占星コラム


2008/2/24 米大統領選挙近況
        -明暗をわけたバラクオバマとヒラリークリントン-
テキサス州で開かれた討論会に出席した民主党のオバマ上院議員(左)とクリントン上院議員。9連敗中のクリントン氏は起死回生を狙い、オバマ上院議員に対する攻撃を一段と強めている(21日)
2月22日21時44分配信 AFP=時事

米大統領選挙も大詰めを迎えたが、2月24日現在、テキサス州で開かれた討論会に出席したバラクオバマ氏とヒラリークリントン氏の両者の画像(AFP=時事 YAHOOトップページより)を見ると、現在9連勝中のバラクオバマ氏の存在感が、明らかにヒラリークリントン氏を圧倒している感じである。ヒラリーはオバマ氏にオーラで飲み込まれている印象である。写真からもヒラリークリントンが苦渋の表情を浮かべているのが分かる。現在の自分のおかれている立場が非常に苦しそうである。

しかし、既に結果が見えてきたこの状況の中で、ヒラリークリントン陣営は一段とオバマ批判の語調を強めているという。
1月25日に太陽/ラーフ期に入ってから、ここに来てラグナから12室目、マハダシャーロードから8室目のラーフの象意が現実化しているように思われる。

ラーフは飽くなき欲望を表し、決してあきらめることが出来ない。彼女は最近、選挙資金が足りなくなって、自分の自腹を切って、資金を補充したようである。何が彼女をここまで駆り立てるのか?ラーフはあまりにも欲望が強いため、理性を欠いた支離滅裂な行動に導くのである。現在の彼女は敗北を認めることが出来ないで、支離滅裂な最後のあがきをしている状況である。選挙参謀を変えてみたり、オバマ批判を一段と強めてみたり、いろいろなことをやってみるが、そのどれも上手く行かないで、欲求だけが空回りして、何一つ成果が上がらない。そんな状況が12室のラーフである。12室は損失、出費のハウスである。ここに来て、彼女は選挙資金の不足を自腹を切って埋めたのである。ほとんど負ける確立が高い選挙において、大変な出費をしている。しかし、それでも彼女の今の心境としては、自腹を切ってでも、選挙戦を戦いぬきたいのだろうと思われる。諦め切れないのである。

12室のラーフは狭い檻の中に閉じ込められた猛獣のような象意であり、 彼女の内心の葛藤はものすごいものがあると思われる。しかし、現実は彼女が自分を表現する機会や場所は段々狭められていっている。選挙資金も底をついて活動自体がままならなくなっている。選挙事務所のスタッフの給料を減額したりもしているようである。

段々追い詰められて自己表現の機会を奪われつつあるもどかしさと、それでも諦めきれない苦悩が、今のヒラリークリントンの表情に現れている。

そういう中で、ヒラリークリントンをバイクで警護していた警官が転倒して事故死にあったことがニュースで報じられている。こういうのを前兆学というのであろうか。明らかに不吉な前兆である。しかし、占星術のロジックに従えば、12室や8室のダシャーにいる時は、自分の身の回りにこうしたことは起こるものである。

<米大統領選>クリントン氏の車列警護、バイク警官が事故死 2月23日10時29分配信 毎日新聞  

【ワシントン大治朋子】米テキサス州ダラスで22日、米大統領選で民主党の指名を争うヒラリー・クリントン上院議員の車列をバイクで警護していた地元警察官が転倒、防護壁に激突して死亡した。クリントン氏は3月4日に行われる同州予備選に向け遊説中で、本人にけがはなかった。  クリントン氏は記者団に「(警官が)勤務中に亡くなられ、悲しみに暮れています」と述べた。同氏は予定されたイベントを一部キャンセルし、警官が運ばれた病院を訪れた。  死亡した警官は事故の2日前、クリントン氏のライバルで指名を争うオバマ上院議員の警護に当たっていたという。

彼女は3月15日に太陽/ラーフ/ラーフ期から太陽/ラーフ/木星期に移行するが、木星はラーフから見て8室の支配星であり、このアンタルラーフ期のセカンドアンタルダシャーの木星期には再び、8室の象意が現象化するはずである。

8室の象意は中断である。今まで上手く言っていた事柄が突然、上手く行かなくなるのである。今彼女はそんな状況に陥っている。そしてラーフから見ると、トランジットの木星が8室を運行中である。こうした細かい所も関係しているかもしれない。
彼女の敗北宣言は時間の問題だが、しかし、ラーフ期は中々諦め切れないのでおそらく最後の最後まで粘ることになるのである。

因みにオバマ氏とマケイン氏との一騎打ちであるが、これについては完全に消化試合になる模様である。
バラクオバマ氏が今年の8月10日に木星/太陽期に移行すると、10室太陽の圧倒的な存在感とカリスマで、メディアを席巻して、 マケイン氏は太刀打ちできないものと思われる。

現在、マケイン氏は土星/木星/金星期であるが、金星は木星から見ると、7、12室支配で10室に在住している。
これはデヴィッドベッカムの7室支配の火星が10室に在住して不倫が暴露されたのと同じように性的関係が公的に暴露されてしまう配置である。彼は最近、女性ロビイストとの不倫関係を暴露されて、奥さんがそれを否定してその火消しに当たっているようである。

通常、金星や太陽はラグナから12室に在住しているので、人に知られないプライベートな活動なのであるが、木星期においては公に暴露されてしまうのである。

マケイン氏に不倫疑惑!女性ロビイストと親密関係 

米大統領選で共和党の指名を確実にしているマケイン上院議員(71)が2000年の大統領選に出馬した際、女性のロビイスト(40)と親密な関係にあり、選挙戦への影響を懸念した陣営幹部が2人を引き離そうとしていたことが分かった。米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)が20日報じた。マケイン氏、女性の双方とも恋愛関係を否定。同氏は、女性にロビー活動を依頼した電気通信関連の複数の企業に対する便宜を図ったこともないと説明しているが、マケイン氏は政治家の倫理問題に関し厳格な姿勢を表明してきただけに、今後の選挙戦の行方に悪影響を与える恐れもある。  同紙によると、女性は1999年ごろ、マケイン氏の事務所に頻繁に出入りするようになった。2人は、フロリダ州で同年2月に行われた資金集めの夕食会に、女性の依頼主とともに出席、依頼主側の飛行機でワシントンに戻ってくるようなこともあった。当時の陣営関係者は「(周囲から見て)2人が恋愛関係になりつつあると懸念される」状況だったと証言。陣営幹部らがマケイン氏に女性と距離を置くよう促し、また、その後の選挙戦の過熱で2人の関係は薄れていった。マケイン氏は90年代後半、女性の依頼主の利益を反映するような形の書簡を連邦通信委員会(FCC)に送ったが、女性は同氏から特別な配慮は受けなかったと主張している。(共同)(2008年2月21日13時11分 スポーツ報知)

私は昨年の5月の段階で、このようなヒラリークリントンの現在の葛藤状況は見えていたのである。
それは今まで身近にいる人の検証で12室に在住するラーフが欲望を掻き立てられていろいろなことに手を出すが、そのどれ一つとして実現しないで、葛藤だけしているというのを見ていたからである。

それで、ヒラリークリントンも当然、そのような状況に陥るものと思われたのである。そう思う意外には選択肢はなかったのである。それで仕方なく予言しておいたという感じである。ラグナから12室、ダシャーロードから8室目のラーフなどは何も成功や結果をもたらさないことは、ジョーティッシュの象意についてオーソドックスな検証を積み重ねてきた人にとっては明らかである。

当事者であるヒラリークリントンは、そんなこと知ろうが知るまいが、自分に与えられた役割を演じるしかないのである。
運命という劇場で踊る役者にすぎないのである。 そうした意味で、ジョーティッシュで、運命を見通す人は運命の中で踊る人達の様子を上から達観して眺める境地に達することになる。まさにこれは”見る”目を与えられたに等しいと思われる。どんな権力者であろうと、この運命のシナリオからは逃れられない。その意味で人間は平等だと思えるのである。誰もが皆、この運命という劇場で踊る役者にすぎないのである。

このようなことを見通すことを可能にするインド占星術とは本当に素晴らしいと思う次第である。 まさに驚異のスーパーサイエンスであるというしかないのである。


【追記 2008/2/25】

「恥を知れ、オバマ!」クリントン氏が批判冊子に激怒 2月24日20時16分配信 読売新聞  

【ワシントン=五十嵐文】 米大統領選の民主党候補指名争いで劣勢のヒラリー・クリントン上院議員(60)が23日、遊説先のオハイオ州シンシナティの集会で、優位に立つバラク・オバマ上院議員(46)陣営が配布したクリントン氏批判の冊子の内容に激怒し、「恥を知れ、バラク・オバマ!」とオバマ氏を呼び捨てで罵倒(ばとう)した。  冊子はクリントン氏が力を入れる国民皆保険計画について、「国民に強制的に保険を購入させる内容」と断じるもの。クリントン氏は右手で冊子をわしづかみにしながら、「ニセの情報だ」と反発。予備選・党員集会で9連勝して勢いに乗るオバマ氏に対し、「演説や大集会もいいが、(共和党のブッシュ大統領の参謀だった)カール・ローブのような戦術を使うなんて」と、怒りをあらわにした。 最終更新:2月24日20時16分

その後、昨日の記事にヒラリークリントンが激怒した記事が掲載されていた。
彼女は、バラクオバマ氏を呼び捨てにし、激しく罵倒しているようである。

12室のラーフは檻に閉じ込められた猛獣であるという表現そのままの状況を呈している。
またラーフは高揚して、ディスポジターの月とも絡んでいるためか、 月とラーフが接合した場合のように狂人か精神錯乱に近い状況を呈している。

そして、ラーフは太陽から8室に在住しているため、激しい精神的苦悩に陥っており、ラーフは高揚しているだけに激しい挙動として表れているようである。