占星コラム


2011/6/5 田中好子のラグナについて再考する

先日、私は、「田中好子のラグナについて」と題する記事で、田中好子のラグナを山羊座ラグナであるとの論陣を張ったが、 再度、確認したところ、射手座ラグナの可能性の方が高いのではないかと思えてきた。


既に私の山羊座ラグナ説に対しては、射手座ラグナ説の立場から、biological factの観点からも優れた反証がなされているが、 私の説は、まず、田中好子の日本アカデミー賞主演女優賞受賞は、11室で良質のヨーガが形成されていなければならないということから論理構築されている。

従って、各ラグナを検討した所、1989年の日本アカデミー賞主演女優賞受賞時が、ダシャーにおいて、強い11室と絡むケースは、山羊座ラグナしかないと思われた。

山羊座ラグナであれば1989年は土星/金星期となり、土星はラグナロードで11室に在住し、金星は5、10室支配で5室に在住して、11室在住の土星と相互アスペクトし、1−5、1−10、2−5のラージャヨーガ、ダナヨーガを5−11室の軸で形成する。

射手座ラグナでも、アンタルダシャーの金星は、11室支配で6室で自室に在住し、強い配置であり、2、3室支配で12室に在住するマハダシャーロードの土星と相互アスペクトしている。こちらは、6−12室の軸で、11室の支配星が自室で強い配置にあるということで、ダシャーは11室に絡んで強い配置を形成している。

然し、私にはこの金星は強いとは思えなかったので、射手座ラグナ説はこの点で、正しさの基盤が崩れ去ると考えられた。

そして、この観点から山羊座ラグナという前提で、結婚について、ヴィムショッタリダシャー、チャラダシャー、ヨーギニダシャーによって検証したところ、結婚がうまく説明できた為、後は、田中好子が亡くなった水星/ラーフ期が、ディスポジターがマラカに絡むという観点から、追検証し、そこで、山羊座ラグナという結論を出した。

主に大きな論点はその3つである。

後は、細かい点として、5室支配の金星にケートゥが絡んでいることを片岡鶴太郎に師事して墨彩画を習ったことの根拠とした。

山羊座ラグナ説は、強固で完璧なように思われた。私は周囲の友人たちにも自信があると言って、頑固に山羊座ラグナ説の正しさを主張した。

然し、この強固に思われた3つの論点が、非常に脆弱な基盤の上に構築されていたようである。

まず、射手座ラグナで、11室支配の金星が6室で自室にある配置が、アカデミー賞主演女優賞をもたらしたと考えるとすると、その次に結婚を説明しようとすれば、これもヴィムショッタリダシャー、チャラダシャー、ヨーギニダシャーで説明できてしまうのである。

特に結婚をもたらすポイントは、配偶者や、配偶者の家族やお金(結婚生活)を表す7室と8室であるが、7室から7室目の1室と2室も、同様に結婚のポイントである。

田中好子が結婚した1991年5月21日は、土星/金星期であるが、射手座ラグナだと土星は結婚のポイントである2室の支配星であり、アンタルダシャーの金星は7室の表示体で、結婚を演出する(Marriage Maker)惑星である。

この時のトランジットは、射手座ラグナだと、木星が8室をトランジットして、2室には土星がトランジットして、2−8室の軸にダブルトランジットが生じている。

この2−8室の軸も、1−7室の軸と同様に結婚のタイミングを表している。

またチャラダシャーを見ても、チャラダシャーは、1991年5月21日の時点で、蟹座-乙女座である。

蟹座は8室であり、結婚のポイントであり、蟹座から見た7室にはDK(ダカカラカ)が在住している。

サブダシャーの乙女座からみて恋愛の5室にDK(ダカカラカ)が在住しているが、結婚についての説得力は、山羊座ラグナにおけるチャラダシャーの検証ほどは持たないことが分かる。

(注:つまり、山羊座ラグナだとジャイミニのチャラダシャーでの説明が完璧に近い程、鮮やかなものとなる)


更に1991年5月21日は、ヨーギニダシャーでは木星/火星期である。

木星はラグナロードで、8室に在住し、火星は2室に在住しているため、 やはり、結婚のポイントである8室や2室と絡んでいる。

特にヨーギニダシャーだと、マハダシャーロードの木星にトランジットの木星がリターンし、アンタルダシャーロードの火星に土星がトランジットしているため、ダシャーロードに対するトランジットという観点から、ダシャーの支配星の象意が色濃く出てくるはずである。

田中好子の結婚はどうも2室や8室と関わりが深い結婚のようである。

田中好子のラグナについて検証するために詳しい過去のエピソードに関して、インターネットで調べていた所、以下の興味深い記事に行きついた。

夫の小達一雄氏の不倫疑惑と隠し子疑惑である。

スーちゃん夫に隠し子疑惑
日刊スポーツ 2011年4月26日

21日に55歳で死去した女優の田中好子さんの夫の小達一雄氏(56)に、不倫と隠し子の疑惑が浮上した。今日26日発売の女性誌「週刊女性」が報じている。昨年7月14日に、成田空港で見かけられた小達さんと40代女性、小学生高学年の女の子の3人が、ハワイ旅行に旅立つ姿を撮影している。記事では、女の子が小達さんのことを「パパ〜」と呼んでいたとしている。また、小達さんとその女性が10年以上前に知り合い、親密になったという関係者の証言なども掲載している。葬儀・告別式終了後、小達さんに代わって対応した関係者は、取材陣からの質問に絶句。「まさか…」と困惑していた。

この記事によれば、夫である小達氏には10年以上前から不倫相手と隠し子がいて、田中好子との二重生活をしていたことが分かる。


また、あるブログの記事によれば、

田中好子が小達氏と結婚したのは不倫・略奪婚であり、小達氏の前妻が妊娠している間に田中好子と小達氏が急接近し、出産した前妻が子どもと共に家を追い出される形で離婚をしているということである。

この結婚時の幸福でない状況が重要である。

更にブログの記事が続ける所によれば、 「・・・病床にあった田中好子は夫の不倫に気がついており、隠し子の存在も知っていた・・・」と書かれている。

(以下、ブログ[夾竹桃日記]より引用抜粋)

・・・

元々田中好子さんとこの小達氏も不倫略奪愛で結ばれた夫婦ですから、因果は巡ると言われるのは仕方のないところでしょう

小達氏は田中好子さんとの結婚が3度目になります。前妻(2度目)が妊娠している間に田中好子さんと小達氏が急接近し、出産した前妻はこどもとともに家を追い出される形で離婚しています

実はこの2度目の奥さんと小達氏も不倫・略奪愛でした

そのうち週刊誌が小達氏の過去の不倫・略奪愛について、詳細な記事を書くと思われます

小達一雄氏は女優の故夏目雅子の実兄で、元プロゴルファー。現在は実業家です。昔から女性にモテたのでしょう

報道されたところによれば、病床にあった田中好子さんは夫の不倫に気がついており、隠し子の存在も知っていたそうです(探偵を雇って不倫相手の身元を調査させたとの話もあります)が、どんな心境だったのか想像もできません

映画「黒い雨」に主演した田中好子さんがブルーリボン賞を受賞したのは1989年です

この時の記者会見で田中さんの不倫問題を記者が持ち出したため、田中さんが激怒して記者に食ってかかる騒動になりました。小達氏と結婚したのは1991年で、式は身内だけが出席して行なわれました

田中さんの死がきっかけで夫の不倫が暴露されるという、何とも嫌な展開です

不倫・略奪愛が周囲の人を巻き込み、不幸にさせる例は枚挙にいとまがないのですが、それでも不倫に走ってしまうのは人の性(さが)なのでしょうか?

・・・

つまり、結婚時に田中好子は既に妻を持つ妻子ある男性と不倫の末に結婚したということであり、愛人として扱われていたということである。

また、田中好子が病床で、夫の小達氏の不倫に気づいていたと書かれている。

つまり、これは田中好子が夫から軽んじられて、自分がいながらも夫が別の女性と付き合うという、夫からの支配の一形態を被っていることを表している。

つまり、6−8の関係、すなわち、支配-被支配関係がここで成立しているようである。

このことを考えると、ラグナが射手座ラグナで、ラグナロードの木星が8室に在住しているという配置が非常に活き活きと意味を持ち始めるのである。

ラグナロードの配置は重要であり、ラグナロードが8室に在住している女性は、パートナーからの支配を受けるのである。

それは浮気をされるとか、放置されるとか、様々なヴァリエーションや形態をとるが、その本質を述べれば、支配なのである。



この6−8の支配と被支配の関係に関する研究は、既に過去において、十分に行っている。

特にラグナロードの火星が8室に在住して、月からみてもラグナロードの木星が8室に在住して、8室に惑星集中している奥菜恵の恋愛遍歴を研究したことによって、このことは明らかである。

奥菜恵の恋愛遍歴の検証についてまだ読んでいない方は、

2008年9月21日付けのコラム『奥菜恵について−8室火星と魔性の女の関係-』を今一度、参照して頂きたい。


田中好子が結婚した時のトランジットは、ラグナロードの木星が8室に在住し、まさにその木星に対して、トランジットの木星がリターンし、そこにダブルトランジットが生じていたのである。

つまり、射手座からみた7室である双子座を配偶者のラグナとすると、7室支配の木星が2室に在住しており、その木星にダブルトランジットすることで、パートナーを所有することを表している。

その7室支配の木星に対して、6、11室支配の機能的凶星化した火星が8室で高揚して、木星にアスペクトして、木星を傷つけている。

この6室支配で8室で高揚して、7室の支配星にアスペクトする火星は、 小達氏の問題のある交際遍歴を表しており、彼のパートナー関係というものが、常に支配と被支配の6−8の関係に彩られていたことを物語っているのである。

実際、ブログの記事によれば、 小達氏は田中好子とは三度目の結婚で、二度目の結婚でも、同じような不倫・略奪婚で結婚しており、同じ恋愛・交際パターンを繰り返している。

このことは、7室をラグナとした場合のチャートによく表れていなければならないのである。


まず、射手座ラグナとすると、ラグナロードで4室支配の木星が8室で高揚している。

これは田中好子が小達氏との交際により、経済的な恩恵を得られ、住まいや、結婚生活が安定することを表している。

5室(恋愛)、12室(性生活)支配の火星が所有の2室(家族)から木星にアスペクトし、彼女の実家の両親や兄弟なども、小達氏との交際には賛成し、そして、この交際から潤う配置と考えることができる。


一方、7室からみた2室(両親、家族)で木星が高揚しているため、小達氏にとっても、彼女との結婚は両親や実家の賛成が得られたものであったと考えられる。

田中好子と小達一雄氏の結婚式には、お互いの身内だけが出席したというのはそういう意味である。

然し、7室からみた場合の6室支配の火星が8室で高揚して、2室にアスペクトするという配置はどのように考えればよいかというと、不倫相手の女性(6室)が支配者(8室)となって、現在の妻子との離婚を迫り、健全な結婚生活を阻害することを意味していると考えられる。

つまり、不倫相手(6室)が支配者(8室)となって、結婚(7室)、結婚生活(2室)を妨害することを意味している。

また、これは6室と8室が7室に絡むため、6室と8室の絡みは犯罪を表す配置と言われるように不倫・略奪婚が世間的に見れば、非常に倫理的に問題があり、非難の対象となる行為であることをも意味している。

射手座ラグナからみると、火星は5室と12室を支配して2室から8室在住の木星にアスペクトしているため、恋愛(5室)や性生活(12室)を所有(2室)したい田中好子が、小達一雄氏とのやや支配されたとしても、心地よい保護のある交際を積極的に求めたことを意味しているのではないかと思われる。

然し、田中好子が配偶者となった後は、今度は、別の小達氏の不倫相手の女性が、田中好子の結婚や結婚生活を妨害するように働いたと考えられる。

それが、7室双子座からみた場合の6室支配で8室で高揚する火星の意味である。

小達氏にとっては、不倫で交際した女性が、物凄い気迫で、結婚を迫ってきて、それから逃れられなくなるというのが、一つの恋愛パターンなのである。それで、やむを得ず、現在の結婚相手と離婚することになるのである。

それが7室の支配星が、機能的凶星化して高揚する強力な火星からアスペクトされて傷つけられる意味である。

妻子ある男性が何人もの女性と交際して、その複数の女性の中の一人としての立場に甘んじなければならない女性というのは、一言でいえば、愛人であり、その関係性が6−8のハウスの象意としてチャートに表れなければならないのである。

その関係性の象意は、ラグナロードの木星が8室に在住することで表れている。


1989年に映画「黒い雨」がブルーリボン賞を受賞した時に、記者が、田中好子に不倫問題を持ち出したため、田中好子が激怒して記者に食ってかかった出来事があったそうである。

このエピソードは非常に興味深い。

射手座ラグナであると、1989年のヴィムショッタリダシャーは土星/金星期であるが、土星は2、3室支配で12室に在住し、金星は、6、11室支配で6室に在住し、2、3室支配の土星と相互アスペクトしている。

つまり、2室、3室、6室、11室が絡んでいる。

3室(メディア)と、6室(闘争)が絡んで、記者と争いごとになったようである。

折角の授賞式で、彼女が評判と名誉を受けるはずの11室の場が、彼女の評価に傷がつくようなメディアの攻撃に遭ったのである。

つまり、11室の支配星は自室にあって強いため、賞を受賞して高い評価と、名誉を受けたが、同時にメディアからの攻撃によって、それに激怒して、それがメディアに露出して、彼女は評価を下げたのであり、吉凶が混在していることが分かる。

これはまさに6−11室支配で自室に在住して傷ついている金星に相応しい状況のように思われる。

これが山羊座ラグナだと、ラグナロードの土星が11室に在住して、5、10室支配の金星が5室で自室に在住して、1−5、1−10、2−5のラージャヨーガ、ダナヨーガを形成しており、ラーフ/ケートゥ軸もケンドラとトリコーナの両方の支配星と絡むことにより、ヨーガカラカとなる条件を満たしており、傷がほとんどない、非常に強い配置である。

従って、全く傷が付いていないため、山羊座ラグナだと、このようなマスコミとの騒動によって彼女の評価に傷がつくことはなかったと考えられる。

出生図で6室支配で6室に在住する金星だからこそ、恋愛に関係する不名誉な話題が取り上げられたのである。


ここまで見てきたように、不倫・略奪愛という特殊な結婚、そして、結婚後に今度は別の女性から不倫・略奪愛をされる立場への逆転、配偶者との6−8の夫婦関係や、アカデミー賞の授賞式におけるマスコミとの騒動や評価の失墜から考えて、田中好子は、射手座ラグナで正しいと思われる。

従って、山羊座ラグナ説という論陣を解体して、撤退した後、再び、新事実の確認により、復帰し、今度は射手座ラグナ説を主張したいと思うのである。

然し、占星術家はラグナについての予想を外したくないならば、よくよく考えて間違いないと思った段階でないと発言することは危険なのであると語って述べたその言葉が、皮肉にもブーメランのように跳ね返ってきて、私に突き刺さったようだ。


私は前回の記事で、山羊座ラグナ説という論陣を張って、その説を確信を持って強固に主張したが、田中好子の経歴を詳細に調べて、それまで知らなかった事実関係が明らかになってくると、全く異なる人物像が浮かび上がってきた。

例えば、1978年4月4日にキャンディーズが解散して、田中好子はこの時に引退しているが、2年後の1980年に芸能界に復帰している。

この田中好子が芸能界を引退したタイミング、すなわち、マハダシャー木星期が終わって、ちょうど、マハダシャー土星期に入る直前のタイミングは、ヴィムショッタリダシャーだと木星/ラーフ期である。

この芸能界引退のタイミングで、彼女の弟が病気で入退院を繰り返すようになったと書かれているが、この弟が、「僕はお姉ちゃんがテレビに出てる姿が一番好きだ」という発言が、芸能界復帰のきっかけとなっているようである。

この木星/ラーフ期、そして、それに続く、マハダシャー土星期が、芸能界引退と、弟の病気と入院に関係するのは、やはり、射手座ラグナの方が、説明として、しっくり来る。

山羊座ラグナでは、芸能界引退と弟の病気を説明出来そうにないのである。

山羊座ラグナだと、ラグナロードで、2室支配の土星が11室に在住して、ラーフ/ケートゥ軸と絡み、5、11室支配の金星、そして、3、12室支配で7室に在住する逆行の木星からアスペクトされている。

土星やラーフは傷ついた3室(弟)の支配星と絡んでおらず、唯一、3、12室支配の木星が7室蟹座で逆行して、土星にアスペクトしている。

然し、この木星が土星やラーフにもたらす3室の象意は弟の病気と解釈するのが難しいのである。3室の支配星が同時に12室を支配することで、出費や入院という意味もあるとは思えるが、象意の表れとしては薄いと思われる。

また山羊座ラグナで、7室蟹座をラグナとすると、5、10室支配のラージャヨーガカラカの火星が7室で高揚し、7室支配の土星が5室に在住して、4、11室支配で11室自室に在住する金星と相互アスペクトしている。

この蟹座ラグナでは夫である小達氏と交際相手の女性が不倫・略奪婚の末に離婚と結婚を繰り返すというカルマが全く説明しにくいのである。

然し、この不倫・略奪婚というのは、田中好子にとっても、夫の小達一雄氏にとっても、人生の基本的な方向性を決定する程の大きなテーマであり、これがチャートに表れていないというのはまず、考えられないのである。

従って、私は山羊座ラグナということで、論陣を張ったが、今、病気の弟の存在、田中好子の不倫・略奪婚という結婚にまつわる事実関係を知った今は、射手座ラグナ説の方に傾いている。

というよりも、むしろ、この不倫・略奪婚という、私自身が奥菜恵の研究から、ずっと追求してきた男女の支配と被支配の関係が鮮やかに表れていることによって、まさに逆転して、射手座ラグナであることを主張する段階に入りつつある。

然し、慎重を期して、更に事実関係を収集して、射手座ラグナ以外の可能性も含めた上で、更に検討を続けたいと思うのである。


今回の反省点としては、成功、結婚、死期というたった3つの論点によって、論理構築した点である。

実際、隣り合うラグナの検証においては、チャラダシャーのタイミングも少しずれるだけで似通ってくるし、トランジットも1−7の結婚の軸が訪れた直後に2−8の結婚の軸が再度、訪れるというように識別が難しいケースが出てくることが予想される。

従って、結婚の内容も含めた上で、事実関係をよく調査した上で、慎重に検討する必要が出てくるようである。

死期の解釈についても、説明可能なケースが何通りも出てくるのである。

特に占星術で扱うハウスや星座といった要素は解釈に主観的な幅があり、10人いれば10人違った解釈を行う傾向がある。

従って、ラグナが違うとしても、 同じように説明可能に見えるいくつかのケースが出てくるのであり、その場合、たった3つの論点ではなく、確認する論点や種類を増やしていかないと間違える可能性が出てくる。

今回はたった3つの論点から論理構築した所に問題があったと思われる。

また、Biological Fact(生物学的事実)といった主観の入りにくい要素による検証を論理の中に組み込むことも重要であることから、兄弟姉妹の存在など、家族構成についても十分にリサーチする必要が出てくる。

(※以前、小沢一郎のラグナを乙女座から獅子座に修正したのも、2人の姉の存在事実が後から分かったことが大きく貢献している。ラグナを検討する最初の段階で、兄弟姉妹の存在について十分に調べておくことが必要である。)


然し、日本のインド占星術界の牽引者・清水俊介氏が最初から、射手座ラグナを導き出した所は、さすがでありヴァラーティアヴィディアヴァヴァンで鍛錬された豊富な知識と技術力の高さが明らかに示されたと思われる。

清水俊介さんの技術や知識に敬意を評し、また山羊座ラグナ説を一旦、白紙に戻しすことで、このコラムを終えたいと思います。


(資料1)

初体験“敵”と口きかぬ現場…田中好子(1)

 ≪70年代、高度成長期の真っただ中に一世を風靡した「キャンディーズ」。そのメンバーのひとり、スーちゃんこと田中好子は、解散後、女優として大きく転身を遂げ、映画やドラマで活躍している。この5月には、免許失効中で泥酔状態の無法ドライバーに大学生の一人息子を奪われた鈴木共子さんをモチーフにした映画「0(ゼロ)からの風」(5月12日公開)で主役の母を演じている≫

 今まで、いろんな役を演じさせていただきましたが、おおむね、現場はなごやかムードだったんです。それだけに、役柄で敵同士だから、撮影期間中は一切会話をしなかった−なんていう役者さんの話を聞くと、本当にそんなことあり得るの? なんて思ったぐらいです。

 ところが、今回の現場では、役柄作りの上で、敵対する役の方とは口をきかない、そんな姿勢を貫きました。台本を読んだときから、私にとって、ひき逃げ犯役の袴田吉彦さんは、憎らしい存在。それはもう徹底していて、「袴田さんが現場に入られました」なんてスタッフの言葉に、「犯人来たの?」なんて声をあげてしまうぐらいでした。

 そんなピリピリとした雰囲気を周囲も察してくれて、私と袴田さんを、撮影中以外は絶対に顔を合わさないようにしてくださいました。袴田さんは、とてもすてきな俳優さんで申し訳ないのですが、撮影中は、会話はもちろん、顔も見たくないというほど、憎悪を抱いていました。

 ≪息子を失った母親の怒りや憎しみ、そして悲しみがスクリーンいっぱいに広がり、見る者を圧倒する≫

 報道記者役の田口トモロヲさんが、撮影中、私のことが「怖くて怖くて、近寄れなかった」と言ってらしたんです。そんな大げさなと思っていたんですけど、大きなスクリーンで自分の姿を見たときに、トモロヲさんのおっしゃる意味がよくわかりました。

 顔も目も、いつもの私とは違う。これは、私じゃない。鈴木さんの魂が私に宿っているんだ。私の体と声を通して訴えているんだ。そう感じましたね。

 とにかく、鈴木共子さんの“二度とこんなことが起こってはならない”という訴えを伝えなければという思いに駆られていました。脚本をいただいたときから、命の大切さ、重さを一人でも多くの人に伝えなければいけない、それくらいメッセージ性の強い作品だと思ったんです。それが、ある意味怖さにつながったのでしょう。

ZAKZAK 2007/04/18
萩本欽一さんが私の恩人です…田中好子(2)

闘病中の弟のため「もう一度一等賞取ろう」

 〈「普通の女の子に戻ります」という名言を残し、78年に後楽園球場で解散したキャンディーズの一員だった。今年1月4日にNHKで、ドキュメンタリーが再々放送された。半年間に3回もオンエアされ、なお反響が大きかった〉

 キャンディーズってみなさんに愛していただいてたんですよね。とてもありがたいことだと思います。

 以前は、恥ずかしくてなかなか昔の映像を見られませんでしたね。あのころの自分を、ああ、若かったな、かわいいななんて思いながら見られるようになったのは、ここ10年くらいなんです。それだけ年を重ねたっていうことなのかな(笑)

 あのころは、寝る時間もなければ、まともに食事の時間すらとってもらえなかった。歌を覚えるのは、移動中の車の中でという状態で、学校へも行けない。精神的にも肉体的にも、とても大変でしたね。

 けれど、不思議なもので、今は、むしろステキな時間だったと思えるんです。キャンディーズは大好きだったし、3人で、一生懸命キャンディーズのために頑張ってきました。ファンの方や周りの方々に支えられてキャンディーズとしてすごしてきた時間は、とてもかけがえのない、大切なものです。

 〈解散宣言の2年後、女優として芸能界に復帰した。彼女を動かしたのは、病気の弟の存在だった

 解散してすぐに、弟が病気で入退院を繰り返すようになりました。その弟を見舞い、前向きに生きようとしている姿を目の当たりにして、弟に一体何をしてやれるんだろうと模索していました。

 そんなとき、弟から「僕はお姉ちゃんがテレビに出てる姿が一番好きだ」って言われたんです。私がテレビに出ることで、弟のように思ってくれる人がたくさんいるのかな、励みにしてくれる人がいるのかなと思ったんですよね。

ZAKZAK 2007/04/19
「ちゅらさん」メンバーは仲良し…田中好子(3)

 〈おおらかな沖縄の母親・古波蔵(こはぐら)勝子役を演じたNHK朝の連続テレビ小説「ちゅらさん」は、シリーズ第4弾まで続く人気作となり、田中好子の代表作にもなった〉

 「ちゅらさん」の出演者は、プライベートでもとても仲がいいんです。国仲涼子ちゃんのことは、役名と同様の「えりぃ」、堺正章さんのことは、「文(ぶん)ちゃん」って呼んでますし、私も「勝子」とか「お母さん」って呼ばれています。プライベートでも役名で呼び合うなんて、なかなかないことですよ。

 撮影が終わった今でも、涼子ちゃんとはとても仲良しで、一緒に韓国に行ったり、鍋パーティーをしたりと、何かと会ってます。堺さんとも、メールなんかで、連絡を取り合ってます。メールでも、タイトルは、「勝子へ」なんですよね(笑)。

 〈「家なき子」「神様、もう少しだけ」といった人気ドラマに代表されるように、いつも明るく温かく子どもを見守る“理想の母親役”が定着している〉

 自分が病気だったり、子供が病気だったり、何か、つらさを抱えているけれど、それでも、明るく前向きに乗り越えていく、そんなお母さん役が多いですね。ステキなお母さん役をやらせていただくと、そのセリフや行動から、私自身も影響を受けたり、忘れていたものを思いだしたりするんです。

 私の夫(実業家の小達一雄氏)は夏目雅子ちゃんの兄なんです。結婚は雅子ちゃんが亡くなってからなのですが、結果的に私は、弟だけでなく、義妹も病気で亡くすことになるんです。雅子ちゃんの病気のことは、本人にさえ知らされていなかったことですから、私も知りませんでした。ですから、亡くなったときは、本当にショックでした。

 私が、困難を抱えた役をいただくことが多いのは、大切な人を亡くしているからかな、なんて思ったりするんですよ。うまく説明できないんですけど、経験しているからこそ、そんな役に引き合わせてもらっているのかなと思うんです。

 私は、メッセージ性の強い役を演じるために女優になったのだと思います。それが、神から与えられた使命なのかなと思うんです。=おわり

ZAKZAK 2007/04/20


(資料2)

wikipedia 田中 好子

夾竹桃日記