綿矢 りさ(Wataya Risa)  本名:山田 梨沙

1984年2月1日 京都府京都市生まれ。

2001年 高校3年生の時「インストール」で第38回文藝賞受賞 史上最年少17歳での受賞 。同書は28万部のベストセラーとなる。

2002年 京都市立紫野高等学校個性伸長コース英文系卒業

現在早稲田大學教育学部国語国文学科在学中

2001年 高校3年生の時「インストール」で第38回文藝賞受賞 史上最年少17歳での受賞

2004年 「蹴りたい背中」で第130回芥川賞受賞 史上最年少19歳での受賞

 

(経歴)

会社員の父雅人さん、英語教室の先生である母宏子さんに3歳下の弟の4人家族

小学校六年の二学期に転校

小学校の卒業文集に「道」という一文を書く 「とても長い道でした。こんな長い道を朝と下校時に歩くのか そう思うと、頭が痛くなってきました。途中で倒れてしまうんじゃないかとまで考えました(中略)そんな道に花を咲かせてくれたのは、いっしょに帰る友達でした。私は二学期から転校してきましたが、一回も一人で帰った事はありません。友達はできないと思っていたのに、いつも横に友達がいるというのは不思議な感じがしました。」

小学校の卒業文集の寄せ書きに「七転び八起きをモットーに人生を歩む」と書く

中学では演劇部 舞台で主役を張ることもあったが、脚本に才能を発揮「ストーリーは、かぐや姫の娘が地球人と月の人間のハーフであるためにイジメられて、地球に転校してくるが、結局は月で頑張るために帰っていくというもの」 綿矢りさというペンネームは、演劇部で親しかった綿矢まり子さんから

京都市立紫野高校個性伸長コース英文系へは英語で推薦入学 放送部で、校内放送を担当する

太宰治、吉本ばなな、村上春樹、山田詠美などを読むうちに小説を書くようになっていった

高校二年生の秋に三、四ヶ月かかって「インストール」を書き上げて文藝賞に送る。そしてみごと第38回 文藝賞を史上最年少17歳で受賞してデビュー

早稲田大学教育学部国語国文学科入学後、「蹴りたい背中」を一年かけて大学が休みの日に執筆 第130回芥川賞を史上最年少19歳で受賞

 

 

チャートの持ち主は芥川賞を史上最年少(17歳)で受賞した文才の持ち主である。

もう一人の受賞者である金原 ひとみ(20)と共に若い二人の女性が受賞することで、マスコミを大いに賑わせ、アイドル並の扱いを受けている。

出生時間が分からない為、12:00で出生図を作成すると、非常に興味深いチャートであることが分かる。

月、太陽が山羊座でコンジャンクトしており、月をラグナとすると、12室目で惑星集中し、3、12室支配の木星、5、10室支配の金星、6、9室支配の水星がコンジャンクトし、ラグナロードの土星が10室で高揚し、12室にアスペクトしている。1、2室支配の土星は、4、11室支配の火星と10室でコンジャンクトしている。木星は12室でムーラトリコーナである。

また、ラーフは5室で高揚し、ケートゥは7室で高揚している。

芥川賞を受賞した「蹴りたい背中」は、クラスの仲間の輪の中に入れずに余り者になってしまった主人公の女子高生が、同じく、余り者で、クラスの仲間に溶け込めない男子生徒(現実世界の女性よりもモデルという遠い存在の方に夢中になっている)に対する友情や恋愛にも発展しそうな感情を抱くも相手に全くそれが伝わらないもどかしさを表現した作品であり、主人公の女子高生の性格設定などは、彼女自身であることが伺われる内向的で、自己表現をしない人物である。主人公はクラスの仲間よりもオタクの男子生徒との方が気が合うようであり、彼に対して友情や恋愛感情に近い気持ちまで抱くのである。

このように作品の中で、非常に12室というテーマが登場人物の性格やストーリーの中にもよく現われており、非常に興味深いのである。

また彼女の前作である「インストール」では、女子高生と小学生が風俗チャットをして、お金儲けをするというストーリーであり、筆者はこちらの方はまだ読んでいないが、インターネット、チャットという非常に内向的でサイバーな世界を舞台とした作品であり、こちらにも12室の象意が感じられる。

彼女の作品中のストーリー展開は、内向的ではあるが、冒険的で活発なところも見られるが、それは射手座で惑星集中していることが考えられる。射手座は、突然の地位の向上や転落などを暗示する星座であり、彼女が芥川賞の受賞により、突然に地位が向上し、マスコミの注目を浴びるに至ったことはこの射手座の象意が考えられる。

10室(職業)の支配星は、金星で、5室(創造、芸術)の支配星でもあり、9室支配の水星とコンジャンクトして、ラージャヨーガを形成している。そこに3室(文筆)と12室(隠遁、監禁)を支配する木星が12室でムーラトリコーナで非常に強い配置である。このことから、やはり、彼女が芸術に関わるクリエイティブな仕事をして、文筆にも関係し、また12室の象意通り、内向的で、狭い世界の出来事を描いている(芥川賞の選考委員にも世界が狭いという批評を受けている)というのは、非常に実際の彼女の日常生活や作品と一致しているのである。

彼女は文学少女であり、読書好きであり、演劇部で脚本を書いたこともあったようであるが、そうした生活すべてが12室の象意を示しているように思える。

またヴィムショッタリダシャーを見ると、チャートの持ち主は、マハダシャーラーフ期にシフトしているようである。芥川賞を受賞し、世間の注目を浴び、生活が賑やかになっていくという過程を示しているようである。ちなみにマハダシャーラーフ期になると、7室支配の火星が6室で、9、10室支配のラージャヨーガカラカで、高揚する土星とコンジャンクトしている。現在、彼女は、ストーカー行為に悩まされており、これは彼女がアイドル扱いを受けているという恩恵面と、ストーカーという敵対行為に悩まされているという両面を表しているかのようである。然し、6室で高揚している土星は、勝負事に強かったり、敵から助けられることを暗示しており、現在の彼女の境遇と一致しているように思われる。この6室には、冥王星も在住しており、このストーカー行為など、対人関係(恋愛関係)によって悩まされるのはカルマ的な外部からの意志力や強制力が働いているような印象がある。

ラーフ期には、8室惑星集中と、6室での土星、火星のコンジャンクトがあり、有名になり、意欲的に活動することを示すが、苦悩(8室)や闘争(6室)も多い人生であることも示しているように思える。然し、8室で木星がムーラトリコーナの座におり、突然の収入、不労所得、権利収入などに恵まれて、生活には困らないのではないだろうか。芥川賞自体も突然の報酬であり、ラーフ-木星期に起こった出来事である可能性は高い。

 

最後にアシュタカヴァルガを確認すると、射手座が19ポイントと非常に低いことが分かる。

これは太陽と、火星の値が0ポイントと非常に低いからだが、太陽、火星がトランジットする時は、凶星として働き、冷酷さや傲慢さ、感情の起伏の激しさ、突然の怒りなどが現われ易くなると思われる。彼女は「蹴りたい背中」の中で、親しみを感じると同時に後ろから蹴りたいという男子学生に対するサディスティックな感情を吐露しているが、これはこうした12室のアシュタカヴァルガポイントの低さが原因しているのではないかと思われる。アセンダントは分からないが、現在、任意に設定したアセンダントのビナシュタカヴァルガが7ポイントになっており、実際はもっと低いポイントである可能性が高く、サルヴァアシュタカヴァルガポイントは19ポイントよりもっと低い可能性が高いのである。太陽と、火星がかなり凶意を発揮することが分かる。