占星コラム
2004/6/29 人気脚本家の野沢 尚 (のざわ・ひさし)氏さんが自殺
人気脚本家の野沢尚さんが自殺をしたというニュースが報道され、芸能界の衝撃が走っているという。
野沢尚さんは下記のプロフィール通り、数々の賞に輝いた人気脚本家であり、つい最近、私もテレビで彼が脚本について熱く語るドキュメンタリー番組を見たので、彼が自殺をニュースで知った時には非常に驚きました。そして、YAHOOニュースにもあるように彼の自殺の動機は全く謎で、周囲の人々は彼とつい最近まで話したり、飲んだりしていて、全く彼が悩んでいる様子が見られなかったと言っているのが印象的で、周囲には彼の自殺の動機が謎に包まれているように見えている。
彼の自殺の原因を調査すべく早速、チャートを作成してみる。
すると、彼が自殺をした理由はインド占星術的には非常に合理的に理解できるのが分かるのである。
出生時間が分からないので、12:00に設定する。
図を見ると分かりにくいが、彼の月は、獅子座29°11’であり、もし12時以降の出生時間になれば乙女座の可能性も出てくる。そして、ラーフは乙女座2°に在住しているので、月とラーフはオーブ1°以内で緊密にコンジャンクトしている。そして、対向には、火星が魚座3°30’付近に在住し、これもケートゥに緊密にコンジャンクトしている。そのため、彼はラーフ−ケートゥ軸に月と火星の相互アスペクトの軸が重なっている。
そして、月は冥王星とコンジャンクトし、左右にラーフ、ケートゥ、太陽以外の惑星が在住しない為、ケーマドルマヨーガで寂しさを感じやすい月である。
更に土星は、射手座で逆行しており、一つ前の部屋から10室目のアスペクトを月に対して投げている。
そして、自殺当日、トランジットの土星は双子座21°49’付近におり、出生の月に3室目のアスペクトをしている。(つまり、3番目のアスペクトを表す60°の角度に対する手前7°ぐらいの位置に迫っていた)
彼は現在、木星−土星期であり、マハダシャー木星をラグナとすると、土星はマラカの2室と3室(8室から8室目、生命の部屋)を支配する機能的凶星であった。
また、土星のビナシュタカヴァルガポイントを確認すると、ラシの土星の位置は、2ポイントと低く、生来的な配置として、土星が吉星として働きにくいことを示しており、またトランジット中の双子座についても2ポイントしかなかった。また、土星は逆行しており、逆行する凶星は更に凶意を増すことが知られている。また、月、太陽から見て、土星は機能的凶星である。
また、土星は単独で、マラカとなり得る惑星であり、これだけ、土星の凶意が重なって確認できるのであれば、自殺の原因は土星の影響によるものと推定できる。
このようにインド占星術の技法を用いて確認すると、彼が現在、非常に精神的に苦しい時期を通過していたのは明らかである。
月はケーマドルマヨーガで、火星と土星からアスペクトされて激しく傷ついているのであり、そうした惑星のアスペクト、コンジャンクトなどのヨーガを表すダシャーが訪れた時、彼の自殺のカルマが噴出したのである。
1960年5月7日愛知県生まれ 出生時刻不明 日本大学芸術学部卒。昭和60年、「殺して、あなた…」(YTV)で脚本家としてデビュー。鶴橋康夫監督とのコンビで多数の作品を発表。「愛(めぐみ)の世界」で芸術作品賞・第17回放送文化基金賞優秀賞、ATP賞、ギャラクシー優秀賞等を受賞(YTV)。平成9年、小説「破線のマリス」で江戸川乱歩賞受賞。第17回向田邦子賞受賞。平成13年芸術選奨文部科学大臣賞受賞。 主な作品: 「十年目のクリスマス・イブ」「反乱のボヤ―ジュ」「眠れぬ夜を抱いて」(以上テレビ朝日)、「青い鳥」(TBS)、「親愛なる者へ」「眠れる森」(以上CX)、「リミット もしも、わが子が…」(YTV)、映画「マリリンに逢いたい」「課長島耕作」など。 |
左から、ラシチャート、ナヴァムシャ、ヴィムショッタリダシャー
6月29日現在のトランジット、土星のビナシュタカヴァルガポイント
以下はYAHOOニュースから抜粋。
<野沢尚氏自殺>事務所で首つり 脚本家・作家として活躍 28日午後2時半ごろ、東京都目黒区八雲のマンション4階にある脚本家で作家、野沢尚(のざわ・ひさし)さん(44)の事務所で、野沢さんが首をつっているのを知人が発見した。119番で東京消防庁の救急隊員が駆け付けたところ、野沢さんは既に死亡していた。警視庁碑文谷署は、遺書が残されており、室内の状況などからも、首つり自殺をしたとみて調べている。 調べでは、知人が事務所を訪ねた時、事務所のドアや窓は内側から鍵がかかっていたという。死後数日たっているとみられている。 野沢さんは名古屋市生まれで、日大芸術学部卒。85年にテレビドラマ「殺して、あなた」などで脚本家としてデビューした。その後、映画「その男、凶暴につき」「マリリンに逢いたい」「不夜城」、テレビドラマ「恋人よ」「青い鳥」「眠れる森」など多くのヒット作の脚本を手掛けた。01年のドラマ「反乱のボヤージュ」で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。小説ではテレビ報道の舞台裏をえぐった「破線のマリス」で97年に江戸川乱歩賞を受賞し、ミステリー作家としてもデビュー。長編サスペンス「深紅」で吉川英治文学新人賞を受賞した。他の小説作品に「リミット」「恋愛時代」(島清恋愛文学賞)などがある。 昨年12月にNHKが放送したテレビ放送開始50年記念ドラマ「川、いつか海へ」(全6話)の脚本を倉本聰さん、三谷幸喜さんとともに執筆。今年4月にテレビ朝日で放送された、テレビ報道の内幕を描いたドラマ「砦なき者」(原作、脚本も)を手がけ、NHKが「大河ドラマスペシャル版」として制作中の「坂の上の雲」の脚本を執筆していた。 ◇演出家の鶴橋康夫さん「野沢は一つの文化」 野沢は一つの文化だ。最近ではドラマ「砦なき者」を一緒にやって、朝まで一緒に飲んだ。次は7月7日の七夕に会う約束をしていた。彼は何を言いたくて、こんな行動を取ったのか。彼とは20年の付き合いで、さきおととい(25日)も電話で次の仕事をどうするか話し合っていた。肉親のようでもあり、あんなに愛すべきやつはいない。死んだという現実が受け止めきれない。(毎日新聞) [6月29日0時55分更新]
人気脚本家・野沢尚さんが自殺、広がる“なぜ?” 一体どうして?! 作家で人気脚本家の野沢尚(ひさし)さん(44)が28日午後2時半ごろ、東京都目黒区の事務所で、首を吊って死亡しているのが見つかった。警視庁碑文谷署の調べによると、部屋の中には遺書らしきものが見つかっており、自殺とみて調べている。野沢さんは平成19年以降にNHKで放送予定のスペシャル大河ドラマ「坂の上の雲」の脚本を担当するなど仕事も順調だっただけに、突然の訃報に、関係者らは「なぜ?」と声をそろえ、芸能界に衝撃が走っている。 碑文谷署によると、野沢さんの妻が事務所を訪れたところ、応答がないため、鍵を壊して入ると野沢さんが窓の取っ手にひものようなもので首を吊っているのを発見した。27日深夜から28日未明にかけて死亡したとみられる。遺書が見つかっており、同署で調べている。 野沢さんは遺作となった4月放送のテレビ朝日系スペシャルドラマ「砦なき者」の原作・脚本を手がけたほか、今後もNHKが「21世紀スペシャル大河ドラマ」として発表した「坂の上の雲」の脚本を担当。講談社の担当者編集者によると、書き下ろし小説「群青」の執筆を間もなく始める予定で、「深みのある勝負作にしたい」と意欲を見せていたという。そのほかにもドラマや小説の仕事が続々と控えており、順調そのものだった。 それだけに突然の悲報に、野沢さんをよく知る人々は一様に「信じられない」と声をそろえた。 月に2回は飲んでいたという幻冬舎の斉藤順一氏(36)は「2週間前にも純愛小説の件で一緒に飲んだ。ふさぎこむようなところはあったが、死ぬほどの悩みを抱えてるようには見えなかった。ふさぎこむことは、クリエーターなので前からあったこと。乱歩賞も3度目でとったようにプレッシャーには強い人のようにみえた」と信じられない様子。「決めたことをきちんとやりとげる勤勉家だった。なんで一言相談してくれなかったのか…」と唇をかんだ。 長年コンビを組んできたドラマ演出家の鶴橋康夫さんも「来年もTBSで連続ドラマを撮ることになっていて、7月7日に打ち合わせのために会う約束をしていた。先日も、『辛口のホームドラマを書くから』といわれたばかり。今が円熟期で順風満帆なのに、なぜ? 気が抜けた思いだ」と無念さを募らせた。 NHKのスペシャル大河に関しては、脚本取材に時間がかかり、「18年の予定が19年かそれ以降になるかもしれない」と発表されるなど、スケジュール遅れがあった。ただ、同局スタッフが25日に野沢さんに会った際には、悩んでいる様子はなかったといい「本は15回分までの初稿が終わったところで、順調に進んでいた」という。自殺の動機は謎に包まれている。(サンケイスポーツ) [6月29日10時48分更新]