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新世界秩序から世界共和国へ(その前に国民国家へ回帰せよ)

文藝春秋 2016年9月号に掲載されているエマニュエル・トッド 『EU崩壊で始まる「新世界秩序」』を読んだ。

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『「ドイツ帝国」が世界を破滅させる 日本人への警告』 (文春新書)の中でエマニュエル・トッド は、現在、EUを実質的に支配しているのはドイツであり、実質的にそれはドイツ帝国であると書いている。

EUのことについてそれ程、身近に意識していない日本人にとっては、フランスの知識人の目から見た現在のEUの知られざる現状については大いに学ぶものがあった。

経済的に最も強いドイツが、EU内の弱小国を政治的、経済的に支配しているというのが、EUの現状なのである。

エマニュエル・トッド は、EUが崩壊することは、グローバリゼーションの終焉であると書いている。
因みにグローバリゼーションの意味するその定義について、wikipediaで確認してみたい。

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グローバリゼーション(英: Globalization, Globalisation)とは、社会的あるいは経済的な関連が、旧来の国家や地域などの境界を越えて、地球規模に拡大して様々な変化を引き起こす現象である。グローバル化ともいう。

「グローバリゼーション」という言葉は、様々な社会的、文化的、経済的活動において用いられる。使われる文脈によって、例えば世界の異なる地域での産業を構成する要素間の関係が増えている事態(産業の地球規模化)など、世界の異なる部分間の緊密な繋がり(世界の地球規模化)を意味する場合もある。

具体的に言えば、世界地図を見て国境を意識しながら国家間の問題を考えれば、「インターナショナル」な問題を考えている事になる。対して、地球儀を見ながら地球全体の問題を考えれば「グローバル」な問題を考えている事になる。即ち、「グローバリゼーション」の方が「インターナショナリゼーション」よりも範囲は広くなる。(略)

世界史的に見れば、何らかの現象の「グローバリゼーション」は、大航海時代に起源を発する。大航海時代により、ヨーロッパ諸国が植民地を世界各地に作り始め、これによりヨーロッパの政治体制や経済体制の「グローバリゼーション」が始まり、物流の「グローバリゼーション」が起こった。これが本格化し始めた時期は19世紀で、ナポレオン戦争による国民国家の形成や、産業革命による資本主義の勃興が、近代の「グローバリゼーション」を引き起こした。

(wikipedia グローバリゼーション)
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元々グローバリゼーションとは大航海時代に起源を発し、ヨーロッパ諸国が経済的な植民地を世界各地に作って支配する過程から始まっている。

力の強いものが力の弱いものを飲み込んでいく過程がグローバリゼーションである。

それは弱肉強食、力の論理によって貫かれている。

そして、現在の国際金融資本と多国籍企業によるグローバル市場と、新自由主義経済というのも、その大航海時代の延長に過ぎない。

こうした国際金融資本と多国籍企業による経済支配、政治支配に対して反発したのが英国である。
そして、EUから離脱した。

かつては大英帝国自体もグローバリゼーションを力の論理によって推進した帝国であったが、今では衰退して、一小国になり下がった。

但し、英国にはドイツの支配に反発してEUから離脱するだけの気概が残っていた。

英国のEUからの離脱は、民族主義、国家主義の台頭を意味しており、国際金融資本と多国籍企業が進める「新世界秩序」に抵抗するものである。

ここで分かることは、国際金融資本や多国籍企業によって進められる「新世界秩序」は人々を幸せにはしないということである。

人々は、幸福を取り戻すために国民国家に回帰しているのである。

人々の福祉を実現する単位としての国民国家というものに回帰している。

現在の世界情勢を見ると、世界中でそれが起こっているように思える。

国民国家という単位が、人々の福祉や民族の運命を実現する上で、最も合理的で、基本的で、重要なものであるという認識に戻りつつある。

結局、国際金融資本と多国籍企業が進める「新世界秩序」と、それに操られる国際連合というものへの失望が始まっている。

因みに国際金融資本と多国籍企業というのは、米国のことであり、またEU内で言えば、ドイツのことである。
こうした金の力に物を言わせて、貪欲に利益を追求する人々が、政府内の政府内の政治家や官僚に多額の献金を行い、多くの人材を供給している。

多国籍企業の経営者が、政府の閣僚に入り、そして、任期を終えた後は、また多国籍企業の経営陣に迎えられたりする。

英国が「新世界秩序」にノーを突きつけて、他国内でもそのような姿勢が広がっていくというのが、エマニュエル・トッド の考えである。

因みにグローバリゼーションと国際化というのは、全く異なる概念である。

グローバリゼーションというのは、弱肉強食、力の論理によって進められてきたが、弱肉強食、力の論理が終焉すると、そこには、国際化された世界が残る。それは世界共和国である。

グローバリゼーションの終焉こそが、真の国際化であり、また正しい新世界秩序(世界共和国)である。
国際金融資本と多国籍企業によって進められている「新世界秩序」は、帝国主義である。


【エマニュエル・トッド】

それでは、この新世界秩序の崩壊を予測しているエマニュエル・トッド のチャートを検討してみたい。

日本では、最近、『「ドイツ帝国」が世界を破滅させる 日本人への警告』 (文春新書)で、一躍、注目を浴びている学者である。

フランス最大の知性といった評価も受けているようである。

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エマニュエル・トッド は、家族構造という下部構造が、政治・経済・文化などの上部構造を決定しているという理論を提唱している。

フランスの知識人の伝統は、無意識や言語といったものが、文化や社会制度を決定しているとする文化人類学者のクロード・レヴィストロースやジャック・ラカンに見られる構造主義的な考え方である。

エマニュエル・トッドは、家族構造の差異の原因について、言語や無意識といった根源的な分野にまでは言及していない。

そういう意味では、純粋な構造主義者ではないが、家族構造というより根源的な要素が、政治・経済・文化を決定しているという着眼点自体は、フランス知識人の伝統を受け継いでいる。

エマニュエル・トッド の使用する手法は、人口統計学的な手法であり、乳幼児死亡率を見て、ロシアの崩壊を予測したようである。

ソビエトが「識字率上昇の後に出産率が下がる」という人類の普遍的傾向に従って近代化しているとしたが、通常は、近代化と同時に下がるはずの乳幼児死亡率が、ソビエトでは1970年から上がり始めたことを指摘して、ソビエト体制の崩壊を予測したようである。

人工統計などの数値データから、ソビエト体制崩壊の必然性を読み取るなど、そのスキルはおそらく、7、10室支配で5室に在住する水星から来ていると考えられる。

水星は分析的な思考に優れており、知性の表示体である。

例えば、哲学者のニーチェは水星が高揚しているが、文献解釈学に優れていた。このように情報や資料の分析を通して、多くのことを読み取るといった知性は水星の知性である。

また水星はD9、D10、D12、D60で双子座自室に在住して強い。

水星の強さをまず伺うことができる。

そして、5室支配の火星は牡牛座に在住し、9室支配の太陽と接合している。

5室の支配星に9室支配の太陽が接合しているために政治に対する問題意識も持っており、従って、今回の『「ドイツ帝国」が世界を破滅させる 日本人への警告』 (文春新書)といったEU内の力関係についての政治的な本も書ける訳である。

政治学を志す人は、権力に対して敏感なのであり、例えば、上述した本の中でもドイツのことをドイツ帝国と呼び、そのEUを実質的に支配するに至ったドイツの経済力と政治力について警鐘を鳴らしている。

こうした権力への嗅覚といったものが、政治学を行う人に必要である。

従って、エマニュエル・トッドの才能、そして、専門知識は、射手座から見て、7、10室支配で5室に在住する水星、そして、5室支配で6室に在住し、9室支配の太陽と接合する火星が示している。

但し、5室支配の火星は6室に在住している。

6室は通常、闘争心旺盛で、相手を見下し、自分の勝利を確信するハウスである。

従って、偏見や曲解といったものが生じてくるハウスでもある。

何か自分の説に対する盲信というものが起こってくるのである。

狂信的な考え方や意見というものが生み出されるのは6室においてである。

例えば、ヒトラーのイデオロギーというものは6室支配で3室で射手座に在住する木星が表している。

このヒトラーの狂信的なイデオロギーを射手座に月が在住する宣伝相ゲッペルスが推進したことは既に周知の事実である。

従って、エマニュエル・トッド の5室支配の火星が6室に在住していることは、やや自分の理論や考えに固執して、識別力に偏りが生じやすい配置である。

9室支配の太陽と5室支配の火星が接合して、5-9のダナヨーガを形成し、政治的な優れた知性を表す配置にはなっているが、多少、狂信性が生じる配置である。

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例えば、エマニュエル・トッド の『「ドイツ帝国」が世界を破滅させる 日本人への警告』 (文春新書)の中では、冒頭にヨーロッパの地図が登場する。

その地図の中で、各国はドイツの支配がどの程度まで浸透しているかのレベルに関して彼の独自の視点から色分けされている。

実際、それは単純化されていて分かりやすいが、これが6室が絡んでいる知性の特徴である。

その理論の特徴は単純で分かりやすいのである。

陰謀理論などもこうした分かりやすい特徴を持っており、やはり知性の表示体に6室が絡んでいると思われる。

例えば、ユダヤ陰謀論など、ユダヤ人が世界を支配しているといった単純な発想は、知性の表示体に明らかに6室が絡んでいるはずである。

ヒトラーは、牡羊座惑星集中であるため、知性の表示体である水星が6室を支配している。

従って、知性の表示体となる木星と水星の両方が6室を支配する傾向が強く出ており、そのため、ヒトラーは自分のイデオロギーに対して狂信的であったと考えられるのである。

このようなチャートだと自らの理論に固執して、狂信しており、自分は正しいと信じている。

そして、その理論は単純で分かりやすいという特徴を持っている。

私自身、水星が3、6室を支配して3室に在住しているためか、私が主張している6-8理論というものは非常に分かりやすい理論になっている。人間関係を「支配と服従」というフレームに当てはめて考えると、単純で分かり易い。然し、その理論を文字通りに考えると危険である。

実際はもう少し複雑であり、人間関係の中には、依存と保護という関係もあり、支配と服従に全て還元することは出来ない。

読者の方は、その辺りは分かって頂いていると思うが、もちろん、支配と服従の6-8理論は隠喩として読みとるべきものである。

私は一時期、陰謀理論というものにはまったことがあったが、

陰謀理論は世界を理解するフレームワークとして、あまりにも単純すぎるのである。

例えば、少数の国際銀行家が世界を支配しているとか、そうした主張はあまりにも単純である。

単純なのは、イデオロギーや認識として偏っているからである。
それは一部の事実を取りだして拡大解釈するなど、分かりやすい構造になっている。

然し、それは完全に間違いであるということでもないのである。

従って、国際銀行家が世界を支配していないということでもないのである。

国際銀行家や多国籍企業は明らかに世界を支配していると思うのだが、陰謀理論では、それを説明する理論が非常に単純化されて偏っている。

実際のリアリティーはそう単純ではないのである。

従って、エマニュエル・トッド の『「ドイツ帝国」が世界を破滅させる 日本人への警告』 (文春新書)という本は、ドイツのことを「ドイツ帝国」と呼び、ドイツが政治的、経済的に力を持って、EU内を実質的に支配しているに等しいという状況について分かり易い説明を施している。

分かり易いので、非常に一般うけすることになる。

単純で分かり易いイデオロギーというものは、一般に受けがいいのである。

例えば、小泉純一郎が提唱した郵政民営化、賛成か反対かという議論も非常に単純であった。
単純で分かり易いし、善悪がはっきり分かれている。

賛成する人間は良い人間、反対する人間は悪い人間ということになる。

そして、白黒が判断されるのである。

こうした二項対立的な知性というものは、やはり6室の影響を受けていると考えられる。

そのように考えると、論理学自体が、二項対立的であり、西洋中心主義的なイデオロギーが生み出した道具であるとも考えられるのである。

つまり、理性によって出された結論が全てに優ると言う考え方自体が、狂信的であるということである。















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苫米地英人の近況について

苫米地英人がTPPの真実について解説してくれている動画がある。


TPPのISD条項の危険性について警鐘を鳴らしてくれていて大変ありがたいと思うのである。

TPPの条文はほぼISD条項を締結するための目的があり、関税などはほとんど関係なく、アメリカの多国籍企業に雇われた弁護士が日本政府を訴えることを目的に作られたものだといった、ありのままの真実を伝えてくれている。

最近、苫米地英人は、TOKYO MXテレビなどで、質の高い言論を展開して以前のような軽いノリではなく、社会的に意義があり、影響力をある言論を行っているである。
私は2012年8月に苫米地英人のチャートについて検証したが、その時、牡羊座ラグナに設定した。

牡羊座ラグナであるとすれば、3、6室支配の水星が5室に在住し、5室支配の太陽や2、7室支配の金星と接合している。

5室において、3室と5室、金星、水星の絡みなどが見られ、文筆活動、作家として作品を生み出していく才能を感じさせる配置である。

当時、苫米地英人は、マハダシャーが、3、6室支配の水星期で、従って、この頃、苫米地英人は平易な自己啓発書を立て続けに出版して、人気を得ていた。

3室支配の水星が5室に在住しているため、文筆(3室)で創作(5室)する配置であるが、薄くて読みやすい一般向けの軽い啓蒙書を量産していた感じがしていた。

3、6室支配の水星のため、情報を小出しにしたり、書き散らしている印象である。

元々、水星というのはジャーナリズムの惑星であり、何年も読み継がれるような重厚な本というよりも、新聞記者が毎日量産するような記事のような文章を意味している。

従って、苫米地英人も多作であり、彼のもっている知識が様々な本の中に少しずつ散らばっている風であり、あたかもブログの記事を読んでいるかのようである。

例えば、カントの「純粋理性批判」といった哲学書のように何か根本的な原理や法則について学術的に述べ、それについて何十年、何百年と読み継がれるような本といった感じではない。

皆、情報をつまみ食いしたような軽い本が多い印象である。

彼のブログによれば、累計出版数が400冊を超えたそうである。

つまり、このように多作なのは、一つ一つの作品の内容が薄まっている証拠である。

従って、私はそうしたことからそれらは、3、6室支配の水星期に生み出された作品であると判断したのである。

苫米地英人は牡羊座ラグナに設定すると、その後、おそらく2013年10月ぐらいからマハダシャーケートゥ期に移行している。

ケートゥは12室に在住しているため、一見、世間から引っ込んで隠遁生活をしている印象があるが、2015年にyoutubeにアップされた苫米地英人の動画を見ると、以前よりもエネルギッシュで、切れ味が鋭く、社会に啓蒙する力や影響力においてより力強いことが見て取れた。

明らかに以前よりもパワーアップしている。
ラーフとケートゥはアスペクトやコンジャンクションして絡む惑星の影響を受けたり、ラーフ、ケートゥのディスポジターがその結果を表す。

ケートゥは12室に在住しているが、ラグナロードの火星と9室支配の木星からアスペクトされ、またディスポジターの木星は9、12室の支配星である。

ケートゥ期になってから明らかに言論の質が向上しており、youtubeの動画などを見ても話の内容がセンセーショナルで影響力がある。

またこの以下の記事のようにかなり強い感じで、電通を批判している訳であるが、ラーフ/ケートゥ軸は6室に在住しており、ラグナロードで6室に在住する火星からアスペクトされている。

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苫米地英人氏 租税回避を否定した電通を批判「かなり意図的にやっています」
2016年5月13日 12時19分 livedoorNews

12日放送の「バラいろダンディ」(TOKYO MX)で、認知科学者の苫米地英人(とまべち・ひでと)氏が、脱税疑惑を否定した電通を批判する場面があった。

番組では「オトナが知るべきニュースランキング 今夜は寝れ9(ナイン)」コーナーで、パナマ文書流出が日米政府に与えた影響を取り上げた。オバマ政権が課税逃れ対策を強化する法改正案を新たに発表し、日本政府も租税回避地にある法人と関係がある日本人や企業に課税逃れがないかどうか情報収集に努める方針を打ち出した。

パナマ文書に記載のあった企業について、苫米地氏は「明らかに脱税のための方法論なんで言い逃れできないです」と断言し、「パナマ文書租税回避記載の電通、東電、JALの社名を一切出さない日本のメディアはジャーナリズム失格」「国会で取り上げない政治家たちも同罪」と指摘した。

この件について、朝日新聞はパナマ文書のせいで電通が風評被害を受けたと伝え、電通側は「徹底的に調査したが、当社の関連会社には存在しない」と主張していると報じた。

しかし苫米地氏は、パナマ文書のデータと、「国際調査報道ジャーナリスト連合」が発表した租税回避地に存在する法人などをまとめたデータベース「オフショアリークス」から新たに租税回避日本企業のリストを作成し、この報道に徹底反論した。

苫米地氏によると、電通はわざわざスイスの銀行口座を経由し、バージン諸島に「DENTSU SECURITIES INC」という会社を設立しているそうだ。苫米地氏は電通について「かなり意図的にやっています」と指摘。他にも「DENTSU INC」で調べると、電通の所在地である東京都東新橋がデータとして出てくるといい、「電通さん、これ、風評被害というのはかなり厳しいと思います」と電通側の主張に異議を唱えた。

その上で苫米地氏は、TOKYO MX以外のテレビ局や新聞社が各企業の広報室による発表をそのまま報じており、こうした事実を取り上げようとしないと訴える。そして、「パナマ文書が日本で全然問題になっていないんです!」「『適切に処理した』っていう企業の広報の垂れ流しで終わりです! トンでもない話だってことを理解してほしいということです!」と、話をしめくくっていた。
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従って、非常に歯に衣着せぬ批判を行って、社会的に非常に意義のある啓蒙を行っている。

牡羊座ラグナであれば、現在、ケートゥ/ラーフ期であり、アンタルダシャーのラーフは6室に在住し、ラグナロードの火星と接合している。
ケートゥをラグナとすると6室に惑星が集中しており、多くの人間の上に君臨していることを表している。

カリスマ的な教祖としての活動が充実してきていることを表している。
またナヴァムシャを見るとケートゥをラグナとすると10室に金星、水星、木星が集中し、木星は高揚している。そして、10室支配の月は6室に在住し、6室と10室で星座交換している。
苫米地英人は、最近、TOKYO MXテレビにコメンテーターとして登場し、啓発されたコメントを頻発しているのは、こうした質的に高い時期であると共に昨年の7月ぐらいから木星が獅子座に入室して、10室の支配星にアスペクトし、土星が10室にアスペクトして、10室にダブルトランジットが形成されているからではないかと思われる。

10室にダブルトランジットが形成されているので、影響力を高めて注目されているのである。

また現在、5室にダブルトランジットが形成されてもいるため、メディアへの出演などが、昨年の後半から今年にかけて増えて来ている印象である。















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不食について

先日、行なったインド占星術マスターコース第2回の終了後の懇親会で、参加者の方から不食についての話を聞いた。

日本人で食物を摂取しないで、プラーナで生きている人が何人かいるということであった。

早速、私は本を買って来て読んだが、非常に大きく影響されている。

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『食べない人たち 「不食」が人を健康にする』秋山 佳胤 (著), 森 美智代 (著), 山田 鷹夫 (著) マキノ出版
『食べない人たち ビヨンド 不食実践家3人の「その後」』秋山 佳胤 (著), 森 美智代 (著), 山田 鷹夫 (著) マキノ出版
これらの本の中から不食のメリットを抜粋、要約すると以下のようになる。
(不食のメリット)

・体が元気になり、若返る ※細胞そのものが活性化されて若返る
(消化吸収にエネルギーを消耗し、重い食事によって眠くなり、摂取した栄養を燃焼させることで活性酸素が発生し老化を促進させるといったことから解放される)

・消化吸収で体が疲れなくなるため、短時間の睡眠で足りる

・一日が三倍に使える(食材を買うこと、料理を作ること、食べること、食休みをすること、使った食器を洗うこと、こうした作業が不要となることによって)

・難病も克服できる

・悩みがなくなり、いつも楽しい(不食ハイ:空腹で体の中が空っぽになり気持ちがよい気分が高揚した状態)

・お金がかからない

(不食のデメリット)

・暇を持て余してしまう(食事が最大の暇つぶしになっている)

(食事をすることのデメリット)

・体が疲れて重くなる
・すぐに眠くなる
・意識が低下する
・直感、創造性、鋭敏な感覚が鈍くなる
・消化吸収に消耗し老化する
・時間を消耗する
・睡眠時間が長くなる
(食べたくなるのは?)

・悩むとき
・つまらないとき
・悲しい、さびしいとき
・暇になるとき
実は、私はこの著書の中の一人である山田 鷹夫氏の『不食-人は食べなくても生きられる』三五館 を既に以前、読んでいた。

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不食をすると健康になり、細胞が若返り、様々なメリットがあることを知って素晴らしいと思ったが、やはり、この人は変人で、
特別なのであり、一般的な人が実践するのは不可能ではないかと思って、そのまま忘れていた。
素晴らしいとは思ったが、特に実践してみようという気にまではならなかった。

然し、今回は何故か、私の心に非常に大きく響いたのである。

それはおそらく、現在、土星が私の8室にトランジットしていて、2室と2室の支配星にアスぺクトしているからである。

特に木星が7/14から獅子座に移動して、蠍座へのアスぺクトが無くなってから単独で、土星が8室にトランジットし、2室や2室の支配星に
アスペクトしている。

2室は口や口から入るものを表し、食事や食べ物を表すのは2室である。

この2室に通常、金星や木星などの吉星が在住やアスぺクトしていれば、美食家になるが、2室を土星などの凶星が傷つけていれば、
あまり食にこだわりのない人になると思われる。

トランジットの土星が2室や2室の支配星に単独でアスぺクトし始めてから、私は食べたいという欲求がなくなり、食事を制限する気分になっていたのである。

経済的にも食べるためにお金を使うのを制限するようになっていた。

従って、そういう状況になりつつあった時に不食の話を聞いたのは、まさに絶妙のタイミングであったと言える。

元々私のラグナはバラニーであり、胃宿と呼ばれていることからも推測されるように非常に大食で快楽主義者である。

またラグナから見て2室の支配星である金星が5室に在住し、また月、太陽から見ても2室に金星が在住していることからも食で楽しみたいという欲求は強いのである。

仕事帰りに色々な新しい店を開拓して食事をして帰ったり、食事をした後も食料品店に立ち寄り、夜食を買って帰り、深夜にパソコンに向かいながら食べたりといったことをよくしていた。

従って、食事を制限するとは全く正反対の生活を送っていたのである。食べたい時はいつでも食べるというのが私のポリシーであった。

然し、この今のタイミングにおいて、いつになく、私は食を制限するようになっているのである。

これはやはり、土星の2室へのトランジットが関係していると思われる。

そして、食事を制限することによって幸福になる『不食』という霊的教えと出会ったのである。

食事をしないで、プラーナだけを摂取して生きるというのは、非常に秘教的な深い体験である。

プラーナを摂取してエネルギーに変換するという特殊な能力が必要である。それはシッディの一種である。

シッディは8室が表すため、それで、私は8室に土星がトランジットして、2室や2室の支配星にアスぺクトしているこのタイミングにおいて、

食物を摂取しないで、プラーナで生きるというこの霊性開発についての教えについて学んでいるのである。

土星は精神的、霊的な惑星であり、非常に真面目な惑星である。

土星は制限や困難、捨てること、失うことといった物質的にはマイナスの事柄によって深い精神的な訓練に導く惑星である。

従って、この『不食』という教えは、土星による霊的啓発なのである。

パラマハンサ・ヨガナンダの『あるヨギの自叙伝』という本にも聖者ギリバラという何も食べないで生きている女性が出てくる。

この女性はあるマントラによってそのような状態になったらしく、そのマントラを明かすことは師から禁じられていると確か書かれていた。

従って、何も食べないというのは、シッディの一種であり、プラーナを摂取して生きるという本来、特殊な能力なのである。

従って、こうした本を読んでも、私たち一般人とはかけ離れた世界であるため、こういう変人のような聖者がいると思うだけで、私たちがそうした人の真似をしようとは
全く思わない。

然し、『食べない人たち 「不食」が人を健康にする』といった本で紹介されていることは、ごく一般的な人に不食への道を勧めているという点で、全く異なっている。
今まで特殊な一部の人にしかできなかったことを人類が一般的に出来るようにと、そういう方向性へ導く啓蒙書なのである。

このような『不食』の概念が世に出てきたのは、今が世界と人類が霊的に進化する大きな変換の時期であるからだと思われる。

これはおそらく今、主流である石油や石炭などの化石燃料を燃やす、火力発電や、核分裂による原子力で蒸気を出してタービンを回すなどの原始的な発電方法から、

フリーエネルギーや安全な原子核融合、太陽からエネルギーを取得する方法などの発電方法へエネルギー政策が移行していくことと対応しているように思われる。

人類は石油や石炭などの資源を確保するために戦争を起したり、食料を確保するために戦争を起したりしてきた訳だが、そうした資源が必要なくなれば、争いもなくなってしまう。

然し、そうした資源を必要とする為に争いが起こったり、葛藤が生じて、それを解決していくということの中に人類の学びや成長の機会があったことは確かである。

『あるヨギの自叙伝』の中の聖者ギリバラもマントラを明かすことを師から禁じられていたのは、もし食べる必要がなくなれば、人類が食物の獲得で葛藤し、そこから生じてくる様々な悩みや苦しみから学ぶ機会も失われるからである。

そうした資源獲得競争、食料獲得競争というものは、一定の学びをもたらしたが、そうした低次の学びの機会をもう少しで卒業する所まで来たということではないかと思われる。
従って、消化吸収などに非常にエネルギーを消耗する通常の食物摂取から、プラーナ摂取で生きるという未来人間の概念が出てきたのではないかと思われる。

そして、人類の文明のエネルギー取得の手段も石炭や石油、原子力などの燃焼させて環境を汚染する効率の悪いものから、フリーエネルギーや安全な原子核融合、太陽からエネルギーといった燃焼を伴わないよりクリーンで安全なエネルギーにシフトしようとしているのである。

これらはおそらく同時的に進行していくのではないかと思われる。

私は2014年1月30日から金星/ラーフ期に移行したが、それまでの金星/月期、金星/火星期と経過した3年間ほどは体調を崩していた。

それは病気ではないが、今から思えば食べ過ぎから来る体調不良であった。

食べなければ損だとばかりに大食し、夜食を買って帰り、深夜に食べるなどの生活を繰り返していた為に朝起き上がれないなどの症状が生じてしまっていた。

それでアーユルヴェーダなどに興味が出て、夜22時以降は食べないなどの生活習慣の改善などに若干、興味を持ち始めたのである。

そして、最近は夜食を食べるといったことも少なくなっていた。

もともと生まれつき体は健康であったため、健康などに全く興味がなかったのであるが、朝起きた時に体がだるかったり、昼間に食べ過ぎで眠かったりする状況は、食べることが当たり前の習慣と化している状態では中々改善することが出来ない。

然し、元々人間は食べなくてもいいのであり、そちらの方が正常でより優れているという『不食』の概念は革命的なのである。

本の中にも書いてあるが、『断食』のように本来、食べることの方が正常であり、食を断つことは特殊なことで苦行であるといった概念とは全く異なっている。

そうした意味で『不食』という概念は素晴らしいのである。

そして、不食のメリットは多く最もお金のかからない健康法であり、また基本的な能力開発や自己啓発でもある。
また食事をすることのデメリットというものを私も最近、特に意識するようになってきた。

もう一度、引用するが、以下のように食事をすることのデメリットは沢山ある。

・体が疲れて重くなる
・すぐに眠くなる
・意識が低下する
・直感、創造性、鋭敏な感覚が鈍くなる
・消化吸収に消耗し老化する
・時間を消耗する
・睡眠時間が長くなる
特にすぐに眠くなるというのは、様々な作業をする上で、大きな障害となる。

成果を上げるには、直感、創造性、鋭敏な感覚が必要である。

従って、食事は創造活動の障害であると思えるのである。
『不食』によって得られるメリットは非常に大きくデメリットはほとんどなく、また苦行ではなく、徐々に実践できるため、これから長期的に実践していきたいテーマの一つになっている。

これはやはり、8室をトランジットして、2室や2室の支配星にアスペクトしている土星のおかげである。
因みに本の中では、いきなり不食を目指すのではなく、最初は少食を目指して、それで徐々に慣れた後、最終的に不食になるのが望ましいと述べられている。

まずは、一日一食を目指すのがよいそうだ。
この『不食』という概念は非常に素晴らしく、今まで食べないといけないように思っていた常識が覆される心境である。

つまり、昼休みが来ると何の疑問も持たずに食べる、夜が来ると当たり前のように夕飯を食べるといったことを繰り返していて、食べることは習慣化しており、時間が来ると自動的にその行為を行なっている。

その常識を疑ったことがないので、食べることが当たり前になっているが、本当は食べない方が正常であり、より優れていて『善い』のであるということは、おそらくあまり聞いたこともないし、見かけなかった思想である。

西洋の成功哲学などの中にもないし、また東洋の思想の中でも見かけたことはなかった。

従って、革新的な概念である。
先日、俳優の榎木孝明が不食を実践していることが報じられていた。

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榎木孝明、30日間「不食」生活中!摂取水だけ
2015年6月17日11時0分 スポーツ報知

俳優の榎木孝明(59)が、5月20日から続けてきた30日間の「不食」を18日に終える。15日夜、インタビューに応じた榎木に、今回の思い切った行動を起こすきっかけや、体に及ぼしたさまざまな変化を聞いた。

修行僧のような姿ではなかった。榎木は痩せているものの元気で顔色も肌つやもいい。「絶食、断食ではない。食べなくても生きられることを自分の体で科学的に調べてみたかった。不思議ですが一度も空腹感はない。心地良い満腹感に満たされているような。苦痛を探してもないんです」

この間、万が一に備え、専門家の指導を仰ぎ、都内の研究室に泊まり込み、ここから仕事へ。摂取は水のみ。血糖値や塩分対策で1度あめ玉を補給しただけだ。採血、検尿、心電図を毎日検査しているが異常はなく、9キロ減った体重はいま71キロをキープしている。

飽食時代。04年ごろから「不食」本が注目され始めたが、榎木は20代からインド中心に一人旅を続け、飲まず食わずで帰国後、いつも体調が良くなっていることに着目。短期間の「不食」を何度も経験してきた。「食べないと死ぬ、という恐怖感が良くない」。スケジュールを調整し、1か月間の実験を敢行。さまざまな変化が起きた。

「集中力が増し、本を読むスピードが格段に速くなった。睡眠も深くなり、4時間眠ればすっきり。腰痛も消えた。理由はまだ分からない。でも、眠っていた自浄作用が一斉に目覚めた感覚。運動時も胸式呼吸が腹式に。スタミナが増しました」

榎木は、この経験はあくまで個人の体験に基づくもので研究の第一歩だと強調。「これを強制するものではないし、私自身、食文化を否定しません」。無事に「不食」を成功させると、2日後にはテレビの“食レポ”の仕事が待っているそうだ。(内野 小百美)
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このように『不食』はかなり注目されているものと思われる。
この『不食』という概念自体は、山田 鷹夫氏が初めて提唱したそうである。

山田 鷹夫氏の出生図を出生時間が分からないので、12時で作成してみたが、

出生時間を00:00:01にしても、23:59:59にしてみても月は蟹座のアーシュレーシャである。

YamadaTakao_chart
月からみると2室にケートゥが在住しており、逆行の土星がアスぺクトしている。

従って、この辺りに不食を実践するセンスが感じられる。
牡羊座に太陽、火星、逆行の水星が在住しており、3室支配の水星が牡羊座で高揚する太陽とムーラトリコーナの火星と接合している。

この配置は強力である。太陽はナヴァムシャでも高揚している。
この強い牡羊座は、指導者、ナンバーワンになる配置である。前人未到の境地を切り開く配置である。

だから、『不食』という全く新しい概念を自ら創造し、提唱したのだと言える。

その概念を『不食-人は食べなくても生きられる』という本にまとめて出版したのは3室支配の水星が5室、10室支配の火星と2室支配の太陽と月から見た10室で接合しているからである。火星は5-10のラージャヨーガを形成しており、太陽と火星はダナヨーガを形成している。

この牡羊座の太陽、火星、水星から見ると2室牡牛座に強い定座の金星が在住している。

この金星はナヴァムシャでも高揚して強い。

従って、本来、山田 鷹夫氏は美食家なのである。
山田 鷹夫氏は本来、美食家で何でも味わってみたい性格ではないかと思われる。

実際、『不食-人は食べなくても生きられる』にはありとあらゆるものを食べてみる、体験してみるという食道楽の一面をのぞかせていることが分かる。

また『不食』の他に『超愛』といった様々な新概念を提唱している。

こうした人に生き方を解く人物は、教師であり、宗教家であるが、これは月から見て9室に在住する強い木星が表していると思われる。

ダシャムシャチャートを見ても水星、木星、金星が高揚やムーラトリコーナの配置でお互いにケンドラの位置関係にある強力なチャートである。

『食べない人たち 「不食」が人を健康にする』
『食べない人たち ビヨンド 不食実践家3人の「その後」』

は、非常に参考となる良書であったので、興味がある方は是非、読んでみることをお勧めします。















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ニーチェについて

以前、本屋で立ち読みをしていて、ふと『図解でよくわかるニーチェの哲学』(中経出版 富増章成著)というピンク色の読みやすそうな本が目に留まって、 ニーチェの思想と経歴が簡潔にまとめられているよい本だと思えたため、購入して家に置いておいた。 

最近、ニーチェ本が何冊か出版されており、2010年~2011年にかけて、 
ニーチェブームが起こっていて、著作も100万部を超えたそうである。 
http://nietzschewords.jp/ 

それはおそらく、木星と土星がニーチェの出生図の5-11室の軸で5室の支配星や11室の支配星にダブルトランジットしていたからであると思われる。 

昨年はニーチェの解説本が出版され(5室)、高い評価を受ける(11室)ことを表していたのである。 

マリリン・モンローもそうだが、人は死してなおその出生図は生き続けるのである。 


経歴を検証してみると、チャートとの対応で数々の事実関係が解釈できる。 
http://jyotish007.blog71.fc2.com/ 

例えば、ニーチェの父親はキリスト教・ルター派の牧師であったが、ニーチェが5歳の時に玄関先で転んで頭を強く打ち、35歳にして逝ってしまう。 

ニーチェは父親の表示体である太陽が12室で減衰し、パーパカルタリヨーガで、土星からアスペクトされて傷ついている。 

また9室支配の月は1室で減衰し、同じく減衰するラーフと接合しており、父親の表示体である太陽や9Lが弱くて傷ついている。 


太陽は視力を表すが、その太陽がD1だけでなく、D3、D4、D7、D9、D10、D12、D27、D60などで減衰していて弱い配置にある。 

ニーチェは強度の近視であり、また頭髪も薄いのである。 

特にD3で太陽が減衰しているということは肉体面で太陽の弱さが出てくる可能性を示唆しているが、それはここで確認できる。 

ニーチェには弟と妹がいたが、弟は幼くして亡くなってしまう。 

D3を見ると、11Lの水星が3Hに在住して3Lで3Hの自室に在住する土星と接合している。3Lが3Hは弟、妹の存在の可能性を高めるが、11Lが3Hに在住しているので、兄弟姉妹のうち最年長か最年少になる配置が形成されている。 

ニーチェは長男であることからこれも適用される。 

末っ子の弟が2歳で亡くなってしまったのは、D3で3Hと3Lに8Lが絡んでいたからではないかと思われる。 


偏頭痛持ちで、晩年は精神錯乱状態にあったというのも、1室で減するする月とラーフの絡みでよく説明できる。 

元々肉体を表す1室で惑星が減衰して健康にはよくない配置である。 

眼病、頭痛、胃の障害、猛烈な発作など、病に蝕まれて苦しんだことが記されている。 

ラグナロードの火星が8室支配の水星と接合していることも、また肉体の表示体である太陽が傷ついていることも健康に問題が出る配置である。 


このようにニーチェのチャートは個性的で特徴が多く、彼の身辺の事実関係とチャートの対応関係は非常に参考となる。 

ニーチェは幼い頃は父親が牧師だった影響で、キリスト教に信頼を寄せ、周りから「小さな牧師さん」と呼ばれていたそうである。 

聖書の文句や賛美歌をよく暗唱してそれが上手であったと妹のエリザベートが回想している。 

また大学入学前のギムナジウム(中・高校教育機関)でギリシア・ローマの古典学習を進めたようである。 

ニーチェの思想は、ギリシャ・ローマの古典から、キリスト教や、ゾロアスター教などの東洋思想まで、幅広い古典の知識に裏付けられた教養がその背景となっている。 

ラグナ、月から見た5室に在住する自室で強い木星がこの古典の知識を表している。 

この木星に対して、4室支配の土星がアスペクトしており、土星が絡むことで哲学的傾向を与えている。 

更にこの木星と、11室で高揚する8室支配の水星が相互アスペクトしているが、8室支配の強い水星との絡みは研究にとってよい配置である。 

この水星は明らかに古典解釈学を表しており、P.S.シャストリのジャイミニスートラにも、5室に絡む水星はミーマンサー(聖典解釈学)における専門家にすると書かれているようである。 

また強い水星は詩的センスや、レトリック(修辞学)の才能を与え、ニーチェの独特な散文的な文体を作り上げたと思われる。 

この木星と水星の5-11室の軸での相互のアスペクトが、哲学、思想の世界において、創造性を発揮し、高い評価と成功をもたらしたと思われる。 

然し、ニーチェは既に16歳の頃に「もしとらわれのない自由な目でキリスト教の教義や教会史を眺めるならば、一般の考え方に逆らう多くの見解を表明せざるを得ないだろう」というキリスト教への疑いを示したと記されている。 

この若さで、キリスト教的な世界観についての懐疑を示し、キリスト教の勉強も途中で辞めてしまったようである。 

これは5室在住の木星が逆行していることが関係しているのではないかと思われる。 
5室自室の木星は明らかにキリスト教の教えを表しているが、木星が逆行しているので、気まぐれな象意として表れてくるのである。 

また木星はGK(グナティカラカ)でもあるが、これはニーチェが自らの思想の中で、キリスト教を批判し、最終的には、「ツァラトゥストラかく語りき」の中で、「神は死んだ」と宣言して、キリスト教的な世界観を放棄してしまう。 

このキリスト教との奮闘が木星の逆行やGKとしてよく表れている。 

またニーチェのラグナロードの火星は8室支配の水星と11室で接合して、5室にアスペクトしている。この11室で形成される6室と8室の絡みが5室にアスペクトして5室を傷つけている配置も、聖典解釈学など、分析的にキリスト教にメスを入れたと考えることが出来る。 

6室と8室が絡むため、ここで物議が生じるのである。 

火星は水星と絡むと、知的情熱をもたらし、思考のスピードを早くしたり、論理的でシャープな思考をもたらすようである。 

ニーチェが、アポロンに対するディオニュソス、イエスに対するツァラトゥストラを生み出して、世間の常識的な世界観をひっくり返したのは、8室支配の水星の仕事である。 

8室は法則を損失するハウスであるが、世界を構成する12ハウスの1つとして、また法則の一部でもある。 

従って、8室の仕事とは何か法則をひっくり返すようなことをして、法則を機能させることである。 

彼は、何故、真、善、美を求めることが正しいという前提があるのかと問い、アポロン的な秩序や価値の前提に疑問を提示し、またキリスト教によって与えられた道徳や価値観にも疑問を提示する。 

世間に通用している常識というものを徹底的に鋭い懐疑の視線を投げかけることがニーチェの思想の特徴である。それは最終的に真理とは解釈に過ぎないとして認識論にも及んでいる。 

ニーチェはマハダシャー水星、ケートゥ、金星期にほとんど全ての著作を書き上げ、マハダシャー太陽期になると、病状が悪化して、錯乱傾向が出て、母親の元で介護を受けて余生を送っている。 

この時期になると、ニーチェは非常に高く評価されるようになっていたが、本人であるニーチェには、もはやそうしたことも分からなくなっていたようである。 

友人がいなかったり、他者からの評価に苦しんだり、母親や妹との不和など、人間関係のトラブルが多かったのも、おそらく6室支配の火星と8室支配の水星が社交を表す11室で接合したり、6室支配の火星が家族を表す2室支配の木星や2室にアスペクトしているからである。 

このように見ていくと、このニーチェの出生図は正しいのではないかと思える。















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