ビットコイン革命 Part 3 <自己啓発の教え>

ソフトバンクの孫正義が2017年3月期の決算説明会で「真のゴールドラッシュはこれからだ」と語ったそうであるが、私は、孫正義がADSLのインターネットサービスを開始して、100万人無料開設キャンペーンなどを行ない、日本のインターネット接続事業に風穴を開けた時期のことをよく知っている。

その当時、電話回線を使ってADSLの接続をする際にNTT局舎内にDSRAMという集合モデムを設置して、そこで、電話回線に接続するのだが、大勢の人が申込みをしてきたが、DSRAMと電話回線の接続の作業が中々進まず、申し込んだ客は放置されたままとなった。

それで、苦情の電話などで、毎日、眠れない日々を過ごしていたようである。

NTT局舎内にDSRAMを設置すること自体、大きなハードルであり、NTTは自分のライバルとなる会社の工事など手伝いたくないのが本音である。

それで、NTTの妨害で、インターネットとの接続の工事が進まないため、孫正義は、総務省に乗り込んでNTTの妨害を訴えるが、官僚は話は聞くが何も具体的には行動を起こしてくれなかったようである。

そこで、「ガソリンかぶって火をつけて死にます」と言って、官僚を震え上がらせたという有名なエピソードがある。


その当時、日本のインターネットは世界一速度が遅く、世界一料金も高かったのである。

それに風穴を開けたのが、孫正義である。


孫正義は、米国の政治家の中にメンターがおり、米国の外交的圧力を使って、日本の規制に風穴を開け、それで、現在の地位を築いたとして、一部の日本の右翼的な立場からは、米国が進めるグローバリゼーションの一部であると解釈している人がいる。


孫正義がルパートマードックと組んで、テレビ朝日を買収しようとしたこともあったり、基本的に孫正義は、米国資本の手先のように活動していると考えている人がいる。


然し、NTTは、当時、ADSLの技術が存在したにも関わらず、わざわざISDNという64kbpsしか速度が出ないサービスを開始し、また料金も非常に高額だった。
日本国民の電話回線事業を独占し、それで競争相手がいない中で、殿様商売をしていたのである。


そのため、例え、孫正義が米国資本を象徴するような存在であったとしても日本の国民にとっては安いインターネットサービスを利用できるようになり、それは良いことであった。


従って、グローバリゼーション、規制緩和は多くの場合、良いことをもたらすことが多い。


日本の既得権益を保持している支配者にとって良くないだけである。


その既得権益を保持している支配者の考えや行いが、国民にとって良くない場合、外部からのグローバリゼーションが問題を解決する場合も多い。

但し、グローバリゼーションで、悪いものがもたらされる場合もあるので、ケースバイケースである。


孫正義のADSL事業は明らかに日本国民にとっては良いものをもたらしている。




孫正義は、その後もボーダフォンを買収して携帯電話事業に乗り出し、米国の米スプリントなども買収し、常に拡大志向である。

最近は、英国の半導体開発メーカーARM社を約3.3兆円で買収したと報じられている。

そして、これからARM社が設計した1億個のチップを地球上にばら撒くと言っている。


これはInternet of Thingsを先取りした投資だと言われているが、これはビットコインにも関係しており、ブロックチェーン技術によって、分散自立社会に移行するにあたって、あらゆるデバイスが、インターネットに接続される時代がやってくる。

その時にそれらのデバイスには半導体が必要なのである。

その為、その設計をしている会社を買収したということのようである。


孫正義は、40年前の大学生時代に雑誌でマイクロコンピューターのチップの拡大写真を見て、人類が自らの頭脳を超えるであろうものを開発したことに感動し、その時にこれからやってくる未来の社会をイメージしたのである。


つまり、創造性というものは、イメージする能力であり、アイデアが最も重要である。


そのアイデアがあるかないか、それだけで全てが決まってしまう。


プラトン哲学で言うイデアのことである。


未来の崇高で美しいアイデアを垣間見た人は、そのゴールに向かって、どれだけ借金しようが、どれだけ困難があろうが、その障害は何でもないのである。


ソフトバンクはかなり巨額の債務を抱えて来て、借金漬けの経営をしていたのである。


その債務超過の状態を孫正義は、2017年3月の決算説明会で、「ガチョウのエサ」と呼んだのがユニークである。


つまり、今まではガチョウが卵を産むまでにひたすらエサを与えて来た時期だったのだということである。



聖書にタラントの教えがあるが、タラントとはお金や才能のことである。


また天国は、ある人が旅に出るとき、その僕どもを呼んで、自分の財産を預けるようなものである。すなわち、それぞれの能力に応じて、ある者には五タラント、ある者には二タラント、ある者には一タラントを与えて、旅に出た。
五タラントを渡された者は、すぐに行って、それで商売をして、ほかに五タラントをもうけた。二タラントの者も同様にして、ほかに二タラントをもうけた。しかし、一タラントを渡された者は、行って地を掘り、主人の金を隠しておいた。

だいぶ時がたってから、これらの僕の主人が帰ってきて、彼らと計算をしはじめた。すると五タラントを渡された者が進み出て、ほかの五タラントをさし出して言った、『ご主人様、あなたはわたしに五タラントをお預けになりましたが、ごらんのとおり、ほかに五タラントをもうけました』。主人は彼に言った、『良い忠実な僕よ、よくやった。あなたはわずかなものに忠実であったから、多くのものを管理させよう。主人と一緒に喜んでくれ』。二タラントの者も進み出て言った、『ご主人様、あなたはわたしに二タラントをお預けになりましたが、ごらんのとおり、ほかに二タラントをもうけました』。主人は彼に言った、『良い忠実な僕よ、よくやった。あなたはわずかなものに忠実であったから、多くのものを管理させよう。主人と一緒に喜んでくれ』。

一タラントを渡された者も進み出て言った、『ご主人様、わたしはあなたが、まかない所から刈り、散らさない所から集める酷な人であることを承知していました。そこで恐ろしさのあまり、行って、あなたのタラントを地の中に隠しておきました。ごらんください。ここにあなたのお金がございます』。

すると、主人は彼に答えて言った、『悪い怠惰な僕よ、あなたはわたしが、まかない所から刈り、散らさない所から集めることを知っているのか。それなら、わたしの金を銀行に預けておくべきであった。そうしたら、わたしは帰ってきて、利子と一緒にわたしの金を返してもらえたであろうに。さあ、そのタラントをこの者から取りあげて、十タラントを持っている者にやりなさい。おおよそ、持っている人は与えられて、いよいよ豊かになるが、持っていない人は、持っているものまでも取り上げられるであろう。この役に立たない僕を外の暗い所に追い出すがよい。彼は、そこで泣き叫んだり、歯がみをしたりするであろう』。

マタイ25章から

<聖書:日本聖書協会 Japan Bible Society, Tokyo 1954,1955>

自分のアイデアや理想のためにお金や才能を投資する人は、どんなに困難があっても借金を背負っても最終的にはそのリターンを得るのである。


然し、もしお金や才能を何も投資しなかったら、持っているものまで奪われるということである。


この聖書に記されているタラントの教えは、非常に自己啓発的であり、射手座の教えそのものである。


リスクを冒して、自分の理想に未来に投資せよということである。



恐怖や恐れから、それをせずにいたら、持っているものも全て失ってしまう。


例えば、それは長い間、生活の安定を確保するためにサラリーマンとして忍耐の生活を送ってきて、自分の才能を表現することも、そうした才能や理想の表現に自分のお金も投資して来なかった人は、サラリーマンが終わる定年間際に何も人生に意味や生きがいを見いだせずに途方に暮れることに似ている。


このタラントの教えは、リスクを冒して、冒険せよ、投資して、リターンを得よという教えである。



土星が射手座に入室した今、この射手座の教えが有効である。



もともとキリスト教は魚座がもたらした宗教であるが、魚座からの10室目、すなわち、魚座の行為のハウスである10室は射手座である。


従って、魚座の人は、その行動原理が、射手座的なのである。



だから、タラントの教えが、射手座の自己啓発の教えに似ているのである。



例えば、私は、この話をビットコインに当てはめてみると、銀行にお金を預けている人は、それは現在の日本政府のインフレターゲット政策によって、日本円はどんどん劣化して価値を失っていくのである。


日本円を暗号通貨に両替する人は、少しでも行動を起こした人を意味している。


それは未来のマネーシステムを構築する方向性に投資をしたということである。



投資をせずにいたら、持っているものまでも奪われたというのは、消極的な人、行動しない人のことを表しているように思われる。


行動しないことは最大のリスクである。



昔、自己啓発関係の教えで、このようなことは、いつも言われていて、何度も聞いたことがあるが、何も行動せずにいたら、それが最大のリスクとなるようなそうした局面は人生には確かにあるようである。


それは射手座が顕現する時期であり、今のように射手座に土星がトランジットする時期なのである。



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