占星コラム


2009/6/7 幸福の科学・大川隆法氏のチャート

宗教法人「幸福の科学」が幸福実現党の設立を届け出て、次期衆院選で全300選挙区と全11比例代表ブロックに候補者を擁立する見通しを5月25日午後、都内のホテルでの記者会見で明らかにしている。

「幸福の科学」が政党結成 衆院選300選挙区・比例に候補擁立へ
2009.5.25 17:01 産経ニュースより引用抜粋


饗庭直道党首と大川きょう子党首代行=25日午後、都内のホテル(三尾郁恵撮影)

宗教法人「幸福の科学」(大川隆法総裁)は25日、都内のホテルで記者会見し、東京都選管を通じ総務省に政治団体「幸福実現党」の設立を届け出たと発表した。次期衆院選で全300選挙区と全11比例代表ブロックに候補者を擁立するとしている。会見した饗庭(あえば)直道(じきどう)党首(42)によると、大川氏本人は立候補しないという。
 饗庭氏は、当面の主要政策として、(1)経済政策(2)教育の立て直し(3)安全保障・国防力の強化−を挙げた。

 党首代行は大川氏の妻、きょう子氏(43)、幹事長は佐藤直史氏(51)。饗庭党首は「麻生太郎首相や民主党の鳩山由紀夫代表には、引退勧告をさせていただく」と述べた。

 幸福の科学 昭和61年10月に大川総裁が設立した宗教法人。大川氏の著書「太陽の法」はベストセラー。東京・東五反田が総合本部。信者数は非公表。

そして、6月1日の夕刊フジの記事によれば、大川隆法が18年ぶりに公開説法して、その模様が衛星中継で、海外にも配信されているそうである。

大川隆法18年ぶり公開説法…衛星中継で海外配信も
2009年6月1日(月)17時0分配信 夕刊フジ

 幸福実現党を立ち上げた宗教法人「幸福の科学」の大川隆法総裁が5月31日、大阪市で講演を行った。マスコミを前にした講演は18年ぶりで、全国2900カ所に加え海外にも衛星中継で配信された。

 大川氏は結党の理由について、「外国に対抗できるのは安倍晋三さんと麻生太郎さんだけだと思っていたが、この体たらくでは応援してもムダであると考えた」と説明。「この国の政治指導者に勇気がないなら、勇気のある人が立ち上がるしかない」と語り、党幹部に「衆院選で第1党になるべく努力せよ」と指示したことを明らかにした。

 さらに、「自民・民主両党議員の中で、信者が多いときは100人を超えていた。(いまでも)議員にも支持者にも信者はたくさんいる」とし、「(幸福実現党は)全国300選挙区とすべての比例区に候補者を立てるが、信者同士が戦わなきゃいけなくなる。断腸の思いだ」との感想を漏らした。

 北朝鮮問題については、「昨晩、金正日の守護霊と称するものと対話した」と話し、その中で霊が北の狙いを「核の力で3年以内に韓国を併合する。日本向けのミサイルは日本を怖がらせ米国の気力をそぐ陽動作戦」と語ったことを紹介。「日本の決断のなさが見透かされている。残念なことだ。そんな未来を変えたいんです」と声高に宣言した。

 一方、焦点となりそうな「政教一致」問題については、「政治は宗教と独立して離れて存在するものではない。政治と宗教は裏表で、国をよくする政治と人を幸せにする宗教が一体となることで、人間が生きることの尊厳が生まれる」と真っ向から反論した。

上記のような、ここ最近の記事から、大川隆法氏が、5月25日以降、メディアに露出し、活動を大規模に展開して、世の中に打って出ようとしているのが分かるのである。

このことから推測されることは、大川隆法氏が注目される大舞台に立って、あらゆる人に見られ、知られる時期に移行し、そのため、5月1日からの木星の水瓶座への入室は10室だったのではないかということである。


(大川氏が5/31大阪で公開講演を行なった時のトランジット)

そうした単純な見地から、ラグナを牡牛座ラグナに設定することが可能である。

もともと、火星と木星が水瓶座と獅子座の軸で相互アスペクトしており、特徴的なチャートであるが、まず、 宗教団体の教祖で、寺院を各地に建設して、そこで教えを説いていることから、4室に火星が絡んでいるのではないかという推測が立つのである。
4室に火星が絡む配置はラオ先生が言うように宗教家であれば寺院を建設してアシュラムを形成する配置である。

そうすると、蠍座ラグナか、牡牛座ラグナの可能性が高くなるのである。

火星は牡牛座と、乙女座にもアスペクトしているため、水瓶座ラグナや、双子座ラグナの可能性も検討して見るが、水瓶座ラグナというのは性格的に一致していないように思われる。

そして、水瓶座に木星が入室したタイミングで、大きなことをやろうとして世に打って出て、注目される大舞台に立っていることから、10室が水瓶座になる牡牛座ラグナか、10室が獅子座になる蠍座ラグナに絞り込まれるのである。

そして、牡牛座ラグナか、蠍座ラグナかということになるが、 幸福の科学が各地に建設している” 精舎”という支部の建物を見ると、ギリシャ建築様式と東洋の仏教文化を混ぜ合わせたような、周囲の環境に溶け込まず、ひと際、目立って自己主張している建物群であることが分かるのである。


この自己主張して環境に調和しない建物群はおそらく牡牛座ラグナとして考えた場合の獅子座4室が表していると思われるのである。
もし4室が火星が在住する水瓶座ラグナであればニューヨークの近代的なビル群とか、周囲の環境との調和を重視した個性を主張しない、非個人的で、無機質で、幾何学的な建築物になると思われるのである。

従って、何か奇抜に目立って自己主張している建物群は獅子座の4室が表していると思われるのである。

そうして牡牛座ラグナに設定すると、 木星が10室に入室した5月1日以降、彼が講演会などを開催して、10室の木星が表わす教師としての活動を展開していることが分かる。

幸福の科学公式ページを見ると、 5/10日比谷公会堂、5/31インテックス大阪などで、大勢の聴衆に向け、教師として講演をしていることが分かる。

こうしたことから、5/1以降、大川隆法氏の活動は非常に活発化しており、牡牛座ラグナであると推測されるのである。

wikipediaの経歴データから、大川氏の全体像が分かってくる。

大川 隆法(おおかわ りゅうほう、1956年7月7日 - )は、日本の宗教家で宗教法人幸福の科学総裁および幸福の科学グループ創始者兼総裁。

父・中川忠義(1921年11月20日 - 2003年8月12日、幸福の科学名誉顧問、法名は善川三朗(よしかわさぶろう))と母・君子の次男として、徳島県麻植郡川島町(現・吉野川市川島町)に生まれ、徳島県立城南高等学校を卒業、1年の浪人生活を経て、東京大学法学部を1年留年した後に卒業。卒業後は商社のトーメン(現豊田通商)に入社。ニューヨーク世界貿易センタービルにあったニューヨーク本社で勤務しながらベルリッツニューヨーク校で上級語学研修を100時間で修了、ニューヨーク市立大学教授の面接試験に合格し、ニューヨーク市立大学大学院センターで30歳前後のビジネスマンに混じって国際金融ゼミにて外国為替理論を学ぶ。

改名前の姓名は中川隆(なかがわたかし)であるが、善川三朗が命名した法名の「大川隆法」が立宗後に戸籍上の姓名となっている。商社勤務時代に「大川隆法」の名で善川三朗とともに著作活動を始め、1985年から共著で多数の「霊言集」を出版し、1986年10月に幸福の科学を立宗、幸福の科学は1991年3月7日に宗教法人となった。1997年に幸福の科学総裁に就任。
(wikipediaより引用抜粋)

西暦 年月 出来事 ダシャー トランジット
1956年7月7日 7月7日 徳島県にて誕生 火星/水星
1976年 4月 東京大学文科一類に入学

著書「太陽の法」初版の中で、大学の授業についてゆけなかったこと、同級の秀才達に対する劣等感に悩まされていたことなどを告白している。
ラーフ/月
1978年 ハンナ・アーレントの研究として、「ハンナ・アーレントの価値世界について」という論文を書く 木星/木星
1979年 就職活動の一環として司法試験の勉強を始め、短答試験に合格するも論文試験で不合格となった 木星/木星
1980年 商社トーメン(豊田通商)に入社

ニューヨーク世界貿易センタービルにあったニューヨーク本社で勤務しながらベルリッツニューヨーク校で上級語学研修を100時間で修了、ニューヨーク市立大学教授の面接試験に合格し、ニューヨーク市立大学大学院センターで30歳前後のビジネスマンに混じって国際金融ゼミにて外国為替理論を学ぶ。
木星/土星
1981年 3月23日 自動書記による「霊界通信」が始まり、「大悟した」とされる 木星/土星
1985年 8月 初めての著書『日蓮の霊言』(善川三朗編、潮文社)を発刊。その後、『空海の霊言』『キリストの霊言』等の著書を上梓。 木星/ケートゥ
1986年 7月15日 トーメン(豊田通商)退社 木星/金星
1986年 10月6日 幸福の科学の事務所を東京都杉並区西荻窪に開設して立宗 木星/金星
1986年 11月23日 東京の日暮里酒販会館にて、会員らに対して、初めて説法をする。 木星/金星
1988年 東京大学英文科を卒業したばかりの大川きょう子と結婚。 木星/金星
1991年 3月7日 幸福の科学が宗教法人として認可される。当初、礼拝施設等に安置される本尊(代理本尊)は、「釈迦大如来」の文字と自身の肖像写真を中心に、周囲に「正しき心の探究」「愛・知・反省・発展」という基本教義を記したものであった。 木星/火星
1991年 5月26日 東京大学の「五月祭」において講演 木星/火星
1991年 7月15日 第1回「御生誕祭」が東京ドームにて開催。「エル・カンターレ宣言」により、大乗の仏陀としての使命を明らかにしたという。

大川は、最初の「御生誕祭」(1991年7月15日、東京ドーム)において自身がエル・カンターレであると宣言し、自らが地上に降りて法を説く使命、全人類を救済し、新文明を建設する等の大乗の仏陀の使命を宣言した。 このときの講演での発言「20世紀中に日本人全員を幸福の科学会員にしてみせる」「あなた方が目にしているのは大川隆法であって大川隆法でない。エル・カンターレである」はテレビのワイドショー等でも放映され、人々の注目を集めて流行語になった。幸福の科学の信者は、エル・カンターレを体現した「現成の仏陀(悟りたる者)」であるとして大川隆法を信仰している。 (wikipedia 『エルカンターレ』より)
木星/火星
⇒木星/ラーフ
1994年 11月 ストップ・ザ・ヘアヌード運動を展開する 土星/土星
1997年 幸福の科学総裁に就任 土星/水星
2009年 5月25日 東京都選管を通じ総務省に政治団体「幸福実現党」の設立を届け出たと発表する

次期衆院選で全300選挙区と全11比例代表ブロックに候補者を擁立する予定とのこと
土星/ラーフ
2009年 5月31日 大阪市で公開で講演を行う。マスコミを前にした講演は18年ぶりで、全国2900カ所に加え海外にも衛星中継で配信された。 土星/ラーフ
wikipediaより引用抜粋、一部編集

大川氏の経歴を確認すると、商社トーメン(豊田通商)に入社し、ニューヨークで外国為替理論について学んでいることから、アメリカの資本主義のまさに最前線で、経済人としての素養を身につけている。つまり、アメリカのユダヤ系金融エスタブリッシュメントの思考方法を身につけて帰ってきたと言える。

このことは彼が双子座に惑星集中していることで理解できる。

双子座への惑星集中は金融大国であるアメリカ合衆国のチャートの双子座に惑星集中していることと関連付けると興味深いのである。
幸福の科学出版が出している月刊誌「ザ・リバティ」などはまさに自由主義経済思想の表現である。

トーメンに入社しニューヨークで外国為替について学んだ時期はマハダシャー木星期で、木星をラグナとすると、11室に太陽、水星、月、金星が在住しており、これはまさにニューヨークの金融エスタブリッシュメントたちの社交場(サークル)に参加してそこで社会的地位の高い人たちと交流したことを表している。 そのことによって大川氏自身のステータスや評価も高まった時期である。


因みにラグナを牡牛座ラグナとした場合、牡牛座の0度でも牡牛座の29度59’であっても、いずれにしても、2009年5月7日現在は、土星/ラーフ期である。

そして、商社トーメン退社後に宗教法人「幸福の科学」を立ち上げて、8、11室支配で4室に在住する木星の象意として、多くの信徒(木星)を自らのアシュラムに集め、そして、そこで教えたことを表している。その際に彼はチャネリング等の霊能力(8室)を用いて、守護霊と対話した結果などを教えの一部に取り入れている。従って、8室支配の木星の影響であると考えることができる。

そして、その木星期の締めくくりとして、1991年7月15日に「エル・カンターレ宣言」により自分が仏陀の生まれ変わりであると宣言したのである。この時、木星/火星期、あるいは次の木星/ラーフ期である。

おそらく4−10室の軸で木星と火星が強力に相互アスペクトしているため、大舞台で大胆な発言をしたことが理解出来るのである。

この時、彼は勢いがあり、大勢の信者の前で最高のパフォーマンスを発揮したことは確かである。

「20世紀中に日本人全員を幸福の科学会員にしてみせる」
「あなた方が目にしているのは大川隆法であって大川隆法でない。エル・カンターレである」

上記のような非常に誇大自己的な発言をして彼が最も輝いた瞬間と言えるかもしれない。
それだけこの時期は自身に力を感じ、それを率直に表現したのだと思われる。

それがおそらく木星/火星期の出来事である。木星からみると5、10室支配のラージャヨーガカラカの火星が7室に在住して、昇進を表すラージャヨーガを形成しており、この時に彼は火星が表示する司令官のように振る舞ったと思われる。

因みに今回、大川氏について彼の思想や経歴を調べる中で、月刊誌「リバティー」の最新号を購入して、その内容を調べてみた。
私は彼の著作を読んだことが全くなかったので彼の思想などに触れるのは今回が初めてである。

この月刊誌「リバティー」の中で、彼は官僚がはびこる社会は好ましくないとし、官僚制度の肥大化による日本の社会主義化について警戒を促している。そういう意味で彼は筋金入りの自由主義経済万能主義者であり、市場が全て解決してくれるという思想の持ち主である。

この月刊誌「リバティー」の中に4月30日に彼が幸福実現党の創立宣言を行い、この党が所持する基本思想について明らかにしている。

その中で彼の憲法に関する考え方として、いくつかまとめてみると以下のようになる。

論点 見解
成立過程と前文

「・・・現行憲法は占領下において外国人がどさくさに紛れてつくったものであり、それを”御本尊”として不磨の大典のごとく捧げ奉ってきたのが戦後の日本の歴史だった・・・」

「・・・平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して」とあることについては、現実的には厳しいものがあるので、自分のほうから一方的に宣言して自分の手を縛るのは危険です。『日本国民のさまざまな基本的人権を侵す考え方が、前文には入っている』と言わざるをえませんと批判・・・」

「・・・「われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ」との文言には、「『それならば北朝鮮をどうにはしなさい』と言いたいのです」と切って捨てた・・・」

天皇制 「・・・『天皇は、日本国の文化と歴史の象徴であるから、その存続は尊重されるべきである』という考えはあってもいいと思いますが、第一条に『この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く」とあるのは明らかに嘘です。こういう部分は、修正の必要があると思います・・・」

「・・・天皇は国事行為を行うので、外国からは元首のように見えてすっきりしないと指摘。「日本という国が信用されていない理由は、実はここにあるのです。『誰が意思決定をするのか分からない』と言われているのです」とした・・・」
憲法九条

「・・・「いちばん問題が多いのは第九条の『戦争放棄』です」と明言。ソマリア沖の海上自衛隊の活動を例にとり、「『憲法をいじらずに、自衛隊法やその他の法律のほうでやれるようにする』というずるい手法をたくさん使っているので、もう少し正直であるべきです。憲法の規定で駄目なのであれば、憲法を変えるべきだと思います」と述べた。・・・」

「・・・同じく「国の交戦権は、これを認めない」との文言については、次のように批判・提言した。「これは、人間としての尊厳を認めていないということです。あえて文言を変えるとしたら、『平和主義を基調とする』ということはかまわないと思いますが、『侵略的戦争は、これを放棄し、防衛のみに専念する』『そのための戦力は、固有の権利として、これを保持する』」ということをはっきり規定して、自衛隊法の根拠を明確にすべきだと思います」・・・」

信教の自由

「宗教政党そのものは欧米にもあります。その宗教が、実際に有力であり、国民の多くが信じているような宗教であれば、宗教政党があっても別におかしくはありません。宗教は良識の代表なので、そういう政党があることによって、世の中を腐敗や堕落から救う機能も果たせると考えています」

Liberty 2009年7月号 p.12〜13より引用抜粋

これらの主張は論理的に非常にクリアであり、インテリジェンスが感じられるのである。
ここでは感情を排して、理性的で知的な態度が一貫されており、憲法改正を主張していた民主党の鳩山由紀夫と考え方が大きく変わらないと思われる。

ただ憲法改正論議は軍国主義に突っ走った第二次世界大戦の時の苦い記憶があり、また国内の右翼言論人やタカ派に好戦的な政策に結びつくような隙を与えたくないために、憲法改正せずに、現実とずれていたとしても、理想的な戦争放棄の文言をあくまでも守り通した方が右翼言論人やタカ派のコントロールという点で、好ましいという考え方があるかもしれない。

然し、現実にそぐわないので、変えた方がいいとする意見は理知的で、知的な見解で常識的で正しい見解である。それが日本で機能するかは別の話であっても、正しい見解と言える。

こうした考え方は双子座に在住する5室支配の水星が表していると思われ、この水星は太陽と接合して、政治学や政治思想に興味を持つのである。
あるいは経済学に対する興味も表しているかもしれない。彼にニューヨークで外国為替理論を学ばせたのはこの自室で強い水星である。

この水星は5室支配で2室に在住し、4室支配の太陽と接合して、ラージャヨーガを形成している。
従って、識別力(ヴィヴェーカ)を発揮して、物事の真偽を見極めることができるのではないかと思われる。

そして、この水星と太陽のラージャヨーガがスピーチの2室に在住しているため、講演などでのスピーチとして、それが表現されるのである。

例えば、こうした彼の識別力は次のような消費税増税に関する見解にも表れている。

・・・「日本人の底流には『勤倹・貯蓄・労働』型の思想が流れていて、『一生懸命に働いてお金を貯めるのはいいことだが、お金を使うことは一家を潰す元である』という考え方がある」(166ページ)。そのようなカルチャーがある日本で消費税を上げれば、国民は倹約にますます努めるから消費は完全に冷え込むだろう。 「お金が足りないから増税」という安易な発想への国民の反発は相当強いものがあることを知らねばならない。
(Liberty 2009年7月号 p.17より引用抜粋)

非常に日本人の国民性も考慮した本質に迫っている。

従って、経済、政治知識人としての彼の見識はそれなりに評価できるものである。

多少、自由主義経済思想に偏り過ぎている感じがあるとしても、理知的であることは確かである。

然し、この「Liberty」2009年7月号に書かれている内容を分析するに辺り、非常に気になる箇所があるのである。

それは以下の部分である。

抜粋部分 ページ
郵政民営化も20年前から提言

大川総裁による社会的・政治的啓蒙活動は立宗まもない80年代にすでに始まっている。たとえば、89年7月の講演「成功理論の新展開」で官庁には不要なものがあることを指摘し、農水省や運輸省、郵政省など各省庁のあるべき姿について言及した。中央省庁が1府22省庁から1府12省庁へ体制再編をしたのは、その12年後の01年1月のことだった。本誌00年1月号「クロネコヤマトVS郵政省・運輸省」では、国営=信用できる時代は過ぎたことを指摘し、郵政の民営化も提言。03年1月に郵政公社がスタートし、07年郵政民営化が実現した。
Liberty2009年7月号 p.26
08年10月には法話「ニューヨークで考えたこと」で、アメリカのサブプライムローンによる景気後退について言及。先行き不安で世相が暗くなるなか、「アメリカ経済の底力はまだ強いのです。今回の景気後退は、大恐慌とは全然違うものです」と世界恐慌説を否定した。 Liberty2009年7月号 p.28〜29

同じく08年に説かれた「成功への道は無限にある」(10月)、「一日一生で生きよ」(11月)などの法話では「衆議院の解散を急ぐな。日本は外交で頑張り、金融の面で世界のイニシアチブを取るべきである。日本がリーダーになって、世界の経済危機を救うべき」という趣旨の助言を麻生太郎首相に行ったことが明かされた。
その後、麻生太郎首相は08年11月14〜15日に行われた金融サミットで、日本が国際通貨基金(IMF)へ約10兆円融資することを表明し、日本の資金面での貢献をアピール。実際、この緊急融資により、パニック的な金融危機は回避された。まさに日本のリーダーシップによって、世界恐慌に至らずにすんだわけだ。

Liberty2009年7月号 p.28〜29
Liberty2009年7月号より引用抜粋

大川隆法氏の思想が表明されていると思われる月刊誌「Liberty」には、自由主義経済思想の負の側面については全く自己批判されていないのである。そして、日本とアメリカの真の関係についてもよく見えていないようである。

IMF、世界銀行体制によって、アメリカが発展途上国に高利で融資して、港や発電所などの大規模インフラを建設し、発展途上国が借金漬けになったところで、構造調整プログラムによって、途上国の教育や福祉などの予算を削ったり、多国籍企業が進出して資源の収奪をすることを推進してきた戦後の第二の帝国主義の真の過酷な姿が理解できていないようである。

従って、郵政民営化も日本国民が勤勉に貯蓄した郵貯・簡保資金340兆円を狙って、アメリカが要望しているということがよく分かっていないのである。アメリカが年次改革要望書によって、日本の金融市場の自由化を迫り、日本の国富を安く買い漁って、収奪した富を海外に持ち逃げしているという真実がよく分かっていないようである。

外資系の企業群は日本国内で吸い上げた利益を日本国内に還元しないで、本国に持ち帰るのである。
アメリカが日本に対して、発展途上国を扱うような発想しかもっていないことがよく分かっていないようである。

また今回のアメリカのサブプライムローンによる経済崩壊を一時的なものと認識し、アメリカ経済の底力によって再び、復活できると考えているのも大変底が浅い認識である。アメリカは経済は崩壊して、衰退し、世界秩序が大きく変容していくのである。

そのことについては2008/10/18付の『アメリカの行方 -アメリカ発の世界革命が始まる-』の中で占星術的な根拠と共に示している。

そして、さらに麻生首相に金融の面で世界のイニシアティブを取るように勧め、08年の金融サミットで、麻生首相が国際通貨基金(IMF)に10兆円の融資することを表明したことについて世界恐慌が回避されたと賞賛しているのも、非常に本質が見えていないと言える。

現行の国際通貨基金(IMF)こそが、アメリカの帝国主義を推進し、世界の資源を不平等に分配し、世界を先進国と発展途上国に分割し、また世界各国に新自由主義経済政策を導入させ、富裕層と貧困層の大きな格差社会をもたらして、世界を不安定にしたのである。

大局的には、世界平和の大きな危機的状況を生み出した元凶であって、ノーベル経済学賞を受賞したジョセフ・スティグリッツ博士が言うように、IMFは廃止しなければならないのである。

そのつぶれなければならないIMFに10兆円の資金を投入して、悪の存続を助けた政策は盲目であると言わざるを得ない。

悪の根源なのであって、日本人の真の幸福を目指しているならば、これらの本質的な悪や資本主義の構造の中に潜んでいる悪に気づかなければならないはずである。

もし日本人の真の幸福を目指しているならば、これらの本質的な悪や資本主義の構造の中に本質的に潜んでいる悪に気づかなければならないはずである。

然し、大川氏はそのことが全く見えていないようである。彼は新自由主義経済の信奉者であって、批判者ではないようである。

その背景として、戦後、日本がCIAや戦略的知識人によって、巧妙に管理され、アメリカの属国として位置づけられてきたという戦後の歴史についてもよく理解していないものと思われる。

日本とアメリカの関係は政治評論家の副島隆彦氏の日本はアメリカの属国であるとする「属国日本論」の中によく示されており、私も読者の一人であるが、そうした彼のような諜報能力や真実に対する嗅覚のようなものが大川氏には無いようである。

それは何故かと考えると、やはり、牡牛座ラグナにとっては、牡羊座は12室に該当するため、牡羊座バラニ―が表すCIAとかモサドとかMI6とかKGBとかのような諜報機関の暗躍とか、表の歴史の裏で動いている真の歴史などが全く見えないからであると思われる。

蟹座や牡羊座というのは民族主義者を表す星座であると思われるが(何故なら民族主義者は蟹座で行為の10室が牡羊座になるからである)、民族主義者はユダヤ系金融エスタブリッシュメントの動きや世界的な国際銀行家の動きについて敏感である。それはユダヤ系金融エスタブリッシュメントが水瓶座や双子座の風の星座であるとすると、蟹座にとっては水瓶座や双子座は支配したり、損失させたりしてくる相手であるからである。風の星座の支配に対して敏感なのである。

米国に存在するリバータリアンと呼ばれる蟹座を象徴する民族主義的で保守的な人々の間で、国際銀行家に反対し、連邦準備銀行の廃止を求める動きが広がっていることからもよく理解できる。

話を元に戻すが、このように大川隆法氏の思想には経済人としての優れた見解が認められ、インテリジェンスを感じさせるものの、しかし、それには限界があり、真の世界の姿についての純粋な認識には至っていないようである。

月刊誌「Liberty」2009年7月号を見た限りでは、彼は自由主義経済思想の持ち主であり、新自由主義についての疑問を持たず、現行の米国が主導するIMF、世界銀行体制による世界経済の支配構造についても疑問を持っておらず、親米従属の右翼言論人と同じ姿勢が見られる。

従って、このサブプライムローンの崩壊がアメリカの米ドル基軸通貨体制の終焉で、アメリカ支配の終焉であることも理解していないようである。

米国に留学して、アメリカの市場万能の新自由主義に思想的に完全に染まってしまい、帰国後もアメリカの経済政策を推進する日本側のエージェントとなってしまう多くの親米従属の官僚と同じように、大川隆法氏も、自由主義経済思想と、親米従属的な態度が一貫しているようである。

このことをよく考えてみて分かったことは、彼の宗教家としての成功や富が自由主義経済思想と一体化しているために、それを手放すことは、彼の成功や富を否定することになるため、もはや彼はこの自由主義経済思想を少しでも修正することができないようである。

それはデヴィッドロックフェラーのチャートと比較すると分かることである。



牡牛座にとって双子座の2室は富の蓄積を表している。
デヴィッドロックフェラーの月、太陽からみた2室には9、10室支配のラージャヨーガカラカと、2、5室支配の水星が接合しており、2室で、2−5、2−9、5−9、5−10のラージャヨーガ、ダナヨーガを形成している。

デヴィッドロックフェラーの富は連邦準備銀行や石油メジャー(多国籍企業)を始めとして、株式や債券、あるいは不動産として米国と一体化しているのである。

それと同じように大川隆法氏がもし牡牛座ラグナであったら、2室への惑星集中と、2室でのラージャヨーガは、 彼の思想が、彼の経済、宗教人としての成功と一体化していることを示している。 今更、自由主義経済思想を捨てることは出来ないのである。彼の存在基盤自体が危うくなるからである。

因みにこの2室には2、5室支配の水星が定座に在住して強く、ラグナロードの金星が接合し、4室支配の太陽も接合することから、1−2、1−5、2−5、4−5室のラージャヨーガを形成し、さらに3室支配の月が2室に在住している。

この水星と金星のラージャヨーガは彼の出版による成功を表しているように思われる。

水星はコミュニケーション、出版の表示体であり、金星は出版においてマンガ媒体をよく用いることを示しているのではないかと思われる。

wikipediaを見ると、出版による経済的成功は桁違いである。

著作

2006年までに500冊を超える著書を出版しており、2009年時点で累計発行部数は4500万部以上。「法シリーズ」などの一部の書籍はミリオンセラーとなっている。活動に熱心な信者が献本の為に本を何冊も購入する事が多大に影響していると思われるが、宗教書としてベストセラーを出し続けている。 初期の頃に出版された一部の書籍については、改訂版が発刊されている。 1985年から1991年までの間に複数の出版社から多数出版された「霊言集」と呼ばれる書籍は、1994年以降には全て絶版となったが、幸福の科学にて1999年3月からそれらの一部を収めた「大川隆法霊言全集」が全50巻を予定して刊行中である。また、2004年には「善川三朗の霊言」も発刊された。

「法シリーズ」の一覧は下記のとおりで、幸福の科学出版から刊行されている。

太陽の法
黄金の法
永遠の法
繁栄の法
奇跡の法
常勝の法
大悟の法(たいごのほう)
幸福の法
成功の法
神秘の法
希望の法
復活の法
生命の法(いのちのほう)
勇気の法

このうち、『太陽の法』『黄金の法』『永遠の法』は、特に基本三法と呼ばれる。それぞれ、エル・カンターレの法体系、時間論、空間論を述べたもので、その思想は幸福の科学の基本思想となっている。『常勝の法』『成功の法』『希望の法』は、成功理論三部作といわれる。『幸福の法』は幸福の科学の入門書に位置づけられる。法シリーズ以外の著作シリーズには、仏教の中核思想を簡潔平明に説いた『悟りの挑戦(上・下)』『釈迦の本心』『沈黙の仏陀』等の「仏教シリーズ」、『常勝思考』『仕事と愛』等の「現代の成功理論」などがある。著書は、英語・ドイツ語・ポルトガル語・中国語・韓国語・タイ語・インドネシア語・ハンガリー語・フランス語など、数ヶ国語に翻訳され、『太陽の法』は全世界で公称1000万部以上が出版された。

また、幸福の科学出版による映画『ノストラダムス戦慄の啓示』(1994年)、『ヘルメス−愛は風の如く』(1997年)、『太陽の法』(2000年)、『黄金の法』(2003年)、『永遠の法』(2006年)、『仏陀再誕』(2009年)の製作総指揮にあたっている。
wikipedia 大川隆法 より引用抜粋

このような経済的成功が大川氏の本質であり、ナポレオンヒルのように成功法則を説く伝道師なのである。

彼の教えが、私のように経済的成功者になりなさい、というものになるのは自然なことである。

こうして大川氏の思想とチャートの関係についてみて来たが、彼が何故、自由主義経済の負の側面を見ようとせずに、新自由主義の日本側の推進者になっているのかを考えると、以下の点からも理解可能なのである。

それは1993年からマハダシャー土星期に入っているが、土星から見ると双子座8室に惑星集中している。

8室は支配者を表すが、その支配者を表す双子座はアメリカのチャートで、米国の支配層を表す11室の惑星集中する双子座である。

従って、土星が蠍座に在住している大川隆法氏は、マハダシャー土星期には米国の支配層(8室双子座惑星集中)との間で、支配-服従の6−8の関係が成立しているのである。



この配置については以前から何度か言及しているが、米国の支配層であるユダヤ系金融資本家に支配され操られる配置である。

従って、マハダシャー土星期以降、知らず知らずのうちに米国の金融エスタブリッシュメントが推進する新自由主義の盲目的な追従者になっているのではないかと思われる。

だから、IMFに10兆円を投入した麻生首相をたたえ、米国経済の底力に言及し、日本の金融市場の開放や、郵政民営化による日本の民族資本の流出に賛成するのである。



そして、そのことは自民党の清和会系の安部晋三を応援していたことからもよく分かる。

清和政策研究所の外資誘導型の対米従属の経済政策に賛成している証拠である。

これは自民党のチャートで土星が蠍座に在住し、蠍座に惑星集中しているが、これは自民党のエスタブリッシュメントたちを表わしており、岸信介から連なる清和会系の政治家たちを表わしていると思われる。

従って、マハダシャー土星期に入った大川隆法氏はこうした清和会系の議員と同じような対米従属的な考え方になったのである。


ここで、少し話を戻すが、マハダシャー木星期は大川隆法氏は1981年に自動書記による「霊界通信」が始まっていたと経歴には書かれている。これはマハダシャー木星期のセカンドアンタルダシャーの時期であり、木星期の象意が本格的に現れてくる時期である。

この8室支配で4室に在住する木星は、霊能力(8室)が開示され、そうした霊界からの通信を信者に教えるアシュラム(4室木星)を形成する時期だったと言える。木星期全体に渡るテーマはアシュラムの形成だったのである。

この木星/土星期にトーメン(豊田通商)に入社して活動した時期は、霊体験をした後では、社会経験を積み、後に宗教を立ち上げるための土台作りの期間と見なしていたようである。

1980年 商社トーメン(豊田通商)に入社

ニューヨーク世界貿易センタービルにあったニューヨーク本社で勤務しながらベルリッツニューヨーク校で上級語学研修を100時間で修了、ニューヨーク市立大学教授の面接試験に合格し、ニューヨーク市立大学大学院センターで30歳前後のビジネスマンに混じって国際金融ゼミにて外国為替理論を学ぶ。
木星/土星
1981年 3月23日 自動書記による「霊界通信」が始まり、「大悟した」とされる 木星/土星

そして、最終的に1991年に宗教法人としての認可を受け、1991年7月15日に「エル・カンターレ宣言」によって、その木星期の象意のピークに達するのである。

1991年 3月7日 幸福の科学が宗教法人として認可される。当初、礼拝施設等に安置される本尊(代理本尊)は、「釈迦大如来」の文字と自身の肖像写真を中心に、周囲に「正しき心の探究」「愛・知・反省・発展」という基本教義を記したものであった。 木星/火星
1991年 5月26日 東京大学の「五月祭」において講演 木星/火星
1991年 7月15日 第1回「御生誕祭」が東京ドームにて開催。「エル・カンターレ宣言」により、大乗の仏陀としての使命を明らかにしたという。

大川は、最初の「御生誕祭」(1991年7月15日、東京ドーム)において自身がエル・カンターレであると宣言し、自らが地上に降りて法を説く使命、全人類を救済し、新文明を建設する等の大乗の仏陀の使命を宣言した。 このときの講演での発言「20世紀中に日本人全員を幸福の科学会員にしてみせる」「あなた方が目にしているのは大川隆法であって大川隆法でない。エル・カンターレである」はテレビのワイドショー等でも放映され、人々の注目を集めて流行語になった。幸福の科学の信者は、エル・カンターレを体現した「現成の仏陀(悟りたる者)」であるとして大川隆法を信仰している。 (wikipedia 『エルカンターレ』より)
木星/火星
⇒木星/ラーフ

この木星期については、ジョーティッシュの観点からは、8、11室支配の木星になるため、機能的凶星化しているのである。

この8室は法則を損失したハウスであり、支配者を表している。

通常、木星が8室を支配すると、あまり、よいグルに恵まれず、法則から逸脱した支配的なグルとの縁が生じるのである。

これは彼が父親の善川三朗と共に、チャネリングによる出所の分からない情報をその教えの中心にしていることからもよく分かる。

このチャネリングとは、幻惑・錯覚の界であるアストラル界からの情報で、秘教の教えでは、この界から来る情報は不正確な歪んだ情報が多いとされる。

幸福の科学

概要

初期にイエス・キリストや孔子などの歴史上の偉人・宗教家が大川隆法の口を通じて語った(チャネリング)とされる書籍(霊言集)を多数出版している。幸福の科学では短期間に多数の霊言が降ろされることをもって霊界の存在証明とし、高級霊界から示される真理の普及のために組織的な献本活動等が行われた。最初の「霊言集」である『日蓮聖人の霊言』(潮文社、1985年8月15日初版発行)のなかで用いられている「幸福科学」という言葉は、1年後の1986年に団体の名称の基となった(1986年10月6日立宗)。

仏教系では、日蓮、日持、空海、恵果、天台智、親鸞、唯円、蓮如、 一遍、道元、栄西、白隠、良寛、無門慧開などの「霊言集」を出版。キリスト教系では、イエス・キリスト、モーゼ、ミカエル、スウェーデンボルグ、内村鑑三などの「霊言集」を出版。神道系では、 天照大神、天御中主命、大国主命、弟橘媛、卑弥呼などの「霊言集」を出版。中国の思想家では、孔子、孟子、老子、荘子、墨子などの「霊言集」を出版。その他の宗教系では、ゼウス、 エドガー・ケイシー、出口王仁三郎、谷口雅春、高橋信次などの「霊言集」を出版。その他には、リンカーン、ガンディー、エジソン、ニュートン、聖徳太子、福澤諭吉、ソクラテス、ピカソ、シェイクスピア、ダンテ、ベートーヴェン、松尾芭蕉、西郷隆盛、坂本龍馬、 勝海舟、吉田松陰、ナイチンゲール、ヘレン・ケラー、紫式部などの「霊言集」を出版。「霊言」は宗教家に限らない、多くの歴史上の著名な人物について出版されている。 その他、理論書の『太陽の法』『黄金の法』『永遠の法』が出版されることで数多くの信者が集まり、1991年3月に宗教法人となった。1992年以降、仏教用語を用いた理論書で独自の思想を前面に打ち出し、アメリカではTV放映の多いニューソート系牧師に共通点の多い成功理論と共に教義の中心に据えた。1994年には用語を改めて教義の一部を修正し、1996年以降は会員制度の変更や経営方針の転換が行われた。

(wikipedia 幸福の科学 より引用抜粋)

従って、このおそらくアストラル界から来ていると思われる歪んだ情報を信じている大川氏も、これを有難がって信じる信者も、共に真偽の確かめようのない情報によって踊らされ騙されている状態であると言えるのである。

これこそが、8室支配の木星であり、法則を損失したグルから支配されることを表している。

牡牛座ラグナの人は木星が8室を支配するので、霊的教師との関係であまりよい体験をしないのである。

従って、大川隆法氏は、 自身の事業家、経済人としての能力は一流であり、思想家、知識人としての能力も備えており、優れた見識も見られるが(盲目的な自由主義経済思想家、市場万能主義者としては問題だが)、 宗教家、霊的教師としては、二流の人物と言わざるを得ないのである。

チャネリングというアストラル界からもたらされる信頼性の乏しい情報を用いているからである。

このアストラル界から来る情報を受け取っている本人自身はそれが正しい情報なのかどうか、まったく自己評価するすべを持たないため、仕方がないのであるが、しかし、霊界通信と称するようなアストラル界の書籍に触れて思うことは、その内容が幼稚に感じるということである。

政治経済や政治に関する高度に知的な議論と比べると、チャネリングの情報は少し幼稚に感じるのである。

例えば、大川氏の夫人を「文殊菩薩」「ナイチンゲール」の生まれ代わりとして崇めているところなど、幼稚な感じである。

こうしたことで、マハダシャー木星期の最後の木星/火星期に至って、自分が仏陀の生まれ変わりであると、宣言するに至るのである。

この錯覚をもたらしたのは、チャネリングによって接触した法則を逸脱した幻惑・錯覚の霊存在であり、8室支配の木星であると考えられる。


然し、その後の彼は活動内容が変容していくのである。

まず、1994年にストップ・ザ・ヘアヌード宣言を起こして、 講談社などの出版社に集団で闘争を仕掛けるのであるが、

この時、マハダシャーがおそらく土星/土星期に移行している。

7室の土星は配偶者に対する真面目な姿勢や長期的な継続する関係を示すと思われるが、7室は性的関係のハウスでもある。従って、これは性に対する禁欲的、抑圧的で慎重な態度として表れるのである。

そのため、性に対する禁欲的、抑圧的で真面目な態度が、このストップ・ザ・ヘアヌード運動に表れたと思われる。

また
土星は月、太陽からみて6室に在住し、訴訟や戦いを表している。

これは発行部数の拡大のために「ヘア・ヌード」掲載に走るマスコミに対する反対運動であるとされている。

土星は牡牛座から見ると、9、10室支配のラージャヨーガカラカであり、パートナー関係におけるラージャヨーガを表しているが、

これは大川きょう子夫人を表しているのである。

この時期からおそらく大川隆法氏は人前に出ることをしなくなったと思われるが、 それは先日の09年5月31日の大阪市での公開説法が18年ぶりの公開説法であると書かれていることから分かる。

土星期は19年のため、ほぼ人前に出なくなったのが土星期に重なるのである。

その代りに夫人の大川きょう子氏が活躍を始めたのである。



大川きょう子夫人は女性信者組織「アフロディーテ会」会長を務めて、最近では、夫人単独の講演を行い、著作物も増えていたそうである。

また大川氏に次ぐ権限を握り、教団職員の人事などにも影響力を及ぼしていたと書かれていることから、おそらく、マハダシャー土星期にはこの優秀な大川きょう子夫人が力を伸ばしていった時期であると分かる。

然し、続けて、この大川きょう子夫人が最近、全ての権限をはく奪されて一信者の身分に降格されたと、2008年11月号のポリティクスインサイドの記事が伝えている。

幸福の科学に「異変」 教祖夫人を一信者に降格

2008年11月号 ポリティクス・インサイド /ファクタ出版株式会社

総選挙を控え、旗色の悪い自民党公認候補の「宗教団体詣で」が目立っている。かつての支援教団・霊友会が選挙から手を引き、立正佼成会は民主党の応援に回っている。代わって浮上してきたのが、政界進出を目論む幸福の科学(教祖=大川隆法・総裁)だ。昨年の参院選で当選した、自民党の丸川珠代氏の選挙応援を手始めに、次期衆院選では信者の擁立に動いている。

86年に大川氏が創始した幸福の科学は現在、全国に27の「精舎(しょうじゃ)」と呼ばれる礼拝施設を建設し、300余の支部を持つ。教団職員数は1千人を超え、信者数は推定100万人程度と見られるが、非公表のため定かではない。その教団内で今、「変事」が起きている。

88年に大川氏の妻となり、「総裁補佐」「副総裁」として教団を指導してきた大川きょう子夫人が突如、すべての役職を退いたからだ。同時に、教団のホームページから、夫人の経歴や業績を紹介するコーナーが削除され、幸福の科学出版から出版されていた夫人の著作もすべて撤去された。さらに、教団職員から信者に対して「『先生』は大川先生ただ一人。今日からきょう子氏を『先生』と呼ぶ必要はない」とのお達しもあったという。

夫人は「文殊菩薩」「ナイチンゲール」の生まれ代わりとして崇められ、女性信者組織「アフロディーテ会」会長を務めてきただけに、信者の間に動揺が走ったとしても不思議ではない。

関係者によれば、大川氏は8月末に千葉県内の支部で行った説法の中で、夫人を「勇退」させる理由を、次のように説明したという。

「妻との間で布教方針をめぐる対立があり教団内に混乱を招いている……、私は布教活動に命を投げ打つ決意だが、妻はそれに反対している……、世界布教を実現するためには信仰をエル・カンターレ(「大川氏自身の意識体」とされる)に一本化する必要がある……」

この説法を受けて、教団のホームページだけでなく、布教施設からもきょう子氏のすべての足跡が「消去」されたという。夫人の出身地である秋田県は、教団の「準聖地」(「聖地」は大川氏が生まれた徳島県)。そこには田沢湖正心館のほか文殊館が建ち、文殊像やナイチンゲール像があったが、それらもみな撤去された。

大川氏と夫人の間で、どのような協議がなされたかは不明だが、教団の「女神」として大川氏に次ぐ信仰の対象だった夫人は「(勇退と同時に)一信者の扱いになった」(教団関係者)という。「文殊菩薩」や「ナイチンゲール」の生まれ変わりが、ある日突然、一信者に降格とは理解し難いが、「大川教祖の決定は絶対」ということのようだ。

きょう子氏は65年生まれ。東大文学部在学中に入会し、卒業と同時に大川氏と結婚、5人の子宝に恵まれた。最近では夫人単独の講演を行い、著作物も増えていた。大川氏に次ぐ権限を握り、教団職員の人事などにも影響力を及ぼしていたようだ。「先生は大川先生ただ一人」というお達しは、教団組織に大川氏と夫人という「二つのヘッドはいらない」ことを示している。それにしても、「女神」から信者に降格された夫人は、今後どのように教団にかかわっていくのか……。新興宗教に接近する立候補者は、教団の内情にも目を配るべきだろう。

大川氏がもし牡牛座ラグナであれば、現在、土星/ラーフ期であることは確定である。

このラーフは減衰しているため、何か夫人にとって、厳しい状況がもたらされたということかもしれない。

夫人との意見の不一致があったとのことであるが、おそらく大川氏が牡牛座ラグナだとすると、夫人は蠍座の人である。

そうすると、大川氏が外に打って出て、布教をしていきたい時に、夫人の方は全く正反対で、家にいて静かにしていたい時期なのである。

従って、10室に木星がトランジットして、布教を積極的にしていきたいこの時期に夫人の側は木星が4室をトランジットしているため、教団内に留まって静かにしていたかったものと思われる。

然し、最終的に大川氏が、衆院選に打って出ることを決意し、そのために意見が一致していなかったきょうこ夫人を一信者に格下げして、それで、最終的には、大川きょう子党首代行として、5月25日の幸福実現党の立ち上げの記者会見に臨んでいる。

つまり、きょうこ夫人にとっても結局は、10室にダブルトランジットが生じたので、大舞台に立ったことになる。
然し、土星が10室で木星が4室のため、教団内で静かにしている方が本当は好ましかったのである。

10室に土星が在住するということは仕事の面で、社会的には責任を背負って、ハードワークになることを表している。

従って、実際は目立つ立場に出来れば立ちたくなかったということかもしれない。


このマハダシャー土星期に入ってから、以前のように幸福の科学は現実的な路線で、活動を展開してきたと思われる。

以前の木星期のように「エルカンターレ」と派手で、誇大的な宣伝をすることはなくなり、より堅実路線で、活動を進めてきたと言える。

その集大成が、衆院選への大量擁立であると言えるかもしれない。

土星期は地に足のついた現実的な活動を展開していくべき時である。

そして、土星が月、太陽、金星から見て、6室に在住しているため、夫人との対立も表していたと思われる。

9、10室支配のラージャヨーガカラカの土星が7室に在住して夫人によって、成功するという配置になっていると同時に夫人との対立も示していたのである。

きょう子夫人の7室をラグナとすると、8室に水星が自室に在住し、金星、月、太陽が惑星集中しているため、これは大川隆法氏の出版活動による収入などの莫大な利益が、夫人の不労所得(8室)となるという配置である。

あるいは大川氏の人脈、土地、建物などのインフラ、書籍、映画などの権利収入などの、夫にまつわる資産を夫の許可を得て活用できる立場にいるということである。

その代り、今回のように夫である大川氏といざ意見が対立したような時には、やはり、譲って、その夫人の地位によって得た権利利得を全て手放さなければならないのである。それが8室に対する6室の立場である。

あくまでも8室の支配者の許可を得て、その資源を利用させてもらう立場なのである。

大川氏は、現在、土星/ラーフ期であるが、2009年11月10日、おそくても2010年6月20日までには土星/木星期に移行するのである。

その時には土星から見ると、木星は2、5室支配で獅子座10室に在住してラージャヨーガを形成している。

そのため、2009年後半から、2010年にかけて、10室をトランジットする木星と合わせて考えると、彼は非常に躍進することが予想される。

彼の教えの質はだいぶ高まると思われる。何故なら、2、5室支配の木星が10室に在住するからである。

そして、土星が2009年9月以降に乙女座に入室し、乙女座5室にダブルトランジットが形成されるのである。蠍座からみると11室である。

従って、9月以降、彼は非常にクリエイティブに教える活動を展開し、彼の信者や、一般人に対して、訴えていくものがあると思われる。

5室にトランジットする時期は本人にとっては遊びながら、楽しんで創造し、成果や価値を創出していく時期である。


そして、2012年5月23日あるいは、おそくても2013年1月1日にはマハダシャー水星期に移行するのである。

この時期を境に、8室支配の木星期でもなく、また7室に在住して減衰するラーフと接合する土星期でもなく、水星期に突入するのである。

この水星期には大川氏はチャネリングなどの幻惑・錯覚の霊存在から振り回された状態から、知的に識別力を発揮する時期に入るのではないかと思われる。

本来、経済人、実業家としての見識はこの水星がもたらしていると思われるからである。

土星は水の星座であったので、情緒的であり、水瓶座の時代の風の勢力からは操られる立場だったと言えるが、今度は、彼自身が風の象意の時期に突入するのである。

その時に5室支配で2室自室に在住する水星はより識別力を発揮し、現実的で知的な態度に色づけられ、さらにスピーチにそれは表現されると思われる。

怪しい霊媒やチャネリングを用いることはより少なくなっていくのではないかと思われ、識別力によって、理解したことをスピーチや出版物で、訴えていく活動を行なっていくと考えられるのである。水星は2室のアルタハウスに在住しているので、経済的なことについてスピーチや出版物で述べていくようになると思われる。

この2012年前後というタイミングで彼のマハダシャーが変化することは、世界教師の到来のタイミングと照らし合わせてもとても興味深いのである。

おそらく世界教師の到来によって、彼も最もそれに影響される人物の一人となることと思われる。

つまり、世界教師が出てきて、チャネリングの位置づけが難しくなるため、彼自身は本来の実業家、経済人としての身分を強調するのではないかと思われる。

5室支配の水星はアルタハウスの2室に在住しているため、彼の識別力は蓄財とか人生で富を得て成功するという経済人としての方面で発揮されるようである。

然し、仏教というのは解脱の思想であり、モクシャハウスによって表わされる分野である。

従って、2室に惑星集中して人生の目的の中のアルタ(仕事、蓄財)を強調する大川氏は本来、資本主義の枠組みの中での成功法則を説き、 欧米によく見られる、富を自己実現の尺度とし、自己実現セミナーや自己啓発本で、自身のマーケティングを構築する、ナポレオンヒルと同系列の精神的指導者なのである。



【2009/8/13追記】 幸福実現党・衆院選からの撤退方針を発表

2009年8月13日付の毎日新聞のニュースによれば幸福実現党が次期衆院選から全面撤退する方針を決めたようである。

<衆院選>幸福実現党が全面撤退方針 14日に発表
8月13日2時30分配信 毎日新聞  

衆院選(18日公示、30日投票)の300小選挙区と比例代表11ブロックすべてに候補者を立てる準備をしていた幸福実現党(大川隆法総裁)が12日、全面撤退する方針を固め、立候補予定者らへの連絡を始めた。同党関係者によると、14日に記者会見し、発表するという。同党は宗教法人幸福の科学を母体に5月に結成された。

私はこれを見て、しまったと思ったのである。

というのは、 私は大川隆法氏が、次期衆院選が投開票が行われる8月30日には、すでに衆院選に打って出る意欲をなくしてしまうのではないかと予想していたからである。何度か書こうと思ったが、出馬への意欲がなくなりながらも衆院選に出る可能性も否定できないとも思えたため、予想を発表するまでには至らなかった。

予言や予測は出来事が起こる前に発表しなければ意味がないのである。 後からであればなんとでも書くことができるからである。

彼が、次期衆院選で全300選挙区と全11比例代表ブロックに候補者を擁立する見通しを5月25日に発表したのは、それに先立つ5月1日に木星が水瓶座に入室し、彼の10室に木星がトランジットしていたからである。



そして、獅子座を運行中の土星と相互アスペクトして、4室と10室にダブルトランジットが形成されていたのである。

10室にダブルトランジットする時、人は大舞台に立ち、世間の注目を浴び、あらゆる人から見られ知られる時である。
そして、大きなことをして、影響力を振るったり、世に打って出る時を表している。

おそらく彼の7室支配で10室に在住する火星を木星と土星のトランジットが刺激して、激しく情熱的な理想主義的な行動に打って出たものと思われる。

この衆院選への擁立は、妻である大川きょう子氏は当初、反対していたようである。

然し、大川隆法氏自身が、世に打って出ることを決断し、司令官(10室火星)として、衆院選への擁立を信者に命じたのである。

火星は7室を支配して妻を表しており、おそらく、この火星が10室に在住しているため、大川きょう子氏は当初、反対していたものの、結局、夫である大川隆法氏の決意に従って、最終的には、党首として、世間に露出することになったようである。



然し、7月31日から木星が以下のように大川氏の山羊座9室に逆行したのである。

そして、土星は現在、獅子座から乙女座に移行しつつあり、乙女座に移行する9月10日の2ヶ月前ぐらいから既に乙女座入室の効果を発揮し始めていたのである。

従って、7月31日に木星が山羊座に逆行した時点で、大川氏の5室と9室が強調され、10室へのトランジットが失われている。

9室は10室を損失(12室目)するハウスのため、非常に地味で、目立たないハウスである。通常、巡礼の旅とか、学問研究とか、社会奉仕とか教育とか、非常に目立たないが、精神的な価値を指向する活動を表している。

また仕事(10室)を損失するハウスのため、しばしば仕事を辞めて、精神修養のために海外旅行をしたり、留学をしたりする時期である。



このようなことで、彼は世に打って出ようとする気持ちを失ってしまい、5室や9室が表す、旅行や趣味や学問研究を楽しみたくなるような心境に変化したのである。

世間で派手に振る舞わなくても、地味でもいいから、もっと人生の質を追求したい気持ちに変化したものと思われる。

こうしたことは既に、大川氏が5月23日に衆院選に候補者を擁立するという発表があり、その後、都議選に向けて選挙活動を活発に展開していた段階で、推測可能なことであったと思われる。

何故なら、10室にダブルトランジットを形成する時期が5月1日〜7月31日とあまりにも短かったからである。

それで衆議院選挙がもし7月31日以降に行われるのであれば、大川氏の世に打って出る力も減退していくと、この時点で、思われたのである。

つまり、10室へのダブルトランジットは職業上の昇進の時期を表しているが、すでに昇進を助けるようなトランジットが失われていたと言える。

然し、都議選の結果が出る前の段階ではそれを予想することは、大川氏と幸福の科学の勢いのある姿を目の前に見ているだけに、一般的には困難であったと思われる。

幸福実現党として選挙活動を活発に展開している姿から、このまま衆議院選にも出馬すると思うのが普通である。

然し、ジョーティッシュで、ダブルトランジットの効果について詳しく研究している人であれば、大川氏が7月31日以降、急速に勢いを失っていくことが分かるのである。

そうではないだろうかと思っていた所、今回の発表があり、やはり、人生というものが出生時のチャートの惑星配置やトランジットによって、大きく影響されてしまうということが改めて分かるのである。

また今回の幸福実現党の大量擁立と、完全撤退を見て、やはり、大川氏が牡牛座ラグナで、 5月1日〜7月31日まで、彼の10室にダブルトランジットがあったという解釈が正しかったことが分かったのである。

またこの大川氏が展開した大量擁立劇が、やはり、大川氏個人の独断に基づく、活動であったことがはっきりしたと思われる。

よく企業などでもワンマン経営の場合は、経営者のチャートの浮き沈みが、会社の業績をそのまま反映するのであるが、この幸福実現党の場合も、大川氏の独断によって、行なわれた活動であったことが分かるのである。

衆議院選に出馬予定だった信徒の一人一人は決して、自らの信念に基づいて、自力で、立候補をしたということではなく、大川氏のカルマの一部として、彼らの役割を演じたに過ぎない。従って、立候補した信徒は大川氏の手足に過ぎず、今回の擁立劇は大川氏自身の個人的活動であったということである。信徒はそれに振り回され、その指示に従ったに過ぎないと言える。

何故なら、そんなに信念のある人たちが300人も同時に衆院選への立候補を断念するだろうかということである。

立候補した人々はおそらく、大川氏との関係で、6−8の関係性が形成されており、幸福の科学の指示で、資金面でバックアップしてもらいながら、衆院選に立候補したということではないかと思われる。

だからこそ、大川氏が立候補を断念したとたんに完全撤退となり、彼ら候補者の一人として、自らの足で、経済的にも思想的にも独立して、自ら行動を起こした人間はいないのである。

従って、このような信徒集団は、しばしば烏合の衆と評価されるのではないかと思われる。そこには自らの足で立ち、思考し、行動する近代民主主義を勝ち取った、自己を実現していく人間としての輝きが見られないのである。

このような記事を書いている時に、再び、最新のニュースを確認すると、幸福実現党の候補者側に完全撤退に異論を唱える人がいて、衆院選からの撤退を再度、取り消して、撤退しない方針を明らかにしている。

衆院選撤退伝達を一転、出馬へ 幸福実現党、候補者削減
2009年8月13日(木)15:22 (共同通信)  

衆院選への候補者擁立を進めていた政治団体「幸福実現党」(大川隆法総裁)が、一部の立候補予定者らに党として選挙から撤退するとの方針を一時伝えていたことが分かった。ただ、候補者側に異論があったことから13日、党幹部が協議し、緊急記者会見で衆院選から撤退しない方針を明らかにした。一部の候補者の出馬は取りやめるという。同党は宗教法人「幸福の科学」を支持母体として5月に結成。

つまり、今回、擁立された信徒の中にも、大川代表の意向で、出馬したり、撤退したり、ころころと将棋の駒のように変更されることに強く抵抗した人々がいるということである。

これはよい兆候であり、大川氏の単なる手足にとどまらない人々がいるということである。

然し、このような撤退と出馬の方針の急転換など、幸福実現党の中に混乱が生じていることが分かるのである。

これは7月31日以降、大量擁立を推進した大川隆法氏自身が、全く出馬への意欲をなくしてしまったことが原因である。

ここまで、自らの理想のために政治に打って出るとの信念を短期間のうちに変えてしまった大川氏は、やはり、トランジットの木星が水瓶座から山羊座に逆行し、土星が獅子座から乙女座に入室するという土星と木星の動きによって、影響されていることは明らかである。


(資料)

wikipedia 大川隆法

wikipedia 幸福の科学

月刊誌「Liberty」2009年7月号