占星コラム


2010/12/14 ウィキリークス創設者・ジュリアン・アサンジ氏について

最近、ウィキリークスという内部告発サイト上で、米軍の機密情報を大量に公開して、アフガニスタン戦争の真実などを暴露し、世界中に衝撃を与えたジュリアン・アサンジという人物がいる。

真実を暴露して巨悪を裁くという彼のスタイルが世界中から熱狂的に支持され、一躍脚光を浴びているようである。

米軍の機密情報をはじめ、各国政府の外交公電なども傍受して、国民に知られたくない政府の秘密を暴露している。

Youtubeで彼のインタビューを視聴し、彼の主張や活動内容、スタイルなどを見て思うことは、彼のラグナは牡羊座のバラニ―ではないかということである。

牡羊座バラニ―は、正義感が強く、裁判官という象意があり、正直で嘘が嫌いで、欲望にストレートで歯に衣着せずに語り、人の秘密を知る諜報能力があるので、CIAとかMI6とかモサドとか各国政府の情報部に所属するような人物であり、探偵や調査員、麻薬の潜入捜査官など、特殊な任務を担うような人物である。

彼らが扱う情報は機密情報であり、通常、一般人が知ることのできないレベルの情報を含んでいる。

然し、彼らの中には正義感にかられて自分が掴んだ機密情報を世間一般に暴露することがある。

それらは、政府や企業の悪だくみに関する情報である。

彼らには独特の正義感があり、人に依存せず、一匹狼であり、政府からも自立している。

従って、CIAが政府の意向に従わずに独自の判断で暴走するということがたびたびあるのである。

例えば、CIAは政府に予算を依存しないで、麻薬売買などにより、自前で活動資金を調達しているという話もある。

人に依存しないというのがバラニ―の特徴である。

またバラニ―の象意であるCIAやMI6、モサド、KGBなどの情報部員の特徴として、潜在的に二重スパイになり得る可能性を持っている。

彼らは同じバラニ―に属するグループであるので、各国の情報部員同士は、政府の公式な外交ルートとは別に裏ルートを通じて常にやり取りをしている。

そして、CIAが何か情報を掴むと、それはMI6、モサド、KGBなどの各国の情報部員もその情報を同時に掴むのである。彼らはお互いに情報部員を二重スパイとして潜り込ませており、誰かが情報を掴むと、ほどなくして、それは漏えいし、バラニーの象意を持つ者に伝わっていくのである。

然し、最近、経験して分かった所によれば、諜報能力があり、人の秘密を掴むのは、バラニーだけではなく、ナクシャトラの支配星が金星となるプールヴァパールグニーやプールヴァアシャダーにも同じような能力があるようである。

例えば、デヴィッドロックフェラーの通訳を務め、国松長官狙撃事件の真相(潜入捜査官が逆に洗脳された)や、サンフランシスコ平和条約で日本が本当には独立してはいなかったことなどを暴露した機能脳科学者の苫米地英人氏や、りそな銀行のインサイダー取引の真相を暴露した植草一秀氏のチャートを調べると、彼らはプールヴァパールグニーやプールヴァアシャダーの象意によって、バラニーと同じような諜報能力を得ているようである。

話が脱線したが、このジュリアン・アサンジ氏も、内部告発などによる政府の機密情報にアクセスし、体制(巨悪)に反逆して、正義感にかられて、それらの情報を暴露する革命家的なパーソナリティーであることから、これらナクシャトラの支配星が金星となるバラニ―、プールヴァパールグニー、プールヴァアシャダーに惑星が在住するなどして関わっていなければならないと考えられる。

そして、その観点を保持つつ、ジュリアン・アサンジ氏のチャートを12:00で作成すると、バラニーにも、プールヴァパールグニー、プールヴァアシャダーのいずれにも惑星が在住していないため、少なくとも、ラグナはこれらのいずれかのナクシャトラに在住していると考えられる。

もう一つ重要な点は、彼が1987年に親元を去るまで、30回以上の引っ越しと転向を経験したという事実(wikipediaより)である。

このことから、彼の4室がおそらく土星などの凶星によって傷ついていることが考えられるが、彼のチャートの中で、凶星によって最も傷つけられているのは蟹座である。



蟹座はラーフ/ケートゥ軸、そして、土星と火星のアスペクトによって傷つけられている。

従って、以上のことから蟹座を4室とすると、彼のラグナは牡羊座バラニ―である。

ラグナをプールヴァパールグニーや、プールヴァアシャダーに設定しても、4室の傷つきが説明できないのである。


ラグナを牡羊座バラニ―にした時にはじめて、彼の30回以上に及ぶ引っ越しと転校を説明できるのである。

ウィキペディアによれば、彼はしきりに移動する放浪者のような生活をしており、本人も「最近は空港に住んでいるに等しい」と述べているという。

オーストラリア、ケニア、タンザニアなどに住み、ベトナム、スウェーデン、アイスランド、シベリア、イラク、ベルギー、アメリカなどの世界各国を行き来しているそうである。

これはまさに彼が牡羊座バラニ―で4室蟹座が傷ついているためである。

然し、4室には9、12室支配の木星が8室からアスペクトを投げかけており、彼の4室は保護も受けている。

これは海外の支援者(9、12室支配)が、無償で(8室)、彼に住まいを提供しているからであると考えられる。

実際、彼が婦女暴行の容疑で、インターポール(国際刑事警察機構)を通して、指名手配された際に、支援者のクレジットカードを使って、転々と逃亡していたと推定されており、やはり、このことの象意も、9、12室支配の木星が8室(支援者、パートナーのお金)から2室(お金、財産)にアスペクトしている配置から納得できる。

1987年に親元を去るまで、30回以上の引っ越しと、転校を経験した(wikipediaより)という、この1987年まで、アサンジ氏はマハダシャー・ラーフ期で、ラーフは月から4室に在住して、4室を傷つけている。

その次にマハダシャー木星期に移行し、木星は固定星座にあるため、海外の支援者たちのおかげで、彼の住環境は多少は安定したと思われるが、1980年代後半に、International Subversives(国際的危険分子たち)というハッカー集団に所属しており、このハッカー集団の仲間入りをすることによって、彼は住環境や活動資金などの支援を受けられるようになったと考えられる。

従って、このハッカー集団は、彼の9、12室支配で8室に在住する木星が表示体となっており、時に政府サーバーへの違法ハッキングなどの技術を指導するような不道徳なグル(教師)の存在を示唆している。

1987年にオーストラリアの政府サーバーに侵入したとして、執行猶予付きの有罪判決を受けているが、ちょうどマハダシャーが木星期に移行したタイミングである。多少とも道徳的に問題がある行為(8室)に手を染めたことを表している。

(実際にはサーバーに侵入したこと自体は、真の道徳的価値に照らして、誰か他者を傷つけた訳でもないため、さほど不道徳なことに当たらないのであるが)

1992年にカナダの電話会社など24件のハッキングの罪で、有罪判決を受けているが、その時のダシャーはおそらく、木星/水星期である。

MDL(マハダシャーロード)の木星は8室に在住し、ADL(アンタルダシャーロード)の水星は6室支配で、木星から見て8室支配で8室に在住している。

1997年に、Suelette Dreyfus著の『Underground: Tales of hacking, madness and obsession on the electronic frontier』にリサーチャーとして協力し、当時のハッカーとしての経験を語っている(wikipediaより)とあるが、 この時のダシャーが木星/金星⇒木星/太陽辺りである。

ADLの金星も太陽も、メディア、出版の3室に在住しており、出版媒体を通じて、自己表現したことを表している。

1994年にメルボルンで、プログラマー兼フリーウェア開発者として活動している(wikipediaより)が、この時のダシャーは、木星/ケートゥ期である。

ADLのケートゥは、コンピュータープログラミングやプログラミング言語を表し、テクニカルプラネットである高揚する火星(技術)と土星(論理、規則)のアスペクトを受けている。

大学での専攻

2003年からWikiLeaks創設に向けて本格的に動き出す2006年まで、アサンジはメルボルン大学で物理と数学を専攻していたが、主に独学によって科学と数学を学んだとされている。それ以外にも哲学と神経科学も学んだ。2005年には大学を代表してオーストラリア物理学コンテストに参加した。

(wikipediaより)


彼の専門教育を表す5室支配の太陽は、定座でヴァルゴッタマの強い水星と絡んでおり、在住するアールドラーの支配星であるラーフは、土星の星座に在住し、高揚する火星と絡んでいる。

5室に絡む太陽が強い水星や火星(論理)のサポートを受ける時、高等数学の能力を表すのであり、またそれに土星が絡むことによって、物理学の素養も表すのである。

彼が大学で、物理学や数学を学んだことは、彼の5室への絡みによく表れている。

彼はウィキリークスを創設してから、果敢にメディアに出演して、「悪い奴をやっつけて、人を助けたい」という彼の考え方、スタンスをアピールしている。

情報を開示することの重要性について、メディアを通じて、世界に発信し、政府の不正や犯罪について暴露している。

彼がメディアを巧みに活用し、自ら正義のヒーローを演じることができるのは、彼の3室に太陽(仕事)と金星(カリスマ)、水星(スピーチ、雄弁)が在住しているからである。

彼はメディアによって生み出されたスーパースターなのである。

3室はヒーローイズム(英雄主義)のハウスであり、彼の活躍がそれを物語っている。



彼はカメラ写りがよく、カリスマ的で、恰好がよく、英雄的なのは、この強い3室が表している。


アサンジ氏が、ウィキリークスを創設したのは、マハダシャー土星期であり、2006年以降の土星/水星期からである。

土星は10室の支配星で、9室支配の木星と相互アスペクトして、ダルマカルマラージャヨーガを形成している。

従って、彼は土星期に入ってから、何か世の為、人の為になる大きな仕事(プロジェクト)に手を染めたのである。

その前の2003年〜2006年までの土星/土星期に、先に引用したように、メルボルン大学で数学と物理学を専攻している。

土星は9室支配の木星からアスペクトされており、月から見て5室の支配星、土星から見て、9室の支配星である。


従って、ダルマハウスの影響が強いため、彼は大学に入って、学問(法則)を学んだのである。

このように過去の出来事と、ダシャーの推移を検討して、彼のラグナは牡羊座のバラニ―で、間違いないのではと感じている。


最近、ここ1ヶ月程の間、ジュリアン・アサンジ氏が米軍の機密情報を大量に暴露したことをきっかけに彼がメディアでクローズアップされているのは、木星が11月1日から水瓶座に逆行し、12月6日まで、彼の3室双子座(メディア)に木星と土星がダブルトランジットしていたからである。

トランジットの木星がトランジットの土星に保護を与えない状態で、トランジットの土星が6室、8室、12室を傷つけたため、彼にとっては、批判(6室)や拘束(8室)を受け、損失(12室)を被る時期である。

彼の活動に危機感を覚えた米政府や各国政府が彼の捕獲に乗り出し、彼の銀行口座を凍結したり、ウィキリークスを運用するサーバーの閉鎖などの対抗措置に乗り出したのは、この頃である。

5室支配の太陽が3室に在住して、そこにダブルトランジットが形成されるため、彼はメディアを通じて、彼のメッセージを教育的に世界に発信できたものの、7室支配の金星が太陽に傷つけられ、6室支配の水星と絡んでいるため、彼と性的関係をもった女性2人がコンドームを使用しなかったことによる性感染症の恐れを警察に訴えたことから、スウェーデン検察がアサンジ氏の逮捕状を請求したのである。

(後に女性2人は訴えを取り下げたほど、この問題は些細なものだったが、2010年11月にフランス政府が国際刑事警察機構(ICPO)を通じて、スウェーデンの婦女暴行容疑で、アサンジ氏を指名手配したようである。

現在、アサンジ氏は土星/金星期であり、ADLの金星は、凶星の火星や土星と絡んでおらず、太陽や6室の支配星と絡むのみで、それほど激しく傷ついていないことから、婦女暴行容疑自体には、それほど緊急性はなかったが、トランジットの土星が6室を運行しており、6、8、12室のドゥシュタナハウスに絡むことによって、大げさな話となったのではないかと思われる。

12月6日以降、木星が再び、魚座に入室すると、アサンジ氏の6、8、12室に木星と土星のダブルトランジットが生じている。

彼はスコットランドヤードに出頭し、警察に身柄を拘束され(12室、8室)、取り調べ(6室)を受けている。

彼は木星が牡羊座に入室する2011年5月までは、活動休止(12室)に追い込まれることは、やむを得ないと言えるが、5月以降、再び、息を吹き返すと思われる。

ダシャーは土星/金星期で、牡羊座ラグナで正しければ、2013年5月前後まで続くため、彼の活動と彼が創設したウィキリークスは依然として注目を浴び続けると思われる。

ジャイミニのチャラダシャーによれば、彼は現在、天秤-牡羊(2010/11/1〜2011/7/2)で、牡羊座にはGKがアスペクトしている。

Amkが10室に在住しているため、仕事はよく、名声や地位を得ている。

2011年7月2日から天秤-牡牛(〜2012/3/2)に移行し、牡牛座ではPKとAmkがジャイミニラージャヨーガを形成しているため、やはり、来年の7月2日以降に彼の状況は改善しそうである。

西暦 年月 出来事 ダシャー トランジット
1971年 7月3日 クイーンズランドのタウンズビルで生まれる。 ラーフ/ラーフ
両親がツアー興行師だったことや、母親の再婚相手からの逃避行のような生活のため、オーストラリア国内の学校を転々とした。「学校教育は権力に対する感性を鈍らせる」という両親の教育方針のもと、母親が家庭教師をし、本人は独学でコンピュータープログラミングを勉強したとするメディアもある。 MDラーフ期
1979年 母親が、カルトに所属していたミュージシャンと再婚し、アサンジの異父弟を出産する。 ラーフ/水星
1982年 母親離婚する。親権争いに発展し、母親とアサンジは弟を連れてその後の5年間を隠れるように過ごした。 ラーフ/金星
1980年代後半 International Subversives(国際的危険分子たち)というハッカー集団に所属し、Mendaxのハンドルネームで活動する。 ラーフ/月
ラーフ/火星
(ラーフ期最後のAD)
〜1987年 親元を去るまで、アサンジは30回以上の引っ越しと転校を経験した。 MDラーフ期(以後、MD木星期に移行)
1987年

オーストラリアの政府サーバに侵入したとして執行猶予付きの有罪判決を受ける。(注:この頃に親元を去っている)

ラーフ/火星
木星/木星
1989年 同棲していた恋人と同棲していた。(この恋人との間に息子が1人いる) 木星/木星
木星/土星
1991年 アサンジが警察の家宅捜査を受けた後、恋人は息子とともに彼の元を去った。 木星/土星
1992年 カナダの電話会社など24件のハッキングの罪で有罪判決を受ける。 木星/水星
1994年 メルボルンでプログラマー兼フリーウェア開発者として活動。 木星/水星
木星/ケートゥ
1995年 『Strobe』というオープンソースのポートスキャンフリーウェアを開発。 木星/ケートゥ
木星/金星
1997年頃 『Rubberhose』というLinux用のデータ暗号化コンセプトを共同開発。これは、データの暗号化を解く鍵を、暗号作成者などに強引に自白させる行為を防ぐために開発された概念であり、アサンジはこれを「機密情報保護の必要性を迫られる人権団体職員のためのツール」として開発した。 木星/金星
木星/太陽
1997年 Suelette Dreyfus著の『Underground: Tales of hacking, madness and obsession on the electronic frontier』にリサーチャーとして協力し、当時のハッカーとしての経験を語っている。 木星/金星
木星/太陽
1999年 Leaks.orgというウェブサイトを登録するも、本人曰く「Leaks.orgでは何もやらなかった」。 木星/月
2003年 WikiLeaks創設に向けて本格的に動き出す2006年まで、アサンジはメルボルン大学で物理と数学を専攻していたが、主に独学によって科学と数学を学んだとされている。それ以外にも哲学と神経科学も学んだ。 土星/土星
2005年 大学を代表してオーストラリア物理学コンテストに参加した。 土星/土星
2006年 WikiLeaks創設に向けて本格的に動き出す。 土星/水星
2010年 3月30日 アイスランドに家を借りている。 土星/金星
7月 Wikileaksにおいてアフガン紛争関連資料を公開した後には、法により内部告発者の保護が手厚いスウェーデンに移住したともされている。 土星/金星
12月7日 スコットランドヤードに出頭。スウェーデンにおける強姦容疑により逮捕された。 土星/金星 木星-魚座
土星-乙女座

※牡羊座ラグナであれば、6、8、12室にダブルトランジット
wikipediaより引用、抜粋、一部編集



(参考文献)

wikipedia ジュリアン・アサンジ