占星コラム


2008/10/18 アメリカの行方 -アメリカ発の世界革命が始まる-

前回のバラクオバマ氏の正しい出生時間に関連して、アメリカの経済状況や、今後の展望についての話に発展し、現在進行中のサブプライムローン問題に起因するアメリカの経済危機が合衆国のチャートに現れているのかどうか質問を受けたのである。

(略)
・・・・・・
これを書いていて思ったのですが、こういうのは国家のチャートにも表れているんでしょうか?
アンタルダシャーが去年の夏に切り替わっていることがわかりますが、アメリカ合衆国のチャートを秀吉様がリーディングされるとどのように読み取れるのでしょうか?

以下にアメリカ合衆国のチャートが含まれた記事を示します。
出生地情報がありませんが、多分Philadelphiaでしょう。
KNラオ氏による "アメリカは世界を変えようとしているのか?(Is USA Reshaping the World?)"
http://www.asc-21.com/Features/Is_USA_Reshaping_the_World.htm

また結局質問になってしまいましたが、よろしくお願い致します。

それに対して回答する中で、アメリカの近未来について、日頃、私が愛読している政治経済関連の書籍や精神世界関連の書籍の情報とも照らし合わせて、アメリカ及び、世界の近未来について感じ取れるものがいろいろあったのである。

記事によればラオ先生は、2002年12月17日の段階で、アメリカの帝国主義的な外交政策は、月期、そして、土星が火星にアスペクトする火星期までは衰えず、ラーフ期に入ると「アメリカは戦争疲れや現行政策からくる経済問題に直面する」と予測している。これはマハダシャーの火星期、そして、次のマハダシャーラーフ期について予想しているものと思われる。

火星に対する6、7室支配の土星のアスペクトは7室外交における凶星の影響から、外交政策においてやはり強権的なものになるという解釈ではないかと思われる。

そして、次のラーフ期は12室の敵対星位に在住して木星のアスペクトも受けず、また12室の象意から、いろいろ欲望があってもそれらが全て実現できず、悶々と葛藤する時期を表していると思われる。ヒラリークリントンの例でも分かるように12室のラーフの時期は、野望はあってもそれが実現できないで衰退していく時期である。

従ってアメリカは2018年のラーフ期に入ると共に衰退が決定的になるのである。ラーフから見ると、12室に惑星が集中し、ラーフをラグナとした場合、ラグナロードの月は8室に在住している。従って、国際社会の中でアメリカは完全な脇役状態となり、実質的な力を失っていくのである。またラグナロードが8室に在住することから、ヨーロッパ各国やロシアや台頭する中国、インド、ブラジルなどの新興国など、世界各国が形成する国際連合の合意の力の前に屈服し、完全に従属するかたちとなるのである。

因みに月/ラーフ期に起こったことを確認すると、ラーフ期は月からみて6室にラーフが在住しており、6室凶星により敵を粉砕する配置である。ちょうど、この月/ラーフ期の時期にブッシュ政権はイラク戦争を開始している。まさに石油利権を確保するというアメリカの欲望の表現である。ムフルタでは戦争は6室へのトランジットが関係している。

まさにこの月/ラーフ期が戦争の開始時期であったとことを物語っている。
然し、ラーフはラグナから12室に在住しており、悶々と欲望が実現できないで葛藤するという象意も持っているため、イラク戦争で、最初にフセイン政権を倒して、サダムフセインの銅像を市民が倒して、イラク国民が解放されたという演出をして、華やかな戦争の勝利を印象づけたのであるが、実際は、戦争が泥沼化し、国内が内乱状態になって収拾がつかなくなって撤退しようにも撤退できず、戦争を終結することも出来ないという葛藤状態に追い込まれたのである。
これはまさに6室ラーフの象意と同時に12室ラーフの象意を示していることが理解できるのである。

そして、月/木星期には、ハリケーンカトリーナの被害の犠牲者に対する救援活動が遅れた件で、政府の対応について批判がなされたり、イラクの大量破壊兵器購入に懐疑的な見解を述べたジョセフウィルソンの妻バレリー・ブレイムがCIAの工作員であることが、ジョセフウィルソンの意見を快く思わない政府関係者から暴露され、 それについての批判により大統領支持率が低下するという、米国民が一体となって、ブッシュ政権と一緒に戦争に突入した闘争的な時期とは違って、木星が象徴する精神的な動き(道徳的批判など)が見られるのである。 然し、木星は土星からアスペクトされており、この精神的な動きは限定的であると言えるかもしれない。

そして、月/土星期に入ると、11月8日の米中間選挙で、与党共和党が敗北し、ラムズフェルド国防長官が辞任するのである。これはブッシュ政権が進めてきたイラク戦争などの外交政策が完全に行き詰まったことを示しており、ラムズフェルド辞任はその責任をとった形である。この月/土星期はジョージブッシュがマハダシャー水星期に入って、急激にその影響力が失われていく時期とリンクしている。

6室支配の土星が2室に在住しており、2室の土星は国富の減少や財政事情の困難などを表していると思われ、この時期になると、イラク戦争が長期化することで政権が財政面で苦境に陥るのである。

そして、月から見ると、土星が8室に在住しているため、こうした財政面の悪化から、思い通りの政権運営が出来ないことを表していると思われる。あるいは軍事費の増大などによる財政の悪化から、国債を乱発することで国民がますます借金を背負うことを表している。 8室は支配を表しているため、支持率が低下して、国民の批判を招き、政権がすすめてきた活動が中断、停滞し、身動きが取れなくなるという象意が出てきたものと思われる。土星は大衆を表すが、この土星は6室を支配して2室に在住しており、米国の支配層から搾取される米国民を表しているように思われ、これらの米国民の労働から、国の財政がやりくりされていることを表していると思われるが、2室の土星は米国民は決して豊かではないことを表しているように思われる。ラグナから7室支配の土星は国家運営のパートナーとしての国民を表していると思われ、従って、月/土星期に月からみて8室に在住する土星とは米国民の不支持に悩まされる政権運営を表しているのではないかと思うのである。

この6室支配で2室に在住する土星が米国の一般大衆を意味していると思われる一方で、 11室への惑星集中はニューヨークの金融財界に象徴される今や賃金格差400倍とも言われる格差社会での勝ち組の支配者階級を表しているのではないかと思われる。米国は今や金融業で成り立っている国であり、例えばユダヤ系の金融やメディア、産業界を支配する大資本家はまさに双子座11室の惑星集中が表している。11室は6室から6室目で、暴力、貪欲を表し、彼らの社会的経済的成功とは、米国一般大衆、ひいては世界の発展途上国の人々の犠牲の上に成立しているのである。

商業至上主義、市場原理主義といった彼らの社会経済的姿勢が、市場という競争の舞台で、弱者から貪り、搾取した結果が、彼らが誇る成功、地位(11室)というものである。

話が脱線したが、月/土星期に政権運営で、米国民の不支持で政権運営が行き詰まり、そして、その頃、同時に既に表面下で進行していたサブプライムローンの不良債権問題が徐々に表面化してきて、月/水星期に入ると、相互に債権などを持ち合って互いに連結している金融機関が次々と破綻し債権や株価の暴落というかたちで、連鎖的に米国経済の崩壊が始まったのである。

西暦 出来事 ダシャー トランジット 日本・世界
2001 1月20日、ジョージ・W・ブッシュ大統領に就任 太陽/金星
2001 9月11日、ニューヨークとワシントンD.C.で同時多発テロが発生 太陽/金星
10月7日、アフガニスタン侵攻 対テロ戦争開始
国内で「パトリオット法」(愛国者法)を制定
太陽/金星
月/月
12月7日、タリバーン政権壊滅。新政権樹立。 月/月
2002 1月、ブッシュ、一般教書演説において悪の枢軸発言 月/月
2003 3月17日、サッダーム・フセインと側近に対して、48時間以内の国外退去を求める事実上の最後通牒を発表。3月19日、イラク戦争開始 月/ラーフ
2004 ジョージ・W・ブッシュ大統領再選 月/ラーフ
2005 8月29日、ルイジアナ州にハリケーン・カトリーナが上陸。ハリケーンで過去最大級の犠牲者を出す災害となったにもかかわらず、政府の予防の不十分さと対応の遅れが非難される。 月/木星
10月、イラク戦争開始前にイラクの大量破壊兵器購入に懐疑的な見解を述べた、元駐ガボン大使のジョセフ・ウィルソンの妻バレリー・プレイムがCIAの工作員であると意図的に情報漏洩し、元大使の信頼性を落とそうと画策した事件発生。11月、支持率は36%にまで低下。 月/木星
2006

11月8日、中間選挙で、与党共和党敗北。
民主党が連邦議会上下両院の多数派となる。
ラムズフェルド国防長官辞任。

2006年末、住宅ローン全体の約13%を占めるサブプライムローンにおいて利払いが3か月以上滞る延滞率が13%を超える

月/土星
2007 3月、“老朽化した核弾頭の更新”を名目に、冷戦終結後初めての新型核弾頭設計に着手する事を表明
月/土星
5月、大統領支持率が最低の28%となる 月/土星
7月31日、ベア・スターンズ傘下の2ファンド破綻 月/土星
8月9日、フランスBNPパリバが傘下の3ファンドを凍結 月/土星
8月10日、日米欧中央銀行、緊急資金供給 月/土星
9月14日、英ノーザン・ロックで取りつけ騒ぎ 月/水星
9月18日、FRB、FFレートを0.5%引き下げて4.75%に 月/水星
12月12日 ECB他米欧の中央銀行が大量資金供給の緊急声明 月/水星
2008 1月2日、原油、1バレル100ドルを突破 月/水星
1月15日、シティーグループ4半期決算で、235億ドル(約2兆5000億円)の損失計上 月/水星
3月14日、ベア・スターンズで取りつけ騒ぎ 月/水星
3月16日、JPモルガン・チェースがベアスターンズ買収決定 月/水星
6月25日、FRBが利下げ休止 月/水星
7月11日、米地銀インディマックが破綻 月/水星
7月13日、ポールソン財務長官、米二大住宅公社の経営危機を発表 月/水星
7月25日、ネバダ州とカリフォルニア州で地銀が破綻 月/水星
9月15日、リーマンブラザーズが破綻 月/水星
引用文献:

「この一冊でアメリカの歴史がわかる!」三笠書房 猿谷要著 (付録関連年表より引用抜粋)
「恐慌前夜-アメリカと心中する日本経済」祥伝社 副島隆彦著 (P.53 NYダウ工業平均株価の推移より引用抜粋)
ジョージ・W・ブッシュ 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 より引用抜粋


水星はラグナから12室に在住しており、月から6室に在住している。
6室の吉星である水星は敵対星座に在住し、凶星から傷つけられており、決して強くはない配置である。
水星はマネーの表示体(特に近代の金融システムが生み出している債権や株式、紙幣などのペーパーマネー)であり、6室の水星は負債を表している。 そしてラグナから2、11室支配で12室に在住する水星もまた経済的損失を表している。

この米国経済の連鎖的な崩壊は、 目に見える大規模なかたちでは、月/水星期が終わる2009年1月13日まで続き、そして、月/ケートゥ期に移行した後にも、継続していくと思われるが、月/ケートゥ期には、既に経済の崩壊が大きく進んだ結果を味わう時期ではないかと思われる。

ケートゥは月から12室に在住しており、それは損失の中での内省を米国民にうながすかもしれない。それは今まで物質主義の中で金儲けや消費を至上のものとして、生きてきたその米国社会のあり方についての反省や内省である。
そしてケートゥはラグナから6室に在住しているので、依然として負債を表しているが、6室ケートゥは敵を粉砕するため、米国政府は各国の金融機関への不良債権を踏み倒して負債を償還せずに開き直るということを示しているのかもしれない。

この米国経済の崩壊は、第二次世界大戦後のブレトン・ウッズ協定によって成立した、米ドルを基軸通貨とするIMF(国際通貨基金)、世界銀行体制、 すなわち、アメリカによる世界の経済支配体制が崩壊することを意味している。つまり、全体主義的経済の崩壊である。

アメリカは戦後、発展途上国の指導者に、世界銀行から融資を受けて、ダムや港湾、道路などのインフラの整備をすることを巧みに勧め、借金で首が回らなくなった所で、構造調整プログラムなどによって、福祉や教育などの予算を削減させて借金を返済にまわさせたり、米国経済に都合のよい一次産品(商品作物、原料等)の供給先に地域経済を改造してしまったり、石油の採掘権を確保して、資源を奪い取ったり、あるいは、国連の採決時の賛成票を買収したりといった経済による帝国主義を一貫して、政府の(秘密の)政策として推進してきたのである。表面上は発展途上国の開発を支援するという名目で、実際の真の目的は、開発途上国を借金漬けにして支配し、資源を奪い取ることである。米国の支配階級は明白に意識的、意図的にその目的を推進してきたのである。

そのことは、かつてそのような米国の経済的帝国主義に携わってきた、ジョン パーキンス氏の告発本である、『エコノミック・ヒットマン 途上国を食い物にするアメリカ』 (ジョン パーキンス (著), 古草 秀子 (翻訳)) を読めばよく分かる。米国が国家安全保障局(NSA)などの秘密機関を使って、そのような工作活動を行なってきたのである。以下のストリーミングでジョン・パーキンスのインタビューを聴くことが出来る。


(Part 1)


(Part 2)

また、基軸通貨としてのドルという意味は、米ドルを刷るだけで世界中の資源を購入できることを表しており、まさに経済における絶対的な力を誇示してきたのである。米政府の国債を通貨発行権を持つ、連邦準備銀行が引き受けて、それで紙幣を刷ってお金を創るのであるが、その原資を元に信用創造によって何百倍ものお金を無から造り出すことが出来るのである。これを企業に貸し付けて世界中に進出して資源を購入して消費するのであり、これが米国の力の源泉であった。

その米国の経済的覇権が完全に表面上の目に見える状況においても終わりを告げるのが、2018年からのマハダシャーラーフ期からなのだろうと思われる。

その米国の末路がまさに今進行しているサブプライムローンショックに起因する債権、株価の暴落による急激な信用収縮として始まったのである。

現在、マハダシャー月期であるが、マハダシャー月期に入る直前にジョージブッシュが大統領に就任しているため、この月期の10年はほぼ、ブッシュ政権と一致している。過去の軍縮や国際協調の動きを完全に逆行させたこのブッシュ政権の8年の歩みが、この月期の中に示されている。月は12室の支配星で7室に在住して7室を傷つけている。7室は国家のチャートでは外交を表すため、この7室の水瓶座に在住する月は、国際協調をすすめる国連に大きな損失を与えたことを示している。米国だけ京都議定書に署名しなかったり、イスラエルへの制裁の国連決議に拒否権を発動したり、世界の協調への動きに何かと逆らって、足を引っ張ろうとするのが米国である。12室とは後ろから足をすくい、進行している計画を妨害する相手を表しており、見えない隠れた敵を表すとも解釈される。それは本当に見えないのではなく、一見、味方のように振舞っている人物が実は敵対的に振舞っているというような表れ方をするのである。

また月からみると月は6室を支配しているため、水瓶座が表す国際社会、国際協調、国連といった立場から見ると、マハダシャー月期は、米国が、国連や国際社会にまさに敵対的に振舞う時期を表している。

このブッシュ政権の8年の歩みで、米国にネオコン(新保守主義)が台頭し、アメリカの力で世界を統治していくという時代に逆行したタカ派で覇権主義的、帝国主義的な動きが生じたのである。

因みに、このネオコンの台頭は、ジョージ・ブッシュのチャートの蟹座ラグナや蟹座への惑星集中が表していると思われ、来るべき水瓶座の時代への変化が進み、一国の個人主義的な力よりも国連という水瓶座が象徴するグループ単位の力が増していくにつれて、それを窮屈に感じる蟹座の保守的な勢力が起こした抵抗ではないかと思うのである。

蟹座にとって水瓶座は8室のため、支配してくる相手であり、苦悩をもたらす相手である。従って、アメリカは伝統的に孤立主義であり、第一次世界大戦や第二次世界大戦においても不干渉、中立主義であったのであり、また第一次世界大戦後に国際連盟の設立を提唱したにも関わらず、後に自ら脱退したりと、各国協調の動きが苦手なのである。

この水瓶座に在住する月のもう一つの解釈は、米国自身が外交政策によって、大きな損失を被るという解釈である。
実際、ブッシュ政権で、米国は取り返しのつかない外交的な損失を被ったのである。

非常に興味深い話であるが、私は日頃、国際的な政治経済の動きについて、田中宇氏の国際ニュース解説を参考にしている。この中で、田中氏の持論として、たびたび、ブッシュ政権内にいる多極主義者が、わざと、米国の国益を損ない、米国の覇権を失わせて、多極化社会をもたらそうとしているという、見解がある。

この田中氏の多極主義者が米政権内にいるという見解は、このアメリカのチャートの中で、12室支配の月が7室水瓶座に在住していることが表していると思われるのである。

それは12室支配の月は損失をもたらす、足を引っ張る相手を表し、その月は7室外交に在住しているため、間違った外交政策によって、損失をもたらしたのであると解釈できる。さらに月は水瓶座に在住しているため、その損失をもたらす人物とは、水瓶座的な人物であることを表している。

そして、この田中宇氏は、ブッシュ政権内の副大統領であるディックチェイニーを多極主義者と考えている。
ディックチェイニーと言えば、ハリバートン社の利益のためにイラク戦争を推進した人物であるが、例えば、彼の月は水瓶座に在住している。従って、この非常に難解な田中宇氏の見解が、占星術的に納得できるのである。

然し、この”米国政権内の多極主義者”という考え方は、あまりにも難解な推論になるので、これはあくまでも興味深い話の一つとして考えておいた方がいいかもしれない。(例えば、アドルフヒトラーの破壊者としての仕事、というような話と同じくらい難解な話であると思われる)

このような多極主義者という難解な考えを用いなくても、イラク戦争を推進して、まさに石油権益への欲望から、戦争を引き起こしたブッシュ政権は、米国の破綻と衰退を導き、結果として、アメリカの覇権亡き後の国連を中心とした国際協調への道を開こうとしているのである。この動き自体は、12室支配で7室に在住する月のマハダシャーがもたらしたのである。

つまり、ブッシュ政権は、世界の肯定的な変化の動きに逆行した政権運営をしたものの、然し、そのブッシュ政権がもたらした大きな損失が、アメリカの崩壊をもたらす引き金ともなったようである。

そして、月/ケートゥ期の内省の時期が終わると、月/金星期がやってくるが、金星は月からみて4、9室の支配星で5室に在住してラージャヨーガを形成している。またその次の月/太陽期も太陽が7室を支配して5室に在住してラージャヨーガを形成している。

月/ラーフ期や月/土星期、月/水星期の闘争的だったり、困難な時期と比べると、かなり、よい象意が期待できる配置である。トリコーナの5室や9室が絡んで大変良い象意が期待できる時期である。
月からみて金星は9室を支配しているため、何か精神的な出来事を示していると考えられるのである。

そして、そのアンタル金星、アンタル太陽の時期を過ぎた後、マハダシャー火星期が到来するのである。

この火星はラグナからみて9室の支配星で11室に在住しており、火星から見ると、火星は6、11室を支配している。

この火星期は極めて重要である。 この火星期には、アメリカに何か大きな動乱が起きる可能性があるように思うのである。

過去のマハダシャー火星期やアンタル火星期を調べてみると、戦争とか、デモとか、非常に激しい象意をアメリカが、経験しているのが分かるのである。 そもそもアメリカ合衆国の誕生につながった、1775年からのアメリカ独立戦争とは、イギリス本国の国王の支配を打倒した市民革命であり、これは自由、平等、博愛を掲げたフランス革命と同じで、民衆が自由のために立ち上がって古い支配を打ち倒すという、大衆の目覚めの運動の側面があるのである。
つまり、しばしば言及され手本とされる建国の精神である。この建国の精神はフランス革命と同じで、自由のために戦う精神であり、そして、その象徴が自由の女神である。

火星はラグナから9室の支配星であるため、精神的な目的を追求するのである。そして、11室在住の火星から見ると、火星は6室支配のため、同時に何か暴力に訴えるような激しい活動が展開する可能性があるのである。

そこで、過去のマハダシャー火星期を見てみると、次の3つが見られるのである。


【マハダシャー火星期の出来事】

・アメリカ独立革命戦争、アメリカ独立宣言
・ 「分離すれども平等」という法解釈に基づいて人種隔離を認める連邦最高裁の判決
・ スペインに宣戦、フィリピンなどを領有


この過去の出来事から類推すると、これからやってくる2011年のマハダシャー火星期には、アメリカの支配層と、自由を求める大衆の間で、かなり激しい戦いが繰り広げられる可能性が高いのである。

そして、この時、アメリカが、人類史における、物質主義の勢力と、精神主義の勢力とか、激しくぶつかり合う戦場となる可能性が高いのである。

最近のサブプライムローンを引き金とする金融恐慌によって、ブッシュ政権は大衆の暴動を恐れて、ひそかに軍隊を都市に配置したようである。支配層は大衆の暴動を力づくで阻止しようとしているようである。

サブプライムローンの緊急事態の中で、米財務省が、米国債を新規に発行して、値段のつかなくなった不良債権を買い取って保証することを繰り返すと、米ドルは徐々にインフレとなり、国債の市場価格は下落して、大衆は物価高に苦しむようになるのである。

そうした厳しい状況の中で、今や、世界大恐慌で力を失った支配層に民衆が権利を求めて立ち上がるのである。
あまりにも虐げられた米国一般大衆は、信用収縮で力を失った国際金融資本家たちに激しく抵抗するかもしれない。

アンタルダシャーの火星期を調べてみても、過去の火星期にもたらされた象意は明らかに闘争であり、暴力であり、民衆の抵抗運動や、権力側の抑圧である。然し、火星は9室を支配しているので、これは精神的解放を目的とした大衆の運動がまずあり、そして、それを抑圧しようとする支配層の動きが確認できるのである。

【アンタル火星期の出来事】

・南部同盟政府(CSA)樹立、南北戦争(〜65)
・ホームステッド法で公有地無償交付
・ウォール街で株価大暴落、経済大恐慌
・ヤルタ会談、FDR死去、ポツダム会談、日本へ原爆投下
・U2型機、ソ連領内で撃墜、パリ首脳会談決裂
・日本で反安保闘争
・ドイツでベルリンの壁構築
・ニクソンショック(ドルと金との交換停止、変動為替相場制へ移行)
・レーガン大統領撃たれて入院、エイズ初の症例報告
・男女平等の憲法修正案(ERA)廃案に、ニューヨークで大規模な反核デモ

こうした出来事の中に見られるのは、支配者側の暴力と、自由や権利を求める大衆運動(反乱)の両方である。
この火星期にとうとう、アメリカの大衆が目覚め、権力者たちの支配に抵抗をはじめるのである。

これを映画「マトリックス」に例えれば、長い間、培養機械につながれて、マトリックスの中で眠らされて幻想の中で奴隷のように拘束されてきた人類が目覚める日がついに来たのである。

現代社会は、アメリカの政治、経済に人類の問題が集約されており、つまりアメリカの中で起こることは人類の問題である。
バラクオバマはアフガニスタンがテロとの戦いの主戦場と言ったが、アメリカが物質主義との戦いの主戦場である。


このアメリカのマハダシャー火星期は、アメリカにとって、そして世界にとって大変重要な時期になることは間違いないのである。それは過去のダシャーの出来事を調べるだけでよく分かる。

例えば、マハダシャー火星期に起こった、アメリカ独立革命戦争(1775〜)は上記に説明したとおり、市民革命で偉大な自由を求める人民の勝利に終わり、偉大な自由の国アメリカが生まれた(1776/6/4)のである。その建国の精神や建国の父たちの偉業については今でも合衆国に住む人ならば誇りに思うはずである。

イギリス本国の支配からの独立をフランスやスペインやオランダなどの諸国の援助で成し遂げた自由への市民革命である。

アメリカ独立戦争

アメリカ独立戦争(アメリカどくりつせんそう 1775年 - 1783年)はイギリス本国(グレートブリテン王国)と、アメリカ東部沿岸のイギリス領の13の植民地との戦争である。米国では The American Revolution(アメリカ独立革命)若しくはthe Revolutionary War(革命戦争)と呼ばれ、主に英国ではAmerican War of Independence(アメリカ独立戦争)と呼ばれている[1]。この戦争によって、植民地の者達がイギリスの支配を拒否しアメリカを政治的独立に導くことに成功した。1775年、革命派は13植民地政府の全てを掌握すると共に、政治と立法を主に担当する第二次大陸会議と軍事を担当する大陸軍を発足させた。翌年、アメリカ独立宣言を発して、正式にアメリカ合衆国という国家の形を取った。 戦争の全期間を通して、イギリスはその海軍の優越性によってアメリカ東海岸沿海を制し、海岸に近い幾つかの都市を占領したが、陸軍の兵力が数において比較的少なかったために支配地域は限られたものになった。アメリカ大陸軍がサラトガの戦いで勝利して間もない1778年、フランスがアメリカ側に付いて参戦した。スペインやオランダもその後の2年以内にアメリカ側に付いた。1781年、フランス海軍がチェサピーク湾の海戦で勝利したことが引き金になり、アメリカ大陸軍はヨークタウンの戦いでイギリス軍を降伏させ、実質的な戦闘は終わった。1783年のパリ条約で戦争が終結となり、イギリスはアメリカ合衆国の独立を認めた。 (略) wikipedia より引用抜粋


次の1891年〜1898年までのマハダシャー火星期は、連邦最高裁が「分離はするが平等」の法解釈により、人種隔離を認める判決を下したようである。そして1898年から米西(アメリカ-スペイン)戦争が生じている。

このマハダシャー火星期のおよそ1890年代について、「この一冊でアメリカの歴史がわかる!」(三笠書房 猿谷要著)の中から少々長くなるが、引用してみたい。

「この一冊でアメリカの歴史がわかる!」 三笠書房 猿谷要著 p.125〜 引用抜粋


アメリカが海外進出を目指した理由

海外に目を向ける条件が整った!

  一冊の本が時代の流れをリードするようなことがある。1890年に発表されたアルフレッド・マハンの『海上勢力の歴史に及ぼす影響』は、その典型的な例といえるだろう。
 マハンはアナポリスにある海軍兵学校を卒業し、将校として勤務した後、86年にニューポートに新設された海軍大学校の教官を経て、校長に就任した。彼はその間に担当した授業内容をもとに精緻な構成で書き上げたのがこの一冊だった。
 彼がいう「海上勢力(シー・パワー)」とは、単に海軍力だけをいうのではなかった。むしろ、平時の「通商」や「海運」に重点をおいている。今後の世界では市場獲得競争が中心となるので、まず自国の工業製品や農産物を海外に運ぶ海運力、つまり商船隊、そしてこれを守ることができる海軍力、さらに国内のこれら余剰生産物を吸収する植民地という三つの要素が必要である、と彼は説いたのである。
 1890年という時点で、この本はまさに時代の流れを的確につかんでいた。国内の西部では先住民インディアンの組織的抵抗が終って、ちょうどフロンティアの消滅が現実のものとなった時だった。そして産業界では各方面で独占化が進み、国内市場を独占した資本家の目は、当然のように海外へ向けられた時でもあった。
  しかも十九世紀後半はヨーロッパ各国がアフリカや東南アジア方面へ植民地化を進め、その勢いが頂点に達した時期でもあった。アメリカもこの勢いに影響を受けないはずはなかったが、西部が未開拓で残っている以上、まだ海外に目を向ける十分な余裕はなかったのだ。
  つまり、この本が出版された1890年という年は、アメリカ人の目が外へ向かう条件がちょうど整ってきた時だったのである。
 この本が与えた影響は、アメリカだけにとどまらなかった。ヨーロッパ各国もこの本から大いに学び、そして日清戦争直前の日本もまた多くの刺激を受けて、日露戦争までに海軍力の増強を達成したのだ。

キューバ独立戦争とフィリピン領有
―――帝国主義の第一歩

この本が出版されてから5年がたった時、アメリカのすぐ近くにあるキューバで暴動が発生した。暴動のようにみえたその事件は、スペインの支配に対するキューバ人の独立戦争だったのである。
  スペインとポルトガルに支配されていた中南米各地は、すでに1820年前後にみな独立を達成していて、キューバだけがまだこの時までスペインの植民地として残されていた。だから遅ればせながらこの時期になって、ようやく独立めざして反乱が始まったのは当然のことだった。
 当時すでに五千万ドルものアメリカ資本が、キューバの農場、鉱山、鉄道などの企業に投資されていた。このため多くのアメリカ人は、かつて自国の歴史が示しているように、ヨーロッパ勢力の支配から抜け出そうとしているキューバの反乱に同情的であり、投下されたアメリカ資本を守るためにも、キューバの独立が達成された方が好都合だと考えるようになっていた。
 1898年2月に、アメリカ人やアメリカ資本を守るという目的でキューバのハバナ港に停泊していたアメリカの軍艦メイン号が、突然謎の爆発を起こして沈没した。ハースト系新聞の扇動的な報道ぶりもあって世論は沸騰し、「メイン号を忘れるな!」というスローガンのもと、アメリカはスペインに宣戦した。
 米西戦争と呼ばれるこの戦争は、アメリカにとって最小限の労力で大きな成果をあげることができた。海軍次官の職を蹴って義勇軍を募集し、「荒馬乗り連隊」を組織してキューバに乗りこんだセオドア・ルーズヴェルトは、戦後、たちまちヒーローとなって紙吹雪の大歓迎を受けた。
 もう一人のヒーローは、艦隊を率いてスペイン領フィリピンに出撃し、ほとんど損害を受けずにスペインの艦隊を降伏させたジョージ・デューイ提督だった。
  その年のうちに講和条約は成立し、キューバは完全に独立するまでの期間アメリカが占領し、他にアメリカはプエルトリコとグアムを領有することになった。

 フィリピンの領有については、さすがに国内で大論争が起こった。というのは、キューバと同じようにフィリピンでも、スペインの植民地であることから抜け出そうと、以前からホセ・リサールとかエミリオ・アギナルドなどのリーダーたちが独立運動を続けていたからである。結局、フィリピン群島は二千万ドルでスペインから購入するという形をとったが、この条約の批准をめぐって大論争が起こった。
  民主党の大統領候補ウィリアム・ブライアンは、「フィリピンで自治の原則を認めないなら、われわれはアメリカ国内でも自治の原則を弱めることになるだろう」と叫んでフィリピン領有に反対した。
 共和党のセオドア・ルーズヴェルトは、「われわれが偉大な国民であろうとすれば、世界のなかで偉大な役割を果すよう、誠実に努力すべきである」
 とフィリピン領有を積極的に支持した。論争の末、議会は僅少の差で承認したのだった。
この時フィリピンに進駐し、独立運動を弾圧することになるアーサー・マッカーサー将軍は、後年日本に進駐するダグラス・マッカーサー将軍の父である。
  フィリピン人からみた時、アメリカのこの露骨な帝国主義は、大きな背信行為と映った。初めはアメリカ軍を解放のための協力者として歓迎したのに、実はフィリピンに代る圧制者として乗りこんできたにすぎなかったからである。このためフィリピン人は、独立のための戦いを今度はアメリカ相手に戦わなければならなかった。

(略)

このように1891からのマハダシャー火星期の時点でのアメリカの状況は、上記の引用箇所を見れば詳しく書いてある。
つまり、キューバの独立運動を助けるためにスペインに宣戦して勝利し、キューバが独立するまでの期間領有し、プエルトリコとグアムを領有したのである。

従って、キューバの独立運動に関しては、これを助け、市民革命を援助したと言えるのである。然し、フィリピン群島はスペインから購入するという形をとって、領有するなど、支配的な振る舞いも見せている。この時に条約の批准をめぐって大論争が起こったというのは重要である。

つまり、マハダシャー火星期は、平穏には終わらないのであり、武力による革命運動が生じたり、大きな論争が生じる時期なのである。

2011年10月14日からやってくるマハダシャー火星期は、それでは具体的にどのような出来事が起きるのか。


政治・経済評論家の副島隆彦氏は、自身のサイト『学問道場』の中で以下のように書いている。

それでバラク・オバマ(Barack Obama)が大統領だと、3年前から私は書いています。黒人にしなければいけないんだ、それはアメリカ国民が選ぶのではなくて、ニューヨーク金融財界人が選んでいるのだと。アメリカの黒人やヒスパニックの連中が、食料を求めて暴動を起こすから、それを阻止するには黒人の大統領でなければいけない。あと来年からアメリカ国を立て直すという仕事があるから、マケイン(John McCain)が勝つわけがないんです。そんなことはわかっている。

副島隆彦氏はバラクオバマ氏が大統領になると3年前から予言していたようである。
因みに私がバラクオバマ氏が大統領になると書いたのは、2007年5月頃で、それはヒラリークリントンが大統領になれないことが分かったのと、二人の他に強そうな候補者が共和党にもいなかったからである。 当時まだヒラリークリントンが大統領支持率でオバマ氏に比べて優位であり、オバマ氏が当選することはこの時点では考えられなかったのであるが、占星術的な手がかり(主にヒラリークリントンの12室ラーフ)からそれを確信することが出来た。

上記のようにアメリカが不良債権処理にこのまま国債を発行し、ドルを刷りつづける場合に、インフレで物価の高騰が起こり、生活が出来ないアメリカ市民が、本当に暴動せざるを得なくなるのである。


そして、マネーの支配力を失ったアメリカ支配層(エスタブリッシュメント)の人々に対して、復讐の武力闘争を起こす可能性があるのである。 これは上記の過去2回のマハダシャー火星期の象意を考えれば類推できるのである。

然し、これから来るマハダシャー火星期に何が起こるかを考えるに当たって過去2回の事例をそのまま適用するわけには行かないのである。現在のアメリカ国民は、以前よりもより知的に進歩し、1960年代、70年代に始まったカウンターカルチャーの精神的潮流を表現した世代が、より実際的なNGOやNPOといった第3セクターの市民団体として、ここ20年、30年で大きく成長したのである。

従って、より洗練された革命運動を展開すると思われるが、しかし、それであっても暴力が避けられない可能性が高いのである。

ここまでが、ジョーティッシュのヴィムショッタリダシャーの分析と、政治経済の優れた最新の知見を元に判断した近未来分析である。特に過去のダシャーを見る限り、そして、現在のサブプライムショックから続いている金融危機、そして世界恐慌の危機から推測できる近未来である。

マハダシャーの火星はラグナからみて9室支配であり、9室の支配星は精神性や、自由、真実を求めるハウスである。
火星は暴力の表示体であり、また火星から見ると6室を支配している。従って、それは武力による革命闘争、解放闘争の側面を帯びると思われるのである。

火星期に始まったアメリカ合衆国は、既に120年の全惑星期間を2回繰り返して、3回目の火星期に戻ろうとしている。
即ち、アメリカが再び、新しく誕生する時期である。政治権力などが一新して新しくなったり、国家がリニューアルする時期にいるのである。

この重要なタイミングにあって、私自身は長年関心を持って注目していた、世界教師と覚者方の一団がいよいよ世界に公に姿を現すのではないかと期待している。世界教師についてはシェアジャパン公式サイトで詳しく解説されている。

これは賛否両論あるかもしれないため、あくまでも私個人の見解である。 然し、可能性は近年に増して高まっていると思われる。

もう少し具体的に言えば、月/水星期に徹底的に金融機関が倒産し株価が下がって株式市場が崩壊したところで、月/ケートゥ期への移行があり、アメリカ国民が、物質主義や金儲けの幻想から覚めて、暫く内省し、リアルな生活の現実に気づき、生きることの意味を考えるような環境が整うのである。

そして、次の月/金星期、そして月/太陽期であるが、この時期にアメリカのマスコミに世界教師がいよいよ姿を現す可能性が高いのではないかと思うのである。

その出現の過程をシェアジャパン公式サイトの情報から推測すると、

彼はマスコミに表れても自らの身分を明かすことはなく、世界の貧困の問題や、資源の分かち合いの必要性など、この世界に存在する人類が新たなステージに向けて、進化していくための障害となっているさまざまな問題について意見を述べ、そして、その解決策を示すのである。

最初は控えめであるが、その声は徐々に強く、激しさを増し、彼の主張の正しさと、彼のさまざまな問題を捉える知恵や見識、包括性、そして、彼の活力と、存在の真実さと美しさに魅せられて、ついにはアメリカを始め、世界の国々の人々が彼のことを、自分たちの代弁者、スポークスマンであると見なすようになるのである。
おそらくアメリカの市民、そして世界中の人々はその過程で、世界教師の主張が正しいことを感じ、そのことが深い精神的な気づきとなって、世界教師の呼びかけに応えて、各国の政治指導者に対して、自分たちの権利、人間らしく生きる権利、健康で文化的に生きる基本的な生存権を主張し始め、世界の資源の分かち合いを求めて、活発な革命運動が開始されるのである。

その過程で、一部の人々が、今まで搾取してきた支配層の人々に武力闘争を起こす危険性を持っているため、そのためにも世界教師は、速やかに地上に出現し、その復讐や暴力の傾向を和らげるために働くのである。

私が今まで得てきた情報から想像できるのはこのくらいであり、あと、この先はシェア・ジャパン公式サイトにて、各人それぞれで研究して頂きたいと思うのであります。

これが当たるか、外れるかはともかく、このアメリカのマハダシャー火星期への移行はとてつもない変化をアメリカにそして世界にもたらすことは間違いないと思うのである。

つまり、現在においてアメリカは世界の縮図であり、世界のあらゆる問題が究極的にはアメリカに集約されているのである。 従って、世界教師が最初にアメリカでインタビューを受けるという(シェアジャパン公式サイトより)のは、そのようなことから考えると非常に納得できるのである。

そして、このアメリカの2011年からのマハダシャー火星期は、以前、2007/6/2の占星コラム『2012年理論について』に関連させて考えると、さらによく理解できるのである。

2012年にはトランジットの木星が牡羊座に入室し、トランジットの土星が天秤座に入室して、牡羊座と天秤座に木星と土星のダブルトランジットが生じるのである。

これはアメリカのチャートで考えると、9室に木星がトランジットし、3室に土星がトランジットするのである。
そして、3室と9室が強調されるのである。3室はメディア、マスコミ、そして9室は精神性や教師を表している。

9室に木星が入室して、土星もトランジットするタイミングとは、まさにこれ以上の世界教師が出現するタイミングはないくらい、最も世界教師が登場すべきタイミングである。しかもその世界教師とは、牡羊座の象意が示すように、古い秩序を破壊し、新しい創造を行なう人物である。おそらく破壊と創造の神であるシヴァを体現する人物なのである。

カールマルクスも牡羊座に月、太陽、ラーフが在住し、彼も現状の資本主義の秩序の破壊者であり、破壊するまでに至らなかったが大きな修正をもたらした。今回、世界教師は比較にならないほど、大勢の支援者(弟子)と、彼の教えに賛同する大衆を動員して、創造的破壊を成し遂げるのである。木星は暴力による破壊ではなく、教えることによる破壊である。そして新しい世界を創造するのである。

また3室にも土星と木星がアスペクトするが、それは情報、コミュニケーション、メディアを表している。
世界教師は、まず米国のメディアに登場し、そして、徐々に世界に知られていき、分かち合いの世界へ向けた大きな大衆の世論を形成していくのである。そこではメディアが用いられ、中心的な役割を果たすのである。世界教師と大衆をつなげるのがメディアの役割であり、それこそが、3室へのダブルトランジットではないかと思われる。

こうした私の解釈と理論づけは読者の皆さんで、考察、検証し、研究してみて頂きたいと思います。


(資料)

西暦 出来事 ダシャー トランジット 日本・世界
1775 独立革命戦争始まる 火星/土星
火星/水星
1776 7月4日、独立宣言公布(アメリカ合衆国誕生) 火星/ケートゥ
1781 イギリス軍降伏 ラーフ/ラーフ
ラーフ/木星
1784 中国との貿易始まる ラーフ/土星
1787 憲法制定会議、北西部法令 ラーフ/水星
1789 ワシントン、初代大統領に就任 ラーフ/水星
ラーフ/ケートゥ
フランス革命始まる
1801 三代目大統領ジェファソン、はじめてワシントンで就任式 木星/土星
木星/水星
1803 フランスからルイジアナを購入 木星/水星
木星/ケートゥ
1807 フルトン、蒸気船の実用化に成功 木星/金星
木星/太陽
1808 奴隷貿易禁止令、密貿易盛ん 木星/太陽
木星/月
1812-15 イギリスとの戦争 木星/ラーフ
土星/土星
土星/水星
1819 フロリダをスペインより買収、最初の金融恐慌 土星/ケートゥ
土星/金星
1823 モンロー宣言 土星/太陽
土星/月
シーボルト出島に着任
1825 エリー運河開通 土星/月
土星/火星
1830 最初の鉄道開通、インディアン強制移住法 土星/木星 フランスの7月革命
1833 アメリカ奴隷制反対協会の設立 水星/水星 イギリス、植民地の奴隷制廃止
1836 アラモの戦い、テキサス共和国の成立 水星/金星
1845 「明白な天命」熱高まる、テキサス合併 水星/木星 アイルランドの大凶作
1846-48 メキシコ戦争 水星/木星
水星/土星
ケートゥ/ケートゥ
1848 カリフォルニアで金鉱発見 ケートゥ/ケートゥ フランスの二月革命
1850 カリフォルニアの連邦加入 ケートゥ/金星
ケートゥ/太陽
ケートゥ/月
中国で太平天国の乱
1853 ペリー浦賀に来航
1854 奴隷制の拡大に反対して共和党結成 ケートゥ/土星
ケートゥ/金星
日米和親条約締結
1858 日米修好通商条約締結 金星/金星
1860 共和党候補リンカーン、大統領に当選、サウスカロライナ州、連邦脱退 金星/太陽
金星/月
1861 南部同盟政府(CSA)樹立、南北戦争(〜65) 金星/月
金星/火星
1862 ホームステッド法で公有地無償交付 金星/火星
金星/ラーフ
生麦事件
1863 奴隷解放宣言、ゲティスバーグの戦い 金星/ラーフ
1865 南北戦争終結、リンカーン暗殺 金星/ラーフ
1867 アラスカをロシアから購入 金星/木星
1868 最初の日本人移民ハワイへ 金星/木星
金星/土星
1869 最初の大陸横断鉄道開通 金星/土星
1876 建国百年祭、電話の発明、第七騎兵隊敗北 太陽/太陽
太陽/月
太陽/火星
1877 連邦軍南部進駐終わる。鉄道ストライキ 太陽/ラーフ
太陽/木星
1882 中国人労働者入国禁止法

月/月
月/火星

1883 最高裁判決で黒人の公民権より州権優先 月/火星
月/ラーフ
1886 「自由の女神」像完成、AFL結成 月/土星
1889 オクラホマの土地を白人に開放 月/ケートゥ
月/金星
大日本帝国憲法公布
1890 フロンティア消滅、先住民の組織的抵抗終わる 月/金星
1896 最高裁「分離はするが平等」の判決 火星/水星
火星/ケートゥ
火星/金星
1898 スペインに宣戦、フィリピンなどを領有

火星/太陽
火星/月
ラーフ/ラーフ

1901 ペンによる社会腐敗批判(マックレイキング)始まる ラーフ/ラーフ
ラーフ/木星
1904 T・ルーズヴェルト大統領、中南米へ干渉 ラーフ/土星 日露戦争(〜05)
1906 サンフランシスコ大地震、日系移民への差別表面化 ラーフ/土星
ラーフ/水星
1907 この年、年間移民数最高の128万 ラーフ/水星
1909 全国黒人向上協会(NAACP)結成 ラーフ/水星
ラーフ/ケートゥ
1913 映画制作の中心はハリウッドへ ラーフ/金星
ラーフ/太陽
1914 パナマ運河を開通、中立宣言 ラーフ/太陽
ラーフ/月
1916 南部黒人の北部移住が大規模に ラーフ/火星
木星/木星
1917 第一次世界大戦に参戦 木星/木星
1918 ウィルソン大統領の十四か条提案 木星/木星
木星/土星
第一次世界大戦終結
1919 禁酒法発効、アメリカ共産党結成 木星/土星 ウェルサイユ条約
1920 女性参政権発効 木星/土星 国際連盟成立
1922 ジャズ・エイジ(〜29)、ハーレムルネッサンス始まる 木星/水星 ワシントン軍縮会議
1924 第二次KKK全盛、排日移民法 木星/ケートゥ
木星/金星
1927 リンドバーグ大西洋横断飛行、映画のトーキー化 木星/金星
木星/太陽
1929 ウォール街で株価大暴落、経済大恐慌 木星/月
木星/火星
1930 この年の銀行破産は1352行

木星/火星
木星/ラーフ

ロンドン軍縮会議
1931 ワシントンで失業者の飢餓行進 木星/ラーフ
1933 FDR大統領就任、ニューディール政策 土星/土星 ヒトラー政権成立
1935 最高裁、全国産業復興法に違憲判決 土星/土星
土星/水星
1936 FDR再選、『風と共に去りぬ出版』 土星/水星
1938 下院に非米活動調査委員会設置 土星/水星
土星/ケートゥ
ミュンヘン会談
1939 第二次世界大戦勃発、中立宣言 土星/ケートゥ
土星/金星
1940 日米通商条約失効、FDR三選 土星/金星 ドイツ軍パリ占領、日独伊三国同盟
1941 武器貸与法、大西洋憲章、日本軍の真珠湾奇襲、アメリカの参戦 土星/金星 日ソ中立条約、独ソ戦始まる
1942 西海岸の日系人に強制立ち退き命令、マンハッタン計画(原爆開発)開始 土星/金星
土星/太陽
スターリングラード攻防戦
1943 カイロ・テヘラン会談 土星/太陽
土星/月
イタリア無条件降伏
1944 ノルマンディー上陸作戦、パリ解放、FDR四選 土星/月 日本本土への空爆
1945 ヤルタ会談、FDR死去、ポツダム会談、日本へ原爆投下 土星/火星 ドイツ・日本の無条件降伏、第二次世界大戦終結
1946 チャーチル「鉄のカーテン」演説 土星/火星
日本国憲法公布
1947 冷戦激化、トルーマン・ドクトリン 土星/ラーフ
1948 対外援助法、ベルリン大空輸作戦 土星/ラーフ ソ連のベルリン封鎖
1949 NATO成立、赤狩り旋風強まる 土星/ラーフ
土星/木星
ソ連の原爆保有
中華人民共和国成立
1950 マッカーシー旋風始まる 土星/木星 朝鮮戦争(〜53)
1951 対日講和条約・日米安保条約調印 土星/木星
水星/水星
1953 忠誠審査を全官庁に拡大 水星/水星
1954 公立学校の人種別教育に最高裁の違憲判決 水星/水星
水星/ケートゥ
1955 キング牧師のバス・ボイコット闘争、黒人革命始まる 水星/ケートゥ
水星/金星
1957 ソ連とのミサイル・ギャップが問題化 水星/金星 ソ連、スプートニク打ち上げ
1959 ニクソン副大統領訪ソ 水星/月 ソ連、フルシチョフ首相訪米
1960 U2型機、ソ連領内で撃墜、パリ首脳会談決裂 水星/月
水星/火星
日本で反安保闘争
1961 アイゼンハワー大統領、軍産複合体に警告、ケネディ大統領のニューフロンティア政策 水星/火星
水星/ラーフ
ドイツでベルリンの壁構築
1962 キューバ危機 水星/ラーフ
1963 奴隷解放百年祭のワシントン大行進、米ソ間にホットライン、ケネディ大統領暗殺 水星/ラーフ
水星/木星
1964 強力な公民権法成立、「長い暑い夏」の人種暴動始まる 水星/木星
1965 ベトナム戦争に本格介入、全米に反戦運動 水星/木星
1966 ブラックパワー運動、全米女性連盟(NOW)の結成、初の黒人閣僚誕生 水星/木星
水星/土星
中国文化大革命
1967 初の黒人最高裁判事任命 水星/土星
1968 キング牧師暗殺、全米で黒人暴動、ロバート・ケネディ暗殺、先住民のレッド・パワー運動 水星/土星
ケートゥ/ケートゥ
1969 アポロ11号の月面到達 ケートゥ/ケートゥ
ケートゥ/金星
1971 ニクソン大統領、金融政策の大転換 ケートゥ/月
ケートゥ/火星
ケートゥ/ラーフ
1972 ニクソン大統領の訪中、訪ソ ケートゥ/ラーフ
ケートゥ/木星
1973 アメリカ軍、ベトナムから撤退 ケートゥ/木星
ケートゥ/土星
1974 ニクソン、ウォーターゲート事件で大統領辞任 ケートゥ/土星
ケートゥ/水星
1975 第1回先進国首脳会議 ケートゥ/水星
金星/金星
1978 カーター大統領、中東和平調停 金星/金星
1979 米中国交樹立、スリーマイル原発事故、米ソSALTU調印、テヘランのアメリカ大使館占拠 金星/金星
金星/太陽
1980 モスクワ・オリンピックを西側主要国ボイコット、アメリカを抜き、日本の自動車生産台数世界一に 金星/太陽
金星/月
1981 レーガン大統領撃たれて入院、エイズ初の症例報告 金星/月
金星/火星
1982 男女平等の憲法修正案(ERA)廃案に、ニューヨークで大規模な反核デモ 金星/火星
金星/ラーフ
1983 レーガン大統領のSDI(戦略防衛構想)、グレナダに侵攻、ベイルートの米大使館爆破 金星/ラーフ 大韓航空機、ソ連戦闘機によって撃墜
1984 レーガン大統領訪中、ロサンゼルス・オリンピックを東側ボイコット 金星/ラーフ
1985 ジュネーブで米ソ首脳会談、債務国に転落 金星/ラーフ
金星/木星
1986 スペースシャトル爆発、リビア空爆、レイキャビクで米ソ首脳会談 金星/木星
1987 ブラック・マンデー、イラン・コントラ発覚、ワシントンで米ソ首脳会談、ミサイル削減 金星/木星
1988 モスクワで米ソ首脳会談 金星/木星
金星/土星
ソ連軍アフガニスタン撤退
1989 パナマ侵攻、マルタ島で米ソ首脳による冷戦終結宣言
ジョージ・H・W・ブッシュ第41代大統領に就任
金星/土星 中国天安門事件、ベルリンの壁崩壊
1990 ワシントンで米ソ首脳会談、戦略兵器削減交渉(START)に合意 金星/土星 ソ連、共産党独裁を放棄、イラクのクウェート侵入、東西ドイツの統合
1991 湾岸戦争でクウェートを解放、米ソ間でSTARTT調印 金星/土星
金星/水星
ソ連邦解体、CIS(独立国家共同体)となる
1992 ロサンゼルス暴動、クリントン経済再建を唱えて当選 金星/水星 旧ユーゴの紛争激化、リオで地球サミット、ECがEU(ヨーロッパ連合)の結成へ
1993 米ロ間でSTARTU調印、ワシントンでパレスチナ暫定自治調印、北米自由貿易協定(NAFTA)下院通過、シアトルでアジア太平洋経済協力会議(APEC)、初の非公式首脳会議 金星/水星 細川連立政権発足、カンボジア総選挙
1994 ロサンゼルス大地震で死者51人 金星/水星
金星/ケートゥ
ネルソンマンデラ、南アフリカ発の黒人大統領に
1995 北朝鮮の核疑惑に対処し、日米韓でKEDO設立、戦争終結二十周年でベトナムと国交樹立 金星/ケートゥ
太陽/太陽
阪神大震災、ラビン首相暗殺、韓国の元前大統領逮捕
1996 近代オリンピック百周年のアトランタ大会、「家族の価値」を掲げてクリントン再選 太陽/太陽
太陽/月
太陽/火星
1997 中国の江沢民国家主席訪米、貧富の格差増大、最貧困層1440万人へ 太陽/ラーフ
太陽/木星
ペルー人質事件武力解決、香港中国へ返還、アジア通貨危機、日本大型金融破綻、京都で地球温暖化防止国際会議
1998 91年からの経済好況続く、二度目の湾岸危機、武力行使にいたらず、北アイルランド和平合意の調停、クリントン大統領の中国訪問
太陽/木星
太陽/土星
インドとパキスタンが核実験を強行、ケニアとタンザニアで大規模な反米テロ
2001 1月20日、ジョージ・W・ブッシュ大統領に就任 太陽/金星
2001 9月11日、ニューヨークとワシントンD.C.で同時多発テロが発生 太陽/金星
10月7日、アフガニスタン侵攻 対テロ戦争開始
国内で「パトリオット法」(愛国者法)を制定
太陽/金星
月/月
12月7日、タリバーン政権壊滅。新政権樹立。 月/月
2002 1月、ブッシュ、一般教書演説において悪の枢軸発言 月/月
2003 3月17日、サッダーム・フセインと側近に対して、48時間以内の国外退去を求める事実上の最後通牒を発表。3月19日、イラク戦争開始 月/ラーフ
2004 ジョージ・W・ブッシュ大統領再選 月/ラーフ
2005 8月29日、ルイジアナ州にハリケーン・カトリーナが上陸。ハリケーンで過去最大級の犠牲者を出す災害となったにもかかわらず、政府の予防の不十分さと対応の遅れが非難される。 月/木星
10月、イラク戦争開始前にイラクの大量破壊兵器購入に懐疑的な見解を述べた、元駐ガボン大使のジョセフ・ウィルソンの妻バレリー・プレイムがCIAの工作員であると意図的に情報漏洩し、元大使の信頼性を落とそうと画策した事件発生。11月、支持率は36%にまで低下。 月/木星
2006

11月8日、中間選挙で、与党共和党敗北。
民主党が連邦議会上下両院の多数派となる。
ラムズフェルド国防長官辞任。

2006年末、住宅ローン全体の約13%を占めるサブプライムローンにおいて利払いが3か月以上滞る延滞率が13%を超える

月/土星
2007 3月、“老朽化した核弾頭の更新”を名目に、冷戦終結後初めての新型核弾頭設計に着手する事を表明
月/土星
5月、大統領支持率が最低の28%となる 月/土星
7月31日、ベア・スターンズ傘下の2ファンド破綻 月/土星
8月9日、フランスBNPパリバが傘下の3ファンドを凍結 月/土星
8月10日、日米欧中央銀行、緊急資金供給 月/土星
9月14日、英ノーザン・ロックで取りつけ騒ぎ 月/水星
9月18日、FRB、FFレートを0.5%引き下げて4.75%に 月/水星
12月12日 ECB他米欧の中央銀行が大量資金供給の緊急声明 月/水星
2008 1月2日、原油、1バレル100ドルを突破 月/水星
1月15日、シティーグループ4半期決算で、235億ドル(約2兆5000億円)の損失計上 月/水星
3月14日、ベア・スターンズで取りつけ騒ぎ 月/水星
3月16日、JPモルガン・チェースがベアスターンズ買収決定 月/水星
6月25日、FRBが利下げ休止 月/水星
7月11日、米地銀インディマックが破綻 月/水星
7月13日、ポールソン財務長官、米二大住宅公社の経営危機を発表 月/水星
7月25日、ネバダ州とカリフォルニア州で地銀が破綻 月/水星
9月15日、リーマンブラザーズが破綻 月/水星
引用文献:

「この一冊でアメリカの歴史がわかる!」三笠書房 猿谷要著 (付録関連年表より引用抜粋)
「恐慌前夜-アメリカと心中する日本経済」祥伝社 副島隆彦著 (P.53 NYダウ工業平均株価の推移より引用抜粋)
ジョージ・W・ブッシュ 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 より引用抜粋