占星コラム


2012/7/22 明石家さんまについて


明石家さんまについてはこれまで何度か手をつけて、チャートも作成して見た事もあるが、2チャンネルにある出生時間が正しいのか分からず、過去の出来事を検証するのも難しい印象であった。

然し、改めてチャートを作成して、結婚、子供の誕生、離婚、あるいは両親、家族の事実関係などから検証してみたところ、2チャンネルにある18:00という出生時間はほぼ正しいのではないかと結論している。

18:00でチャートを作成すると、ラグナが射手座の00:13である。

その為、出生時間によってはラグナが蠍座になってしまう。


また出生時間が6:00の場合、ラグナが双子座29°08’となり、その場合は月が天秤座に移動する。

そして、 29°08’のため、出生時間によっては、ラグナが蟹座になる場合も考えられる。

従って、射手座ラグナ、蠍座ラグナ、双子座ラグナ、蟹座ラグナで、チャートをそれぞれ作成して、その上で、結婚、子供の誕生、離婚、オレたちひょうきん族でブレイクした時期などをヴィムショッタリダシャーと、チャラダシャー、そして、トランジットで検証して、最終的に射手座ラグナで正しいのではないかという結論が出た。

検証に使用した材料は以下の6つの事象である。

西暦 年月 出来事 V.Dasha C.Dasha Transit
1981年   オレたちひょうきん族にレギュラー出演し、タケちゃんマンの敵役ブラックデビルで人気者となる。

※ブラックデビルを務めていた高田純次が、おたふく風邪で入院して、代役として急遽さんまが抜擢され、それ以後、レギュラーとなる。
水星/太陽
水星/月
獅子座〜 土星:乙女座
木星:乙女座
DT:10室
1983年 4月 弟が火事で死去 水星/火星 蟹座/牡牛座 土星:天秤座逆行
木星:蠍座逆行
DT:8室、12室
1988年 9月 大竹しのぶと結婚 水星/土星 蟹座/乙女座 土星:射手座
木星:牡牛座
DT:7室
1989年 9月19日 子供の誕生(大竹いまる) 水星/土星 蟹座/獅子座 土星:射手座
木星:双子座
DT:9L
1992年 9月 離婚 ケートゥ/金星 双子座/魚座 土星:山羊座逆行
木星:乙女座
DT:2室、4室、10室
2006年 2月4日 実父が死去 金星/ラーフ 牡牛座/射手座 土星:蟹座逆行
木星:天秤座
DT:2室、7室、9室
wikipedia 明石家さんま より引用抜粋

まず、ジャイミニシステムで見ると、AK、Amk、5L、PK、DKなどが、牡牛座と蟹座に集中して、相互にアスペクトして、多くのジャイミニラージャヨーガを形成している。蟹座と牡牛座の位置関係もよく、牡牛座の時期は蟹座から10室にアスペクトし、蟹座の時期は11室に惑星がアスペクトする。

ラージャヨーガを形成する変動表示体が無駄がなく機能している。

もし蠍座ラグナだとすると、結婚した時期のチャラダシャーが双子座/射手座となり、双子座にも射手座にもまたそれらの7室にも結婚を表示するパダは絡まない。従って、蠍座ラグナの可能性がまず、この時点で消えるのである。

また蟹座ラグナの場合も、結婚した1988年の牡羊座/乙女座→牡羊座/天秤座の時期が結婚を表示していると考えるには弱いのである。

牡羊座にはDPが在住しているが、DKやDKNなどが在住している蟹座が表示する象意と比べると弱いのである。

離婚したのも、双子座/蟹座の時期で、DKやDKNが在住する蟹座の時期に離婚というのは不可解である。

従って、蟹座の可能性もこの時点で失われた。


次に双子座ラグナの可能性であるが、 これも上記の6つの事象について説明できる部分もあるが、然し、全体として、漠然としていて、すっきりと納得が出来ない。


それで、射手座ラグナの場合で検証すると、どうなるかというと、多くのことが非常に整合的に説明できる。

まず、1981年にオレたちひょうきん族のブラックデビル役で、人気者になり、ブレイクして、芸人としての知名度が拡大している。

この時、乙女座に土星と木星がトランジットして、10室にダブルトランジットが生じていた。

ヴィムショッタリダシャーは水星/太陽→水星/月期辺りであったが、この後も人気はずっと継続していくため、10室支配の水星期であることで納得できる。

チャラダシャーは1980年6月30日からメジャーダシャー獅子座に移行しており、獅子座から見て10室にAK、Amkが在住し、PK、DK、5Lもアスペクトして、ジャイミニラージャヨーガが10室に集中している。

そして、1982年7月1日から1990年7月1日まで、チャラダシャー蟹座のメジャーダシャーで、やはり、蟹座と蟹座から11室にはジャイミニラージャヨーガが集中している。

1990年7月1日から双子座のメジャーダシャーに移行すると、双子座からみてAK、Amkが12室となってしまうが、wikipediaによれば、1990年代の明石家さんまは、「オレたちひょうきん族」も終わり、ダウンタウンや、ウッチャンナンチャンの人気が上昇して、 『好きなタレント調査』などで1位の座から陥落して、人気に陰りが出たと記されている。

従って、タイミング的には非常にチャラダシャーの推移と一致している。

1995年には人気が復活するが、メジャーダシャー双子座の時期の中で、サブダシャーがよい時期が双子座の後半に続いたからである。

1995年から、 双子座/蠍座→ 双子座/天秤座→ 双子座/乙女座→/双子座/獅子座→双子座/蟹座と推移していくのであるが、サブダシャーの星座からみて、AK、Amk、PK、DK、5Lなどはいずれもよい位置にある。

このように見てきて、明石家さんまの芸人としてブレイクした時期と、ヴィムショッタリダシャー、チャラダシャー、トランジットなどを見ただけでも、射手座ラグナで正しいことが分かってくる。

次に弟が火事で死去した事実がwikipediaには記されている。

1983年4月で、ヴィムショッタリダシャーは水星/火星期である。

12室支配で8室で減衰する火星は3室(弟)と3室の支配星にアスペクトして傷つけているが、3室を弟のラグナとすると、火星は6室に在住して、マラカの2室支配の木星と接合している。マラカと絡むアンタルダシャーの時期である。

チャラダシャーは蟹座/牡牛座の時期で、牡牛座から見ると、BKが6室に在住し、GKが3室にアスペクトしている。

1983年 4月 弟が火事で死去 水星/火星 蟹座/牡牛座 土星:天秤座逆行
木星:蠍座逆行
DT:8室、12室
1988年 9月 大竹しのぶと結婚 水星/土星 蟹座/乙女座 土星:射手座
木星:牡牛座
DT:7室
1989年 9月19日 子供の誕生(大竹いまる) 水星/土星 蟹座/獅子座 土星:射手座
木星:双子座
DT:9L
1992年 9月 離婚 ケートゥ/金星 双子座/魚座 土星:山羊座逆行
木星:乙女座
DT:2室、4室、10室
2006年 2月4日 実父が死去 金星/ラーフ 牡牛座/射手座 土星:蟹座逆行
木星:天秤座
DT:2室、7室、9室
wikipedia 明石家さんま より引用抜粋

 

次に1988年9月の大竹しのぶとの結婚であるが、この時期は『男女7人夏物語』や『いこかもどろか』で大竹しのぶと共演し、仕事も順調だった時期である。

ヴィムショッタリダシャーは水星/土星期で、マハダシャーの水星は7、10室支配であり、仕事とパートナーを表している。

惑星が7、10室支配の場合、職場結婚が多いのは、この明石家さんまのケースでも確認できる。

アンタルダシャーの土星は結婚生活を表す2室の支配星で、逆行して7室や8室、1室の支配星などにアスペクトしている。



チャラダシャーは、蟹座/乙女座であり、メジャーダシャーの蟹座にはDK、DKNが在住しているため、結婚のタイミングを表わしている。

サブダシャーの乙女座からの7室にはUPが在住している。(然し、このサブダシャーについてはもう少し詳細に検討する必要がある)

土星は射手座、木星は牡牛座にトランジットして、7室にダブルトランジットが生じている。

水星は7室の支配星であるが、6室に在住して、6室の支配星と接合しており、結婚はしたが、常に離婚の可能性を抱えていたと言える。

6室は部下や目下の者を表わす為、明石家さんまの方が常に大竹しのぶに不満を抱えており、目下に見て指導するような立場にいたと考えるべきである。

チャラダシャーのメジャーダシャーは蟹座で、結婚をよく表わしているが、サブダシャーにはDKが絡んでおらず、7室にUPが在住していたことがこの場合、根拠となる。

然し、実際に結婚したと考えられる時点は少し遡るかもしれない。

例えば、大竹しのぶは、1982年に演出家の服部晴治と結婚しているが、1987年に病気により、死別している。

明石家さんまと、大竹しのぶはこの頃、ドラマで共演などしてゴールデンコンビとして話題であったが、おそらく交際に発展したのは夫の服部氏が亡くなった1987年以降と考えるのが妥当である。

おそらく、夫と死別した大竹しのぶに同情したり、支援しているうちに恋愛に発展したのである。

チャラダシャーは1987年3月1日〜1987年10月31日まで、蟹座/蠍座であり、蠍座にはDKがアスペクトし、蠍座から見た7室にもDKがアスペクトしている。

従って、この1987年頃に実質的に結婚したと考えるべきなのかもしれない。

結婚や子供の誕生の時に必ずしもチャラダシャーのサブダシャーが機能していないことがあるが、おそらく、ダシャーを機能させるためには実質的な子供の誕生である妊娠や、実質的な結婚である交際の開始時点でまでダシャーを遡らせなければならないことを示している。

次は1989年9月19日の大竹いまるの誕生であるが、ヴィムショッタリダシャーは水星/土星期である。

マハダシャーの水星は5室にも9室にも絡んでいない(ムリガシラーに在住しており、支配星の火星は5室の支配星である)ようだが、アンタルダシャーの土星は5室と5室の支配星にアスペクトしている。

チャラダシャーでは蟹座/獅子座の時期であるが、妊娠した時のチャラダシャーがおそらく蟹座/乙女座である。

乙女座からみた11室にPKが在住し、9室にアスペクトしている。

 

次に1992年9月の離婚の時期であるが、 ケートゥ/金星期である。

ケートゥは7室に在住して、金星は6、11室支配で6室に在住している。

チャラダシャーは、双子座/魚座で、双子座から見ると、DKが6室や12室にアスペクトし、魚座から見ると12室にアスペクトしている。

トランジットは、土星が山羊座で逆行し、木星が乙女座に入室する直前で、ダブルトランジットは2、4、10室に形成している。

離婚したにも関わらず、6室へのダブルトランジットは形成されていない。


明石家さんまと、大竹しのぶの場合、離婚した後も、子供がいるためにお互いに交流は続けており、一緒に同居しなくなったというだけである。

離婚したのは7室に在住するケートゥ期で、7室に在住することから7室の支配星のように振る舞い、特に離婚の象意ではない。

むしろ、静かに関係が続いたことを示している。

因みに大竹しのぶは非常に風変わりなキャラクターをしているが、7室のケートゥがそれを表していると考えられる。


次に2006年2月4日に実父が亡くなっているが、ヴィムショッタリダシャーは、金星/ラーフ期である。

金星は太陽からみたマラカの2室と相互アスペクトしており、太陽からみてマラカの7室にラーフが在住している。

チャラダシャーは牡牛座/射手座であり、牡牛座からみて射手座は8室目で、射手座から見ると、AKの金星が6室に在住して、8室にアスペクトしている。

ジャイミニラージャヨーガを形成する表示体が6室と8室で相互にアスペクトすることになる。

明石家さんまの場合、金星が太陽よりも強いため、父親の表示体は金星になるようである。金星が6室に在住していることで父親の困難を表わしており、また明石家さんま自身も、大変な時期であったことを表わしている。

トランジットは両親、家族を表わす2室にダブルトランジットし、土星は8室をトランジットしていたが、 父親の9室の支配星に対してもダブルトランジットを生じていた。


明石家さんまが誕生すると、母親が直ぐに亡くなったそうであるが、その時、ヴィムショッタリダシャーは土星期である。

土星は母親を損失する3室(4室から12室目)で、4室支配の木星にアスペクトしていた。また逆行しているので月にもアスペクトしていると考えられる。

射手座ラグナにすると、4室支配の木星が8室に在住して、減衰する12室支配の火星や3室支配の逆行土星と絡むため、4室の傷つきが確認できる。

今回、双子座ラグナとの比較で、双子座ラグナでも、かなり説明できてしまう所があり、ラグナの決定に時間がかかっている。

然し、双子座ラグナだと4室の支配星は12室に在住するが、凶星からのアスペクトは受けず、傷ついている訳ではない。

従って、それらの点についても射手座ラグナの信憑性が増している。


過去の出来事のいくつかを検証して、事象が分かりやすい形で説明できない箇所もあるのであるが、今の所、総合的に見て、射手座ラグナで正しいのではないかと思われる。

明石家さんまのチャートは、あたかもピカソのチャートを見ているかのような、2つの減衰惑星と2つの高揚惑星が複雑に絡み合う個性的なチャートである。

減衰する火星と高揚する木星がニーチャバンガラージャヨーガを形成し、また減衰する月と火星が星座交換することで、ニーチャバンガラージャヨーガを形成しており、また8室と12室で星座交換して、ヴィーパリータラージャヨーガも形成している。非常に複雑である。

6室や8室などのドゥシュタナハウスに惑星が集中しているため、決して、平坦な人生ではなく、人生が波瀾に満ちている。

幼少時の母親の死から始まって、弟の死、そして、離婚を経験したり、また日本航空123便墜落事故で、事故機に搭乗する予定だったのが、搭乗を1便早めたために事故に巻き込まれなかったりと、波乱万丈である。

惑星がドゥシュタナハウスに集中しているが、高揚や減衰によって、惑星が力強いことがその理由である。

しばしばビートたけしと比較されるが、北野たけしが、11室に惑星集中して、富や名声や社会的評価を得て、日本の世論を左右する程の影響力を持つ正統派であり、11室から5室にアスペクトして、映画監督といった創作活動にも取り組むのに対して、明石家さんまは芸能界に長くいても、制作や監督側に回る気配はない。

また独立して芸能事務所を構えている訳ではなく、契約は結んではいないようだが、吉本興業に所属しているようである。

11室が強い人は経営者として独立する力を持つが、明石家さんまと、北野たけしとの比較によって、それがよく分かる。

独立まで行かないのはやはりラグナロードが8室に在住していることが影響していることが考えられる。

(オフィス事務所という節税とマネージメントを行なう個人事務所も設けているようであるが、芸能人を抱える芸能事務所とは違うものである)

然し、力強いチャートであり、非凡であることに間違いはないのであり、非常に味わい深いチャートであると言える。


明石家さんまのチャートを見て、一瞥鑑定では、それが芸能人のチャートであるとは中々理解しにくいのである。

芸能人のチャートというと、10室や3室、金星の絡みというイメージがあり、また3室、5室、10室などが強調されているイメージがあるが、6室や8室に惑星集中しているので、中々わかりづらいチャートである。

確かに10室支配の水星が自室の金星や月と絡んで、エンターテインメントに携わる可能性は示唆しても、それが6室であるということであると、中々イメージがしづらくなる。

然し、よく考えれば、明石家さんまは、トーク番組やクイズ番組などの司会業を得意として、特に女性タレントたちを相手にした番組が多いことに気がつくのである。

日本テレビ系『恋のから騒ぎ』とか、TBS系『さんまのSUPERからくりTV』といった番組で、出演者たち、特に天然の女性タレントをいじって笑いを取るというスタイルは6室に在住する牡牛座の金星や水星、そしてアスペクトする月が表わしているのではないかと思われる。

TBS系クイズ番組『さんまのSUPERからくりTV』の出演者・浅田美代子、西村知美、小倉優子、中村玉緒といった面々は皆、マイペースで牡牛座の特徴が感じられる。

明石家さんまは、現在、金星/土星期で、今後、金星/水星期、金星/ケートゥ期を経過して、2018年3月からは太陽期に移行する。

太陽は9室の支配星であり、ケートゥと接合しており、9室は仕事を損失するハウスである。

チャラダシャーでは、メジャーダシャー牡牛座の次にメジャーダシャー牡羊座に以降するが、牡羊座から見ると、AK、Amkが2室に在住して、10室にアスペクトし、 PK、DK、5Lが11室にアスペクトする。従って、牡羊座のメジャーダシャーまで仕事は順調である。


(参考文献・資料)

wikipedia 明石家さんま