占星コラム


2009/3/16 麻生太郎 vs 小沢一郎の行方


麻生太郎の数年前の著書が最近、売れているようである。

以下の記事がそのことを伝えている。

“麻生祭り”著書「とてつもない」ヒット
3月11日16時42分配信 産経新聞

 麻生太郎首相が外務大臣時代の平成19年6月に出版した「とてつもない日本」(新潮新書)が10日、全国で爆発的に売れるという珍現象が起こった。

 これまでの発行部数は約20万部だが、支持率の低迷とともに現在はほとんど「死んだ状態」(出版関係者)だった。ところが、アマゾンの書籍ランキング(11日現在)で2位に急浮上。書籍販売動向の指標とされる紀伊国屋書店全店の売り上げも、8日には5冊だったものが、9日に224部、10日に272部と跳ね上がった。

  ・麻生太郎首相の著書「とてつもない日本」

 この背景は、ネット掲示板「2ちゃんねる」で火がついた「3月10日に本屋で麻生太郎の本を買おう!」という“祭り”。3月1日にたてられたスレッドに、呼びかけ人はこう記している。

 「麻生首相がマスコミや各所からバッシングを受け支持率も低迷している今だからこそ著作購入を通して麻生首相支持を表明するイベントのスレです」

 「2ちゃんねる」に詳しい札幌国際大学の大月隆寛教授は「インターネットの世界には、物見高いけれど無責任、それでいて正義感も持っていた江戸の町人気質が感じられる。マスコミの激しい麻生たたきに対して、町人気質が異議を唱え、多くの賛同者を生んだと考えるべきだ」と解説する。

 一方、版元の新潮社は「ただただ困惑している」とコメントしている。

 麻生首相は同書で「日本人が考えている以上に日本は(国際的に)評価され、期待もされている。悲観していても何も始まらない。『日本の底力』をもう一度見つめ直し、未来を考えるよう」と訴えている。

最近、西松建設の献金疑惑で、小沢一郎が逮捕されたが、 麻生太郎が検察を使って、仕掛けているという意見が公然のご とくに語られている。 然し、それにも関わらず、麻生太郎が最近、力を増しつつある ことは否定できない事実である。

世論調査では小沢一郎が辞めるべきだという意見が高い数字と してマスコミによって示されている。

産経ニュース2009.3.9 記事より引用抜粋

小沢一郎公設秘書逮捕以来、麻生内閣の支持率が上昇し、自民党と民主両党の政党支持率も、この逮捕劇で逆転しているようである。
(世論調査の信頼性については問題とせず、現在、そのように報じられている)

私は以前、2008/12/28付の占星コラム『麻生首相のチャート』の中で、麻生太郎氏のダシャーの支配星が現在、強い配置となっているのを不可解な事実として、コメントした。

私は自民党を応援していないので、あまり認めたくないのだが、麻生太郎のチャートに見られるマハダシャーの木星からみて6室目に在住する太陽は6室の凶星であり、敵を粉砕する配置である。



これについて道徳的に正しいか間違っているかという問題ではなく、6室の凶星は敵を粉砕する配置なのである。

麻生太郎のチャートを見て、私の時刻修正がまだ正しいのか分からないが、現在、マハダシャー木星期にいることは間違いないのであって、木星は牡羊座に在住しているので、牡羊座ラグナのような性質が出てきている。

そして、乙女座に凶星の太陽が在住しているのである。

もし、2009/3/11付『なぜ日本の保守は親米従属なのか?』の中で、小沢一郎の乙女座ラグナの可能性について述べたがもしそうであるなら、小沢一郎に対して、攻撃をしかけることを表していたと考えられる。

6室に在住する太陽が小沢一郎を表していると考えられる。
太陽が表していないとしても、惑星が乙女座6室に集中している配置は乙女座に対して強く、乙女座の相手を粉砕することを表している。

麻生太郎は自民党内では、主流派の清和会からの支持もあまりなく、小泉純一郎が辛らつなコメントをしたように本来、彼は自民党内に支持基盤がなく、方々から批判を受けて、非常に苦しい立場にいたと思われる。

然し、最近、検察を使って小沢を倒すことにより、権力者としてのカリスマ性を増し、自民党の反対派議員たちを黙らせるとともに、アメリカに特別待遇で招待されたり、北朝鮮の人工衛星打ち上げに対して、「人工衛星とはみなさない」と、国連決議違反であるという断固とした主張をしたり、また、政府紙幣の発行について検討すると約束したり、巧みに民族主義的な人々の支持を取り込んでいるのである。

然し、彼は牡羊座に木星があるが、牡羊座は蟹座にとっての行為の10室であるため、民族主義者の行動を意味するのである。
それが牡羊座の意味である。

だから、彼は自民党主流派の清和会とも距離を置き、自分独自の路線を走っている。

彼は自分の総理大臣という立場を活用して、強いリーダーシップを打ち出すというイメージ戦略にシフトしているのである。
イメージ戦略というよりも彼の性質そのものといえるかもしれない。

ちょうど、寄る辺なく不安な国民の前に強いリーダーシップを持つ人物が出てくると、国民はそれに従うものなのである。

つまり、彼は独裁者型の人気を得だしているようである。

シーザーとか、ヒトラーと同じで、外交パフォーマンスや国会答弁、TVのインタビューにおけるスピーチなどで、強いリーダーシップを国民に示して人気をさらうのである。

結局、国民は、げんきんなものでどちらが正しいかというよりも、雰囲気で強そうなリーダーに付き従っていくのである。

それで麻生太郎は、ほとんど内閣不信任に近い窮地に陥っていたのであるが、息を吹き返した印象である。

麻生太郎のチャートは乙女座に太陽、ラーフ、高揚する水星が在住しており、喧嘩には強いのである。

しかも乙女座ラグナの可能性のある小沢一郎に対して、スキャンダルを仕掛けて、現実問題として、今勝とうとしているのである。

道徳的問題は別としても、彼は強かったと言える。じわじわと小沢一郎を追い詰めている。

小沢一郎はまもなく、マハダシャー土星期に入ってしまうため、辞任か、あるいは政界引退である。



この土星は太陽に緊密に接合しており、小沢一郎に、たびたび公の場所で、”私は心臓の持病があるので、激務に耐えられない”として、裏方から政治を操る言い訳となっていた配置である。自分が権力の立場に就くことを固辞し、控え目に振る舞うことをさせてきた土星なのである。

従って、マハダシャー土星期への変化は、過去数年間に渡って、彼が世間的に取ってきた政治家としての立場が大きく変化する時期である。


それで、麻生太郎のチャートを見ると、暫くはよい配置が続くのである。

次の木星/月期も悪くはなく、その次の木星/火星期もわるくはないのである。

この民主党のチャートで、太陽/木星期から、太陽/土星期に2009年4月21日から切り替わるのであるが、小沢辞任前後の民主党内の党内抗争を表しているようで不気味である。

民主「ポスト小沢」で党内抗争に発展も

3月3日23時49分配信 産経新聞

 東京地検特捜部が3日、民主党の小沢一郎代表の公設秘書を逮捕したことに、今国会で麻生太郎首相を追い込んでいた民主党は強い衝撃を受けている。小沢氏の進退問題が焦点として浮上しており、「ポスト小沢」をめぐる党内抗争に火がつく可能性もある。

 同党は「寄り合い所帯の色彩が強い」(同党筋)だけに、反小沢勢力の出方次第で、小沢氏は厳しい党運営を強いられそうだ。

 国会内で同日夕、テレビニュースをみていた民主党幹部は、都内の小沢事務所に強制捜査が入る映像が映ると、「本当かよ」と驚きを隠さなかった。また、別の中堅も「事情が分からない。どうなっているのか」と戸惑った。

 民主党はこれまで、一貫して麻生太郎首相に衆院の早期解散を迫ってきた。各種世論調査で内閣支持率が落ち込んでいることから、衆院選が実施されれば、単独過半数の獲得が実現するとの読みがあった。小沢氏の政治姿勢や政策に異論を唱える向きもあったが、衆院選を控え、とりあえず結束を保っていた。

 ただ、党内では、小沢氏の公設秘書の逮捕を受けて、反小沢勢力を中心に小沢氏の辞任を求める声が出ている。優勢が伝えられる次期衆院選へのダメージを最小限に抑えるべきとして、「岡田克也元代表に代表を代えないとダメだ」(若手)との声もある。

 次期衆院選に党公認で出馬するある元職も、「小沢氏は代表をやめざるを得ない。このままずるずる行くと、大変厳しい選挙になる」と、代表交代は不可避との認識を示した。

 もっとも、鳩山由紀夫幹事長は、小沢氏の進退について「この問題で今すぐにとはならない」と強調した。さらに、山岡賢次国対委員長も「こういうことをやるようでは、末期症状だ。政治の権力を利用した許されざる行為だ」と政府・与党を強く非難した。小沢氏の側近は「断固として戦うべきだ。国策捜査で代表を辞任しては、政府・与党の思うつぼ」と強調する。

 実際、反小沢勢力の勢いが増して党内政局に発展すすれば、事態収拾が困難になると判断し、「小沢氏が引き続き代表にとどまるべきだ」と、小沢氏と距離を置く幹部が党内説得に奔走する場面もあった。

 今後の国会運営への影響を懸念する向きもある。参院幹部は「これから始まる平成21年度予算案の審議で、自民党が押せ押せで来るのではないか」と警戒する。

マハダシャーの太陽と土星は緊密に接合しており、民主党の威厳を表す高揚する太陽が、この減衰する土星によって大きく揺さぶられることになりそうである。

ナヴァムシャだと、太陽からみて土星は7、8室支配で10室で減衰している。 またダーシャムシャでも太陽からみて9室で減衰している。

土星というのは骨格とか形とか、土台を表す惑星で、その惑星が減衰しているということは、民主党の土台が揺らぎ、自民党や社会党出身の議員など、寄り合い所帯の民主党が空中分解するほどの激しい動きが出てくるものと思われる。

その太陽/土星期が終わると、太陽/水星期がおとずれて、水星は太陽からみて12室に在住し、ラグナからみても9室に在住して、1室や10室を損失するハウスに在住している。この水星は減衰しているので、論理がまとまらず、党の主張も失って、 力を失ってしまうような印象である。

やはり、政権交代できるのは、まだ先で、2012年まで待たなければならないということかもしれない。


(資料)


“麻生祭り”著書「とてつもない」ヒット   (3月11日16時42分配信 産経新聞)

民主「ポスト小沢」で党内抗争に発展も (3月3日23時49分配信 産経新聞)