研究コラム

 

 


 

2005/1/5  石原裕次郎のラグナ、兄・石原慎太郎との関係

 

テレビ朝日開局記念番組として、石原慎太郎書下ろしの「弟」というドラマが去年の暮れに放映されたが視聴率は良かったようである。

石原裕次郎と石原慎太郎の幼少期のエピソードがこのドラマでいろいろと綴られたようであるが、あいにく私は見ていないのでその詳細はよく分からないが、この石原兄弟は石原慎太郎が一橋大学在学中に書き上げた「太陽の季節」が芥川賞を受賞し、その「太陽の季節」が映画化され、この映画に脇役でデビューした裕次郎が大スターになるという特別な間柄である。

彼の遺産である石原軍団はいまだに健在であり、石原裕次郎は死後もなお、その影響力を発揮している。石原慎太郎やその息子・伸晃の選挙に石原軍団が駆りだされる姿を度々見かけたが、裕次郎の死後なお、石原兄弟はお互いに助け合っているように思われるのである。

以上、簡単に触れるだけであるが、この世間で影響力を持ち今なお影響力を発揮する石原兄弟のチャートはどのようなチャートなのか、そして二人の関係や相性はどのようなものか非常に興味が沸くのである。

石原裕次郎 

1934年12月28日 時間不明 兵庫県神戸市須磨区

 

出生時間が分からないため、12:00で作成するが石原裕次郎の場合、直感的にラグナは火のエレメントに在住しているということが分かるのである。

それは彼の親分的でリーダーシップを取り、目立ちたがり屋で派手好きなところなどから読み取れる。初めて彼が渡哲也と対面した時に家に招いて、自分のパンツ以外の服など全てを与えたというくらい後輩に対する面倒見の良さを見せる親分肌の性格をしている。また裕次郎は演技も歌も下手だったがとにかく存在感だけは凄くて、彼がいると周りが明るくなるというような性格はやはり火の性質でしかも獅子座の特徴である。彼は西部警察の所長役でもそうだが、後方でどっしりとかまえて部下の帰りを待つタイプであり、ドラマでもブラインドごしに外の様子を伺う姿が出てくるが部下を前線に向かわせて後方の本陣で待つというのは獅子座の象意である。

そうした彼の性格などからラグナが獅子座ではないかと思われるが、特にナクシャトラはプールヴァパールグニーであると思われる。マガーだとケートゥが支配星のため精神的で物静かな感じになり、威厳を備えるが華やかさやタレント性ではプールヴァパールグニーだと思われるのだ。彼の場合、スターであり、ナクシャトラの支配星は金星ではないかと思われるのである。人生を楽しむために生きているような感じはまさにプールヴァパールグニーである。

従って、プールヴァパールグニーにラグナを設定したが、ナヴァムシャのラグナを設定するため、プールヴァパールグニーのパダも確定しなければならない。第1パダだと獅子座でヴァルゴッタマになるが、これは非常に可能性として高いのである。ナヴァムシャで3室天秤座で土星と金星がムーラトリコーナと高揚で非常に強い配置をしており、3室はパフォーマンスの部屋で俳優業と関係しているからである。また第2パダだと乙女座になるがこれは可能性としては低いだろう。乙女座的な秘書とか事務員のような神経質で細かい性格ではないからである。また第4パダだと天秤座になるが、これも可能性として高い。ラグナで土星と金星が高揚とムーラトリコーナであり、しかも3室であるよりも天秤座ラグナで土星、金星コンジャンクトの方が強力である。最も強力な配置といっても良いくらいである。ラグナロードの金星がラグナでムーラトリコーナで4、5室支配のラージャヨーガカラカの土星がラグナで高揚するのである。また9室支配の水星が10室で11室支配の太陽とコンジャンクトしており、地位と収入などを表わしている。第4パダにすると蠍座ラグナになるがあまり蠍座的な執念深く、忍耐強く、じめじめした性格ではないようである。

従って、ナヴァムシャは獅子座か天秤座ラグナということになるが、今回は獅子座第1パダに設定してみたのである。

ラシチャートで、射手座惑星集中だが、惑星集中する部屋はラグナと同じぐらい重要な部屋である。射手座をラグナとすると、11室の支配の金星とラグナロードの木星が星座交換することになり、兄との強い結びつきを表わす。兄の力でだいぶ助けられて、兄の小説の映画化で銀幕デビューも果たした裕次郎にしてみれば兄との関係は深いと思われる。またダナヨーガでもあり、収入を表わしている。

射手座で太陽、水星、金星というと非常にアウトドアな野原を駆け巡る狩人であり、面白いことを求めて社会の中を走り回るという射手座のケンタウロスの象意そのままである。走りまわる中で面白いものを見つければそれに飛びつくのである。この星座の人は高い目標を持ち、社会的ステータスが高い人も多いのである。社会の中の正統な線で、出世を目指す星座である。アウトドアで陽気で体を動かすことが好きで、ヨットやスポーツカーに乗ってとにかく動き回ることが好きである。写真にはヨットに乗っている裕次郎の姿が見られるが、射手座とはまさに地位と収入を得て、ヨットを自ら所有し、余暇を楽しむ姿などに象徴される。

ラグナロードの太陽が射手座に在住しているため、こうした5室射手座の象意が人生のテーマとなる従って娯楽や恋愛、遊びながらの学びなどが考えられる。金星、水星が絡むため、若い女性とのロマンスなどが常にある配置である。経歴を調べると実際の裕次郎もそうだったようである。

また3室支配の金星と5室支配の木星が星座交換しており、演技、才能、音楽の5室やパフォーマンス、マスコミ、コミュニケーション媒体などの3室が星座交換している。これも芸能人によい配置であり、スターの素質を示している。

また4、9室支配の火星と12室支配の月が2室でコンジャンクトしているが、2室に火星と月の両方が在住すると、身を破滅させるとラオ先生が本の中で述べており、これは注目すべきコンビネーションである。実際、裕次郎は晩年癌との闘病生活でだいぶ苦しんだのであり、このコンビネーションが関係しているのかを調べることは必要である。

また6、7室支配の土星が7室に在住しており、これは何か水瓶座的な人物(配偶者?ビジネスパートナー?)が強力に裕次郎をサポートしていることを示している。

このようにラグナを獅子座に設定(プールヴァパールグニーの第1か第3パダ)すると、面白い検証が出来るのである。

 

(資料-ウェブ上から引用−)

経 歴: 1934年12月28日 神戸市須磨区生まれ。 父は汽船会社重役。3歳の時、小樽に移り、小学校2年の春神奈川・逗子に移転、慶応高校入学。高校時代はバスケット選手を目指した。 1956年、兄・石原慎太郎の芥川賞受賞作の映画化太陽の季節≠ノ端役として出演。慶応大学を3年で中退して日活に入社し狂った果実≠ナ主演デビュー。裕ちゃん現象≠引き起こし大スターとなる。 1957年「嵐を呼ぶ男」でスーパースターの地位を不動のものにする。 1960年、女優・北原美枝(現・まき子夫人)と結婚。 テイチクレコードと専属契約を結び、「嵐を呼ぶ男」「俺は待ってるぜ」「錆びたナイフ」「銀座の恋の物語」「赤いハンカチ」など大ヒットを連発する。 1963年、石原プロモーションを設立して、68年「黒部の太陽」、69年「栄光への5000キロ」など映画製作を始める。映画の斜陽化とともに石原プロも低迷するが、1976年製作のTVドラマ大都会≠ェヒットして軌道に乗る。その後、「太陽にほえろ!」「西部警察」がヒットする。 1987年7月17日、肝細胞癌のため52歳で死去。 「幕末太陽伝」の高杉晋作も粋だった。 昭和62年、彼がわずか52歳でこのを去ったとき、新聞雑誌は一斉に追悼記事を大きく載せ、テレビは競って特別番組を放映したが、いかに国民的大スターの死とはいえ、これはきわめて異例なことであった。石原裕次郎は映画スター″という形容には収まりきらない存在といえるだろう。   兄・慎太郎の芥川賞受賞作『太陽の季節』の脇役でデビューした彼は21歳。長身に日本人離れした長い足、慶応ボーイらしい育ちのよさと奔放でものおじしない快活さ、ダイナミックな存在感、それらすべてが″太陽族″のシンボルとして熱狂的に支持され、社会現象を起こした以後は『俺は待ってるぜ』『嵐を呼ぶ男』『陽のあたる坂道』が空前の大ヒットを記録。たったひとりで東映オールスター時代劇以上の収益を上げたのだから、その人気の凄じさがわかろうというものだ。 そし裕次郎は自ら設立した石原プロで、映画の製作にも乗り出す。その第一作である『太平洋ひとりぼっち』は、二時間余をひとり芝居で見せる好演もあって、彼の映画歴でも最高のものとなった。また歌手としても、戦後最大のヒットメーカーのひとりとして歴史に残る.                   (文藝春秋 『日本映画ベスト150』執筆・細川まもる)より