占星コラム


2007/7/30 民主党の躍進と自民党の衰退

 

参議院選挙で自民党が惨敗し、民主党が躍進した。
このことがチャートに出ているかどうかは興味の出るところである。

ウィキペディアによれば民主党は1998年4月27日に院内会派「民主友愛太陽国民連合」(民友連)に参加していた旧民主党・民政党・新党友愛・民主改革連合が合流して結成されたと書かれている。
その後に前身となる民主党があったとしても、細川護熙元首相がプロモーターとして初代の党代表を菅直人としたこの民主党こそが真の民主党のスタートではないかと思われる。こうした情勢があったことは詳しくは意識していなくてもまだそれほど古い話でもないので誰もが覚えている話ではないかと思われる。

プラサナン・ヘルケ氏によれば何かセレモニーがある時は10:00〜11:00からスタートするのが一般的であるとのことである。それに習い今回はチャートの作成時間を10:00に設定したのである。11:00に設定するとダシャーはずれ込むが蟹座ラグナであることは変わらない。

10:00で作成すると、まず気づくのはマハダシャーが2007年5月26日から太陽期に入っていることである。太陽は2室支配で10室に在住して高揚しており、権力を象徴している。通常個人のチャートの場合、10室に在住する太陽は政府の仕事を表すのである。あるいは高い地位とか強力なリーダーシップを表すのである。

この民主党のチャートで太陽が10室に在住しているということは政権を取ることを表していることは明らかである。
実際、太陽/太陽期において、参院選挙で民主党は60議席を獲得し、参院第一党に躍り上がったのである。

しかし、実際には民主党の躍進は2007年4月前後の統一地方選挙から既に始っており、実際には太陽期は少し早いという解釈になるかもしれない。いずれにしても今度こそ、民主党が政権を取れるのではないかという期待が高まっている。

民主党が成立したのは金星/木星期であるが、次の金星/土星期というのは1999年4月頃であり、この頃は管直人代表が女性問題が響いて鳩山由紀夫に敗北し、暫く鳩山由紀夫が代表を務めていた時期ではないかと思われる。その後、鳩山由紀夫も辞任したため、2002年に再度、管直人が就任している。

金星/水星期の頃、年金未納問題で管直人が代表を辞任し、小沢一郎も国民年金未納問題で代表を辞退し、そのため、岡田克也が代表となったが彼は一時は議席を伸ばすものの、 2005年8月の郵政民営化問題を契機とする衆議院解散を受けての9月11日の総選挙で自民党に惨敗し、責任を取る形で岡田克也は代表を辞任している。

この年金未納問題での管直人の発言についてはウィキペディアには以下のように書かれている。

年金未納問題

2004年閣僚の国民年金未納が相次いで発覚した際、菅は「ふざけてますよね。”未納三兄弟”っていうんですよ」(1999年に流行った歌”だんご3兄弟”にちなむ)と選挙運動等で自民党議員に対する批判を展開した。しかし、民主党が次の内閣全員の国民年金納付書を公開するアピールを行った際に、自身の厚生大臣時代の未払いが発覚し、同年5月10日に責任を取り党代表を辞任した。後に夫人の問い合わせにより、社会保険庁側の過失と判明したが、世論は反応しなかった。社会保険庁を管轄する厚生省の当時の責任者は厚生大臣である自身であったためである。
ウィキペディアより

水星は8室の支配星で金星から見て、2室で減衰しており、錯誤行為や誤謬発言などを繰り返して責任問題に発展したことが分かる。知性の働きやコミュニケーションに問題が生じていることが示されている。

またこの岡田克也氏が代表に就任した頃に作成した民主党のコマーシャルの出来が非常に悪かったり、これはコマーシャルの制作会社によって意図的にされたものではないかとも言われている。何かこの時期はコミュニケーション、広告など水星の象意が感じられることにおいて非常に問題が多いことが分かる。金星も4、11室支配で8室水瓶座に在住しており、コミュニケーション、広告などにおいて8室の象意が多いことが分かる。

また、堀江メール問題もこの時期起こった事件であり、民主党を大変困らせた事件である。

2006年2月16日の衆議院予算委員会では民主党の永田寿康議員が、証券取引法違反で起訴されたライブドア元社長の堀江貴文被告が、2005年8月26日付の社内電子メールで、自らの衆院選出馬に関して、「武部勤自民党幹事長の次男に対し、コンサルタント費用として3000万円の振込みを指示した」などと指摘。首相をはじめ与党幹部は即座にコメントを出し、この疑惑を否定した。

2月18日、民主党はメールの写しの公表。しかし、後述する疑問点が続出し、証拠の信頼性が疑問視され、偽造の可能性も指摘された。武部幹事長らに対する名誉毀損で告訴を検討すると反撃されて窮地に陥る事態となった。

永田議員は2月19日からは公の場に一切姿を現さず雲隠れとも言われたが、2月23日になり民主党の鳩山由紀夫幹事長に辞職の意向を述べた。しかしながら鳩山幹事長の判断で心神喪失を理由に入院することとなり、辞職については保留となった。

3月31日、前原誠司が民主党代表を辞任を表明。辞任理由は「永田寿康を議員辞職させられなかったから」と説明した。これを受け、議員辞職を否定した永田もライブドア送金指示メール騒動の責任を取り、議員辞職した(その結果を受けて池田元久が繰り上げ当選となった)。

ウィキペディアより引用抜粋、一部編集

この事件で結果的に、前原誠司民主党代表が辞任する問題にまで発展してしまったのである。
これなども金星/水星期に起こり、金星が電気通信やITを表す水瓶座8室に在住し、また水星が8室の支配星で2室で減衰していることなどを考えると、メールの問題で民主党を悩まし、後に致命的な問題に発展したということが説明できるのである。

そして、この事件により、民主党はこの騒動により支持率を低下させる結果となり、与党を追及するはずだった多数の問題を後回しせざるを得ない状況になってしまったと書かれている。この時、金星/ケートゥ期に入っていくのであり、ケートゥは金星とともに8室に在住している。何か与党を追及する発言が出来なくなり、党全体として沈黙を強いられたことを表しているように思われる。

この年金未納問題にしても、堀江メール問題にしても代表が辞任にまで追い込まれるほどの致命的な力を発揮したのであり、災難、苦悩の表示体である8室の象意がよく出ていると思われる。

それで、太陽/太陽期に入った今現在、民主党は参院選挙において、大躍進を遂げているのであり、まさにダシャーの通りに進んできているのではないかという感じなのである。

それでは10:00で作成した民主党のチャートがこれで正しいという前提で今後の民主党はどのように活動を展開していくのが非常に興味深いところである。

例えば、2008年7月19日まで太陽/月、太陽/火星期と続くのであるが、いずれにしても良い時期である。
ラグナロードの月は10室に在住し、火星はラージャヨーガカラカで、10室に在住している。

従って、来年の7月19日までに民主党は党自体と当選者たちも脚光を浴びていくと思われる。
太陽/月期が表すのは月は主婦を表すため、今回、各地の選挙区で現職自民党議員を破って当選した女性候補者たちの活動が脚光を浴びるのではないかと思われる。10室の月は人気や大衆的からの支持を表している。

そして、太陽/火星期には火星は若者やエネルギー、活力を表すため、当選者たちが何か非常に活発な行動力を示して地方行脚や支持者の現場に入り込んでの活動などしていく可能性があるのである。そして、その活動は注目を浴びることが予測されるのである。火星は5、10室支配のラージャヨーガカラカのため、創造的であり、企画立案して実施するという2つの性質を帯び、何か各地での活動に参加して、実際に汗を流して、行動したりするようなバイタリティを感じるのである。火星はエネルギーがあるため、物質的に何か大きなことをしたり、大きなものを動かす時に火星の力が必要である。

そして、2008年7月19日からは太陽/ラーフ期であり、この時期は何を表しているのかということを考えると、2室は金銭のハウスであり、所有の部屋である。そして、この2室にラーフが在住し、ヴァルゴッタマである。対向から9室支配の木星が在住しているため、ラーフは吉星化している。

この時、思い浮かんだのは小沢一郎の月とラーフが獅子座に在住していたということである。
そのつながりで考えると、小沢一郎の豪腕によって、自民党議員の引き抜きなどが行われるのではないかと思われる。従って、早期、解散総選挙をするかどうかは分からないのである。しかし、解散総選挙は太陽/火星期に行う可能性もあり得ると思われる。選挙は動き回るので運動星座でなければならないと思われるが、そうしたことで考えると来年2008年3月ぐらいの太陽/火星期に解散総選挙を行うということも考えられる。

いずれにしても2室のラーフは何かを貪欲に渇望するのである。選挙資金の獲得のために金銭を蓄えたり、あるいは自民党議員を引き抜いたり、何か豪腕な手法によって、力を蓄えるのかもしれない。

しかし、豪腕といえば月と火星も牡羊座バラニーに在住しており、これらの配置も非常に体制に反逆していく革命家や、手段を選ばない豪腕な性質を表している。またバラニーは厳格な裁判官であり、自民党政権の悪を厳しく裁いて、一般大衆の前に真実を白日のもとにさらそうとするのである。

そして、太陽/ラーフ期が終わると、太陽/木星期である。
太陽から見て木星は9室支配で11室であり、ナヴァムシャでも9室支配で11室に在住している。
この11室の木星は飛びぬけて高い地位を表しており、政権を取ったことを表しているようにも思われる。

しかし、その後、太陽/土星、太陽/水星、太陽/ケートゥと続くため、政権をとった後、暫くは様々な問題が生じたり、試練があるのかもしれない。

そして、太陽期が終わると今度はマハダシャー月期がやってきて、その次はマハダシャー火星期である。
月も火星もヨーガカラカで、10室に在住してラージャヨーガを形成している。10室と絡むラージャヨーガは職業上の躍進であり、高い地位である。すなわち、解散総選挙を行うかどうかは分からないが、次の総選挙で民主党が政権を取る可能性が高いと思われる。

今年2007年11月22日頃より、木星が射手座に入室するため、牡羊座10室に木星がトランジットするので、民主党の活動が非常に保護されて発展的であることが理解できる。

さらに2012年には木星が10室に入室し、土星が天秤座で高揚して相互アスペクトするため、民主党にとってこれは追い風となることが考えられる。この時のダシャーは太陽/ケートゥ、太陽/金星であり、ダシャー的にはよくないがトランジットとしては非常に良いことが分かる。政権を取った後の民主党の活動がクローズアップされることを表しているように思われる。

以上は民主党の成立時間が10:00である場合である。
然し、もし11:00にした場合でも蟹座ラグナで、現在は、太陽/火星期であり、それ程、ダシャーがずれる訳ではない。

そして、その場合、ラージャヨーガカラカの火星がアンタルダシャーのため、今回の躍進があったと考えることもできる。 然し、10:00に設定した方がより整合的に過去と現在の事象を解釈できるように思われる。