ジェフ・ベゾス - アマゾンCEO退任を発表 -




アマゾンの創業者ジェフ・ベゾスのラグナを以前から検討していたが、分からないでいた。


然し、最近、ジェフ・ベゾスは、2021年7~9月にアマゾンの最高経営責任者(CEO)を退任すると発表したようである。


何故、今のタイミングで退任するのか、その理由を出生図から確認したいと思うが、出生時間が分からない為、ラグナの検討が必要である。



まずジェフ・ベゾスは創業社長である為、起業の2室が強調されるはずである。







その観点から射手座ラグナに設定すると、今現在、2021年2月の時点で、土星と木星は2室山羊座を通過して、8室にダブルトランジットしており、また5、12室支配の火星や2、3室支配の土星にダブルトランジットしている。


8室は辞任など中断を意味するハウスであり、12室は引退、また5室は仕事の10室から見た8室で、仕事の中断のハウスである。




射手座ラグナに設定すると、2室で5室支配の高揚する火星と2室支配の定座の土星がコンジャンクトして、2-5の強力なダナヨーガを形成する。


これが猛烈な仕事ぶりで、翌日配送など、従業員を酷使して、通常、同業者が行なえないサービスを成し遂げた配置である。


アマゾンの倉庫の従業員の過酷な労働などはよく知られていて、倉庫の外で、救急車が待機していることは有名である。


その倉庫で現場の管理をしている老人が日本のCMに登場した時、こんな老人まで酷使してかわいそうだといった批判的な意見があったようである。


wikipediaによると、2014年5月に国際労働組合総連合がベゾスを「世界最悪の上司」と名付けたそうである。

2室山羊座に在住する土星と火星は、非常に実際的な実務をこなす働き者の従業員を抱えていることを象徴していることが分かる。


休みなく働く従業員がアマゾンのサービスを実現しているのである。


wikipediaによると、ジェフ・ベゾスは、タコやローストしたイグアナを食べるなど変わった食事をすることも知られているという。

おそらく食べるもの(口から入るもの)は2室が表わす為、変わったゲテモノを食べるということは、土星や火星、ラーフのようなハードな生来的凶星が在住していると考えられる。


この記述を見た時、ジェフ・ベゾスは、射手座ラグナで正しいと思われた。






射手座ラグナであれば、ラグナに9室支配の太陽と7、10室支配の水星がコンジャンクトして、7-9、9-10のラージャヨーガを形成しているが、水星と太陽のコンビネーションは、射手座ラグナにとっての最高のヨーガカラカである。


これがケンドラであるラグナで形成されており、しかもラグナ、月、太陽の3つのラグナから見ても形成されている。


その為、非常に強力な配置である。



ラグナ、月、太陽といったスダルシャンラグナが同じ射手座である為、形成されるヨーガが強力に顕現するのである。


また一切、ブレることなく、一つのことに集中できる配置である。



射手座ラグナから見ると、木星が4室でハンサヨーガを形成しているが、こうした配置も非常に濃く出ていることが分かる。



また月から見ると木星がケンドラに在住している為、永続する名声、記憶力を表わすガージャケーサリヨーガを形成している。



ジェフ・ベゾスは、プリンストン大学で、電気工学と計算機科学で学位を取得し、科学工学士であることから完全に理工系である。



5室支配の火星が山羊座で高揚し、定座で強い土星とコンジャンクトしている為、それで工学の素養があったと思われる。



ベゾスが何かを判断する時は、必ず、データにも基づいて行ったという。




1990年代から2000年代初めまで、彼はAmazonを経営する上であらゆる側面を数値化しようとして、従業員をスプレッドシートでリスト化したり、経営上の判断をデータに基づいて行った人物とされる。

(wikipedia ジェフ・ベゾスより引用抜粋)


こうした判断に情緒を一切、持ちこまないデータ至上主義のマインドは、無機質であり、土星や火星のような凶星の影響が強いと考えられる。


実際、思想的にもジェフ・ベゾスは、無宗教であり、それは5室支配の火星が木星(精神性、宗教)が減衰する山羊座に在住して、土星がコンジャンクトしているからである。


実際的なことにしか興味がないと言える。




然し、ジェフ・ベゾスは、知性の表示体である水星が射手座に在住し、ラグナ、月、太陽が射手座に在住しているからか、wikipediaによれば、アマゾンの創業前に務めていたD.E.ショー(ヘッジファンド)時代やAmazonの創業期に「後悔最小化のフレームワーク」と呼ぶ考え方を採用していたという。

それはヘッジファンドを辞めて、アマゾンを創業する時に「80歳になったら、自分はウォール街を去ったことを後悔するだろうか?ノー。インターネットの誕生に立ち会えなかったことを、自分は後悔するだろうか?イエス」といった考え方であるそうである。(内省的で哲学的であり、ムーラの性質ではないかと考えられる)


「ワーク・ライフ・バランス」という言葉を使わずに「ワーク・ライフ・ハーモニー」と呼んだり、「2枚のピザ」ルール(ピザが2枚あれば全員に行き渡る人数だけを会議室に集めろ)というものだったり、独自の経営哲学を表現する言葉を発明して、それを従業員たちに教育していた印象がある。


つまり、自己啓発の教師のような印象が非常にある。







こうした経営哲学は、射手座で形成される水星と太陽のラージャヨーガがもたらしていることは明らかである。



ジェフ・ベゾスは不動産投資にも熱心であるというが、それはラグナロードの木星が4室で、ハンサヨーガを形成し、2室支配の土星もアスペクトして、4室にダブルトランジットが生じているからである。




アマゾンが世界各地に倉庫を所有して、そこが大量の物資の保管庫となり、そこで従業員に教育も行なっていることもこの配置に該当するかもしれない。




因みにジェフ・ベゾスは、頭が禿げているが、それは何故かと考えると、頭を表わすラグナにケートゥが在住しているからである。



また1室の表示体である太陽にケートゥがコンジャンクトしている為、この配置も頭が禿げる典型的な配置である。



肉体(身体)に何かが生じる場合は、必ず、ラグナやラグナの支配星が関係してくるのである。




それではジェフ・ベゾスが、射手座ラグナの場合、ラグナのナクシャトラは何か、またナヴァムシャやダシャムシャのラグナなども気になるが、おそらく、ラグナは、ムーラではないかと思われる。



ムーラは天性の管理能力があり、蓄財の才能があるとされている。



然し、プールヴァアシャダーやウッタラアシャダーにはそのような才能はないようである。




従って、ナヴァムシャのラグナは牡羊座、牡牛座、双子座、蟹座の4つに絞り込まれるが、今回は、双子座に設定した。



ナヴァムシャのラグナを双子座に設定すると、結婚のタイミングや、起業のタイミングなどが上手く説明することが出来る。





結婚



ジェフ・ベゾスは、1992年にマンハッタンのDEショー(ヘッジファンド)で働いている時に元妻の小説家のマッケンジー・タトルと出会っている。







そして、1993年に結婚している。





1993年は、太陽/土星 or 太陽/水星であるが、ナヴァムシャを双子座ラグナに設定すると、太陽は7室で7室の支配星とコンジャンクトし、水星はラグナの支配星で2室に在住している。



出生図でも水星は、ラグナ、月から見て7室の支配星で、太陽はラグナ(7室から見た7室目)に在住し、7室支配の水星とコンジャクトしている。







この妻とは、2019年4月に離婚することになるが、結婚した当初、この元妻マッケンジー・タトルに経理、会計などの仕事を手伝ってもらっていたようである。







射手座ラグナの場合、7室の支配星が、10室の支配星でもある為、しばしば結婚相手とは職場で出会い、一緒に仕事をする傾向がある。



ジェフ・ベゾスがDEショー(ヘッジファンド)でマッケンジー・タトルと初めて会った時、マッケンジー・タトルは、ジェフ・ベゾスの部下として、リサーチ・アソシエイトとして働いていたという。



トランジットを見ると、土星は山羊座を通過して、木星は乙女座を通過しており、山羊座と魚座にダブルトランジットしていた。







この時、山羊座には2室の支配星が在住しており、魚座にはラグナロードが在住している為、1室(7室から見た7室)と2室(結婚生活)にダブルトランジットが形成されている。






因みにジェフ・ベゾスのラグナを特定した際には、この元妻であるマッケンジー・タトルの出生図も参考にした。



マッケンジー・タトルの出生データは、ストロデータバンクに掲載されており、AAであり、信頼出来るデータである。







マッケンジー・タトルのナヴァムシャを見ると、7室支配の火星が8室射手座に在住して、8、11室支配で8室で定座の木星とコンジャンクトしている。



この木星は2、5室支配で2室でダナヨーガを形成する水星と相互アスペクトして、強力なダナヨーガを形成しており、7室支配の火星は、このダナヨーガに参加して、8室で、定座の木星とコンジャンクトしている。



射手座ラグナであるジェフ・ベゾスと結婚して、離婚時にアマゾン株の4%を取得して、女性世界一の富豪となったことはこの配置から納得できる。






離婚


因みに離婚したのは、2019年4月4日であるが、2019年1月9日に25年間連れ添った妻マッケンジーと連名で「長期にわたる」別居生活を経て離婚する意向であることを発表している。





トランジットを見ると、木星が12室から6室にアスペクトし、土星がラグナから6室の支配星にアスペクトして、6室(離婚)にダブルトランジットが生じている。





また月は6室の支配星の上を通過しており、ラーフ/ケートゥ軸は、結婚生活の2-8軸を傷つけている。



元妻のマッケンジーとは、長い別居生活を経て離婚に至ったと伝えられているが、ジェフ・ベゾスはちょうどこの頃、不倫相手に送った私的メッセージがタブロイド誌に掲載され、別の交際相手がいたことが明らかになっている。






離婚したのは、ラーフ/土星/金星期で、ナヴァムシャでは、ラーフはディスポジターの木星が7室に在住しており、土星は8、9室支配で4室に在住し、金星は5室支配で5室に在住している。




このダシャーのタイミングに離婚したというのは明確には表していない為、この時期の離婚というのは不可解な印象である。




従って、この時期はその時の不倫相手との交際が始まっていた時期と考える必要があるかもしれない。







実質的な離婚が起こったのは、もっと以前であり、別居状態が続いていることが、事実上の離婚であったと考えられる。





そもそも1993年の太陽/水星期に結婚した後、ジェフ・ベゾスとマッケンジー・ベゾスは、翌年の1994年にワシントン州シアトルに引っ越している。



1994年は、太陽/水星期であり、ナヴァムシャでは太陽は7室(4室から4室目)に在住し、水星は4室(引っ越し)の支配星である。



1994年のトランジットを見ると、6月末に土星が水瓶座で逆行し、木星が天秤座で逆行して、4室にダブルトランジットが生じている。




そして、同じ1994年7月に自宅のガレージでAmazonを創業しているが、この時も同じ太陽/水星期である。







水星はナヴァムシャではラグナロードで起業の2室に在住し、ダシャムシャでも起業の2室に在住している。



そして、1995年12月29日からマハダシャー月期に移行していくが、ナヴァムシャでは、再び、月は起業の2室を支配して、11室に在住し、5室支配の金星と相互アスペクトして、ダナヨーガを形成している。



この2室は結婚生活の2室であるから、創業まもないジェフ・ベゾスをこの元妻のマッケンジーが支えて、それで、結婚生活も上手く行っていたものと思われる。



然し、月期の10年が過ぎて、アマゾンの経営が安定してきた頃の2005年12月29日からマハダシャーが火星期に移行している。



おそらく、ジェフ・ベゾスとマッケンジー・ベゾスが不仲になったのはこの頃からである。



ナヴァムシャでは、火星は6、11室支配で9室に在住しており、この時期の不仲を物語っている。



そして、この不仲が火星期の終わる2012年末頃まで続いていたのである。



従って、元妻マッケンジーとの別居が長期に渡っていたというのは、この火星期から続いていたのではないかと思われた。







但し、ダシャムシャでは、おそらく火星が10室で定座に在住してルチャカヨーガを形成し、ラーフも10室に在住して、減衰しているが、ニーチャバンガラージャヨーガを形成しており、この火星期、続くラーフ期共にアマゾンのビジネスの方では、躍進したのである。



然し、パートナーとの結婚生活は冷え込んでいたと考えることが出来る。




こうしたロジックが有効に機能している為、今回、出生図のラグナは射手座ムーラ第3パダに設定し、ナヴァムシャのラグナを双子座、ダシャムシャのラグナを水瓶座に設定した。








そのようにして考えると、おそらく2012年12月からのマハダシャーラーフ期には、ナヴァムシャにおけるラーフのディスポジターは7室に在住する7室支配の木星である為、それで、新たなパートナーを見つけたということではないかと思われる。



ラーフは出生図でも7室に在住している。





ジェフ・ベゾスは2002年に財政難に陥って、複数の物流センターを閉鎖し、Amazonの全従業員の14%にあたる人数を解雇している。



この頃は、月/水星期辺りであり、月期は、出生図では8室の支配星で、水星は10室の支配星であるが、出生図では、この8室の支配星と10室の支配星が、マハダシャーとアンタルダシャーで、8-10のコンビネーションを形成している。


これがおそらく事業の中断(8-10)の絡みである。






ダシャムシャでも月は6室支配で11室に在住し、ラグナロードで12室支配の土星と相互アスペクトしているが、この月期は、創業まもない頃で、奮闘の時期であり、財政的にも安定していなかったことを物語っている。



水星は、8室の支配星で、12室支配の土星からアスペクトされている為、それで行き詰まりの時期であったと分かる。





最近、ジェフ・ベゾスの資産は、コロナ危機の中で、爆発的に増えており、特に昨年の2020年1月に土星が山羊座に入室してからが爆発的な伸びを示している。



2020年4月から木星も山羊座に入室して、6月末まで、山羊座に2室(財産)に木星と土星のダブルトランジットが生じたからである。





2020年1月1日時点で1150億ドルだった資産はパンデミックに伴うAmazonの収益増加で爆発的に増えた。

2020年7月20日、純資産が1日で130億ドル(約1兆3800億円)増加した。これは個人純資産の1日の増加幅としては史上最高記録である。

2020年8月26日午後、ベゾスの保有資産は世界で初めて2000億ドルを上回った。

フォーブスの試算では、ベゾスの2020年8月26日米東部時間13時50分の時点で2046億ドル(約21兆6600億円)となっている。


(wikipedia ジェフ・ベゾスより引用抜粋)


既に述べてきたように山羊座2室には2室支配で定座の強い土星と高揚する5室支配の火星がコンジャンクトして、強力なダナヨーガを形成している。


これは自分の起業した事業で稼ぐ配置である。



新型コロナウィルスの蔓延で、商店が閉まり人々がネットでしか買い物が出来ない状態になって、爆発的に売り上げが伸びた形である。



この時のダシャーは、ラーフ/土星期であり、アンタルダシャーの土星は2室でダナヨーガを形成しており、そのアンタルダシャーロードの土星にトランジットの土星がリターンした形であるので、ダナヨーガがこのタイミングで爆発したことが分かる。



ジェフ・ベゾスの純資産は、2020年7月20日の1日だけで、約1兆3800億円も増加したというが、それがラーフ/土星期の結果である。






ジェフ・ベゾスのCEO退任


ジェフ・ベゾスは、2021年7~9月にアマゾンの最高経営責任者(CEO)を退任すると発表しているが、これはどう説明できるかである。



現在、ダシャーはラーフ/水星期で、7~9月は、ラーフ/水星/金星期辺りである。



アンタルダシャーの水星は、出生図では8室の支配星と絡む10室の支配星で、ナヴァムシャではラグナロードで起業の2室に在住し、ダシャムシャでも5、8室支配で起業の2室に在住している。




トランジットの木星と土星は2室を通過して、8室にダブルトランジットし、12室の支配星にもダブルトランジットしている為、8室と12室にダブルトランジットしている。



従って、今はトランジットでは、中断(8室)、引退(12室)を考える時期と言えるかもしれない。









ラーフは、ダシャムシャの10室に在住している為、現役を退くような時期ではないが、水星は、仕事の中断という象意と、起業という象意の2つを持っている。



従って、アマゾンの経営は、別の人に任せて、自分は他の事業に一から取り組むということかもしれない。



将来的に2030年末ぐらいから木星期に移行する為、何か教育事業などを始めるのかもしれない。



木星は出生図では、ラグナロードで4室で、ハンサヨーガを形成して、10室にアスペクトし、ナヴァムシャでも10室の支配星で、ダシャムシャでも4室に在住して、10室にアスペクトしている。






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