
先日、個人レッスン受講中の方から、King&Prince・平野紫耀のチャート読解がしたいとの依頼を受けた。
最近、ジャニーズ事務所で、副社長を務めていた滝沢秀明が退所するなど、ニュースになっていたが、私は全く関心なく、また平野紫耀のことも知らなかったが、King & Princeというグループから3人が脱退したというニュースが報じられていることは知っていた。
King&Princeは、先日、読者の方も述べていたがジャニー喜多川氏がデビューさせた最後のグループだという。
ジャニー喜多川が亡くなった後、ジャニーズ事務所から退所者が続出し、不穏な状況になっているのは納得できる。
ジャニーズ事務所は、芸能界やテレビに与える力こそ巨大であるが、ジャニー喜多川が美少年たちの少年野球チームを結成して、そのメンバーたちをプロデュースして、始めたような趣味の活動である。

ジャニー喜多川のチャートを見れば、それはよく分かる。前にも言ったが、月ラグナが魚座で、8室天秤座に太陽、水星、金星が惑星集中しているが、この天秤座の惑星たちが、ジャニーズ事務所所属のグループのメンバーたちである。
基本的に天秤座の美少年たちで構成されている。
ジャニー喜多川は、この天秤座の美少年たちにダンスや歌などを訓練し、そこから上がり(不労所得)を得るというビジネスモデルを実践していたのだ。
ジャニーズ事務所は、このジャニー喜多川の個人事務所の色彩が濃く、娘の藤島ジュリー喜多川氏は、そうしたジャニーズ事務所の美少年たちを訓練し、そこから上がりを得るといったジャニー喜多川さんのようなカルマはないのである。

チャートを見ても分かるが、天秤座には吉星が全く在住しておらず、ケートゥしか在住していない。
従って、天秤座の美少年のアイドルグループたちをマネジメントする力もカルマもないということになる。
藤島ジュリー喜多川氏は、双子座に金星、火星、木星が集中し、むしろ、金融や情報ビジネスに強そうな配置である。
また金星がムーラトリコーナで、ナヴァムシャで高揚し、木星が高揚していたジャニー喜多川に比べると、藤島ジュリー喜多川氏は、出生図では特に定座や高揚している惑星がなく、金星も友好星位などにはあるが、特別に強い訳でもない。
ナヴァムシャで太陽が定座で、火星が高揚している為、管理したり、統治する力はあるが、カリスマ性が弱く、エンターテイメント業界において金星に象徴されるジャニーズの美少年たちを従えるほどの実力はないかもしれない。
ジャニーズ事務所は所詮、ジャニー喜多川の個人商店であったということなのである。
やはり、社長が交代することによって、新社長の個性が反映されてくると、今まで通りのようにはいかなくなるということである。

因みにKing&Princeは、このジャニー喜多川が最後に手がけたグループで、その中で、一番人気があるのが、平野紫耀であるという。
ウェブ上に出生時間も掲載されており、「1997年1月29日 7:02 愛知県名古屋市」と明らかになっている。
平野紫耀ら3人がKing&Princeを脱退した理由は、海外進出を目指していたが、それが実現不可能であると分かったからというものである。
それで、平野紫耀のチャートを作成してみると、海外進出に対する思い入れがある理由がよく分かった。

まず、ラグナが山羊座で、ラグナロードの土星が3室に在住し、3室支配の木星がラグナに在住している為、1-3の星座交換が成立している。
これは芸能人として、芸能活動し、メディアに露出する典型的な配置である。
3室(芸能)支配の木星が同時に12室(海外)を支配して、ラグナで減衰しているが、ディスポジターと星座交換している為、ニーチャバンガラージャヨーガを形成し、パラシャラの例外則によりラージャヨーガ的な効果も発揮する配置である。
また山羊座ラグナから見て、ラーフ、火星、月が海外の9室に在住しており、これらの惑星のディスポジターである9室支配の水星が、12室(海外)に在住し、5、10室支配のヨーガカラカの金星とコンジャンクトし、5-9、9-10のラージャヨーガを形成している。
特にこうした海外を表わす9室や12室へ惑星が集中していることから海外進出を目的としていることはよく分かる。
平野紫耀は、ジャニー喜多川のお気に入りで、よく海外に連れて行ってもらっていたということからも海外運というものが伺える。
平野紫耀は、2012年2月頃にジャニーズ事務所に入所しているが、その時が、ちょうどマハダシャーラーフ期に移行する直前である。

ほぼラーフ期と同時にジャニーズ事務所での活動が始まったと言っていいかもしれない。
そして、最初はダンススキルを向上させたいということから、関西ジャニーズJr.に入所し、その後、東京に進出した。
2014年にテレビドラマ『SHARK』に初出演したが、2018年4月17日から放送の『花のち晴れ〜花男 Next Season〜』でブレイクして、人気が出て、全国的に知名度が上がったようである。
そして、2019年から2020年にかけて、様々な賞を受賞している。
受賞歴 2019年上半期・下半期ViVi国宝級イケメンランキング1位(連覇により殿堂入り) 第6回 カバーガール大賞 メンズ部門 大賞(2020年) TVstation ドラマ大賞 2020 主演男優賞(『未満警察 ミッドナイトランナー』) 第7回 カバーガール大賞 メンズ部門 大賞(2021年) 第8回 カバーガール大賞 メンズ部門 大賞(2022年) – 3連覇達成により殿堂入り (wikipedia 平野紫耀より引用抜粋) |
この頃は、ちょうどラーフ/土星期である。
まず、出生図上のラーフだが、トリコーナの9室に在住して、ケンドラの支配星からアスペクトを受けている為、ラージャヨーガを形成している。
ラーフは4、11室支配の火星、7室支配の月とコンジャンクトし、1、2室支配の土星からのアスペクトを受けており、3-9軸で、1-4、1-7、1-11、2-11のラージャヨーガ、ダナヨーガを形成している。
月はチャンドラマンガラヨーガを形成し、またラーフとコンジャンクトし、土星からのアスペクトも受けている為、強力なヨーガも形成しているが、激しい葛藤も表わしている。
チャンドラマンガラヨーガを形成している所を見れば、決して、待っているだけの性格ではなく、海外進出という目的が達成できなければ、さっさとジャニーズを退所するという決断や行動を起こす性急さが感じ取れる。
ラーフのディスポジターの水星は、6、9室支配で、5、10室支配のヨーガカラカの金星と12室(海外)に在住して、5-9、9-10のラージャヨーガ、ダナヨーガを形成しており、ジャニーズに入所したタイミングから、海外が視野に入っていたと思われる。
幸福や成功が海外から来るような配置である。

このようにマハダシャーのラーフは強力なラージャヨーガを形成し、ディスポジターも強力である。
アンタルダシャーの土星は、ラグナロードで、3室と星座交換して、芸能活動を表わしており、この土星がラーフにアスペクトしている為、ラーフ期にジャニーズ事務所入りして、芸能活動を開始したのである。
アンタルダシャーの土星もまさにこの土星であり、木星と星座交換し、木星はニーチャバンガラージャヨーガ、及び、パラシャラの例外則によるラージャヨーガ的な効果を発揮する配置にある。
またナヴァムシャを見ても、ラーフは10室でムーラトリコーナの座にあり、ディスポジターの土星は、9、10室支配のヨーガカラカで、5室に在住し、8、11室支配で、11室で定座に在住する木星と相互アスペクトして、9-11のダナヨーガを形成している。
またこの配置が仕事の表示体である太陽からも繰り返されている。
またダシャムシャを見ると、アンタルダシャーの土星は、ラグナロードで、ラグナでムーラトリコーナの座にあり、シャシャヨーガを形成している。
ラーフは5室に在住しており、ラーフと土星は、5-9の関係にある。
従って、ラーフ/土星期は、ブレイクのタイミングであったことがよく分かる。
海外進出の夢
因みにチャラダシャーを見ると、2008年1月~2018年1月まで蠍座のメジャーダシャーにあったが、蠍座は11室で、蠍座から見て、11室にAKの金星と、AmKの水星が、ジャイミニアスペクトしている。
そして、蠍座から見て、2室、3室、5室、11室が強調されており、エンターテイメントの世界で活動したことが分かるが、特に3室で10室支配の太陽と2、5室支配の木星がコンジャクトしている配置は、芸能活動を意味している。
2018年1月から2020年1月まで天秤座のメジャーダシャーの時期を経験したが、この時期は芸能の3室で、AKとAmKがコンジャンクトして、ジャイミニラージャヨーガを形成している。
そして、2020年1月から乙女座のメジャーダシャーの時期が始まり、それが今後、9年間、続くのである。

この乙女座は、まさに海外を意味する9室であり、また外国の表示体であるラーフとコンジャンクトしており、海外を表わす7室支配の月ともコンジャンクトしている。
AKの金星とAmKの水星は、乙女座にアスペクトし、乙女座から10室にアスペクトしている為、不動産に恵まれたり、仕事が得られる時期にはなっている。
乙女座から見て、5室と7室で星座交換している。
然し、今回、ジャニーズ退所劇のような混乱も起こっており、それは乙女座にラーフ、ケートゥ、土星、火星などの凶星が絡んでおり、土星がGK(グナティカラカ)であることによると考えられる。
乙女座から見た10室には、AKの金星とAmKの水星がアスペクトして、吉祥であるが、同時に土星、火星、ラーフ、ケートゥがアスペクトしており、土星はGKである。
従って、10室が凶星によって、かなり傷ついており、また10室双子座には、6室のパダ(6P)と8室のパダ(8P)も在住している。
こうしたことから、海外進出の道は、容易な道ではないように思われる。

そもそもKing&Princeは、海外進出を目標としていたが、それが実現しなかったこと自体が、こうした配置に象徴されるのである。
然し、ラーフは、3室と星座交換する土星からアスペクトされており、ラーフのディスポジターである水星が、5、10室支配のヨーガカラカの金星とコンジャンクトしている。
5、10室支配の金星が、もう一つのトリコーナの支配星と絡む場合、最高のラージャヨーガとなる。
土星や火星のハードなアスペクトもあるが、これらは1、2室の支配星であったり、4、11室の支配星であったりし、特にドゥシュタナハウスが絡んでいる訳ではない。
また水星や金星のディスポジターの木星は、3、12室支配で、ラグナで、1-3の星座交換をする木星である。
ラーフ期に海外進出するという目標は、正しいと思われる。
まさに海外進出を目標にするようなチャートである。
https://dricho.com/2018-08-29-1/