安倍政権の行方(都議選惨敗の今)

私は以前、安倍晋三は、金星/太陽期に移行すると、アンタルダシャーの太陽がマハダシャーロードの金星から見て、11室支配で12室に在住し、ナヴァムシャでも太陽はラグナ、月から見て、6室支配で、12室に在住し、11、12室支配の土星と12室で接合しているため、何か評価を大きく下げるような出来事が生じるのではないかと書いてきた。


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安倍首相のXデーについて(再)』を2017年3月頃に書いたが、この頃、ちょうど「森友学園問題」が出始めたため、この問題が、安倍晋三の評価の失墜に該当するのではないかといったコメントも頂いた。


その後の状況を見ていくと「森友学園問題」は籠池氏の暴露や証人喚問などで、騒動に拍車がかかり、更にこの問題が鎮静化しつつあった後も今度は「加計学園問題」が浮上した。


また稲田朋美防衛相が「自衛隊としてお願い」した発言で、自衛隊を政治利用したとの批判に晒され、安倍首相自ら謝罪する事態となった。


更に豊田真由子議員の秘書暴行事件などが生じ、離党届を提出させて幕引きを計る事態となった。


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このように安倍政権を揺るがし、評価を失墜させる出来事が次々に起こって留まる気配がない。


こうした状況の中で、7/2に投票が行われた東京都議選にて、小池百合子知事が率いる「都民ファーストの会」が圧勝し、自民党は歴史的な惨敗を喫した。


都議選 自民惨敗、小池系圧勝 安倍政権に打撃
毎日新聞2017年7月2日 21時55分(最終更新 7月2日 23時33分)

東京都議選(定数127)は2日投開票され、小池百合子知事が代表の「都民ファーストの会」が現有議席を大幅に上回り、選挙協力する公明党などの支持勢力と合わせて過半数(64議席以上)となった。都民ファーストは第1党に躍進する見通しで、自民党は加計(かけ)学園問題や都議選応援での稲田朋美防衛相の問題発言などが影響し、過去最低の1965年と2009年の38議席を下回る可能性が高くなった。安倍政権に打撃となり、今後の政権運営に影響するのは必至だ。投票率は前回(43.50%)を上回る見込み。

小池氏は投票終了後の2日午後8時過ぎ、東京都新宿区の開票センターで記者会見し「次々と当選確実の知らせを受けた。各地で訴えた『都民目線』を認めていただいた」と述べた。この後、都民ファースト推薦の無所属候補4人を追加公認した。

 都民ファーストは、東京・生活者ネットワークと一部無所属らを加えた計85人を公認・推薦し、3人と選挙協力した。都政改革を訴える「小池路線」に追従する姿勢を打ち出し、支持勢力での過半数獲得を目指した。小池氏は「都議会ではボスの政治やそんたく政治が横行してきた」と自民を批判した。

 自民は市場移転問題で小池氏が示した「豊洲移転・築地再開発」の玉虫色の判断を引き合いに、「決められない知事」と攻勢をかけた。だが、加計学園問題や「共謀罪」法の採決強行などで内閣支持率が急落。さらに選挙戦で稲田防衛相が「自衛隊、防衛相としてもお願いしたい」と、自衛隊の政治利用とも取れる発言をし、逆風にさらされた。

 23人を擁立した公明は都議会自民との決別後、初の都議選となったが、組織戦に加え、小池氏の各候補への応援も後押しした。前回、議席を倍以上の17とした共産党は37人を擁立。小池氏の「豊洲移転・築地再開発」を一定評価する一方で、憲法9条改正を主張する安倍晋三首相の姿勢に言及し「都議選は最初の審判の場」と訴えた。

 民進党は23人を公認したものの、離党者が相次ぐなど党内の足並みが乱れ、苦戦した。【樋岡徹也】

これは明らかに不祥事が続く安倍政権に対するマイナス評価の現れである。


そして、この都議選の応援演説に駆け付けた安倍晋三に対して、尋常ではない激しい「安倍やめろ」のコールが沸き起こったようである。


都議選の「安倍やめろ!」は尋常ではなかった
選挙戦最終日、安倍首相の目の前で大逆風
安積 明子 :ジャーナリスト 2017年07月02日

政権を奪還した2012年の衆議院選での成功体験が根強く残っているのだろう。自民党がそれ以降の選挙戦最終日の「マイク納め」に選ぶ場所は、秋葉原駅前と決まっている。その“聖地”で7月1日には午後4時から、千代田区から都議選に出馬している自民党が公認する中村彩候補の街宣が行われた。

それにしてもすごい人だ。秋葉原駅の電気街口を出ると、すでにたくさんの人が集まっていた。安倍晋三首相が参加するためだろうが、国政選挙に近い動員ぶりだ。

「安倍やめろ!」コール

ところが今回は、一部で異変が起こっている。当初から「安倍やめろ」のコールが沸き起こっていたのだ。

中心となっていたのは一部の集団だったようだが、街宣が始まるとともにコールは広がりを見せ、通行用のスペースを隔てた場所で演説を見ていた人まで「安倍やめろ」と口ずさむ有様だった。

そうした批判の声がとりわけ大きくなったのは、石原伸晃経済財政政策担当大臣が話し始めた時だった。

「せっかく安倍総理総裁の話を聞きにお集まりいただいているのに、一部の人たちがこのように演説自体を邪魔する。こういうことを惹起させてしまったのは、やはり権力・政権をお預かりしている私どもの頭の中に皆さまの声に耳を傾けない、あぐらをかいていたからだ」

石原大臣の発言には自民党の反省の言葉も含まれていたにもかかわらず、喋り始めるとすぐに大きなブーイングが飛んでいる。と同時に、「帰れ」コールも沸き起こっている。その途中で安倍首相が到着して街宣車に上がったが、批判の声はさらに高まった。

石原大臣が批判されるのは、昨年まで自民党東京都連会長を務めていたからだろう。当時の幹事長は内田茂氏で、都議を引退し中村氏に千代田区選挙区を譲っている。石原大臣と内田氏はいわば、小池百合子都知事と対立した「悪の自民党東京都連のシンボル」とされてきた。

ところが内田氏が演説した時は、不思議と野次が大人しくなっている。おそらく都議選の終盤になって、争点が都政から国政に移ったということだろう。

2012年12月のムードにそっくり

それにしても安倍首相や石原大臣に向けられた怒りはまるで、2012年12月の衆院選で民主党(現在の民進党)に向けられた憎悪のようだった。当時も民主党の候補が演説するところに批判の言葉を投げかける人たちが現れた。「民主党政権がなくなりますように」と女性が手に数珠をかけて祈るイラストを描いたプラカードを掲げる人もいた。

その時よりも今回の方が過激かもしれない。安倍首相の演説が始まると、何人も中指を立て、また親指を下げている。中には昭恵夫人の顔のイラストに「嘘」と書いたプラカードを掲げる人もいた。

昭恵夫人は「私人」とされ、都議選とも直接関係あるとはいえない。だが安倍夫妻との個人的関与が問題とされた森友学園問題や加計学園問題は、稲田朋美防衛大臣など閣僚の不祥事とともに都議選の大きな論点となっていた。

しかもこうしたプラカードを持った何人かは、自民党が配布した日の丸をも持って振っていた。「左翼」と分類しきれない人たちが「反安倍行動」に参加していたということになる。


ではこの逆風の下で、自民党はどのくらいの議席を獲得できるのか。自民党がこれまで都議選で得た最低議席数は2009年の38議席で、これを割れば責任問題が出てくるとされていた。

すでに官邸は「35議席割れも覚悟した」と伝わっているが、さらに獲得議席数が下回るという見方もある。そうなればもはや「都議選は地方選にすぎない」という言い訳が通用しなくなっている異常な状態だ。

「ここに来る前に自宅近くで自民党候補の街宣を見てきたけど、応援のマイクを持った人が『国政が悪いんです。安倍首相が悪いんです』と言っていた」

秋葉原で会った筆者の知り合いの記者は、落選が予想されて、自民党候補がやぶれかぶれになっている様子を教えてくれた。

実際に、当初は当選圏内にいると見られていた自民党候補のうち、かなりの数が当落線上に落ちてきている。そしてその多くは、最後の1議席を共産党候補と争っているというデータがある。

「安倍首相は国政の私物化がひどい。友だちの友だちによる友だちのための政治だ。これをやめさせようではありませんか」

共産党の志位和夫委員長は午後7時半、池袋駅東口で共産党候補への支持を訴えたが、その演説の内容のほとんどは国政に関わるものだった。

民進党も森友学園問題や加計学園問題を争点に

民進党も、都議選の争点の中に森友学園問題や加計学園問題を盛り込んだ。6月28日夕方、有楽町駅前で野田佳彦幹事長と安住淳代表代行が演説を行い、安倍政権を批判した。

「本当に安全保障を考えるなら、ああいう人(稲田大臣)を大臣にしたらいけないと思う。なぜ大臣にしたか。それは安倍首相が稲田さんを防衛大臣にすれば、(それまで唯一の女性の防衛大臣だった)小池さんに威張られなくてすむと思ったからではないか」(安住代表代行)

「萩生田さんは2009年の選挙で負けている。その時に加計学園の千葉科学大学の客員教授になって毎月10万円ずつ給与をもらっていた。3年で300万円以上になる。私も落選したことがあるが、1万円でももらっていたら、その恩は一生忘れない。毎月10万円、何百万円ももらっていて、その恩を忘れるはずがない。まさに官邸ぐるみ、加計ありきで行政が私物化された」(野田幹事長)

演説開始直後は人も少なく、大声を出して邪魔をする男性もいた。それでも演説が進むにつれ聴衆の数は増え、それまで邪魔をしていた男性も聞き入っていた。しかし民進党が自民党の受け皿になるまで、まだ先は長いようだ。

その一方で共産党は勢いを見せている。「現有の17議席にさらに積み増したい」。7月1日のマイク納めの後、記者のぶら下がりで志位委員長は言葉こそ控えめにこう述べたが、その顔には自信が表れていた。その証拠に、共産党が自民党から逃げた票の受け皿になりつつあるのだ。小池ブームに乗って高い投票率も期待でき、共産党にとってさらに有利な状況になるかもしれない。こうした状況に自民党は戦々恐々としており、党内ではポスト安倍を狙った戦いも始まりつつある。

都議選の結果を受けた夏以降の政局はどうなるのか。安倍首相は、内閣改造によって逆風を乗り越えられるだけの勢いを保っているだろうか。ひょっとして「カウントダウン」はすでに始まっているのかもしれない。

このことが非常に理解出来るのは、ナヴァムシャにおいて、太陽は6室支配で水瓶座12室に在住し、11、12室支配の土星と接合して、激しく傷ついているからである。


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水瓶座は左翼リベラルの星座であり、政治を私物化したことに怒る左翼活動家たちが、激しい抗議活動を行ったようである。


現在の安倍晋三の状況は、まさにこのナヴァムシャの12室に現れている。


今にして振り返ると、アンタル太陽期が表す安倍晋三の評価の失墜というのは、正確に現れており、改めて、ジョーティッシュのダシャーの精度に感動を覚える次第である。



【安倍晋三はいつ辞任するか】

それでは、安倍晋三はいつ辞めるかという問題が残っている。


この予測は少々難しいのである。


例えば、2018年2月7日から金星/月期に移行して、2019年10月9日まで続くが、2017年9月12日から木星が天秤座に移動して、土星も10月26日から射手座に入室する為、蟹座ラグナから見て、8室と12室にダブルトランジットする。


特にこの時は、アンタルダシャーロードは、ラグナロードで、12室に在住する月である。


この月に木星と土星のダブルトランジットが形成される。


12室は辞任や隠遁のハウスである。そして、8室は中断や行き詰まりのハウスである。


だからこの時期に辞任するのではないかという考えも出て来るかもしれない。


しかし、アンタルダシャーロードの月は、5、10室支配でヨーガカラカの火星と6-12室の軸で、相互アスペクトし、ラージャヨーガを形成しており、これにラーフ/ケートゥ軸が絡んでいる。


これは海外での外交活動を表しており、かなりの海外出張費を計上している。


安倍首相 海外出張に88億円
2016/5/31(火) 18:16 時事通信

安倍首相の海外出張費88億円=2次政権以降、外遊40回分

 政府は31日の閣議で、安倍晋三首相が2012年12月の第2次政権発足以降、41回の海外出張を行い、うち決算または精算済みの40回分の費用は総額約87億7400万円に上ったとする政府答弁書を決定した。

従って、ラグナロードの月が12室に在住している配置を辞任と判断することは出来ない。


むしろ、ラグナロードの月が、5、10室支配の火星と相互アスペクトすることで、活発な外交活動を表している。


ダシャムシャ(D10)で、月は8室支配でラグナに在住して、ラーフ/ケートゥ軸と絡んでいるが、8室の支配星であるため、失脚といった象意も出て来るかもしれないが、月はラグナに在住している。


ダシャムシャのラグナに在住する惑星の時期は、キャリア上の上昇の時期である。


従って、これもまだ実際に金星/月期になってみないと、どう現れるか分からない所がある。


シャシティアムシャ(D60)では、月は6室支配で8室に在住している。


金星/月期に安倍晋三が辞任するとするにはまだ説得力に欠けるのである。


また金星/月期が終わると、金星/火星期になるが、火星は、5、10室支配のラージャヨーガカラカである。


ナヴァムシャでもダシャムシャでも火星は、ケンドラに在住し、ラージャヨーガを形成している。


しかも同室するラーフを見ると、出生図(ラシ)でもナヴァムシャでもダシャムシャでもラーフは、ケンドラとトリコーナの支配星と絡んで、ラージャヨーガの条件を満たしている。


従って、アンタル火星期、そして、火星と絡んでいる次のラーフ期も強力である。


このように見ていくと、いつ辞任するのか、推測するのは非常に難しい。


そこで、ダシャー以外の観点から検討していくと、まず、2017年8月18日にラーフ/ケートゥ軸が、獅子座/水瓶座の軸から、蟹座/山羊座の軸に移動する。


ラーフが安倍晋三のラグナ(蟹座)に移動すると、そこには6、9室支配の木星が在住しており、その木星には7、8室支配のマラカの土星がアスペクトしている。


この6、9室支配の木星にラーフがコンジャンクトすると、何か身体への変化がもたらされ、身体(1室)に絡む6室の支配星(病気)へのトランジットであるため、体調の不良や敵の増大として現れる可能性がある。


そして、9室の支配星へのラーフのトランジットは、安倍晋三の支援者であった自民党の大物議員(先輩、師匠)たちの離反や反乱を招くかもしれない。


そして、9室は10室(地位)を損失するハウスであるため、この9室の支配星にラーフ/ケートゥ軸が絡むことで、何かキャリア上の立場においては悪く出るはずである。


チャラダシャーを検討すると、獅子座/射手座の時期が、2019年6月21日~2020年5月21日まで続くが、射手座から見ると、AKの水星とGKの太陽が射手座から見た10室でコンジャンクトし、ラーフ、ケートゥ、火星からアスペクトされている。


やはり、このGKが10室にアスペクトするのではなく、在住する射手座の時期というのが最もキャリアにとって厳しい時期ではないかと思われる。


そして、この時、ダシャーは、金星/月 ⇒ 金星/火星である。


このチャラダシャーのサブダシャーが射手座の時期が、金星/月期と一部、重なるため、この時期が辞任の可能性が高い時期である。


然し、月は上述したようにヨーガカラカの火星と強力なラージャヨーガを形成しており、また金星/月期の後は、金星/火星期である。


そのため、安倍晋三の辞任の予測は難しく感じられる。


こうした検証から、ヴィムショッタリダシャーとチャラダシャーでは限界があるようである。





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