占星コラム
2007/5/17 米大統領選の行方2
米大統領選の民主党の指名に名乗りを上げているのがバラク・オバマ氏であり、ヒラリー・クリントンと支持率を激しく争っている。 前回、ヒラリークリントンの米大統領選時(2008年11月)のダシャーが12室ラーフのアンタルダシャーのため、 彼女が最も注目を浴びなければならない大統領選のまさに真っ只中において、12室ラーフは考えられないということは文中で指摘したのだが、 それではバラク氏は実際に民主党の指名を受けて大統領選を戦い、そして大統領に就任することができるのだろうか。 結論を先に言えばバラク・オバマ氏は大統領になるのではないかと思われる。 彼は11室支配の太陽が10室に在住して、9室支配の水星と接合して、ブッダ・アディチャヨーガを形成している。 従って、政府を表すのである。大統領選のある2008年11月は木星/太陽期であり、彼はまさに10室の太陽期の真っ只中にいるのである。最も地位の高い、最も高いステータスに登りつめるのである。太陽はナヴァムシャにおいても月からみて10室に在住し、ダシャーロードの木星から見ても10室に在住している。そして、6室支配の木星が射手座に在住するパターンは競争相手に打ち勝って、高い地位を得ることを示すのである。10室の太陽はウパチャヤの凶星であり、競争相手に負けないのである。 彼は2004年のアメリカ大統領選挙の民主党党大会で基調スピーチを行い、以下の名言を生み出したのである。その模様が広く全米に中継されるとともに高い評価を受けている。 彼は大衆のハートに訴える演説ができるのであり、彼のスピーチの模様とそれに感化され賛同する人々の姿が多くのメディアで報じられている。
さらに詳しく見ていけば高揚する月から見て、太陽は4室支配の吉星であり、2、5室支配の水星とラージャヨーガを形成している。さらに9、10室支配の土星と相互アスペクトして、4−5、4−9、5−10、2−9のラージャヨーガ・ダナヨーガを形成している。そして、それは3−9室の軸で形成されている。3室はメディアの部屋であり、全米のメディアは彼を応援することが考えられる。実際、彼はヒラリー・クリントンに比べてもメディアの活用が巧みで、彼の支援者がオバマ氏のサイトを構築しSNSサイトなどを活用して、インターネットを通じた新しいメディア広報を展開している。 さらに木星が減衰しているが、ラグナから見てケンドラに在住し、また逆行することによって減衰をキャンセルしていると共にラグナから見て3、6室の支配星、月から見て8室の支配星で減衰した場合に特別な法則によってラージャヨーガ的に働く配置である。(3、6、8室の支配星は減衰するとラージャヨーガ的に働く-ラオ先生) そして、土星はナヴァムシャでも9、10室支配のラージャヨーガカラカであり、ラグナから4室、月から9室に在住して、ヴァルゴッタマである。また水星もナヴァムシャで2、5室支配で5室で高揚しており、さらに水星は月とダシャーロードの木星から見て、ケンドラの7室に在住して、バドラヨーガを形成し、同じくダシャーロードの木星と月から見て、1室に在住して、ハンサヨーガを形成する木星と相互アスペクトしているのである。土星と水星の強さと吉星度は最高レベルである。 今現在、土星が10室太陽と水星にトランジットしており、木星が蠍座から10室にアスペクトして、10室に土星と木星のダブルトランジットが形成されている。ラオ先生によれば土星が太陽にトランジットすると、キャリア上の躍進を示すとのことである。 このダブルトランジットは2006年10月28日〜11月1日まで一度、生じており、その時、2006年10月、NBCテレビのインタビューに出馬を検討すると発言しているが、公のメディアに向けた注目を浴びる舞台の中で、彼は大統領に向けた具体的な一歩を踏み出したのである。そして、一旦、土星は獅子座に移行して、蟹座のダブルトランジットが終わったが、再び、2007年1月10日始ったのである。 彼は2007年1月に大統領選出馬へ向けた準備委員会設立届を連邦選挙委員会に提出し、事実上の出馬表明をしている。 つまり、彼の立候補は木星と土星のダブルトランジットが生じた時に行われている。 つまり、この頃のダシャーが木星/水星期で、彼が上院議員という高い地位に就くと共に土星が太陽にトランジットするにつれて彼を大統領に推して、彼の社会的責任を増大させる要求が大衆(土星)から生じてきたのである。そして、そこに木星がトランジットして初めて、彼の中で決意が生じ大統領選に立候補したのである。ダブルトランジットの法則が非常に強く作用しているのが分かる。土星だけではだめで土星と木星が影響して初めて実現したのである。 現在、彼は木星/金星期であり、ラグナロードで9室に在住し、月から2、5室支配で2室に在住し、木星から5、10室支配で6室に在住している。金星はカリスマ性、表現力を表し、スピーチの2室を支配しているため、彼は聴衆を魅力的なスピーチで感化し、大衆の面前で自己表現している。その間、ずっと10室に木星と土星のダブルトランジットが生じているのである。 彼はここ数ヶ月で知名度を飛躍的に伸ばし、ついにヒラリー・クリントンを支持率にして追い抜いたのである。 2007年7月16日から土星が獅子座に入室し、木星が11月22日から蠍座から射手座に入室すると、11室獅子座に木星と土星のダブルトランジットが生じるのである。11室は飛びぬけて高い地位を表しており、役職とか名誉、称号を表している。 有名になった結果としての称号、地位を表している。また獅子座は王室の星座である。 そして、次の木星/月期は2009年5月29日からで、大統領選のおよそ6ヵ月後であるが、月は10室の支配星で高揚の座にある。8室ではあるが強い月である。木星から見ても7室支配で5室で高揚し、ラージャヨーガを形成し、強い配置である。 ナヴァムシャでもハンサヨーガの木星とバドラヨーガの水星からアスペクトされ、さらにラージャヨーガカラカで9室で定座にある土星からアスペクトされてダブルトランジットが月に対して生じている。月から見ると10室の射手座に太陽、火星、金星が集中しており、10室の象意が強くなっている。またダーシャムシャでも月はラグナから10室に在住して木星、土星のアスペクトを受けている。 10室の月はラオ先生が10室支配のアンタル月期にアメリカに招待され大勢の聴衆の前で演説して、『ラオ以前とラオ以後』という伝説を生み出したのである。ラオ先生の活躍や名声が国際的に認知された時期である。1室と10室が絡みが10室支配の月を強力にしていたと思われる。 バラク・オバマ氏の月は10室の支配星で高揚しており、1室とは絡んでいないが、ダーシャムシャで10室に在住し、強い配置だと思われる。この月期に大統領職を務めていると考えることが出来る。もし、オバマ氏が落選したのであればアンタル太陽期やアンタル月期がその直後にやってくることが理解できないのである。アンタル太陽期やアンタル月期は高い地位を表しており、大統領職以外に彼に高い地位をもたらす立場がないように思われる。仮に彼が落選したとして彼はどんな地位で有名になると考えられるだろうか? そして、ヒラリー・クリントンは前回検証したように大統領選の時期はまさに12室ラーフにおり、名声、注目を浴びる時期にはなっていない。 従って、もし、共和党に彼のチャートが示す高い地位を越えるようなチャートを持つ、力のある人物が出てこない限り、バラク・オバマ氏は大統領になるのではないかと思われる。実際のところ、世論調査でもヒラリー・クリントンとバラク・オバマ氏は全ての共和党候補よりも支持率が高いのである。従って、ヒラリー・クリントンが大統領にならない場合、バラク・オバマ氏が大統領になるとしか考えようがない。 念のため、チャラダシャーで検証すると2007年8月4日から獅子座のダシャーに移行している。獅子座にはAK(アートマカラカ)が在住しており、PK(プトラカラカ)の木星とDK(ダラカラカの土星)とアスペクトして、ジャイミニラージャヨーガを形成している。 そして、次に 2008年8月3日からは乙女座のダシャーである。乙女座のダシャーは2010年8月4日まで続くため、大統領選とその後、暫くは乙女座のダシャーである。 乙女座のダシャー時は仕事を表すAmK(アマティアカラカ)が11室に在住しており、彼が高い役職につき、仕事をこなすことのできる配置である。AKが12室に在住することはもし大統領に就任したとしても彼は本来の自分(魂)を表現できない時期なのかもしれない。大統領職は実際のところ、自己表現が難しい束縛の多い役職かもしれないのである。ニューヨークの金融財界系の実力者やユダヤ系のロビイストなどによって自由に政治をとらせてもらえない可能性が高く、政府のスタッフも彼が自由に選ぶことができないのである。(※そうした大統領職の内情については、『次の超大国は中国だとロックフェラーが決めた』 ヴィクター・ソーン著 副島隆彦 翻訳・責任編集 徳間書店 に詳しい) そうしたことを12室AKから連想できるのである。然し、仕事としては最高職であり、AmKが11室にあることで、仕事としては充実する時期であることが分かる。 このように途中から、彼が大統領になる前提で解釈を進めてしまったが、木星/太陽期、木星/月期の象意から考えて、彼が大統領になる可能性は非常に高いのである。
(資料-ウィキペディアより引用抜粋) 生い立ち ハワイ・ホノルル生まれ。父親はケニア生まれ、ムスリムであり、母親はカンザス州出身の白人である。従って「奴隷の子孫」としてのアメリカ黒人の血は引いていない。本人は現在キリスト教徒(プロテスタント)である。コロンビア大学を卒業後シカゴに渡りNPOに勤務した後、ハーバード大学ロースクールに入学。アフリカ系として史上初のHarvard Law Review編集長を務めた。 [編集] 政界に 卒業後シカゴに戻り、有権者登録活動(voter registration drive)に関わった後、弁護士として法律事務所に勤務。またシカゴ大学ロースクール講師(lecturer)として合衆国憲法を講じていた。1997年にイリノイ州議会上院議員に選出され、2004年まで務めた。 2004年のアメリカ大統領選挙では、ジョン・ケリー上院議員を大統領候補として選出した民主党大会で「リベラルのアメリカも保守のアメリカもなく、ただアメリカ合衆国があるだけだ。黒人のアメリカも白人のアメリカもラテン人のアメリカもアジア人のアメリカもなく、ただアメリカ合衆国があるだけだ」。「イラク戦争に反対した愛国者も、支持した愛国者も、みな同じアメリカに忠誠を誓うアメリカ人なのだ」との基調スピーチを行い、その模様が広く全米に中継されるとともに高い評価を受けた。 [編集] 大統領候補 2004年以降、2008年アメリカ合衆国大統領選挙の候補として推す声が地元の上院議員や新聞などを中心に高まっていった。本人は当初出馬を否定していたが、2006年10月、NBCテレビのインタビューに出馬を検討すると発言。翌2007年1月、大統領選出馬へ向けた準備委員会設立届を連邦選挙委員会に提出、事実上の出馬表明となった。そして2007年2月、イリノイ州スプリングフィールドにて正式な立候補宣言を行った。有権者に対し、建国当初のフロンティア精神へ回帰することを呼びかけ支持を集めている。 出馬の演説で彼は「ここ6年間の政府決定や放置されてきた諸問題は、われわれの国を不安定な状態にしている」と述べ、医療保険制度や年金制度、大学授業料、石油への依存度を、取り組みが必要な問題として挙げた。外交政策ではイラク戦争を、「実施するべきではなかった悲惨かつ高い代償を払う戦争」と主張しているが、自らはイラク政策に対し具体的な代案は示していない。 グローバル資本主義に懐疑的であり、大量の失業者を生んだ新自由主義経済政策のNAFTAに反対し国内労働者の保護を訴えるなど、ヒラリー・クリントンよりもリベラルな政治姿勢で知られている。 彼が大統領に就任すると、アメリカ合衆国建国以来初めてのアフリカ系アメリカ人の大統領となる。ヒラリー・クリントンと並んで大統領候補として知名度が高い。 保守系メディアでは、オバマの報道をするときには必ず名前にフセインを付ける。これは、サダム・フセインを連想させ、オバマがイスラム教徒であるかのように誤解させる(実際はキリスト教徒)ためであると思われる。保守系テレビ局、フォックス・テレビがイスラム神学校で教育を受けたと報じたが、後にCNNの現地取材によって否定された。(最終2段落出典・新潮社 Foresight3月号) |