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新世界秩序から世界共和国へ(その前に国民国家へ回帰せよ)

文藝春秋 2016年9月号に掲載されているエマニュエル・トッド 『EU崩壊で始まる「新世界秩序」』を読んだ。

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『「ドイツ帝国」が世界を破滅させる 日本人への警告』 (文春新書)の中でエマニュエル・トッド は、現在、EUを実質的に支配しているのはドイツであり、実質的にそれはドイツ帝国であると書いている。

EUのことについてそれ程、身近に意識していない日本人にとっては、フランスの知識人の目から見た現在のEUの知られざる現状については大いに学ぶものがあった。

経済的に最も強いドイツが、EU内の弱小国を政治的、経済的に支配しているというのが、EUの現状なのである。

エマニュエル・トッド は、EUが崩壊することは、グローバリゼーションの終焉であると書いている。
因みにグローバリゼーションの意味するその定義について、wikipediaで確認してみたい。

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グローバリゼーション(英: Globalization, Globalisation)とは、社会的あるいは経済的な関連が、旧来の国家や地域などの境界を越えて、地球規模に拡大して様々な変化を引き起こす現象である。グローバル化ともいう。

「グローバリゼーション」という言葉は、様々な社会的、文化的、経済的活動において用いられる。使われる文脈によって、例えば世界の異なる地域での産業を構成する要素間の関係が増えている事態(産業の地球規模化)など、世界の異なる部分間の緊密な繋がり(世界の地球規模化)を意味する場合もある。

具体的に言えば、世界地図を見て国境を意識しながら国家間の問題を考えれば、「インターナショナル」な問題を考えている事になる。対して、地球儀を見ながら地球全体の問題を考えれば「グローバル」な問題を考えている事になる。即ち、「グローバリゼーション」の方が「インターナショナリゼーション」よりも範囲は広くなる。(略)

世界史的に見れば、何らかの現象の「グローバリゼーション」は、大航海時代に起源を発する。大航海時代により、ヨーロッパ諸国が植民地を世界各地に作り始め、これによりヨーロッパの政治体制や経済体制の「グローバリゼーション」が始まり、物流の「グローバリゼーション」が起こった。これが本格化し始めた時期は19世紀で、ナポレオン戦争による国民国家の形成や、産業革命による資本主義の勃興が、近代の「グローバリゼーション」を引き起こした。

(wikipedia グローバリゼーション)
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元々グローバリゼーションとは大航海時代に起源を発し、ヨーロッパ諸国が経済的な植民地を世界各地に作って支配する過程から始まっている。

力の強いものが力の弱いものを飲み込んでいく過程がグローバリゼーションである。

それは弱肉強食、力の論理によって貫かれている。

そして、現在の国際金融資本と多国籍企業によるグローバル市場と、新自由主義経済というのも、その大航海時代の延長に過ぎない。

こうした国際金融資本と多国籍企業による経済支配、政治支配に対して反発したのが英国である。
そして、EUから離脱した。

かつては大英帝国自体もグローバリゼーションを力の論理によって推進した帝国であったが、今では衰退して、一小国になり下がった。

但し、英国にはドイツの支配に反発してEUから離脱するだけの気概が残っていた。

英国のEUからの離脱は、民族主義、国家主義の台頭を意味しており、国際金融資本と多国籍企業が進める「新世界秩序」に抵抗するものである。

ここで分かることは、国際金融資本や多国籍企業によって進められる「新世界秩序」は人々を幸せにはしないということである。

人々は、幸福を取り戻すために国民国家に回帰しているのである。

人々の福祉を実現する単位としての国民国家というものに回帰している。

現在の世界情勢を見ると、世界中でそれが起こっているように思える。

国民国家という単位が、人々の福祉や民族の運命を実現する上で、最も合理的で、基本的で、重要なものであるという認識に戻りつつある。

結局、国際金融資本と多国籍企業が進める「新世界秩序」と、それに操られる国際連合というものへの失望が始まっている。

因みに国際金融資本と多国籍企業というのは、米国のことであり、またEU内で言えば、ドイツのことである。
こうした金の力に物を言わせて、貪欲に利益を追求する人々が、政府内の政府内の政治家や官僚に多額の献金を行い、多くの人材を供給している。

多国籍企業の経営者が、政府の閣僚に入り、そして、任期を終えた後は、また多国籍企業の経営陣に迎えられたりする。

英国が「新世界秩序」にノーを突きつけて、他国内でもそのような姿勢が広がっていくというのが、エマニュエル・トッド の考えである。

因みにグローバリゼーションと国際化というのは、全く異なる概念である。

グローバリゼーションというのは、弱肉強食、力の論理によって進められてきたが、弱肉強食、力の論理が終焉すると、そこには、国際化された世界が残る。それは世界共和国である。

グローバリゼーションの終焉こそが、真の国際化であり、また正しい新世界秩序(世界共和国)である。
国際金融資本と多国籍企業によって進められている「新世界秩序」は、帝国主義である。


【エマニュエル・トッド】

それでは、この新世界秩序の崩壊を予測しているエマニュエル・トッド のチャートを検討してみたい。

日本では、最近、『「ドイツ帝国」が世界を破滅させる 日本人への警告』 (文春新書)で、一躍、注目を浴びている学者である。

フランス最大の知性といった評価も受けているようである。

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エマニュエル・トッド は、家族構造という下部構造が、政治・経済・文化などの上部構造を決定しているという理論を提唱している。

フランスの知識人の伝統は、無意識や言語といったものが、文化や社会制度を決定しているとする文化人類学者のクロード・レヴィストロースやジャック・ラカンに見られる構造主義的な考え方である。

エマニュエル・トッドは、家族構造の差異の原因について、言語や無意識といった根源的な分野にまでは言及していない。

そういう意味では、純粋な構造主義者ではないが、家族構造というより根源的な要素が、政治・経済・文化を決定しているという着眼点自体は、フランス知識人の伝統を受け継いでいる。

エマニュエル・トッド の使用する手法は、人口統計学的な手法であり、乳幼児死亡率を見て、ロシアの崩壊を予測したようである。

ソビエトが「識字率上昇の後に出産率が下がる」という人類の普遍的傾向に従って近代化しているとしたが、通常は、近代化と同時に下がるはずの乳幼児死亡率が、ソビエトでは1970年から上がり始めたことを指摘して、ソビエト体制の崩壊を予測したようである。

人工統計などの数値データから、ソビエト体制崩壊の必然性を読み取るなど、そのスキルはおそらく、7、10室支配で5室に在住する水星から来ていると考えられる。

水星は分析的な思考に優れており、知性の表示体である。

例えば、哲学者のニーチェは水星が高揚しているが、文献解釈学に優れていた。このように情報や資料の分析を通して、多くのことを読み取るといった知性は水星の知性である。

また水星はD9、D10、D12、D60で双子座自室に在住して強い。

水星の強さをまず伺うことができる。

そして、5室支配の火星は牡牛座に在住し、9室支配の太陽と接合している。

5室の支配星に9室支配の太陽が接合しているために政治に対する問題意識も持っており、従って、今回の『「ドイツ帝国」が世界を破滅させる 日本人への警告』 (文春新書)といったEU内の力関係についての政治的な本も書ける訳である。

政治学を志す人は、権力に対して敏感なのであり、例えば、上述した本の中でもドイツのことをドイツ帝国と呼び、そのEUを実質的に支配するに至ったドイツの経済力と政治力について警鐘を鳴らしている。

こうした権力への嗅覚といったものが、政治学を行う人に必要である。

従って、エマニュエル・トッドの才能、そして、専門知識は、射手座から見て、7、10室支配で5室に在住する水星、そして、5室支配で6室に在住し、9室支配の太陽と接合する火星が示している。

但し、5室支配の火星は6室に在住している。

6室は通常、闘争心旺盛で、相手を見下し、自分の勝利を確信するハウスである。

従って、偏見や曲解といったものが生じてくるハウスでもある。

何か自分の説に対する盲信というものが起こってくるのである。

狂信的な考え方や意見というものが生み出されるのは6室においてである。

例えば、ヒトラーのイデオロギーというものは6室支配で3室で射手座に在住する木星が表している。

このヒトラーの狂信的なイデオロギーを射手座に月が在住する宣伝相ゲッペルスが推進したことは既に周知の事実である。

従って、エマニュエル・トッド の5室支配の火星が6室に在住していることは、やや自分の理論や考えに固執して、識別力に偏りが生じやすい配置である。

9室支配の太陽と5室支配の火星が接合して、5-9のダナヨーガを形成し、政治的な優れた知性を表す配置にはなっているが、多少、狂信性が生じる配置である。

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例えば、エマニュエル・トッド の『「ドイツ帝国」が世界を破滅させる 日本人への警告』 (文春新書)の中では、冒頭にヨーロッパの地図が登場する。

その地図の中で、各国はドイツの支配がどの程度まで浸透しているかのレベルに関して彼の独自の視点から色分けされている。

実際、それは単純化されていて分かりやすいが、これが6室が絡んでいる知性の特徴である。

その理論の特徴は単純で分かりやすいのである。

陰謀理論などもこうした分かりやすい特徴を持っており、やはり知性の表示体に6室が絡んでいると思われる。

例えば、ユダヤ陰謀論など、ユダヤ人が世界を支配しているといった単純な発想は、知性の表示体に明らかに6室が絡んでいるはずである。

ヒトラーは、牡羊座惑星集中であるため、知性の表示体である水星が6室を支配している。

従って、知性の表示体となる木星と水星の両方が6室を支配する傾向が強く出ており、そのため、ヒトラーは自分のイデオロギーに対して狂信的であったと考えられるのである。

このようなチャートだと自らの理論に固執して、狂信しており、自分は正しいと信じている。

そして、その理論は単純で分かりやすいという特徴を持っている。

私自身、水星が3、6室を支配して3室に在住しているためか、私が主張している6-8理論というものは非常に分かりやすい理論になっている。人間関係を「支配と服従」というフレームに当てはめて考えると、単純で分かり易い。然し、その理論を文字通りに考えると危険である。

実際はもう少し複雑であり、人間関係の中には、依存と保護という関係もあり、支配と服従に全て還元することは出来ない。

読者の方は、その辺りは分かって頂いていると思うが、もちろん、支配と服従の6-8理論は隠喩として読みとるべきものである。

私は一時期、陰謀理論というものにはまったことがあったが、

陰謀理論は世界を理解するフレームワークとして、あまりにも単純すぎるのである。

例えば、少数の国際銀行家が世界を支配しているとか、そうした主張はあまりにも単純である。

単純なのは、イデオロギーや認識として偏っているからである。
それは一部の事実を取りだして拡大解釈するなど、分かりやすい構造になっている。

然し、それは完全に間違いであるということでもないのである。

従って、国際銀行家が世界を支配していないということでもないのである。

国際銀行家や多国籍企業は明らかに世界を支配していると思うのだが、陰謀理論では、それを説明する理論が非常に単純化されて偏っている。

実際のリアリティーはそう単純ではないのである。

従って、エマニュエル・トッド の『「ドイツ帝国」が世界を破滅させる 日本人への警告』 (文春新書)という本は、ドイツのことを「ドイツ帝国」と呼び、ドイツが政治的、経済的に力を持って、EU内を実質的に支配しているに等しいという状況について分かり易い説明を施している。

分かり易いので、非常に一般うけすることになる。

単純で分かり易いイデオロギーというものは、一般に受けがいいのである。

例えば、小泉純一郎が提唱した郵政民営化、賛成か反対かという議論も非常に単純であった。
単純で分かり易いし、善悪がはっきり分かれている。

賛成する人間は良い人間、反対する人間は悪い人間ということになる。

そして、白黒が判断されるのである。

こうした二項対立的な知性というものは、やはり6室の影響を受けていると考えられる。

そのように考えると、論理学自体が、二項対立的であり、西洋中心主義的なイデオロギーが生み出した道具であるとも考えられるのである。

つまり、理性によって出された結論が全てに優ると言う考え方自体が、狂信的であるということである。















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川端康成について

先日、川端康成のチャートについて調べていた。

ラグナが射手座で、水星が7室双子座ムリガシラーで自室に在住して、バドラヨーガを形成し、ケートゥと接合している。

過去の事象を調べた結果、このラグナで正しいことが分かった。
ノーベル賞を受賞するような人のチャートは非常に味わい深く個性的である。

分割図も見ていくと非常に個性的でまたチャートが強いことが分かる。
因みに川端康成が生み出す作品の特徴は、特に水星に現れていると思ったのである。

私は以前、読んだことがあるノーベル文学賞の選考対象となった『雪国』という作品について、

再び見返してみた。
それはまさしく強い水星の”見る力”によるものであると思うのである。

然し、水星は見る力は強いが木星のように細かなことに気づかない優しさはないのである。

それは鋭敏であり、無情に現実をありのままにとらえる。

それはジョーティッシュに通じている。
現象界で生きている人間の喜び、怒り、悲しみ、嫉妬、栄光と屈辱、悲哀、人間のうつろい、変化する様相を占星術師はチャートと眼前のクライアントに相対して、それに共感しつつも感情的に没入せずにそれを見るのである。

鋭敏に見るのである。

その惑星やハウス、星座が生み出す絡みから、それらの人間のドラマの様相が占星術師の目に浮かび上がる。

川端康成の出生データを2チャンネルの中にあることは知っていて、チャートを作成したこともあったが、12/2に再び、川端康成のチャートを何気なく調べ始めた。

ダシャーは、金星/ラーフ/ケートゥ/ラーフ/水星(2015/12/1 16:39 ~ 2015/12/3 01:15)だった。

川端康成のチャートは一見すると、それが作家であると断定はしにくいのであるが、結婚したタイミングや海外で有名になったり、ノーベル賞を受賞した時期のダシャーを検討すると、確かに射手座ラグナで正しいのである。

そして、この川端康成のケートゥと接合し、木星からアスペクトされる水星が彼の作品を生み出していることが分かった。

私も水星が双子座に在住し、ケートゥが接合しているので、川端康成が、『雪国』の島村を通して表した無情に研ぎ澄まされた鏡のような知性というものに共感できるし、また理解できるのである。

自室に在住する水星は見るだけで何もしない。しかし、見る力が異常に高まっている。そして、美や醜を鋭く知覚するのである。

そして、それが一種のデカダンス(既成のキリスト教的価値観に懐疑的で退廃的な芸術至上主義)と判定されるのだと思われる。

川端康成の作品にはそれらの異常に高まった水星の力による美や醜への鋭敏な知覚があるのだと思われる。

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西欧の前衛文学を取り入れた新しい感覚の文学を志し「新感覚派」の作家として注目され、詩的、抒情的作品、浅草物、心霊・神秘的作品、少女小説など様々な手法や作風の変遷を見せて「奇術師」の異名を持った。その後は、死や流転のうちに「日本の美」を表現した作品、連歌と前衛が融合した作品など、伝統美、魔界、幽玄、妖美な世界観を確立させ、人間の醜や悪も、非情や孤独も絶望も知り尽くした上で、美や愛への転換を探求した数々の日本文学史に燦然とかがやく名作を遺し、日本文学の最高峰として不動の地位を築いた。日本人として初のノーベル文学賞も受賞し、受賞講演で日本人の死生観や美意識を世界に紹介した。(wikipedia 川端康成より)
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水星は道徳とは関係なく冷静に感情を排除して、現実を分析し、知覚する。

私は全く何も予定せずにプラーナダシャー水星期に川端康成の作品の秘密に導かれた。

それは決して偶然ではなさそうである。















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渡辺淳一逝く

以前、私は2010年1月頃に渡辺淳一の『告白的恋愛論』を読んで感銘を受け、渡辺淳一を蟹座ラグナに設定した。

蟹座ラグナに設定したのは、あれだけのベストセラーとなるような作品を生み出す創作活動が出来るからには創造の5室に顕著な芸術的才能が現れていなければならないと思ったからである。

それも渡辺淳一は性愛の究極的な世界を描いたり、濃厚な性愛描写が売りであり、また自らもそうした体験談にあふれている。

蠍座では恋愛や性的関係を表す金星と火星の接合があり、そこに3室(文筆)支配の水星が在住している。
また水星は文筆の表示体である。

また9室支配の木星が3室(文筆)に在住して古典的知識を文筆に生かしている。この木星は乙女座に在住しているため、『遠き落日』、『静寂の声 ― 乃木希典夫人の生涯』といった初期の伝記や医療をテーマとした作品の中で生かされたと思われる。

蠍座はナチュラル・ゾーディアックで言えば8室であり、カーラプルシャで性器を表している。

また水の星座であり、火星が支配していることから最も性愛と絡んだ激しい情念の世界を描くことが出来る。

そうした蠍座で性愛を表す金星と火星の絡みを持つ惑星配置にはこの分野の経験や表現力においては誰も及ぶことが出来ない。

「失楽園」や「愛の流刑地」といった作品は既に古典的作品ということもできる。

また興味深いことにこれらの作品では必ず主人公たちが性交の最中に「死」に至るのである。

性愛を究極的に追求したところで主人公たちが無意識のうちに「死」を求めているのである。

蠍座はナチュラルゾーディアックでは8室であり、8室はヨーガやサマーディーのハウスである。

つまり、自我の解体、自然や宇宙との合一がサマーディーであるとすれば、性交におけるエクスタシーも自我の解体として、
サマーディーの類比として語られる。

そして、死というものも、また自我の解体である。

8室は寿命のハウスであるが、私たちの生命を支えているのは究極的にはこれらのエネルギーであるということである。

自我の維持が「寿命・生存」であり、自我の解体が「死」である。

ジョーティッシュでは8室に土星が在住すると長寿であると言われるが、8室を土星が傷つけているのに何故、短命ではなくて長寿であるのか誰もが疑問を抱いたことがあると思う。

8室は、今見てきたところによれば、

性器、性愛、性交、ヨーガ、サマーディー、寿命などを表している。

以前、何かの本で読んだのだが、サマーディーを目指して修行している人は性エネルギーを浪費してはいけないといったことが書いてあった。性エネルギーを浪費する性行為は7室で表され、7室とは8室(寿命)を損失するハウスである。

つまり、性エネルギーとはクンダリーニのことだが、土星が8室に在住していたら、それを浪費しないことを表しているから長寿なのかと思ったのである。土星は制限を与えるため、その浪費が制限されていることを意味している。

この場合の土星の制限は肯定的な意味で役割を果たしていると考えられる。

例えば、アーナンダー・メイエーマーといったサマーディーで有名な聖者のホロスコープを見ると、魚座ラグナで8室支配の金星が1室で高揚し、11、12室支配の土星が8室で高揚している。

つまり、以下のようなことが言えるのではないかと思うのである。

8室に在住する惑星や8室の支配星が強ければ、エネルギーが豊富で、長寿であり、サマーディーも経験しやすいということである。

また8室に吉星が在住したり、アスペクトしていたりすることもエネルギーが豊富で、長寿であり、サマーディーも経験しやすいことを意味している。

そして、逆に8室や8室の支配星が凶星(例えば火星)によって傷ついていたら、エネルギーが浪費され、サマーディーも経験しにくく、寿命が短いことを表している。

然し、例外的に土星が在住する場合のみ、土星は凶星として8室を傷つけるというよりも寿命の源であるエネルギーの保存や節約を意味するのではないかと思うのである。

何故、土星がこうした例外的な役割を果たすのかは分からないが、そのように考えないと辻褄が合わない。

 

8室に惑星が在住している人は、8室の支配星のダシャーの時期にヨーガを習っている人が非常に多いのである。

それも瞑想(メディテーション)ではなく、ほとんどがハタヨーガである。

 

渡辺淳一は4月30日午後11時42分頃、前立腺癌のため東京都内の自宅で亡くなったそうである。

私は渡辺淳一のラグナを蟹座アーシュレーシャの第一パーダに設定したが、そうすると現在、土星/ラーフ期である。

マハダシャーロードの土星は7、8室支配で7室(マラカ)に在住し、アンタルダシャーロードのラーフは8室に在住して、土星からみて2室(マラカ)に在住している。

またラーフのディスポジターである土星は7室(マラカ)に在住している。

ラグナをアーシュレーシャの第一パーダに設定すると、ナヴァムシャのラグナは射手座となり、土星は2、3室を支配して7室に在住している。

またラーフはドゥシュタナハウスの12室に在住し、ディスポジターの火星はマラカの土星からアスペクトを受けている。

つまり、土星/ラーフ期は、マラカと絡むアンタルダシャーの時期である。

※アーシュレーシャの第2~第4パーダでは土星はマラカに絡まず、ラーフもマラカに絡まない為、
ラグナのナクシャトラが蠍座のアーシュレーシャで正しいとすればアーシュレーシャの第一パーダではないかと思われる。
またプナルヴァス第四パーダやプシュヤ第一パーダの場合でも土星と絡むため、これらのラグナも検討しなければならない。 

8室はカーラプルシャでは性器を表しており、前立腺もおそらく8室で表されている。

そして、8室に在住するラーフは前立腺癌を表している。

この8室のラーフが飽くなき性的欲求をもたらしたと考えられるが、それは同時に前立腺癌をもたらしたと思われる。

因みに以前も書いたかもしれないが、渡辺淳一は蟹座の中でも典型的なアーシュレーシャの性質である。

以前、瀬戸内寂聴のラグナがアーシュレーシャではないかと書いたが、アーシュレーシャは恋愛において世間の常識を容易に踏み越えるようである。

 

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渡辺淳一氏が死去 「失楽園」「愛の流刑地」
2014/5/5 17:56 日本経済新聞

 中高年の性愛を大胆に描いた「失楽園」などで知られる作家の渡辺淳一(わたなべ・じゅんいち)さんが4月30日午後11時42分、前立腺がんのため東京都内の自宅で死去した。80歳だった。告別式は近親者のみで行った。喪主は妻、敏子さん。

 札幌医大で整形外科医として勤めるかたわら小説を執筆。札幌医大で行われた日本初の心臓移植手術(和田心臓移植事件)を題材にした小説を発表したのを機に大学を去った。1970年に「光と影」で直木賞、80年に「遠き落日」「長崎ロシア遊女館」で吉川英治文学賞を受賞した。

 初期は医療などをテーマにした社会派作品が多かったが、後年は成熟した大人の恋愛を描いた作品が話題を集めた。日本経済新聞で連載した「化身」や「失楽園」「愛の流刑地」はいずれもベストセラーになった。

 恋愛論や医療などをテーマとしたエッセーでも活躍。2007年に刊行した「鈍感力」は100万部を超える大ヒットとなった。直木賞や柴田錬三郎賞をはじめ、多くの文学賞の選考委員も務めた。

 03年には紫綬褒章、菊池寛賞を受けた。

 13年1月、日本経済新聞に「私の履歴書」を連載した。
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牡牛座にとって厳しいタイミング・・・中村うさぎの場合

小説家で、エッセイストの中村うさぎが2013年の年末に壮絶な闘病生活を送っていたとニュースが報じている。

おやじギャルという言葉を流行らせた倉田真由美との共著が多いことから、おそらく中年女性や中年男性の文化習俗を体を張ってレポートするタイプの
エッセイストである。

wikipediaによれば、自らの浪費家ぶり(ブランド品の買い物、ホストクラブ通いなど)を赤裸々に書いたエッセイ『ビンボー日記』、『ショッピングの女王』がヒットしたと書かれている。

中村うさぎは、1958年2月27日生まれだが、1950年代から1960年代前半の間に生まれた世代は、日本の学生運動が下火になった時期に成人を迎え、政治的無関心が広まった”しらけ世代”といわれるようである。

高度経済成長が終わり学生運動も終わって大きな目標(テーマ)を失い、個人主義に徹して大量消費社会に埋没した世代である。

『なんとなくクリスタル』の田中康夫(1956年4月12日生まれ)と同じ時代精神を共有しているように思える。

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猪瀬直樹・東京都知事の出生図について

東京都知事の猪瀬直樹が「徳洲会5千万円問題」で辞任の意向を固めたようである。

ここ最近、猪瀬直樹に対するメディアの批判が激しくなされていたが、支持母体である自民党が猪瀬直樹に自発的辞任を促したため、この流れに拍車をかけた。

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猪瀬知事、辞職の意向固める 19日に表明
2013.12.18 23:43 産経ニュース
 東京都の猪瀬直樹知事(67)が、医療法人徳洲会グループからの5千万円受領問題で、知事を辞職する意向を固めたことが18日、分かった。
関係者が明らかにした。19日に記者会見を開き、表明する。
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自民・高村氏、猪瀬知事に自発的辞任促す 自民幹部で初めて
2013.12.18 12:17 産経ニュース

 自民党の高村正彦副総裁は18日午前、医療法人「徳洲会」グループから現金5千万円を受け取った東京都の猪瀬直樹知事に対し自発的辞任を促した。「職務権限と関係する人から5千万円を受け取った外形的事実だけで出処進退を決断するのに十分だ」と述べた。自民党幹部が猪瀬氏辞任に公然と言及したのは初めて。党本部で記者団に語った。

 同時に2020年の東京五輪開催を踏まえ、「知事の決断が遅れ、東京五輪の準備に支障が出るなら、招致に成功した知事としての大きな功績を台無しにすることになる」とも指摘した。
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現在、猪瀬直樹が陥っている状況から考えると、ラグナは牡牛座ラグナである。

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牡牛座ラグナにとっては、現在、木星が双子座をトランジットし、土星が天秤座をトランジットして、6室と8室に
ダブルトランジットが生じている。

従って、人から批判(6室)を受けたり、また自分よりも強いものから支配(8室)されたり、物事が中断(8室)し、スキャンダルから辞任(8室)に追い込まれるようなタイミングなのである。

猪瀬直樹の状況から考えると、これは見事に適合している。

InoseNaoki_photo

まず、徳洲会から5千万円の資金提供を受けたということは、8室の象意である。資金の贈与を受けたのであるから、不労所得の8室である。
然し、8室は不道徳なハウスであり、この資金提供は、職務上の利害関係のある人物からの資金提供であり、汚職に該当する。

この資金を受け取った段階で、猪瀬直樹は資金提供者の要求に屈せざるを得なくなるのであり、精神的に支配されることになる。

この資金提供者に支配される関係性が8室で表されている。

そして、その資金提供を猪瀬直樹は受けたが、それは借りたものだとして、「借用書」を示したが、徳洲会側は、貸したものではなく、提供したものであると言っている。そして、猪瀬直樹の発言に対して怒っているという。

これは猪瀬直樹の8室支配の木星が6室に在住していることで表されている。

8室支配の木星は資金の贈与を受けた相手を表しているが、その木星が6室に在住しているため、その相手を軽く扱っているのである。

結果的に猪瀬直樹は徳洲会の人間をも敵に回してしまったようである。

そして、国民やマスメディア、資金提供者の徳洲会が、猪瀬直樹を激しく批判する中で、ついに猪瀬直樹は辞任を決断したようである。

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村上春樹はどこへ行くのか

先日、村上春樹の作風とチャートとの関係について分析した。

村上春樹の作品の特徴は物語の中に家族や民族、伝統といったものが、全く感じられず、無国籍的で土の臭いが全くしないという所である。

それは彼の創作を表わす惑星集中する5室の射手座から数えると、8室が蟹座になるからである。

村上春樹は蟹座が嫌いでそれをあえて見ないようにして避けているのである。

だから作品の中から蟹座的な世界が全く抜け落ちているのである。

そのことに気づいた時、村上春樹が何故、ああいった作風なのか、はっきりと分かった気がした。

蟹座は民族主義を表わすと以前から分かっていたので、それは明白のことであった。

そして、民族や国民国家といったものを感じさせる土着性が感じられないが故に普遍性があると海外の人からは見なされているようなのである。

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