占星コラム


2008/11/19 小室哲哉・逮捕について

11月4日、小室哲哉が逮捕された。15日に拘置の延長が申請され、現在取調べの最中である。
以前、有名人チャート検証で取り上げたが、当時の週刊新潮に 『まもなく吉本興業もクビと噂される落日「小室哲哉」』と題する記事が掲載されていたことから、 彼の冨と成功、その後の苦境な日々への転換がダシャーに現われているかを検証したのである。
彼のダシャーを検証すると土星期に入ってから落ち目になっているのが明らかなのであり、ヴィムショッタリダシャーのツールとしての威力をまたしても思い知らされるのである。



それで、私は土星/金星期から彼が小復活を遂げるのではないかと予想し、そのように書いたのである。
それは彼が1993〜1996年辺りの木星/金星期、木星/太陽期に最も輝いていたことから類推しての解釈であった。

この時期は小室哲哉がTMNを解散し、音楽プロデューサーとして、 trf、華原朋美、globe、鈴木あみなど、後に小室ファミリーと呼ばれるアーティストを世に送り出した時期であり、 最も小室哲哉が輝いて経済的にも潤っていた時期である。

そして、マハダシャー土星期に入り、彼の苦境の日々が続いたわけであるが、土星/金星期になれば 以前の木星/金星期のような状況が訪れると判断したわけである。

しかし、それは間違いだったようである。
それについては、うちゃさんのうちゃのブログの中で的確に指摘されている。

その中で考慮すべきであった例外法則として2つ挙げられている。

その一つは、

土星/金星期は土星/土星期のように働き、金星/土星期には金星/金星期のように働く

という法則であり、またもう一つは、

凶星のマハダシャーの時、マハダシャーと絡まないヨーガカラカのアンタルダシャーの時期は非常に悪い

というものである。

どちらも、基本原則から考えれば不可解な法則である。

これらはラオ先生が『占星術、運命、時輪』の中で指摘している。

それに付け加えて、ダシャーラグナの重要性についての観点が当時は欠けていたようである。

マハダシャーの土星から見ると、金星は6、11室の支配星であり、12室に在住している。
現在、多額の負債(6室)を抱え、権利金詐欺で訴訟(6室)を起こされており、そして、収入(11室)も失って(12室)、 留置場に監禁(12室)されている状態である。

これはマハダシャーの土星をラグナとしなければこれらの象意は出てこないのである。

これが彼の全盛期である木星/金星期、木星/太陽期ということになると、木星から見ると、金星はラグナロードで、8室支配の金星が2室に在住しており、11室支配の太陽も2室に在住して、1−2、1−11、2−11のダナヨーガを形成して、 1室支配の金星と10室支配の月が相互アスペクトで1−10のラージャヨーガを形成している。
(金星と月で形成するヨーガであるため、大衆からの人気やスポットライトを表わしていると思われる。ジャイミニでは金星と月の絡みがヨーガの一種と見なされていたと思われる。)

また2室支配の火星も2室にアスペクトを返しており、2室が非常に強調されているのである。
これは彼が自分の事業で稼ぐことを表しており、プロデューサーとしての契約料や歌詞や楽曲などの権利金など、 彼の才能や知名度を使って、自分でやっただけの収入が得られた状態である。

彼はこのアンタル金星、太陽期に彼の「小室ファミリー」という彼の一大王国を築いてしまったのである。
それは彼の田園であり、権利収入の源泉である。2室は家族のハウスであり、まさに彼が行っていたのは家族的事業である。

そのように考えると、ダシャーラグナは非常に重要で彼の木星期と土星期の違いをよく表わしている。

記事を書いた当時は、ダシャーラグナの重要性がよく分かっておらず、上記2つの例外法則についても知らなかった頃であった。その当時知っていた最も基本的な解釈を適用したがそれでは不十分であったということになる。

然し、今であっても、土星/金星期が土星/土星期に働く、あるいは凶星のマハダシャーと絡まないヨーガカラカのアンタルダシャーの時期が非常に悪い事例をほとんど経験していないため、いずれにしても分からなかったかもしれない。

今回、予想が外れたこの小室哲哉のケースが今後これらの法則を理解する上でのよい事例となるのではないかと思われる。

この小室哲哉の逮捕劇を見ながら、改めて彼のチャートとダシャーを見比べて思うことは、 マハダシャー木星期は、木星がラグナ、月からみて8室支配で6室に在住して、ヴィーパリータラージャヨーガ(逆転のラージャヨーガ)を形成していたのではないかということである。

これはドゥシュタナ同士が絡む場合に形成するラージャヨーガであるが私の場合、ヴィーパリータラージャヨーガを強く意識したケースはこれが最初である。

彼の経歴を見ると、ちょうど、マハダシャーが木星期の時期に成功し、輝いていたのであって、土星期になった途端に落ち目となったのが分かるのである。これはマハダシャーの木星が特別な役割を演じていたとしか考えられないのである。

通常、8、11室支配の木星は機能的凶星で木星は全く吉意を失っているのであるが、本来の木星らしくないやり方で、ラージャヨーガをもたらしたと思うのである。

ヴィーパリータラージャヨーガの定義は6、8、12室がお互いに絡む場合に形成され、ダシャーの最初においては困難があるが、やがて状況が好転するというものであり、但し、他のハウスの支配星からアスペクトされたりして、他のハウスと絡まないことが条件とされている。この小室哲哉の場合、木星に火星がアスペクトしているため、完璧なヴィーパリータラージャヨーガを形成しているとは言い難いのだが、然し、それでもヴィーパリータラージャヨーガが働いていたのではないかと思われる節があるのである。

それは彼のマハダシャー木星期の生活ぶりをみて考えたことである。

以下に週刊文春11月20日号の記事を引用する。

小室哲哉逮捕に脅えるごっつあんテレビマン (週刊文春 11月20日号)

(略)小室の大盤振る舞いは並外れたものがあった。テレビ局関係者が回想する。
「私は京都に連れて行ってもらったことがあります。一泊七万円ほどする高級旅館を二泊貸切にして、ADを含め総勢二十人くらいで、飲んで食って騒いで。金はもちろんTK持ちでした」
 別のテレビ局関係者も続ける。
「私は二回忘年会に呼ばれました。最初は新宿の一流ホテルのスイート、二度目は赤坂の高級料亭。ふぐの他に、高級な牛が丸ごと一頭出てきました。巨大なドンペリをみんなで回し飲みする遊びをしましたね」
 常識を超えた小室の金銭感覚は、周囲の人間も狂わせていた。02年、KEIKOとの結婚式の二次会では、こんなことがあった。「じゃんけん大会の一等賞品がフェラーリだったんです。でもゲームが終わると、会場から一斉に、『もう一台! もう一台!』、『TK! TK!』というコールがあがった。するとKEIKOちゃんが小室さんの腕を引き寄せ、耳元で何か囁いたと思ったら、小室さんが『じゃあ、ベンツも』って! 凄いなあと思いました」(二次会出席者)
 結婚後すぐに小室は、KEIKOや彼女の両親らを連れて、ラスベガスのカジノに繰り込んだという。
「小室さんは、『好きに使って』と言って、一人に一千万円ずつ渡したそうです。同行したスタッフにも五百万円くらい渡したと聞きました」(KEIKOの知人)
 小室夫妻をよく知る人物もこう話す。
「結婚後、レコード会社のスタッフなど十数人を引き連れてスペインのイビサ島にも行きました。もちろんプライベートジェットで。その旅行では二億円使ったそうです」(略)

この上記の記事で、マハダシャー木星期の彼がいかに贅沢で派手な生活を送っていたかが分かるのである。
この当時、彼の作詞や楽曲がヒットしたため、彼の権利収入は莫大で、彼はおそらく、その収入を見込んで先に銀行などから融資を受けるという習慣を身につけたと思われるのである。当時、資産総額100億と言われた彼にお金を貸したい人は大勢いたはずで、また、彼の盟友であるエイベックスレコードの利益の6〜7割を彼が稼ぎ出しており、契約料も巨額であったため、彼はお金を借りることに全く抵抗がない習慣を身につけたと思われるのである。

彼に金を貸す人はいくらでもいるため、彼は常に資金があり余っており、銀行が信用創造で生み出した資金を彼が使いたいだけ使うことが出来たのである。これが木星が形成する6-8室の絡みではないかと思われる。

8室は他人のお金であり、元を辿れば銀行のお金である。その他人のお金をいくらでも使って、銀行やその他の投資家や金融業者を尻の下に引き、彼らが頭を下げてお金を借りてくれるようにお願いしてくるのに対して、上からの目線で、お金を借りれたのがこの頃なのである。だから、基本的に投資家や銀行などのお金を貸してくれる人を自分の奴隷のようにして、それで彼らから借りたお金で贅沢の限りを尽くすというのが、彼のラージャヨーガであり、拡大傾向の木星がもたらした現世的な意味での躍進である。それは資本主義のシステムを最も上手く活用して栄華を尽くしたということでもある。

もしこの木星のヴィーパリータラージャヨーガ的効果を考えないとして、アンタルダシャーの金星や太陽、そして、月との間に形成するヨーガだけの効果として考えると少し弱い感じがするのである。

彼の富は借金してつくった富であり、それが8室と6室の絡みなのである。
私は以前、個人投資家の鑑定を行なった経験から、やはり8室と6室が絡む人は、人から出資を募って、それでそのお金(借金)によって、潤っている人が多いのである。 そのような人は次から次へと新しい借金をすることによって、以前の借金を返済して自転車操業のように何とかやっていく人が多いのである。然し、この手の人たちの末路というのは最終的に借金が膨れ上がって破産し債務不履行という形になることが多いようである。

まず、基本的にマハダシャー木星期の躍進というのは借金と関係が深いと思うのである。

そして、それが上手く回らなくなったのが、マハダシャー土星期になってからである。

土星はラグナ、月からみて9、10室支配のラージャヨーガカラカであり、8室に在住している。 まず、この絡みから幸福や正しさ、道徳(9室)を損失(12室)する絡みとなっていることが分かる。 また、10室支配の土星が8室に在住することにより、不道徳な行為や、行為が束縛を受けることを表している。

8室の土星は、6−8の論理で考えると、君臨し束縛する支配者を表しているのである。 そして人間社会では、お金を貸したり、借りたりすることによってこの関係が生じることが多いと言える。

そして、8室はパートナーのお金であることから、資金を提供してくれる投資家や、金融業者であることが考えられるのである。

以下の週刊朝日11月21日号の記事を読むと、マハダシャー土星期になってから、彼の周りを取り巻くようになったのは、マルチ商法とか、詐欺事件で逮捕の前歴があるような人物や、仕手戦で株の価格を操作する投資家など、得たいの知れない人物が多かったことがよく分かる。そして月利5%、年利60%のような高利で資金調達して、借金が返せなくなり、それで、資金を回収したい債権者にそそのかされて苦し紛れに今回の詐欺事件を働いたものと思われるのである。

小室哲哉がはまった『闇のカネ』(週刊朝日11月21日号記事p.120−121)

かつての「時代の寵児」は、いとも簡単にその輝きを失った。1990年代の超人気音楽プロデューサー・小室哲哉容疑者(49)は、本誌先週号(11月14日号)でスクープしたように11月4日、5億円の詐欺容疑で大阪地検特捜部に逮捕された。しかし、彼を取り巻く「闇」はそれだけではなかった――。

 今年の年明け間もないころ、小室容疑者は東京・六本木の高級料理店に姿を現した。同席した男性が言う。「小室から頼まれて行ったんですが、そのとき小室と一緒に来たのが、投資家という触れ込みのAさんでした。小室は個室に入ると、Aさんに『お力とおカネをお借りしたい』と頭を下げた。正直、あの小室が頭を下げるなんて、信じられませんでしたよ」
 この場で小室容疑者は平身低頭して、
「お願いします」
と繰り返し、最後には、
「もうおカネがない。どんなことをしてでも、おカネがほしい」
と言って、A氏に借金を頼み込んでいたという。
「後からわかったことですが、Aさんは実は、過去に証券取引法違反事件で逮捕歴がある人物だった。小室から『信頼できる人からの紹介』だと聞いていたので、まさかそんな人物だとは思いもしなかった」(同)
 しかも、その小室容疑者が”信頼できる人”と評した紹介者は、「よくよく聞くと、マルチ商法や詐欺事件に加担して、何度も当局からの事情聴取を受けている人物。その人物をまた、仕手株を手がけるBさんという人から教えてもらったというから呆れました」(同)
 最近の小室容疑者は、
「投資家やベンチャー経営者との付き合いで忙しい」
と言っていたというが、
彼を取り巻いていたのはこうした”闇紳士”たちだったのだ。
男性が続ける。
「小室に言われてこれまで何人か会いましたが、ほとんどが得体の知れない連中でした。それで大抵、小室がバカを見るんです。Aさんにしても、渡された名刺の住所に会社は実在しなかった。私は小室を『どうして、こんな奴らを信じるんだ』と何度もたしなめましたが、彼自身は、こうした連中から『先生』とおだてられると誰でもいい人に見えるそうで、『つい信じてしまう』と言ってました」

エイベックスの上層部も切れた

 今回の事件後、メディアでも盛んに報じられているように、近年の小室容疑者は多額の借金を抱え、各方面へ金策に走り回っていた。
 捜査関係者が言う。
「そもそも今回、小室容疑者が逮捕に至ったのも、詐取したとされる5億円の返還に応じず、被害者との間で民事訴訟に発展したことが発端です。前妻への慰謝料と養育費などの未払い分も約7億8千万円あり、そのほか音楽出版社からの借入金や、銀行などからの借金もかさんでいた。98年に香港で立ち上げた音楽制作会社の事業失敗で、数十億円の負債を抱えたとも言われています」
 小室容疑者にとって、もう当座のカネの工面ができれば何でもよかったのだろう。冒頭の六本木の会合では、A氏が小室容疑者に、「今度、おカネ儲けが上手で、顔が利く人を紹介しますよ」
 と言いながら、その場で携帯電話でその人物と連絡を取り、紹介の日時設定までしたという。
「ところが、驚いたことに、そのAさんが紹介すると言った人物は暴力団幹部でした。後になって、そのことがわかったので、会合はキャンセルしました。それでも小室は、残念そうに『とにかく会えないか』などと話していた」(冒頭の同席した男性)  都内の会社社長も、こんな証言をする。
「あれは、今年の春くらいでしたか。知人の紹介で小室容疑者が『カネを貸してほしい』とやってきました。金額は5千万円。担保は何億円かする外車だというので、それなら『車検証など名義が確認できるものと、車の写真がほしい』と言うと、それはないという。でも、カネはいますぐにほしいって話。これでは、融資じゃなくてプレゼントです。お引き取り願おうとしたら、最後には『半分の2千万でもいいから貸してくれ』と言ってました」
 実は同時期、小室容疑者は、袂を分かったかつての”盟友”のレコード会社「エイベックス」社にも助けを求めていた。
 同社関係者が言う。
「民事裁判で揉めている件は聞いていましたが、会社として本当に小室の窮状を認識したのは今年3月ごろ。消費者金融が100万円、200万円の取り立てで、小室の著作権の作家取り分を差し押さえにきたのです。彼らは裁判で支払い命令を勝ち取っていた。いわゆる”街金”からの借金ですら返せない状態です。それで一度、小室を呼んで話を聞くことになったのです」
 当時、同社が把握した小室容疑者の「借金」は約20億円だったという。
「筋の悪いところからカネを借りてしまい、どうにもならない。助けてほしい、ということでした。
会社としては一時、当座の”援助”として、その20億円を工面するという話にまでなったのですが、話を詰めようにも約束の日時に小室が来ないことが続いた。プライドなのか何なのかわからないが、それで上層部もブチ切れて『もう知らない。放っておけ』ということになってしまった」(同)
 ここから想像できるのは、毎月の借金返済をしのぐため金策に窮する小室容疑者の姿である。
 今回の逮捕容疑となった「5億円」も、借金の返済に回されていた。1億5千万円は、一緒に逮捕された広告会社経営、木村隆容疑者(56)への返済。残りの3億5千万円は、ジャスダック上場の企業グループ持ち株会社「A.Cホールディングス」への返済だった。
 同社はかつて「南野建設」という社名で仕手戦の舞台になり、昨年10月には「最後の大物仕手筋」と言われた投資アドバイザー、西田晴夫被告が証券取引法違反(相場操縦)容疑で逮捕、起訴(現在も大阪地裁で公判中)されている。 「小室容疑者が同社から調達した資金は月利5%、年利60%という高利でした。しかし、とても払っていけず、早急に返済するために今回の事件になってしまったという一面もあります」(小室容疑者の知人)

同社の広報担当者は、「当時の担当者はすでにおらず、書類も整理できていないため確認ができないが、会計監査を受けているので問題のある出資ではなかったと考えている」と話す。
 東京・府中にある小室容疑者の実家も今年6月、自身が取締役を務める関連会社を債務者として5千万円の根抵当権が設定されていた。ついには、実家にまで手をつける羽目になってしまったのだろうか。
 それにしても、本来ならいまだに毎年、印税などで2億円もの収入があったはずなのに、この窮状は理解しがたい。小室容疑者をよく知る音楽関係者が言う。
「全盛期の金銭感覚から、抜け出せなかったのでしょう。当時、海外旅行の際に搭乗機のファーストクラスを全席借り切っていたなどと報じられていますが、それどころじゃない。彼はロスやハワイのスタジオへ行くのに、ジェット機を借り切り、何をするかといえば、その真ん中でイスを倒してただ寝ているだけ。それもすべて自腹でやっていました。いまも家賃に月約250万円など、生活レベルを落とせないでいる」
 小さな”プライド”が人生を破滅に向かわせたのか。

今西憲之、本誌・鈴木 毅

この記事を見ると、土星期になってから知り合うことになった仕手筋の投資家などは、8室の土星が表す支配者である。小室哲哉はこうした金融関係者にお金を借りて、支配されて、それでがんじがらめになったことがよく分かるのである。そういう意味で、8室の土星は見事に文字通りの支配者を表している。

そして、2004年8月にルパートマードックと組んだ香港での海外事業で70億の損失を出したことが、彼の転落を決定的にしたようである。この海外事業の事業も、会社の株価が下がったということは、株を空売りして儲けた投資家がいることを示唆しており、これを導いた投資家も、支配者として小室哲哉に君臨していることがよく理解できるのである。

因みにナヴァムシャで見ると、減衰する土星と水星が、ラグナと月からみて10室で接合している。
これは7、8室支配の土星と3、12室支配の水星が絡んで、2室支配の太陽がアスペクトしており、トリシャダヤハウスと、ドゥシュタナハウス、さらにマラカの絡みが見られるのである。トリシャダヤハウスとドゥシュタナハウスの絡みは欲望からさらにカルマを積んでしまう配置であり、これは彼が詐欺事件を起こした土星/水星期に該当するのである。

この土星期は明確にお金を借りた債権者の支配によって苦しむという大きなテーマが見えるのである。
そして、この土星期のカルマは既に木星期にその種を撒いていたことが分かるのである。

ラグナ、月からみて8、11室支配の木星期は金融業者、債権者(8室)との関係が出来た時期である。
しかし、その木星は6室に在住することによって支配者を尻に引いてしまう配置となり、この木星期においては、債務者である彼の方が立場が上だったのである。つまりは、逆転のラージャヨーガとはこのように2重否定することにより、不利な条件を有利に転換してしまうのである。この場合も金貸し(債権者)という本来、恐ろしい相手を自分より目下の、奴隷の立場に追いやるという効果をもたらしたのではないかと思われる。

然し、状況証拠から考えると、この土星期の結末というのは、木星期に欲望のままお金を借りて贅沢の限りを尽くすことを通して着々と積み上げられた結果なのであり、やはり、6室と8室が絡む場合、例え逆転のラージャヨーガが機能していたとしても、トリシャダヤハウスとドゥシュタナハウスが絡んで、欲望からさらに新たなカルマを積んでしまう側面が出てくるのではないかと思われる。

このように8室在住の土星というのは支配者や債権者をよく表している。

そういう観点で考えると、11/9付けの『バラク・オバマ大統領就任について』でも示したように、バラクオバマのラグナと、マハダシャーロードの木星からみた8室に火星とラーフが在住している配置はまさに支配者や債権者を示しているのではないかと思うのである。

彼は金融関係者から巨額の個人献金を受け取っており、彼の資金は草の根のインターネットの支持者から集めたという側面もあるとは思うが、やはり、現行の金融秩序を守りたい人々からの献金が多いのである。従って、彼はIMFや世界銀行の改革を求める声と、現行の秩序を維持することを望む旧来の支配者たちの意向の板ばさみになるのではないかと思うのである。下心があって彼に献金した支配者たちが彼に要求を突きつけてくるのである。


話を小室哲哉に戻すと、彼のダシャーの推移と、過去の出来事を見ていくと納得できる点が多々あり、非常に参考になるのである。

例えば、小学校時代のマハダシャー火星期(2歳〜9歳)は彼の作曲が披露された時に「目立ちたくない時期だったためものすごく嫌だった」と語ったエピソードがあるが、火星は7、12室の支配星で12室に在住しており、彼が自己表現しにくかった時期であることを示している。

そして、マハダシャーラーフ期になると、彼はシンセサイザーを購入して作曲を始めるのである。
このラーフは5室に在住して5室の支配星として振る舞い、9、10室支配のラージャヨーガカラカの土星からアスペクトされてラージャヨーガを形成している。また水星が支配する乙女座に在住するラーフは強い配置である。

5室は音楽を表しまた創作活動を表すため、5室のラーフはどのような音楽を作曲するかを表すが、 ラーフは工学や電子技術を表し、これがシンセサイザーでの作曲を表していると思われる。

このマハダシャーラーフ期に彼は才能が開花して、作曲を行ないつつ、音楽について学習を深めたのである。
そして、ラーフ期が終わる頃にTM NETWORKを結成して、プロのミュージシャンとしての活動をスタートし、そして、マハダシャー木星期にブレイクしたようである。

このような展開で考えると、やはり、木星を単なるラグナから8、11室支配で、木星から3、6室支配の機能的凶星ということでは片付けられないように思われる。やはり、マハダシャーラーフ期の作曲(創作)や学習の延長線上にマハダシャー木星期の成功が位置しているのであり、ラーフが形成するヨーガよりも力強いものでなければならないと思うのである。そうすると、木星が変則的なラージャヨーガを形成していたと考える方が自然である。

木星はラグナ、月からみて8室を支配して6室のアルタハウスに在住して、この6室のハウスの象意を拡大している。
これは負債によって富み栄えるということではないかと思うのである。

そうしないと、この小室哲哉の木星期の尋常でない大盤振る舞いや豪奢な生活ぶりが説明できないのである。

木星期は、非常にひねくれてはいるが、物質的な価値観からすると、ものすごい栄華を誇ったのであり、
本来、精神性を表す木星が8室と6室で傷ついて二重否定となる非常にトリッキーな働き方をしたと考えられるのである。
そして、小室哲哉が落ち目になっていくのが、木星期最後のアンタルダシャーである木星/ラーフ期である。
最後のアンタルダシャーの時期は次のマハダシャーの兆候が見られるのである。

この木星/ラーフ期は、木星からみてラーフは12室に在住しており、本来、ラーフはラグナ、月からみて5室の支配星であるため、音楽創作活動を表していると思われるが、小室哲哉は、逮捕3日前の11月1日に、FMラジオ局の放送で「98年からの10年間はなかなか曲ができなかった」と苦悩を吐露しつつ、今後の曲作りへの意欲も語っていた(毎日新聞 2008年11月8日 東京夕刊より)そうである。98年と言えば、木星/火星期になるが、木星/火星期(ラグナ、月から12室火星)から徐々に創作活動が出来ずに、さらに木星/ラーフ期に入ると、12室ラーフの影響で意欲はあっても、やる事が空回りして結果が出ないで悶々とする日々を送ったものと考えられるのである。

この時期にマハダシャー土星期への以降を象徴する出来事として、1999年1月に華原朋美との破局が報じられたようである。彼女は小室哲哉が最も輝いていた黄金時代に彼自身がプロデュースして世に送り出した歌手であり、変化を示す兆候がこの辺りから、出ていたと思われる。

そのような中で、マハダシャー土星期に移行していったものと思われる。

因みに土星期の彼の結婚や恋愛に関して調べてみると、関係性にある一定のパターンが確認できる。

土星/土星/土星期に彼はASAMI(吉田麻美)と結婚しているが、土星/土星/金星期に離婚している。
そして、11月の同じ土星/土星/金星期にKEIKOと再婚している。

金星はラグナ、月からみて、ラグナロードで7室に在住しており、パートナーを表しているが、土星から見ると、6室支配で12室に在住しており、離婚や愛人の存在を示唆している。射手座ラグナにとっての金星とは6室を支配するのであるが、6室支配の金星とは愛人を表すのであり、また6室支配で12室に在住する金星とは結婚や結婚相手との別離や愛人との情事を表しているのではないかと思われる。

小室哲也の過去の女性遍歴を調べてみると、1998年4月に元アイドル・大谷香菜子と結婚しているのであるが、その時のダシャーが木星/土星/金星期であった。土星から見ると金星は6室の支配星である。

そして、その大谷香菜子と、1992年6月に離婚して、その2日後に元モデル・M子さんとの交際が発覚している。
この時のダシャーが木星/ケートゥ/金星期である。木星からみてケートゥは6室に在住し、金星はケートゥからみて8室を支配している。

共通点を探ると、金星のプラティアンタルダシャーの時期に結婚したり、離婚したり、 新しいパートナーが出来たりしているのである。もしくは新しいパートナーが現れたので、離婚が生じたとも言える。

今回の逮捕の直前に小室哲也はKEIKOに離婚届に印を押して渡したと言われており、KEIKOはそれをまだ届けていないというが、然し、実際上は、離婚に近い状態ではないかと思われる。 そして、現在、土星/金星期であり、やはり、土星から見て、金星は6室支配である。

射手座ラグナにとっての恋愛とは、必ず、秘書とか、部下とか、目下のものを愛人のようにして交際する事が多いのであり、関係が長く続かずに別離となることが多いのであるが、このマハダシャー土星期の小室哲哉の女性関係を見ると、やはり、金星が6室(部下、ペット)を支配する射手座らしい関わり方をしているのがよく分かるのである。

この射手座の恋愛や結婚については、以前、このことについて考察したブログの記事(『6室で高揚する金星について』)があるので、そちらを参照していただきたいのである。 射手座の恋愛関係は上司と部下とか、飼い主とペットといった対等な関係ではないのである。 そして、射手座の男性はお金を目当てにした女性が近寄ってくる傾向があり、それで、離婚となると高額な慰謝料を請求されるケースが多いのである。それは射手座の金星は6室を支配して、目下の愛人を表すため、目下の愛人からみると、射手座の人自身が8室に該当するのである。つまり、目下の愛人からみると、不労所得、権利収入(8室)であり、離婚時の慰謝料(8室)を表しているのである。この恋愛における6/8の関係性は小室哲哉の女性関係にも当てはまっているようである。


彼の木星期はまさに8室支配の木星が6室に在住するというトリッキーな木星の働きによって、銀行の信用創造によって過剰な資金の供給を受け、バブル経済的な繁栄をもたらしたのである。

だから、彼は極めて資本主義的な人物であり、自分の限界以上に信用供与を受けていたと言えるし、それは、世界経済のバブル的な風潮を体現していたと言える。

彼の逮捕がアメリカの経済崩壊とタイミングが同じであったことは示唆的である。

あと、もう一つ、彼の土星はラージャヨーガカラカなのに何故、彼はこれほどまでに悲惨なのかという疑問である。

これは、まず土星は機能的吉星化していてもあくまでも凶星であることには変わりないという、よく指摘される側面が強く出ていると解釈できる。

そして、ドゥシュタナハウスは支配しても在住した場合でも、吉星は凶星化し、凶星はますます凶星化するという原則通りの結果ではないかと思われる。8室に在住することによって、生来的凶星である土星の凶意がさらに増し、そのことによって、機能的吉星としての効果をふき飛ばしてしまった感じである。

【2008/11/29追記】

因みに読者の方から、小室哲哉の木星期の躍進はむしろ、ナヴァムシャの方に現れているのではないかという問い合わせを頂いたが、おそらくその通りである。

ナヴァムシャはラグナ、月からみて9室支配の木星と11室支配の金星が5−11室の軸で、5−11、9−11の強力なダナヨーガを形成している。金星は自室にアスペクトを返しており強く、こちらの方がむしろ、木星期の金運を示しているのではないかというのである。おそらくその指摘の通りである。

このナヴァムシャで形成している木星と金星のダナヨーガは2つの生来的吉星による5−11室の軸で形成する強力なラージャヨーガであり、5−11室でダナヨーガを形成する場合、惑星とだけではなく、それぞれのハウスにも惑星がアスペクトしてより強力となる。そして、彼が木星/金星期に大ブレークしたことを考えると、この指摘はよく当たっている。

土星期についても、ナヴァムシャはよく表している。 土星は、8室の支配星で7室を支配してマラカでもあり、10室で減衰し、 3、12室支配の水星と接合して、トリシャダヤハウスとドゥシュタナの絡みを生じており、欲望から罪を働き、カルマを築いてさらなる苦しみを招く配置を表している。そして対向からマラカ支配で減衰する太陽からアスペクトされている。この場合、ニーチャバンガというよりも、減衰惑星の困難を素直に解釈して、土星期の困難が推測されるのである。そして、減衰太陽からアスペクトされているため、決断力を失うのではないかとも思われる。

土星は責任や節制を表すため、減衰する土星は責任感を失い、また節制や節約も出来ず、法律などの社会制度上のルールなども破る傾向が出てくると考えられるのである。

ラシチャート上の惑星の本当の強さはナヴァムシャが表しているということがよくこのケースでもよく現れている。
この土星は木星や金星と絡んでおらず、またヨーガカラカの影響も受けておらず、非常にこの土星期が困難なことが分かる。

土星はラシチャート上ではラグナ、月からみて9、10室支配のラージャヨーガカラカで、2、5室支配の水星と接合して、強力なラージャヨーガを形成している。一見、このラージャヨーガの絡みはラシチャート上だけに限って考えれば、8室に在住していることを除けば良さそうに見える。然し、ナヴァムシャを見れば、土星は減衰して、吉星と絡まず、ヨーガカーラカとも絡まない困難な配置である。

従って、このケースもナヴァムシャを見なければ本質的なことが何も分からないというジョーティッシュの原則をよく表している一例である。

冒頭から示してきた6、8室が絡む木星のニーチャバンガラージャヨーガの可能性はまだ否定されるものではなく、やはり、彼の木星期の異常な金の使い方にはお金を使いたいだけ供給してくれる出資者や金融業者の存在、(あるいはビジネスパートナーであったエイベックスかもしれないが)、そうした人々を尻にしいて、彼の思うままに使ってきたという、その木星期の内容について示していると思われる。 実際、小室哲哉はエイベックスの社員を彼の海外の別荘に呼んで、色々と雑用をさせたりなど、人を使用することに慣れてしまった傲慢で堕落した資本家的な所があったと思われ、これは木星が生じる6室と8室の絡みが示していたと思われる。

しかし、このような特別な配置に注目するよりも、よりオーソドックスなラシチャートとナヴァムシャの分析こそが大事である。

因みに、小室哲哉は11月21日、逮捕から17日目に保釈されている。妻のKEIKOがエイベックスに頼んで、かつての盟友エイベックスに保釈金を出してもらったようである。

このタイミングからすると、木星が山羊座に入室する効果だと思われる。木星は山羊座に12月10日に入室するが、その既に20日前である、この21日の時点で木星が彼の8室から9室へ移動した効果が現れたようである。

最近の検証で、11月20日付近で、運気が変わった人が多いため、おそらく木星の山羊座入室への効果が強く現象化し始めたのが、11月20日付近ではないかと思われる。 小室哲哉もこの仮釈放で、逮捕された直後とは、変わって救われた安堵の表情を浮かべているのが分かる。




以下のように、朝日新聞(asahi.com)に掲載されている。

小室被告保釈金に妻のKEIKO奔走
2008年11月22日 asahi.com  

大阪地検特捜部は21日、著作権譲渡をめぐる5億円の詐欺罪で音楽プロデューサー小室哲哉容疑者(49)を起訴した。小室被告は同日夜、大阪拘置所から保釈された。保釈保証金3000万円はレコード会社のエイベックスと妻のKEIKO(36)らが用立てた。拘置所前では何度も頭を下げ「できることなら、また音楽で頑張っていきたい」と再起を誓ったが、公判では厳しい判決も予想される。調べには「金がどんどん入る中で、裸の王様になった」と反省も口にした。  

小室被告が何度も頭を下げた。黒のタートルネックにジーンズ姿。暗闇の中、表門から出てきた小室被告の足取りはぎこちない。100人を超える報道陣の前に立つと「このたびはお騒がせしました」と深々と頭を下げた。一呼吸置いて「これからはできることなら、また音楽で頑張っていきたいと思います」。音楽という言葉に少しだけ力を込め、再起を誓った。

拘置所前を乗用車で通りかかった浪速っ子から「がんばれよ!」の声が飛ぶと、一瞬ほほ笑んだ。迎えの黒いワンボックスカーに乗り込む際も、深く腰を折った。17日ぶりに保釈された小室被告が拘置所前で“おわび行脚”を続けた。

保釈保証金は3000万円。小室被告には十数億円の借金があるといわれ、起訴後、保釈請求しても保釈保証金を用立てができないとの声もあったが、妻のKEIKOが奔走。小室被告が楽曲提供していたエイベックスも「当社に多大なる貢献のあった方。今の状況は当社にとっても大変忍びなく、再起していただくきっかけになれば」と救いの手を差し伸べた。代理人弁護士も一部負担し、全額納付された。

小室被告は調べに「返済期日が迫り、何としても金をつくらなければ破産すると思った」と供述、起訴事実を全面的に認めている。また「生活が豪華になり、金がどんどん入る中で、裸の王様になった」と話しているという。拘置所生活ではかつての栄光の日々を振り返り、後悔と反省の気持ちを強めた。

魚嫌いの偏食を知っている根強いファンからの差し入れが相次ぎ、拘置所の食事はあまり食べなかったようだ。拘置所からは差し入れの衣類やお菓子が詰まったとみられる段ボール3箱が運び出された。弁護士は差し入れに「小室被告が本当にうれしいと話していた」と明かした。  

逮捕時は憔悴(しょうすい)しきっていたが、時間がたつにつれ、晴れ晴れとした表情も見せるようになった。借金の返済に追われる日常から解き放たれたことに「逮捕されて、むしろよかった」と打ち明けたという。さらに「人生を振り返るチャンスを被害者に与えてもらい感謝している」と前向きな気持ちも見せた。  

くしくも22日は、KEIKOとの結婚記念日。6年前のこの日、芸能人歴代最高クラスの5億円の豪華披露宴を開催していた。小室被告は「軽々しく歌詞に使っていた『チャンス』という言葉の重みを、これからは認識する」と話したというが、あまりにも6年前とは立場が違う。被害金を弁済できるめどは立っておらず、公判では実刑となる可能性も高い。保釈されたとはいえ、いばらの道が続くことになりそうだ。

彼が取り調べで、 「生活が豪華になり、金がどんどん入る中で、裸の王様になった」と話しているのが印象的である。

そして、 「逮捕されて、むしろよかった」と打ち明けたというのが非常に感慨深いのである。
この逮捕はむしろ、小室哲哉にとっては借金の返済に追われる日々から逃れることが出来た救いだったのであり、「人生を振り返るチャンスを被害者に与えてもらい感謝している」と感謝の言葉すら口にしているというのは、彼にとって本当に救いであったことを表している。それが木星が9室に入室したタイミングでの出来事である。

西暦 月日 出来事 ダシャー トランジット
小学校時代
1964年〜1970年
  音楽の時間に作曲のテストがあった際、教師が小室の作品を見て「誰かは言いませんけどこの中ですごく上手な人がいました」と言った後、その曲がピアノで披露されて、その曲を他のクラスメイトがリコーダーで吹いた。しかし小室は当時を振り返り「目立ちたくない時期だったためものすごく嫌だった」と語っている。日本万国博覧会でシンセサイザー・冨田勲の存在を知り、衝撃を覚える。 火星/ケートゥ〜ラーフ/木星  
中学生時代
1970年〜1973年
  独断で家にあったギター・ヴァイオリン・エレクトーンを売り当時16万以上したというシンセサイザー「ローランドSH1000」を購入した。この頃に「TM NETWORK」の4thアルバム「Self Control」に収録されている「Here, There & Everywhere (冬の神話)」の雛型を作曲したという。 ラーフ/木星〜ラーフ/土星  
高校生時代
1973年〜1976年
  早稲田実業学校高等部商業科に入学。小室の作曲テクニックにクラスメイトが憧れる余り、クラスメイトの半数以上の作曲の宿題を肩代わりさせられた。音楽担任は小室が卒業するまで気づかなかったという[13]。 ラーフ/土星〜ラーフ/水星  
大学生時代
1976年〜1981年
  早稲田大学に進学し5年ほど在籍、その途中にプロ・ミュージシャンとしての活動を開始する(哀婉・あのねのね、白竜、原田真二等のバックバンド(キーボードを担当)、SPEEDWAYへの参加等)。その後、音楽活動に没頭していた・授業料を楽器代に使い廻していた為に単位がとれず除籍。 ラーフ/水星〜ラーフ/金星  
1983年 5月 5月、TM NETWORK(後にTMN)を結成。 ラーフ/月  
1986年   渡辺美里へ提供した「My Revolution」で日本レコード大賞作曲賞を受賞 木星/木星  
1987年   自身の音楽ユニットであるTM NETWORKは、1987年に発表した「Get Wild」で一躍人気バンドとなる。バンド活動と平行して、渡辺美里をはじめ、岡田有希子、荻野目洋子、おニャン子クラブの福永恵規、堀ちえみ、中山美穂、松田聖子、小泉今日子、宮沢りえ、観月ありさ、牧瀬里穂、中森明菜などに楽曲を提供し、作曲家としても活躍する。 木星/木星
木星/土星
 
1988年   4月、元アイドル・大谷香菜子と結婚する。 木星/土星/金星?  
1988年   第39回NHK紅白歌合戦に出場 木星/土星  
1989年   自身がリードボーカルを担当したソロ作の「RUNNING TO HORIZON」、「GRAVITY OF LOVE」が連続でオリコンシングルチャート1位を記録。 木星/土星  
1985年 - 1992年   1985年 - 1992年の間には、アニメーション映画の「吸血鬼ハンターD」、実写映画の「ぼくらの七日間戦争」、「天と地と」、月9テレビドラマの「二十歳の約束」、舞台ミュージカルの「マドモアゼル・モーツァルト」の劇中音楽を手掛けた。 (木星/木星−木星/ケートゥ)  
1992年 6月 6月、大谷香菜子と離婚する。
離婚2日後に、元モデル・M子さんと交際発覚
木星/ケートゥ/金星  
1992年 9月 初の総合プロデュースユニットtrf結成。 木星/ケートゥ  
1994年−1999年   1994年5月、TMN解散。TMN終了前後から、観月ありさ、篠原涼子、trf、hitomi、内田有紀、H Jungle with t、dos、globe、華原朋美、安室奈美恵、tohko、鈴木あみなど、多数の作詞、作曲、編曲と音楽プロデュースを兼任して行う。 1994年から1999年の間に数々のミリオンセラーやヒット曲を打ち立て、その様子から各メディアにおいて、「小室ファミリー」、「小室サウンド」、「小室系」といった独自の名称でカテゴライズされる小室ブームという少年時代からの夢だった社会現象を起こした。 1995年から4年連続でプロデュースした曲が日本レコード大賞を受賞 木星/金星
木星/太陽
木星/月
木星/火星
木星/ラーフ
 
1995年 6月 華原朋美との交際が発覚する。 木星/金星  
1996年   1996年4月15日、オリコンシングルチャートにおいてプロデュース曲がトップ5を独占した 1996年はglobeのアルバム「globe」が当時のオリコン記録を更新する売り上げ400万枚以上を記録。安室奈美恵のアルバムも300万枚を超えるなどこの年だけでプロデュース曲の総売上枚数は1500万枚以上を記録した。 1996年から2年連続で高額納税者番付において全国4位を記録。 木星/太陽  
1996年末   1996年末には海外進出を狙いルパート・マードックと組み、100万ドルを出資して香港に合弁会社TK NEWSを設立した。 木星/月  
1997年   1997年の納税額は11億7000万円で推定所得は約23億円だった。1997年はスピード2のテーマ曲のリミックスを手掛けたなどした。 木星/月  
1999年   1999年からCDの売り上げが急降下。似たような曲が続きファン離れが急速に進んだ。 1月末、華原朋美と破局する。 木星/ラーフ  
2001年   吉本興業と契約を結んだものの、低迷は続いたままとなった。 土星/土星  
2001年   ASAMI(吉田麻美)と結婚。9月、長女誕生。 土星/土星/金星  
2002年   ASAMI(吉田麻美)と離婚、約7億円の慰謝料を一括で払うことはできず分割で支払うことになる。 11月、KEIKOと再婚する。 土星/土星/金星  
2002年   この頃から所有していた別荘、株、高級乗用車、クルーザーなどの資産売却を行うようになった。 土星/土星  
2004年 8月頃 約70億円の損失を出し海外事業から撤退する。 8月頃、ASAMIへの慰謝料の支払いが資金繰り悪化のために滞る。 土星/水星  
2005年 9月 9月、大分トリニータへのスポンサー料7000万円を滞納していることが明らかとなる。 土星/水星  
2006年 8月6日 8月6日、日本音楽著作権協会に自分名義で登録している全楽曲806曲の著作権を10億円で譲渡する仮契約を男性と結び、前妻のASAMIが著作権使用料を差し押さえているとして、その解除費用として5億円の先払いを要求し、8月29日までに5億円を受け取った。しかし、実際には仮契約段階で既に著作権の一部は音楽出版社に譲渡されており、小室には著作権がなかった。 土星/水星  
2007年 10月 『5億円の債務は存在しないし、S氏の電話攻勢で精神的苦痛を受けた』として、S氏に1億円の損害賠償を求める民事訴訟を起こす。 土星/ケートゥ  
2007年 12月 S氏が5億円に逸失利益1億円を上乗せした6億円の支払いを求めて反訴する 土星/ケートゥ  
2008年 7月 「6億円を'08年9月30日までに支払う」ということで和解するが、期日までに小室は支払わなかったため、男性は地方検察庁に刑事告訴を行なう。 土星/金星  
2008年 11月4日 検察側は小室が受け取った5億円を差し押さえ解除ではなく借金返済に使っていたことを把握、当初から金を詐取する目的だったと判断し、2008年11月4日に小室とトライバルキックスの社長、広告会社の実質経営者の計3名を5億円の詐欺容疑で逮捕した。 土星/金星  

(資料)

小室哲哉逮捕に脅えるごっつあんテレビマン (週刊文春 11月20日号 全文)

「彼の逮捕が、われわれに飛び火しなければいいんだけど・・・・・」
 音楽著作権売却話を巡る詐欺容疑で逮捕された小室哲哉容疑者(49)。
彼の逮捕を知ったあるテレビ局幹部は、過去に彼らが小室から受けた「ごっつあん接待」を
思い出し、そう脅えた。

 小室の大盤振る舞いは並外れたものがあった。テレビ局関係者が回想する。
「私は京都に連れて行ってもらったことがあります。一泊七万円ほどする高級旅館を二泊貸切にして、ADを含め総勢二十人 くらいで、飲んで食って騒いで。金はもちろんTK持ちでした」
 別のテレビ局関係者も続ける。
「私は二回忘年会に呼ばれました。最初は新宿の一流ホテルのスイート、二度目は赤坂の高級料亭。ふぐの他に、高級な 牛が丸ごと一頭出てきました。巨大なドンペリをみんなで回し飲みする遊びをしましたね」
 常識を超えた小室の金銭感覚は、周囲の人間も狂わせていた。02年、KEIKOとの結婚式の二次会では、こんなことがあ った。「じゃんけん大会の一等賞品がフェラーリだったんです。でもゲームが終わると、会場から一斉に、『もう一台! もう一 台!』、『TK! TK!』というコールがあがった。するとKEIKOちゃんが小室さんの腕を引き寄せ、耳元で何か囁いたと思っ たら、小室さんが『じゃあ、ベンツも』って! 凄いなあと思いました」(二次会出席者)
 結婚後すぐに小室は、KEIKOや彼女の両親らを連れて、ラスベガスのカジノに繰り込んだという。
「小室さんは、『好きに使って』と言って、一人に一千万円ずつ渡したそうです。同行したスタッフにも五百万円くらい渡したと 聞きました」(KEIKOの知人)
 小室夫妻をよく知る人物もこう話す。
「結婚後、レコード会社のスタッフなど十数人を引き連れてスペインのイビサ島にも行きました。もちろんプライベートジェット で。その旅行では二億円使ったそうです」
 だが、そんな栄華も長くは続かなかった。
 小誌先週号で報じた通り、KEIKOと結婚する前の01年頃から、借金はすでに雪だるま式に膨れ上がっていた。04年の 時点で、彼の預金通帳の残高はわずか二十一万円。それでも乱費は止まらない。小誌が入手した小室の04年の支出一覧 では、家賃や事務所経費、保険や人件費などがひと月に約一千三百万円もかかっている。「ネバーランド育成費」なる謎の 支出も毎月三百万円以上あった。
 小誌記者は、小室の共犯として逮捕された容疑者の一人に、「ネバーランドとは何のことか」と訊ねたことがある。そのとき 、彼はこう答えた。
「女へのカネだよ」
 ある関係者が証言する。
「華原朋美の名前があがっていました。彼女が昨年まで所属していた事務所の傘下に、ネバーランドという会社があり、華 原はそこの所属タレントとして仕事をしていたことがあるんです」(当時の華原の所属事務所は、「ネバーランドは小室と無関 係で、そのような事実は一切ない」と回答)
 ミリオンセラー連発だった90年代とは逆にヒットが一本も出ない状況で豪奢な生活を続けていたのである。金銭的に行き 詰まるのは当然の帰結だった。
 06年には今回の逮捕につながった五億円金銭トラブルが始まり、同時に、小室関連の怪しげな投資話が数多く出回った 。
 都内の会社経営者が打ち明ける。
 「昨年十二月、『小室の音楽の権利を買ってビジネスをする』という人から、一口一千万円で投資話を持ちかけられました。 小室とKEIKOの写真が大きく印刷されたA4の紙を四、五枚持っていて、『この話は特別な人しか知らない』と誘われたので すが、凄く胡散臭い話だったので、お断りしました」
 この頃の小室にはもう往時の面影はなく、金のためなら「詫び状」も書き、頭も下げた。
「昨年末、西麻布のクラブで小室の誕生日会があったんですが、彼は取り巻きたちにペコペコしていました」(芸能関係者)

 しかし、金銭感覚だけは時計の針が止まったままだった。今年の七月末には、KEIKOとロンドンに出かけている。しかし、 「買い物をし過ぎたのか、気づいたら限度額を超え、カードが使えなくなってしまったそうです。カードの利用限度額も引き下 げられていたんです。帰国する金がないということで、日本のスタッフに『金を送ってほしい』と連絡してきました」(小室の事 務所関係者)
 逮捕前日に至っても、「ホテルの一泊九万円するスイートルームに泊まっていました」(在阪テレビ記者)
 逮捕後、小室の母は「すべて世の中に詫びて、一生懸命もう一度出直しなさい」と綴った手紙を弁護士に託し、日ごと寒さ が募るからと、多くの衣類を差し入れたという。かつてテレビマンたちが群がった”資産百億円の男”から出るものは、もう涙 しかなかった。