば、トルコ政府は、ドローンなどの兵器開発を積極的に行なっており、世界の戦争状態の拡大に間接的に貢献している。



またトルコ政府は、スウェーデンのNATO加盟にも反対し、ロシアとEUの間の仲介役をして、巧みに立ち回っているが、どちらかと言えば、NATOのメンバーであるにも関わらず、ロシアの利益になるようにも行動している。



そうしたことも関係しているのではないかと思えてしまう。







例えば、トルコの建国図の特徴として、ラグナ、月から見て、6、11室支配の暴力的な火星が、国民の4室に在住して、政府の10室にアスペクトし、外交の7室にもアスペクトしている。



こうした配置が、トルコが好戦的な兵器開発などで、世界をリードしているということの理由とも考えられる。




ラグナロードの水星(国民の状態)と、9室(科学技術)支配の土星が、創造の5室に在住し、チトラー(火星)に在住しているが、支配星の火星は、6、11室支配で、4室(国土)を傷つけているのである。



因みに5室には、支配者のメンタリティーという象意もある。




トルコ政府や兵器産業の首脳たちのメンタリティーが、国土の自然災害を起こしているという解釈も出来るかもしれない。








【2023年2月13日追記】

トルコ南部の地震について、トルコ共和国の建国図を検討して、その理由を探ったが、1年前のニュースだが、トルコの国土で、大規模な陥没が発生しているとニュースが報じていた。


600個の陥没があり、地下水の汲み上げ過ぎで、地面が沈下してしまったということである。


こうした出来事もおそらく建国図の4室や4室の支配星の傷で表されると思われる。


地下水を汲み上げ過ぎるというのは、政治経済が、関係し、時の政府の考え方などが、強く反映される分野である。



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