研究コラム

 

 


 

2004/7/5 J.K.ローリングの結婚運

 

J.K.ローリングの金運を検証する中で結婚運についても典型的なパターンが見られたので、それを紹介したい。

 

彼女の最初の結婚は以下のようなものであったことが資料から分かる。(資料はウェブより引用)

1992年3月 26歳 ポルトガル人のジョルジ・アランテスと出会う。      

ジョルジの母が住むフラットで一緒に暮らし始める。

10月16日金曜日 27歳 24歳のジョルジ・アランテスと結婚する。      

11月17日 結婚生活が破綻する。      

娘を連れてイギリスに戻り、妹の住むエディンバラにたどり着いた時、生活は逼迫していた。      

12月21日 生活保護を申請し、一週間69ポンドの手当で暮らし始める。      

1994年 29歳 鬱状態にはまり込む。

 

 

 

 

 

 

 

 

この事実を踏まえて、彼女のラシチャートを見ると、7室支配の火星が12室の損失の部屋に在住している。

このコンビネーションは配偶者(7室)を損失する(12室)という配置であり、配偶者がいないか配偶者と別れる傾向を示している。

そして、ラシの月から見て、7室目の土星は6、7室支配であり、”配偶者との争い”というカラカとなっており、太陽から7室目の支配星の土星は8室の苦悩の部屋に在住し、土星は”配偶者に関わる苦悩”という象意を帯びている。

土星は逆行して、凶意を増しており、ナヴァムシャでは、12室で減衰しており、月、太陽のどちらから見ても機能的凶星である。

従って、ラシとナヴァムシャのどちらでもアセンダントから見た場合は、土星はラージャヨーガカラカだが、それ以外の観点で見ると、土星はかなり傷ついており、凶星化している。

彼女の運気が土星がラージャヨーガカラカであるにも関わらず、1992年11月9日のラーフ-土星期から好転しなかったのはこの辺りに原因があると思われる。

そして、ラーフ土星期はまさに結婚生活の破綻と、精神的に鬱状態になるという重苦しい時期であったことも分かっている。

ラシでもナヴァムシャでも金星から7室目の支配星は土星であり、配偶者運が金星をラグナとした場合の7室にもよく表れているようである。

このように配偶者運は悪いことが分かるが、アートマカラカがナヴァムシャで乙女座に在住しており、減衰する逆行の土星からアスペクトされていることも注目すべき配置である。

このカラカムシャ乙女座は配偶者からの幸福が期待できない配置(金星が減衰する為)であり、配偶者からの幸福に期待するのではなく、精神的に自立することが求められる。

 

配偶者を見るには、ナヴァムシャを見るが、ナヴァムシャの7室には太陽が在住しており、火星と4室-7室で星座交換している。配偶者の方に土地や家を守ってもらうタイプと読むことができる。7室の太陽は配偶者との自我のぶつかり合いを意味し、配偶者への尊大な態度や、ぶしつけな態度もしくは配偶者からもそうした態度をされることを意味する。

7室の支配星である火星は4室で1、6室支配の金星とコンジャンクトし、1、4、6、7、12室の象意の結合が見られる。つまり、配偶者と一緒に暮らすが、喧嘩(6室)をし、別れる(12室)ことになり易いと読める。ラグナロードの金星と7室支配の火星がコンジャンクトすることで、性的関係を暗示している。つまり、争いや別離という象意もありながら、ラグナロードと7室の支配星が緊密に4室(建物内)で、コンジャンクトすることにより、調和に不安があり、性的関係のみで関わりがちの相手と同棲しているということが読みとれる。