占星コラム


2011/8/28 島田紳助・引退について



島田紳助の突然の芸能界引退が、関係各所に驚きと、困惑をもたらしている。



以下にニュースの記事を引用する。

紳助 芸能界引退…暴力団との親密交際発覚
2011年8月24日 デイリースポーツ

 タレントの島田紳助(55)が23日夜、東京・新宿区の吉本興業本社で緊急記者会見を行い、この日をもって芸能界から引退することを発表した。05年6月から3年間にわたって、暴力団関係者との親密さをうかがわせるメールのやりとりを行っていたことが判明し、自ら社会的責任をとって引退を申し出たという。所属するよしもとクリエイティブ・エージェンシーの水谷暢宏社長らと同席した紳助は「自分の中ではセーフと思っていたが、芸能界のルールとしてはアウトだった」と涙を浮かべて語った。

 レギュラー6本を抱える平成の視聴率王が、黒い交際を理由に突然、芸能界を去ることとなった。

 午後10時から吉本東京本部で開かれた緊急会見には、報道陣300人が集結。紳助は、所属事務所の水谷社長、同社の顧問弁護士・原田裕氏と会見場に姿を見せた。冒頭、社長による経過説明を唇をかみながら聞いていたが、自らマイクを持つと、サバサバした表情で「きょうをもって芸能界を引退することにしました。もう守るべきことはありません。すべてを正直に話そうと思います」とあいさつした。

 引退を決断することになった暴力団関係者2人との交際は、8月中旬に外部からよしもと側に、携帯メールの存在を伝える情報がもたらされた。05年6月から2年間にわたるやりとりだった。同社は、有識者も含んだ調査に加え、紳助へヒアリングを行った。最終的には今月21日の深夜に紳助を東京本部に呼び出し、事実関係を確認したところ、交際の事実関係を認めた。紳助はその場で、芸能界引退を申し出て、23日午後に受理されたという。

 引退の決断については「自分があいまいな処分を行ったら、後輩への示しがつかない。自分で自分へ一番厳しい処罰を下した」と胸を張った。一方で、約40分の会見中、2人との交際は、10数年前に自らのトラブルを2人に解決してもらった恩義と説明。以降の交際について「その筋の交際がいけないのは知っていたが、人と人との付き合いをしていた。自分ではセーフと思ったが、芸能界のルールとは違っていた。ぼくのミステーク」と見解の相違を強調し、自身の正当化を主張し続けた。

 紳助は、テレビ番組での司会をほうふつさせるほど、自らの見解を流ちょうに説明したが、芸能界の仲間からの引き留めの声を語る際には、涙を流した。引退の意志を真っ先に報告したダウンタウンの松本人志(47)からは「漫才だけはやめないで下さい」と電話で懇願されたという。上地雄輔(32)は22日夜に紳助の自宅を訪れ、「父ちゃん、父ちゃん」とすがって泣いたという。紳助は「君たちの頑張りは見守っているよ」と語りかけたという。

 会見の最後には「切腹の介しゃくをしていただいてありがとうございました」と語り、将来に関しては「何も決めていない。世の中の役に立つことがしたい」と語った。これまで、週刊誌などに暴力団との交際を書かれたことには「うそばかり」と断言。「明日から一般人ですので、嘘を書いたら、訴訟が起こせます」と恨み節も口にした。


島田紳助のこの突然の辞任には驚かされたが、占星術的にはどのように必然として表れていたのか、興味が湧いて彼の経歴と出生図を検討していた。

以前、暴力事件を起こして、一度、芸能界から姿を消した時があったが、その時も、彼の出生図を検討したものの、ラグナを特定することはできなかった。

今回はこれで芸能界を引退してしまうということでは、彼の人生における大きな転機であり、このタイミングは必ず、分かりやすい形で、出生図に出ていなければならないと、まず、考えられるのである。

何か突然の辞任とか、引退などを表すのは、8室とか12室であり、これらのハウスに木星と土星のトランジットが影響していなければならないはずなのである。

くり返すと、このタイミングで芸能界を引退するからには、まもなく11月15日から土星の天秤座への入室によって形成される牡羊座、天秤座、射手座へのダブルトランジットが8室や12室に関係していなければならないとまず考えられる。

そうすると、ラグナの可能性は、牡牛座、乙女座、蠍座、魚座辺りに絞り込まれるのである。

12星座全てをラグナにして検討したところ、以下のように蠍座ラグナの可能性が高いのではないかと思われた。

ラグナ 引退とDTの整合性 評価 理由
牡羊座ラグナ × × 10Lの土星が8Hでラーフ/ケートゥ軸と絡んでいるとは考えにくい。
牡牛座ラグナ × ラグナロードが12室に在住しているとは考えにくい。
双子座ラグナ × × 現在の木星と土星のトランジットが引退するような配置ではない。
蟹座ラグナ × × 現在の木星と土星のトランジットが引退するような配置ではない。
獅子座ラグナ 月が在住していることにより、象意の一部は示している。
然し、突然の引退を説明するための8室や12室の要素に欠けている。
乙女座ラグナ × DTは8室でよいとしても、乙女座ラグナでは仕事上の躍進を表していない。MD火星期の躍進を説明できない。
天秤座ラグナ × × 現在の木星と土星のトランジットが引退するような配置ではない。
蠍座ラグナ

引退会見の時、月が8室をトランジットしていた。
太陽から8室支配の金星に木星がアスペクトしていた。
(まもなくダブルトランジットも形成される)

射手座ラグナ × × 何故、辞めるのか説明できない。ラグナロードが8室在住も説明できない。
山羊座ラグナ × × 仕事運や、やっていることの内容、トランジットが説明できない。
水瓶座ラグナ × × 10室に土星とラーフの在住が説明できない。
魚座ラグナ 太陽が在住しているため、一定の説明が成立する。

島田紳助の場合、結婚した時期や子供が誕生した時期などの肝心なデータがほとんどないため、今回の引退したタイミングを主に参考としながら、過去の経歴を時系列に並べて、ダシャーの変化と人生の転機が一致しているかという点から、ラグナを絞り込んでいくしかないと思われた。

実際、時系列を作成してみたところ、ほぼ彼の人生の出来事が説明できることから、おそらく蠍座ラグナで間違いないと思われる。

まず、島田紳助は、中学、高校時代は、学校で窓ガラスを割ったり、車上荒らしで補導されて、少年鑑別所に送られたりなど、暴力がひどかったことが経歴から伺えるが、この時期はマハダシャー金星期である。

金星は手段を選ばない、欲望にストレートな牡羊座のバラニーに在住しており、吉星からのアスペクトを受けず、凶星から挟まれてパーパカルタリヨーガを形成し、逆行の土星からアスペクトされている。この金星が更に6室に絡んでいれば、暴力と縁があった時期であることを強く示すのである。

そういう意味では蠍座ラグナであると、金星が6室に在住するため、中学、高校時代の不良少年ぶりが説明できるのである。

因みに島田紳助が0:00:01に生まれていたとすると、7歳までマハダシャーケートゥ期であり、7歳から27歳までが金星期である。

然し、27歳の頃というと、既に漫才で活躍していた時期であり、その頃も、まだ、そのように不良で暴力的であったとは考えにくいのである。

蠍座ラグナの場合は、生まれてから1974年まで、マハダシャー金星期で、1974年(18歳)から漫才コンビの師匠に弟子入りして、芸能界に入っており、その頃にマハダシャー太陽期に移行したと考えることで説明がつくのである。

23:59:59に近くした場合、逆に生まれた時が既に金星期となり、ちょうど蠍座ラグナとなる22:30頃の生まれの場合に、不良少年時代の暴力に明け暮れた時代から、弟子入りして芸能界入りした頃の金星期から太陽期への転機がよく説明でき、ダシャーバランスが事実関係と、よく整合するようである。

従って、単純に金星期から太陽期への移行期のタイミングだけから考えても蠍座ラグナでよく説明が可能である。

太陽は仕事の10室を支配して5室に在住しており、5室支配の太陽期に、まず漫才コンビの師匠に弟子入りして、芸能、エンターテインメント(5室)について学んだのである。

因みに島田紳助は娘が3人いて、子供に恵まれているが、それは5室支配の木星が9室で高揚して、5室にアスペクトバックしていることによる。

5室には10室支配の太陽が在住し、ラグナロードの火星もアスペクトしており、吉祥な5室をしている。

この子供の表示体である木星が高揚している配置は、子供に恵まれているのであれば、5室や9室に絡んでいるはずであるという推測も、蠍座ラグナの可能性が高くなる理由の一つである。

5室に太陽が在住しているが、これは政治好きであることを示しており、彼がマハダシャー火星期に入ってから、テレビ朝日系列の報道番組『サンデープロジェクト』の司会などを担当したことを説明している。

火星は5室の太陽にアスペクトしており、またナヴァムシャでも、ダシャームシャ(D10)でも太陽に絡んでいる。


また、wikipediaには、80年代半ばに腹膜炎になって、腹部に化膿した膿が広がっていたため直ぐに縫合せず、約1ヶ月の間、患部にガーゼを詰めて膿を除去する治療をしていた、とある。

仕事も軌道に乗っていた80年代半ば、腹膜炎をこじらせ開腹手術を受けている。腹部に化膿した膿が広がっていたため直ぐに縫合せず、約1ヶ月の間、患部にガーゼを詰めて膿を除去する治療をしていた。その間、ベッドに寝たきりのまま寝返りを打つことも出来ず、痛みと苛立ちと不安で精神的に極限状態だったという。世話をしてくれる家族に対し泣きながら大声でなじったり、唯一動かせる手で物を投げつけたりしていたという。暫くして腹部を縫合し、一般病棟に移ることが出来ると積極的に医療関係の本を読み、二度と大病を患わないよう自ら予防を心がけるようになった。(wikipediaより引用抜粋)

80年代半ばというと、ちょうど、月/土星期、月/水星期辺りではないかと思われるが、マハダシャーの月は8室支配の水星と相互アスペクトし、減衰するラーフと接合した逆行の土星からアスペクトされている。

この時期に腹膜炎で化膿した膿が溜まるといった症状は、傷ついた月の象意であり、また慢性化して治療に時間がかかっているため、8室や土星の象意が確認できる。蠍座ラグナであれば、この頃のダシャーは、月/土星、月/水星期になるのであるが、まさに月/土星、月/水星期に経験する病気である。

また、wikipediaによれば、1995年から家族で、大阪の郊外に引っ越したと書かれており、この頃のダシャーはおそらく火星/金星期である。

1995年から約10年間、家族で大阪府能勢町に引越し、著書名を引用すると『「えせ」田舎暮らし』の日々を過ごす。(wikipediaより引用抜粋)

金星は12室(郊外、隠遁地)の支配星であり、12室にアスペクトバックしている。

この頃のトランジットを調べると、蠍座ラグナの場合、土星が4室にトランジットし、ラグナに在住する4室支配の土星に対して、木星がトランジットし、土星も10番目のアスペクトをしていることから、4室の支配星に対するダブルトランジットが形成されており、引っ越しのタイミングが確認できる。

このように、蠍座ラグナに設定して、いろいろ細かいエピソードを確認しても、ダシャーでも、トランジットでも出来事のタイミングが説明できることから、島田紳助は蠍座ラグナで正しいのではないかと思われる。


ダシャーの大きな流れを見ていくと、島田紳助は、太陽期に漫才師となり、ブームの中で活躍したものの、月期になると、漫才ブームが下火になり、漫才コンビ『紳助・竜介』を解散したり、レーシングチームを監督したりなど、仕事以外のことにも力を入れていたようである。そしてこの時期に病気も経験している。

そして、火星期になると、政治番組を担当したり、司会業を主にするようになっていくのであるが、ラグナロードの火星が2室に在住する象意から、早口で頭の回転が速く、口数が多い、毒舌トークが、彼のスタイルになっていったようである。

ラグナロードで6室支配の火星が2室に在住する配置から、主に司会でスピーチをすることが主な仕事になったと考えられる。

次にラーフ期に入ってから、プロデュース業に進出して、『羞恥心』といったユニットを成功させたことは、よく知られている。

ラーフは蠍座で減衰し、逆行の土星と接合しているが、このラーフ期に暴力団との付き合いが生じたようである。

おそらくダシャーで言えば、ラーフ/水星期辺りである。水星はラグナからみてもラーフから見ても8室の支配星で、4室に在住している。

ニュースが報道する所によれば、ある番組での発言を右翼から批判された時に、元ボクサーの渡辺二郎に相談した所、暴力団幹部が、その問題を解決してくれたとのことである。ここで、島田紳助が、暴力団の力に頼ったことは注目に値する。

人に頼り、依存する時には8室の象意が働いているのである。



この暴力団幹部との縁がそこで出来てしまい、その後、暴力団幹部がお世話になった人のブティックで買い物をさせられたり、また島田紳助の店に暴力団幹部が訪れて、そこで、沢山、お金を使ってくれたことから、そのお礼のメールをするなど、8室の象意として、あまり愉快ではなかったと思うが、どんどん、暴力団幹部との因縁が深まってしまう結果に陥っている。

このことが、ラーフ/水星期に起こったことは、非常によく分かるのである。8室はその人の悩みのハウスである。

島田紳助も、そうした筋の人と、付きあってはいけないと知りつつも、逃れられなかったのではないかと思われる。

まず、最初に右翼から批判を受けて、彼の友人である渡辺二郎に相談したところ、暴力団幹部に解決を依頼する流れに自分でも意図しないうちに、流れがそうなってしまったのである。あるいは、流れがそうなる中で、島田紳助自身も、暴力団に解決を依頼したいという依存の気持ちに陥ったかもしれない。

これが8室の怖いところである。

このことについては、引退会見の中で、島田紳助自身が語っているので、それを参考にすると、

やはり、何か自分の意図とは関係なく、付き合いが進展してしまった様子が伝わってくる。

また島田紳助自身も「これはあんまりよくないことが起こったな」と感じたようである。

このあまり好ましくなく、また出来れば避けたいが、自分の意志とは関係なく関わることになってしまうのが、8室の象意である。

ガジェット通信 2011/8/24
島田紳助 芸能活動引退会見 より引用抜粋


――10数年前にトラブルの解決を暴力団の方に頼んだことが、今回のきっかけになったかと思うのですけども、暴力団の方にAさんを介して頼んだことについて、いま後悔はしてないのでしょうか。

島田: 僕がAさんに暴力団の方を頼んだのではなくて、Aさんが話を聞いて電話してこられるわけですよ。「どうしたんだ」とおっしゃった。そのときAさんはまったくの堅気の方ですから、「こういう問題なんだ」と。心配して電話してきた方には、その方だけじゃなく何人かにしゃべりました。そしたら「そうなんや」と言って、僕が知らないあいだにAさんがその方にお願いして解決してくださったんです。

――ただBさんという暴力団の方に「こういうかたちで解決してもらったんだよ」と聞いて、ご自身はどう思われたのでしょうか。

島田: はい。僕はそれを聞いて本当に(芸能界を)やめるつもりでおりましたから、解決できるということに一番ホッとしました。ただBさんに解決してもらって、「これはあんまりよくないことが起こったな」というのは認識がありました。だから「どうしよう」と。この世界の方とその世界の方が接してはいけないと思いました。

 で、僕は(Bさんに)会いに行きました。そしてそのことを伝えました。「僕たちの世界の人間は、そういう方に接することはできない」と伝えました。するとその方は「会う必要もないし、TVでがんばればいいんだ」と。「それが一番の恩返しとちがうか」と。僕は「接触することは良くないから」と教わりましたし、「君が僕に恩を一切感じる、そういう必要もない」と。「僕はAに頼まれて、これは不条理だなと思って解決しただけだから、君は何も思う必要はない」とおっしゃられて。

 それでも僕はなんか違和感があったので、はっきり言うて「お金かなんか渡さなあかんのかな」と正直思いました。(すると)「馬鹿なことを言うな」と。「そんなことはあり得ない」と。「君が(感謝しているという)そういう思いを持っているのなら、僕もそういう思いでいる」「本当に心と心でつながったら会う必要もない。いつか俺が死んだら手を合わせてくれ。遠くから」とおっしゃったんです。そのとき自分が一番困ってるから、ヤンキーあがりの僕には一番その言葉が響きました。だから僕は心のなかではそういう思いで、そのときは退出しました。だからさっきも言ったみたいに、直接メールすることもなかった。


2004年10月25日に吉本興業の女性のマネージャーに対する暴力事件を起こして謹慎になった時に、暴力団幹部からお見舞いのメールが届き、それに返信をした所、その返信メールが、何故か、羽賀研二の未公開株を巡る恐喝未遂事件の捜査で、渡辺二郎の携帯電話が押収されたことで、その内容が捜査当局に明らかになり、捜査関係者が吉本興業に持ち込んで、それで今回の引退劇につながったようである。

因みに羽賀研二については、以前、2011年6月19日付の『羽賀研二のラグナについて』の中で、蠍座ラグナに設定しているが、蠍座で減衰して土星と接合するラーフ期に、羽賀研二の事件をきっかけに、島田紳助の暴力団との交際の内容が明らかになり、それが芸能界引退の引き金となったことを考えると、この蠍座の繋がりが非常に示唆的で興味深い。
まさに蠍座で減衰するラーフ期の絡みで起こるべくして起こった出来事と言えるのである。

このメール自体も、島田紳助にとっては、あまり関わりたくない嫌なものではなかったかと思われる。

あまり関わりたくないのだが、来てしまったメールに返信しない訳にもいかずに仕方なく、返信したのである。

これがラーフ/水星期に起こったことである。水星はコミュニケーションの表示体であり、あまり好ましくないコミュニケーションをせざるを得なかったというのが、この時期であり、また暴力団幹部が店にやってきて、お金をたくさん使って帰ったというのも、8室(支配者)支配の水星が4室(店舗)に在住している象意である。


そのラーフ/水星期の前が、ラーフ/土星期であり、土星は月からみて6、7室支配で暴力を表しており、減衰するラーフ/ケートゥ軸と絡んで、6室にアスペクトしており、このラーフ/土星期に吉本興業の女性のマネージャーに対する暴力事件を起こしている。

但し、 この土星に対して、5室支配で9室で高揚する木星がアスペクトしているため、芸能界の著名人達が、島田紳助の擁護にまわり、わずか2か月でTVに復帰できたのである。

この時のトランジットは、木星が11室を運行し、土星が9室から11室にアスペクトして、11室にダブルトランジットしていたのである。
従って、この時に島田紳助の評価が下がることはなく、彼は生き延びることが出来たと言える。

然し、今回の事件では、トランジットの木星は既に6室(訴訟、批判)に入室し、保護の力を発揮できず、12室(引退、損失)にアスペクトしている。

また土星は11室に単独でトランジットして、評価の11室に試練を与えており、まもなく12室に入室するのである。

11月15日に土星が天秤座に入室すると、6室と12室の軸で6室と12室にダブルトランジットが生じ、さらに6室の支配星である火星にもアスペクトする。

最近、彼が司会を務める番組の視聴率が下がり、度重なる短気や暴力で、後輩芸人達からの人望も失って、彼は孤独な心境になってきており、前兆学的にも引退の兆候は見えていたのである。

また太陽は仕事の表示体であるため、太陽をラグナとすると、3、8室支配の金星が2室に在住している。

この8室支配の金星に対して、木星がトランジットしたタイミングで、今回の突然の芸能界引退が引き起こされたとも考えられる。

木星が8室支配の金星と8室に対してアスペクトし、まもなく土星も天秤座に入室して、8室の支配星と8室に対して、ダブルトランジットが形成されるのである。

これは仕事にとっては、突然の中断を表す配置であり、アスペクトであると理解できる。


この暴力団幹部との交際が明らかになったことは、その流れの中の一つのエピソードである。


この島田紳助が、芸能界を突然引退して、物議や様々な憶測を呼び、今後も、いろいろ、マスメディアによって、批判的な記事が掲載されたり、 様々な著名人から、論評されることを考えると、彼は現在、トランジットが6室に入室して、訴訟の時期にいるのである。

吉本興業の取締役から、厳しい追及(6室)を受けて、芸能界引退(12室)に追い込まれたというこのこと自体が6室と12室の象意である。

然し、そんな中でも島田紳助を応援し、擁護したり、彼とのこれまでの関係に感謝の意を唱える人が多いのは、やはり、9室で高揚する5室支配の木星がラーフにアスペクトしているからであると考えられる。


今後、土星が12室の天秤座を通過していく2年半に渡って、島田紳助は、隠遁生活を強いられ、また6室にダブルトランジットが形成される1年ぐらいの間は、批判を受けたり、今回の事件の余波を受けて、対人関係に努力や奮闘が生じることと思われる。

そして、2年半経つと、土星が1室の土星にリターンして、人生の節目がやってくるのである。

その頃、島田紳助は60歳に至るのであり、そこで、彼の人生は木星と土星の公転周期の最小公倍数である60年を経過したことになる。

少し早いと言えるかもしれないが、ただ、これからの土星の動きなどを考えると、今回の引退のタイミングは納得できる。

土星が天秤座に入室する2ヶ月前の9月半ば頃から、彼の引退のプロセスが加速するのではないかと思われる。

今は関係者への挨拶とか、引退するに当たっての身辺整理を行なったり、マスコミの動向を伺っている段階ではないかと思われる。


現在、島田紳助は、ラーフ/月期にあり、月は9室支配で10室に在住してはいるが、8室支配の水星からアスペクトを受けており、8室の突然の変化や中断という象意の影響を受けている。

今年の5月からトランジットのラーフ/ケートゥ軸が蠍座に入室し、ラーフが出生の減衰するラーフにリターンしている。

そして、土星がその減衰するラーフにアスペクトしている。

このラーフと土星による蠍座への影響が、島田紳助のアイデンティティなどに影響をもたらし、またラーフは幻想を与える惑星であるため、衝動的な引退につながったと言えるかもしれない。ラーフは衝動的であり、極端なことを行なう惑星である。


このラーフ/月期が終わると、次はラーフ/火星期である。

ラーフ/火星期は2014年ぐらいからやってくるが、この時期に、おそらくラーフ期に築いた人脈や環境などを全て失って、次の木星期には、全く別人のようになっているかもしれない。

木星期は、蠍座ラグナで考えると、2015年に入ってからである。

2015年と言うと、土星と木星がちょうど、リターンしている時期であり、年齢にして59歳の頃である。

この59歳の頃に、晩年と言える第二の人生を歩むようである。

木星は5室の支配星で9室で高揚して5室にアスペクトバックしており、月から見ても5室支配で、12室で高揚している。

木星はヨーガカラカであり、ダルマハウスやモクシャハウスに絡んでいるため、全く考え方や価値観、生き方が変わってしまうのではないかと思われる。

従って、今のタイミングで、芸能界を引退することは、島田紳助にとっては、決して悪くはないはずである。

むしろ、第二の人生への転換期の前に、十分な時間が与えられたと言える。

テレビの力が落ち目になりつつある、この今のタイミングで、テレビの舞台から去っていくのであり、タイミングとしては絶妙である。



引退会見を見た時に、まず、思ったことは、これから収監される前に記者会見した堀江貴文と非常に似ているということである。

特に法律に触れるようなことは何もやっていないのであるが、規則を破った罰として芸能界から追放され、二度と表舞台には立てないといった感じであり、罰(6室)と監禁、隠遁(12室)の象意が感じられるのである。

この引退会見が行なわれた時、トランジットの月は双子座を通過しており、蠍座からみて8室(中断、変化、突然)に該当する為、やはり蠍座ラグナで正しいのではないかと思われた。

世間的に見てもこの引退会見は、あまりにも唐突の出来事であり、完全に8室の象意である。

太陽や金星は獅子座を通過していたが、獅子座は蠍座ラグナからみて10室であり、大舞台である。

この引退会見は、島田紳助の独壇場であり、まさに一大舞台であり、日本中の人から注目されたことを考えると、太陽が現在、10室をトランジットしていることは納得できる。


島田紳助の芸能活動は、主に10室支配の木星が5室に在住して、5室支配の木星が9室で高揚して5室にアスペクトバックしている配置と、この5室支配で高揚する木星が3室と3室の支配星にアスペクトする配置で説明可能である。

この高揚する強力な5室の支配の木星が芸能活動(3室)に保護を与えていた惑星である。

この木星が何度も辞めようと考えた島田紳助をサポートし、芸能活動を続けさせた保護者である。

この木星は身近で言えば、上岡龍太郎とか、何人かの親しい先輩に当てはめられるかもしれない。


またラグナロードの火星が2室に在住して、高揚する9室の木星から逆行のアスペクトを受けている配置は、何らかの投資やビジネスによって財産を築くことを表している。 火星は不動産の表示体である。

月から見ると、火星は4室の支配星で5室に在住している。

また火星だけでなく、蠍座ラグナとした場合に4室支配の土星が1室に在住している配置も、不動産と縁がある配置である。

この4室支配の土星はラグナに在住して、減衰するラーフと接合しているが、この土星とラーフの絡みはいかにも、競売物件を表している印象である。この土星に対して木星がアスペクトしており、 不動産に恵まれることを表している。

競売物件には暴力団が占拠したりするため、素人が手を出すのは危険と言われるが、蠍座のアヌラーダに在住する土星は競売物件を表しているのである。土星は月から見ると6、7室支配で4室(不動産)に在住している。

“不動産王”の異名の紳助 わけあり競売物件にも触手の過去
2011.08.24 NEWSポストセブン

 8月23日、暴力団関係者との親密交際を認め、芸能界引退を発表した島田紳助さん。レギュラー番組を数多く抱えていただけに、今後、テレビ局やCM出演していた企業から、数十億円もの違約金や損害賠償を請求される可能性も指摘されている。島田さんに支払い能力はどこまであるのか。財テクでも知られる島田さんは実に大胆な不動産投資をしていたようだ。(週刊ポスト2004年4月30日号より)

 * * *  2004年時点で、本誌取材で判明した、紳助の不動産購入物件の価値を地元の不動産業者に試算してもらったところ、少なく見積もっても10億円はくだらないという不動産王ぶりだ。  芸能界では紳助と同期で、長い付き合いのある人気漫才師、オール阪神・巨人の巨人がいう。

「そもそも紳助が不動産投資とかに興味を持ち始めたのは1980年代のこと。その頃から、あのマンションを買って賃貸に回したら、なんぼ収益があがって、と計算していましたね。関西芸能界でも、“アメリカ村についで、紳助村ができるんとちゃうか”ともっぱらの噂やわ」と親友の蓄財術に舌を巻くほどである。

 その紳助自身、「趣味は不動産投資」と公言。2000年9月26日付「朝日新聞」のインタビューには、こう語っている。

<休みの日に裁判所に競売物件を調べに行くタレントはなかなかいませんよ>

 実際、紳助が1998年に一棟買いした大阪・吹田市内の4階建てマンションは競売物件を落札したもの。競売物件は落札しても暴力団関係者が占拠したりと、素人が手を出すのは危険ともいわれる。これは<(不動産について)僕はプロですわ>という紳助だからこそできた金儲け術だろう。

競売物件を落札することは、負債のために住んでいる家を手放さざるを得なくなった人から、力づくで家を買い上げるような意味合いがあり、6(闘争)、7室支配で4室(不動産)に在住する土星が、この象意をよく表しているように思えるのである。

特に蠍座は、暴力団やヤクザを表す星座である。

例えば、水商売の店舗が密集するような夜の繁華街に出入りするのが暴力団であり、そうした繁華街は、蠍(さそり)の住処である。

こうした場所で飲んでいると、時々、法外な料金をふっかけてくる、「ぼったくり」という事件が発生するが、それは蠍(さそり)の毒で刺されたということである。

島田紳助が、マハダシャーラーフ期に暴力団幹部との交際が生じたというのは、ラーフが土星と接合して、蠍座に在住していることがもたらしたものである。



何故、島田紳助はキレるのか?

島田紳助は、吉本興業の女性マネージャーに対して、何故、暴力を振るったのであろうか。
何がそれ程までに彼を怒らせたのか。

その事件の後にも、若手芸人が挨拶をしないとか、話を聞いていないなどのちょっとしたことで、腹を立てて激怒し、潰すぞといった暴言を吐いて威嚇するまでに至るのは何故なのか。そうした事件が頻発し、後輩芸人からの人望などもなくなって、一緒の番組にブッキングすることを望まないといった所にまで敬遠されている状況は何故、もたらされたのか。

wikipediaには当時の状況が以下のように記されている。

事件の当時、筆者も、週刊誌などで、女性マネージャー暴行に至るまでの経緯について、詳細に確認したことはあるが、このwikipediaの内容で十分に説明出来ている。

大阪・ABC社内にて『クイズ!紳助くん』収録前、同じ吉本興業に所属する勝谷誠彦の女性マネージャー(当時40歳)が、紳助の尊敬する会社の社長や上司を呼び捨てにして話すのを聞き、さらにその女性が会社に入ってすでに5年目と知り、その女性を別室に無理やり連れ込み説教をしたが、反省の様子がまったくないと腹を立て、拳や物で殴る、髪をつかんで壁に打ちつける、顔に唾を吐きかけるなどの暴行を加え、全治一週間の頸椎ねんざを負わせた。(wikipediaより引用抜粋)

つまり、この状況から分かることは、この女性マネージャーが島田紳助自身が、尊敬し、同一化してさえいる会社の社長や上司に対して、呼び捨てにして軽く扱っているのを見て、彼は深く傷ついたのである。そして、あたかも自分が軽く扱われたかのように憤慨して、激怒に至ったのではないかと思われる。

自分よりも強い人物に対して、同一視、同一化する心的プロセスは未熟な人間の心的機構であり、自分自身が十分に充足し、強固な自我を確立していない人間が取る心的プロセスである。

自我の境界線がはっきりと確立せず、直ぐに自分が尊敬する人物などに同一化して、自分の自信の無さを穴埋めする傾向があったのではないかと思われる。

従って、自分が尊敬する人物が批判された時に、自分とその尊敬する人物の間の境界線があいまいな為に、自分のことを批判されたように感じて、激怒してしまう。

つまり、島田紳助が直ぐにキレやすいのは、ナヴァムシャで減衰する太陽がGK(グナティカラカ)で、火星と接合しているためである。

太陽が強いと自信があって自己充足しており、他者の評価に全く依存せずに自らの存在価値などを確信することが出来る。

太陽が強い人にとって湧きだす自信やエネルギーや指導力などは息を吸って吐くように自然な行為である。

然し、太陽が弱くて傷ついている人は、自己充足しておらず、他人の評価によって自らの存在価値の認識が左右され、大きく影響を受けるのである。

従って、ちょっと女性マネージャーが軽口を叩いて、自分や自分の世界に属する社長や上司といった人々に敬意を払わなかったり、また若手芸人が、話を聞かずにそっぽを向いていたり、自分に注目していないと、直ぐに彼自身の自己評価や存在価値が、ぐらつき、大きな打撃を受けるのである。

その時に太陽がGK(グナティカラカ)だったり、火星と絡んでいることによって、自分の期待通りの尊敬を自分に払わない人間と遭遇した途端に彼はキレて激怒してしまうのである。

つまり、他人の自分への評価に常に依存し影響されている状態なのが、島田紳助のパーソナリティーである。

簡単に言えば、自信がないという言葉で終わってしまうのであるが、心理的なメカニズムとして考えるとそういうことである。


彼自身、自分は本当は気が弱いんですと、インタビューで語っているように、実際、非常に周囲に気を使って、常に自分への周囲の評価を気にしているのが、島田紳助なのである。

そして、そのような人は、自我の弱さを補う心的機構として、同一化、同一視を頻繁に行うようである。
それは未熟な同一化、同一視によって、自我は他者の強さを自分に取り込んで、自分の自信の無さや空虚感を補うからである。

一種の自分の弱さに直面したくない自我の鎮静剤なのである。


だから、最近の島田紳助の非常に尊大で高慢なパーソナリティーというのは暴力団幹部との同一化によってもたらされたものかもしれない。
つまり、彼は直ぐに自分よりも強い存在に同一化してしまい、それによって一時的に強くなるのである。

然し、 引退会見とか、以前の女性マネージャーへの暴力事件後の、会見で、泣く姿などにも見られるように、実際の島田紳助は、非常に素直で、謙虚であり、発言の端々に自己卑下的な表現が多く見られるのである。


これは会見の時に本当の自分、本来の飾らない場合の素直な自分自身が出てくるからである。

例えば、引退についてダウンタウンの松本人志にだけは発表前に話したと言っていることも、何故、松本人志にだけ、そんなに気を使わなければならないのか不可解な所もあったりするが、非常に周囲の人間に気を使っている様子が見て取れるのである。

こうした傾向は例えば、太陽が傷ついて、シャドバラで非常に弱くなっている、作家の三島由紀夫にも見られる。

彼が他者の評価を求めて、様々なパフォーマンスをしたり、常に新しいことに手を出したりしたことは、常に自己の存在価値を他人からの評価の中で確かめる習性の表れであり、傷ついて弱い太陽がもたらしたものである。




ナヴァムシャのラグナについて

出生図(D1)におけるラグナは蠍座に設定したが、ナヴァムシャのラグナは今回は獅子座に設定している。

理由としては、島田紳助が、 漫才コンビの師匠に弟子入りしたのが、1974年頃であるが、ラグナを蠍座アヌラーダ第一パーダに設定すると、 ナヴァムシャのラグナが獅子座となり、太陽/太陽期の開始時期が、1974年2月5日になる。

学校を卒業してから弟子入りしたとすると、おそらく卒業式が3月頃で、普通の会社への入社と同じ4月頃が社会人となって弟子入りしたタイミングではないかと思われる。

wikipediaには18歳で弟子入りとしたと記されており、 京都学園大学に受かったが親が入学金を支払った直後に弟子入りしたと書かれていることから、卒業して直ぐの4月頃に弟子入りしたと考えられる。

そのタイミングで、太陽/太陽期に移行していると考えると、太陽/太陽期の開始時期は、2月5日から4月位までなら、移動してもよいことになる。

太陽/太陽期の開始時期を4月まで移動するには、ナヴァムシャのラグナは乙女座に移動することになる。

然し、それ以上、ナヴァムシャのラグナを前方にすすめると、太陽/太陽期の開始時期が4月よりもずっと後にずれ込んでしまい、これは事象と一致しないことになる。

蠍座ラグナの場合、ナヴァムシャのラグナのとり得る範囲は、蟹座から魚座であるが、可能性として、蟹座から乙女座までが、有力である。

ナヴァムシャのラグナで、島田紳助の人生の出来事の流れとダシャーが一致しそうなのは、獅子座ラグナである。

例えば、島田紳助が、芸能界で活動したのは、MD太陽期、月期、火星期、ラーフ期である。

ナヴァムシャのラグナを獅子座にすると、 ラグナロードの太陽は芸能の3室に在住し、火星も4、9室を支配して、芸能の3室に在住する。

月は12室の支配星でラグナに在住しているが、月のディスポジターの太陽が芸能の3室に在住している。

またラーフ期にはプロデュース業(5室)に乗り出しているが、ラーフは5室に在住して、ディスポジターの木星は自室に在住して強力である。

ナヴァムシャのラグナを獅子座に設定すると、ダシャームシャ(D10)でもラーフは5室に配置することができ、ディスポジターの木星はムーラトリコーナの星座にあって、強力である。

またラーフはトリコーナの5室に在住して、ケンドラの10室を支配する金星と絡んで、ヨーガカラカの条件を満たしている。従って、ラーフ期はラシチャート上ではラグナで減衰し、表面的なパーソナリティーのレベルでは、短気でキレやすい性格や暴力団との交際などをもたらしたが、ラーフはナヴァムシャで強いため、本質的なレベルで強く、プロデューサーとしての創造的な才能を発揮し、更に仕事のダシャームシャ(D10)でも、また同じく創造性やプロデュース業による成功や地位を示しているのではないかと思われる。



因みにダシャームシャで4、9室支配の火星が12室で減衰していることは、マハダシャー火星期に島田紳助は家族で、大阪府能勢町の郊外に引越したことを示しているのではないかと思われる。ラシチャートでも火星は4室を支配して、この時期に引っ越す(4室)などのテーマが表れたものと理解することが出来る。

結論としては、島田紳助のラグナは蠍座アヌラーダ第一パーダで、出生時間が22:23:14〜22:39:25の間であり、 ナヴァムシャのラグナは獅子座で、ダシャームシャ(D10)のラグナも獅子座ではないかと思われる。



西暦 年月 出来事 V.Dasha Chara Dasha Transit
1968年〜1974年   中学生の時は学校の窓ガラスを割ったり、教室で盗品を売りさばいたりしており、高校生の頃に車上荒らしで補導されて少年鑑別所に送致された経験がある。少年時代は暴走族であったと語っており、現在も当時の話をしばしばネタにしている。高校のとき教師から叱責されたのを機会に「おもろい不良になろう」と改心(?)する。高校時代のあだ名は、泣きながら熱く語ることから「泣き虫みー君」。高校の三者面談で「公彦君はこの学校のゴミです」と言われたことがあった。また、高校時代に生徒会長に立候補しようとしたところ、教職員一同に「頼むからやめてくれ」と言われたという。後年、芸能界で大成した後に学校へ行くと「君はこの学校の誇りだ」と言われ、それに対して、「ゴミと誇り(埃)やったら変わらへん」と冗談めかして話している。高校時代の担任は宗教の教諭であり、注意するときに叱り付けるのではなく、「インドの偉いお坊さんはな・・・・」と悟られていた。その一方で「大学を出ないと人生のスタートラインに遅れる」と考えていて、勉強はやっていたという。 MD金星期

窓ガラスを割ったり、車上荒らしをして、少年鑑別所に行ったりした不良少年の時期であり、蠍座ラグナの場合、金星は7室支配で暴力の6室に在住し、パーパカルタリヨーガを形成している。
   
1974年   B&Bに憧れ、B&Bの師匠である漫才コンビの島田洋之介・今喜多代(現・今日喜多代)に弟子入り。同期に明石家さんま、オール巨人、桂小枝などがいる。「島田洋七を倒すことに俺の青春を賭けよう」と誓ったが、「結局何もしてないのに勝手に倒れた」と当時を振り返っている。 太陽/太陽

芸能界に弟子入りしたのが太陽期に入った直後である。蠍座ラグナの場合、10室支配の太陽が5室に在住して、5室支配の木星からアスペクトされている。
   
1974年〜1976年   弟子入りしてから竜介に出会うまでの2年間は別の芸人と2回コンビを組んでいるがどれもまったくうまくいかず、すぐに解散している。この2年間にキャバレーの呼び込みのバイトをしたり、緻密な研究ノートを書いたり、海原千里・万里、夢路いとし・喜味こいし、B&Bらすでにテレビで活躍している漫才コンビのレギュラーの本数の推移のグラフなどを書き、部屋いっぱいに貼っていた。トップホットシアターなどの劇場に通い漫才を生で研究していた。 太陽/太陽
太陽/月
太陽/火星
太陽/ラーフ
   
1977年 9月 1977年9月にNGKで進行をしていた松本竜介(解散後松本竜助に改名)と漫才コンビ紳助・竜介結成。明石家さんまにコンビを組もうとして断られた結果、さんまが紹介したのが竜介である。つなぎ作業着風の衣装を着てリーゼント姿の紳助が竜介と絡む芸風は「ツッパリ漫才」と呼ばれ、若い男性を中心に爆発的人気を得る。1980年頃からの漫才ブームでは、関西の雄として一角を担った(詳細は紳助・竜介の項目を参照)。 太陽/木星    
1980年頃   1980年頃からの漫才ブームでは、関西の雄として一角を担った 月/月    
1981年   井筒和幸監督の映画『ガキ帝国』で竜介とともに映画初主演を果たした

同年、後に伝説のバラエティ番組となるフジテレビ系『オレたちひょうきん族』にコンビ揃ってレギュラー出演。この番組で紳助は、TBS系『ザ・ベストテン』のパロディコーナー「ひょうきんベストテン」の司会を務めたり、同期のさんまの恋人役で女装をしてコントを演じたりなど、竜介とのコンビにとらわれない形での出演が増え、紳助個人の才能を見せるようになる。
月/火星
月/ラーフ
   
1985年 5月 漫才ブームが次第に沈静化する中、1985年5月、紳助・竜介は解散 月/土星    
1986年〜1995年   レーシングチーム『チーム・シンスケ』の監督として、鈴鹿8時間耐久ロードレースや全日本ロードレース選手権に参戦した。NHKのスポーツ番組でインタビューが放送されたこともある。1980年代後半はバブル景気の絶頂期であり、モータースポーツ界には各方面のタレントをお飾りで監督に仕立てた(つまりサーキットに来てもレース関係の仕事は何もしない)レーシングチームが2輪・4輪を問わず乱立していたが、紳助は自ら企画書を作成してスポンサー企業を回ったり、レース当日は自分で作戦を立ててライダーやスタッフに指示を出したりし、他のタレント監督とは完全に一線を画していた。その時の活動を書いた著書『風よ、鈴鹿へ』は、小説ではあるがノンフィクションに限りなく近い作品である。また、91年にはバイクレースをテーマとした映画『風、スローダウン』の監督をつとめている。 月/水星期〜火星/金星期

レーシングチームは、主に火星期に行ったと考えられる。
蠍座ラグナとすると、火星はスポーツの6室を支配し、所有の2室に在住している。 火星はスピードを表す表示体であり、ドライブ、運転の表示体である。
   
1987年   日本テレビ系列『歌のトップテン』で和田アキ子と共に2代目司会を担当。この番組で紳助は和田から司会術を学び、先述の「ひょうきんベストテン」やABC『ヤングプラザ』、MBS『ヤングおー!おー!』、そしてこの『歌のトップテン』で司会者としての礎を築いた。 月/水星
月/ケートゥ
月/金星
   
1990年代   お笑いにとらわれない形での仕事が増えていった。特に1990年に、テレビ朝日系列の報道番組『サンデープロジェクト』の司会に起用されたことは話題を呼び、2004年まで14年も続く仕事となり、その間にタレントとしてのイメージを大きく変えることになった。

以降、司会者としての出演が増え、司会を務めた共に日本テレビ系列『EXテレビ』、『嗚呼!バラ色の珍生!!』、TBS系列『ダウトをさがせ!』、テレビ東京系列『開運!なんでも鑑定団』などが人気番組となる。特に、1991年秋には現在も続いているTBS系の春・秋の名物大型特番『オールスター感謝祭』がスタートし、毎回200人もの芸能人を3?5時間半の長時間仕切り上げ、司会者としての地位を不動のものにする。こうした司会業の中で、若手の芸能人や素人の出演者を「いじる」才能が徐々に注目されるようになった。それまでバラエティ番組とは無縁だった歌手や俳優のバラエティ番組との相性を見抜いて自分が司会する番組に出演させることが多く、円広志や高木美保、misonoのように、それをきっかけに活動の幅を広げていく芸能人も存在する。
火星/火星期〜

※ 火星はD1、D9、D10で太陽(政治)と絡んでいる。
政治に関係する番組を多く担当したのは、火星が太陽と絡んでいるためと考えられる。
   
1991年   バイクレースをテーマとした映画『風、スローダウン』の監督をつとめる 火星/ラーフ
火星/木星
   
1995年〜2005年   1995年から約10年間、家族で大阪府能勢町に引越し、著書名を引用すると『「えせ」田舎暮らし』の日々を過ごす。そこでの日々はトークのネタとなっていた。 火星/金星
〜ラーフ/水星
  土星:水瓶座
木星:蠍座

蠍座ラグナの場合、
4室に土星がトランジットし、4室の支配星に対して、土星と木星がダブルトランジットしている
2000年代   2000年代に入ってからはプロデュース業にも進出。関西テレビ『紳助の人間マンダラ』(関西ローカル)では、吉本興業のお笑いコンビであるランディーズ、ロザン、キングコングの3組によるアイドルユニット「WEST SIDE」をプロデュース。関西圏ではジャニーズ事務所のアイドル達をも凌駕するほどの大人気グループに成長させた。 ラーフ/木星

木星は蠍座ラグナと考えると、ラグナと、MDLのラーフから5室の支配星で、9室で高揚して5室にアスペクトバックしている。プロデュース業とは生み出す活動であり、創作活動である。
   
2001年   漫才大会であるM-1グランプリを企画。大会委員長として審査にも参加している。 ラーフ/木星    
2004年 10月25日 大阪・ABC社内にて『クイズ!紳助くん』収録前、同じ吉本興業に所属する勝谷誠彦の女性マネージャー(当時40歳)が、紳助の尊敬する会社の社長や上司を呼び捨てにして話すのを聞き、さらにその女性が会社に入ってすでに5年目と知り、その女性を別室に無理やり連れ込み説教をしたが、反省の様子がまったくないと腹を立て、拳や物で殴る、髪をつかんで壁に打ちつける、顔に唾を吐きかけるなどの暴行を加え、全治一週間の頸椎ねんざを負わせた。
(障害事件により謹慎、テレビから姿を消す)
ラーフ/土星

土星は月から見て6、7室の支配星で、ラーフ/ケートゥ軸と絡んで、6室にアスペクトバックしている。訴訟の6室との関係が確認できる。
またラグナから見ても7室にアスペクトし、月にもアスペクトしている。
   
2005年 1月 謹慎解除(テレビ復帰) ラーフ/水星    
2005年   石垣島に喫茶店「TOMURU(トムル)」をオープン(紳助の個人事務所が経営)。同年、京都で料理店を営んでいた古塚健一と共同で株式会社はせ川を設立。11月に大阪・東心斎橋に「寿司 はせ川」をオープンする。 ラーフ/水星    
2005年 6月 暴力団幹部とメールを交わす(以後、2年間) ラーフ/水星    
2005年 10月 フジテレビ系列『クイズ!ヘキサゴンII』ではPaboや羞恥心といったユニットをプロデュースし、ブームを巻き起こす。これをきっかけに以降、カシアス島田名義で作詞活動を行なうようになる。 ラーフ/水星    
2006年 6月 被害女性は事件後休職していたが、2006年6月限りで休職期間満了として退職扱いとなった。しかし、同年8月4日には被害女性が加害者の紳助と吉本興業を相手取り、4400万円の損害賠償を求める民事訴訟を東京地方裁判所に起こしている。また、仕事ができなくなったのは首の捻挫やPTSDなどが原因であるとして、退職扱いの無効と雇用関係の確認も求めている。 ラーフ/水星    
2007年 6月 暴力団幹部とメールを交わす(ここまで) ラーフ/水星    
2007年 9月 2007年9月には東京・西麻布にもオープン。その他、大阪・東心斎橋に「しゃぶしゃぶ チョモランマ・ はせ川」や「京風鉄板 はせ川」、「バー はせ川」などを展開する。 ラーフ/ケートゥ    
2008年  

ABC『クイズ!紳助くん』で、紳助のフジテレビ系列でのレギュラー番組で、番組発のユニットであるPabo・羞恥心の大活躍で当時関東地区で15%を上回る高視聴率・一大ブームを誇った『クイズ!ヘキサゴンII』について、「もう2年程すれば番組のブームも沈静化し、視聴率も低下していくだろう」と発言した。その発言の通り、2010年以降同番組の関東地区における視聴率は民放首位をキープしているものの、10%前半でやや伸び悩むようになった。

NHK『NHK紅白歌合戦』は若い頃から全く興味がなかったが、自身がプロデュースした羞恥心とPaboが2008年の『第59回NHK紅白歌合戦』に出場したことに感激し、紅白に関心を抱くようになり、出演番組内で「紅白の司会がしたい」と語ったこともある。なお、羞恥心とPaboの紅白出場が決まった際に一部メディアが紳助が応援ゲストで紅白に出演するのではと報じたが、出演はなかった。
(※2008年は自分がプロデューサーとして大成功した)

ラーフ/ケートゥ
ラーフ/金星
  木星:射手座
土星:獅子座

DT:牡羊座、獅子座

蠍座ラグナの場合、
10室にダブルトランジットし、6室にもダブルトランジットしている。
この時期、プロデューサーとして大成功したが、暴力事件の被害女性との訴訟は継続していた。
2009年 6月14日 NHK総合テレビ『MUSIC JAPAN』に「カシアス島田」名義でコメント出演した。それが15年ぶりのNHKの番組出演になった。 ラーフ/金星    
2010年 9月21日 原告主張(被害女性)が認められ1045万円の賠償命令が下ったが、退職扱いの無効と雇用関係の確認に関しては原告主張が認められず棄却となった。 ラーフ/金星    
    2009年と2010年、毎年夏にFNS系で放送されている大型長時間番組/『FNSの日』(2009年は『FNSの日26時間テレビ2009超笑顔パレード 爆笑!お台場合宿!!』/2010年は『FNSの日26時間テレビ2010超笑顔パレード 絆 爆笑!お台場合宿!!』)の総合司会を2年連続で務めた。 その中でFNS局対抗企画として2年連続で開催した三輪車12時間耐久レースで大会委員長を務めた。 ラーフ/金星    
    オリコン調査による「好きな司会者ランキング」では2009年・2010年で2年連続1位を獲得した。 ラーフ/金星    
    日経BP社刊『日経エンタテインメント!』編集部調査による「お笑い芸人人気調査」において「嫌いな芸人ランキング」では2011年第1位を獲得した。 ラーフ/金星    
2011年 8月23日

2011年8月23日22時頃、所属する吉本興業から「島田紳助に関する記者会見開催」がマスコミ各社に通知され、同日22時00分より吉本興業東京本部で紳助本人及び吉本興業社長などによる記者会見の席にて「本日(=8月23日)付にて島田紳助が芸能界を引退する」という発表が行われた。引退事由は「暴力団関係者との交際が発覚し、けじめをつけるため」であった。 吉本興業サイドは今回の件に関して「法的には問題はないが、芸能界のモラルとして社会的影響力の高いテレビ等に出演しているタレントとしては許されない。社としては厳しい態度で臨むべきだ」と判断した。これにより島田紳助は現在の全てのレギュラー番組を降板するなど、一切の活動を停止することとなった。大阪府警察が、渡辺二郎を通じて山口組系極心連合会会長・橋本弘文と関わりがあったことなどが、押収した渡辺の携帯電話の内容の分析や関係先の家宅捜索などで島田紳助の直筆書簡が発見されたことなどから明るみに出たという。 ダウンタウンの存在が漫才をやめるきっかけとなったため、自分が芸能界を辞める際はまず松本人志に話をするとしてそれを実行した。 ヒロシやはるな愛などの芸能人のブログでは、島田紳助の引退をとても残念とブログに書いてある。

 

※引退会見を行った2011/8/23 22時頃は、トランジットの月が蠍座ラグナとした場合の8室にトランジットしていた。
8室は中断を表し、スキャンダルによる突然の辞任などを表す。

この記事が書かれている現在のトランジットは、木星が2011年5月以降、牡羊座に入室し、島田紳助の太陽(仕事)からみた8室支配の金星にトランジットしている。太陽からみた8室は仕事の中断を表すハウスである。まもなく8室と8室の支配星にダブルトランジットが形成されるため、今は、そのような突然の引退の時期だる。

またラグナからみた場合でも、まもなく6室と12室にダブルトランジットが形成されるため、辞任や引退の時期である。

ラーフ/金星   月:双子座

太陽:獅子座
金星:獅子座

木星:牡羊座
土星:乙女座

wikipediaより引用抜粋、一部編集

 

 

(参考文献、参考記事)

wikipedia 島田紳助

紳助さん、十数年前TV発言で右翼とトラブル…山口組幹部が解決
産経新聞 8月24日(水)14時43分配信

 人気タレントの島田紳助さん(55)=本名・長谷川公彦=が暴力団関係者との親密交際を認め、芸能活動引退を表明した問題で、この暴力団関係者は指定暴力団山口組の若頭補佐と呼ばれる最高幹部の一人で、大阪府警が平成17年に幹部の自宅などを家宅捜索した際、紳助さんからの直筆の手紙や、幹部の親族らと撮影した写真が見つかっていたことが24日、捜査関係者への取材で分かった。

 紳助さんが23日の記者会見で明らかにした十数年前のトラブルは、テレビ番組での自身の発言をめぐる右翼とのものだったことも判明。紳助さんは、友人の元ボクシング世界王者、渡辺二郎被告(56)=恐喝未遂罪で実刑判決を受け上告中=を通じて幹部と携帯メールを交わし、幹部が解決に乗り出していたという。

 幹部は、17年6月に大阪府東大阪市内の自宅建物と土地が差し押さえられたことをめぐる競売入札妨害事件で府警に逮捕された。府警は関係先の捜索で手紙や写真を発見したが、押収はしていないという。

 一方、紳助さんは17年6月から2年間、幹部とメールを交わしたとしているが、関係者によると、メールは渡辺被告を介してやりとりしていた。

 メールは紳助さんと幹部との親密さをうかがわせる内容で、幹部が紳助さんの経営する大阪市内の飲食店を訪れ、高額の飲食をしたことに対する謝意や、幹部が逮捕されたことを心配するような記述があったという。

 メールは、府警が19年に未公開株をめぐる恐喝未遂事件で、羽賀研二被告(50)=本名・當真(とうま)美喜男、詐欺罪などで実刑判決を受け上告中=の共犯として渡辺被告を逮捕した際、渡辺被告の携帯電話を押収し、内容が判明したという。
島田紳助さん 芸能活動を引退
8月23日 23時6分 NHKニュース

バラエティ番組の司会者として人気を集めていたタレントの島田紳助さんが23日夜、東京で所属事務所の社長と記者会見を開き、暴力団関係者との親密な関係があったことを理由に芸能活動から引退することを明らかにしました。

島田紳助さんは23日夜10時から、東京・新宿区にある所属事務所「よしもとクリエイティブ・エージェンシー」の社長とともに記者会見を開きました。所属事務所によりますと、島田さんは平成17年6月ごろから平成19年の6月ごろまでの間に暴力団関係者との間に一定の親密さをうかがわせる携帯メールのやり取りを行っていたことが明らかになったということです。

事実関係について島田さんに確認をしたところ、暴力団関係者との関係を認め、みずから社会的責任をとって芸能活動から引退すると申し出たため、所属事務所は島田さんが引退することを了承したということです。

スーツ姿の島田さんは会見で、「十数年前に解決できないトラブルがあり、知り合いに相談したら、暴力団組織の人物に連絡してもらい、その人が悩みを解決してくれた。知り合いを介して暴力団組織の人とメールをしていたことは事実で、正直芸能人としてそういう人とつきあっていけないと分かっていた。皆さんには本当に迷惑をかけ申し訳ない」と述べました。所属事務所の「よしもとクリエイティブ・エージェンシー」の水谷暢宏社長は「メールのやり取り自体は法律に触れるようなものではなく、暴力団関係者などとの経済的な利害関係が認められるものではない」としたうえで、「社会的影響力の高いテレビなどのメディアに出演しているタレントとしては理由を問わず許されないもので、多数のテレビ番組にメイン司会者として出演していることなどを考えれば事務所としては厳しい態度で臨むべきだと判断するに至った」としています。
「本当の理由」分からない…木村政雄さんが見る紳助引退

 暴力団関係者との交際をめぐるタレント島田紳助(55)の突然の引退劇をどのように見るのか。元吉本興業常務のフリープロデューサー、木村政雄さんに話を聞いた。(待田晋哉)

 記者会見を見ただけでは、なぜ引退する必要があったのか、本当の理由までは分かりません。ただ会見では、彼が非常に多弁だった。記者の質問の余地がないくらい冗舌で、胸に秘めていることがあったのでしょうか。

 「明日から一般人ですから……」と報道陣にくぎを刺すのは、やめた方が良かった。

 吉本興業の東京事務所の所長に1980年、就任した際、漫才番組「THE MANZAI」をはじめとするブームの火付け役になったのが「紳助・竜介」でした。ちりちりパーマのリーゼントにつなぎ服。若者言葉で切れ味のいいギャグをアドリブで繰り出し、大阪のなんば花月ではヤジる客に「黙ってろ」「静かにせんか」と、言い返した。

 漫才作家が書いた台本を語る予定調和の漫才のあり方を覆しました。ただ彼は、それだけにとどまらなかった。

 今はどのような時代で、何が受けるのか。その中で自分の見せ方をどう変え、プロデュースするのか。時代の空気を読む力がありました。

 だから、漫才に限界を感じ、85年に「紳竜」を解散した。90年には政治を扱う「サンデープロジェクト」に出演した。田原総一朗や高坂正堯など出演者は知らない人間ばかり。第1回の放送日前に失踪し、「視聴者と同じ目線でやればいい」と説得もしました。

 ビートたけし、明石家さんまといったライバルにも恵まれた。一度は天下を取りたい気持ちがありながら、普段は物静かな人でした。

 ただ最近は、「行列のできる法律相談所」などの番組を見ていて、「司会の番組のさばきがうまく、後輩を多く従えたえらいイメージ」がついたように見えた。嫌なことを言う人も周囲にいなくなるし、本人も少ししんどかったんちゃうかな。暴力団関係者とのつき合いは許されませんが、サラリーマンでも55歳は今後の身の振り方を考える年齢。もう、そろそろええんちゃうか、みたいな気持ちになったのかもしれません。

 今回の例に限らず、日本のテレビには、成功者を持ち上げるだけ持ち上げてたたく風潮があります。でも、マスコミは大衆の欲望の鏡ですから、本当は日本人それぞれの中に、その意地悪い気持ちがある。大して努力もしない癖に成功者を「自分ばっかりいい目を見やがって」と。そして失敗すると、「ホレ、見てみ」とあざ笑う。

 売れっ子は、想像できないほど気を使い、孤独なんです。そんなことも、彼を芸能界「卒業」に向かわせたのかもしれません。

 きむら・まさお 1946年、京都市生まれ。同志社大卒業後、69年に吉本興業入社。横山やすし、西川きよしらのマネジャーを務めた。
2002年、大阪本社代表を最後に退社。現在、フリープロデューサー。

(2011年8月25日 読売新聞)