占星コラム

 

 


 

2004/6/26  マイケル・ムーアの太陽

「ボウリング・フォー・コロンバイン」で一躍有名になったマイケル・ムーアだが、今回、第2作となる「華氏911」は、ブッシュ大統領を公然と批判しており、賛否両論、物議をかもしており、保守派の団体は、映画の上映中止を訴えている。

前作でも、今回の作品でもそうだが、彼は非常に大胆不敵で余裕があり、真剣な問題に取り組む哲学者でもあるが、その様子はチャートを作成して見ると、一目瞭然だった。

まず、ラシチャートの太陽。度数は9°40'付近で、高揚度数10°の高揚度数を超えずにその一歩手前にあり、最高に強力な太陽である。

太陽が強い人(特に牡羊座在住)は、威張る必要がなく、それでいて、堂々としているのであるが、当に彼はいつもそうした態度である。自然に自信があるという感じである。

また彼の太陽は高揚する土星からアスペクトされているため、更に強さを増している。自信・大胆不敵さと哲学・深い熟考が彼の大きな性格を形成し、また月、火星が射手座ムーラでラーフとコンジャンクトしているが、月と火星が手段を選ばない強引な手法を選択させ、また射手座は正義と闘争を求める星座である。ムーラは熟慮をもたらし、何が正しいことであるかと原理・原則を求めるのである。

ラシとナヴァムシャをざっと見ても強力なチャートであり、彼がブッシュ政権を歯に衣着せずに批判する勇気ある行動はこのチャートが示す力量から見て、当然の結果である。

Michael Moore(1954-) ジャーナリスト・映画監督。 1954年4月23日、アメリカ・ミシガン州フリント生まれ。 映画「ボウリング・フォー・コロンバイン」で、カンヌ国際映画祭55周年特別賞受賞、2003年3月第75回アカデミー賞長編ドキュメンタリー部門受賞。単館興行の映画としては異例の大ヒット。 カメラ片手にアポなし取材という独自の手法で恐れられ、ホワイトハウスからは「もっとも危険な人物」として、正式に認定される。ちなみに現在のホワイトハウスの「間借り人」を散々こき下ろしている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

以下、記事掲載。

「華氏911」、米批評家はおおむね高い評価 拡大写真  6月24日、米批評家らは、ムーア監督の「華氏911」をおおむね高く評価している。写真は23日、ワシントンとの上映会に現れたムーア監督夫妻。同伴の女性(右端)は、息子をイラクで亡くした女性 (2004年 ロイター/Jeff Snyder)    [ロサンゼルス 24日 ロイター] 米同時多発テロを切り口にブッシュ政権を批判した話題のドキュメンタリー映画「華氏911」(マイケル・ムーア監督)は24日に米国で封切られるが、米批評家の大半は“極めて挑発的だが、断固とした反権力”と高く評価している。  ロサンゼルス・タイムズ紙のケネス・トゥラン氏は、同作品がプロパガンダであるのは疑いないものの、そこに真実が含まれている場合は絶大な効果があると述べた。  ニューヨーク・タイムズ紙のA・O・スコット氏は、ムーア氏が米国の名誉であるとしたうえで「どのような政治的立場の人にとっても、見て論議し熟考するに値する作品」と絶賛。  保守系フォックス・ニュースのウェブサイトさえも、「全党派の政治家必見の傑作」とするロジャー・フリードマン氏のコラムを掲載した。  同作品は今年のカンヌ国際映画祭で最高賞パルムドールを獲得し、映画批評専門サイト「ロットントマトズ・ドットコム」でも80%もの支持を集めているが、必ずしも好意的な意見ばかりではない。  ウォールストリート・ジャーナル紙は先月のプレミア上映を受けて、同作品が「悪い」プロパガンダであると批判。  ニューヨーク・ポスト紙のルー・ルメニック氏も、監督が意図したほどの説得力はないと述べている。  (ロイター) [6月25日15時35分更新]

ブッシュ嫌い、不信感共有 「華氏911」満員御礼  25日、ニューヨークの映画館で、「華氏911」の入場券売り場に集まった人たち(共同)    【ニューヨーク25日共同】「この映画館も売り切れ? 別のところに行ってみなくちゃ」−。マイケル・ムーア監督の映画「華氏911」が全米公開された25日、ニューヨークなどの上映映画館では「売り切れ」の表示を前に、残念そうな表情で入場券を求めて奔走する夫婦連れや若者グループらの姿が目立った。  23日に先行上映した一部映画館でも1日の入場券売上高で過去最高を記録するという繁盛ぶり。イラク戦の是非やブッシュ米大統領の個人的資質を問う硬派の映画になぜこれほどの注目が集まるのか−。  観客の多くは「ブッシュ嫌い」。11月の大統領選を控え、イラク戦を機に拡大した大統領への不信感を、みんなで共有したいとの意識が強いようだ。  「戦闘で傷ついたイラクの子どもたちの映像が頭を離れない。こんなに涙が出るとは思わなかった。米国人はこの映画を見たほうがいい」。28歳の女優アレクサンドラさんはニューヨークの映画館の前で興奮気味に語り「ケリー(民主党の大統領候補)のキャンペーンにもっと力を入れなきゃ」と付け加えた。(共同通信) [6月26日11時30分更新]