久司道夫


1926年、和歌山県生まれ。
東京大学法学部卒業。同大学院国際政治学を修了。
世界連邦主義者桜沢如一氏、南原繁東学部長らの影響を受け、1949年に渡米。
人類の平和には、バランスのとれたマクロビオティック的健康食をさらに発展させた、久司マクロビオティックスを確立し、現在も世界的規模で教育普及活動に取り組む。以後アメリカを中心として50年以上に渡り、アヴェリーヌ偕子夫人(1923-2001年)と共に自然食の普及と教育啓蒙活動に努め、自然食ブームを巻き起こす。
アメリカ在住。世界中の多くの著名人、有名人に食事指導をしてきた事でも知られている。例えば、ジョンデンバーやジョンレノン、グウェネス・パルトロウやマドンナなど。

1994年9月、欧米人の健康維持に寄付した功績が高い評価を受け、国連著述家協会優秀賞を受賞。
1995年8月、久司マクロビオティックス普及の功を讃え、ロードアイランド州上院議会から表彰される。
1999年、日本人で初めて、米国スミソニアン国立歴史博物館に殿堂入り。クシファミリーコレクション (久司マクロビオティックスコレクション) が永久保存された。

1999年米国国会下院で業績についての顕彰決議がされる。
2000年12月、MA州”地球擁護協会”と関連する「ピースアベイ」より妻アベリーヌ偕子(2001年7月他界)と共に平和賞を授与される。
現在も欧米やアジア、アフリカなど世界各地でセミナー、講演会、著作活動、健康相談を行っている。
久司財団会長、イーストウエスト財団会長。
2014年12月永眠。

(久司道夫 公式サイトより引用抜粋)


マクロビオティック創始者の久司道夫氏の出生チャートである。

ラグナロードの土星が9室に在住し、5室支配の水星と相互アスペクトしている。

ラグナロードが9室に在住しているため、人生の生きる意味や霊性など、正しいことや法則などを探究する求道者であることが分かる。

その土星は5室支配で3室に在住する水星と相互アスペクトしており、そうした探究で得た知識を著作に表して出版することを表している。

5室支配で3室に在住する水星は出版に良い配置である。


10室支配の火星はラグナに在住して、2、11室支配の木星と接合している。

10室の支配星が木星と接合しているため、広く教育の仕事に携わることを表している。





またラグナそれが在住しているため、基本的に自分の自己実現を目的としたり、自分の才能で仕事をしたい配置である。

ラグナに在住する惑星は、基本的なパーソナリティーの傾向や特徴を表すため、久司道夫は教育者(木星)であり、推進者・司令官、営業マン(火星)であると言える。

グル・マンガラヨーガを1室に形成しており、英知と実行力を表している。すなわち、自然食が良いと分かったら、それを直ぐに推進し、アメリカに自然食品店をオープンさせるなどの実行力として現れている。

この辺りは木星だけでは不十分で火星の力が必要である。

久司道夫が、世界連邦主義者桜沢如一に師事していたという事実は重要である。

師匠を表す木星が水瓶座に在住しており、月から見て9室の水瓶座に在住している。

従って、「世界連邦主義」というような水瓶座の理想主義者の元に師事したのである。

通常、「国際的」とか「国際連合」といった全体的な統一を指す言葉は、水瓶座の影響を受けた単語である。


またラグナロードの土星は9室の天秤座に在住し、月から見て9室支配の土星が5室に在住しているので、平和、平等、自由といった理念に忠実であると考えられる。

アメリカで広く受け入れられたのは、アメリカの上層部は水瓶座の影響があり、またアメリカの建国図では双子座に惑星集中している。

アメリカはフリーメーソンが作った国家であると言われているが、水瓶座ラグナで水瓶座に木星と火星を持つ、久司道夫氏は双子座から見て9室目に該当するため、アメリカの人々に精神的な影響を及ぼしたことが分かる。


もう一つ重要なのは4、9室支配の金星が2室で高揚している配置である。

これは非常に質が高く美味しいものを食事として摂ることに恵まれている配置である。

また金星は9室の支配星であるため、そこには精神性が含まれている。


自然食を通して、健康になり、更に精神的な成長も目指すという配置なのである。

自然食というのは、今となっては、非常に贅沢な食事であり、お金もかかるのであるが、久司道夫氏が、質の高い霊的な食事を目指したことが分かる。

この辺りは、アーユルヴェーダと共通する所が非常に多いが、アーユルヴェーダを実践している人がしばしばマクロビオテックにも興味を持って実践している人も多い。

共に金星が表示体となっている。


自然食運動というのは、2室(口、食事)と、9室(霊性)と金星(美)が結びついたものである。

これが久司道夫氏のチャートの中に体現されている。


マハダシャー金星期になったタイミングで、久司道夫の元にジョンレノンが面会に来て、1988年には、世界保健機関の大会で「マクロビオティックによるエイズ治療」という講演を行っている。

マハダシャー金星期は、久司道夫の名前が全米で有名となったタイミングである。

金星は月から見ると5室支配で10室で高揚しており、名声や影響力を表している。

クシマクロダイエットという教育プログラム(5室)で全米で有名になっていく時期である。

金星はナヴァムシャでもラグナ、月から見て5室支配で7室に在住し、9室支配の土星と相互アスペクトしている。

またダシャムシャでも7室で自室に在住して、マラヴィアヨーガを形成しており、ラグナにアスペクトしている。

マハダシャー太陽期になると、久司道夫氏は、名声や知名度と共に更に権威まで加わることとなる。

1999年にアメリカでの活動が認められ、米国国立歴史博物館「スミソニアン」に、久司道夫のマクロビオティックの代表的な出版物や資料がクシファミリーコレクションとして永久保存され、展示されたり、米国国家下院にて、久司道夫の業績を公認する決議が行われている。

太陽は7室支配で力と守護をを表すケンドラの4室に在住して、10室にアスペクトしている。

ここにおいて、政治家(太陽)からも認められて、アメリカの国立歴史博物館に出版物や資料がファミリーコレクションとして収められた、すなわち、アメリカの地に確固とした自分の居場所をアメリカの支配者階級(太陽)の支持を受けて、得られたことを示している。

太陽から見ると、10室に木星、火星が在住し、11室で金星が高揚しているため、この時期は最も名声が高まった時期であるとも言える。



このように見てきて、久司道夫氏の人生におけるダシャーの流れはほぼ事実と一致していることが分かる。

青年期はマハダシャー土星期で、精神的探究の日々であり、学業に取り組み、東京大学法学部を卒業し、同大学院国際政治学を修了している。

因みに土星から見た時に5室の水瓶座には木星と火星が在住しており、木星が5室に絡んでいるので法学部に進んだことが分かる。

国際政治学を専攻したのは、土星から見た5室に在住する木星や火星が水瓶座に在住しているからである。

上述したように「国際」と名付くものは、皆、水瓶座の影響を受けている。

更に土星から見た5室の支配星である土星は木星からのアスペクトを受けている。

また月からみた5室で高揚する土星にも木星がアスペクトしており、木星と土星の絡みは法学の絡みである。


そして、土星/木星期に食養研究家・思想家の桜沢如一に師事し、1949年11月、同じく土星/木星期であるが、渡米して、アメリカ国内を起点としてヨーロッパ、日本などでも普及活動を行っている。

アンタルダシャーの木星は10室支配の火星と接合しており、この時期にマクロビオティックの思想の教育、啓蒙活動に取り組んだことが納得できる。

その後、水星期、ケートゥ期と著作物や自然食品店の開拓、マクロビオティックの啓蒙普及活動に取り組み、マハダシャー金星期にその知名度と影響力が爆発するのである。

この人生の流れは、ヴィムショッタリダシャーによって完全に説明できる。

そして、金星期が終わって、太陽期に米国の政治家からも表彰されて、その業績が称えられる。


次のマハダシャー月期は、久司道夫氏にとって衰運期にあたる。

月は6室の支配星で病気を表しており、ラーフと接合して、逆行の土星からアスペクトされている。

久司道夫氏は、2004年の月/木星〜月/土星期(2004/11/20〜)に結腸癌を発症し手術を受けている。

6室は腸を表し、また6室は病気のハウスである。

そして、月と接合するラーフは癌の表示体である。

アンタルダシャーの木星はマラカの2室の支配星で、火星と接合して、月にアスペクトしている。

同じくアンタルダシャーの土星は12室の支配星で、月から見て8室の支配星であり、逆行して月にアスペクトしている。


この月期に癌を発症していることによって、久司道夫氏のラグナは、水瓶座ラグナで確定である。

wikipediaには、久司道夫氏やその夫人が何故、クシマクロビオティックを実践していたのに癌を患ったのかという疑問に以下のように言い訳のような理由を述べている。

(略) しかし、久司道夫本人は高齢になっても世界各地を飛行機で移動し、一年の大半をホテルで暮らし、外食がほとんどで、マクロビオティックを実践できなかった。留守を守っていた夫人も、日夜を問わず訪れる重病患者の相手に追われるなど大変多忙な暮らしであったという。(略)

(wikipedia 久司道夫より引用抜粋)

教育者が自ら教育している内容を自分自身の生活や人生において体現できていない場合、それはユーザーや支持者の疑問や反発を招きやすい。

例えば、アーユルヴェーダの実践家、教育者が、不健康な顔をしていたら、それだけで説得力を失ってしまう。

従って、健康になる手段を教えている人が、癌を患ったりするのは、最も説得力を失いやすい状況である。


であるから、「久司道夫はマクロビオティックを実践していたのに癌にかかったじゃないか、それをどう説明するんだ?」などと言って、久司道夫への批判をするのは酷である。

誰もがカルマを持っており、ジョーティッシュのロジックから考えて、この時期(月/木星−月/土星)に久司道夫が病気になったり、癌を発症したことは、決まっていたことのようである。

そのようなカルマは、いくら食事療法を実践していたとしても逃れることはできない。

だから、『久司道夫本人は高齢になっても世界各地を飛行機で移動し、一年の大半をホテルで暮らし、外食がほとんどで、マクロビオティックを実践できなかった』などと言い訳がましい理由を述べる必要もないと思うのである。

だれでも、運命にそのように記されていればそうなるしかない。




(資料)

西暦 年月 出来事 ヴィムショッタリ チャラ トランジット
1949年   1949年ごろから、食事をマクロビオティックの方向へ改めた。 土星/木星    
1949年 11月 食養研究家・思想家の桜沢如一に師事したのち1949年11月にアメリカ合衆国へ渡り、コロンビア大学大学院政治学部に入学。アメリカ国内を起点としてヨーロッパ、日本などでも普及活動を行った。 土星/木星    
1951年   アレクシス・カレルの『人間-この未知なるもの』を読み、人類の問題は食物と環境から起こることを再確認し、マクロビオティックの考え方に完全に呑みこまれたと述べる。 水星/水星    
1960年代   1960年代に、高島屋がアメリカに進出したが、レナウン創立者のすすめで副社長となって開店を手伝った。

水星期〜ケートゥ期

   
1966年   1966年、ボストンに自然食品店エレホンを開店させるにあたって、訳語として natural food erewhon と看板に掲げ、そして natural foods という単語が世界中に広まっていった。自然食品店エレホンでは、有機農業を支援しながら有機食品を販売し、豆腐や味噌をはじめとしたあらゆる日本の伝統食品も販売していった。 水星/土星    
1969年   1969年、自然食品店エレホンの支店をロサンゼルスに開いた。 ケートゥ/金星
ケートゥ/太陽
   
1976年   1976年、ジョン・レノンが面会に来る。(ジョン・レノンとオノ・ヨーコは、1980年のPLAYBOYのインタビューで、食事はほとんどマクロビオティックだと応え、マクロビオティックの料理番組に出演したこともあった。) 金星/金星    
1988年   1988年、世界保健機関の大会で「マクロビオティックによるエイズ治療」という講演を行った。

コンビニエンスストアのローソンの幹部がローソンを変えようとしたとき、幹部に健康指導をしたことがきっかけとなってローソンを変えるための指導をすることになり、これがナチュラルローソンにつながっていった。

金星/土星    
1994年   1994年 「世界の平和と人類の健康に貢献した」として、国連著作家協会優秀賞を受賞 。 金星/ケートゥ
太陽/太陽
   
1999年   1999年アメリカで活動が認められ、米国国立歴史博物館「スミソニアン」に、久司道夫のマクロビオティックの代表的な出版物や資料がクシファミリーコレクションとして永久保存され、展示される。
1999年 米国国家下院にて、久司道夫の業績を公認する決議が行われる。
長年マクロビオティックを実践していた夫人は癌によって死亡したが、がんを発見したとき、当初は余命3か月と診断されたが久司道夫のアドバイスにのっとった食事をはじめ、そのため8年を生き延びた。
太陽/水星
太陽/ケートゥ
太陽/金星
   
2004年   久司道夫本人も2004年に結腸癌を発症し手術を受けている 。しかし、久司道夫本人は高齢になっても世界各地を飛行機で移動し、一年の大半をホテルで暮らし、外食がほとんどで、マクロビオティックを実践できなかった。留守を守っていた夫人も、日夜を問わず訪れる重病患者の相手に追われるなど大変多忙な暮らしであったという。 月/木星
月/土星(2004/11/20〜)
   
2007年   2007年 米国国会下院にて、生誕80年を記念して業績の顕彰決議が行われる。 月/水星
月/ケートゥ
   
2014年 12月28日 2014年12月28日、ボストン市内の病院にて死去。享年89歳。死因は膵臓癌。 火星/土星
火星/水星
   
wikipedia 久司道夫 より引用抜粋、一部編集