占星コラム


2010/9/30 菅直人の今後の政権運営について

菅政権が尖閣諸島の外交問題の政治判断問題で揺れている。

以下のニュースがその詳細を伝えている。

【中国人船長釈放】菅政権に激震、小沢復活を後押し?
2010.9.25 産経ニュース

 那覇地検が中国人船長を処分保留で釈放する決定を公表したことに24日、与党・民主党からも失望や疑問の声が相次いだ。党代表選後、内閣支持率の上昇に勢いを得た菅直人首相だが、中国の圧力に屈服した格好の今回の決定は、今後の政権運営に大きな影響を与えそうだ。首相の求心力低下にもつながり、民主党代表選で首相に敗れたばかりの小沢一郎元幹事長の「復権」を早めることになるかもしれない。

 「内閣支持率はがた落ちでしょ。10ポイントは落ちるんじゃないか。いや、60%から40%に20ポイント落ちるかも。首相も仙谷由人官房長官も謙虚さが足りない」

 民主党中堅幹部は釈放決定のニュースを聞いて、天を仰いだ。

 仙谷氏らは検察当局の判断だと強調するが、世論の不満や野党などの批判は「政治主導」を掲げる首相らに向かうのは必至だ。

 党内のリベラル系議員からは「中国も怒っているし、やむを得ない決定だ」(中堅)と擁護の声もあるが、首相支持派の中堅議員は「これは禍根を残す。首相や仙谷氏が決めたといわれても仕方ない」ともらした。

 松原仁衆院議員、金子洋一参院議員ら保守系有志5人は「法秩序を蹂(じゅう)躙(りん)する」と抗議し、釈放の撤回を求める緊急声明を出した。

 代表選で小沢氏を支持した平野博文前官房長官は「おかしい。勾留延長して途中で(釈放決定)というのは、どういう理由なのか、はっきり説明しないといけない。何のために延長したのか意味がよく分からない」と指摘した。

 同じく小沢氏を支持した山口壮(つよし)政調筆頭副会長も「国益の観点から筋が通らない」と決定を批判した。

 党代表選で、国会議員の勢力でほぼ拮(きっ)抗(こう)した首相支持派と小沢氏支持派は、相手の失策がそのまま自陣営の力を増すことにつながる。

小沢氏は24日昼、都内のホテルで開いた政治資金パーティーのあいさつでこう述べた。

 「今度こそしばらく静かにしている。ただ、天命が下ればその時はまた、命を懸けて国のためにがんばりたい」

 首相の政権運営を当面静観するものの、将来は再び天下取りへ乗り出すことへの意欲の表れといえる。

 出席者によると、小沢氏は「(代表選は)マスコミのネガティブキャンペーンなど逆風の中だった」とこぼしたが、支持者からは「次は勝てるぞ!」とのかけ声が飛んだ。

 パーティーの直後に流れた中国人船長釈放決定は、小沢氏にとって「天命」につながっていくかもしれないニュースといえる。

 昨年暮れに党所属議員140人以上の大訪中団を率いたような小沢氏が政権の責任ある立場にいれば「今回の事件に適切な対応をとったかは疑問」(菅支持の党幹部)だ。しかし、「一兵卒」として菅政権に距離を置いたことが結果的に、小沢氏に有利に働くことは十分あり得る。(榊原智)

小沢一郎と菅直人の民主党代表選で、勝利した菅直人であるが、政権運営には問題が付きまとっている。

菅直人が射手座ラグナであれば、2010年10月10日からチャラダシャーが牡羊座から魚座に移行するのである。

現在はまだ牡羊座-牡羊座である。

チャラダシャーが魚座に移行すると、10室の支配星に該当するAmkの火星と、5室の支配星に該当するPKの水星が魚座からみて8室に位置するのである。これは彼の政権運営が行き詰ったり、判断能力が停止したり、突然、彼の政権運営が中断、停滞、苦悩の状態に陥ることを表わしている。

尖閣諸島問題とは、この10月10日からのチャラダシャー魚座への移行に先立つ不吉な前触れの様相を呈している。

私は、菅政権が総理大臣に就任した時に市民運動から総理の座についたことを意義深いことと評価したが、

然し、菅直人が本当に素晴らしい仕事をしたのは、おそらくマハダシャー太陽期の厚生大臣の時に、薬害エイズ問題の被害者へ謝罪したり、厚生官僚への責任追及などをした時である。

この太陽は、射手座ラグナであれば9室支配の太陽が10室に在住して、ダルマカルマラージャヨーガを形成し、月から見ても6室に在住して、敵を粉砕する配置である。

菅直人は、権力側の不正を暴く、市民運動的なスタンスを取っていた頃に、その魅力を十全に発揮したといえる。

保健・衛生を司る乙女座に在住する太陽であるからか、厚生省という国民の健康を守る立場の厚生官僚に対して、徹底した調査により、厳しく不正を暴いたのである。律儀で批判精神旺盛な乙女座の象意がよく出ていたと思われる。

現在、おそらくマハダシャー火星期で、火星/ラーフ期に入っている可能性が高いと思われるが、ラーフはラグナからみて6室に在住し、火星からみて8室に在住している為か、厳しい政治運営を強いられている。

この火星は天秤座に在住しているが、月から見ると、2、9室支配で8室に在住している。

菅直人は月をラグナとした場合に、ラグナロードで、10室支配の木星と、2、9室支配の火星、4、7室支配の水星が8室に在住して、ラージャヨーガを形成しつつも、8室に惑星集中しているのである。

8室は支配者を表わすハウスであり、物事が中断し、行き詰るハウスである。

天秤座は通常、太陽が減衰する星座であり、政治家には向いていない星座ではないかと思われる。

土星が高揚する天秤座とは、通常、民主主義的な理念を最も重要視する為、菅直人の演説を聞くと、『民主党議員全員で一丸となって政治主導を行なう』とか、『クリーンで透明な政治』といった市民運動的なリベラル思想が彼の政治理念である。

月から8室の天秤座に惑星が集中しているということは、このリベラル思想に彼は支配されているということである。

水星は知性の表示体であるが、ラグナから見ても月から見ても7室支配の水星が天秤座に在住しているので、この天秤座は伸子夫人の表示体でもある。従って、彼は伸子夫人に尻にしかれている状態で、夫人から判断能力についてかなり強い影響を受けているはずである。

それは菅直人が政権に就いた時に、伸子夫人が「官僚とも上手にやって」と述べたことに表れている。

官僚と上手にやって=菅氏夫人
2010年6月4日(金)14:03 時事通信社

 民主党の新代表に選出された菅直人副総理兼財務相の伸子夫人は4日昼、テレビ朝日の番組に電話出演し、ファーストレディーになる心境を語った。


 伸子夫人は、朝の菅氏との会話を尋ねられ「普通の生活をしたいんですけど」と言ったことを紹介。「ファーストレディーとは大統領夫人のことで違和感を覚える。首相夫人でいいです」と語った。

 伸子夫人といえば、何事においても夫に直言することで知られる。「官僚と上手にやる内閣にしてほしい。政治家だけでやれるはずがない」「内閣が一体感を持たないとだめ」などと、注文を付けていた。

菅直人のその後の政権運営の中で、この傾向は如実に表れている。

政治権力の表示体は太陽である。

国益を守り、国民の安全を守るという重責があるため、国民国家の長としてのプライドがなければならず、太陽は強くなければならない。

そして、政治とは歴史的に軍事力と一体であったため、太陽と火星が主に政治家の表示体ではないかと思われる。

少なくとも、今現在の世界は、彼が理想とするオルダスハクスリーの『素晴らしき新世界』(wikipediaより)のような、各国が一体となって融合するユートピア社会ではないのであって、国民国家が群雄割拠して国益を追求している厳しい世界である。

その中で、国際法に乗っ取って公務執行妨害をした外国人を自らの領土の中で逮捕したというのは実務的な手続きであるが、

然し、その最初の段階で、衝突した行為自体が意図的なものであれ、意図的なものでなかれ、逮捕拘留しないのが、大人で賢い外交判断であって、国内法に従って優等生的な判断から逮捕をしたものの、途中で釈放するのは、自らの法秩序を軽んじてしまった軽率な行為である。逮捕をしたのであれば拘留期間が終わるまで取調べをするべきだったと言える。

釈放自体は、リベラル的な友好的態度で対応したつもりであり、外交努力であったと思われるが、相手国に隙を与えただけで、善意を引き出すことは全く出来なかったという現実があったようである。

そして、その後の威圧的行動などは、報道されているように、資源の獲得に向けた意図的な行動のように見える。

米国が撤退していく、力の空白地帯に攻め込んで、それを既成事実化していくような、チベットに侵攻した時と似ているのかもしれない。

政治権力間の領有権問題などは、重いテーマであり、理想的には、国家という枠組みを超えて、世界という一つの地域の中で国際人として、国民国家と自分を同一視していないつもりで生きていても、このような国家間の外交問題が出てくると、人は、通常、自分が生まれて育った国家と自分を同一視するものである。

天秤座は政治権力に対する民主主義的な闘争や市民運動は得意であっても、実際、政治権力を獲得して、国民を守る立場に立った時に、各国との外交関係において、うまく立ち回ることが難しいのではないかと思わざるを得ない。

国家間の外交とは、例えば、油断のならない相手と商取引をする時と似ているのである。

油断をすると、高い金額をふっかけられるので、相手に実際に、自分が買いたい値段よりも、更に安い値段で売ってくれと要求して相手の出方を見たり、相手がいくらで買いたいのかといった心理を読んだりすることが必要になってくる。

そうしないと相手にうまく手玉に取られて高い値段で、品物を買わされてしまう。

全く思慮のない、人の良さというものは、相手にこの取引相手なら騙しても大丈夫だという誘惑や隙を与えてしまうのである。


従って、駆け引き、自己主張が、現実政治には必要である。

国際社会が成熟し、国民国家という枠組みが世界的な友好的な統合の中で、意識されなくなっていくまでは、そうした思慮のある現実的な対応が必要である。

天秤座にそれが出来るのか疑問なのである。リベラルで民主主義的な理念で、善意で対応しても、相手がそのレベルで対応しないのであれば、その対応は、思慮のない愚かな自業自得ということになってしまうのである。

また外交には国家としてのプライドも必要なのであって、8室に惑星集中していて支配される傾向の強い人物が、国民国家としてのプライドを外交関係の中で示すことが出来るのかという問題もあるのである。


もう一つは、11室というのは貪りのハウスであり、11室というのは仕事を終えた後の評価のハウスである。

従って、その獲得した評価や地位に執着したり、固執する傾向も出てくるのではないかとも思われるのである。

11室で多くのラージャヨーガやダナヨーガを形成し、総理大臣に就任して、自らの自己実現、高い地位、願望成就を実現した人物が次にやることとは、自分の模倣なのであって、高い評価や地位を失うまいとする努力である。

それが最後の誘惑のステージといわれる11室の問題点である。

菅直人が2010年10月10日からチャラダシャー魚座に入った後、政権運営がどうなっていくのか、今後も注目していきたいと思うのである。


【2011/3/19 追記】

3月11日、14時46分頃に東北地方、宮城県沖で起こった大地震(M8.8)により、菅直人を巡る今後の政局が変化したものと思われる。

支持率の低下により近々解散総選挙も予想されていた菅直人は、この地震災害によって当面、解散総選挙は無くなったはずである。

この緊急事態の時に解散をすることなどは政府として許されず、きちんとこの災害の復旧に向けて責任を持って対応しなければならない。

逆に言えば、この危機を強いリーダーシップで乗り越えることにより、彼の支持率は回復する可能性が出てきたと言える。

野党側もこんな緊急事態の時に内閣総辞職を求めることは道義的にできないのであり、菅直人は野党各党と話し合い、政治的な休戦を取り決めた。

この緊急事態、国家の大災難は、菅直人に重い責任を担わせると共に、責任を果たす内閣であるかどうを試される場でもある。

昨年の6月に前総理の鳩山由紀夫が辞任することで、菅政権が誕生した。

その後の政権運営で、菅直人は、官僚と妥協し、官房長官任せで、公約を守れず、国家の威信を失う拙い外交、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)の場での拙い交渉など、酷評を受け、総理大臣としての資質を問われていた。

週刊誌の記事によれば、菅直人は、神経症の症状を呈しているとされ、最近では急激な支持率の低下から、解散間近と見なされていたのであるが、この東北地方の大震災により、政局は一変した模様である。



地震が起こった3月11日はトランジットの土星が乙女座で逆行しており、これは日本の建国図の10室で逆行している土星の再現であり、日本国の政府や警視庁、自衛隊といった行政の機能が不眠不休でこの深刻な事態に対応しなければならないことを現している。

日本の建国図の逆行土星と同じ状態がやって来た時に日本が大災害に見舞われ、政府がその対応に追われるという構図は、10室(政府)から逆行して4室(国土、社会インフラ、国民の幸せ)にアスペクトする土星で表される。

占星術的に考えれば、これは日本のカルマであったとしか考えられないのである。

福島原発の事故の対応で、放射線の強い原子炉近くで作業しなければならない現場の作業員など、極めて重い責任を表している。

死の危険があったとしても全く逃げることは許されない。 またこの危機の只中で政権を担う菅内閣も全く逃げることは許されない。



このことは菅直人のチャートからも明らかである。

もし菅直人が射手座ラグナであるなら、10室で土星が逆行するこの時に総理大臣としてこの事態と向き合わなければならないというのもまたカルマ的にあらかじめ決まっていたとも思えるのである。

総理としての資質が問われてきた菅直人であるが、しかし、この事態を日本の行政府である内閣の首長として担わなければならないことは、このチャートと惑星配置から考えると決まっていたのである。

私は日本の建国図、菅直人の出生図、そして、今回の大震災のトランジット図の比較検討から、このような結論に達したのである。

そして、こうした検討から、菅直人のラグナはやはり射手座で間違いないという感触を得ている。

菅内閣でこの日本の国難を乗り越えなければならないというのは運命(カルマ)である。



この国難を乗り切るのが、小沢一郎ではなかったというのも運命である。

小沢一郎を中心として、この国家の非常事態を乗り切ろうといった『小沢待望論』も出ているようだが、

日本の建国図によって示された運命は、国難に対応する行政府の長として菅直人を選んだようである。

小沢一郎は、検察の執拗な攻撃を受けた後、疑惑の多い検察審査会といった組織から攻撃を受けて、とてもこの事態に対応できる状態ではなかった。

それは現在、彼の8室(天敵、支配者)に木星がトランジットし、8室にダブルトランジットが形成されていることで説明される。

小沢一郎の場合はラグナロードの太陽が10室に在住して、リーダーとして指揮を取る資質を備えているが、 しかし、この太陽には6室支配の土星が接合しており、また10室支配の金星が8室(失脚)に在住していることから、権力の座についても、直ぐに足を引っぱられたり、批判を受けて失脚してしまう。

仕方がないのでキングメーカーとして陰で実権を握るというやり方しかできないのが、この小沢一郎の出生図である。

小沢一郎は2013年5月23日からジャイミニのチャラダシャーが蟹座に移行してしまうのだが、蟹座から見るとAmk(アマティアカラカ=仕事)が12室(引退、隠遁)となり、蟹座から見て、3室、6室、9室にアスペクトするが、いずれも職務上の地位や権力を表していない。

従って、この大災害の復興が来年2012年いっぱいまでかかるとすれば、それを成し遂げた後、そこで小沢一郎の政治生命はおそらく終わりである。

その後は、今までのようには党首として、あるいは陰の実力者として権力を持つことはないと思われる。

小沢一郎は、木星が牡羊座に入室していく効果を発揮し始めた今、疑惑の多い検察審査会の起訴相当との議決に苦しめられていた情勢から抜け出しつつある。そして、党内対立が深刻化していた菅直人に協力する姿勢を示したとのことである。

菅首相、19日に小沢氏らと会談=震災対応、挙党態勢確認へ
時事通信 3月19日(土)0時11分配信

 菅直人首相は19日午前、民主党の鳩山由紀夫前首相、小沢一郎元代表、前原誠司前外相を首相官邸に呼び、東日本大震災の被災者支援や福島第1原発事故への対応をめぐり意見を聴く。政府の危機管理対応に批判も出る中、党代表経験者と意見交換することで、有効策を探る狙いがある。

 震災発生前は、小沢氏に近い議員らが首相退陣を要求するなど、党内対立が深刻化していた。しかし、小沢氏は自身のホームページで「勇気と英知を結集して、この危機を乗り切らなければならない」と表明、首相に協力する姿勢を示唆した。


 会談では、未曽有の危機に対し挙党態勢を構築し、震災対策に全力を挙げる方針を確認する見通しだ。

勇気と英知を結集してこの危機を乗り越えなければならない、そのために菅内閣に協力するというのは、精神性の発露(9室)であり、これは明らかに木星が9室に入室した効果である。

9室に木星がトランジットしている時は9室が仕事を失う(10室から12室目)ハウスであるため、注目を浴びる立場に立ったり、職務を忙しく遂行するような立場にはいない時期である。従って、小沢一郎は菅直人に協力はするものの、表舞台に出ていくつもりはないものと思われる。

最近、菅直人の支持率が低下して、解散総選挙ではないかとの見通しがたっていたが、菅直人のチャートが射手座ラグナだとすると、2011年5月から木星が5室に入室し、11月から土星が11室に入室して、5−11室の軸にダブルトランジットを形成し、 マハダシャーロードで、ラージャヨーガを形成する火星に木星と土星がダブルトランジットして、取得や評価のハウスが強くなって、通常なら人が成功や栄誉を受ける時のタイミングであるはずなのに、何故、菅内閣がこれで終わってしまうのかと信じられなかったのであるが、

然し、今回の大震災により、政局が変化して、菅直人がこの国家の危機を責任を持って乗り切ることで、彼の支持率は大きく回復する可能性が出てきたと言えるのである。

おそらく11室に土星が入室すると、ウパチャヤ凶星であることから、批判があったり、評価に傷はつくものの、何とかそれを耐えしのいで、一定の支持や評価を獲得するのではないかと思うのである。

チャラダシャー魚座から見ると、Amk(アマティアカラカ=仕事)の火星が8室に在住していることから、彼の政権運営は、依然として困難、障害、災難を抱えるかもしれないが、11室にダブルトランジットが形成されているということは、そう簡単に辞任はしないはずである。

今回の大震災によって、菅直人の辞任は一瞬にして立ち消えたといえる。

そして、むしろ、行政府の長として、災害への責任ある対応が求められており、逃げ出すことが出来ないのだが、 このテストに合格すれば、彼の支持率は上がらざるを得ない。

震災が落ち着いてきた後での賛否両論の中で、彼は政権の座を維持し続けるのではないかと思われる。

木星が5室に入室すると、トリコーナの5室に吉の影響が生じ、創造、学習、教育という象意が出てきて、災害の復興(インフラ整備=5室)へ向けた彼の積極的な活動が見られることと思われる。

木星は5室から9室と1室へアスペクトするため、これは菅直人にとっては非常によい兆候であり、災害に責任ある対応をして結果を出すことによって、自信をつけ、総理大臣として自己実現(1室)することだろう。

今まで自信がなく、拙い外交などで、政治能力が疑問視されていた菅直人は汚名を挽回できるかもしれない。

【2011/5/6 追記】

木星が5室に入室する直前となって、突然、管直人が指導力を発揮し始めた。

菅首相、浜岡原発全原子炉の運転停止を要請
読売新聞 5月6日(金)19時13分配信

 菅首相は6日夜、首相官邸で記者会見し、中部電力浜岡原子力発電所(静岡県御前崎市)のすべての原子炉の運転停止を中部電力に要請したと発表した。

 理由としては、「国民の安全と安心を考えた。重大な事故が発生した場合の日本社会全体の甚大な影響もあわせて考慮した」と説明した。

判断能力や識別力を表す5室に木星がトランジットしたためである。

木星は11室にアスペクトするため、彼は名誉と社会的評価を取り戻し、内閣支持率は上昇することになる。

1室にもアスペクトするため、彼に最近付きまとっていた疲労感や焦燥感が漂う、人格の全体的印象も改善されるはずである。

これは予測していたことであるが、やはり、木星のトランジットによって鮮やかに現れ始めたと言える。

木星が4室をトラジットしていた間は、4室には8室支配の月が在住しているため、停滞とか、中断、精神的苦悩といった状況に陥りやすく、心理的に不安定になりやすい時期であったと考えられる。

週刊誌などが、管直人が神経症の深刻な症状を呈しており、もう限界が来ているとする記事も多く書かれていた。

4室に木星がトランジットすると、8室や12室にアスペクトするため、管直人にとってはこの1年は全くよい時期とは言えなかった。

然し、木星が5室に入室することによって、管直人は正気を取り戻し、指導者として、よい判断をすることが可能となる。

今後、土星が11室に入室して、5−11室の軸にダブルトランジットが形成される頃には、彼は日本の危機を乗り切った首相としての高い評価を受けることも考えられるのである。

チャラダシャーは依然として魚座が続いていくので、彼のAmkが8室に在住していくということは、根本的にうまく行くとは考えられないが、然し、木星の5室への入室は明らかに出生図上の11室に形成されているよいコンビネーションを活性化するため、これから、管直人を取り巻く状況はよくなるはずである。


管直人の経歴
西暦 出来事 V.DASHA TRANSIT
1959 宇部市立琴芝小学校卒業 水星/火星  
  62 同市立神原中学校卒業 水星/木星  
  65 都立小山台高卒業 水星/土星  
  70 東工大理学部卒業 ケートゥ/ラーフ  
  70 11 伸子夫人と結婚 ケートゥ/ラーフ 土星:牡羊 
木星:天秤
  71 12 弁理士試験に合格 ケートゥ/木星  
  72 10 長男(管源太郎)誕生 ケートゥ/土星 土星R:牡牛
木星:射手座
  74 参院選で当選した市川房枝氏(無所属)の選挙事務長を務める 金星/金星  
  76 12 衆院選(旧東京7区)に無所属で出馬し、落選 金星/金星  
  77 参院選(東京地方区)に社市連から出馬し、落選 金星/太陽  
  79 10 衆院選に社民連から出馬し、落選 金星/月  
  80 衆参同日選(衆院旧東京7区)に出馬し、トップで初当選

金星/火星

 
  83 12 衆院議員2期目当選 金星/ラーフ  
  85 社民連政策委員長に就任 金星/木星  
  86 衆院議員3期目当選 金星/木星  
  90 衆院議員4期目当選 金星/水星  
  92 11 政策研究集団「シリウス」結成 金星/水星  
  93 衆院議員5期目当選 金星/ケートゥ  
  94 新党さきがけに入党 金星/ケートゥ
⇒太陽/太陽
 
  96 橋本内閣の厚相に就任 太陽/ラーフ  
  96 薬害エイズ問題で、国の責任を認め原告患者らに全面謝罪 太陽/木星  
  96

鳩山由紀夫氏、弟の邦夫氏らとともに旧民主党を結成。
鳩山氏と共同代表に就任

太陽/木星  
  96 10 衆院議員6期目当選 太陽/木星  
  97 単独で党代表となる 太陽/土星  
  98 旧民主、民政など4党が合併、新たな民主党を結成。代表に就任 太陽/水星  
  99 党代表選で鳩山氏に敗れ、政調会長に就任 太陽/金星  
2000 衆院議員7期目当選 月/月  
  党幹事長に就任 月/月  
  02 党代表選で再び鳩山氏に敗れる 月/ラーフ  
  12 党代表選で岡田克也氏を破り、代表に返り咲く 月/ラーフ  
  03 民主党と小沢一郎氏率いる自由党が合併 月/木星  
  11 衆院議員8期目当選 月/木星  
  04 国民年金未加入・保険料未納問題で代表を引責辞任
代表辞任後、四国霊場の巡礼に出る
月/土星  
  05 衆院議員9期目当選。代表選に出馬し、前原誠司氏に2票差で敗れる 月/土星  
  06

代表選で小沢氏に敗れ、代表代行に就任。
幹事長の鳩山氏を含めた「トロイカ」体制で党を運営

月/水星  
  09 衆院議員10期目当選 月/太陽  
  鳩山内閣の副総理・国家戦略相に就任 月/太陽  
  10 副総理・財務相に就任 月/太陽  
  10 民主党代表に就任、国会で第94代首相に指名される 火星/火星 土星:乙女 木星:魚
(2010年6月5日 読売新聞) 読売 online -基礎から分かる管直人- より引用抜粋、一部編集