占星コラム



2013/8/10 北朝鮮・金正恩体制の行方

2011年12月11日に金正日が死去し、三男の金正恩が後継者として、権力を承継して第一書記という最高権力の称号を得てから1年と半年ほど経過している。

その間、ミサイル発射の威嚇で、周辺諸国、国際社会の中で、軋轢を生み、体制維持のため、軍での粛清も相次いでいるという。

今後の金正恩体制がどうなるか、北朝鮮の行方を検討するため、金正恩の出生チャートを作成した。


まず、結論から言えば、 金正恩は獅子座ラグナの可能性が高い。

金正恩の夫人・李雪主(リソルジュ)は、元女性歌手で・北朝鮮の楽団で活動していた人物である。



この李雪主(リソルジュ)の容姿がモデルのような天秤座特有の容姿であり、頻繁に金正恩とメディアに露出していることから、金正恩が獅子座ラグナで、7室支配の土星が芸能、メディアの3室で高揚していると考えることができる。



この配置があるために歌手(芸能人)の妻を得たものと考えられる。

正恩氏、夫人は元歌手?
2012年7月26日13時4分 日刊スポーツ

 北朝鮮の朝鮮中央通信のウェブサイトは26日、金正恩第1書記の夫人、李雪主(リソルジュ)氏の名前が初めて報じられた平壌の遊園地の完工式(25日)の写真を掲載した。金第1書記に同行する姿が伝えられてきた女性が第1書記の脇に立ったり、一緒に腕を組んだりしており、この女性が李氏だったことが確認された。

 李氏については、過去にハングル表記で同姓同名の女性歌手が北朝鮮の楽団で活動していたことも判明。元歌手ではないかとの見方が韓国で出ている。

 ウェブサイトは約40枚の写真を掲載。ほとんどは式典後に園内を見て回った際の写真とみられる。金第1書記が絶叫マシンに乗り、笑顔を浮かべる写真もあった。

 聯合ニュースによると北朝鮮消息筋は、李氏が警察にあたる人民保安部の楽団で活動した経歴があり、結婚後に金日成総合大で半年間「ファーストレディー教育」を受けたと話した。

 一方「銀河水管弦楽団」に、ハングル表記で同じ名前の女性歌手が所属。昨年2月に金正日総書記が中国の外交官らと同楽団の公演を観覧した際、この女性が北朝鮮歌謡「まだ言えないわ」を披露したという。

 金第1書記は2009年に結婚したとの情報があるが、国家指導者の後継者の夫人が舞台に立つことは考えにくいとの見方もあり、この女性が李氏なら結婚は最近ではないかとの臆測も出ている。

 ラヂオプレス(RP)によると、北朝鮮メディアは金第1書記だけでなく李氏にも尊敬語を使用。「ファーストレディー」としての権威を高める狙いがあるとみられる。(共同)

金正恩は2000年にスイス・ベルンの国際学校での留学から帰国し、その時李雪主と出会ったというが、その時のダシャーが獅子座ラグナであれば、土星/土星期であり、この頃に妻と出会ったということが説明できる。

その前は木星期で、1996年9月にスイスに留学している。

木星は5室支配で4室に在住しており、この木星期によい教育を受けたことが分かる。

留学の経験から母国語以外に英語、中国語、ロシア語、ドイツ語、フランス語など数ヶ国語を話せるとする情報もあることから、おそらく、ケートゥが5室に在住しているものと思われる。またラグナロードの太陽が5室に在住しているが、5室の太陽は政治学を表わしている。

政治を学んだという情報はないが、おそらく、政治を行なう将来の指導者としての要請、立場から、自ずと政治的な思考を身につけていると思われる。

この土星期に出会った李雪主(リソルジュ)との結婚は一筋縄で進んだ訳ではない。

以下の記事によれば、 金正恩が、当時、大学教授の妻だった李雪主を諦めずに追いかけ続けたということである。

こうした妻との関係性がチャートにも表われていなければならない。

北朝鮮また不倫?金正恩第1書記、人妻を略奪
中国で「リ・ソルジュ人妻説」が浮上、信憑性高く…
2012/07/30 20:07 KRnews

人妻との不倫も遺伝なのだろうか?先週末、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の妻・李雪主(リ・ソルジュ)が人妻だっ たという疑惑が、中国メディア「参考消息」を中心に報道され始めた。これについて韓国では、故・金正日(キム・ジョンイル)総 書記と故・成恵琳(ソン・ヘリム)の因縁を取り上げ、代を越えて受け継がれる北朝鮮指導者の家族による不倫行動に関心が高まっ ている。

金正恩の妻・李雪主は大学教授の妻だった?
妻を奪われても何も言えない北朝鮮の男性事情

 先週中国メディア・参考消息は、最近世界的な関心を集めている北朝鮮のファーストレディー、李雪主が人妻だったと報道。同 ニュースは今月29日、米国で発行される中国語新聞を通し大々的に拡散し始めた。

 新聞によると、金正恩は2000年にスイス・ベルンの国際学校での留学から帰国し、その時李雪主と出会ったという。しかし 、李雪主はすでに他の男性と恋人関係にあり、後にその男性と夫婦になった。

しかし、金正恩は李雪主を諦めなかった。彼は彼女が結婚した後も関係を続けた。李雪主の前夫が2人の関係に気づくほど、2人 の関係はかなり親密だったと伝えられている。しかし、前夫は2人の関係を黙認するしかなかった。相手が金正恩だったためだ。

 2人の関係を妨害できる人は誰もいなかったと伝えられている。2人の関係を察知した金正日でさえ、2人を引き離すことはで きなかった。生前金正日は2人に別れるよう命じたが、金正恩はこれに従わず、ついに2人は夫婦となった。

 結婚は、李雪主が金正恩の子を身ごもったことで進められた。それまで2人の不倫行為を黙認していた李雪主の前夫は、彼女の妊娠の知らせにより離婚を決意したという。情報筋による新聞報道によると、前夫は北朝鮮の某大学の教授である。

 このような報道が中国のポータルサイトで提供されている李雪主の履歴と一致することが明らかになり、信憑性を与えている。 中国最大の検索サイト「百度」は、李雪主のプロフィールに離婚歴を記載した。しかし、30日現在離婚事実の記録は見られず、 北朝鮮側がポータル内で任意削除したものと推定されている。

 現在の百度では李雪主について、「李雪珠、李雪洙などと表記されることがある。1985年生まれ。北朝鮮の有名歌手。北朝 鮮の最高指導者・金正恩の妻。2010年金正恩との間に娘を1人もうけた」と紹介している。

 北朝鮮側は、現在金正恩の妻リ・ソルジュの漢字表記を“李雪主”として使用している。しかし、以前の李雪主の歌手時代の映 像を見ると、「李雪珠」と表記されている。北朝鮮で、彼女の婚姻歴を隠すために煙幕をまいたのではないかとの疑いが十分可能 だ。

他人がすれば“浮気”、私がすれば“ロマンス”?
人妻を愛していた金正日、金正恩には「だめだ」と反対

一方、金正日が金正恩と李雪主の不倫について別れるよう要求したというのは説得力に欠ける。人妻との不倫は不道徳なことだが 、金正日も人妻との熱愛歴があるからだ。

金正日の不倫は、金正恩より一枚上だった。金正日は、5歳上の女性・成恵琳(ソン・ヘリム)と恋に落ちたが、彼女は夫はもち ろん子供までいる女性であった。

 一方、金正日と成恵琳の関係でも、妊娠が大きな役割を果たした。不道徳な関係であったため徹底的に秘密にされていた成恵 琳は、金正日の子供を妊娠したことで彼の官邸に入ることになった。同居から2年目のことだった。そして、その翌年の1971 年に息子・金正男(キム・ジョンナム)を生んだ。

 しかし、始めから綺麗ではなかった2人の関係は長く続かず、成恵琳が精神疾患にかかり悲劇に終わった。

 金正日の妹・金敬姫(キム・ギョンヒ)が、成恵琳に静かに退くことを要求した。金敬姫は、成恵琳が1度結婚していたという過 去と、前夫との間に子供がいるという点を挙げ、2人に別れることを強要したという。

 その後成恵琳は息子・正男を奪われ、いつ追い出されるか分からないという恐怖に駆られて神経性疾患にかかった。1974年 に治療のためロシア・モスクワに渡った彼女は、ついに北朝鮮には戻って来なかった。2002年に異国の地で寂しく死亡した。 63歳だった。

金正恩のチャートを見ると、6、7室支配の土星が3室で高揚しているが、その土星が3、10室支配の金星と星座交換している。

つまり、3室と6室で星座交換が生じている。この星座交換はトリシャダハウスとドゥシュタナハウスの絡みであり、欲望の苦しみから更にカルマを積み重ねていく絡みである。



実際、以下の記事を見ると、金正恩が、美貌の妻に気をとられて、国民から非難されている姿が浮かび上がる。

彼女が持っていたバッグ
北朝鮮工場労働者の月給の16倍以上するクリスチャン・ディオールで、餓えで苦しむ人民がいることも知らないかのような無邪気な笑顔には、フランス革命時のマリーアントワネットを連想させるものがある。

傾国の美女(君主が心を奪われて国を傾ける美人)という表現がまさにこの3室で高揚して、3−6室で星座交換する土星の象意である。

またこの記事から分かることは、 金正恩が李雪主と結婚する前にも年上の歌手と熱烈恋愛し、金正日に別れさせられたという事実である。

やはり、このことからもパートナーが芸能関係者(歌手)であることが示されている。

北朝鮮最高指導者夫人 李雪主 −「国母」か、「傾国の美女」か
PRESIDENT 2012年9月17日号 三河五朗=文 PANA=写真

北朝鮮最高指導者夫人 李雪主(リ・ソルジュ)
1989年生まれ。北朝鮮東岸の町の清津(チョンジン)市出身。金星第二高等中学校を卒業。身長164cm。2010年に娘を生んだ。現在、ファーストレディとして露出する一方で、牡丹峰楽団員にも所属。

金正恩第一書記の腕に腕をからませるショートカットの美女。7月25日、北朝鮮中央テレビはその女性が「敬愛する金正恩元帥の夫人、李雪主同志」であることを伝えた。

遊園地の竣工式に彼女を伴って現れた正恩氏は、北朝鮮の独裁者と思えぬにやけ顔。この後も夫人の姿はメディアでアピールされ続けた。「遊園地デート」が愛妻を見せびらかすだけのパフォーマンスでなかったことは確かだ。西側風ファーストレディ然とした妻の存在を誇示することで、若造イメージを払拭し、新しい開明的指導者像を確立。夫人を公開しなかった父・金正日氏との差を際立たせ、北朝鮮の変化を伝えようとしたと見られている。

李雪主夫人は、父は大学教員、母は婦人科医というインテリ家庭に誕生。幼少から芸術団員として選抜され、中国に留学し声学を学んだ後、プロ歌手となった。少女時代からその容姿と歌声で、国家の宣伝塔としての役割を担い、日本や韓国に少年芸術団員として訪問した実績も。そんな彼女が、年上の歌手と熱烈恋愛しながらも正日氏に別れさせられた傷心の正恩氏を癒やすべく妻となったのは2009年。金日成総合大学でファーストレディ教育も受けた嫁は正日氏にも気に入られた。

しかし、彼女に対する人民の目は厳しい。軍部視察に同行したときに彼女が持っていたバッグは北朝鮮工場労働者の月給の16倍以上するクリスチャン・ディオール。餓えで苦しむ人民がいることも知らないかのような無邪気な笑顔を「喪中のダンス」という例えで非難する声も。

独裁国家において、指導者の妻は「国母」として体制の安定を左右する。しかし、今の彼女は傾国の美女(君主が心を奪われて国を傾ける美人)の危うさを漂わせていないだろうか。

また以下のアジア・プレスネットワークの記事によれば、北朝鮮の住民の根深い不満と批判が聞こえてくる。

<脱北者が語る金正恩体制>1 夫人李雪主のミニスカ姿は「資本主義奨励」
2013年7月19日 11:40 アジア・プレスネットワーク

(参考写真)収穫後の畑で落穂拾いをする老人女性。北朝鮮では秋になるとよく見られる光景だ。2012年11月平安北道新義州(シニジュ)市郊外。平安北道在住のアジアプレス取材協力者が撮影。(アジアプレス)

西洋的なミニスカートのワンピースを着た李雪主夫人。金正恩氏の腕を組んで歩くなど、積極的で開放的な女性像も演出している。(「わが民族同士」ホームページより引用) PR




◆経済悪化で不満高まる 「子豚」と陰口も
(本誌特約=「デイリーNK」リ・サンリョン記者)

はじめに:執権2年目を迎える金正恩氏だが、住民の経済的困窮をよそに世襲体制の維持と自身の治績事業の宣伝にのみ注力している。金正恩(キム・ジョンウン)体制の発足初期、変化に対する期待を抱いていた住民は、日増しに体制への反感と不満を露骨に表している。デイリーNKは最近韓国に入国した脱北者5人と面談。北朝鮮住民の世論について尋ねた。名前はいずれも仮名。

韓国に入国して間もない脱北者のキム・グァンシク氏はデイリーNKとのインタビューで「家族や知人同士で金正恩を卑下する通称がある」とし、「北朝鮮住民は金正恩に対し『デブ、子豚』などの通称を使用し、『金氏一族が国を滅ぼしている』と話している」と吐露した。

キム氏によると現地の住民たちは、「金正恩が農場視察の際に農民帽を着用するなど、『金日成(キム・イルソン)の真似』をする宣伝を見た住民は『祖父を真似たところで当時に後戻りするわけではない』と皮肉っている」という。

また、「娯楽施設の建設に莫大な資金を浪費し、単発的な政治行事にも夢中になっている。父親(金正日)と変わらない。金正恩は住民を騙すための宣伝用写真を、金正日(キム・ジョンイル)時代よりも多く撮っていると住民たちは指摘している」と話した。

北朝鮮で商売を営んでいたという、別の脱北者のイ・グムシル氏は収穫期に軍糧米の献納を強要する当局への批判が高まっていると証言。軍糧米を確保するためにトウモロコシ、米など個人による食糧取引の禁止が強化され、住民の不満がさらに高まっているという。

イ氏は「住民たちは『苦労して農作業をしても秋の収穫期に全てを献納しろと強要されては食べていけない』『悪者(金正恩)はいったいどこにいて、百姓を苦しめているのか』と非難している。収穫期になると軍糧米献納運動が大々的に実施され、個人の食糧取引が禁止される。金正恩が最高指導者になった後、食糧取引禁止が強化され、住民は四苦八苦している」と語った。

昨年11月に脱北した60代の労働者であるファン・ビョンホ氏は「金正恩が公開席上で夫人の李雪主(リ・ソルチュ)を同行させたり西欧文化を楽しむ姿に対し、壮年・老年の失望感が拡散している」と証言した。

ファン氏は金正恩氏について「西欧文化に染まった留学組の小僧が政治をどれほど理解しているのか。たかが知れている」と懸念を示した。李雪主が肩が露出する上着と短いスカートを着用することについては「住民は『金正恩がむしろ(資本主義を)奨励している』とし、混乱している」と話した。

教師出身のコ・ウンスク氏は、金氏親子(金日成、金正日)の銅像に対する嘲弄行為が拡散していると話す。「金日成が空に向って手を差し伸べているのは『ぼろをまとい飢えに苦しむ住民は山や海、野原へ行け』という案内で、金正日が片手をポケットに入れているのは『父上の言葉が正しい。生き延びるために韓国に行けという意味だ』と風刺する住民もいる」と紹介した。

彼らは北朝鮮で「金正恩の最大功績」と宣伝されている長距離ミサイルの発射実験成功並びに、故金正日総書記が掲げていた「(2012年に)強盛大国の大門を開く」実現の宣伝に対しても批判の声を挙げた。キム氏は「大多数の住民は『ミサイルを発射すればするほど我々の生活は苦しくなるばかり』と不満を募らせている。強盛大国も『(大門を開くための)扉の鍵を無くしたのではないか』と話されており、偶像化のための施設建設にのみ奔走する政治に不満の声が多い」と話した。


「金正恩が公開席上で夫人の李雪主(リ・ソルチュ)を同行させたり西欧文化を楽しむ姿に対し、壮年・老年の失望感が拡散している」

「娯楽施設の建設に莫大な資金を浪費し、単発的な政治行事にも夢中になっている。父親(金正日)と変わらない。金正恩は住民を騙すための宣伝用写真を、金正日(キム・ジョンイル)時代よりも多く撮っていると住民たちは指摘している」


『ミサイルを発射すればするほど我々の生活は苦しくなるばかり』


特に上記のような指摘によって示されているのは、金正恩が、派手なパフォーマンスによって、長距離ミサイルの発射実験を行なったり、娯楽施設の建設に莫大な資金を浪費し、住民を騙すための宣伝用写真をたくさん撮っていること、李雪主夫人が肩が露出する上着と短いスカートを着用して2人でメディアに露出するパフォーマンスなどが、住民から批判されているということである。

金正恩は、娯楽施設を創ったり、芸能出身の派手な夫人を連れて、メディアに露出し、またこの記事には載っていないが、自らメンバーを選考し、モランボン楽団(牡丹峰楽団) という北朝鮮版「少女時代」のようなアイドルグループをプロデュースしている。



こうした金正恩による国庫の浪費により、住民は飢えや貧困に苦しんでいる。

このことによって、かなり住民には不満が溜まっていることが、上記のアジア・プレスネットワークの記事から読み取ることができる。


こうした住民の批判は、まさに金正恩のチャートの3室と6室の星座交換から説明することができる。

まず、金正恩の6室に集中している惑星群は、住民を抑圧していることを示している。6室は暴力のハウスである。

従って、金正恩体制に代わってから、軍の幹部たちが相次いで、粛清されているのは、6室に金星、水星、火星が集中しているからである。

この粛清は何が原因であるかといえば、金正恩が、歌姫の妻や、モランボン楽団や、娯楽施設の建設といった道楽で国庫を浪費し、
住民の生活が苦しくなっているにも関わらず、住民には軍糧米献納運動を実施し、個人の食糧取引を禁止するなど、厳しい暴力的圧制を行なっている。

その圧制に対する住民からの批判や非難の風潮に疑心暗鬼になっている所で、軍の幹部たちを粛清することで体制を引き締めているからである。

スパイ罪を着せて処刑…北の金正恩“血の粛清”なぜ?
2012年11月28日14時40分 [? 中央日報/中央日報日本語版]

北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が最近、異例にも北朝鮮内の反体制勢力の存在に触れ、体制の手綱を締めている。 金正恩は23日、全国の分駐所(派出所)所長会議出席者と人民保安院(警察)全体に送った祝賀文で、「革命の首脳部を狙う敵の卑劣な策動が心配される情勢の要求に合わせ、すべての人民保安事業を革命の首脳部死守戦に向かわせるべきだ」と指示した。

特に「動乱を起こそうと悪らつに策動する不純敵対分子、内に刀を隠して時を待つ者などを目をむいてすべて探し出し、容赦なく踏みつぶしてしまわなければならない」と述べた。 また「白頭山絶世偉人(金日成・金正日)の銅像などに対する警備保安対策を徹底的に立てるべきだ」と指示した。 金正恩は26日に開いた全国司法・検察活動家熱誠者大会にも書簡を送り、「非社会主義的現状の危険性を深く認識し、こういう者を厳格に取り締まる必要がある」と促した。

これに先立ち金正恩は保衛機関創立節を迎え、国家安全保衛部を訪問したと、朝鮮中央通信が21日報じた。 先月7日(北朝鮮報道基準)保衛部を訪問した時は「人民が敵の魔手に掛からないように保護し、愚かな夢を見る不純敵対分子は断固かつ無慈悲に踏みつぶしてしまうべき」と強調した。

韓国政府当局者は「金正恩が約40日ぶりにまた保衛部を訪問し、金日成(キム・イルソン)・金正日(キム・ジョンイル)の銅像に対するテロの可能性まで公開的に言及したのは異例」と述べた。 金正日が脳卒中で倒れた08年以降、金正恩が後継者に浮上する過程で、労働党と軍の幹部がスパイ容疑などで相次いで粛清されたのも、北朝鮮内部の異常兆候のためだというのが専門家らの分析だ。

北朝鮮は金正恩が後継者だった09年11月、貨幣改革を施行したが、住民の反発で失敗すると、朴南基(パク・ナムギ)国家計画委員長を翌年1月に処刑した。 後継者の業績にしようとしたが、思い通りにならず、経済官僚の朴南基にスパイ容疑を着せたのだ。 国家安全保衛部の核心人物で金正恩体制構築に貢献した柳敬(リュ・ギョン)副部長もほぼ同じ時期にスパイ罪で銃殺された。

金正恩執権後、血の粛清は加速する雰囲気だ。 昨年12月の金正日の葬儀で霊柩車行列にいた禹東測(ウ・ドンチュク)保衛部第1副部長は3月の人事で粛清された。 また金正恩の“軍部課外教師”と呼ばれた李英鎬(リ・ヨンホ)総参謀長も7月に電撃解任され、行方不明だ。

北朝鮮は朴南基らの粛清などが書かれた『革命隊伍の純潔性を強化していく日々』という冊子を幹部教育用に発刊したと、朝鮮中央テレビが先月11日報じた。 北朝鮮は最近、歩兵軍団長9人のうち6人を入れ替え、7月に任命された玄永哲(ヒョン・ヨンチョル)総参謀長を副元帥から大将に降格させるなど、軍部に対する統制も進めている。

これらも3室と6室の星座交換がもたらしている。

また11室の支配星である水星が6室に在住して火星と接合していることは、長男の金正男氏との確執を表わしている。

金正恩は、2009年の土星/月期に結婚しているが、MDLの土星は7室の支配星で、ADLの月は7室の支配星と接合している。

この時、トランジットの土星は獅子座にあり、 トランジットの木星は水瓶座にあったが、ダブルトランジットが1室と7室にあった。

そして、2010年に娘が誕生した時は、ダシャーは土星/火星期で、土星は5室、9室にアスペクトし、火星は9室の支配星である。

トランジットは、木星が魚座8室にあり、土星が乙女座2室にあって、2室、4室、8室にダブルトランジットが生じ、5室の支配の木星に対してもダブルトランジットが生じていた。

この時、2室と8室にダブルトランジットが生じているのは、夫人との結婚生活に入っていると解釈できる。


この土星/火星期の2010年11月に韓国領である延坪島に砲撃をする事件(延坪島砲撃事件)が発生しているが、この砲撃の指揮をとったのが、金正恩であることが後の朝鮮労働党の機関紙『労働新聞』によって明らかになっている(wikipediaより)。

火星は6室で高揚しており、暴力を表す6室に在住していることから、このタイミングで砲撃ということには納得できる。

因みに金正恩が権力を承継したのが、土星/ラーフ期に入ってからである。

ラーフは11室に在住しており、獲得、称号、高い地位を表わしている。

このラーフ期に入ってから、彼は、総書記に代わる第一書記という称号を得て、最高権力者の地位に留まっている。

ラーフは双子座で強く、11室のラーフはウパチャヤ凶星で強い。

11室のラーフのアンタルダシャーの時期は、批判を浴びるかもしれないが、それでも、敵を粉砕し、批判をやり過ごして、自分の評価を確立することが考えられる。

実際、現在の金正恩が、そのような状況である。

然し、もし、この獅子座ラグナで正しいのであれば、2016年8月前後から、マハダシャー水星期に入る。

この時期から彼の権力基盤が弱体化することが予想される。水星から見ると、太陽は12室でケートゥと接合している。


2015年1月8日からチャラダシャーのメジャーダシャーも射手座から山羊座に移行する。



チャラダシャーが射手座の時、射手座にはAmkが在住し、射手座から10室にAmkがアスペクトしていた。

また射手座から2室にAKとDKが在住し、金銭、財産の2室でジャイミニラージャヨーガが生じている。

然し、山羊座のメジャーダシャーに移行すると、山羊座からみてAmkの太陽が12室でケートゥとコンジャンクトし、3室、6室、9室にアスペクトしている。

これは明らかに彼が権力を失なうことを表わしているように思える。

そして、山羊座からみて11室にはGKが在住しているため、評価や称号に傷がつき、多くの協力者や友人を失い、自分の実兄との確執も再燃したり、

あるいは、借金で苦しんだり、住民から批判を受けるなど、金正恩体制が揺るぎ出すことが予想される。

とは言っても、水星は火星との間にダナヨーガを形成し、10室支配の金星と接合し、またディスポジターの土星は水星からみて10室で高揚している。

従って、奮闘(struggle)することが予想されるが、それでも何とか、政権運営していくということが予想されるのである。

然し、Amkの太陽が12室となるため、彼の政治権力自体は非常に縮小したものになる可能性が高いのである。

もうミサイルを発射してみたり、アメリカに反発したり、核開発をちらつかせるなど、国際社会に向けて国威を発揚していくことは水星期以降はおそらくできなくなるのである。


金正恩が芸能出身の妻を連れて、メディアに頻繁に登場するのは、7室支配の土星が3室で高揚しているからである




タイム誌の表紙を飾ることができたのも7室支配の土星が3室で高揚しているからである。
そして、そこに12室(海外)支配の月が同室している。



西暦 年月 出来事 V.Dasha C.Dasha Transit
1996年 9月 スイスに留学し、ベルンの国際学校で「パク・ウン」という偽名を使用しながら教育を受けた。
国際学校には数か月しか在籍せず、隣接する公立小学校でドイツ語を学んだ。在籍していた学校については諸説あり、リーベフェルト市の公立学校で金正恩と知り合いであったと主張する人物の情報もある。
木星/ラーフ
1998年 8月 ベルンの自宅近くの公立中学校に編入。スイス滞在中は北朝鮮の在スイス大使が目付け役として身辺の管理を行っていたほか、親戚の寄り合いがインターラーケンやレマン湖の別邸で行われることもあった。 土星/土星
2000年 8月 夏期休暇が終わると公立中学校を退学して帰国した。留学の経験から母国語以外に英語、中国語、ロシア語、ドイツ語、フランス語など数ヶ国語を話せるとする報道もある。日本語についても漢字の書き取りなどをしていたとされ、来日経験もある。日本については国力差を認識する発言を残している。

※金正恩は2000年にスイス・ベルンの国際学校での留学から帰国し、その時李雪主と出会ったという。

2000年以降の動向はスイス時代と共に北朝鮮政府内の秘密事項として公にはされず、現在でも指導者就任から間もないこともあり部分的にしか報道されていない。明確なのは、父と同じく北朝鮮内における最高の教育機関である金日成総合大学に在学していたことと、軍の教育機関である金日成軍事総合大学(党内の養成機関である金正日政治軍事大学とは異なる)で訓練を受けていたことである。金日成総合大学では情報工学を学び、金日成軍事総合大学では砲兵指揮を専攻したとされている。
土星/土星
土星/水星
2009年 李雪主と結婚する。 土星/月

※土星/月/土星 or 土星/月/水星?
射手座/双子座
射手座/牡牛座
2009年5月1日以降、
土星:獅子座
木星:水瓶座
DT:1室、7室、3室

7L、12Lに対してもDTを形成
1月15日 「金正日が金正恩を後継者として指名した」と韓国の聯合ニュースが報道するなど、次第に金正恩後継者説が濃厚になっていった。 土星/月
2月15日 聯合ニュースの報道によれば、金正日の健康が悪化した際に義弟の張成沢が金正日に金正恩を後継者にするよう働きかけたという。 土星/月
6月2日 韓国の東亜日報は、同年5月25日の核実験後に、金正恩が後継者に選ばれたことを在外公館に通知した事実が確認されたと報じた。また金正恩が「国防委員長代行という職位に就いているという複数の証言もあったが、これは現在に至るまで公式には確認されていない。 土星/月
2月17日 韓国の自由北朝鮮放送が、北朝鮮当局が全国の「正恩」を名乗る人物に対し改名を命令したと報道した。 土星/月
2010年 娘誕生 (※おそらく娘が誕生したのは土星/火星期であると推測される)。 土星/火星 射手座/牡牛座
射手座/牡羊座
木星:魚座
土星:乙女座
DT:2室、4室、8室、5L
9月27日 金正日は金正恩ら6人を10月10日付けで朝鮮人民軍の大将に昇進させる朝鮮人民軍最高司令官命令を発した。 土星/火星
9月28日 9月28日に開催された朝鮮労働党代表者会において、金正恩は党中央委員に選出され、同日に開かれた党中央委員会総会で党中央軍事委員会副委員長に選出された。これらの動きにより金正日の後継者としての地位が確定したとみなされている。 土星/火星
10月5日 金正恩は金正日の朝鮮人民軍第851軍部隊合同訓練視察に同行した。金正日の現地視察に金正恩が同行したことが公式に報道されたのはこれが初めてである。 土星/火星
10月8日 金正日が新設された国立演劇劇場と芸術家の住宅に現地指導に赴いた際にも同行した。 土星/火星
10月9日 平壌で開催された朝鮮労働党創建65周年慶祝中央報告大会に金正日と共に出席し、マスゲームと芸術公演「アリラン」を鑑賞した。そして翌日に挙行された朝鮮労働党創建65周年慶祝閲兵式に出席し、金正日と共に軍事パレードを観閲した。 土星/火星
10月25日 訪朝した中国高位軍事代表団と金正日の会談に同席している。 土星/火星
2010年 11月 延坪島砲撃事件発生。
※後に金正恩が指揮していたことが、朝鮮労働党の機関紙である『労働新聞』によって明らかとなった。『労働新聞』は「金正恩領導者の非凡な知略と戦術で敵の挑発は挫折し、延坪島は火の海になった」と伝えている。
土星/火星
2011年 4月29日 韓国の国家情報院は「金正恩が国家安全保衛部部長に就任した」と発表した。 土星/ラーフ
2011年 12月17日 金正日が死去。 土星/ラーフ 射手座/魚座 木星:牡羊座
土星:天秤座
DT:9室、3室、5室
12月19日 北朝鮮の公式メディアである朝鮮中央放送によって金正日の訃報が宣告された。これによって1994年から17年間に亘って続いた金正日体制は終焉を迎えた。金正恩はこの訃報において「卓越した領導者」と呼称され、金正日の政治的後継者である事が内外に示された。 土星/ラーフ
12月20日 錦繍山記念宮殿に安置された金正日の遺体がメディアに公開され、金正恩が涙を流しながら父の遺体の前に立つ場面が報道された。 土星/ラーフ
12月24日 朝鮮労働党の機関紙である『労働新聞』は金正恩を「最高司令官」「将軍」と呼称する。 土星/ラーフ
12月25日 朝鮮中央通信が「革命武力の最高指導者」と呼称、また「不世出の先軍統帥者」とも呼称するなど、軍事指導者であることも示された。 土星/ラーフ
12月28日 平壌市内で行われた父の国葬において、金正恩は軍・党・政府の高官を率いて金正日の霊柩車に付き従い、軍・党・政府から指導者としての支持を得ていることが強調された。 土星/ラーフ
12月29日 金正日中央追悼大会が挙行され、党内序列2位にして対外的な元首の役割を果たしている最高人民会議常任委員長の金永南が追悼の辞で「権力の継承問題は完全に解決した」とし、金正恩を「党・軍・人民の最高指導者」と呼称して金正恩の権力継承を公式に宣言した。 土星/ラーフ
12月30日 朝鮮労働党中央委員会政治局会議において、亡父の後任として朝鮮人民軍最高司令官に推戴され、同職に就任した。 土星/ラーフ
2012年 1月28日 金正恩は朝鮮労働党幹部を前に、国家による統制経済の行きづまりによる深刻な経済危機から脱却するため、資本主義的手法を取り入れた経済論議を容認する姿勢を示した。 土星/ラーフ
4月11日 第4回党代表者会において、金正恩は総書記に代わる党の最高職として新たに設置された第一書記に推戴され、政治局常務委員・中央軍事委員会委員長にも就任した。 土星/ラーフ
4月13日 第12期最高人民会議第5回会議において、「国防委員長」に代わって新設された「国防委員会第一委員長」に就任し、金正恩は正式に党・国家・軍の三権を握る最高指導者となったのである。 土星/ラーフ
4月15日 平壌で金日成の生誕100周年を記念する軍事パレードが行われ、金正恩が観閲を行った。閲兵式上、金正恩は演説を行い、金正日の政策である先軍政治(軍事優先の政治)の継承と「核抑止力」の保持を強調した。演説の中で「人民生活の向上」を政治の目標とする姿勢を示したが、一方で「民族の尊厳と国の自主権がさらに貴重だ」として核ミサイルの開発を機軸とする「先軍」路線を国民生活より優先する方針を明確にした。なお、金正恩の肉声が北朝鮮内外に伝えられたのはこの演説が最初である。 土星/ラーフ
4月19日 『労働新聞』は初めて金正恩の公式談話を掲載した。内容は先軍路線の継承と食糧問題の解決を訴えるものであった。 土星/ラーフ
2012年 7月 李雪主が、金正恩と現地同行し、親しげに接する女性の姿が北朝鮮メディアによって配信されるようになり、金正恩の夫人であるという説、もしくは妹、あるいは愛人であるとの説が浮上した。 土星/ラーフ
7月17日 党中央委員会などの決定により、朝鮮民主主義人民共和国元帥の称号を授与された。 土星/ラーフ
12月20日 各国の人権問題を話し合う国連総会第3委員会で北朝鮮の人権弾圧を非難する決議案を採択した。

同様の決議は8年連続だが、初めて無投票の全会一致(コンセンサス方式)で採択した。同委員会は「指導者が交代したにもかかわらず、人権状況が悪化した」と指摘している。
土星/ラーフ
wikipedia 金正恩 引用抜粋、一部編集


(参考文献・資料)

wikipedia 金正恩

平壌で決定的な政変が発生!ボンクラ三代目金正恩 美人妻とデートしたくて北朝鮮ナンバー2(李英鎬(朝鮮人民軍総参謀長))を血の粛清
2012年8月2日(木)週刊現代

4月に「朝鮮人民軍のドン」が粛清されたばかりというのに、今度は「金正恩の後見人」が粛清された。そして当の金正恩は元帥に昇進。その背後では、故・金正日総書記の妹の"愛人"が蠢いていた。

一族郎党が労働強化所へ

 7月16日、朝鮮中央通信が打電したニュースは、世界に衝撃を与えた。

「朝鮮労働党中央委員会政治局会議が15日に開かれ、組織問題が提起された。会議では、李英鎬を健康問題で、朝鮮労働党中央委員会政治局常務委員、政治局委員、朝鮮労働党中央軍事委員会副委員長を始めとするすべての職務から解任することを決定した」

 病気を理由にしているが、若き後継者・金正恩第一書記(29歳)の「後見人」であり、北朝鮮で実質上のナンバー2だった李英鎬総参謀長(69歳)が粛清されたのは明らかだった。

 秘密のベールに包まれた「平壌奥の院」で、いったい何が起きたのか?。

 つい最近まで、金正恩第一書記の一日は、平壌の新たな"司令基地"となっている「二二号官邸」に、李英鎬総参謀長を呼びつけることから始まっていた。李英鎬は、平壌の西城区域にある人民武力部庁舎内の総参謀部から、早朝の蒼光通りを、特別仕様のベンツに揺られながら主のもとへと向かう。

 だが、「呼びつける」という表現は正確ではない。より実態に即して言えば、「お越しいただく」という方が正しかった。

 二人の関係は、周囲に部下たちが同席している際には、最高司令官と総参謀長、すなわち新たな「独裁者」である金正恩に対して、李英鎬は常に平身低頭の体で臨んでいる。

 ところが、いったん二人きりになると、まるで学校の教室にいる教師と生徒のように、その関係が様変わりするのだ。李英鎬が、

「大将様(金正恩)は、来週は○○を視察してもらいます。夜は○○の観覧をお願いします。同行者は、○○です……」

 といった具合に、矢継ぎ早に「指示」を出して行く。すると正恩は、「分かった」と答えるだけだった。まさに、実際は李英鎬政権だったのである。

 しかし、そんな"日常"に異変が起きる。7月初旬のある日、李英鎬はいつものように「二二号官邸」から「呼び出し」を受け、ベンツに乗って出頭したところを拘束された。その後、一族郎党が揃って労働強化所(強制収容所)送りとなった模様だ。

 こうして李英鎬を粛清した金正恩第一書記は、「正恩新時代」を見せつけるかのように、7月6日晩に観覧した牡丹峰楽団の公演で、二つのパフォーマンスを見せた。一つは、金正日総書記が決して行うことのなかった「夫人同伴での観覧」つまり、美人妻とのデートを実現させたことだ。夫人は清津大学教授の娘で2歳年下、金日成総合大学卒と言われる。

もう一つは、公演の中で、ディズニー映画の『美女と野獣』『シンデレラ』といったシーンや、ミッキーマウスを似せたぬいぐるみなど、"敵国"米帝の文化を、初めて公の場で観覧したことである。どちらもアメリカに対する金正恩のラブコールに他ならない。

教育係に抜擢され大出世

 李英鎬は、日本植民地下の1942年に、東海岸沿いの江原道で生まれた。金正日総書記と同年の生まれである。

 父・李鳳秀(1901年~1967年)は、地元で医者をしていたが、日本の敗戦後、朝鮮労働党に入党。平壌に移り、旧ソ連から帰国した金日成主席の知己を得た。朝鮮戦争の最中には、金日成主席の「家庭医」として、共に中国に避難した。

 李鳳秀は晩年、平壌市万景台区域にある万景台革命学院の校長として、幹部の子弟たちの教育係を務めた。

 李英鎬は、父親が校長を務めるこの万景台革命学院で、少年時代を過ごした。同級に、同じ江原道出身で、後に金正日総書記の妹、金敬姫・党軽工業部長の夫となる張成沢・党行政部長がいた。後年、金敬姫と張成沢の交際に反対した金日成主席が、張成沢を江原道に放逐した際にも、李英鎬は張のために一肌脱いだ。

 李英鎬は、1959年に17歳で万景台革命学院を卒業すると、父親の命令で、金日成軍事総合大学に進学し、朝鮮人民軍に入隊した。大学卒業後は主に歩兵部隊でキャリアを積んだが、'67年に父親が死去し、バックを失ったことで、出世は遅れた。

 李英鎬に開運が訪れたのは、'02年のことだった。前年に、5年間のスイス留学を終えた金正恩が帰国。金正日総書記は、後継者に定めた正恩の「帝王学教育」を、妹婿の張成沢に任せた。

「先軍政治」(軍最優先政治)を掲げる金正日時代にあって、帝王学で最重要なのは、朝鮮人民軍での教育である。そこで張成沢は、軍の中で最大の信頼を寄せる同郷の竹馬の友・李英鎬に、正恩の軍事教育係を託したのだった。

 古来、朝鮮の伝統においても、太子(次期国王)の教育係は「師傅」と崇められ、太子と同格の扱いを受けた。この「天恵」によって、李英鎬は、朝鮮人民軍中将に昇進。翌'03年に上将に昇進し、かつ平壌防衛司令官の要職に就いたのだった。

 '08年8月に、脳卒中で倒れた金正日総書記は、時期を早めて、翌'09年1月8日の金正恩26歳の誕生日に、「正恩後継」を内々に発表。翌2月に李英鎬を大将に昇進させ、合わせて朝鮮人民軍総参謀長に就かせた。

 同日、金正日総書記は自分の「軍事顧問」である金永春次帥(76歳)を、人民武力部長(国防大臣)に昇進させている。ここから、朝鮮人民軍の内部が、金永春派(守旧派)と金正恩・李英鎬派(新興勢力)に割れ、両派による仁義無き権力闘争の火蓋が切って落とされたのである。

'10年8月、金総書記は、16年ぶりに党中央軍事委員会のメンバーを刷新し、金永春人民武力部長を、7名の党中央軍事委員の一人に抜擢した。だが翌月になって、これまで党中央軍事委員会のメンバーですらない金正恩と李英鎬が、いきなり同委員会の副委員長に任命されたのである。

 さらにこの時、李英鎬は、大将から次帥に昇格を果たした。これで李英鎬は、6歳年上で軍歴もはるかに上だった金永春と、ついに軍の肩書で肩を並べた。それどころか党中央軍事委員会においては、李英鎬が上司、金永春が部下と逆転したのである。

 昨年12月17日、北朝鮮の独裁者・金正日総書記(享年69)が突然死したことで、三男の金正恩が後継者となったが、経験も人脈もない金正恩は、李英鎬総参謀長を全面的に頼った。同年12月28日に行われた金正日総書記の告別式では、遺体を載せた霊柩車の前を、金正恩と李英鎬が左右に分かれて歩き、金正恩・李英鎬時代の到来を、内外に印象づけた。

ミサイルを爆発させたのは誰か

 一方、金正日総書記の突然死は、これまで約20年間にわたって120万朝鮮人民軍に君臨してきた金永春人民武力部長が、後ろ盾を失ったことを意味した。

 焦った金永春は、「将軍様(金正日総書記)の遺訓である」として、4月15日の金日成主席生誕100周年を記念して、長距離弾道ミサイル「光明星3号」の発射実験を強行しようとした。そして5月には3度目の核実験を準備した。

 これに対し、金正恩は、「いまの朝鮮に必要なのは中国式の改革開放であり、これを断行するためにアメリカとの国交正常化を最優先すべきだ」として、真っ向から対立した。

 金正恩は、「新時代の親米外交」を示すため、今年1月中旬に、朝鮮労働党機関紙『労働新聞』が「米帝の口」と非難してきたAP通信社の社長一行を、丁重に平壌に招待した。続いて2月下旬には、金桂冠外務副大臣を北京に派遣し、久々の米朝高官協議に臨んだ。そして、核開発用のウラン濃縮作業を一時停止するという妥協をして、見返りにアメリカから24万tの食糧援助を引き出したのだった。

 だが金永春は、3月に入ると、この米朝合意を反古にさせた。その上で4月13日に「光明星3号」の発射実験を強行したのだった。

 これに怒り心頭の金正恩第一書記は、李英鎬総参謀長と相談。李英鎬は、金正恩に秘策を授けた。

「発射を故意に失敗させて、(金永春に)その責任を取らせましょう」

 正恩と李英鎬は、平安北道東倉里の発射台に極秘の技術団を平壌から派遣し、「光明星3号」が発射直後に空中爆発するよう細工させたのだった。

 そして実際に、「光明星3号」が、発射からわずか1分余りで空中分解するや、その4時間半後に朝鮮中央テレビを通じて、「発射は失敗した」「厳重な調査を行う」と発表させた。しかも、4月15日の故・金日成主席生誕100周年を記念した『主体思想世界大会』の中継番組放映中に、「緊急速報」として全国に流すという、極めて異例の措置を取らせたのだった。

北朝鮮が、これまで自らの「国策」の非を認めたのは、1948年の建国以来、1度しかなかった。'02年9月に訪朝した小泉純一郎首相に対して、金正日総書記が日本人拉致を認めた時だけである。

「『光明星3号』の発射実験失敗の責任を追及し、金永春からすべての権限を奪い取れ!」

 正恩の命令一下、金永春は、人民武力部長を解任された挙げ句に、一族郎党とも粛清されてしまった。3年半にわたった金正恩・李英鎬vs.金永春の権力闘争に決着がついた瞬間だった。

「長年の愛人」の策略

 だが、ここから李英鎬の専横が始まった。次帥の地位に満足しない李は、元帥に昇進させるよう金正恩に圧力をかけた。

 加えて、正恩が進めようとしている親米路線にも「待った」をかけた。金永春に成り代わって、120万朝鮮人民軍の強硬な「代弁人」と化したのである。

 苦悩した金正恩は、叔母(金正日の妹)の金敬姫書記(66歳)に相談した。敬姫は正恩がまったく頭が上がらない叔母で、「夫(張成沢)を利用して権力を肥大化させている」として、李英鎬のことを忌み嫌っていた。

 金敬姫は、「長年の愛人」と囁かれる崔竜海・軍総政治局長(62歳)と、密かに策略を練った。崔竜海もまた、「愛人」の夫の無二の親友で、軍をバックにした李英鎬を、大いに畏れていた。

 崔竜海は朝鮮戦争が勃発した1950年に、金日成主席の片腕だった崔玄・人民武力部長の次男として生まれた。

 万景台革命学院、金日成総合大学を卒業後、'86年に朝鮮労働党の青年組織である金日成社会主義労働青年同盟の第一書記に就任。金正日総書記の「弟分」として、12年間この要職を務めた。

 だが'98年に、平壌ボウリング場の地下に多額の外貨を隠匿していたことが発覚し、投獄された。この時、金敬姫書記の恩情によって死刑を免れ、平壌市水道管理局に左遷された。

 その後'03年に、やはり金敬姫の計らいで、朝鮮労働党組織指導部副部長として復権を果たし、金正恩の朝鮮労働党における「指南役」を任された。その後、金敬姫との「ただならぬ仲」を案じた金正日総書記が、'06年に黄海北道の党責任書記として体よく飛ばした。

 だが'10年9月の朝鮮労働党代表者会で、党中央委員会書記兼党中央軍事委員として、再度復活。今年4月11日の朝鮮労働党第4回代表者会で、党中央軍事委員会副委員長兼人民軍総政治局長に抜擢され、合わせて次帥の地位を授かったのだった。

ほとんど軍歴がない崔竜海が、「人民軍3大ポスト」(人民武力部長、総参謀長、総政治局長)の一角を得たのは、ただひとえに金敬姫の「鶴の一声」によるものである。

 金敬姫と崔竜海が今回、李英鎬に被せたのは、「親愛なる第一書記(金正恩)に対して?野心?を抱いた」という罪だった。金敬姫は金正恩に対して、「あの男をいま排除しないと私たち一家がクーデターに遭う」と言いくるめて、粛清を説得した。実際は、"情夫"に軍の大権を握らせたかったのである。

 だが、北朝鮮の最大勢力である朝鮮人民軍の金永春、李英鎬という「両巨頭」を排除してしまった現在、今後の軍の統制が不安視される。まったく軍歴のない金正恩最高司令官が7月17日、元帥に昇進。その下に、同様に軍歴のない「金敬姫の愛人」崔竜海総政治局長、それに「ミスター無難組」と言われる金正覚・新人民武力部長と玄永哲・新総参謀長のトロイカ体制では、軍のカジ取りはいかにもおぼつかない。

 今回の李英鎬粛清によって、今後の朝鮮人民軍による金正恩王朝へのクーデターの「Xデー」が、また一歩近づいた。

「週刊現代」2012年8月4日号より