占星コラム


2007/7/31 丸川珠代元アナの当選について

丸川珠代元アナが当選した。

彼女の土星はやはりラグナから見ても月から見ても太陽から見てもラージャヨーガで、減衰をキャンセルするニーチャバンガを形成し、さらに6室の支配星の減衰で特別な法則が働いたため、強かったのだといえる。

ナヴァムシャで月、土星から見て、4、5室支配のラージャヨーガカラカであり、太陽から見てもヨーガカラカであり、ダーシャムシャでも月、太陽から見て、4、5室支配のラージャヨーガカラカであった。

彼女の土星は減衰の背後で潜在的に非常に強かったことが確認できていた。
通常、ラージャヨーガが形成される時期は職業上の昇進の時期である。

然し、選挙の結果が出るまでは彼女が当選すると予測することは非常に難しかった。
ネットでは彼女は酷評されており、激しい批判の意見が寄せられていたのである。

また当落予測では彼女は落選ラインだと思われていた。 然し、実際には彼女は当選した。
然し、同選挙区の保坂三蔵は落選しているため、同じ自民票を奪いあった上で当選している。

いかにもバラニーらしい露骨でストレートな欲望と手段を選ばない感じが出ている。これは意図する意図しないには全く関係なくそういう象意をどうしても生み出してしまうのである。

丸川珠代の当選については私は「〜当選するかもしれない」というかたちで控えめな予言をしたが、それが的中するかたちとなり非常にうれしいのである。

彼女の場合、批判がひどかったため、開票当日であっても当選するかどうかは分からなかったのである。少し前から彼女を観察して来た人であれば、選挙活動中に彼女の受けた批判はひどかった為、投票日直前まで彼女を観察しても彼女が当選することは分かりにくかったと思われる。しかし、彼女が当選したことを考えると、批判というのも人気なのだと分かるのである。

彼女はどんな当選の仕方であろうと、事実として当選を果たしたのである。 これはラージャヨーガが働いていると思われる。減衰する土星の底力が働いたのである。


然し、今回予測の決め手となったのはやはり、ラグナが特定できたことだろうと思われる。

手順としては、彼女の経歴の中で特に人生が大きく変化した時期を確認し、その時に起こった出来事の象意を調べ、それからマハダシャーの切り替わりのタイミングを大まかに特定することからスタートするのである。

そして、大まかなダシャーの切り替わるタイミングが分かればラグナの可能性が2〜3つぐらいに絞り込むことが出来るのである。

その次に少し1〜2年ぐらいの長さで起こった出来事を調べ、それがどのダシャーに該当するのか検討するのである。もし、2〜3つぐらいのラグナに絞り込めていればアンタルダシャーはそれ程ずれないため、該当の年月の前後にあるはずである。それを2〜3つのラグナを変えながら、そのラグナの場合のダシャーの支配と在住を検討して、起こった出来事と合致しているか調べるのである。

そして、ラグナが特定できたら今度はラグナがどのナクシャトラの何番目のパダに在住しているかを検討するのである。それによって、ナヴァムシャのラグナの位置が変わってくるのである。

然し、もしアンタルダシャーの開始時期を出来事の開始時期に一致させれば、ラグナが在住するナクシャトラやパダの位置は大体、修正できてしまうのである。

従って、後はナヴァムシャのラグナの位置は違うかもしれないことを考慮しつつ、ナヴァムシャの月、太陽、ダシャーロードをラグナとして検討して、将来やってくるダシャーの支配星の強さを検討することが可能である。

ナヴァムシャのラグナが分からなくてもナヴァムシャでの惑星の品位(減衰、高揚、自室、友好、敵対)などを参考にしながら、月、太陽をラグナとした場合の機能的吉凶や在住ハウスでその惑星の吉意や凶意を判断することになる。

もう一つの観点として、どのナクシャトラのどのパダにラグナが入っているか分からなくても、ラグナの星座が分かれば後は木星と土星のダブルトランジットがどこに形成されているかを調べるのである。

特定の出来事が起こっていた時期の木星と土星のダブルトランジットを調べそれが事象と一致して矛盾がないかどうかを調べるのである。

こうしてラグナの特定の作業はダシャーとトランジットが事象と一致しているかの検証を積み上げて、最初は大まかにその範囲を定めて、アンタルダシャーを使ってさらに細かい範囲に絞り込んでいくのである。

そして、土星がハウスを移動する日などの移動のタイミングというのは出来事が起こるトリガーとなるため、トランジットは正確な日時を知っておく必要があるのである。

例えば丸川珠代の場合、彼女が試練を受け始めたのは7月14日の選挙活動中からである。
土星が獅子座にトランジットして、10室にダブルトランジットが形成される2日前であった。

つまり、土星のトランジットは1〜2日ぐらいの誤差(あるいは数日間)で働くため、ダシャーで大まかに出来事の起こるタイミングを絞り込めたら、その後で実際の物事が起こる日時の特定に使えるのである。

これは土星だから日時が1〜2日ずれることもあるが、惑星が星座の境界線上にある場合、次の部屋に在住しているとして、チャートを検討することが出来るのである。これはラオ先生が出生図の解釈でそのような見方ができることを明らかにしている。また1〜2日の誤差は土星の場合、1つの星座を2年半移動するため、仕方がないとも考えられる。

ラグナを検討するのには全く難しいテクニックや技法は必要なく、『ラオ先生のやさしいインド占星術』や『運命と時輪』の中に述べられている基本的な技法を応用したに過ぎない。

また『Planet and Children』(惑星と子供)の中に述べられているような土星と木星のトランジットの重要性も知っておく必要がある。ある人の人生に何か重大なことが起こるとき、必ず木星と土星のトランジットが関わっているとラオ先生が述べている。

そして、これらの検討は一つ一つばらばらに行うのではなく同時に行う必要がある。

まとめると、

・ダシャーバランスの修正
・木星と土星のトランジットの検討(ダブルトランジットの検討)

を各ラグナごとに同時に行うのである。

当選を決めた丸川珠代氏はマスコミの前に赤いスーツで現われたようである。
それは彼女が火の星座で獅子座ラグナであるということの証であるかのようである。

強い土星は選挙で民主的に選ばれた指導者を表すのであるが、彼女の場合、土星は強いがラグナは獅子座で、土星も牡羊座に在住しているので、火の星座の影響を強く受けている。

土星が強い人は本来、ブルーサファイアの色である紺色が似合うので、そうした色を好んで身につけるものである。特にマハダシャー土星期の時期であれば土星の色である深い青色や紺色を身につけるのだが、彼女の場合は赤を身につけている。

そうした意味でやはりちぐはぐな感じがするのは確かである。


(資料)

元アナウンサーの丸川珠代氏が当選 

東京選挙区 2007年07月30日03時27分  元テレビ朝日アナウンサーで自民新顔の丸川珠代氏(36)が、東京選挙区で当選した。 当選を決め、支持者にあいさつをする丸川珠代氏=東京都港区で  丸川氏は30日午前1時20分すぎ、日本テレビの報道番組で、自民前職の保坂三蔵氏と議席を争う展開になったことについて「正直言って、こういう状況になるとは、まったく想定外。(当選したが)まったく喜べない」と語った。 「がく然としながら、開票速報を見ていた。じっと見ていられない状況だった」とも述べた。  「日本人で良かった」をキャッチフレーズに、福祉や教育の充実を掲げて選挙戦を展開してきた。テレ朝当時の転勤の際に転入届けを出し忘れ、自らの選挙区に選挙権がないまま戦うなどトラブルもあったが、元アナウンサーという知名度を生かした。年金問題などで自民への逆風が吹く中、同じ自民公認の保坂氏との票の取り合いも話題になったが、激戦を勝ち抜いた。 (asahi.comより)

当確後も万歳・花束なし=丸川さん 7月30日3時1分配信 時事通信  

「一票を投じてくださった皆さんにお礼申しあげます」。自民党から東京選挙区に出馬した元アナウンサー丸川珠代さん(36)は午前零時半ごろ、当選確実の報を受け港区の事務所に。  事務所には投票終了から支援者らが集まったが、同党の大敗を受け重苦しい空気が流れた。恒例の花束贈呈と万歳もなく、だるまに目を入れただけ。丸川さんのあいさつもごく簡単なものだった。