フランス大統領選の行方

アメリカ大統領選に続き、各国の大統領選が注目されている。

アメリカで起こったドナルド・トランプのポピュリズム旋風(右翼革命)が各国で同じように実現されていくかに注目が集まっているからである。

但し、3月に行われたオランダ総選挙では与党が第一党を維持し、極右政党は伸び悩む結果となっている。

これは左翼リベラル(水瓶座)の巻き返しが起こっているからである。

因みに左翼リベラルの価値観とは、水瓶座、双子座、天秤座が表している。

ドナルドトランプの大統領当選が確定した2月6日の翌日から木星が乙女座で逆行し始めて水瓶座にアスペクトし始めたのである。

それで射手座から水瓶座にアスペクトする土星とあわせて水瓶座にダブルトランジットを形成している。

これが右翼、民族主義、ポピュリズムが伸び悩んでいる理由である。

トランプ就任直後から、トランプに対する激しいデモが起こっているのもその表れである。

そして、オランダに引き続き、フランス大統領選挙がまもなく決選投票を迎えようとしている。


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中道左派のマクロン氏(前経済相)と極右政党・国民戦線(FN)の党首マリーヌ・ルペン氏の決選投票になる見込みである。


フランス大統領選、マクロンとルペンの決選投票へ
2017年4月24日(月)10時15分 Newsweek(ニューズウィーク日本版)

23日に実施されたフランス大統領選の第1回投票は、投票終了直後に発表された出口調査で、中道系独立候補のエマニュエル・マクロン前経済相と極右政党・国民戦線(FN)のマリーヌ・ルペン党首が5月7日の決選投票に進む見通しとなった。

妻の不正給与疑惑が打撃となり支持が伸びなかった中道右派・共和党のフィヨン元首相は敗北を認め、決選投票でマクロン氏を支持すると表明した。

仏内務省の開票速報によると、2000万票時点ではルペン氏の得票率が24.38%、マクロン氏22.19%、フィヨン氏19.63%、極左候補のメランション氏18.09%だったが、大都市で作業が進むとマクロン氏が逆転。有権者数4700万人中ほぼすべての4600万票の開票が終了した時点で、マクロン氏23.82%、ルペン氏21.58%、フィヨン氏19.96%、メランション氏19.49%となっている。

イプソス/ソプラ・ステリアの出口調査によると、マクロン氏の得票率が23.7%、ルペン氏は21.7%。ハリス・インタラクティブの調査では、マクロン氏23%、ルペン氏22%。Ifopによると、マクロン氏23.8%、ルペン氏21.6%となっている。

パリでは、出口調査の結果が報道されると、マクロン氏の支持者らが歓声を上げ、国歌を歌うなどした。

マクロン氏は、「私はナショナリストの脅威に立ち向かう愛国主義者の大統領になりたい」と述べ、支持を呼びかけた。

ルペン氏は支持者らに「この選挙の最大の争点は、われわれの文明をリスクにさらしているグローバリゼーションの蔓延だ」と訴えた。

フィヨン氏は会見で、敗北の責任は自分にあると述べ、今後はマクロン氏を支持する方針を示した。

マクロン氏は、金融市場が歓迎する穏やかな規制緩和路線や、財政健全化を掲げる。対するルペン氏は、減税や社会保障の拡充、さらに欧州連合(EU)からの離脱を訴えている。

決選投票の結果がどうなっても、60年にわたり中道左派と中道右派の主流派が担ってきたフランスの政治を大きく変えることになる。

決選投票に関するイプソス/ソプラ・ステリアの世論調査では、マクロン氏が62%得票し、ルペン氏(38%)を破ると予想。ハリス・インタラクティブの調査では、マクロン氏が64%得票して勝利すると予想されている。

出口調査を受け、ユーロが対ドルで一時1.09395ドルに上昇し5カ月半ぶり高水準を付けた。一方、円は対ドルで2週間ぶりの円安水準となる110.64円に下落した。

EUでマクロン氏祝福の声

EU内では、マクロン氏の決選投票に進出する見込みとなったことを喜ぶ声が出ている。欧州委員会のユンケル委員長の報道官はツイッターで、「ユンケル氏は、第1回投票の結果を受けマクロン氏にお祝いの言葉を述べ、決選投票の勝利を祈ると伝えた」と述べた。

ヨルダンを訪問中のドイツのガブリエル外相はマクロン氏の健闘を称え、「マクロン氏が次期仏大統領になると確信している」とツイート。メルケル首相の報道官もツイッターで「マクロン氏が強いEUと社会的市場経済を支持する政策を掲げて成功したことはすばらしい」とし、決選投票での勝利を望むとした。

[パリ/ブリュッセル/ベルリン 23日 ロイター]


さっそくマクロン氏のチャートを作成してみたが、出生図ではあまりぱっとしない配置かもしれない。

どこがいいのか今一つ分からない。

但し、よく見ると6、9室支配の水星と3、12室支配の木星が6-12の星座交換をしている。

これはドゥシュタナハウス同士が絡むヴィーパリータラージャヨーガである。

また4、11室支配の火星と7室支配の月が4-7の星座交換をして、減衰する火星はヴィーパリータラージャヨーガを形成している。

2つの星座交換がある辺りが非常に個性的で、この辺りの星座交換がラージャヨーガ的に働いたと考えなければこのチャートは読めない。

wikipediaによれば、2008年にロスチャイルド家のフランスにおける中核銀行たるロチルド & Cieに入行し、2010年には副社長格にまで昇進し、一時期の年収は200万ユーロにも上ったと書かれている。

その後、2012年、大統領府副事務総長としてフランス大統領フランソワ・オランドの側近を務め、2014年には第2次マニュエル・ヴァルス内閣の経済・産業・デジタル大臣に就任したと書かれており、2008年ぐらいからキャリア上の上昇の時期に入っているのが分かる。

こうした上昇はちょうどマハダシャーラーフ期(2009年7月29日~)に入る直前から始まっており、主にラーフ期がもたらしたと分かるが、ラーフは出生図では9室に在住している。

ラーフ期はディスポジターがその結果を表すが、そのディスポジターの水星が、6-12のヴィーパリータラージャヨーガを形成している。

ラーフ期に何故、上昇したかは出生図において、ラーフのディスポジターの理論を使わなければ説明出来ない。

EmmanuelMacron_chart
ナヴァムシャ(D9)やダシャムシャ(D10)を見ると、強力なチャートであるとはっきりと分かる。

ナヴァムシャのラグナは水瓶座で、4、9室支配のヨーガカラカの金星が2室で高揚し、2、11室支配の木星が11室でムーラトリコーナの座にあって、ラグナロードの土星と相互アスペクトしている。土星と火星は1-10室のラージャヨーガを形成して、そこに木星が参加して、1-11室のダナヨーガを形成している。

また4室では5室支配の水星と7室支配の太陽が、4-5、5-7のラージャヨーガを形成している。4室は王座を表す配置である。


EmmanuelMacron_D9_chart

今回の大統領選で勝利できるかどうかはダシャムシャ(D10)に注目する必要があるが、ダシャムシャのラグナには4、5室支配のヨーガカラカの土星が高揚して、パンチャマハープルシャ・シャシャヨーガを形成している。


EmmanuelMacron_D10_chart

そして、ラグナロードの金星と1-7室の軸で相互アスペクトして、1-4、1-5のラージャヨーガを形成している。

更に10室支配の月がラグナに在住して、1-10のラージャヨーガを形成し、5-10のラージャヨーガを形成している。

金星はラグナロードだが自室にアスペクトして金星自身を強くし、またラグナ(天秤座)に在住する土星と月を強くする。

また土星と月のコンビネーションはカリスマを表し、大衆から支持を受ける配置である。

記事の中で、「パリでは、出口調査の結果が報道されると、マクロン氏の支持者らが歓声を上げ、国歌を歌うなどした」と書かれているが、大衆から熱狂的に支持されている様子が伺える。

現在、マクロン氏はラーフ/土星/木星期である。

まず、マハダシャーロードのラーフは2室で減衰しているが、ディスポジターの火星からアスペクトされてキャンセルされている。

また減衰するラーフが高揚する星座の支配星(金星)がラグナと月から見てケンドラに在住しているので、ニーチャバンガラージャヨーガである。

減衰をキャンセルして逆にラージャヨーガ的に働く条件を3つ満たしている。

ラーフのディスポジターである火星は11室に在住しており、このハウスは中立ハウスであるが、11室は地位の獲得、成就のハウスである。

そして、9室支配の水星と7-9のラージャヨーガを5-11室の軸で形成している。

アンタルダシャーロードの土星はラグナと月の両方から見て、ラグナで高揚し、シャシャヨーガを形成している。

この配置が最も重要である。

ダシャムシャのラグナに在住する惑星はキャリア上の上昇を表すが、この在住する惑星が高揚して、強力なラージャヨーガを形成する場合は特にそれが強く約束されることになる。


この時点で、私はマクロン氏が勝利するのではないかと考えている。


世論調査の結果でもマクロン氏が有利であり、今回はどんでん返しという訳ではないが、マクロン氏が安定的な勝利を収めるのではないかと考えられる。



次に極右政党・国民戦線のマリーヌ・ルペン氏のチャートを見てみるが、ラグナロードで、10室支配の水星が蟹座に在住し、また他に火星と太陽も在住している。


MarineLePen_chart

この配置から彼女が極右・愛国主義者として活動している理由が分かる。


MarineLePen_photo2

常に書いているように右翼、民族主義、国家主義者は蟹座、もしくは蟹座-蠍座-魚座のトライアングルで代表される。


このルペン氏は、現在、ラーフ/木星期であり、選挙の結果が出る5月はラーフ/木星/土星期である。


出生図ではマハダシャーロードのラーフは7室に在住している。


ディスポジターの木星は4、7室支配で12室で9室支配の金星と接合し、4-9、7-9のラージャヨーガを形成している。


ナヴァムシャ(D9)を見ると、ラーフは6室に在住して敵と戦う配置である。


MarineLePen_D9_chart

アンタルダシャーロードの木星は9室支配で2室に在住しているが、5、10室支配のラージャヨーガカラカの火星と接合し、5-9、9-10のラージャヨーガ、ダナヨーガを形成している。


またこの木星は2室支配の太陽と2-6室で星座交換している。


2-9室のダナヨーガを形成している。


2室はスピーチを表し、9室は教育のハウスである。


従って、2室でこれらの惑星が絡む配置は名演説家の配置である。


またヨーガカラカの火星も2室に在住することで、非常に激しい強くアピールする演説を表しており、極右政党の党首としての現在の活動を表しているように感じられる。


非常に良い配置をしているが、2室は中立ハウスであり、また6室はドゥシュタナハウスである。


ラーフ/木星期は非常に良い時期であり、ラーフは木星の星座に在住している。


従って、アンタルダシャーロードの木星の働きの役割が強化される配置である。


またダシャムシャ(D10)を見ると、マハダシャーロードのラーフは6室で高揚し、5室支配の火星と同室している。


6室に2つの生来的凶星が在住しており、やはり、戦う配置である。


MarineLePen_D10_chart

但し、6室でラーフが高揚しており、6室で高揚する惑星は敵も強い配置である。


この配置はそれ程、良いとは考えられない。


またアンタルダシャーロードの木星は2室で減衰しているが、ディスポジターの土星からアスペクトされている為、減衰がキャンセルされている。


但し、キャンセルの条件としてはそれだけである。


また木星が在住している2室は中立ハウスであり、良いハウスではない。


従って、選挙の時のアンタルダシャーの強さで言えば、圧倒的にマクロン氏の方が強いことが分かる。


ルペン氏のラグナで成立するシャシャヨーガや4、5室支配の土星と、10室支配の月によって形成される1-10、5-10のラージャヨーガは強力である。


やはり、分割図のラグナというものは特に重要であり、その分割図のテーマの行方を象徴するハウスである。


ルペン氏もここまで勝ち上がって来て、しかも国民戦線の党首として、大統領選を争うまでになったというのは、ナヴァムシャの木星と火星のラージャヨーガなどに見られるように強い配置があった為である。


現在、木星の逆行で、水瓶座へのダブルトランジットによって、左翼リベラルに巻き返しが起こっており、また木星が今年の9月以降に天秤座に入室すると、水瓶座と双子座にダブルトランジットが形成される。


これは左翼リベラルが強くなる状況が本格的にやってくることを表している。


そうした流れも考慮すると、マクロン氏が勝利するのが自然なように思われる。


オランダ総選挙でも極右政党が伸び悩んだ流れの中にあって、やはり、その延長で、マクロン氏が出てきたと言えるのである。



マクロン氏は、規制緩和と弱者配慮のバランス政策を主張し、EUを重視しているという。



これはバランス感覚のある妥当な政策であると考えられる。



本来、規制緩和、グローバリゼーション、自由主義という流れは変えることの出来ない方向性である。



因みにマクロン氏は29歳の時、高校時代のフランス語の先生であった24歳年上のブリジット・マクロンという女性と結婚している。

24歳年上というと、早婚の人なら24歳で子供を出産する女性もいるため、自分の母親のような年齢の女性と結婚したことになる。


マダム・マクロンは24歳年上の妻-高校教師と教え子時代からの伴走者
2017年4月25日 12:25 JST BloomBerg by Helene Fouquet

もし夫がフランスの次期大統領になったら、ブリジット・マクロンさんは同国のこれまでの大統領夫人像から最も遠いファーストレディーになるだろう。

 フランスのファーストレディーは派手な金遣いや不倫などでメディアをにぎわせ歴史を彩ってきたが、夫の人生の成長期に重要な役割を果たしたという点ではブリジットさんをおいて他にいない。仏大統領選挙の第1回投票で首位に立ったエマニュエル・マクロン前経済・産業・デジタル相の夫人ブリジットさんはマクロン氏の24歳年上で、同氏が15歳の時からそのガイド役、コーチ役を務めてきた。大統領選のキャンペーンでも積極的な役割を演じ、同氏の演説に助言し、公約作成を事実上支えた。
  マクロン陣営のアドバイザーで2007年の夫妻の結婚式にも立ち会ったマルク・フェラッシ氏は、「エマニュエル・マクロン氏は彼女なしではこの冒険に乗り出せなかっただろう。彼には彼女の存在が不可欠だ」と語る。

  マクロン氏(39)は23日、第1回投票勝利後の演説で、ブリジットさん(63)が「常にそばにいてくれる」ことに謝意を表明。夫人がいなければ「今の自分はなかっただろう」と話し、支持者は大声でブリジットさんの名前を叫んだ。投票日当日には衆人が見守る中で手をつないでいる姿が見受けられた。

マクロン氏が5月7日の決選投票を制して大統領に就任した場合、夫妻はその通常とはやや異なる経歴で世間の関心を重要な点からそらすことにならないよう注意が必要だ。夫妻の年の差はトランプ米大統領とメラニア夫人のケースと同じで、米国の場合は夫の方が年上であるだけだ。次期仏大統領は英国の欧州連合(EU)離脱決定やトランプ政権誕生の後の世界に向き合うとともに、国内では失業率が高止まりし回復の勢いの乏しい経済に直面することになる。

  ブリジットさんは身長163センチ、歯に衣着せない発言をする。高校教師として仏文学とラテン語を教えていた。実家は北部アミアンで有名チョコレート「トロニュー」を製造する資産家だ。1992年に同地のイエズス会系のプライベートスクールで演劇の指導をしていた時に、当時15歳のマクロン氏と知り合った。マクロン氏はブリジットさんの作品で演じ、2人の関係は徐々に恋愛へと発展。ブリジットさんは当時の夫との間に3人の子どもをもうけていたが離婚した。

  マクロン陣営のフェラッシ氏は「彼らは標準的なカップルではないが、それが2人の関係を強めている」と話している。
  
原題:Madame Macron: The Singular Woman Behind France’s Front-Runner(抜粋)


実際、マクロン氏のチャートを見ると、7室支配の月が4室(母親)に在住し、4室支配の火星が7室(配偶者)に在住しており、4室(母親)と7室(配偶者)が星座交換している。


それで配偶者に母親のような役割を求めて母親のような人物と結婚したのではないかと考えられる。


因みにこの火星は7室で、蟹座のアーシュレーシャに在住している。


アーシュレーシャは、世間の常識を容易に踏み越えるナクシャトラであり、例えばそれは恋愛問題などにおいて強く発揮されるのである。

例えば、不倫、三角関係、駆け落ち、略奪婚といった恋愛に関した世間の倫理観や道徳観念を容易に踏み越える人々なのである。

アーシュレーシャの象意については以前、瀬戸内寂聴のチャートに関する記事で解説しているので是非、参照して頂きたい。

アーシュレーシャの人々の恋愛は非常に世間の常識を飛び越えている。

このマクロン氏と24歳年上のブリジット・マクロン夫人の結婚も当時、教え子と教師の許されざる恋愛であり、また略奪婚であったという。




母親の4室に母親の表示体である月が在住する配置は、母親とのつながりが深くなり、母親から離れられない関係となるが、4室に母親の表示体である月が在住する配置は、母親にとっては困難な配置と言われている。


wikipediaによれば、実の母親は医師だったと書いてあるが、この実の母親との関係はどうであったのかは気になる所である。


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Macron_photo





(参考資料)



マクロン氏、セレブ祝賀会? 仏大統領選「油断しすぎ」
パリ=喜田尚2017年4月27日11時28分 朝日新聞DIGITAL

 親欧州連合(EU)派のエマニュエル・マクロン前経済相(39)が1位となったフランス大統領選の第1回投票で、投開票後にマクロン氏が開いた「祝賀パーティー」に批判が集まっている。反EUを掲げ、2位で決選投票に進出を決めた右翼・国民戦線(FN)のマリーヌ・ルペン氏(48)の陣営は「もう選挙が終わったような態度だ」と批判。身内からも「油断しすぎだ」との声が出た。

第1回投票でマクロン氏は得票率24・01%と、ルペン氏を2・71ポイント上回った。1位が確実と伝えられ、支持者への演説を終えると、文化人が集まることで知られるパリ・モンパルナスのビストロ「ロトンド」で祝賀パーティーを開いた。

 これにルペン氏がかみついた。翌朝出かけた仏北部の市場で記者団に「ここは『ロトンド』とは大違い。私は国民のそばにいる」と、投資銀行出身のマクロン氏に対抗する「庶民派」の立場を強調。フロリアン・フィリッポFN副党首も「メディア、銀行からのマクロン氏の取り巻きがもう選挙結果を決めてしまったかのようだ」と批判した。

 マクロン氏は「運動員らのためのパーティー」と説明したが、実際には多数の文化人、俳優、有名政治家らが参加していた。

 仏週刊新聞「カナール・アンシェネ」は、「ルペン氏陣営に利用される恐れがある」との側近の懸念を振り切ってマクロン氏が開催に踏み切ったと伝えた。独立系候補として出馬したマクロン氏の政治運動「前進」幹部は「我々は謙虚でなければならない」。マクロン氏支持を決めた最大野党・共和党でも、サルコジ前大統領に近い市長の1人はFN候補が15年ぶりに決選投票進出を決めたことを指摘し「祝っている場合ではない」と苦言を呈した。(パリ=喜田尚)
参照元:マクロン氏、セレブ祝賀会? 仏大統領選「油断しすぎ」
パリ=喜田尚2017年4月27日11時28分 朝日新聞DIGITAL

フランスの救世主マクロンの前に立ちはだかる「公費天国」の壁
2017年04月27日 16:08 BLOGOS 木村正人

[パリ、ロンドン発]フランス大統領選の第1回投票が4月23日に行われ、欧州連合(EU)統合推進派の中道政治運動「前進!」、前経済産業デジタル相エマニュエル・マクロン(39)とEU離脱の国民投票実施を掲げる右翼ナショナリスト政党「国民戦線」党首マリーヌ・ルペン(48)が5月7日の決選投票を争うことになった。

上位4候補の得票率は内務省発表では次の通り。

マクロン24%▽ルペン21.3%▽共和党候補の元首相フランソワ・フィヨン(63)20%▽急進左派・左翼党共同党首ジャン=リュック・メランション(65)19.6%。フランスの世論は見事に4極化している。共和党を中心とした右派、社会党を中心とした左派の対立軸は完全に崩壊した。

投票が締め切られた23日午後8時、出口調査の結果をもとにフランス主要メディアは一斉にマクロンとルペンの決選投票進出を報じた。昨年、イギリスのEU国民投票とアメリカ大統領選で世論調査の予想が大きく外れたのを目の当たりにしてきただけに正直言って半信半疑だった。

これまで世論調査がことごとく外れてきた理由は、回答者が実際に投票所に足を運んだか否かによるだろう。イギリスのEU国民投票では、事前の世論調査で「離脱」と答えた人が投票所に行った割合は「残留」と回答した人を上回った。アメリカ大統領選でも同じことが起きた。共和党候補のドナルド・トランプと回答した人の方が熱心に投票所に向かった。

今回、マクロン支持者はルペン支持者と同じほど、いや、それ以上に真剣に投票行動を起こした。それが、世論調査の予想通りにフランス大統領選が展開した理由の一つである。

前回2012年大統領選の得票数と比較してみると、マクロンは中道右派や社会党右派から票を集めたことが分かる。ルペンは共和党の保守派、社会党支持者の単純・半熟練労働者、失業者の票を積み重ね、メランションも社会党左派の票を大量に取り込んだ。マクロンは2月に中道・民主運動議長フランソワ・バイル(65)と共闘したことが功を奏し、社会党と共和党の自滅が追い風になった。

メランションが307万6000票も上積みしたのに対して、ルペンは125万8000票しか増やせなかった。ルペンに流れていたかもしれない票をメランションがかなり奪ったことがうかがえる。フィヨンと社会党候補のブノワ・アモン(49)は支持者に決選投票ではマクロンに投票するよう呼びかけている。

「マクロンは安全装置がついた自由市場経済の導入に挑む」

直近の世論調査でマクロンの支持率は60%を超えており、決選投票でのマクロン圧勝が確実な状況になってきた。焦点は6月の国民議会(下院)選でマクロンがどのように多数派を形成するかに移っている。フランス政治に詳しく『フランス政治のリーダーシップ、シャルル・ドゴールからニコラ・サルコジまで』の著者でもある英アストン大学教授ジョン・ガフニーに今回の選挙結果について尋ねた。

――マクロンが第1回投票で首位に立った理由は。彼が次のフランス大統領になるのか

「彼の成功は、フィヨンが妻と子供2人の秘書給与不正受給スキャンダルで失速、社会党の崩壊、優れた自分自身のパフォーマンス、フランスを変革する願望によるところが非常に大きい。彼は政治に新風を吹き込んだカナダの首相ジャスティン・トルドー、アメリカの大統領ジョン・F・ケネディと同じテイストを硬直化したフランス政治に持ち込んだ」

――彼がフランスの大統領になったら、どのようにフランスを改革するのか。フランスに市場主義型経済を持ち込むことは可能なのか

「マクロンは安全装置がついた自由市場経済の導入に挑むことになる。国家の役割は維持されるが、彼はすべてに柔軟性を持たせなければならない。不平等な年金システムなど多くの特権を取り除き、労働法やビジネスを妨げている税制を改革しなければならない」

――シャルル・ドゴールが1958年に国民議会の力を削ぎ、大統領の執行権を強化した第五共和制が終わったと考えるか

「そうかもしれない。マクロンの誕生はおそらく第五共和政のための贈り物だが、たくさんの改革に取り組む必要がある」

――6月の国民議会選でマクロンは多数派を形成できるのか

「多分、彼1人ではできない。中道勢力との合意はかなり高い確率で可能だ。おそらく社会党右派と協力し、共和党の左派とさえ連携するだろう。政府が主導する政策ごとに違った多数派を形成していく可能性がある」

――フランスとイギリスは欧州問題に関して全く違う道を歩むことになった。イギリスと欧州大陸の関係はどうなると考えるか

「ブレグジット(イギリスのEU離脱)は大惨事だ。もしマクロンがフランス経済を自由化したら、(今ロンドンにいるフランス人のヤングエグゼクティブら30万人が帰国し始めるため)イギリスにとってブレグジットはさらにひどいものになるだろう。マクロンはEUを愛しているので、ブレグジットはEUに対する脅威とみなしている」

“痛み”を伴わない改革は可能なのか?

フランスの大統領には首相の任免権、国民議会の解散権、議会を通さずに一定の法律案を直接国民投票にかける権利が認められ、アメリカの大統領よりも強い権限が与えられている。一方、内政を司る首相は議会の信任が必要なため、大統領は自分の党派と異なっていても議会の多数派から首相を選ぶ(コアビタシオン)ことがあるため、大統領制と議院内閣制を組み合わせた「半大統領制」とも呼ばれる。

フランス経済を再生させるためにマクロンが掲げたマニフェスト(政権公約)は次の通りだ。

・ユーロ圏経済政府・財務相の創設を交渉。ドイツとEU全域での投資計画を検討
・5年間で600億ユーロの歳出を削減、500億ユーロの公共投資
・失業率を10%から7%に下げる
・退職者の穴を補充せず12万人の公務員削減
・財政赤字を3%以内に
・週35時間労働を維持するが、民間企業に交渉の余地を残して柔軟化
・法人税率を33%から25%に切り下げ
・低賃金労働者の社会保障費負担を免除
・年金や失業保険システムの統合を進める
・年金支給年齢は62歳に据え置き

マクロンは右派も左派も取り込むため、北欧型のマイルドな市場経済主義を目指しているが、こんな手ぬるい改革で、既得権がはびこり硬直化したフランス経済を再生できるのか。炭鉱閉鎖や民営化、労働組合の弱体化といった「痛み」を伴う改革を断行したイギリスのマーガレット・サッチャー型の革命が必要と思われる。がしかし「痛み」の緩和を求めてルペンやメランションに投票した人が1400万人を超えているのが冷徹な現実だ。

フランス経済の問題を如実に物語るのは成長率の低下と高止まりした失業率だ。実質国内総生産(GDP)の成長率から見ておこう。14年のフランスの成長率は0.67%とドイツの1.59%、イギリスの3.07%と比べて格段に見劣りする。


失業率ではフランスは10%前後で高止まりしており、ドイツの3.87%、イギリスの4.67%(いずれも16年第4四半期)に比べて回復が遅れていることが分かる。

失業率以上に顕著なのは就業率の低さである。生産年齢人口に対する就業者数の割合を示す就業率はフランス64%、ドイツ75%、イギリス74%と大きな差がついている。フランスでは働けるのに働いていない人が多いのだ。

13年11月に著書『どうして私はフランスを出ていくのか』を記した税務の専門家ジャン=フィリップ・デルソルの調査では、労働力人口2800万人(当時)のうち半分を超える1450万人が税金から給与や手当を支給されていた。

内訳は、公務員520万人(1983年以降に36%も増えた)、準公務員200万人、公的支援を受ける慈善団体などの職員100万人、失業手当を受ける320万人、所得保障の対象の130万人、国の補助を受ける従事者75万人、EUの共通農業政策(CAP)で補助金を受ける農業従事者100万人。

フランスはまさに「公費天国」なのだ。ここに踏み込まない限り、フランス経済の再生はあり得ない。しかしフランスの半分近くの有権者はこれ以上の「痛み」は我慢できないぐらい追い詰められているのも事実なのだ。自分をジャンヌ・ダルクやナポレオン1世のようなフランスの救世主と信じて疑わないマクロンに果たして大なたが振るえるのか。EUという経済統合の軛の中で、痛みを伴わない魔法の杖は見つかるのだろうか。
参照元:フランスの救世主マクロンの前に立ちはだかる「公費天国」の壁
2017年04月27日 16:08 BLOGOS 木村正人

マダム・マクロンは24歳年上の妻-高校教師と教え子時代からの伴走者
2017年4月25日 12:25 JST BloomBerg by Helene Fouquet

もし夫がフランスの次期大統領になったら、ブリジット・マクロンさんは同国のこれまでの大統領夫人像から最も遠いファーストレディーになるだろう。

 フランスのファーストレディーは派手な金遣いや不倫などでメディアをにぎわせ歴史を彩ってきたが、夫の人生の成長期に重要な役割を果たしたという点ではブリジットさんをおいて他にいない。仏大統領選挙の第1回投票で首位に立ったエマニュエル・マクロン前経済・産業・デジタル相の夫人ブリジットさんはマクロン氏の24歳年上で、同氏が15歳の時からそのガイド役、コーチ役を務めてきた。大統領選のキャンペーンでも積極的な役割を演じ、同氏の演説に助言し、公約作成を事実上支えた。   マクロン陣営のアドバイザーで2007年の夫妻の結婚式にも立ち会ったマルク・フェラッシ氏は、「エマニュエル・マクロン氏は彼女なしではこの冒険に乗り出せなかっただろう。彼には彼女の存在が不可欠だ」と語る。

  マクロン氏(39)は23日、第1回投票勝利後の演説で、ブリジットさん(63)が「常にそばにいてくれる」ことに謝意を表明。夫人がいなければ「今の自分はなかっただろう」と話し、支持者は大声でブリジットさんの名前を叫んだ。投票日当日には衆人が見守る中で手をつないでいる姿が見受けられた。

マクロン氏が5月7日の決選投票を制して大統領に就任した場合、夫妻はその通常とはやや異なる経歴で世間の関心を重要な点からそらすことにならないよう注意が必要だ。夫妻の年の差はトランプ米大統領とメラニア夫人のケースと同じで、米国の場合は夫の方が年上であるだけだ。次期仏大統領は英国の欧州連合(EU)離脱決定やトランプ政権誕生の後の世界に向き合うとともに、国内では失業率が高止まりし回復の勢いの乏しい経済に直面することになる。

  ブリジットさんは身長163センチ、歯に衣着せない発言をする。高校教師として仏文学とラテン語を教えていた。実家は北部アミアンで有名チョコレート「トロニュー」を製造する資産家だ。1992年に同地のイエズス会系のプライベートスクールで演劇の指導をしていた時に、当時15歳のマクロン氏と知り合った。マクロン氏はブリジットさんの作品で演じ、2人の関係は徐々に恋愛へと発展。ブリジットさんは当時の夫との間に3人の子どもをもうけていたが離婚した。

  マクロン陣営のフェラッシ氏は「彼らは標準的なカップルではないが、それが2人の関係を強めている」と話している。

   原題:Madame Macron: The Singular Woman Behind France’s Front-Runner(抜粋)
参照元:マダム・マクロンは24歳年上の妻-高校教師と教え子時代からの伴走者
2017年4月25日 12:25 JST BloomBerg by Helene Fouquet

オランダ総選挙、ポピュリズム政党敗退の裏側に見えるもの
2017年3月23日(木)10時30分 Newsweek ジョシュ・ロウ

<ウィルダース率いる極右・自由党は勝てなかったが、今回の結果には中道左派の衰退などさまざまな意味が潜んでいる>

オランダで先週行われた総選挙は、欧州で勢いを増すポピュリズムが実際の選挙でどれだけ支持を得るかを測る試金石とみられ ていた。今回の選挙結果がオランダと欧州に意味するものは何なのか。次の4点を押さえておきたい。

ポピュリストは勝てなかったが、中道も勝てなかった

世界の関心は、反イスラム主義者で極右政治家のヘールト・ウィルダース率いる自由党がどこまで勢力を伸ばすかだった。自由 党は世論調査での支持率も高く、第1党になると予想された時期もある。

だが結果は、前回12年の総選挙や14年の欧州議会選挙と同じく、優勢という前評判を覆すものだった。もっとも、選挙戦の終盤 には失速しているのが見えたので、驚くことではない。

では、今回の選挙は中道の勝利なのか。そうとは言えそうにない。ルッテ首相率いる自由民主党は最多の議席を獲得したが、彼 は選挙戦でウィルダースの主張を一部取り入れ、反移民寄りの政策を打ち出した。1月には、国の価値観に従わない移民に対し 「出ていけ」という意見広告を新聞に掲載した。

3番手につけた中道右派のキリスト教民主勢力も「ライトなウィルダース」とも言える役割を演じた。

デンマークやオーストリアの政界のほか、反EUでブレグジット(英のEU離脱)を掲げるイギリス独立党の台頭が示すように、極 右ポピュリストがその主張を通すには必ずしも政権の座に就く必要はないようだ。

中道左派の崩壊

今回の選挙で最も大きな変化は、労働党が38議席から9議席に減らして大敗したことだ。

悪条件が重なった。欧州で進む中道左派離れのあおりを受けた上に、連立与党内の少数派政党にありがちな政策上の譲歩によっ て従来の支持者を失った。

その恩恵を最も大きく受けたのは、10議席増の14議席を獲得した環境保護派政党のグリーン・レフトだ。これが次のポイントに つながる。

リベラル派の逆襲

上位政党の大半は選挙戦でリベラルな立場を取らなかったが、少なくない有権者が反ポピュリズム票を投じた。

グリーン・レフトを率いるのは、30歳のイケメン党首ジェシー・クラーベル。選挙戦はフランスのリベラル派大統領候補のエマ ニュエル・マクロンのように、活気に満ちた集会を中心に展開した。同党によれば、米大統領選でトランプが勝利すると、世界 的な極右台頭への不安から党員が急増したという。

一方で進歩的リベラル派の「民主66」も19議席を獲得し、キリスト教民主勢力と共に3番手に並んだ。連立の一角を占める可能 性が高い。

民主66の広報担当ショード・ショーズマは投票前に本誌に対し、どの政党と組むことになっても、人種・性別・性的指向を問わ ず「全てのオランダ人」のための政治を目指すと語った。こうした政党が右派にどのような影響を与えるのか、注視する必要が ある。

高まる移民票の重要度

15年に創設された移民の政党デンクは、主にトルコ系有権者の支持を受けて健闘し、3議席を獲得した。

民族性をはっきりと打ち出した政治運動がまれなオランダでは、デンクは珍しい存在だ。創設したのは、中道左派の労働党を離 党した2人の議員だ。

この比較的新しい政党の成功は、自由党などによる反移民の主張が人種的少数派を投票所に向かわせたことを意味する。

[2017年3月28日号掲載]
参照元:オランダ総選挙、ポピュリズム政党敗退の裏側に見えるもの
2017年3月23日(木)10時30分 ニューズウィーク日本版(ジョシュ・ロウ)

欧州の首脳ら、オランダ総選挙の結果を歓迎
2017年3月17日 05:50 日テレNEWS24

 極右政党が第一党になるか注目されたオランダの総選挙は、与党が第一党を維持し、極右政党は伸び悩んだ。ヨーロッパの首脳は、オランダ総選挙の結果を歓迎している。

 来月大統領選を控えるフランスでは、ルペン党首率いる極右政党・国民戦線の台頭が注目されているが、オランド大統領は、「過激主義に大きな勝利を収めたことを祝福する」との声明を出した。

 しかし、国民戦線のルペン氏は、「特に失望はしていない。自由党は、実際には支持をふやした」とウィルダース氏の健闘をたたえた。

 一方、9月に連邦議会選挙が行われるドイツのメルケル首相は、勝利したルッテ首相に「EUの一員として今後も協力しあうことを楽しみにしている」と電話で祝意を伝えた。

 また、EU(ヨーロッパ連合)の執行機関、ヨーロッパ委員会のユンケル委員長も「明確な勝利を祝福したい」としたうえで、「共に強いヨーロッパをつくっていこう」などと、EUが今後も団結していくことを訴える声明を出している。
参照元:欧州の首脳ら、オランダ総選挙の結果を歓迎
2017年3月17日 05:50 日テレNEWS24







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