研究コラム

 

 

 


2005/2/24 ライブドア堀江貴文の野望

 

ライブドアーの堀江貴文が大暴れしている。今、ワイドショーやニュースで騒がれているが、彼の躍進は近鉄バファローズ買収に名乗りを上げた時から始まり、今度はフジテレビの株式を22.5%保有するニッポン放送の株を50%取得することで、フジテレビ、及びフジサンケイグループに業務提携を申し込んだのである。業務提携というよりも乗っ取りに近い強引な手法ではあるが。近鉄バッファロー買収の時は彼は英雄であり、彼のやり方をまねて、楽天三木谷社長やソフトバンクの孫正義までがマスコミで堂々と名乗りを上げざるを得なくなった。三木谷社長も孫正義も結局は得をしたのであり、堀江貴文の無謀な行動力のおかげでそれにひきづられるようにして、自分達の大きなパイを取得することができたのである。然し、今回の株式買占めによる企業買収劇では彼は必ずしも英雄にはなっておらず、重厚な世論は必ずしも彼の行動を肯定してはいないようである。

出生時間が分からない為、12:00でチャートを作成すると、木星が非常に強く、射手座でムーラトリコーナの配置を得ており、ナヴァムシャでは蟹座で高揚である。蟹座では月がプシュヤに在住しており、彼は教育者としての能力があり、彼の著作を見ると、全て、自分の経営のノウハウを提供する教育的な書物が多い。全て金儲けの仕方についてのノウハウ本であり、金儲けのことしか考えてないと世間では評価しているかもしれないが、彼の著作を見ると、彼が優れた教育者であることがよく分かる。彼の本というのは会社経営の過程で出会う様々な問題にどう対処していったか、経営者としてどのような意思決定を行ったか、社会がどう変化し、私達はどう対応したら良いのかなど、様々な問題に彼流に経験し、考えたことを率直に綴った生きた教科書なのである。つまり、あれだけ正直に自分の欲望をあからさまにして人に教える姿勢を貫く気前のいい男は中々いないと言える。つまり、教育者として、蟹座プシュヤの月は強い木星が示すような能力を発揮した結果なのである。人に滋養を与え、養育するというプシュヤの月、ナヴァムシャで木星蟹座高揚の象意を非常に表現している。また仙台市民の受けが良かったのも彼がプシュヤで家庭の主婦の受けが良かったからだろう。月が蟹座で強い場合、年上の女性や母親の受けが良いのであり、人に安心感を与える愛嬌を醸しだすのである。

ホリエモンというあだ名がついたのは気前良く与える彼の雰囲気について、彼とぴったりだったからだろう。単に容姿が似ているというだけではないのである。ドラえもんはポケットから様々な道具を出して、のび太に与える母親のような存在で、与えた過ぎた結果、のび太が駄目になってしまうかをあまり考えないのであり、母性社会の問題をはらんでもいるが蟹座の象意としてはドラえもんをイメージするといいのかもしれない。

今マスコミの注目を浴びて、非常に活躍している堀江氏だが、彼は現在、サディサティである。通常、サディサティであれば重苦しい負担により、非常に苦しむ時期で過去の悪いカルマが噴出してくる時期である。もし、サディサティの結果、衰退するのであれば現在、土星は蟹座と双子座の境界付近におり、双子座側に在住しているが、少し前は既に蟹座にシフトした時期もあり、彼が今、躍進して、自社の株価を大きく上げた理由が説明できないのである。今度のフジテレビとのやり取りでどうなるかは分からないが、その結果、ダメージを受け、どん底に落ちて、それがサディサティという見かたもあるかもしれない。

然し、彼の蟹座におけるアシュタカヴァルガを見ると、35ポイントもあり、異常に高い数値を示しているのであり、この辺りに彼の躍進の秘密がありそうである。土星のビナシュタカヴァルガポイントは5点である。ラグナがわからない為、土星がどの部屋を支配しているか分からないが、土星がもし機能的吉星で、蟹座におけるポイントが5点もあればサディサティの結果、むしろ躍進が生じるのである。もし、現在その躍進を見ているのであれば、今回のフジテレビとのやり取りで彼が衰退することはなく、例え買収が失敗したとしても今回の騒動から何らかの利益や効果を引き出し、さらに躍進していくのである。

因みに蟹座における各惑星のビナシュタカヴァルガポイントは以下のようになっている。

【各惑星のビナシュタカヴァルガポイント】

太陽3点、水星4点、火星3点、月6点、木星7点、金星7点、土星5点

トランジットの土星が今年の2005年5月位から、再び蟹座に入り、7月頃には金星、水星などがトランジットするが、その時期に彼は再び盛り返すのではないかと思われる。また2006年には木星が蠍座にシフトし、蟹座に9室目のアスペクトをし、土星も逆行して蟹座に残り続ける時に木星と土星のダブルアスペクトも見られる。獅子座の土星のビナシュタカヴァルガポイントは5ポイントであり、土星が獅子座を通過中には木星は蠍座をトランジットし、蟹座に9室目のアスペクトをし、次の年はムーラトリコーナの出生の木星にトランジットの木星がコンジャンクトするのである。また土星は獅子座から出生の土星に10室目のアスペクトをするのである。堀江氏の躍進は今回のフジテレビとの騒動で収まることなく今後も2〜3年は続くものと思われる。

但し、ヴィムショッタリダシャーが優先されるため、ラグナが分かっていない現状において、堀江氏の今後についてはっきりしたことはいえないのであるが、然し、ダシャーとトランジットは大抵、関連しているものであり、トランジットが良いため、ダシャーも良い可能性が高い。おそらく今回の騒動が終わった後でライブドアーの株価は再び上昇を始め、買収が失敗しても成功してもどちらにしてもライブドアーは大変な利益を得ることになりそうである。2006年以降の木星の月へのトランジットが良く物語っている。

因みにテレビ各局の買収劇に対するニュースの取り上げ方はそれぞれに違うが、ドラえもん生みの親であり、六本木ヒルズに本社を構え、堀江氏ら六本木グループには親近感を抱いていると思われるテレビ朝日の取り上げ方は堀江氏に好意的であるように思われた。一方、テレビ東京のワールドビジネスサテライトなどでは堀江氏を貪欲な投機家のように取り上げており、それぞれの局で取り上げ方に違いがあるのを観察するのは非常に面白いのである。

※筆者としてはライブドアの騒動を面白く拝見しており、ニッポン放送が買収されて、フジテレビが堀江氏と業務提携せざるを得なくなる事態も面白いと思っている。今回のフジテレビ上層部の対応は普段は過酷な視聴率競争をしているにも関わらず、「放送の公共性」とか「道義的にどうかと思う」とか精神論、道徳論を持ち出して、非常に後手に回っており、また対応の仕方にも魅力がなく、NHKに似ているのである。天にまで届かんとする堀江氏の野望の方がはるかにかっこよく見えたのは私だけだろうか。若者にとっては堀江氏は英雄である。

今回の騒動は今まで長いこと変らなかったものを変えることもできる。そんな期待感を抱かせるのである。政治にしても経済にしても古くて絶対に変らないと思われている古い体制が変るのを見るのは小気味良いのである。

(資料)

他局報道に苦言=「平成教育」の堀江氏外しは「当然」−村上フジテレビ社長  村上光一フジテレビ社長は24日の定例会見で、ニッポン放送株の買収合戦に関する他局のニュースなどでの扱い方について、「ちょっといかがなものか。ただ面白おかしくやればというのはどうか」と苦言を呈した。ただ、フジが当事者ではなかったらどうだったかと聞かれ、「自省を込めてだが、あまりにもクレイジーに見える」と述べた。  一方、自局ニュースについては、「事実を冷静に伝えることに徹するべきで、一方的にこちらの主張をするのはやめるべきだ」として、報道は現場のニュース判断に委ねていることを強調した。  また、レギュラー出演していたバラエティー番組「平成教育2005予備校」から堀江貴文ライブドア社長を降板させたことについて、村上社長は「敵対的に(買収を)やってきており、常識的に当然控えていただく筋のもので、議論の余地はない」と断言。「キャラクターとして“お使いごろ”だったのでは」と出演理由を皮肉を込めて説明した。  (時事通信) - 2月24日18時1分更新

憎きフジ、堀江社長訴えてやる! ニッポン放送株を買い進める意向を明らかにしたライブドア堀江社長=23日、午後11時すぎ(撮影・浅見桂子)    フジテレビとニッポン放送が23日、「ウルトラC」ともいえるライブドア対抗策を発表した。フジテレビが第三者割当によってニッポン放送の新株予約権を取得、同放送株の50%超を確保して子会社化するというもの。ニッポン放送の発行済み株式は3280万株で、フジが得た新株予約権はそれを上回る4720万株。実施されれば、現在40・5%を握るライブドアの保有比率は大幅に減る。ライブドア堀江貴文社長(32)は同日夜、差し止めの仮処分申請を行う意向を示したが、形勢は圧倒的に不利となった。  堀江社長の会見は午後11時から東京・六本木ヒルズのライブドア本社で行われた。熱気と緊張感、そして憤りのためか、堀江社長の額には大粒の汗が浮き上がっていた。フジテレビの取った対抗策に「正直想定の範囲であるが、あまりにもトリッキー。まさかここまでやってくるとは思わなかった」と半ばあきれ顔。「仮処分申請を明日にでも行う方向だ」と述べ、新株予約権発行の差し止めを求める仮処分申請を24日にも行う方針を明らかにした。「差し止めが通らないと日本の株式市場、公正なマーケットを棄損してしまうと憂慮しています」と続けた。  さらに「ニッポン放送の取締役会で決議したとは思えない。(フジに)強制的にやらされていると想像している」。またニッポン放送が、所有するフジテレビ株を大和証券SMBCに貸し出すことについても「何らかの法的処置を考えています」とした。法的措置の対象は「フジテレビとニッポン放送を兼務する取締役個人と考えています」。  ニッポン放送株は現在40・5%を所有しているが「過半数を目指して、今後も買い進めるスタンスには変わりはない」と強調。約15分の会見の最後には「疲れていませんか」との質問も飛んだ。終始厳しい表情の堀江社長だったが、このときばかりは「元気満々ですよ。絶好調ですよ」と笑みを浮かべた。 (日刊スポーツ) - 2月24日9時20分更新