
ジャーナリストの有本香と共に2023年6月に保守結党宣言をしていた百田尚樹が、9月13日に新党の名称を「日本保守党」と発表した。
正式の結党は、10月17日だという。
既にX(旧twitter)のフォロワー数は、開設わずか15日で自民党を超えて、25万に達し、現在、30万に到達している。
2021年12月1日付の記事『百田尚樹について -『永遠の0』は魚座の献身、自己犠牲を表現した作品だった-』において、百田尚樹のラグナを双子座ラグナに設定したが、おそらく、それは間違いだと気づいた。
今回、この「保守新党結党宣言」によって、再度、ラグナを検討した所、おそらく、牡羊座ラグナである。

百田尚樹と言えば、放送作家から出発して、小説家となり、著作がベストセラーとなって、2019年12月の段階で、累計発行部数が2000万部を突破している成功した作家である。
ラグナを特定した場合、こうした作家としての巨大な成功が説明出来なければならない。

百田尚樹は、政治に関心が高く、2018年に刊行した『日本国紀』に見られるように日本の建国の歴史に遡って、日本人のアイデンティティーを問い、125代に続く、万世一系の皇統(天皇の血筋)が、世界の中でも唯一であるという点を日本人が誇りにすべき国の根幹であると考えている。
そのように政治に関心が高く、国家の根本的な哲学、イデオロギーなどを求めている点は、思想や考えを表わす5室に太陽や木星が絡んでいる可能性が高い。
牡羊座ラグナであれば5室支配の太陽が5室にアスペクトバックし、獅子座5室には9室支配の木星が在住して、5-11室の軸で、太陽と木星が相互アスペクトして、5-9のダナヨーガを形成している。
太陽がアスペクトバックすることで、獅子座5室で、あたかも木星と太陽がコンジャンクトしているような配置となっており、5-11の軸で、強力なダナヨーガが形成されている点が、おそらく、作家として大成功した理由である。
百田尚樹が、小説かとしてデビューしたのは2006年で、ちょうどマハダシャー金星期に移行した直後から、小説家としての成功が始まっている。
小説家としての歩み 2006年 『永遠の0』(太田出版)を発表し、小説家としてデビュー。 2009年、『BOX!』が第30回吉川英治文学新人賞候補、第6回本屋大賞の5位に選出され、映画化もされた。 2012年10月15日付オリコン“本”ランキング文庫部門で『永遠の0』が100万部を突破。文庫部門では13作目。 2013年、『海賊とよばれた男』で本屋大賞を受賞。「直木賞なんかよりもはるかに素晴らしい、文学賞の中で最高の賞だ」と喜び、その発言でも注目を集めた。 同年9月から『週刊新潮』にて『フォルトゥナの瞳』を連載開始した。これは小説家デビュー以来、初の週刊誌連載となる。 2019年6月12日に、小説家引退を宣言。 2019年12月、著作の累計発行部数が2000万部を突破したと発表した。 (wikipedia 百田尚樹より引用抜粋) |
前回、双子座ラグナで検討していたが、牡羊座ラグナにした場合でも月ラグナが双子座になり、双子座から見て、金星は5室の支配星で10室で高揚している。

5室の金星や木星は作家を生みだす典型的な配置であるが、特に金星が5室に絡むと、物語性のある面白い小説を書けるのであり、木星が5室に絡むと哲学や聖典の知識など、古典を引用するなどして、重厚な作品を生みだすことが出来る。
ジャイミニスートラなどでもカラカムシャラグナから見た5室の金星や木星は、作家を生みだす配置とされている。
マハダシャー金星期に移行してから、もちろん月ラグナから見た5室支配で10室で高揚する金星が発動して、小説家としての才能が開花したと思われるが、牡羊座ラグナに設定すると、金星のディスポジターで5室に在住する9室支配の木星も発動して、それが5室支配の太陽と相互アスペクトして、5-11軸で強力なダナヨーガを形成している為、小説かとしての大成功がもたらされたのである。
その際、木星と太陽などが介在して、政治イデオロギーが強く出て来る為、『永遠の0』にしても『海賊とよばれた男』にしても、日本人の生き様や精神論を問う内容となっているのである。
因みに木星は獅子座のマガーに在住しているが、マガーは先祖や霊を敬うナクシャトラであり、神を恐れ敬うナクシャトラである。
ナクシャトラの支配星は、ケートゥであり、精神性を表わすが、通常、マガーの人の精神性は、先祖供養とか、墓参りとか、先祖を非常に敬う所に現れる。
その為、万世一系の皇統を恐れ敬ったり、ゼロ戦の勇者や、戦没者の英霊などに敬意を表するのである。
百田尚樹の場合、5室支配の太陽が理知的で、公平性があり、論理性や客観性のある水瓶座ラグナに在住した上で、5室の獅子座にアスペクトバックしている為、保守思想家であっても、常識を備えており、極右的ではあっても、ある程度の客観的な識別力を備えていると考えられる。
『ラブアタック』への出演と結婚のエピソード
百田尚樹は、同志社大学法学部在学中に『ラブアタック!』(朝日放送)に出演し1978年当時大学3年生で6回目の挑戦などをする常連だったという。
私は、その時、10代だったが、その番組をテレビで見たことを覚えている。
挑戦者たちのうち、ゲームで勝ち残った者が、最後に女性に愛の告白をし、選ばれればカップル成立で、選ばれなければ奈落の海に沈むという設定だったと覚えている。
そうした番組に6回も挑戦するというパーソナリティーが、いかにも猪突猛進型で、単細胞で、あまり深く考えない、直球勝負の牡羊座そのものである。
そして、後日、『ラブアタック!』に出演した仲間と同窓会をした際に現在の夫人と出会ったという。
夫人は、『ラブアタック!』の元かぐや姫で、百田尚樹が番組に出演した際のかぐや姫ではなかったが、同窓会で、出会ったので猛烈にアタックしたということである。
ネットの情報によれば、夫人は京都大学経済学部卒の才女で、美人であるということで、写真も掲載されている。
百田尚樹は、X(旧twitter)で、この美人の夫人をネタにして、ツイートすることが多い。

※15歳の頃の夫人の写真
夫人は、メディアや公の場に登場せず、百田尚樹のツイートの中で、間接的にしかその存在が知られないが、おそらく、7室支配で魚座12室で高揚する金星が表示体なのである。
ちょうど、21歳の頃に京都で出会ったということから、おそらく1977年頃である。

1977年1月1日のトランジットを確認すると、牡羊座ラグナであれば、1-7軸にラーフ/ケートゥ軸がトランジットし、木星がラグナを通過し、土星が3室で逆行して、7室支配の金星にアスペクトしている。

また同年9月の時点でのトランジットを確認すると、木星が双子座をトランジットして、7室にアスペクトし、土星が獅子座5室から7室にアスペクトして、7室にダブルトランジットしている。
また双子座の月ラグナから見ると、木星が7室にアスペクトし、土星が7室支配の木星とコンジャンクトして、7室にダブルトランジットしている。
従って、1977年頃(21歳)の頃に現在の夫人と出会ったというのは、納得することができる。
そして、この夫人と、30歳前後で結婚したそうである。
30歳と言うと、1986年であり、その時のダシャーは、水星/金星期辺りである。
ナヴァムシャのラグナ
今回は種々の理由から、出生図のラグナを牡羊座アシュビニー第1パダに設定し、ナヴァムシャのラグナも牡羊座ではないかと考えている。

水星/金星期に結婚したということであれば、ナヴァムシャが牡羊座ラグナであれば、マハダシャーロードの水星は結婚生活の2室に在住し、またディスポジターは7室支配の金星である。
そして、アンタルダシャーロードの金星は、7室支配の金星である為、このタイミングでの結婚が説明できる。
因みに恋愛の5室の支配星である太陽が、7室支配の金星と共に10室に在住し、ラーフとコンジャンクトしている配置が、『ラブアタック!』に6回も出演して、何度もかぐや姫に告白して敗れ去ったことを表わす配置ではないかと思われる。
10室は誰からも見られ知られるハウスであり、当時、高視聴率番組だった『ラブアタック!』に出演して、大衆の前に身を晒し、その上で、女性に猛烈に告白して、フラれるというのは、まさに10室で、7室支配の金星とラーフがコンジャンクトし、更にエンターテイメントの5室支配の太陽が絡んでいる配置である。
出演者たちは、番組の中で、様々なゲームで対戦し、勝利者が女性に告白できるというエンターテイメントである。
おそらく、月から見て5室の支配星である金星が8室で、食欲、性欲、睡眠欲を表わす3室支配の太陽やラーフとコンジャンクトしている為に毎回、かぐや姫に告白し、フラれるといった、挫折を繰り返し、煩悩の中にあったのである。
また金星は5室支配の太陽とコンジャンクトしており、月から見て5室の支配星でもある為、マハダシャー金星期に作家として成功したことも表わしている。

結婚した1986年のトランジットを見ると、ラーフ/ケートゥ軸が1-7軸にあり、土星が8室を通過して、2室にアスペクトして、木星が2室にアスペクトして、結婚生活の2室にダブルトランジットしている。

更に同年3月20日頃になると、木星は水瓶座に移動して、7室にアスペクトし、土星は逆行して、7室に絡むため、7室にダブルトランジットが生じることになる。
いずれにしてもこのタイミングで、結婚したことが納得できる。
放送作家としてのキャリアの積み重ね
こうして、同志社大学の学生時代に『ラブアタック!』に6回も出演していた百田尚樹は、その後、大学を中退してブラブラしていた時にこの番組を通じて知り合ったディレクターから、番組の裏方で働いてみないかと誘われて、放送作家の道に進んだようである。
大学に5年いてから退学したということから、おそらく23歳ぐらいの1979年前後の出来事である。

1979年は、ちょうどマハダシャー土星期の最後のアンタルダシャーで、土星/木星期であり、次のマハダシャー水星期への変化が始まっていた頃である。
水星は3、6室支配で、文筆の3室を支配し、10室に在住していることから、3-10の絡みで、メディアの仕事を表わしている。
しかし、水星は3、6室支配である為、機能的凶星で、6室の支配星であることから、奮闘を表わしており、テレビの裏方で、台本を量産するという、やっつけ仕事のような状態にあったと思われる。
水星は必ずしもテレビの業界で華々しく成功するような配置ではないが、しっかりと下積みの生活を送ったようには見える配置である。
そして、1998年6月からマハダシャーがケートゥ期に移行し、ディスポジターの金星が発動して、徐々に小説家への道が開けてきたものと思われる。

実際に小説家としてデビュー出来たのは、2006年であり、マハダシャー金星期(2005年6月~)になってからである。
興味深いことに3、6室支配の水星は10室に在住して、3-10の絡みを生じ、メディアの仕事を表わしているが、水星はシュラヴァナ(月)に在住しており、支配星の月は、再び、メディアの3室に在住している。
月は3室で、双子座のプナルヴァス(木星)に在住しているが、双子座ということでは、再びディスポジターが3室支配の水星となり、そして、プナルヴァスということでは、支配星の木星が、著述を表わす5室に在住して、5室支配の太陽と相互アスペクトしている。
そして、5室に在住する木星は、獅子座のマガーに在住しているが、ディスポジターの太陽は5室の支配星で、マガーの支配星であるケートゥは、牡牛座のローヒニーに在住している。
牡牛座の支配星は、月から見た5室支配の金星であり、またローヒニーの支配星である月は、双子座の3室に在住している。
といったように惑星がディスポジターや在住するナクシャトラの支配星を通じて、何度も5室や3室に絡んでくるというのが、百田尚樹のチャートの特徴である。
まさに文筆の仕事をしたり、作家として、生きていくような配置となっている。
ここまでで牡羊座ラグナであることがはっきりしてきたが、ここで、例えば、同志社大学を中退するという形で、学業が中退したのは何故かといった疑問にも牡羊座ラグナは上手く答えを与えてくれることが分かる。
学業の中断や小説家からの引退
百田尚樹が、同志社大学を中退したのは、23歳ぐらいの1979年前後だが、土星/木星期である。
マハダシャーロードの土星は中断の8室から5室にアスペクトして5室を傷つけており、また木星は9室支配で5室に在住しているが、土星のアスペクトを受けて傷つけられている。

つまり、土星/木星期は、そうした5室を傷つける土星と土星から傷つけられた5室の在住星としての木星という形で、学業の中断をもたらしたのである。
土星は学業の中断をもたらしたが、一方で、ディレクターから誘われて、放送作家としての仕事を得る幸運も得ているが、これは自分から進んで見つけたというよりも、ディレクターからの働きかけによるものであり、棚から牡丹餅的な幸運であった。
このように仕事が誰かの紹介で得られるパターンは、10室の支配星が8室に在住している場合に生じるのであり、この場合、百田尚樹の場合、10室支配の土星が8室でラーフとコンジャンクトし、そこに9室支配の逆行の木星がアスペクトする配置によって、得られた幸運かもしれない。(つまり、土星は学業の中断をもたらしたが、一方で、仕事を与えたのである。)
また2019年6月12日に小説家の引退を宣言しているが、まさに著作の累計発行部数が2000万部を突破しようとする直前の小説家としてのキャリアの最も脂がのったタイミングでの出来事であった。
2019年6月12日は、金星/土星期であり、上述したようにアンタルダシャーロードの土星は5室にアスペクトして5室を傷つけており、作家としての著述活動の中断を表わしている。
そして、金星/土星期は、乞食から王になるか、王から乞食になるかといった時期であり、金星や土星が機能的吉星にならない牡羊座ラグナにとっては、厳しいタイミングかもしれない。
金星から見て、土星は11、12室の支配星であり、獲得と損失を表わす厳しいタイミングである。
これまで稼いできた名声や評価を一夜にして失う時期とも言えるタイミングである。
そうしたことで、小説家を引退することで、小説家としての名声や評価を突然に手放してしまった。
「日本保守党」の起ち上げ
そして、小説家を引退した後、百田尚樹は、これまで以上に激しくyoutubeなどを起ち上げて、政治的な保守言論を活発化させるのである。
これは今にして思えば、日本保守党の立ち上げへの布石であったと考えられる。

ジャーナリストの有本香と共に2023年6月に保守結党宣言をして、9月13日に新党の名称を「日本保守党」と発表したのだが、このタイミングも意味があったと考えられる。
これらの6月や9月13日といったタイミングの直近において、トランジットの土星や木星が逆行を開始しているのである。
【逆行の開始】 2023年6月17日 水瓶座で土星逆行 2023年9月4日 牡羊座で木星逆行 |
まず、6月17日に水瓶座で土星が逆行することによって、11室だけでなく、10室にも絡んでいる。
そして、9月4日から牡羊座で木星が逆行することで、10、11室の支配星である土星にアスペクトしている。
そのことで、木星と土星が、10室と11室にダブルトランジットしたのである。
大舞台に立ち、社会的に誰からも知られ見られる立場に立つという意味で10室にダブルトランジットが生じ、そして、政治的志を同じくする人々のコミュニティーを起ち上げたという意味で、11室にダブルトランジットが生じたことを意味している。

そして、木星と土星が逆行することによって、4室蟹座にダブルトランジットが生じるが、選挙に打って出るよりも先に政治団体を立ち上げる場合には4室が絡む場合が多い。
何故なら、政治団体を起ち上げる場合、組織運営の為の事務所が必要であり、またこの段階では公の活動というよりも、私的な活動に近いものがあるからである。
(それについては、以前に別の記事の中でも述べたが、4室が強く、自分自らが政治に打って出るよりも政治団体の育成に力を入れているNHKから国民を守る党の立花孝志や、れいわ新撰組の山本太郎のチャートを見てもそれはよく理解できる)
そうしたことで、4室や10室、11室にダブルトランジットが成立したタイミングで、百田尚樹は、日本保守党を立ち上げたのである。
これは非常に納得できるタイミングである。
現在、百田尚樹は、金星/水星期であるが、マハダシャー金星期の最後から2番目のアンタルダシャーであり、ダシャーチッドラに入りつつある時期である。
次のマハダシャー太陽期が見えてくる時期であり、太陽期の出来事が起こり始める時期である。

この太陽期は明らかに政治活動を表わしている。
もしナヴァムシャのラグナが牡羊座で正しければ、太陽は10室に在住して、政治活動を表わしており、政党の党首として、政治家を政界に送り込む可能性が出てくる。
またナヴァムシャが正しければ、ダシャムシャのラグナもおそらく牡牛座に収束するが、ラグナには太陽が在住し、ラグナロードでラグナで定座に在住するマラヴィアヨーガの金星とコンジャンクトして強力である。
この配置からすると、かなり政治活動において成功することが予想される。
それを象徴するものとして、X(旧twitter)のフォロワー数は、開設わずか15日で自民党を超えて、25万に達し、現在、30万に到達しているという事実がある。
出生図では太陽は5室支配で、11室に在住し、9室支配の木星からのアスペクトを受けているが、吉星である水星と金星に両側を挟まれて、シューバ・ウバチャリヨーガを形成し、非常に吉祥である。
太陽期は、賛同者や協力者に囲まれて、党員を拡大し、自らの政治イデオロギーを存分に発展させ、普及させることが予想される。
しかし、それでいて、太陽は水瓶座に在住している為、偏屈な右翼民族主義者にはならず、ある程度の客観性を保てる可能性があり、右傾化し過ぎないバランスも保つと考えられる。
(但し、太陽は、シャタビシャー(ラーフ)に在住しており、ラーフは土星と共に8室蠍座に在住しており、この配置が水の星座の封建的な価値観に固執する可能性を残している。またナヴァムシャで、5室支配の太陽が山羊座に在住していることも家父長制的で封建的な価値を体現し、保守思想をもたらす配置と考えられる。)
)
日本は、あまりにも自虐史観に偏り過ぎてしまった為、万世一系の皇統を尊重し、日本人としての誇りを取り戻すことを主張したとしても、それ程、おかしなことにはならない。
むしろ、対米従属に終始し、目先の利益だけを考えて、自民党が国民を守るという保守政党としての魂を失ってしまった今、日本保守党は、保守の本流としての存在意義を高めるかもしれない。
最近、参政党などが票を伸ばしているようだが、国民を裏切る不甲斐ない自民党の対立軸として、自民党に代わる新たな真の保守政党として、日本保守党は、存在感を増していくはずである。
そして、政界再編に一役買うものと思われる。

※因みに残念なことに有本香の出生データは非公開であり、出生図の作成が出来なかった。今回は百田尚樹のラグナ修正のみ行った。
太陽は水瓶座でデトリメントですが、そのあたりはどう出るでしょうか?私も太陽が水瓶座なので気になります。